JP5570732B2 - 帯電防止型フォトマスク保護用粘着フィルム - Google Patents

帯電防止型フォトマスク保護用粘着フィルム Download PDF

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Description

本発明は、フォトマスク保護用粘着フィルム、特に帯電防止型フォトマスク保護用粘着フィルムに関する。
プリント配線板を作製する際、液状ソルダーレジスト等のフォトレジストが使用される。このフォトレジストに密着して使用される露光用フォトマスクの表面を、汚れ及び損傷等から保護する目的で、従来よりポリエステル基材からなるフォトマスク保護用粘着フィルムが用いられている。フォトレジストとしては、その機能性発現のために粘着性を有するタイプのものが汎用されているため、フォトマスク保護用粘着フィルム表面にフォトレジストが付着することがある。このため、露光後、フォトレジストからフォトマスクを剥離し難くなるという問題があった。
このような問題を解決するため、離型剤を含有するレジスト付着防止層(離型剤層)を表面に有する種々のフォトマスク保護用粘着フィルムが、提案されている。
しかし、離型剤層を有するフォトマスク保護用粘着フィルムは、表面に付着した汚染物をアルコール等の溶剤により洗浄する際、離型層が脱落し、離型効果が低下するという問題があった。
また、近年、プリント基板のパターンが細線化するにつれて、付着した異物によるプリント基板の不良が大きな問題になっており、フォトマスク保護用粘着フィルムについても、異物の付着が低減されたものが求められている。
上述の離型効果の持続性の問題(洗浄溶剤耐性の問題)に関して、例えば、特許文献1では、特定の化合物を含有する下引き層と、特定のシランカップリング剤を含有する特定のシリコーン組成物を硬化させたレジスト付着防止層を有する表面保護フィルム(フォトマスク保護用粘着フィルム)が提案されている。また、特許文献2では、電離放射線硬化型樹脂組成物、及びイソシアネートプレポリマーから形成される、離型性を有する表面保護膜が提案されている。
しかしながら、特許文献1のフォトマスク保護用粘着フィルムでは、密着露光の繰り返しによりレジスト付着防止層中の離型剤の脱落が生じるので、実際の使用において離型効果を維持することは難しい。また、特許文献2の表面保護膜(フォトマスク保護用粘着フィルム)は離型効果の維持(離型層の耐久性)には優れるものの、帯電防止機能を有さないので、露光工程において、静電気による貼りつき、及び静電気による異物吸着の問題が発生する場合がある。
一方、異物の付着の問題(帯電の問題)に関して、例えば、特許文献3では、(メタ)アクリル系重合体中にアニリン系重合体が分散されている帯電防止層を有するフォトマスク保護用粘着フイルムが提案されている。
また、フォトマスク保護用粘着フイルムではないが、帯電防止機能を有するフィルムとして、特許文献4では、帯電防止のために導電性ポリマーを含む帯電防止コーティング層と離型物性を向上させるためのシリコン樹脂層とを含む帯電防止ポリエステルフィルムが提案され、特許文献5では、導電性高分子を含有する光硬化型コーティング剤の光硬化によって形成された帯電防止層と、付加型シリコーン樹脂からなる離型層とを有する離型フィルムが提案されている。
しかし、特許文献4のフィルム及び特許文献5のフィルムをフォトマスク保護用に使用した場合、アルコール等の洗浄溶剤で拭いた場合、離型層が脱落してしまう場合がある。
特開2003−96409号公報
特開2005−181564号公報
特開平7−281420号公報
特開2005−153250号公報
特開2007−152930号公報
しかし、なお、露光工程における優れた耐久性、優れた洗浄溶媒(例、エタノール)耐性、及び優れた帯電防止機能を全て併せ持つフォトマスク保護用フィルムが求められている。
すなわち、本発明の目的は、優れた耐久性、優れた洗浄溶媒(例、エタノール)耐性、及び優れた帯電防止機能を有するフォトマスク保護用粘着フィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記の課題が、フォトマスク保護用粘着フィルムに、
ポリチオフェン系化合物を含む層(C1)と、
イソシアネートシラン及び末端水酸基をもつシロキサンから形成された硬化物を含む層(C2)と
からなる表面層
を設けることによって達成されることを見出した。
本発明は、下記の[1]〜[]に記載のフォトマスク保護用粘着フィルムを提供する
ものである。
[1]
基材層(A)と、
前記基材層(A)の一方の表面上に積層された粘着剤層(B)と、
前記基材層(A)の他方の表面上に積層された表面層(C)と
を含有するフォトマスク保護用粘着フィルムであって、
前記表面層(C)は、
ポリチオフェン系化合物を含む層(C1)と、
イソシアネートシラン及び末端水酸基をもつシロキサンから形成された硬化物を含む層(C2)と
からなる
フォトマスク保護用粘着フィルム。
[2
記表面層(C)の表面固有抵抗値が1.0×1011以下である
前記[1]に記載のフォトマスク保護用粘着フィルム。

前記イソシアネートシランは、3又は4官能イソシアネートシランである
前記[1]〜[]のいずれか1項に記載のフォトマスク保護用粘着フィルム。

前記3又は4官能イソシアネートシランは、メチルトリイソシアネートシラン又はテトライソシアネートシランである
前記[]に記載のフォトマスク保護用粘着フィルム。

前記末端水酸基をもつシロキサンが、主鎖の両末端の少なくとも一方に1個の水酸基を有するジオールである
前記[1]〜[]のいずれか1項に記載のフォトマスク保護用粘着フィルム。
本発明のフォトマスク保護用粘着フィルムは、優れた耐久性、優れた洗浄溶媒(例、エタノール)耐性、及び優れた帯電防止機能を有する。
図1は、本発明のフォトマスク保護用粘着フィルムの一態様の断面図である。
以下、本発明のフォトマスク保護用粘着フィルムについて、詳細に説明する。
なお、本明細書中、「厚さ」とは、特に断りの無い限り、乾燥後の厚さを意味する。
本発明のフォトマスク保護用粘着フィルムは、
基材層(A)と、
前記基材層(A)の一方の表面上に積層された粘着剤層(B)と、
前記基材層(A)の他方の表面上に積層された表面層(C)と
を含有するフォトマスク保護用粘着フィルムであって、
前記表面層(C)は、
導電性高分子と
イソシアネートシラン及び末端水酸基をもつシロキサンから形成された硬化物と
を含む。
基材層(A)及び粘着剤層(B)は、それぞれ、単層であってもよく、複数の層からなる多層であってもよい。
また、本発明のフォトマスク保護用粘着フィルムは、基材層(A)、粘着剤層(B)、及び表面層(C)以外に、更に層を含有してもよい。
基材層(A)、及び粘着剤層(B)は、それぞれ、好ましくは単層である。
表面層(C)は
電性高分子を含む層(C1)と
イソシアネートシラン及び末端水酸基をもつシロキサンから形成された硬化物を含む層(C2)と
からなる2層である。
これらの層の組み合わせにより、各層間の高い結合性が得られ、密着露光の繰り返し工程及び溶剤による洗浄における耐久性が向上する。
特に、層(C2)がイソシアネートシラン及び末端水酸基をもつシロキサンから形成された硬化物を含有することにより、層(C2)と層(C1)との間の結合性が向上する。これにより、アルコール等の溶剤で洗浄しても層(C2)が脱落しにくく、離型効果が低下しにくい。
1.基材層(A)
上記基材層(A)としては、露光に用いられる光の透過率の高いもの(例、使用される厚さにおいて、JIS K 7105における全光線透過率が88%以上)であればよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ポリイミド、及びアクリル等の樹脂からなる高分子フィルムが好適に用いられる。これらの樹脂は、樹脂に一般的に添加される添加剤を含有していてもよい。特に二軸延伸されたPETフィルムは、機械的強度、及び寸法安定性に優れているので、好適に用いられる。
上記基材層(A)の厚さは、光(例、全光、紫外線)透過性、及び取り扱い性等を考慮して、適宜決定することができる。具体的には、当該厚さは、2〜50μmであることが好ましく、さらに好ましくは4〜25μmである。当該厚さは、取り扱い性(例、貼り付け時にシワになりにくいこと)に関係するフィルムの強度の観点からは、好ましくは、2μm以上、より好ましくは4μm以上であり、一方、充分な光透過性の観点からは、好ましくは50μm以下、より好ましくは、25μm以下である。
2.表面層(C)
表面層(C)は、基材層(A)の、粘着剤層(B)が積層される表面とは反対側の表面上に積層される。上述のように、表面層(C)は、導電性高分子を含む層(C1)とイソシアネートシラン及び末端水酸基をもつシロキサンから形成された硬化物を含む層(C2)とからなる2層である。この場合、基材層(A)、層(C1)、及び層(C2)は、図1に示すように、この順に積層される。
本明細書中、層(C1)を、中間層と称する場合がある。
また、本明細書中、層(C2)を、離型層と称する場合がある。
表面層(C)は、イソシアネートシラン及び末端水酸基をもつシロキサンから形成された硬化物を含有することにより、本発明のフォトマスク保護用粘着フィルムがフォトマスク表面に貼着された際に、フォトレジストがフォトマスク保護用粘着フィルムの基材に付着するのを防止する離型層の働きをする。
また、表面層(C)は、導電性高分子を含有することにより、電気伝導性を有し、本発明のフォトマスク保護用粘着フィルムにおいて、帯電防止機能を担う。
前記電導性は、湿度や印加電圧に依存しない。また、本発明のフォトマスク保護用粘着フィルムは、柔軟性、軽量、及び透明性を損なわずに、帯電防止機能を有する。
層(C)の厚さは、電気伝導性の観点からは、5nm以上が好ましく、透明性の観点からは3μm以下が好ましい。
表面層(C)の表面固有抵抗値は、本発明のフォトマスク保護用粘着フィルムの製造工程及び使用中の埃吸着の抑制の観点から、好ましくは、1.0×1011以下である。
表面固有抵抗値は、市販の測定装置(例、三菱化学製 Hiresta−UP)によって、測定することができる。
表面固有抵抗値は、塗膜の厚さによって、調整することができる。
表面層(C)において、導電性高分子と、イソシアネートシラン及び末端水酸基をもつシロキサンから形成された硬化物とは、単一の層中に共存してもよく、異なる層中に分離して存在してもよい。

表面層(C)が導電性高分子を含む層(C1)と
イソシアネートシラン及び末端水酸基をもつシロキサンから形成された硬化物を含む層(C2)とからなる2層である場合、
好ましくは、層(C1)は、イソシアネートシラン及び末端水酸基をもつシロキサンから形成された硬化物を含有しない。一方、層(C2)は、好ましくは導電性高分子を含有する。
以下、表面層(C)が導電性高分子を含む層(C1)と
イソシアネートシラン及び末端水酸基をもつシロキサンから形成された硬化物を含む層(C2)とからなる2層であるフォトマスク保護用粘着フィルムにおける表面層(C)を説明する。
2−1.層(C2)(離型層)
本発明において用いられるイソシアネートシランとしては、例えば、Si(NCO)4nSi(NCO)4-n、及び(RO)nSi(NCO)4-nが挙げられる。ここで、Rは炭化水素基であり、nは1、2又は3の数である。Rで表される炭化水素基としては、メチル基が好ましい。
中でも、反応性(すなわち、末端水酸基をもつシロキサンと架橋する性能)の観点から、メチルトリイソシアネートシラン、テトライソシアネートシラン等の3又は4官能のイソシアネートシランが好ましい。イソシアネートシランは単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
本発明において用いられる「末端水酸基をもつシロキサン」としては、例えば、シラノール変性又はカルビノール変性したシリコーンオイルが挙げられる。本発明において用いられる「末端水酸基をもつシロキサン」としては、主鎖の両末端の少なくとも一方に水酸基を有するシロキサンが好ましい。また、イソシアネートとの架橋反応の観点から、主鎖の末端に水酸基を有するジオールが好ましい。
層(C2)の厚さは、レジストとの離型性の観点から5nm以上が好ましく、帯電防止剤の着色の観点からは500nm以下が好ましい。
層(C2)を形成させる方法としては、例えば、次の方法が挙げられる。末端水酸基を持つシロキサン及び架橋剤であるイソシアネートシランを含有する混合物を、層(C1)(中間層)の表面上に塗布することによって、末端水酸基を持つシロキサンが架橋されて硬化し、層(C1)の表面上に、硬化物を含有する層が形成される。
イソシアネートシランとシロキサンの混合比は、イソシアネートシラン100重量部に対し、好ましくはシロキサン5〜200重量部、より好ましくは10〜100重量部である。離型性の観点からは、イソシアネートシラン100重量部に対し、好ましくはシロキサン5重量部以上、より好ましくは10重量部以上であり、未反応成分によるシリコーン成分の移行の防止の観点からは、イソシアネートシラン100重量部に対し、好ましくはシロキサン200重量部以下、より好ましくは100重量部以下である。
塗布方法としては、スピンコート、スプレーコート、グラビア等のロールコート、及びダイコートなどの公知の方法を用いることができる。
イソシアネートシランは、末端に水酸基を含むシロキサンの架橋剤として作用する。末端に水酸基を含むシロキサンとその架橋剤であるイソシアネートシランとの架橋反応機構としては、
(1)イソシアネートシランが、塗布後の乾燥段階で空気中の水分と反応して加水分解しシラノール基を形成する;
Si−NCO+H2O→Si−OH+HNCO
(2)形成されたシラノール基とシロキサンの水酸基とが、脱水縮合反応により架橋する;
Si−OH+Si−OH→Si−O−Si+H2
(3)(2)と同時に、末端に水酸基を含むシロキサンと反応する;
Si−OH+HO−Si(CH32−O〜→Si−O−Si(CH32−O〜+H2
(4)(2)と(3)で生成された水分がイソシアネートシランに供給されて架橋反応が進行する;
と考えられる。
架橋反応によりイソシアネート基はHNCOになり、水と反応して二酸化炭素とアンモニアを発生し、反応系の外に排出される、と考えられる。
HNCO+H2O→NH3+CO2
このようにして得られる層(C2)は、耐溶剤性を有するので、アルコール等の溶剤により洗浄しても脱落がなく、離型効果が低下せず、露光を繰り返した場合の耐久性も良好である。
そのため、プリント基板形成工程において粘着性を有するフォトレジストに密着して使用される露光用フォトマスクの表面を保護するためのフォトマスク保護用粘着フィルムの離型層として、好適に用いることができる。
2−2.層(C1)
本発明において用いられる「導電性高分子」としては、ポリチオフェン系化合物、ポリピロール系化合物、及びポリアニリン系化合物等の任意のものを用いることができるが、なかでも、良好な帯電防止性能の観点及び透明性の観点からポリチオフェン系化合物が好ましい
当該ポリチオフェン系化合物は、特に限定されないが、好ましい例としては、下記一般式I、及び下記一般式IIに示される化合物を挙げることができる。
Figure 0005570732
(式中、nは1より大きい自然数であり、Aは置換基を有していてもよい炭素数4以下のアルキレン基又は置換基を有していてもよい炭素数4以下のアルケニレン基を示す。)
Figure 0005570732
(式中、nは1より大きい自然数であり、R1及びR2は、独立して、水素、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、アシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルコキシ基、又は置換基を有していてもよいアリールオキシ基を示す。)
前記一般式IにおけるAの例としては、メチレン基、エチレン基、1,2−プロピレン基、1,3−プロピレン基、1,2−ブチレン基、2,3−ブチレン基、1,2−イソブチレン基、1,3−ブチレン基、1,4−ブチレン基、フェニル置換エチレン基、1,2−ジフェニル置換エチレン基等を例示できる。これらの中では、メチレン基、エチレン基、1,2−プロピレン基が好ましい。
前記一般式Iにおけるnは、2以上、300以下が好ましく、バインダー樹脂への均一分散性の点から、3以上、100以下がより好ましい。
前記一般式IIにおけるR1、及びR2で表されるアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、及びドデシル基が挙げられる。前記一般式IIにおけるR1、及びR2で表されるアリール基の例としては、フェニル基、トリル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基、及びピレニル基が挙げられる。前記一般式IIにおけるR1、及びR2で表されるアシル基の例としては、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、トルオイル基、及びシクロヘキシルカルボニル基が挙げられる。前記一般式IIにおけるR1、及びR2で表されるアルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、及びブトキシ基等が挙げられる。前記一般式IIにおけるR1、及びR2で表されたアリールオキシ基の例としては、フェノキシ基が挙げられる。
中でも、メチル基、ブチル基、ヘキシル基、ノニル基、フェニル基、ビフェニル基、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、及びフェノキシ基を好ましい基として例示できる。
前記一般式IIにおけるnは、それぞれ、2以上、300以下が好ましく、バインダー樹脂への均一分散性の点から、3以上、100以下がより好ましい。
前記一般式I、及び前記一般式IIで示されるポリチオフェン系化合物の中でも、重合時の重合部位選択性、導電性、透明性、及び柔軟性等の観点から、前記一般式Iで示されるポリチオフェン系化合物が好ましい。
好適なポリチオフェン系化合物の具体例として、2,3−エチレンジオキシチオフェン(商品名:BAYTRON M、バイエル社製)が挙げられる。これは、前記一般式Iにおいて、Aがエチレン基である化合物である。
通常、導電性高分子は電子供与体又は電子受容体でドーピングされることによって、導電性を示す。
したがって、通常、表面層(C)(及び層(C1))は、通常、電子供与体又は電子受容体を含有する。なかでも、電子受容体が好ましい。
本発明で用いられる電子受容体としては、本発明で用いられる導電性高分子を酸化できるものであれば特に制限はないが、好ましくは、例えば、ハロゲン、ハロゲン化金属、シアノ化合物、ルイス酸、プロトン酸、及び有機金属化合物が挙げられる。
前記ハロゲン、前記ハロゲン化金属、前記ルイス酸の例としては、I2、Br2、SbF5、及びAsF5等を挙げることができる。
前記シアノ化合物の例としては、テトラシアノキノジメタン、テトラシアノベンゼン、及びテトラシアノエチレン等を挙げることができる。
前記有機金属化合物の例としては、トリス(4−ブロモフェニル)アンモニウムヘキサクロロアンチモネート、ビス(ジチオベンジル)ニッケル、及びテトラ−n−ブチルアンモニウムビス(1,3−ジチオール−2−チオン−4,5−ジチオラート)ニッケル(III)錯体等が挙げられる。
前記プロトン酸の例としては、HF、HCl、H2SO4、及びH3BO3の無機酸、ならびにスルホン酸基、又はアミノ酸基を有する有機化合物などが挙げられる。なかでも、例えば、ホウ酸、p−トルエンスルホン酸及びその化合物、ポリスチレンスルホン酸(PSS)及びその化合物が好ましい。特に、下記式III で表されるポリスチレンスルホン酸(PSS)とその化合物、及びそのポリマー化合物は、酸化状態でチオフェン化合物と強固な錯体を構成するため、脱ドープによる電気特性の変化がないので、特に好ましい。
Figure 0005570732
(式中、 m、及びnは、それぞれ、1〜3000の自然数である。
m、及びnとしては、それぞれ、1〜1500が好ましい。
ポリチオフェン系化合物に対する電子受容体の量は特に制限されるものではないが、好適な導電性を得るためには、ポリチオフェン系化合物100重量部に対して0.1〜300重量部であることが好ましく、30〜200重量部であることがより好ましい。
本発明で用いられる電子受容体としては、特に、側鎖にスルホン基を持つものが、表面層(C)のイソシアネート基と反応する事により、より耐久性の高い皮膜が得られる点で、好ましい。中でも、PSS(ポリスチレンスルホン酸)が最も好ましい。
導電性高分子と電子受容体との組み合わせとして、特に好ましくは、例えば、PEDT/PSS(PEDOT/PSS)[ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)]が挙げられる。
式IにおいてAがエチレン基であるポリチオフェン系化合物と式III に示されるポリスチレンスルホン酸(PSS)及びその化合物を組み合わせたドープ分散液は、市販品として入手可能である(例、BAYTRON P(商品名)(バイエル社))。
また、層(C1)は、層の強度の観点から、バインダー樹脂を含む事が好ましい。当該バインダー樹脂として好ましくは、硬化した際に、例えば、ポリエステル、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ポリアクリル、ポリメタクリル、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド、ポリシリコーン、ポリオール、ポリアミドイミド、又はポリイミドシリコーンになるものである。当該バインダー樹脂は、1種であっても、2種以上の組み合わせであってもよい。
また、バインダー樹脂は、必要に応じて、架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶媒、及び/又は粘度調整剤等と組み合わせて使用することができる。
バインダー樹脂は、熱エネルギー及び/又は光エネルギーによって硬化する液状重合体であることが好ましい。
ここで、熱エネルギーにより硬化する液状重合体としては、以下の重合体が挙げられる。
当該重合体は、置換基を有する単量体が重合したものである。当該置換基としては、例えば、ヒドロキシ基、カルボキシ基、酸無水物、オキセタン系、グリシジル基、アミノ基などが挙げられる。前記「単量体」としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等の多官能アルコール;マロン酸、コハク酸、グルタミン酸、ピメリン酸、アスコルビン酸、フタル酸、アセチルサルチル酸、アジピン酸、イソフタル酸、安息香酸、m−トルイル酸等のカルボン酸化合物;無水マレイン酸、無水フタル酸、ドデシル無水コハク酸、ジクロル無水マレイン酸、テトラクロル無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水ピメリット酸等の酸無水物;3,3−ジメチルオキセタン、3,3−ジクロロメチルオキセタン、3−メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、アジドメチルメチルオキセタン等のオキセタン化合物;ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、フェノールノボラックポリグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジル−p−アミノフェノールグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル(すなわち、2,2−ビス(4−グリシジルオキシシクロヘキシル)プロパン)等のグリシジルエーテル化合物;N,N−ジグリシジルアニリン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、N,N,N,N−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、トリグリシジルイソシアヌレート、N,N−ジグリシジル−5,5−ジアルキルヒダントイン等のグリシジルアミン化合物;ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジメチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペラジン、ベンジルジメチルアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、DHP30−トリ(2−エチルヘクソエート)、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジシアンジアミド、三フッ化ホウ素、モノエチルアミン、メタンジアミン、キシレンジアミン、エチルメチルイミダゾール等のアミン化合物;1分子中に2個以上のオキシラン環を含む化合物(例、ビスフェノールA及びエピクロロヒドリンから形成されるグリシジル化合物、又はその類似物)が挙げられる。
当該重合体は、少なくとも2官能以上の架橋剤を用いて架橋される。当該架橋剤としては、例えば、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、及び金属酸化物などが挙げられる。金属酸化物としては、例えば、塩基性金属化合物のAl(OH)3、Al(OOC・CH32(OOCH)、Al(OOC・CH32、ZrO(OCH3)、及びMg(OOC・CH3)、Ca(OH)2、Ba(OH)3等が挙げられる。
また、当該重合体に代えて、加熱により官能基同士で自己架橋する自己架橋型重合体を用いてもよい。その例としては、例えば、グリシジル基とカルボキシ基を含むもの、あるいは、N−メチロールとカルボキシ基の両方を含むものなどが挙げられる。
光エネルギーによって硬化する液状重合体としては、例えば、ポリエステル、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ポリアクリル、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミドシリコーン等のオリゴマー又はプレポリマーが挙げられる。
光エネルギーによって硬化する液状重合体を構成する単量体単位としては、例えば、ビスフェノールA・エチレンオキサイド変性ジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(ペンタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、及びトリプロピレングリコールジアクリレート等のアクリレート類;テトラエチレングリコールジメタクリレート、アルキルメタクリレート、アリルメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、及びトリメチロールプロパントリメタクリレート等のメタクリレート類;アリルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、高級アルコールグリシジルエーデル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、及びステアリルグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類;ダイアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N−ビニルホルムアミド、N−メチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、アクリロイルピペリジン、及び2−ヒドロキシエチルアクリルアミド等のアクリル(メタクリル)アミド類;2−クロロエチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、及びトリエチレングリコールビニルエーテル等のビニルエーテル類;酪酸ビニル、モノクロロ酢酸ビニル、及びピバリン酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類の単官能モノマー並びに多官能モノマーが挙げられる。
光エネルギーによって硬化する液状重合体は、通常、光重合開始剤の存在下、光エネルギーによって硬化する。このような光重合開始剤としては、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類などが挙げられる。さらに、必要に応じて、光増感剤(例、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン)を使用してもよい。
層(C1)の厚さは、帯電防止性能と基材フィルムとの密着性の観点からは、5nm以上が好ましく、紫外線の透過性の観点からは3μm以下が好ましい。
層(C1)を形成させる方法としては、例えば、次の方法が挙げられる。導電性高分子、及び所望により用いられるバインダー樹脂等を有機溶剤、又は水系溶媒(例、水)によって希釈し、得られた液体を、透明基材層(A)の表面上に、塗布後、加熱乾燥する。塗布方法としては、スピンコート、スプレーコート、グラビア等のロールコート、及びダイコートなどの公知の方法を用いることができる。
次いで、表面層(C)が、単一の層である場合を説明する。
表面層(C)が、単一の層である場合、導電性高分子と、イソシアネートシラン及び末端水酸基をもつシロキサンから形成された硬化物との混合比は、イソシアネートシラン及び末端水酸基をもつシロキサンから形成された硬化物100重量部に対し導電性高分子が、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.05〜5重量部である。
上記数値範囲を下回ると、帯電防止性能が悪くなり、上記範囲を超えると導電性高分子が溶液中で凝集してしまう恐れがある。
この場合、表面層(C)を形成させる方法としては、例えば、次の方法が挙げられる。導電性高分子、イソシアネートシラン、末端水酸基をもつシロキサン、及び所望により用いられるバインダー樹脂等を有機溶剤、又は水系溶媒によって希釈し攪拌後、得られた液体を、透明基材層(A)の表面上に、塗布後、加熱乾燥する。塗布方法としては、スピンコート、スプレーコート、グラビア等のロールコート、及びダイコートなどの公知の方法を用いることができる。
表面層(C)の硬度は、鉛筆表面硬度で1H以上の硬度であることが好ましい。硬度1H未満の場合、密着露光による加圧により表面層に跡形が残ってしまう恐れがある。
表面層(C)の硬度は、表面層の膜厚、及びバインダー成分の混合比によって調整することができる。
3.粘着剤層(B)
粘着剤層(B)はフォトマスクの表面に、本発明のフォトマスク保護用粘着フィルムを貼り着けるための層であり、その役割を果たすものであれば特に制限はないが、透明性を考慮するとアクリル系粘着剤が好ましい。アクリル系粘着剤としては、(メタ)アクリル酸エステルモノマーと官能基含有モノマーとの共重合体からなるアクリル系ポリマーを主成分とするものが好ましく、重合方法については特に制限はない。
上記(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、例えば、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等が挙げられ、官能基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。
上記アクリル系粘着剤としては、アクリル系ポリマー内部に一部架橋構造をもつものが好ましい。架橋構造をもつことによって粘着剤の凝集力が高められるので、フィルム剥離時に糊残りし難くなる。このような架橋構造は、前記官能基含有モノマーと反応し得る架橋剤の使用によって形成することができ、架橋剤としては、例えば、エポキシ架橋剤、脂肪族又は芳香族イソシアネート系架橋剤等が好適に用いられる。
前記粘着剤層を形成する方法としては、グラビア等のロールコーター、コンマコーター、ダイコーター等を用いて、基材層の片面に粘着剤を直接塗布し乾燥する方法や、一旦離型紙上に同様の方法で粘着剤層を設けた後、基材層の片面へ転写する方法などを用いることができる。
上記粘着剤層(B)の厚さは、フォトマスクへの接着強度の観点、及び接着時におけるフォトマスクの凹凸への気泡を巻き込みの抑制の観点からは、1μm以上が好ましく、充分な光透過性の観点からは50μm以下が好ましい。より好ましくは3μm以上、25μm以下である
本発明においては、粘着力を向上させるために、いわゆるタッキファイアー成分を添加して用いることもできる。タッキファイアー成分とは、粘着付与剤ともいい、エラストマーに添加されて粘着性の機能を向上させる物質であり、通常、分子量が数百から数千の無定形オリゴマーで、常温で液状又は固形の熱可塑性樹脂である。
タッキファイアーの種類は、特に限定されず、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂に代表される天然樹脂系や、脂肪族系、芳香族系、共重合系の石油樹脂、フェノール系樹脂、キシレン樹脂等の合成樹脂系が例示される。これらは単独で用いても、2種類以上を併用しても良い。
タッキファイアーは、通常、光の透過を阻害するので、ヘイズ値を大きくさせず、かつ好適な粘着性能を達成するためには、ロジン系樹脂又はテルペンフェノール系樹脂を併用して用いることが好ましい。
タッキファイアー成分の添加量は、粘着剤成分100重量部に対して、十分な粘着力の観点からは、好ましくは5重量部以上、より好ましくは8重量部以上であり、再剥離の際の糊残りを抑制する観点からは、好ましくは80重量部以下、より好ましくは50重量部以下である。
本発明においては、基材層(A)と粘着剤層(B)との間の結合性、ならびに基材層(A)と表面層(C)(又は、層(C1))との間の結合性を向上させるために基材層(A)に表面処理を行うことができる。
このような表面処理としては、例えばコロナ処理、プラズマ処理等の放電処理がある。薄い基材へ均一な処理を施す場合、基材破れ、穴あき等の不具合の発生防止のため処理エネルギーの低い弱い放電が望ましい。また他の方法として、アルカリによるケン化処理、プライマー処理を用いてもよい。
4.その他の層
また、粘着剤層(B)の外側には、粘着剤層を保護し、取り扱いを容易にするために、保護層が積層されていることが好ましい。上記保護層としては、特に限定されず、例えば、シリコーン系離型層が形成されたポリエチレンテレフタレートフィルム等が挙げられる。この保護層は、本発明のフォトマスク保護用粘着フィルムをフォトマスクに貼付する前に、粘着フィルムから剥離される。
また、さらに、その他の層として、帯電防止層、保護層等を設けることもできる。
以下に、本発明の製造例、実施例及び比較例によって、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。
(製造例1)ポリスチレンスルホン酸水溶液の重合
1000mlのイオン交換水に206gのスチレンスルホン酸ナトリウムを溶解し、80℃で攪拌しながら、予め10mlの水に溶解した1.14gの過硫酸アンモニウム酸化剤溶液を20分間にわたって一定量の割合で滴下し、その後、この溶液を2時間攪拌した。
これにより得られたスチレンスルホン酸ナトリウム含有溶液に10重量%に希釈した1000mlの硫酸と10000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法を用いてポリスチレンスルホン酸含有溶液の約10000ml溶液を除去し、残液に10000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約10000ml溶液を除去した。上記の限外ろ過操作を3回繰り返した。
さらに、得られたろ液に約10000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法を用いて約10000ml溶液を除去した。この限外ろ過操作を3回繰り返した。
得られた溶液中の水を減圧除去して、無色の固形状のポリスチレンスルホン酸を得た。
(製造例2)ポリスチレンスルホン酸ドープポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)の水分散溶液の製造
14.2gの3,4−エチレンジオキシチオフェンと、製造例1で得た36.7gのポリスチレンスルホン酸を2000mlのイオン交換水に溶かした溶液とを20℃で混合した。
これにより得られた混合溶液を20℃に保ち、掻き混ぜながら、200mlのイオン交換水に溶かした29.64gの過硫酸アンモニウムと8.0gの硫酸第二鉄の酸化触媒溶液とをゆっくり添加し、3時間攪拌して反応させた。
得られた反応液に2000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法を用いて約2000ml溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。
そして、上記ろ過処理が行われた処理液に200mlの10重量%に希釈した硫酸と2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの処理液を除去し、これに2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの液を除去した。この操作を3回繰り返した。
さらに、得られた処理液に2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの処理液を除去した。この操作を5回繰り返し、約1.5重量%の青色のポリスチレンスルホン酸ドープポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)水溶液(PEDOT−PSS水溶液)を得た。
(製造例3)得られたPEDOT−PSS水溶液100gに水分散ポリエステル樹脂(東洋紡社製「バイロナールMD−1245」)30gを加えナノマイザーで分散処理を行った。
(製造例4)得られたPEDOT−PSS水溶液100gにアクリル酸ポリマー(日本触媒社製「アクアリックHL」)30gを加えナノマイザーで分散処理を行った。
(製造例5)粘着フィルムの作成
PET基材の片面にシリコーン離型剤層が形成された厚さ25μmセパレータ(リンテック社製)上に、イソシアネート架橋タイプのアクリル系粘着剤(綜研化学社製「SKダイン1425」)をトルエンで10重量%の固形分濃度に希釈して塗布後120℃で30秒間乾燥して乾燥後の厚さ5μmの粘着剤層を設けた。次いで上記粘着剤層上に、厚さ6μmの2軸延伸した透明PET基材フィルム(東レ社製「F53#6C」)を積層し粘着フィルムを作成した。
次に上記粘着フィルムの透明PET基材表面を、和光純薬工業社製「ぬれ張力試験用混合液No48.0」をはじかないように、コロナ処理した。
実施例1
製造例5で作成した粘着フィルムのコロナ処理面に製造例2で調製した水溶液を塗布後110℃で120秒間乾燥して乾燥後の厚さ0.1μmの中間層を得た。
上記中間層の上面にメチルトリイソシアネート(松本製薬社製「SI−310」)80重量部とジオールシロキサン(信越化学社製「KF−9701」)20重量部の混合物を酢酸エチルで2重量%の固形分濃度に希釈して塗布後、110℃で120秒間乾燥して乾燥後の厚さ0.1μmの離型層を設けフォトマスク保護用粘着フィルムを作成した。
実施例2
製造例5で作成した粘着フィルムのコロナ処理面に製造例3で調製した水溶液を塗布後、110℃で120秒間乾燥して乾燥後の厚さ0.1μmの中間層を得た。
上記中間層の上面にメチルトリイソシアネート(松本製薬社製「SI−310」)80重量部とジオールシロキサン(信越化学社製「KF−9701」)20重量部の混合物を酢酸エチルで2重量%の固形分濃度に希釈して塗布後、110℃で120秒間乾燥して乾燥後の厚さ0.1μmの離型層を設けフォトマスク保護用粘着フィルムを作成した。
実施例3
製造例5で作成した粘着フィルムのコロナ処理面に製造例4で調製した水溶液を塗布後、110℃で120秒間乾燥して乾燥後の厚さ0.1μmの中間層を得た。
上記中間層の上面にメチルトリイソシアネート(松本製薬社製「SI−310」)80重量部とジオールシロキサン(信越化学社製「KF−9701」)20重量部の混合物を酢酸エチルで2重量%の固形分濃度に希釈して塗布後、110℃で120秒間乾燥して乾燥後の厚さ0.1μmの離型層を設けフォトマスク保護用粘着フィルムを作成した。
[比較例1]
製造例5で作成した粘着フィルムのコロナ処理面に、シリコーン樹脂としてシリコーンレジン(東レ・ダウコーニング社製「SR2410」)50重量部とメラミン樹脂としてメチロール基型メチル化メラミン樹脂(三井サイテック社製「サイメル370」)30重量部、帯電防止剤としてイオン性液体(日本カーリット製「CIL−313」)20重量部の混合物をメチルエチルケトン(MEK)で5重量%の固形分濃度に希釈して塗布後、130℃で120秒間乾燥して乾燥後の厚さ0.1μmのシリコーン系樹脂とメラミン樹脂からなる中間層を得た。
上記中間層の上面にメチルトリイソシアネート(松本製薬社製「SI−310」)80重量部とジオールシロキサン(信越化学社製「KF−9701」)20重量部の混合物を酢酸エチルで2重量%の固形分濃度に希釈して塗布後、110℃で120秒間乾燥して乾燥後の厚さ0.1μmの離型層を設けたフォトマスク保護用粘着フィルムを作成した。
[比較例2]
製造例5で作成した粘着フィルムのコロナ処理面上に、シリコーン樹脂としてシリコーンレジン(東レ・ダウコーニング社製「SR2410」)60重量部とメラミン樹脂としてメチロール基型メチル化メラミン樹脂(三井サイテック社製「サイメル370」)40重量部の混合物をMEKで5重量%の固形分濃度に希釈して塗布後、130℃で120秒間乾燥して乾燥後の厚さ0.1μmのシリコーン系樹脂とメラミン樹脂からなる中間層を得た。
上記中間層の上面にメチルトリイソシアネート(松本製薬社製「SI−310」)80重量部とジオールシロキサン(信越化学社製「KF−9701」)20重量部の混合物を酢酸エチルで2重量%の固形分濃度に希釈して塗布後、110℃で120秒間乾燥して乾燥後の厚さ0.1μmの離型層を設けフォトマスク保護用粘着フィルムを作成した。
[比較例3]
製造例5で作成した粘着フィルムのコロナ処理面に、シリコーン樹脂としてシリコーンレジン(東レ・ダウコーニング社製「SR2410」)50重量部とメラミン樹脂としてメチロール基型メチル化メラミン樹脂(三井サイテック社製「サイメル370」)30重量部、帯電防止剤としてイオン性液体(日本カーリット製「CIL−313」)20重量部の混合物をMEKで5重量%の固形分濃度に希釈して塗布後、130℃で120秒間乾燥して乾燥後の厚さ0.1μmのシリコーン系樹脂とメラミン樹脂からなる中間層を得た。
上記中間層の上面に付加反応型シリコーン(東レ・ダウコーニング社製「LTC750A」)80重量部と白金触媒(東レ・ダウコーニングン社製SRS212)0.8重量部及びシランカップリング剤(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(モメンティブマテリアルジャパン社製「TSL8350」)1重量部の混合物をトルエンで5重量%の固形分濃度に希釈して塗布後、110℃で120秒間乾燥して乾燥後の厚さ0.3μmの離型層を設けたフォトマスク保護用粘着フィルムを作成した。
(評価)
実施例及び比較例で得られたフォトマスク保護用粘着フィルムについて、以下の方法により評価を行った。
(1)エタノール磨耗試験:
エタノール1gを吸収させて湿らせた脱脂綿で200gの重りをくるんだものを、フォトマスク保護用粘着フィルムの離型剤塗布面(C2層)に載せ50回及び100回往復移動させた。この試験面に25mm幅の粘着フィルム(積水化学社製「#570」)を2kgのローラーで押圧して貼合わせ、評価用試料を作製した。この評価用試料について、次のように剥離強度を測定した。JIS−Z−0237の測定方法で、貼り合せから20分後に剥離速度300mm/分で前記粘着フィルムフォトマスク保護用粘着フィルムの180度剥離試験を東洋精機(株)製STROGRAPH E−Lを用いて行った。なお、初期値に比べて剥離強度増加量の少ないものが良好である。剥離強度が増加しているものは磨耗試験により表面層(C)が剥れて基材がむき出しになった為と考えられる。
(2)密着露光試験:
フォトマスク保護用粘着フィルムの粘着面を、フォトマスク(富士写真フィルム社製「IPL175SHG」)に貼り付けた。銅パターンが施されたガラスエポキシの厚さ1mm基板に、スクリーン印刷機によりフォトレジスト(太陽インキ社製 AUS308)を塗布し、80℃で30分乾燥後の膜厚が30μmになるようにテスト基板を作成した。
この基板のレジスト面とフォトマスクに貼り合せたフォトマスク保護用粘着フィルムの表面層(C)を対向(密着)させ、オーク製作所社製HMW−20Dを用いて、紫外線照度400mJ/cm2、真空引き750mmHgの条件にて、密着露光試験を実施した。
上記レジストを塗布して乾燥させた基板を交換(露光済のもの→未露光のもの)して繰り返し露光試験を行った。この際、フォトマスク及びフォトマスク保護用粘着フィルムは交換しないで使用した。
密着露光試験を300回まで実施したフォトマスク保護用粘着フィルムの外観観察及びエタノール摩耗試験同様のフィルム剥離試験を実施した。初期値に比べて剥離強度増加量の少ないものが良好である。剥離強度が増加しているものは磨耗試験により表面層(C)が剥れて基材がむき出しになった為と考えられる。
(3)表面エタノール拭き
エタノール1gを吸収させて湿らせた脱脂綿で表面層(C)を軽く拭きあげてエタノールのはじき具合を比較した。
初期のものと、300回密着露光したものとを比較した。
初期のものと比べて変化がないものを「変化なし」、初期に比べてはじきが無くなったものを「はじき無し」と表現した。
はじきが無くなったものは、C1層とC2層、及びC1層と基材との密着性が弱い為に離型層(C2)層が剥れ落ちた為であると考えられる。
変化なしのものは、密着露光試験を行ってもC2層の剥れがないと考えられる。
(4)表面固有抵抗値
表面固有抵抗値を三菱化学製「Hiresta−UP」を印加電圧100V、印加時間30秒で測定した。
上記の評価結果を表1に示す。表1中、◎は優良、○は良、△は可、および×は不可を表す。
Figure 0005570732
(評価結果)
表1から理解されるように、実施例1、2、及び3の粘着フィルムは、いずれも「帯電防止型フォトマスク保護用粘着フィルム」としての性能を満たしており、プリント基板の製造工程においても「帯電防止型フォトマスク保護用粘着フィルム」としての効果を発揮できる。
比較例1の粘着フィルムは、帯電防止剤を使用しているので帯電防止効果は有するが、密着露光試験に対する耐久性が悪く、実際の工程においても耐久性が悪いと考えられる。
比較例2の粘着フィルムは、密着露光に対する耐性は非常に優れているが、帯電防止剤を使用していないため表面固有抵抗値が高く、帯電を有効に防止できない。
比較例3の粘着フィルムは、表面層の条件を満たさないものを使用している為、製造工程において密着露光に耐性がなく、また、有効に帯電を防止できない。
したがって、表1の評価結果から、実施例1、2及び3で得られたフォトマスク保護用粘着フィルムは、比較例1、2及び3で得られたフォトマスク保護用粘着フィルムよりも密着露光の繰り返し工程においてレジストに対して剥離性を持続し、またフォトマスク保護用粘着フィルムの表面層のレジストからの汚染付着物をアルコール等の溶剤により洗浄しても表面層の脱落がほとんどない、さらには露光時の埃吸着を有効に防止できる効率的・経済的に優れたフォトマスク保護用粘着フィルムであることがわかる。

本発明のフォトマスク保護用粘着フィルムは、優れた露光工程における優れた耐久性、優れた洗浄溶媒(例、エタノール)耐性、及び優れた帯電防止機能を有し、密着露光の繰り返し工程においてレジストに対して剥離性を持続することができるので、効率的かつ経済的にプリント配線板の製造に使用することがきる。
1 層(C2)(離型層)
2 層(C1)(中間層)
3 基材層(A)
4 粘着剤層(B)

Claims (5)

  1. 基材層(A)と、
    前記基材層(A)の一方の表面上に積層された粘着剤層(B)と、
    前記基材層(A)の他方の表面上に積層された表面層(C)と
    を含有するフォトマスク保護用粘着フィルムであって、
    前記表面層(C)は、
    ポリチオフェン系化合物を含む層(C1)と、
    イソシアネートシラン及び末端水酸基をもつシロキサンから形成された硬化物を含む層(C2)と
    からなる
    フォトマスク保護用粘着フィルム。
  2. 前記表面層(C)の表面固有抵抗値が1.0×1011以下である
    請求項に記載のフォトマスク保護用粘着フィルム。
  3. 前記イソシアネートシランは、3又は4官能イソシアネートシランである
    請求項1または2に記載のフォトマスク保護用粘着フィルム。
  4. 前記3又は4官能イソシアネートシランは、メチルトリイソシアネートシラン又はテトライソシアネートシランである
    請求項に記載のフォトマスク保護用粘着フィルム。
  5. 前記末端水酸基をもつシロキサンが、主鎖の両末端の少なくとも一方に水酸基を有する
    請求項1〜のいずれか1項に記載のフォトマスク保護用粘着フィルム。
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