JP5570263B2 - 電解コンデンサ用陽極 - Google Patents
電解コンデンサ用陽極 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5570263B2 JP5570263B2 JP2010067797A JP2010067797A JP5570263B2 JP 5570263 B2 JP5570263 B2 JP 5570263B2 JP 2010067797 A JP2010067797 A JP 2010067797A JP 2010067797 A JP2010067797 A JP 2010067797A JP 5570263 B2 JP5570263 B2 JP 5570263B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sintered body
- anode
- foil
- support foil
- powder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
Description
また、エッチングピットの深さの限界や、エッチング処理を省けるメリットから、支持箔表面に電極用の粉末焼結体を設けるタイプの陽極の提案が盛んになってきている。
また、支持箔表面に陽極用の粉末焼結体を設けるタイプ場合には、化成前にマスキングしようとしてもマスキング部の粉末焼結体内部に化成液がしみ込んでしまうために、外部接続用のマスキングが難しい。そのため、特許文献2には、格子状のマスクを使用して、陽極用の粉末とバインダとのスラリーをディスペンサーにより支持箔上に部分的に塗布し、焼結して陽極用の粉末焼結体を設け、次に粉末焼結体を設けていないそれより外側の部分をマスキングテープで被うことで化成処理することが記載されている。
また、支持箔は、その組成として、珪素、鉄、銅、マグネシウム、マンガン、チタン、クロム、亜鉛、ガリウム、バナジウム、ニッケル及びホウ素の少なくとも1種の合金元素を必要範囲内において添加した合金あるいは上記の不可避的不純物元素の含有量を限定したものも含まれる。
支持箔の厚みは、特に限定されないが、5μm以上100μm以下、特に、10μm以上50μm以下の範囲内とするのが好ましい。また、支持箔の表面は、粗面化しても良い。粗面化方法は、特に限定されず、エッチング、サンドブラスト等の公知の技術を用いることができる。
上記焼結体は、純度99.8質量%以上のアルミニウム、タンタルなどの弁作用金属少なくとも1種から構成される。また、例えば、珪素、鉄、銅、マグネシウム、マンガン、チタン、クロム、亜鉛、ガリウム、バナジウム、ニッケル及びホウ素の少なくとも1種の合金元素を必要範囲内において添加した合金あるいは上記の不可避的不純物元素の含有量を限定したものも含まれる。前記焼結体は、弁作用金属及び弁作用金属合金の少なくとも1種からなる粒子どうしが互いに空孔を維持しながら焼結したもので、この場合の空孔率は、通常30%以上70%以内の範囲内で所望の静電容量等に応じて適宜設定することができる。また、空孔率は、例えば出発材料の弁作用金属又は弁作用金属合金の粉末の粒径、添加するバインダ等により制御することができる。
焼結体層の形状は特に制限されないが、一般的には平均厚み50μm以上1000μm以下、特に100μm以上500μm以下のシート状であることが好ましい。薄いと支持箔割合が増え、電極抵抗は減少するが単位当たりの容量が減少する。厚いと焼結体層内部まで電解液が浸透しづらく容量の増加が抑えられてしまう。
弁作用金属粉末の形状は、特に限定されず、球状、不定形状、鱗片状、繊維状等のいずれも使用できる。粉末の平均粒径は、0.1μm以上30μm以下、特に1μm以上20μmが好ましい。平均粒径が0.1μmより小さいと、所望の耐電圧が得られないおそれがある。また、30μmより大きいと、所望の静電容量が得られない場合がある。
バインダは、たとえばポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ブチラール樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、酢酸ビニルエマルジョン、ポリウレタン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、ニトロセルロース樹脂、樟脳などがあげられ、これらは単独、あるいは、上記の樹脂を2種以上混合して利用することができる。
溶剤は、80℃以上200℃以下が好ましく使用できる。具体的な溶剤としてはシクロヘキサノン、メチルセルソルブ、アニソール、キシレン、ベンジルアルコール、ジエチレングリコールなどがあげられる。この他、水、あるいはメタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、セルソルブ類、アセトン、メチルエチルケトン、イソホロン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、酢酸エチル等のエステル類、ジオキサン等のエーテル類、塩化メチル等の塩素系溶媒、トルエン等の芳香族系炭化水素類等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの溶剤は、単独又は2種類以上混合して用いても良い。
上述の分散体は、各種の混練・分散機を用いて分散することができる。混練・分散にあたっては、攪拌機、二本ロール、三本ロール等のロール型混練機、縦型ニーダー、加圧ニーダー、プラネタリーミキサー等の羽根型混練機、ボール型回転ミル、サンドミル、アトライター等の分散機、超音波分散機、ナノマイザー等が使用できる。
このようにして作製された金属粉末分散体は、種々の塗布方法により塗布物として形成することができる。例えば、公知のロール塗布方法等により支持箔上に塗布物を形成することができる。また、塗布物の乾燥後、単位体積当たりの金属粉末の密度を上げるためにまた膜厚を平均化するために、プレスあるいはカレンダー処理をしてもよい。
作成方法は、ロールもしくはプレス機を用いた圧縮処理で、プレスヘッドのヘッドを押し付けることによって、陽極表面の一部に圧縮部分を形成することができる。または、冷間圧接により形成することもできる。
圧縮処理用のプレスヘッドのヘッド形状は、円形、だ円形または角形などの、各形状の底面の柱状体や、その変形体として、底面エッジにアールまたは斜めの面取をしたものが使用できる。陽極が圧縮処理で破断しないように、底面エッジにアールまたは斜めの面取をしたものが好ましい。
形状は、直径が1mmから5mm程度の円柱、一辺が1mmから10mm程度の四角柱などとなるが、凸状の肉厚部のおおきさ、形状には特に限定はない。高さはいずれも焼結体層の厚さ程度かまたはそれ以下となる。
作成方法は、支持箔がコイル状で供給される場合には、圧延ローラに凸状の肉厚部に対応する凹部を複数設け、連続的に複数個作成する。支持箔が枚様の場合には平板プレスヘッドに凸状の肉厚部に対応する凹部を複数設け、プレスする方法で作成することができる。加工性が悪い場合には、200℃から300℃ほど加熱しながら成形を行ってもよい。
図1は、本発明の電解コンデンサ用陽極の作成方法を示している。
図1(a)は、支持箔を、図1(b)は、支持箔表面に焼結体層を設けた後を、図1(c)は、焼結体層に外部接続用の圧縮部分を設けた状態を示している。
支持箔1は、図1(a)に示すように、複数の陽極が一度に作成できる大きさたとえば幅が500mm程度の弁作用金属箔の枚様またはコイル状で供給する。
次に、図1(b)に示すように、弁作用金属粉末、必要に応じてバインダ、溶剤、焼結助剤、界面活性剤等が含まれる金属粉末分散体を塗布し、焼結させ焼結体層2を設ける。
次に、図1(c)に示すように、プレスのプレスヘッド3を押し付けることによって、焼結体層一部に圧縮部分4を形成する。
次に、化成処理によって焼結体の表面全体に誘電体である酸化皮膜を形成する。一般的に化成処理は、沸騰した純水中に浸漬し、表面に擬似ベーマイトを形成する。次に、ホウ酸、リン酸等の無機酸イオンや、モノカルボン酸、ジカルボン酸、オキシカルボン酸等の有機酸イオンを含む水溶液中に積層箔を浸漬し、所定の電圧を印加し、陽極酸化を行う。その後、熱処理、減極処理、陽極酸化を繰り返し、その後、洗浄、乾燥して化成工程を終了する。以上の工程により、本発明の電解コンデンサ用陽極の作成が完了する。
図2(a)は、支持箔を、図2(b)は、支持箔に凸状の肉厚部を設けた後、図2(c)は、支持箔表面に焼結体層を設けた後、図2(d)は、焼結体層に外部接続用の圧縮部分を設けた状態を示している。
支持箔1は、図2(a)に示すように、複数の陽極が一度に作成できる大きさたとえば幅が500mm程度の弁作用金属箔の枚様またはコイル状で供給する。厚さは、後工程で凸状の肉厚部を設けるために、十分厚めに準備する。
次に、図1(b)に示すように、凸状の肉厚部5は、圧延ローラに凸状の肉厚部に対応する凹部を複数設け、連続的に複数個の凸状の肉厚部を片面または両面同時場所に作成する。支持箔1が枚様の場合には平板プレスヘッドに凸状の肉厚部に対応する凹部を複数設け、プレスする方法で作成することもできる。
次に、図2(c)に示すように、金属粉末分散体を塗布し、焼結させ焼結体層2を設ける。
次に、図2(d)に示すように、プレスのプレスヘッド3を押し付けることによって、焼結体層一部に圧縮部分4を形成する。
以下、図1の電解コンデンサ用陽極の作成方法と同様に化成し、本発明の電解コンデンサ用陽極の作成が完了する。
次に、平均粒径5μmのアルミニウム粉末100質量部にバインダとしてアクリル樹脂30質量部を混合し、溶剤としてのメチルセルソルブ50質量部に分散させ塗工液を準備する。
次に、塗工液を支持箔表面に塗布し、次に400℃の真空中で、バインダ等を分解除去後、650℃で焼結して片面厚さ100μmの焼結体層を得た。
次に、プレスのプレスヘッドを押し付けることによって、焼結体層の一部に1.5mm×2mmの楕円径の圧縮部分を形成する。
次に、化成処理によって焼結体の表面全体に誘電体である酸化皮膜を形成する。まず、沸騰した純水中に浸漬し、表面に擬似ベーマイトを形成する。次に、ホウ酸を含む水溶液中に積層箔を浸漬し、200Vの電圧を印加し、陽極酸化を行う。その後、熱処理、減極処理、陽極酸化を繰り返し、その後、洗浄、乾燥して化成工程を終了し、本発明の電解コンデンサ用陽極の作成が完了する。
次に、凸状の肉厚部を圧延ローラに凸状の肉厚部に対応する凹部を複数設け、連続的に複数個の凸状の肉厚部を支持箔の両面の同時場所に作成する。
凸状の肉厚部は、陽極同士との接続の凸状の肉厚部を直径が1.5mmの円柱形状で、陽極から引き出される引き出し電極との接続の凸状の肉厚部は、一辺が3mmの四角注形状で形成する。
次に、プレスのプレスヘッドを押し付けることによって、凸状の肉厚部に圧縮部分を形成する。
次に、平均粒径5μmのアルミニウム粉末100質量部にバインダとしてアクリル樹脂30質量部を混合し、溶剤としてのメチルセルソルブ50質量部に分散させ塗工液を準備する。
次に、塗工液を塗布し、片面厚さ100μmの焼結体層を得た。
次に、化成処理によって焼結体の表面全体に誘電体である酸化皮膜を形成する。まず、沸騰した純水中に浸漬し、表面に擬似ベーマイトを形成する。次に、ホウ酸を含む水溶液中に積層箔を浸漬し、200Vの電圧を印加し、陽極酸化を行う。その後、熱処理、減極処理、陽極酸化を繰り返し、その後、洗浄、乾燥して化成工程を終了し、本発明の電解コンデンサ用陽極の作成が完了する。
Claims (1)
- 支持箔の表面に焼結体層を設けた電解コンデンサ用陽極において、前記支持箔に凸状の肉厚部を設け、この凸状の肉厚部上の前記焼結体層に外部接続用の圧縮部分を設けた電解コンデンサ用陽極。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010067797A JP5570263B2 (ja) | 2010-03-24 | 2010-03-24 | 電解コンデンサ用陽極 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010067797A JP5570263B2 (ja) | 2010-03-24 | 2010-03-24 | 電解コンデンサ用陽極 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011204729A JP2011204729A (ja) | 2011-10-13 |
JP5570263B2 true JP5570263B2 (ja) | 2014-08-13 |
Family
ID=44881122
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010067797A Expired - Fee Related JP5570263B2 (ja) | 2010-03-24 | 2010-03-24 | 電解コンデンサ用陽極 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5570263B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6043133B2 (ja) * | 2012-09-13 | 2016-12-14 | 日本軽金属株式会社 | アルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法 |
JP6355920B2 (ja) * | 2013-12-27 | 2018-07-11 | 東洋アルミニウム株式会社 | アルミニウム電解コンデンサ用電極箔及びその製造方法 |
CN109716467B (zh) | 2016-09-16 | 2020-10-30 | 日本蓄电器工业株式会社 | 立体结构体 |
CN112863882B (zh) * | 2021-01-05 | 2022-05-17 | 佛山科学技术学院 | 一种高比容的阳极箔及其制备方法和应用 |
CN114724858B (zh) * | 2022-06-07 | 2022-08-12 | 南通海星电子股份有限公司 | 一种高比表面积高介电性烧结箔的制备方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2527689B2 (ja) * | 1993-11-01 | 1996-08-28 | ハイメカ株式会社 | タンタル陽極体の製造方法 |
JP2007201239A (ja) * | 2006-01-27 | 2007-08-09 | Hitachi Aic Inc | 電解コンデンサ用エッチング箔とそれを用いた陽極箔の製造方法 |
JP4958510B2 (ja) * | 2006-10-10 | 2012-06-20 | 東洋アルミニウム株式会社 | アルミニウム電解コンデンサ用電極材及びその製造方法 |
KR101552746B1 (ko) * | 2008-04-22 | 2015-09-11 | 도요 알루미늄 가부시키가이샤 | 알루미늄 전해 컨덴서용 전극재 및 그의 제조 방법 |
-
2010
- 2010-03-24 JP JP2010067797A patent/JP5570263B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011204729A (ja) | 2011-10-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5570263B2 (ja) | 電解コンデンサ用陽極 | |
CN102592843B (zh) | 用于湿式电解电容器的平板式阳极 | |
CN101689429B (zh) | 电极箔及其制造方法以及电解电容器 | |
TWI442430B (zh) | Electrode material for electrolytic capacitor and its manufacturing method | |
CN102714098B (zh) | 铝电解电容用电极材料及其制备方法 | |
CN102017034A (zh) | 用于铝电解电容器的电极材料和制造该电极材料的方法 | |
JP2007243202A5 (ja) | ||
TWI544509B (zh) | Electrode for electrolytic capacitor for electrolysis and method for manufacturing the same | |
TW200834622A (en) | Semifinished products with a structured sinter-active surface and a process for their production | |
TWI226072B (en) | Capacitor and production method therefor | |
CN102804302A (zh) | 用于铝电解电容的电极材料及其制备方法 | |
JP6164875B2 (ja) | 電解コンデンサ用電極 | |
CN108369868B (zh) | 铝电解电容器用电极的制造方法 | |
KR20210066237A (ko) | 고체 전해 커패시터 및 이의 제조방법 | |
JP2018082008A (ja) | 固体電解コンデンサ及びその製造方法 | |
JP3467200B2 (ja) | 電極金属材料、これを利用したキャパシタ及びそれらの製造方法 | |
JP5570262B2 (ja) | 電解コンデンサ用陽極および電解コンデンサ | |
WO2019026701A1 (ja) | 電解コンデンサ用の電極、電解コンデンサ用の電極の製造方法、及び電解コンデンサ | |
JP2011176232A (ja) | 固体電解コンデンサ及びその製造方法 | |
JP2008072003A (ja) | 電極基体および電極基材の製造方法 | |
JP2013073984A (ja) | 電解コンデンサの電極用の焼結体シートおよびその製造方法 | |
JP2013074081A (ja) | 電解コンデンサ用の焼結体電極の製造方法 | |
JP2007073570A (ja) | 多孔質焼結体、これを用いた固体電解コンデンサ、およびこれらの製造方法 | |
JP5471738B2 (ja) | 電解キャパシタ及びその製造方法 | |
JP2004343096A (ja) | 固体電解コンデンサ用陽極体およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130325 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140117 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140128 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140327 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140624 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140624 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5570263 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |