JP6164875B2 - 電解コンデンサ用電極 - Google Patents
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(1)複数の貫通孔を有する金属箔と、この金属箔の表面に設けた前記貫通孔の直径よりも大径の金属粉体を有する焼結層とが含まれ、前記貫通孔の平均直径が0.1μmから1.5μmで、前記金属粉体の平均直径が2μmから5μmである電解コンデンサ用電極。
(2)前記金属箔に、複数のへこみ部分と、そのへこみ部分に、そのへこみ部分の直径または幅よりも小径の貫通孔を有する(1)の電解コンデンサ用電極。
へこみの形状は、線状でも点状でもよいが、連続的に金属箔を搬送する場合でへこみが線状または間欠的な線状の場合、搬送方向に設ける。また、搬送とは直角方向に線状のへこみを設けると金属箔が裂けやすくなるため好ましくない。
点状のへこみ部分の作成方法は、エンボスロールと平面ロールとの組み合わせにより片面に、またエンボスロールどうしの組み合わせにより両面にへこみ部分を設けることができる。両面にへこみ部分を設ける場合には、エンボスロールと組み合わせた歯車等によりへこみ部分が重なるように調整する。へこみ部分の縦断面形状は、長方形、台形、半円形など特に限定がないが、片面の場合は先のとがった三角形でもよい。両面の場合は、先がとがっていない方が位置をあわせやすい。
線状のへこみ部分の作成方法は、平面ロールに凸部を円周上に設け、両面の場合には二本で金属箔をはさみ、片面の場合にはニップロールと組み合わせてへこみ部を設ける。搬送方向の線状または間欠的な線状の場合、へこみ部分の裏表の位置あわせが容易となる。
へこみ部分の作成により金属箔にはひずみを発生する場合には、焼鈍を行う。焼鈍方法は、300℃から600℃程度の温度で加熱する。
アルミニウム箔の場合、塩酸等の水溶液中で、エッチングにより貫通孔が作成される。たとえば、アルミニウム箔に直流電流を流して電気化学的にエッチングしてエッチング穴を形成した後、塩酸や硫酸等を含む溶液中で交流電流を流してエッチングすることにより、アルミニウム箔の表面が溶解するのを減少でき、機械的強度が低下するのを防止でき、また、エッチング穴の径を効率的に拡大できる。また、アルミニウムに、マンガン、鉄、マグネシウム、シリコン、銅、または鉛等を添加したものが使用できる。それらの添加物は、アルミニウムの強度またはエッチング性を改善することができる。エッチング性は全面腐食よりも特に孔食がおきやすいように、鉄、銅、鉛等の添加量を調節する。それらの添加量は1ppmから100ppm程度が好ましい。
タンタル箔、ニオブ箔の場合、電解エッチングの際に、酸素供給源とならないアニオンを非プロトン性の極性溶媒に添加した有機電解液中などで行うのが好ましい。酸素供給源とならないアニオンとしては、たとえばフッ化硼酸リチウム、フッ化リン酸リチウムなどが使用できる。また非プロトン性の極性溶媒としては、たとえば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ-ブチロラクトン、1,2-ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、エチルメチルカーボネートなどが使用できる。
貫通孔をエッチング液により設ける場合、貫通孔のほかの表面が粗面化されると、電極の表面積が増加することになる。
このようにして作製された混練体は、種々の塗布方法により塗布物として形成することができる。例えば、公知のロール塗布方法等により支持箔上に塗布物を形成することができる。また、塗布物の乾燥後、単位体積当たりの金属粉末の密度を上げるためにまた膜厚を平均化するために、プレスあるいはカレンダー処理をしてもよい。
金属箔2に貫通孔1を設けるのに、エッチングの孔食によりおこなうと、非貫通の孔5も生じやすいが、この非貫通の孔5により、コンデンサとしての表面積の拡大に寄与し、その点で好ましい。
また、金属箔2の表面には、この金属箔2の表面に設けた貫通孔1の直径よりも大径の金属粉体3を有する焼結層4を設ける。
金属箔2には、複数のへこみ部分6と、エッチングにより全面に形成された非貫通の孔5と、非貫通の孔5の一部が金属箔2の表面から裏面にかけて貫通した貫通孔1とを有している。貫通孔1は、へこみ部分6の直径よりも小径で、へこみ部分6は金属箔2の厚さが薄くなる部分のため、貫通孔1は、このへこみ部分6で形成しやすい。また、金属箔2のへこみ部分6以外の部分は、へこみ部分6よりも箔厚が厚い部分であるため、貫通孔1ができにくく、エッチングされていない部分もあり、金属箔2の箔強度に寄与している。
また、へこみ部分6は、金属箔2の表面または裏面の少なくともどちらか一方に設けるが、両面にしかもできるだけ同じ位置にそろえた方が、金属箔2によりうすい部分ができ好ましい。
また、金属箔2の表面には金属粉体3を有する焼結層4を設けることになるが、金属箔2の表面に金属粉体3をバインダとともに混合した混合体を塗布後加圧プレスされる。ここで、金属箔2の全表面に設けたへこみ部分6が、アンカー効果によりその表面に設けるものを強固に積層することができる。
まず、金属粉体として、平均粒径4μmのアルミニウム粉末100質量部にバインダとしてアクリル樹脂60質量部を混合し、溶剤としてのメチルセルソルブ30質量部に分散させた塗工液を準備した。
次に、金属箔として、コイル状の幅が500mm、厚さ70μm、純度99.9%以上のアルミニウム箔をエッチング処理した。
エッチング処理は、塩酸5wt%及び硫酸25wt%で、温度80℃のエッチングの液中において、電流密度0.3A/cm2の直流電流を流してエッチング処理し、エッチング孔を形成する。次に、塩酸7wt%及び硫酸5wt%組成及び温度の溶液中にエッチング孔を形成したアルミ箔を浸漬し、電流密度 0.3A/cm2、周波数2000Hzの交流電流を200秒間流して行った。その後500mmの長さに切り分けた。その結果、エッチング孔のうち30%が、平均直径0.8μmの貫通孔となっていた。
次に、準備した塗工液をこのエッチング処理し裁断した金属箔の片面に、縦30mm横20mmの長方形になるように複数塗布し、半乾燥後、裏返して裏面を塗布し、両面を乾燥した。塗布は片面ずつ行ったが、金属箔の背面に金属粉体が流出せず塗工は良好であった。
次に、受け皿上に乗せて、400℃の真空中で、バインダを分解除去後、655℃で焼結し、トータル厚さ600μmの積層体を得た。
次に、引き出し電極部をマスクし、陽極酸化処理によって積層体の表面全体に誘電体である酸化皮膜を形成した。まず、沸騰した純水中に浸漬し、表面に擬似ベーマイトを形成する。次に、ホウ酸を含む水溶液中に積層体を浸漬し、500Vの電圧を印加し、陽極酸化を行った。その後、熱処理、減極処理、陽極酸化を繰り返し、その後、洗浄、乾燥して化成工程を終了し、その後切り分け電解コンデンサ用電極を得た。
金属箔として、アルミニウム箔の長さ方向に、幅300μm、長さ2mmのライン状のへこみを2mm間欠で設け、次に焼鈍してひずみをとったものを使用する以外実施例1と同様に作成して電解コンデンサ用電極材を得た。
金属箔として、エッチングしない以外実施例1と同様に作成して電解コンデンサ用電極材を得た。
Claims (2)
- 複数の貫通孔を有する金属箔と、この金属箔の表面に設けた前記貫通孔の直径よりも大径の金属粉体を有する焼結層とが含まれ、前記貫通孔の平均直径が0.1μmから1.5μmで、前記金属粉体の平均直径が2μmから5μmである電解コンデンサ用電極。
- 前記金属箔に、複数のへこみ部分と、そのへこみ部分に、そのへこみ部分の直径または幅よりも小径の貫通孔を有する請求項1の電解コンデンサ用電極。
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