JP5570262B2 - 電解コンデンサ用陽極および電解コンデンサ - Google Patents
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また、エッチングピットの深さの限界や、エッチング処理を省けるメリットから、支持箔表面に電極用の粉末焼結体を設けるタイプの陽極の提案が盛んになってきている。
また、支持箔表面に陽極用の粉末焼結体を設ける場合には、化成前にマスキングしようとしてもマスキング部の粉末焼結体内部に化成液がしみ込んでしまうために、外部接続用のマスキングが難しい。そのため、特許文献2には、格子状のマスク器具を使用して、陽極用の粉末とバインダとのスラリーをディスペンサーにより支持箔上に部分的に塗布し、焼結して陽極用の粉末焼結体を設け、次に粉末焼結体を設けていないそれより外側の支持箔部分をマスキングテープで被うことで化成処理することが記載されている。
また、上記記載の電解コンデンサ用陽極を一枚または複数枚積層して使用した電解コンデンサを提供するものである。
また、支持箔は、その組成として、珪素、鉄、銅、マグネシウム、マンガン、チタン、クロム、亜鉛、ガリウム、バナジウム、ニッケル及びホウ素の少なくとも1種の合金元素を必要範囲内において添加した合金あるいは上記の不可避的不純物元素の含有量を限定したものも含まれる。
支持箔の厚みは、特に限定されないが、5μm以上100μm以下、特に、10μm以上50μm以下の範囲内とするのが好ましい。また、支持箔の表面は、粗面化しても良い。粗面化方法は、特に限定されず、エッチング、サンドブラスト等の公知の技術を用いることができる。
上記焼結体は、純度99.8質量%以上のアルミニウム、タンタルなどの弁作用金属の少なくとも1種から構成される。また、例えば、珪素、鉄、銅、マグネシウム、マンガン、チタン、クロム、亜鉛、ガリウム、バナジウム、ニッケル及びホウ素の少なくとも1種の合金元素を必要範囲内において添加した合金あるいは上記の不可避的不純物元素の含有量を限定したものも含まれる。前記焼結体は、弁作用金属及び弁作用金属合金の少なくとも1種からなる粒子どうしが互いに空孔を維持しながら焼結したものであることが好ましい。この場合の気孔率は、通常30%以上70%以内の範囲内で所望の静電容量等に応じて適宜設定することができる。また、空孔率は、例えば出発材料の弁作用金属又は弁作用金属合金の粉末の粒径、添加するバインダ等により制御することができる。
焼結体層の厚さは特に制限されないが、一般的には平均厚み50μm以上1000μm以下、特に100μm以上500μm以下のシート状であることが好ましい。薄いと支持箔割合が増え、電極抵抗は減少するが単位当たりの容量が減少する。厚いと焼結体層内部まで電解液が浸透しづらく容量の増加が抑えられてしまう。
弁作用金属粉末の形状は、特に限定されず、球状、不定形状、鱗片状、繊維状等のいずれも使用できる。粉末の平均粒径は0.1μm以上30μm以下、特に1μm以上20μmが好ましい。平均粒径が0.1μmより小さいと、所望の耐電圧が得られないおそれがある。また、30μmより大きいと、所望の静電容量が得られない場合がある。
バインダは、たとえばポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ブチラール樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、酢酸ビニルエマルジョン、ポリウレタン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、ニトロセルロース樹脂、樟脳などがあげられ、これらの樹脂は単独、あるいは、上記お互いの樹脂を2種以上混合して利用することができる。
溶媒は、80℃以上200℃以下が好ましく使用できる。具体的な溶剤としてはシクロヘキサノン、メチルセルソルブ、アニソール、キシレン、ベンジルアルコール、ジエチレングリコールなどがあげられる。この他、水、あるいはメタノール、イソプロパノール等のアルコール類、セルソルブ類、アセトン、メチルエチルケトン、イソホロン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、酢酸エチル等のエステル類、ジオキサン等のエーテル類、塩化メチル等の塩素系溶媒、トルエン等の芳香族系炭化水素類等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの溶剤は、単独又は2種類以上混合して用いてもよい。
上述の分散体は、各種の混練・分散機を用いて分散することができる。混練・分散にあたっては、攪拌機、二本ロール、三本ロール等のロール型混練機、縦型ニーダー、加圧ニーダー、プラネタリーミキサー等の羽根型混練機、ボール型回転ミル、サンドミル、アトライター等の分散機、超音波分散機、ナノマイザー等が使用できる。
このようにして作製された金属粉末分散体は、種々の塗布方法により塗布物として形成することができる。例えば、公知のロール塗布方法等により支持箔上に塗布物を形成することができる。また、塗布物を乾燥後、単位体積当たりの金属粉末の密度を上げるためにまた膜厚を平均化するために、プレスあるいはカレンダー処理をしてもよい。
形状は、陽極同士の接続の場合には、直径が1mmから5mm程度の円柱、引き出し電極との接続の場合には、一辺が1mmから10mm程度の四角柱などとなるが、凸状の肉厚部のおおきさ、形状には特に限定はない。高さはいずれも焼結体層の厚さ程度となる。
設置場所は、実際には、個々の陽極は小さいく、複数個同時に作成され後で個々の陽極に切り分けされるため、陽極同士の接続の場合には、陽極の中央部分、引き出し電極との接続の場合には、陽極の角または辺の等の周辺部分となり、焼結体に少なくとも二方に囲まれているように設ける。
作成方法は、支持箔がコイル状で供給される場合には、圧延ローラに凸状の肉厚部に対応する凹部を複数設け、連続的に複数個作成する。支持箔が枚様で供給される場合には平板プレスヘッドに凸状の肉厚部に対応する凹部を複数設け、プレスする方法で作成することができる。加工性が悪い場合には、200℃から300℃ほど加熱しながら成形を行ってもよい。
図1は、本発明の電解コンデンサ用陽極の作成方法を断面斜視図で示している。
図1(a)は、支持箔を、図1(b)は、支持箔に凸状の肉厚部を設けた後を、図1(c)は、支持箔表面に焼結体層を設けた後を、図1(d)は、切断して個々の陽極にする前を、図1(e)は、切断して個々の陽極にした後を示している。
支持箔1は、図1(a)に示すように、複数の陽極が一度に作成できる大きさたとえば幅が500mm程度の弁作用金属箔の枚様またはコイル状で供給する。
凸状の肉厚部2は、陽極同士との接続の凸状の肉厚部2aを直径が1mmから5mm程度の円柱形状で、陽極から引き出される引き出し電極との接続の凸状の肉厚部2bを一辺が2mmから10mm程度の四角注形状で示している。また、このほかに焼結体層の層厚が金属粉末分散体の塗布時に安定するように、スペーサとしての凸状の肉厚部を分散してまたは周辺部に設けてもよい。
次に、化成処理によって焼結体の表面全体に誘電体である酸化皮膜を形成する。一般的に化成処理は、沸騰した純水中に浸漬し、表面に擬似ベーマイトを形成する。次に、ホウ酸、リン酸等の無機酸イオンや、モノカルボン酸、ジカルボン酸、オキシカルボン酸等の有機酸イオンを含む水溶液中に積層箔を浸漬し、所定の電圧を印加し、陽極酸化を行う。その後、熱処理、減極処理、陽極酸化を繰り返し、その後、洗浄、乾燥して化成工程を終了する。
陽極4は、支持箔1に貫通穴7を設けていて、陽極4同士2枚をかさね合わせ、陽極4同士との接続の凸状の肉厚部2aと引き出し電極との接続の凸状の肉厚部2bがはそれぞれのとことで、コールドウエル等で圧接し接続部8を設けておく。貫通穴7は陽極4同士2枚以上かさね合わせる場合特に必要になる。貫通穴7の大きさは特に限定はなく、1μmから1mm程度の直径が使用できる。
セパレータ5は、陽極箔と、陰極箔とを物理的にわけると共に、電解液を保持する役目をする多孔質シートで、マニラ紙、ヘンプ紙、クラフト紙などの従来から使用されてきた電解紙を主材料としたものである。大きさはコンデンサ素子の大きさにより選定されるが、おおよそ幅は、陽陰極箔幅より広く、トータル厚さは数μmから数100μmほど、密度は0.2g/cm3〜1.0g/cm3程度のものである。電解紙は、繊維密度が均一な単層紙のほか、相対的に繊維が密な高密度な層と、相対的に繊維が粗な低密度な層の複層紙を、重ねたものも使用できる。複層紙は、紙製造中の抄合わせ工程中に複層させることができる。
陰極6は、アルミニウム電解コンデンサに使用される一般的な陰極箔で、厚さ20μmから100μm程度のアルミニウム箔等をそのまま、または酸水溶液中に浸漬し、その表面をエッチング処理、またはエッチング処理後化成した箔を使用できる。
電解液は、主に溶媒と溶質とからなり、通常のアルミニウム電解コンデンサ用の電解液が使用できる。
支持箔は、幅が500mmのアルミニウム箔をコイル状で供給する。
次に、凸状の肉厚部は、圧延ローラに凸状の肉厚部に対応する凹部を複数設け、連続的に複数個の凸状の肉厚部を両面同時場所に作成する。
凸状の肉厚部は、陽極同士との接続の凸状の肉厚部を直径が1.5mmの円柱形状で、陽極から引き出される引き出し電極との接続の凸状の肉厚部は、一辺が3mmの四角注形状で形成する。
次に、凸状の肉厚部以外の部分に直径が100μmの貫通穴を5mmピッチで形成する。
次に、平均粒径5μmのアルミニウム粉末100質量部にバインダとしてアクリル樹脂30質量部を混合し、溶剤としてのメチルセルソルブ50質量部に分散させ塗工液を準備する。次に、塗工液を塗布し、片面厚さ100μmの両面焼結体層を得た。
次に、化成処理によって焼結体の表面全体に誘電体である酸化皮膜を形成する。まず、沸騰した純水中に浸漬し、表面に擬似ベーマイトを形成する。
次に、ホウ酸を含む水溶液中に積層箔を浸漬し、200Vの電圧を印加し、陽極酸化を行う。その後、熱処理、減極処理、陽極酸化を繰り返し、その後、洗浄、乾燥して化成工程を終了した。
次に、10mm×20mmの大きさで切断して個々の陽極にする。
陽極は、陽極同士2枚をかさね合わせ、陽極同士との接続の凸状の肉厚部と引き出し電極との接続の凸状の肉厚部とのとことで、コールドウエルで圧接しておく。セパレータは、厚さ50μmのマニラ紙の電解紙を使用し、陰極は、厚さ50μmのアルミニウム箔を使用し、陽極と、陰極とを、セパレータを介して3組積層し、電解コンデンサ素子を作成した。
次に、電解コンデンサ素子をケースに収納後、陽極と、陰極とはそれぞれ引き出し電極と接続し、電解液を注入し、最後にケースを封口した。
Claims (2)
- 支持箔表面に焼結体層を設けた電解コンデンサ用陽極において、前記支持箔にこの支持箔表面から突出した外部接続用の凸状の肉厚部を設けた電解コンデンサ用陽極。
- 請求項1記載の電解コンデンサ用陽極を一枚または複数枚積層して使用した電解コンデンサ。
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