JP5570048B2 - 三次元形状のめっき物の製造方法。 - Google Patents
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使用するバインダー量は、還元性又は導電性の高分子微粒子1質量部に対して0.1質量部ないし60質量部の範囲である。バインダーが60質量部を超えると無電解めっき法によるめっき膜が析出しにくくなる場合があり、バインダーが0.1質量部未満であると、基材と塗膜層間での剥離が起こり易くなり、良好な密着性が得られ難くなることがある。
還元性高分子微粒子は、有機溶媒と水とアニオン系界面活性剤及びノニオン系界面活性剤とを混合撹拌してなるO/W型の乳化液中に、π−共役二重結合を有するモノマーを添加し、該モノマーを酸化重合することにより製造することができる。
(a)アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、有機溶媒および水を混合攪拌し乳化液を調製する工程、
(b)π−共役二重結合を有するモノマーを乳化液中に分散させる工程、
(c)モノマーを酸化重合させる工程、
(d)有機相を分液しポリマー微粒子を回収する工程。
使用する導電性高分子微粒子は、例えば、有機溶媒と水とアニオン系界面活性剤とを混合撹拌してなるO/W型の乳化液中に、π−共役二重結合を有するモノマーを添加し、該モノマーを酸化重合することにより製造することができる。
(a)アニオン系界面活性剤、有機溶媒および水を混合攪拌し乳化液を調製する工程、
(b)π−共役二重結合を有するモノマーを乳化液中に分散させる工程、
(c)モノマーを酸化重合しアニオン系界面活性剤にポリマー微粒子を接触吸着させる工
程、
(d)有機相を分液し導電性高分子微粒子を回収する工程。
[製造例1]:還元性ポリピロール微粒子分散液の調製
アニオン性界面活性剤ペレックスOT−P(花王株式会社)0.42mmol、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系ノニオン界面活性剤エマルゲン409P(花王株式会社)2.1mmol、トルエン10mL、イオン交換水100mLを加えて20℃に保持しつつ乳化するまで撹拌した。得られた乳化液にピロールモノマー21.2mmolを加え、1時間撹拌し、次いで過硫酸アンモニウム6mmolを加えて2時間重合反応を行った。反応終了後、有機相を回収し、イオン交換水で数回洗浄して、トルエンに分散した還元性能を有する還元性ポリピロール微粒子を得た。
バインダー:バイロン23CS:非晶質ポリエステル樹脂(東洋紡績株式会社製)と
無機系フィラー:アエロジル200:粉末シリカ(日本エアロジル株式会社製)を固形分比でバインダー:無機系フィラー=4:1.15となるように配合し、プレ撹拌後、3本ロールミルにて分散させた。
次に、製造例1で調製した還元性ポリピロール微粒子分散液(固形分5.0%)に、前記で調製したバインダー及び無機系フィラーを含む分散液を固形分比で還元性微粒子:バインダー:無機系フィラー=1:4:1.15となるように配合し、撹拌、脱泡を行うことにより下地塗料を得た。
基材として、厚み650μmのアモルファスポリエチレンテレフタレートシート:ノバクリアー(三菱樹脂株式会社製)を用い、該基材上に、下地塗料を厚みが4μmとなるようにスクリーン印刷機にてパターン印刷した。
尚、L/S=1.0mm/1.0mmのストレートラインを形成する版にて印刷を行い、70℃の熱風オーブンで10分間加熱乾燥を行った。
続いて、スクリーン印刷機にてパターン印刷したシートを、延伸率が400%となる金型を用いて真空成形させた。
真空成形されたシートを、0.05%塩化パラジウム−0.005%塩酸水溶液中に35℃で5分間浸漬後、洗浄水で水洗した。次に、該シートを無電解銅めっき浴 ATSアドカッパーIW浴(奥野製薬工業(株)製)に35℃で20分間浸漬することにより、印刷膜が形成された部分にのみ銅めっきが施されたシートを得た。
[工程2]:成形時において、延伸率を200%とした以外は、実施例1と同様の方法にて印刷膜が形成された部分にのみ銅めっきが施されたシートを得た。
[工程2]:成形時において、延伸率を800%とした以外は、実施例1と同様の方法にて印刷膜が形成された部分にのみ銅めっきが施されたシートを得た。
[製造例1〜2]の[製造例2]:下地塗料の調製時において、固形分比で還元性微粒子:バインダー:無機系フィラー=12:4:1.15となるように配合し、撹拌、脱泡を行うことにより下地塗料を得た以外は実施例1と同様の方法にて下地塗料を調整した。
また、[工程1〜3]の[工程2]:成形時において、延伸率を100%とした以外は、実施例1と同様の方法にて印刷膜が形成された部分にのみ銅めっきが施されたシートを得た。
[製造例1〜2]の[製造例2]:下地塗料の調製時において、固形分比で還元性微粒子:バインダー:無機系フィラー=0.67:4:1.15となるように配合し、撹拌、脱泡を行うことにより下地塗料を得た以外は実施例1と同様の方法にて下地塗料を調整した。
また、[工程1〜3]の[工程2]:成形時において、延伸率を800%とした以外は、実施例1と同様の方法にて印刷膜が形成された部分にのみ銅めっきが施されたシートを得た。
Agナノ粒子を含有するめっき下地用塗料の調整を以下のように行った。
バインダー樹脂溶液は、エピクロンHP(DIC株式会社製):7質量部、エピコート828EL(三菱化学株式会社製):3質量部、硬化剤としてYH−307(ジャパンエポキシレジン株式会社製):13.8質量部、アミン系硬化触媒としてアミキュア−PN−(味の素ファインテクノ株式会社製):0.3質量部、カップリング剤としてKBM403(信越化学工業株式会社製):0.1質量部を配合し、撹拌混合して調整した。
次に、上記バインダー樹脂溶液に、Agナノ粒子:パーフェクトシルバー(真空治金株式会社製)を固形分比でバインダー:Agナノ粒子=7:3となるように配合し、3本ロールで均一分散させた。続いて、この分散させた溶液を減圧乾燥し、有機溶媒を飛ばすことにより、Agナノ粒子ペーストを得た。
その後、紫外線露光機を用いて波長:365nm、エネルギー密度:45J/cm2の条件で紫外線を照射した。
実施例1〜3及び比較例1〜3で得られたシートにおいて、無電解めっきが施されたパターン印刷基材の表面を、透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製:JEM−1200EXM)で撮影し、その画像から塗膜層表面の還元性微粒子の数をカウントした。
実施例1〜3及び比較例1〜3で得られたシートについて、無電解めっきによるめっき析出性、導電性、密着性を評価し、表1に示した。
尚、評価方法は以下に示す通りである。
無電解めっき処理後、目視にて析出性を評価した。
未析出部分が見られない:○
未析出部分が見られた :×
基材シートの延伸させた部位上に設けられためっき膜において、テスターを用いて導通を確認した。
テスターの抵抗値が1000Ω未満:○
テスターの抵抗値が1000Ω以上:×
無電解めっきが施されたパターン印刷基材にセロハンテープを貼り付け、剥離することによりめっき膜の密着性を評価した。
めっき膜の剥離がない :○
めっき膜の剥離がある :×
Claims (2)
- 1)基材上に、還元性高分子微粒子とバインダーとからなる塗膜層を設ける工程、
2)前記塗膜層が設けられた基材に、二軸延伸比率が原寸に対して200〜800%となるように三次元成形を施す工程、
3)前記塗膜層上に、無電解めっき法によるめっき膜を設ける工程とからなり、
前記三次元成形後の前記塗膜層表面における前記還元性高分子の存在量が、80〜500個/μm 2 であることを特徴とする三次元形状のめっき物の製造方法。 - 前記還元性高分子微粒子として、導電性高分子微粒子を脱ドープ処理して還元性高分子微粒子としたことを特徴とする請求項1記載の三次元形状のめっき物の製造方法。
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