JP5569493B2 - 揚貯運炭設備用耐食鋼材、揚貯運炭設備用部材及び耐食鋼材の使用方法 - Google Patents
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Description
なお、本発明においては、石炭運搬貨車、石炭運搬船等、石炭の運搬、荷役に用いられる設備も揚貯運炭設備に含まれる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、揚貯運炭設備及びその周辺の部材が曝される石炭腐食環境において、耐局部腐食性及び耐錆剥離性に優れ、更には無機ジンクリッチプライマー層を設けることによって耐発錆性を向上させることができる、揚貯運炭設備用耐食鋼材、揚貯運炭設備用部材、石炭腐食環境における耐食鋼材の使用方法の提供を課題とする。
[2] 質量%で、さらにCu:0.05%以上0.50%以下、Ni:0.05%以上0.50%以下、をそれぞれ含有することを特徴とする耐局部腐食性、耐発錆性および耐錆剥離性に優れた、前記[1]に記載の揚貯運炭設備用耐食鋼材。
[3] 質量%で、さらにMo:0.01%以上0.20%以下、V:0.005%以上0.050%以下、Nb:0.005%以上0.050%以下、Ti:0.005%以上0.030%未満の何れか1種又は2種以上を含有することを特徴とする、前記[1]又は[2]に記載の揚貯運炭設備用耐食鋼材。
[4] 質量%で、さらにCa:0.0005%以上0.010%以下、Mg:0.0005%以上0.010%以下、REM:0.001%以上0.010%以下の何れか1種又は2種以上を含有することを特徴とする、前記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の揚貯運炭設備用耐食鋼材。
[5] 更に、前記耐食鋼材の外表面側に、エポキシ系樹脂層又はシリコーン系樹脂層を有し、前記シリコーン系樹脂層又は前記エポキシ系樹脂層の膜厚が20〜400μmであることを特徴とする、前記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の揚貯運炭設備用耐食鋼材。
[6] 更に、前記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の成分からなる下地鋼材の表面に、金属亜鉛30質量%以上を含有する5〜100μmの厚みの無機ジンクリッチプライマー層を有することを特徴とする、前記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の揚貯運炭設備用耐食鋼材。
[7] 前記無機ジンクリッチプライマー層の外表面側に、エポキシ系樹脂層又はシリコーン系樹脂層を有し、前記シリコーン系樹脂層又は前記エポキシ系樹脂層の膜厚が20〜400μmであることを特徴とする、前記[6]に記載の揚貯運炭設備用耐食鋼材。
[9] 前記耐食鋼材が、質量%で、更にCu:0.05%以上0.50%以下、Ni:0.05%以上0.50%以下、をそれぞれ含有することを特徴とする、前記[8]に記載の揚貯運炭設備用部材。
[10] 前記耐食鋼材が、質量%で、更にMo:0.01%以上0.20%以下、V:0.005%以上0.050%以下、Nb:0.005%以上0.050%以下、Ti:0.005%以上0.030%未満の何れか1種又は2種以上を含有することを特徴とする、前記[8]又は[9]に記載の揚貯運炭設備用部材。
[11] 前記耐食鋼材が、質量%で、更にCa:0.0005%以上0.010%以下、Mg:0.0005%以上0.010%以下、REM:0.001%以上0.010%以下の何れか1種又は2種以上を含有することを特徴とする、前記[8]〜[10]のいずれか1項に記載の揚貯運炭設備用部材。
[12] 更に、前記耐食鋼材の外表面側に、エポキシ系樹脂層又はシリコーン系樹脂層を有し、前記シリコーン系樹脂層又は前記エポキシ系樹脂層の膜厚が20〜400μmであることを特徴とする、前記[8]〜[11]の何れか1項に記載の揚貯運炭設備用部材。
[13] 更に、前記[8]〜[11]のいずれか1項に記載の耐食鋼材を素材とする揚貯運炭設備用部材の表面に、金属亜鉛30質量%以上を含有する5〜100μmの厚みの無機ジンクリッチプライマー層を有することを特徴とする、前記[8]〜[11]のいずれか1項に記載の揚貯運炭設備用部材。
[14] 前記無機ジンクリッチプライマー層の外表面側に、エポキシ系樹脂層又はシリコーン系樹脂層を有し、前記シリコーン系樹脂層又は前記エポキシ系樹脂層の膜厚が20〜400μmであることを特徴とする、前記[13]に記載の揚貯運炭設備用部材。
[16] 前記耐食鋼材が、質量%で、更にCu:0.05%以上0.50%以下、Ni:0.05%以上0.50%以下、をそれぞれ含有することを特徴とする、前記[15]に記載の耐食鋼材の使用方法。
[17] 前記耐食鋼材が、質量%で、更にMo:0.01%以上0.20%以下、V:0.005%以上0.050%以下、Nb:0.005%以上0.050%以下、Ti:0.005%以上0.030%未満の何れか1種又は2種以上を含有することを特徴とする、前記[15]又は[16]に記載の耐食鋼材の使用方法。
[18] 前記耐食鋼材が、質量%で、更にCa:0.0005%以上0.010%以下、Mg:0.0005%以上0.010%以下、REM:0.001%以上0.010%以下の何れか1種又は2種以上を含有することを特徴とする、前記[15]〜[17]のいずれか1項に記載の耐食鋼材の使用方法。
[19] 更に、前記鋼材の外表面側に、エポキシ系樹脂層又はシリコーン系樹脂層を有し、前記シリコーン系樹脂層又は前記エポキシ系樹脂層の膜厚が20〜400μmであることを特徴とする、前記[15]〜[18]のいずれか1項に記載の耐食鋼材の使用方法。
[20] 更に、前記[15]〜[18]のいずれか1項に記載の耐食鋼材の表面に、金属亜鉛30質量%以上を含有する5〜100μmの厚みの無機ジンクリッチプライマー層を設けることを特徴とする、前記[15]〜[18]のいずれか1項に記載の耐食鋼材の使用方法。
[21] 前記無機ジンクリッチプライマー層の外表面側に、エポキシ系樹脂層又はシリコーン系樹脂層を有し、前記シリコーン系樹脂層又は前記エポキシ系樹脂層の膜厚が20〜400μmであることを特徴とする、前記[20]に記載の耐食鋼材の使用方法。
粉粒体である石炭に含まれる硫黄分は、長時間、純水に浸漬すると溶出して希硫酸になる。しかし、石炭の表面は多孔質になっており、硫黄分は吸着されている。そのため、揚貯運炭設備でハンドリングされるような短時間では溶出せず、石炭腐食環境には希硫酸が含まれない。一方、粉粒体である石炭は海岸付近でハンドリングされるため、表面に海塩粒子などが付着しており、空気中の水蒸気や雨水などの水分とともにCl−イオンが滲出し、濃化すると考えられる。
以下、本発明の鋼材成分を限定した理由について説明する。なお、%の表記は特に断りがない場合は質量%を意味する。
Cは、強度を改善する元素で0.005%以上必要であるが、0.030%を超えて添加すると、Cr系炭化物の形成により耐食性を劣化させるために、その添加量の上限を0.030%とする。なお、強度と延性、靭性、溶接性のバランスを考慮すると、0.005%以上0.020%以下が好ましい。さらに、前記バランス達成のための製造安定性を考慮すると、0.010%以上0.020%以下が好ましい。
Siは、Crを2%以上含有する鋼に脱酸剤および強化元素として添加することが有効であるが、含有量が0.18%未満ではその脱酸効果が十分でなく、その結果、溶存酸素とAlが酸化物を生成し易くなり、後述のように不働態皮膜の安定性を向上させるために有効な固溶Al量を十分に確保できなくなる。一方、0.50%を超えて含有するとその効果は飽和し、靭性を低下させうるので、含有量の範囲を0.18%以上0.50%以下に限定する。さらに鋼材の製造性、溶接性を考慮した場合、0.20%以上0.30%以下が好ましい。
Crは、石炭腐食環境において、不働態皮膜の安定性を向上させる重要な元素であり、後述のAlとともに、耐局部腐食性、耐発錆性及び耐錆剥離性に寄与する。CrをAlとともに添加することにより、相互作用によって、耐局部腐食性を向上させ、たとえ錆が発生した場合であっても、発生した錆と地鉄との密着性を確保し、錆の剥離を防止することができる。更に、無機ジンクリッチプライマー層を設けることにより、長期間に亘って発錆を防止することができる。効果を得るために4.0%以上のCrを含有することが必要であるが、9.0%を超えて含有させてもコストを増すばかりか、母材の靭性を損なうので上限の含有量は9.0%とする。なお、鋼材の耐発錆性、製造性、溶接性、加工性を考慮すると、5.5%以上7.5%以下が好ましい。さらに、コストとのバランスを考慮すると、5.8%以上6.3%以下が好ましい。
Alは、Crともに添加することにより、石炭腐食環境において、耐局部腐食性及び耐錆剥離性の向上、更には無機ジンクリッチプライマー層を設けた際の耐発錆性の向上に寄与する重要な元素である。Crとの相互作用によって、腐食形態を局部腐食から全面腐食に移行させ、錆を剥離し難くするために、固溶Al量を確保する必要がある。効果を得るためには、0.20%以上のAlが必要であるが、一方、1.50%を越えて添加すると、フェライト相変態の温度範囲が極めて広くなり製造過程での鋳片割れなどの原因となるので、上限を1.50%以下に限定する。さらに、加工性を考慮すると、0.50%以上1.30%以下が好ましい。さらに、耐食性、製造性および、コストとのバランスを考慮すると、0.85%以上1.20%以下が好ましい。
Mnは、本発明においては、主として強度の改善とオーステナイト形成元素として作用し、耐食性の観点から添加されているCrおよびAlにより助長される粗大フェライトの形成を抑制するため、および強度確保のために添加される。すなわち、CrおよびAlは、周知のようにフェライト形成元素であり、これらが多量に添加されると、凝固から室温に至るまで変態を経ずしてフェライト単相組織となり、鋳片割れなどが生じ、製造性が低下する。したがって、Mnは、1.50%以上添加することが必要であるが、3.00%以上の添加では母材の延性が著しく低下するため3.00%未満の添加とする。なお、鋼材の強度、製造性、溶接性、加工性を考慮すると、2.00%以上3.00%未満が好ましい。
Nは、鋼板の多量に添加されると窒化物の形成などで母材の延性や耐食性を阻害するために、上限は0.020%とする。
Pは、鋼中に不純物として存在するが、延性を低下し、製造性を低下させるので少ない方が望ましく、上限の含有量は0.030%とする。さらに、製造性、コストの観点から、好ましくは0.020%以下である。
Sは、多量に添加すると耐局部腐食性を低下させるので少ない方が望ましく、上限の含有量は0.0050%とする。
なお、SとPは、不可避的な不純物であり、可能な限り少なくするほうがよい。
更に、Mo:0.01%以上0.20%以下、V:0.005%以上0.050%以下、Nb:0.005%以上0.050%以下、Ti:0.005%以上0.030%未満の何れか1種又は2種以上を含有させることで、更に、耐局部腐食性及び耐錆剥離性を向上させ、無機ジンクリッチプライマー層を設けた際の耐発錆性を向上させる、もしくは耐食性に影響を及ぼさずに強度、靭性を向上させることが可能である。
(Ni:0.05%以上0.50%以下)
Cu、Niは、ともに粉粒体である石炭をハンドリングする揚貯運炭設備の石炭腐食環境において、耐局部腐食性及び耐錆剥離性を向上させ、無機ジンクリッチプライマー層を設けた際の耐発錆性を向上させる元素である。Cu、Niを添加する場合は、後述するように、両方を添加する必要がある。なお、Cu、Niは、これらの効果発現のためには、いずれも0.05%以上の添加を必要とするが、いずれも0.50%を越えて添加すると脆化が生じるために、両者ともに、その限定範囲を0.05%以上0.50%以下とする。更に、安定的な製造性の観点から好ましくは、Cu、Niともにそれぞれ、0.05%以上0.30%以下である。さらに、コストとのバランスを考慮すると、両者ともに、0.10%以上0.20%以下が好ましい。
一方、Cuを添加せずにNiのみを添加した場合は、コストが上がる割に発錆及び局部腐食を抑える効果の上昇代は小さいが、Cu、Niを共に添加すると、発錆及び局部腐食を抑える効果が顕著に表れる。
また、Cu、Niを共に添加すると、更に強度を改善するとともに、フェライト生成を抑制する効果がある。特に、Niは、Cu添加によるスラブ割れを防ぎ、かつ、Cuと共に添加することで、母材の延性・靭性を改善する効果がある。
MoはCrおよびAlが添加された鋼において、0.01%以上添加されると、母材の特性を損なうことなく局部腐食の発生と成長を抑制する効果が認められる。一方、0.20%を超えてMoを添加しても効果が飽和するばかりか、母材の延性及び靭性が低下し、揚貯運炭設備用部材に加工する際、冷間加工割れ、表面微細割れを生じることがある。したがって、その範囲を0.01%以上0.20%以下とする。
Nbは、耐食性を損なわずに、強度および靭性を改善する元素であり、その効果は0.005%以上から認められるが、0.050%を超えると効果が飽和するので範囲を0.005%以上0.050%以下と限定する。
Vは、Nbと同じく耐食性を損なわずに強度を改善する元素であり、0.005%以上で効果が認められるが、多量の添加は延性を阻害するので上限を0.050%とする。
Tiは、窒化物の生成を通じて高温での結晶粒径の細粒化に寄与する元素であり、耐食性を損なわずに、延性の改善などに寄与し、その効果は0.005%以上から認められる。一方、0.030%以上を添加すると炭化物が多量に析出するために、かえって延性及び靭性を阻害し、揚貯運炭設備用部材に加工し使用する際、冷間加工割れ又は靭性低下の不具合を生じることがある。したがって、その範囲を0.005%%以上0.030%未満に限定する。
(Mg:0.0005%以上0.010%以下)
Ca及びMgは、Cr及びAlを含有する鋼において、不明な点は多いが、鋼中に添加することで、環境中で選択的に溶解し、鋼板表面でアルカリ環境を形成することから耐食性向上に寄与する元素である。いずれも5ppm以上で耐食性の向上は認められるが、100ppmを越えて添加すると、耐食性向上効果が飽和するばかりでなく、母材の延性や靭性が低下する傾向が明らかとなっており、その添加量を5ppm以上100ppm以下(0.0005%以上0.010%以下)に限定する。
本発明では、希土類元素(REM)を適宜添加しても、その耐食性を損なわずに、母材の延性などを改善することが可能である。その添加量は、0.001%以上を必要とするが、多量の添加はそれを阻害するので、その上限を0.010%とする。
本発明の揚貯運炭設備用耐食鋼材は、上記組成からなる下地鋼材の表面に、無機ジンクリッチプライマー層を形成させることが好ましい。無機ジンクリッチプライマー層による金属亜鉛による犠牲防食の効果が失われた後も、腐食生成物がCr及びAlを添加した鋼材の表面を保護し、発錆を抑制する効果を長期化させることが可能である。
無機ジンクリッチプライマー層は、その膜厚を5〜100μmとすることが好ましい。膜厚が5μm未満では無機ジンクリッチプライマーの効果が得られ難く、また100μmを超えると、割れやダレを生じやすくなり、耐食性が低下する。更に、無機ジンクリッチプライマー層は、膜厚が厚くなればなるほど、溶断・溶接時にヒュームやブローホールを生じやすくなり、加工性が低下する。また、加工性、耐食性、経済性のバランスを考慮すると、膜厚は10〜30μmがより好ましい。
エポキシ系樹脂塗料としては、主剤と硬化剤を含む2液型のものを例示でき、例えば、エポニックス(登録商標)又はマリンバラスター(登録商標)を例示できる。マリンバラスター(登録商標)は、エポキシ樹脂を含む主剤と、変性脂肪族ポリアミンを含む硬化剤からなるエポキシ系樹脂塗料である。
シリコーン系樹脂塗料としては、シリコーン樹脂を含む主剤とトルエン等を含む硬化剤を混合させて得られたものを例示でき、例えば、パイロジンスタックACT#250やパイロジン(登録商標)B#1000を例示できる。
次に、無機ジンクリッチプライマーまたはシリコーン系樹脂を塗布した実プラント暴露試験片において、不可避的な欠陥を模擬して、幅0.6mm長さ300mmの2本の直線が、互いに試験面の中央部(溶接金属中央)で交わるXカットをカッターで入れ、地鉄面を露出させた。このとき、Xカットは、前記試験面上から見て30°で交わるよう入れた。
なお、全実プラント暴露試験片において、周溶接した溶接金属部を含む試験片側面には、シリコーン系樹脂を刷毛で厚く塗布し、石炭輸送用ホッパー本体および石炭輸送コンベア部材そのものが犠牲陽極とならないようにした。
更に耐発錆性、耐錆剥離性については、実プラント暴露試験片同様に、無機ジンクリッチプライマーやエポキシ系樹脂又はシリコーン系樹脂の塗布処理を施した暴露試験片を、80℃、100%RHの環境中で、石炭下に設置し、ラボにて各種腐食試験を5年間実施した。
これらの評価結果を表6〜10に示す。
なお、耐錆剥離性について、錆が剥離することが肉眼で判別しづらく、その剥離量が極めて微量であって、実質的にプラント操業に影響を与えるとは考えられない場合は、「△」とした。したがって、「△」であっても本願発明の目的とする効果が得られる。
Claims (21)
- 質量%で、
C:0.005%以上0.030%以下、
Si:0.18%以上0.50%以下、
Mn:1.50%以上3.00未満、
P:0.030%以下、
S:0.0050%以下、
Cr:4.0%以上9.0%以下、
Al:0.20%以上1.50%以下、
N:0.020%以下
をそれぞれ含有し、
残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする、揚貯運炭設備用耐食鋼材。 - 質量%で、さらに
Cu:0.05%以上0.50%以下、
Ni:0.05%以上0.50%以下、
をそれぞれ含有することを特徴とする、請求項1に記載の揚貯運炭設備用耐食鋼材。 - 質量%で、さらに
Mo:0.01%以上0.20%以下、
V:0.005%以上0.050%以下、
Nb:0.005%以上0.050%以下、
Ti:0.005%以上0.030%未満
の何れか1種又は2種以上を含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の揚貯運炭設備用耐食鋼材。 - 質量%で、さらに
Ca:0.0005%以上0.010%以下、
Mg:0.0005%以上0.010%以下、
REM:0.001%以上0.010%以下
の何れか1種又は2種以上を含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の揚貯運炭設備用耐食鋼材。 - 更に、前記耐食鋼材の外表面側に、エポキシ系樹脂層又はシリコーン系樹脂層を有し、前記シリコーン系樹脂層又は前記エポキシ系樹脂層の膜厚が20〜400μmであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の揚貯運炭設備用耐食鋼材。
- 更に、請求項1〜4のいずれか1項に記載の成分からなる下地鋼材の表面に、金属亜鉛30質量%以上を含有する5〜100μmの厚みの無機ジンクリッチプライマー層を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の揚貯運炭設備用耐食鋼材。
- 前記無機ジンクリッチプライマー層の外表面側に、エポキシ系樹脂層又はシリコーン系樹脂層を有し、前記シリコーン系樹脂層又は前記エポキシ系樹脂層の膜厚が20〜400μmであることを特徴とする、請求項6に記載の揚貯運炭設備用耐食鋼材。
- 素材が、質量%で、
C:0.005%以上0.030%以下、
Si:0.18%以上0.50%以下、
Mn:1.50%以上3.00未満、
P:0.030%以下、
S:0.0050%以下、
Cr:4.0%以上9.0%以下、
Al:0.20%以上1.50%以下、
N:0.020%以下
をそれぞれ含有し、
残部がFe及び不可避的不純物からなる耐食鋼材であることを特徴とする、揚貯運炭設備用部材。 - 前記耐食鋼材が、質量%で、更に
Cu:0.05%以上0.50%以下、
Ni:0.05%以上0.50%以下、
をそれぞれ含有することを特徴とする、請求項8に記載の揚貯運炭設備用部材。 - 前記耐食鋼材が、質量%で、更に
Mo:0.01%以上0.20%以下、
V:0.005%以上0.050%以下、
Nb:0.005%以上0.050%以下、
Ti:0.005%以上0.030%未満
の何れか1種又は2種以上を含有することを特徴とする、請求項8又は9に記載の揚貯運炭設備用部材。 - 前記耐食鋼材が、質量%で、更に
Ca:0.0005%以上0.010%以下、
Mg:0.0005%以上0.010%以下、
REM:0.001%以上0.010%以下
の何れか1種又は2種以上を含有することを特徴とする、請求項8〜10のいずれか1項に記載の揚貯運炭設備用部材。 - 更に、前記耐食鋼材の外表面側に、エポキシ系樹脂層又はシリコーン系樹脂層を有し、前記シリコーン系樹脂層又は前記エポキシ系樹脂層の膜厚が20〜400μmであることを特徴とする、請求項8〜11の何れか1項に記載の揚貯運炭設備用部材。
- 更に、請求項8〜11のいずれか1項に記載の耐食鋼材を素材とする揚貯運炭設備用部材の表面に、金属亜鉛30質量%以上を含有する5〜100μmの厚みの無機ジンクリッチプライマー層を有することを特徴とする、請求項8〜11のいずれか1項に記載の揚貯運炭設備用部材。
- 前記無機ジンクリッチプライマー層の外表面側に、エポキシ系樹脂層又はシリコーン系樹脂層を有し、前記シリコーン系樹脂層又は前記エポキシ系樹脂層の膜厚が20〜400μmであることを特徴とする、請求項13に記載の揚貯運炭設備用部材。
- 質量%で、
C:0.005%以上0.030%以下、
Si:0.18%以上0.50%以下、
Mn:1.50%以上3.00未満、
P:0.030%以下、
S:0.0050%以下、
Cr:4.0%以上9.0%以下、
Al:0.20%以上1.50%以下、
N:0.020%以下
をそれぞれ含有し、
残部がFe及び不可避的不純物からなる耐食鋼材を、揚貯運炭設備によってハンドリングされる粉粒体の炭素から滲出するCl−イオンが濃化した炭素腐食環境で使用することを特徴とする、耐食鋼材の使用方法。 - 前記耐食鋼材が、質量%で、更に
Cu:0.05%以上0.50%以下、
Ni:0.05%以上0.50%以下、
をそれぞれ含有することを特徴とする、請求項15に記載の耐食鋼材の使用方法。 - 前記耐食鋼材が、質量%で、更に
Mo:0.01%以上0.20%以下、
V:0.005%以上0.050%以下、
Nb:0.005%以上0.050%以下、
Ti:0.005%以上0.030%未満
の何れか1種又は2種以上を含有することを特徴とする、請求項15又は16に記載の耐食鋼材の使用方法。 - 前記耐食鋼材が、質量%で、更に
Ca:0.0005%以上0.010%以下、
Mg:0.0005%以上0.010%以下、
REM:0.001%以上0.010%以下
の何れか1種又は2種以上を含有することを特徴とする、請求項15〜17のいずれか1項に記載の耐食鋼材の使用方法。 - 更に、前記鋼材の外表面側に、エポキシ系樹脂層又はシリコーン系樹脂層を有し、前記シリコーン系樹脂層又は前記エポキシ系樹脂層の膜厚が20〜400μmであることを特徴とする、請求項15〜18のいずれか1項に記載の耐食鋼材の使用方法。
- 更に、請求項15〜18のいずれか1項に記載の耐食鋼材の表面に、金属亜鉛30質量%以上を含有する5〜100μmの厚みの無機ジンクリッチプライマー層を設けることを特徴とする、請求項15〜18のいずれか1項に記載の耐食鋼材の使用方法。
- 前記無機ジンクリッチプライマー層の外表面側に、エポキシ系樹脂層又はシリコーン系樹脂層を有し、前記シリコーン系樹脂層又は前記エポキシ系樹脂層の膜厚が20〜400μmであることを特徴とする、請求項20に記載の耐食鋼材の使用方法。
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