JP4518036B2 - 石炭・鉱石運搬船ホールド用耐食性鋼材 - Google Patents

石炭・鉱石運搬船ホールド用耐食性鋼材 Download PDF

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Description

本発明は、石炭・鉱石運搬船のホールドに用いる耐食性に優れた鋼材に関する。
近年、石炭・鉱石運搬船のホールド内の腐食が問題視されてきている。石炭や鉄鉱石が積載されるホールド内は高湿度環境に加え、石炭由来の硫黄分、さらには塩分の影響もあって、厳しい腐食環境となっている。通常、ホールド内は表面に塗装して塗膜を形成するが、石炭や鉱石を運搬する場合には、とりわけ、鉄鉱石を運搬する場合には、塗膜が部分的に傷つけられ易く、生じた傷部が腐食環境にさらされることになる。その場合、傷部を中心としてコブ状に塗膜が膨れ上がり、その塗膜の下にさびが詰まるような腐食形態となる。特に、傷部の直下は減肉が大きく、その進行速度は年間0.2mmを超える場合がある。また、ホールドの下部においては、運搬されてきた石炭・鉄鉱石を荷揚げする際に塗膜が機械的に剥がれ易いため、当初は形成されていた塗膜が使用途中に剥離して塗膜が無い状態で腐食環境に置かれることとなる。
現状の腐食対策としては塗装のみであり、上記の膨れが生じた場合には定期的に腐食生成物を除去し再塗装する方法が取られている。また、特に腐食が著しい場合は、鋼材を部分的に取り替えるなどの措置が施されている。
しかしながら、このような対策では、再塗装や部材取替えによるコスト増が非常に大きいため、メンテナンス費の低減が大きな課題となっている。
なお、船用鋼材としては、特許文献1にCu及びMgを必須成分とする耐食性鋼材が示されている。
特開2000−17381号公報
上記特許文献1に示された鋼材は、船舶外板、バラストタンク、カーゴオイルタンク、鉱炭船カーゴホールド等の船用鋼材一般に使用することができることが記載されている。しかし、この特許文献1に記載の鋼材は、原油タンクやバラストタンクの使用環境における腐食試験の結果、その耐食性が良好であることは示されているものの、鉱石運搬船ホールドの腐食試験は実施されていない。
石炭・鉱石運搬船ホールドの腐食環境は、前述のとおり、原油タンクやバラストタンクの腐食環境とは全く異なるものである。すなわち、石炭や鉱石という固形物を収容して運搬するために塗膜が機械的に傷つけられ易いため、ホールド内の塗膜の一部が傷付いたり塗膜が全面で剥離したりして、鋼材が直接腐食環境に曝されることになる。
また、本発明者らが、石炭・鉱石運搬船のホールド内の腐食を詳細に調査した結果、ホールド内の腐食環境は、SO 2−とClを含む湿潤環境あるいは乾湿繰り返し環境であり、結露水はSO 2−によりpH値が約2〜3に低下することが判明した。そして、塗膜の傷部直下は濃厚塩化物環境であり、pH値が大幅に低下していることが明らかになった。このように、石炭・鉱石運搬船ホールド内において、塗膜が機械的に傷つけられ易いだけでなく、SO 2−とClの両方の影響を受け易い。
これに対して、原油タンク(カーゴタンク)は主として硫化水素による腐食であり、そして、バラストタンクは主として海水による腐食である。また、いずれも、流体を収容して運搬するものであるため、タンク内の塗膜が機械的に傷つけられることはない。
このように、同じ船用鋼材といっても、石炭・鉱石運搬船ホールドの腐食環境は、原油タンクやバラストタンクの腐食環境とは全く異なるものであり、上記特許文献1に示された鋼材が原油タンクやバラストタンクで良好な耐食性を示したとしても、その鋼材をそのまま石炭・鉱石運搬船ホールドに用いることはできない。この鋼材が石炭・鉱石運搬船ホールドに用いても良好な耐食性が得られるとするには問題がある。
本発明の目的は、塗膜が機械的に傷つけられ易く、かつSO 2−とClの両方の影響を受け易い腐食環境であっても、塗膜の寿命延長と塗膜が剥がれた後の腐食抑制を図ることができる、石炭・鉱石運搬船ホールド用の耐食性鋼材を提供することにある。
本発明者らは、このような状況の下に、実船のホールド内の腐食を再現可能な試験法を開発し、それを用いて石炭・鉱石運搬船ホールド用の耐食性鋼材に関して、種々の合金元素の影響について検討と実験を繰り返した結果、次の(a)〜(m)に示す知見を得た。
(a) 塗装部の耐食性を向上させるためには、濃厚塩化物環境におけるpH低下時の耐食性を向上させればよく、そのためには、Clを含む酸環境での耐食性の向上が必要となる。
(b) 塗膜の剥がれた後の裸鋼の耐食性を向上させるためには、SO 2−を含有する低pH環境での耐食性(耐硫酸性)の向上とともに、湿潤あるいは乾湿繰り返し環境での耐食性の向上が必要となる。
(c) また、塗膜の傷つきやすさと鋼材の表面硬さには相関があり、塗膜が傷つきにくくするには鋼材の表面が軟らかい方がよい。鋼材表面が硬すぎると、硬い鉱石と鋼材の間に挟まれた塗膜に歪が集中しやすくなり、結果として塗膜に傷が入りやすくなるからと考えられる。一方、鋼材の表面が軟らかすぎると、塗膜が剥がれた後に鋼材表面が露出した際、鉱石等の荷揚げ時に機材による機械的な損傷が大きくなるという問題がある。このため、鉱石等による塗膜損傷を抑制しつつ、かつ鋼材表面が露出した際の機械的な損傷をも抑えるためには、鋼材はある範囲の表面硬さを持つことを必要とする。具体的には、JIS Z2243によって測定したブリネル硬さHBW10/3000が140以上かつ230以下であることを必要とする。
(d) 合金元素としてCuを含有させると、塗装部の耐食性が著しく向上するだけでなく、塗膜が剥がれて裸鋼となった後の耐食性も著しく向上する。これは、鉱石運搬船ホールド内のSO 2−を含有してpHが低下した水による湿潤または乾湿繰り返し環境において、Cuが母材の腐食を抑制するためである。また、Cu含有鋼の腐食生成物(さび)が形成されると、Cuを含有しない鋼に比べ微細かつ緻密な構造を有するため、水、酸素、Cl、SO 2−等の透過を抑制する効果もある。このように、合金元素としてCuを含有する鋼は母材そのものの腐食が抑制されるだけでなく、防食性の高いさびを形成して腐食環境をマイルドにする。
(e) 合金元素としてSnを含有させると、Cuと同様に、塗装部の耐食性が著しく向上するだけでなく、塗膜が剥がれて裸鋼となった後の耐食性も著しく向上する。これは、鉱石運搬船ホールド内のSO 2−を含有してpHが低下した環境において、Snが溶解して鋼材上に析出するが、Snは水素過電圧の大きい元素であるから、Snが析出した部分では低pH環境におけるカソード反応である水素発生反応を著しく抑制することになり、その結果、耐食性が向上する。また、Snはイオンとして存在する場合においても、鋼材の溶解反応であるアノード反応を抑制する効果がある。これは、Snイオンの作用により鉄の溶解経路となる鉄表面へのOHやClの吸着を抑制し、鉄の溶解そのものを抑えるためである。
(f) また、合金元素としてCuとSnを共存させると、それぞれ、単独に含有させるのに比べて、塗装部の耐食性及び裸鋼の耐食性のいずれもが向上するので、共存させるのが好ましい。特に、塗装部の耐食性の向上は著しい。
(g) 合金元素としてのNiは、Cuと同様に、酸性環境において耐食性を向上させる元素であり、母材の耐食性とさびの防食性の両方の効果により腐食を抑制する作用を有するが、その耐食性改善効果はCuに比べると小さい。また、Cu、Snと共存させることができるが、Niを多く含有させた場合、Snの析出が抑制されるため、Snによる耐食性改善効果が低下する。
(h) なお、合金元素として、Cu、Snに加えて、Coを含有させてもよい。Coは、Niと同様に、酸性環境において耐食性を向上させる元素であり、母材の耐食性とさびの防食性の両方の効果により腐食を抑制する作用を有する。しかし、Coを多く含有させた場合、Snの析出が抑制されるため、Snによる耐食性改善効果が低下する。
(i) 合金元素として、Cu、Snに加えて、Mo、W及びSbのうちの1種又は2種以上を含有させてもよい。いずれも、鋼中での耐酸性を向上させることにより腐食を抑制する作用を有する。
(j) 合金元素として、Cu、Snに加えて、Ti及びZrのうちの1種又は2種を含有させてもよい。いずれも、硫化物形成能が高く、腐食の起点となる鋼中MnSの生成を抑制することにより腐食の開始を遅らせる効果がある。
(k) 合金元素として、Cu、Snに加えて、Ca及びMgのうちの1種又は2種を含有させてもよい。いずれも、腐食界面のpHを上昇させることにより環境を緩和し、結果として腐食を抑制する働きがある。
(l) 合金元素として、Cu、Snに加えて、Nb、V及びBのうちの1種又は2種以上を含有させてもよい。いずれも、鋼の強度を高める作用を有する。
(m) 鋼材の塗装は通常の方法で行えばよく、塗料はエポキシ系樹脂のほか、ビニルブチラール系、ウレタン系、フタル酸系等を挙げることができる。また、塗装前に一次防錆の目的でプライマーを鋼材に施してもよい。
本発明は、これらの知見に基づいて完成したものであり、その要旨は、次の(1)〜(7)のいずれかに示すとおりである。以下、それぞれ、本発明(1)〜本発明(7)という。本発明(1)〜本発明(7)を総称して、本発明ということがある。
(1) 質量%で、C:0.01〜0.2%、Si:0.01〜1%、Mn:0.05〜2%、P:0.05%以下、S:0.01%以下、Cu:0.05〜1%、Ni:0.01〜0.5%、Sn:0.005〜0.2%、Cr:0.1%以下及びAl:0.1%以下を含有し、残部Fe及び不純物からなり、ブリネル硬さHBW10/3000が140以上かつ230以下であることを特徴とする石炭・鉱石運搬船ホールド用耐食性鋼材。
(2) 質量%で、さらに、Co:1%以下を含有することを特徴とする、上記(1)の石炭・鉱石運搬船ホールド用耐食性鋼材。
(3) 質量%で、さらに、Mo:1%以下、W:1%以下及びSb:0.2%以下のうちの1種又は2種以上を含有することを特徴とする、上記(1)又は(2)の石炭・鉱石運搬船ホールド用耐食性鋼材。
(4) 質量%で、さらに、Ti:0.1%以下及びZr:0.2%以下のうちの1種又は2種を含有することを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれかの石炭・鉱石運搬船ホールド用耐食性鋼材。
(5) 質量%で、さらに、Ca:0.01%以下及びMg:0.01%以下のうちの1種又は2種を含有することを特徴とする、上記(1)〜(4)のいずれかの石炭・鉱石運搬船ホールド用耐食性鋼材。
(6) 質量%で、さらに、Nb:0.1%以下、V:0.1%以下及びB:0.01%以下のうちの1種又は2種以上を含有することを特徴とする、上記(1)〜(5)のいずれかの石炭・鉱石運搬船ホールド用耐食性鋼材。
(7) 表面が塗膜によって被覆されていることを特徴とする、上記(1)〜(6)のいずれかの石炭・鉱石運搬船ホールド用耐食性鋼材。
本発明によれば、塗膜が機械的に傷つけられ易く、かつSO 2−とClの両方の影響を受け易い腐食環境である石炭・鉱石運搬船ホールド内で用いる場合において、塗膜の寿命延長と塗膜が剥がれた後の腐食抑制を図ることができるので、ホールド内の部材切り替えや再塗装によるメンテナンスコストを大幅に低減することができる。
以下に、本発明の構成要件について詳しく説明する。なお、各元素の含有量の「%」表示は「質量%」を意味する。
(A)化学組成
C:
Cは、材料としての強度を確保するために必要な元素であり、0.01%以上含有させる。しかし、0.2%を超えて含有させると溶接性が低下するとともに、低pH腐食環境でカソードとなって腐食を促進するセメンタイトの生成量が増大する。このためCの含有量は0.01〜0.2%とする。好ましくは、0.03〜0.15%である。
Si:
Siは、脱酸に必要な元素であり、十分な脱酸効果を得るためには0.01%以上含有させる。しかし、1%を超えて含有させると母材および溶接継手部の靱性が損なわれる。このため含有量は0.01〜1%とする。好ましくは、0.05〜0.5%である。
Mn:
Mnは、低コストで鋼の強度を高める作用を有する元素であり、この効果を得るためには0.05%以上の含有量とする。しかし、2%を超えて含有させると溶接性が劣化するとともに継手靭性も劣化する。このため含有量は0.05〜2%とする。好ましくは、0.1〜1.5%である。
P:
Pは、鋼中に含まれる不純物元素で、溶接性を低下させる。特に、その含有量が0.05%を超えると、溶接性の低下が著しくなる。このため、含有量は0.05%以下とする。なお、Pの含有量は少ない方がよい。
S:
Sは、鋼中に含まれる不純物元素で、その含有量が0.01%を超えると腐食の起点となるMnSが鋼中に多く生成し耐食性を低下させる。このため含有量は0.01%以下とする。なお、Sの含有量は少ない方がよい。
Cu:
Cuは、本発明において最も重要な元素の一つであり、合金元素としてCuを含有させると、塗装部の耐食性を著しく向上させるだけでなく、塗膜が剥がれて裸鋼となった後の耐食性も著しく向上させる。これは、前述のとおり、鉱石運搬船ホールド内のSO 2−を含有してpHが低下した水による湿潤または乾湿繰り返し環境において、Cuが母材の腐食を抑制するためである。また、Cu含有鋼の腐食生成物(さび)が形成されると、Cuを含有しない鋼に比べ微細かつ緻密な構造を有するため、水、酸素、Cl、SO 2−等の透過を抑制する効果もある。このように、合金元素としてCuを含有する鋼は母材そのものの腐食が抑制されるだけでなく、防食性の高いさびを形成して腐食環境をマイルドにする。Cuの含有量が0.05%以上であればこれらの効果が得られるが、0.1%以上含有するとさらに効果が大きい。しかし、Cuを1%を超えて含有させてもその効果が飽和する一方、溶接性に対し悪影響を与えるので、Cuの含有量は0.05〜1%とする。好ましくは、0.1〜0.8%である。
また、後述のとおり、合金元素としてCuとSnを共存させると、それぞれ、単独に含有させるのに比べて、塗装部の耐食性及び裸鋼の耐食性のいずれもが向上するので、共存させるのが好ましい。特に、塗装部の耐食性の向上は著しい。
Sn:
Snは耐酸性に優れた元素であり、合金元素としてSnを含有させると、Cuと同様に、塗装部の耐食性が著しく向上するだけでなく、塗膜が剥がれて裸鋼となった後の耐食性も著しく向上する。これは、鉱石運搬船ホールド内のSO 2−を含有してpHが低下した環境において、Snが溶解して鋼材上に析出するが、Snは水素過電圧の大きい元素であるから、Snが析出した部分では低pH環境におけるカソード反応である水素発生反応を著しく抑制することになり、その結果、耐食性が向上する。また、Snはイオンとして存在する場合においても、鋼材の溶解反応であるアノード反応を抑制する効果がある。これは、Snイオンの作用により鉄の溶解経路となる鉄表面へのOHやClの吸着を抑制し、鉄の溶解そのものを抑えるためである。これらの効果を得るには、0.005%以上の含有量が必要であるが、0.2%を超えて含有させても前記の効果は飽和するばかりでなく、靭性の著しい劣化をまねく。したがって、含有量は0.005〜0.2%とする。好ましくは、0.01〜0.15%である。
また、上述のとおり、合金元素としてCuとSnを共存させると、それぞれ、単独に含有させるのに比べて、塗装部の耐食性及び裸鋼の耐食性のいずれ向上するので、共存させるのが好ましい。特に、塗装部の耐食性の向上は著しい。
Ni:
Niは、酸性環境において耐食性を向上させる元素であり、合金元素としてNiを含有させると、Cuと同様に、母材の耐食性とさびの防食性の両方の効果により腐食を抑制する作用を有する。これらの効果はNiを0.01%以上含有させることにより得られる。また、Cu含有鋼においてNiをCu含有量のおよそ半分以上含有させると、赤熱脆化を防止する効果もある。しかし、Niを0.5%を超えて含有させてもコスト上昇に見合う耐食性が得られないばかりか、Snの析出を抑制するため、Snによる耐食性改善効果を低下させる。また、Cu含有時の脆化防止のためには0.5%以下のNi含有量で十分であることから、含有量を0.01〜0.5%とする。好ましくは、0.05〜0.4%である。
Cr:
Crは、低pH環境における耐食性を低下させる元素であり、特に、その含有量が0.1%を超えると耐食性の低下が著しくなる。したがって含有量は0.1%以下とする。なお、Crの含有量は少ない方がよい。
Al:
Alは、鋼の脱酸に有効な元素であるが、Crと同様低pH環境における耐食性を著しく低下させる。また、含有量が多いと窒化物が粗大化するために靱性の低下をきたし、さらには溶接性も著しく劣化する。したがって含有量は0.1%以下とする。好ましくは、0.07%以下である。
本発明においては、次のとおり、耐食性を更に高めるために、Co、Mo、W、Sb、Ti、Zr、Ca及びMgのうち、少なくとも1種を含有させてもよい。
Co:
Coは、Niと同様に、湿潤・乾湿繰り返し環境での耐食性、低pH環境における耐食性、Cl含有時の耐酸性酸性環境における耐食性を向上させる元素であり、母材の耐食性とさびの防食性両方の効果により腐食を抑制する作用を有する。しかし、Coを1%を超えて含有させてもコスト上昇に見合う耐食性が得られないばかりか、Snの析出を抑制してSnによる耐食性改善効果を低下させることから、Coの含有量を1%以下とする。好ましくは、0.01〜1%である。
Mo:
Moは耐酸性に優れた元素であり、裸鋼の耐食性および塗装部の耐食性を向上させる効果を有する。しかし、1%を超えて含有させても効果が飽和するばかりか溶接性を損なうし、コストも嵩むため、含有量は1%以下とする。好ましくは、0.01〜1%である。
W:
WもMoと同様に、耐酸性を高める元素であり、裸鋼および塗装部の耐食性を向上させる効果がある。しかし、1%を超えて含有させても前記の効果は飽和しコストが嵩むし、溶接性の悪化につながるので、その含有量は1%以下とする。好ましくは、0.01〜1%である。
Sb:
Sbは耐酸性を向上させる元素であり、裸鋼および塗装部の耐食性を向上させる効果がある。しかし、0.2%を超えて含有させると効果が飽和するだけでなく、靭性の著しい劣化をまねく。したがって、含有量は0.2%以下とする。好ましくは、0.01〜0.2%である。
Ti:
Tiは、鋼の強度を高める作用を有する。Tiには、鋼の靱性を向上させる作用や、TiSを形成することによって腐食の起点となるMnSの生成を抑制し、耐食性を高める作用もある。しかし、0.1%を超えて含有させても効果は飽和しコストが嵩むばかりである。したがって、含有量は0.1%以下とする。好ましくは、0.005〜0.1%である。
Zr:
ZrはTiと同様に、硫化物を優先的に形成し、腐食の起点となるMnSの生成を抑制する効果を有する。またZrはTiに比べ窒化物を形成しにくい元素であり、より効率よく硫化物が形成されるという特徴も有する。しかし、0.2%を超えて含有させると靱性の低下を招くので、含有量は0.2%以下とする。好ましくは、0.005〜0.2%である。
Ca:
Caは、腐食反応時に水に溶けてアルカリとなり鋼材界面のpH低下を抑制する作用がある。このため、裸鋼および塗装部の耐食性が向上する。しかし、0.01%を超えると効果が飽和するため、Caの含有量は0.01%以下とする。好ましくは、0.0003〜0.01%である。
Mg:
MgもCaと同様に、腐食反応時の鋼材界面のpH低下を抑制することにより耐食性を向上させる効果がある。しかし、0.01%を超えると効果が飽和するため、Mgの含有量は0.01%以下とする。好ましくは、0.0003〜0.01%である。
また、本発明においては鋼の強度をさらに高めるために、Nb、V及びBのうちの少なくとも1種を配合してもよい。
Nb:
Nbは、鋼の強度を高める作用を有する元素である。しかし、0.1%を超えると靱性が劣化するため、含有量は0.1%以下とする。好ましくは、0.005〜0.1%である。
V:
Vは、鋼の強度を高める作用を有する元素である。しかし、0.1%を超えると靱性及び溶接性が劣化するため、含有量は0.1%以下とする。好ましくは、0.005〜0.1%である。
B:
Bは、鋼の強度を高める作用を有する元素である。しかし、0.01%を超えると靱性が劣化するため、含有量は0.01%以下とする。好ましくは、0.0003〜0.01%である。
(B)表面硬さ 鋼材の表面硬さは鉱石と鋼材の間に挟まれた塗膜に歪が集中しにくくし塗膜の損傷を抑制しつつ、かつ塗膜が剥がれた後に鋼材表面が露出した際の機械的な損傷を抑えるために、ある範囲の値を持つことを必要とする。具体的には、JIS Z2243によって測定したブリネル硬さHBW10/3000が140以上かつ230以下であることを要する。ここで、HBW10/3000とは、圧子の直径が10mmで3000kgの荷重を加えた場合のブリネル硬さを意味する。
ブリネル硬さHBW10/3000が140未満であると、塗膜がない場合または塗膜が剥がれた場合、鉱石等の荷揚げ時に機材による機械的な損傷が大きくなる。一方、ブリネル硬さHBW10/3000が230超であると、硬い鉱石と鋼材の間に挟まれた塗膜に歪が集中しやすくなり、結果として塗膜に傷が入りやすくなる。
ブリネル硬さHBW10/3000が140以上かつ230以下の鋼材は、例えば、次のようにして、製造することができる。
表面硬さを140〜230とするには、鋼表面の脱炭を防ぎかつ細粒化し、制御圧延後適当な水冷を施すのが良い。例えば、鋼表面の脱炭を防ぎかつ細粒化するために、スラブの加熱温度を通常より低温である890℃とする。低温加熱の場合、スラブ厚が厚いとスラブ温度分布を均一にするには長時間の保持を必要とするため、鋼表面が酸化され脱炭される。そこで、スラブ厚を通常より薄くするため一度圧下を加えて150mm厚とし、890℃での保持時間を5時間とする。スラブを加熱炉から出した後、圧延を開始し、700℃で所定の厚み20mmになるように圧延を終了し、680℃から水冷を開始し、鋼板温度が470℃になった時点で水冷を停止する。冷却速度は16℃/秒である。なお、上記した温度はすべて鋼材の表面部における温度である。
そして、本発明の鋼材の形状は、代表例は板材であるが、これに限定されるものではなく、棒又は管形状であってもよい。
また、本発明の鋼材は、裸使用時のみならず塗装時の耐食性も良好であることを特徴とする。塗装は通常の方法で行えばよく、塗装仕様としては、特に造船分野における塗料として一般に用いられるエポキシ系樹脂による塗装のほか、ビニルブチラール系、ウレタン系、フタル酸系等の塗装を挙げることができる。また、ここで言う塗装には、塗装前に一次防錆の目的で鋼材に施されるプライマーも含まれる。
本発明の鋼材により塗装部耐食性が向上するのは、下地の腐食が著しく抑制される結果として塗膜欠陥部における下地鋼材腐食に起因する塗膜のふくれや剥離が抑制されるためであると考えられる。
表1に示す化学組成を有する21種類の鋼を、真空溶解炉を用いて溶製し50kgの鋼塊とした後、通常の方法で熱間鍛造して厚さが150mmのブロックを作製した。
Figure 0004518036
次いで、上記ブロックを890℃で5時間加熱後、熱間圧延して700℃で厚さ20mmに仕上げ、その後680℃から水冷を開始し、鋼板温度が470℃になった時点で水冷を停止した。なお、鋼種No.21のブロックについては1120℃で5時間加熱後、熱間圧延して700℃で厚さ20mmに仕上げ、その後680℃から水冷を開始し、鋼板温度が470℃になった時点で水冷を停止した。
このようにして製造された厚さが20mmの各鋼板から、幅が60mm、長さが100mm、厚さが3mmの試験片を採取し、全面にショットブラスト加工を施した後、一部の試験片については変性エポキシ系塗料を乾燥膜厚で200μm被覆した。被覆面のうちの片面に、図1に示すように、カッターナイフにより幅1mm、長さ10mmにわたる傷(×印)を数箇所入れた鋼材面を露出させ、鉱石運搬船における塗膜欠陥を模擬した腐食試験片とした。
ここで、鋼材の表面硬さを、JIS Z2243に基づいて求めた。具体的には、鋼材より幅15mm、長さ15mmを切り出し、常温硬化型エポキシ樹脂に埋め込み、表面を鏡面研磨したものを試験片とし、ブリネル硬さ試験機により直径10mmの圧子(超硬合金球)を3000kgの荷重で試験片に押し付けた。硬さの値は、圧子の直径D(mm)、圧子を取り去ったときのくぼみの直径d(mm)と荷重F(N)との関係より以下の式(1)から求めた。
HBW10/3000=0.102×2F/πDD(D-(D-d)1/2) ・・・(1)
表2に各鋼材の表面のブリネル硬さHBW10/3000の値を示す。
これら裸材および塗装材の試験片について、図2に示すとおりのサイクル試験を実施し、鉱石運搬船ホールド内の腐食を模擬した。ここで、100%RHおよび50%RHは相対湿度を意味する。
上記試験を40サイクル(40日間)実施し、試験後の各試験片から塗膜および腐食生成物を除去した後、裸鋼については試験後の重量減量より腐食量(板厚減少)を計算した。塗装材については、腐食が認められる面積の試験面積に対する割合を腐食面積率として求めた。また、腐食部における最大腐食深さも同時に測定した。表2に上記の試験結果を示す。
また、溶接継手の靭性についても調べた。板厚20mmの圧延鋼材を2枚準備し、入熱120kJ/cmの3電極FCB法により、板継ぎ溶接を実施し、溶接継手を作製した。作製後の溶接継手において、板厚の中央部よりJIS規定の4号シャルピー衝撃試験片を各鋼種について3本ずつ採取し温度0℃でシャルピー衝撃試験を実施した。なお、ノッチ位置はボンドから1mmの熱影響部とした。シャルピー衝撃試験での吸収エネルギー(J)の3本の平均値を前述の腐食試験の結果とともに表2に示す。
さらに、鉄鉱石の塗膜への衝突を模擬した衝突実験を行い、塗膜の傷つきやすさについても調査した。幅が60mm、長さが100mm、厚さが3mmの試験片を採取し、全面にショットブラスト加工を施した後、変性エポキシ系塗料を乾燥膜厚で200μm被覆した。塗装鋼材を塗膜が上になるように設置し、1mm径のマグネタイト棒を塗装鋼材から高さ20cmのところから垂直に落下させたときの塗膜の状態を評価した。ここで、マグネタイト棒の衝突後の状態が、傷が鋼材までは到達せず塗膜内で留まっているものについては良好(○)、鋼材に達する傷がついたものは不良(×)として評価した。この結果についても表2に示す。
Figure 0004518036
表2からもわかるように、本発明例の鋼No.1〜18においては、裸材および塗装材いずれについても耐食性は良好であり、継手の靭性特性および衝突実験による塗膜評価についても良好な結果が得られた。
一方で、耐食性改善に有効な合金元素を含有しない比較例の鋼No.19では腐食が大きくなった。また、比較例の鋼No.20は耐食性が良好であるものの、Snの含有量が多いため、造船用鋼板としての母材靭性が確保できない。さらに、比較例の鋼No.21は耐食性が良好であるが、ブリネル硬さが高く、衝突実験による塗膜評価が不良となったため、鉱石が当たった場合の塗膜損傷が大きくなり、塗装部の腐食が進行しやすいと考えられる。
本発明によれば、塗膜が機械的に傷つけられ易く、かつSO 2−とClの両方の影響を受け易い腐食環境である石炭・鉱石運搬船ホールド内で用いる場合において、塗膜の寿命延長と塗膜が剥がれた後の腐食抑制を図ることができるので、ホールド内の部材切り替えや再塗装によるメンテナンスコストを大幅に低減することができる。
鉱石運搬船模擬腐食試験片の概略図である。 鉱石運搬船再現腐食法のチャート図である。

Claims (7)

  1. 質量%で、C:0.01〜0.2%、Si:0.01〜1%、Mn:0.05〜2%、P:0.05%以下、S:0.01%以下、Cu:0.05〜1%、Ni:0.01〜0.5%、Sn:0.005〜0.2%、Cr:0.1%以下及びAl:0.1%以下を含有し、残部Fe及び不純物からなり、ブリネル硬さHBW10/3000が140以上かつ230以下であることを特徴とする石炭・鉱石運搬船ホールド用耐食性鋼材。
  2. 質量%で、さらに、Co:1%以下を含有することを特徴とする、請求項1に記載の石炭・鉱石運搬船ホールド用耐食性鋼材。
  3. 質量%で、さらに、Mo:1%以下、W:1%以下及びSb:0.2%以下のうちの1種又は2種以上を含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の石炭・鉱石運搬船ホールド用耐食性鋼材。
  4. 質量%で、さらに、Ti:0.1%以下及びZr:0.2%以下のうちの1種又は2種を含有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれかに記載の石炭・鉱石運搬船ホールド用耐食性鋼材。
  5. 質量%で、さらに、Ca:0.01%以下及びMg:0.01%以下のうちの1種又は2種を含有することを特徴とする、請求項1から4までのいずれかに記載の石炭・鉱石運搬船ホールド用耐食性鋼材。
  6. 質量%で、さらに、Nb:0.1%以下、V:0.1%以下及びB:0.01%以下のうちの1種又は2種以上を含有することを特徴とする、請求項1から5までのいずれかに記載の石炭・鉱石運搬船ホールド用耐食性鋼材。
  7. 表面が塗膜によって被覆されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれかに記載の石炭・鉱石運搬船ホールド用耐食性鋼材。
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