JP5569071B2 - シャッタ駆動ユニットおよびカメラ - Google Patents

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本発明は、シャッタ装置を駆動するシャッタ駆動ユニットと、シャッタ駆動ユニットを備えるカメラに関する。
撮像素子で繰り返し撮像することで得られる予備撮影画像(スルー画)をカメラボディの背面などに配設した表示装置に表示するように構成された一眼レフタイプのカメラが知られている。この従来のカメラでは、メインミラーをミラーアップし、シャッタ装置の先幕遮光羽根群を走行させて撮影開口を開くことでスルー画の取得を可能としている。このようにしてスルー画を取得するとともに、スルー画の取得に引き続き、記憶媒体への記録用の画像を取得するように撮影(本撮影)することができる撮影モードをライブビューモードと呼ぶ。
この従来のカメラでは、ライブビューモードに設定されているときには、シャッタ装置の後幕遮光羽根群を電磁マグネットに通電することで、バネの付勢力に抗して走行しないように保持しておく必要があり、電力を消費し続けることとなってしまっていた。この問題を解決するため、ライブビューモードに設定されているときには、シャッタ装置の後幕遮光羽根群を電磁マグネットによらずに機械的に係止するように構成されたカメラが知られている(特許文献1参照)。
特開2009−31513号公報
上述した特許文献に記載のカメラでは、先幕遮光羽根群および後幕遮光羽根群を駆動するためのチャージカムの停止位置を制御することで、後幕遮光羽根群を電磁マグネットによらずに機械的に係止するように構成されている。しかし、上述した特許文献では、チャージカムの停止位置の制御方法については言及されていない。カムの停止位置を制御するには、一般的にはカムと同軸となる部材に設けられた電極パターンと、この電極パターンに接触するブラシとによって構成されるエンコーダを用いるか、カムと同軸となる部材に設けられたスリットをフォトインタラプタなどで検出することなどが考えられる。
しかし、チャージカムには、先幕遮光羽根群を駆動するカムと、後幕遮光羽根群を駆動するカムと、動力伝達用のギヤとが設けられているため、さらにエンコーダなどを設けようとすると、チャージカムの厚さが厚くなってしまい、カメラの大型化を招いてしまう。
(1) 請求項1の発明によるシャッタ駆動ユニットは、ギヤ列の配設位置を規定するギヤ基板と、駆動用モータからの駆動力をシャッタ装置に伝達する第1のギヤ列と、第1のギヤ列で伝達された駆動力でシャッタ装置を駆動するためのカムと、カムの位相を検出するための検出手段にカムの回転角度を伝達する第2のギヤ列とを備え、ギヤ基板は、第1面と第1面とは反対の第2面とを有し、第1面に第1のギヤ列のそれぞれを回転可能に配置し、第2面に第2のギヤ列のそれぞれを回転可能に設置することを特徴とする。
(2) 請求項2の発明は、請求項1に記載のシャッタ駆動ユニットにおいて、ギヤ基板は、第1のギヤ列および第2のギヤ列を構成する各ギヤの軸の位置を規定することを特徴
とする。
(3) 請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のシャッタ駆動ユニットにおいて、シャッタ駆動ユニットは、カメラに取り付けられた際に、シャッタ装置よりも被写体側に取り付けられるように構成され、第1のギヤ列は、シャッタ駆動ユニットがカメラに取り付けられた際にギヤ基板とシャッタ装置との間に位置するように配設され、第2のギヤ列は、シャッタ駆動ユニットがカメラに取り付けられた際にギヤ基板と被写体との間に位置するように配設されることを特徴とする。
(4) 請求項4の発明は、請求項3に記載のシャッタ駆動ユニットにおいて、第2のギヤ列は、カメラの絞り装置に駆動用モータからの駆動力を伝達するための動力伝達手段を有することを特徴とする。
(5) 請求項5の発明によるカメラは、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシャッタ駆動ユニットと、駆動用モータと、シャッタ装置と、検出手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、シャッタ駆動ユニットおよびカメラを小型化できる。
図1(a)は、本発明によるカメラである一眼レフタイプのカメラボディ1を上面から見た断面図であり、図1(b)は、カメラボディ1を側面から見た断面図である。 シャッタ駆動ユニット100およびシャッタ装置400を左斜め前方から見た斜視図であり、シャッタ駆動ユニット100の一部を説明のために分解した図である。 シャッタ駆動ユニット100を左側から見たときの断面を示す図である。 シャッタ駆動ユニット100の各ギヤの構成図である。 シャッタ駆動ユニット100を左側から見たときの断面を示す図であり、説明の便宜上、ギヤ基板110を強調的に記載した図である。 シャッタ駆動ユニット100を左側から見たときの断面を示す図であり、説明の便宜上、各ギヤを強調的に記載した図である。 絞り機構500を左側から見たときの状態を示す図である。 図7と同様の図であり、説明の便宜上、主要な構成部品を強調的に記載した図である。 撮影モードが通常撮影モードに設定されているときの撮影待機状態におけるシャッタ装置400と絞り駆動レバー502と往動レバー503との状態を示す図である。 図9と同様の図であり、説明の便宜上、主要な構成部品を強調的に記載した図である。 通常撮影モードにおける本撮影終了後(露光完了後)におけるシャッタ装置400と絞り駆動レバー502と往動レバー503との状態を示す図である。 図11と同様の図であり、説明の便宜上、主要な構成部品を強調的に記載した図である。 ライブビューモードに設定されてスルー画を表示している際のシャッタ装置400と絞り駆動レバー502と往動レバー503との状態を示す図である。 図13と同様の図であり、説明の便宜上、主要な構成部品を強調的に記載した図である。 検出円盤133とフォトインタラプタ141,142の位置との関係を示す図である。 フォトインタラプタ141,142の信号の出力状態、および往動レバーリフト線図を示す図である。
図1〜16を参照して、本発明によるシャッタ駆動ユニットおよびカメラの一実施の形態を説明する。図1(a)は、本発明によるカメラである一眼レフタイプのカメラボディ1を上面から見た断面図であり、図1(b)は、カメラボディ1を側面から見た断面図である。カメラボディ1には、ミラーボックス10と、シーケンスシャッタ駆動ユニット(シャッタ駆動ユニット)100と、遮光幕機構(シャッタ装置)400と、撮像素子3と、ファインダー光学系20と、測光ユニット5と、AFユニット6と、背面表示モニタ7と、制御基板30とが設けられている。図示はしないが、カメラボディ1には、メインミラー11およびサブミラー12を回動させるミラー回動機構が設けられている。8は、カメラボディ1内に装着された電池である。カメラボディ1の前面には、撮影レンズ2が取り付けられている。説明の便宜上、カメラボディ1の上下方向、左右方向、および前後方向を各図に記載したように規定する。
ミラーボックス10は、メインミラー11およびサブミラー12を収容し、撮影光路を形成する。ミラーボックス10は、カメラボディ1に取り付けられている。シャッタ駆動ユニット100は、絞り機構500(図7)や、シャッタ装置400の後述する先幕遮光羽根群および後幕遮光羽根群を駆動する駆動機構である。シャッタ駆動ユニット100の詳細については後述する。シャッタ装置400は、先幕遮光羽根群および後幕遮光羽根群を有し、撮影開口を開放および遮光する装置である。遮光装置400の詳細については後述する。
撮像素子3は、CCDやCMOS等の固体撮像素子で構成され、撮影レンズ2により結像された被写体像を電気信号に変換する。ファインダー光学系20は、ペンタプリズム21や接眼レンズ22を有し、メインミラー11で反射された被写体光による像(被写体像)を観察するためのものである。測光ユニット5は、ペンタプリズム21から射出される被写体光を利用して測光するCCDユニットである。AFユニット6は、メインミラー11およびサブミラー12を介して入射される被写体光を利用して焦点検出を行う。
背面表示モニタ7は、たとえば液晶表装置などが用いられ、撮影時の各種情報や、撮像して得られた被写体像の画像や、スルー画像(ライブビュー画像またはライブプレビュー画像ともいう)などを表示する。なお、スルー画像(スルー画)は、本撮影の前段階として撮像素子3で繰り返し取得される予備撮影画像である。本撮影は、記憶媒体への記録用の画像を取得するための撮影であり、不図示のレリーズボタンが全押し操作されたことによる操作信号(撮影指示)に応じて行われる。制御基板30は、カメラボディ1の全体を制御する制御回路31が搭載された基板である。
図2は、シャッタ駆動ユニット100およびシャッタ装置400を左斜め前方から見た斜視図であり、シャッタ駆動ユニット100の一部を説明のために分解した図である。図3は、シャッタ駆動ユニット100を左側から見たときの断面を示す図であり、図4は、シャッタ駆動ユニット100の各ギヤの構成図である。シャッタ駆動ユニット100は、シーケンスモータ101と、ギヤ基板110と、ピニオンギヤ111と、減速ギヤ112〜114と、カムギヤ120と、等速ギヤ131,132と、検出円盤133と、フォトインタラプタ141,142とを備えている。
シャッタ装置400をカメラボディ1後方の撮像素子3に近づけるため、シャッタ駆動ユニット100は、シャッタ装置400よりも前側(被写体側)であって、シャッタ装置400の撮影開口よりも左側に配設されている。図5に示すように、ギヤ基板110は、減速ギヤ112,113や等速ギヤ131,132を軸支する基板であり、各ギヤを軸支するための軸110a〜110dが立設されている。なお、図5は、図3と同様にシャッタ駆動ユニット100を左側から見たときの断面を示す図であるが、説明の便宜上、ギヤ基板110を強調的に記載している。ギヤ基板110には、減速ギヤ114の後述する軸(軸415)の位置を規定する嵌合凹部110eが設けられている。ギヤ基板110は、カメラボディ1に組み込まれる際、シャッタ装置400の地板410に取り付けられて、シャッタ装置400を介してカメラボディ1に取り付けられる。
軸110aは、減速ギヤ112を軸支する軸であり、軸110bは、減速ギヤ113を軸支する軸であり、ともに、ギヤ基板110の後面(背面)側で後方に向かって立設されている。軸110aは軸110bよりも下側に設けられている。軸110cは、等速ギヤ131を軸支する軸であり、軸110dは、等速ギヤ132を軸支する軸であり、ともに、ギヤ基板110の前面側で前方に向かって立設されている。軸110cは軸110dよりも上側に設けられている。嵌合凹部110eは、ギヤ基板110がシャッタ装置400の地板410に取り付けられた際に、後述するシャッタ装置400の軸415の先端部分(嵌合突部415a)が嵌合するように構成された凹部である。嵌合凹部110eは、シャッタ装置400の軸415の先端部分が嵌合することで、ギヤ基板110に対する軸415の位置、すなわち軸415に軸支される減速ギヤ114の位置を規定している。
シーケンスモータ101は、シャッタ駆動ユニット100の駆動力、すなわち後述するようにシャッタ装置400や、絞り機構500、不図示のミラー回動機構の駆動力を発生する駆動源であり、シャッタ駆動ユニット100の下側に配設されている。たとえば図6に示すように、シーケンスモータ101の出力軸には、ピニオンギヤ111が取り付けられている。なお、図6は、図3と同様にシャッタ駆動ユニット100を左側から見たときの断面を示す図であるが、説明の便宜上、各ギヤを強調的に記載している。シーケンスモータ101の駆動力は、ピニオンギヤ111を介して、減速ギヤ112に伝達される。
減速ギヤ112〜114は、シーケンスモータ101からの駆動力を減速しつつカムギヤ120に伝達するための減速ギヤ列を構成するギヤである。減速ギヤ112はギヤ基板110の軸110aに軸支され、減速ギヤ113は軸110bに軸支される。減速ギヤ114は、上述したようにシャッタ装置400の地板410の軸415に軸支される。このように、減速ギヤ112〜114は、ギヤ基板110の背面側に配設され、ギヤ基板110によってその位置が規定されることとなる。ピニオンギヤ111から伝達されたシーケンスモータ101の駆動力は、減速ギヤ112,113,114の順に順次下方のギヤから上方のギヤに減速されながら伝達される。
カムギヤ120は、同一回転軸上に、第1カム121と、第2カム122と、入力ギヤ123と、出力ギヤ124とが設けられたギヤであり、シャッタ装置400の地板410の軸414に軸支される(図2,6)。第1カム121は、後述するシャッタ装置400の先幕遮光羽根群を駆動する先幕駆動レバー420を駆動するためのカムである。第2カム122は、後述するシャッタ装置400の後幕遮光羽根群を駆動する後幕駆動レバー430を駆動するためのカムである。入力ギヤ123は、減速ギヤ114と噛合して、減速ギヤ114を介してシーケンスモータ101の駆動力が入力されるギヤであり、カムギヤ120の後方に設けられている。出力ギヤ124は、等速ギヤ131と噛合して等速ギヤ131に回転を伝達するギヤであり、カムギヤ120の前方に設けられている。出力ギヤ124の前側に位置する側面(前側面)には、絞り機構500の後述する往動レバー503を回動させるためのローラ124aが設けられている。
等速ギヤ131は、等速ギヤ132(検出円盤133)へカムギヤ120の回転(位相)を伝達するギヤである(図2,6)。等速ギヤ131は、カムギヤ120の1回転が等速ギヤ131の1回転となるように、すなわち、出力ギヤ124と回転数が等しくなるように、出力ギヤ124と同じ歯数とされている。等速ギヤ131の前側に位置する側面(前側面)には、絞り機構500の後述する絞り係止マグネット510をリセットするために、絞り係止マグネットリセットレバー505を回動させるための突部(立体カム)131aが設けられている。
等速ギヤ132は、同軸に取り付けられた検出円盤133とともに回転するギヤであり、等速ギヤ131と噛合している。等速ギヤ132は、カムギヤ120の1回転が等速ギヤ132の1回転となるように、すなわち、出力ギヤ124と回転数が等しくなるように、上記等速ギヤ131と同様に出力ギヤ124と同じ歯数とされている。検出円盤133は、カムギヤ120の位相を検出するために切り欠きが設けられた円盤状の部材である。上述したようにカムギヤ120が1回転すると等速ギヤ132も1回転するように構成されているので、カムギヤ120が1回転すると検出円盤133も1回転する。すなわち、検出円盤133の位相を検出することで、カムギヤ120の位相も検出できる。
このように、等速ギヤ131,132は、ギヤ基板110の前面側に配設され、ギヤ基板110によってその位置が規定されることとなる。出力ギヤ124から伝達されたカムギヤ120の駆動力は、等速ギヤ131,132の順に上方のギヤ(等速ギヤ131)から下方のギヤ(等速ギヤ132)に等回転速度で伝達される。
フォトインタラプタ141,142は、検出円盤133の切り欠きの状態を検出することで、検出円盤133の位相、すなわちカムギヤ120の位相を検出するためのセンサである(図2)。フォトインタラプタ141,142の検出状態と検出円盤133の位相(カムギヤ120の位相)との関係については後述する。
シャッタ装置400は、地板410と、不図示の先幕遮光羽根群および後幕遮光羽根群とを備えている。地板410は、先幕遮光羽根群および後幕遮光羽根群を走行させるためのレバーなどが取り付けられる基板となる部材である。地板410には、撮影開口411と、長穴412,413と、軸414,415とが設けられている(図2,5,6)。撮影開口411は、撮像素子3に被写体光を導くための開口であり、付図示の先幕遮光羽根群および後幕遮光羽根群によって開放または遮蔽される。長穴412は、後述する先幕駆動レバー420の先幕駆動レバー突部422aが挿通される穴であり、地板410の左側下方に設けられ、先幕駆動レバー420の回動による先幕駆動レバー突部422aの動きを妨げないように長穴形状を呈している。同様に、長穴413は、後述する後幕駆動レバー430の後幕駆動レバー突部432aが挿通される穴であり、地板410の左側上方に設けられ、後幕駆動レバー430の回動による後幕駆動レバー突部432aの動きを妨げないように長穴形状を呈している。
軸414は、カムギヤ120を軸支するための軸であり、前方に向かって立設されている(図5,6)。軸415は、減速ギヤ114を軸支するための軸であり、前方に向かって立設されている。軸415の先端には、ギヤ基板110の嵌合凹部110eと嵌合する嵌合突部415aが設けられている(図5)。
不図示の先幕遮光羽根群および後幕遮光羽根群は、それぞれ複数枚の遮光羽根がリンク機構によって撮影開口411を上下方向に走行可能に構成された公知のものである。先幕遮光羽根群は、後述する通常撮影モードにおける撮影開始前(撮影待機状態)には、撮影開口411を遮光し、撮影時には、下方に向かって走行して撮影開口411を開放する。後幕遮光羽根群は、通常撮影モードにおける撮影開始前には、撮影開口411の上方で待機して撮影開口411を遮光していない。そして、後幕遮光羽根群は、撮影時には、先幕遮光羽根群の走行開始から所定時間(シャッタ秒時)だけ経過した後に下方に向かって走行を開始して、撮影開口411を遮光する。
先幕遮光羽根群および後幕遮光羽根群の上述したリンク機構の腕を動かして各遮光羽根群を走行させるために、地板410には、不図示の先幕駆動バネで付勢された先幕駆動レバー420と、不図示の後幕駆動バネで付勢された後幕駆動レバー430とが回動可能に取り付けられている(図2,10)。また、地板410には、バネ付勢された先幕駆動レバー420および後幕駆動レバー430を係止するための先幕マグネット440および後幕マグネット450が取り付けられている。
先幕駆動レバー420は、上述したように不図示の先幕遮光羽根群を駆動するためのレバーであり、腕421,422と、マグネット吸着部423とを備えている(図10)。腕421の先端近傍には、第1カム121と当接して回動するローラ421aが設けられている。腕422の先端には、先幕遮光羽根群のリンク機構を構成する不図示の腕の穴に嵌合してこの腕を駆動する先幕駆動レバー突部422aが設けられている。マグネット吸着部423は、後述する先幕マグネット440によって吸着される部位である。
後幕駆動レバー430は、上述したように不図示の後幕遮光羽根群を駆動するためのレバーであり、腕431,432と、マグネット吸着部433とを備えている。腕431の先端近傍には、第2カム122と当接して回動するローラ431aが設けられている。腕432の先端には、後幕遮光羽根群のリンク機構を構成する不図示の腕の穴に嵌合してこの腕を駆動する後幕駆動レバー突部432aが設けられている。マグネット吸着部433は、後述する後幕マグネット450によって吸着される部位である。
先幕マグネット440は、先幕駆動レバー420のマグネット吸着部423を吸着して、不図示の先幕駆動バネの付勢力に抗して先幕駆動レバー420を保持するための電磁マグネットである(図2,10)。後幕マグネット450は、後幕駆動レバー430のマグネット吸着部433を吸着して、不図示の後幕駆動バネの付勢力に抗して後幕駆動レバー430を保持するための電磁マグネットである。先幕マグネット440および後幕マグネット450は、通電されると吸着力を発揮し、通電が停止されると、吸着していたマグネット吸着部423,433を釈放する。
図7,8に示すように、絞り機構500は、撮影レンズ2の絞りを制御する絞り制御装置であり、絞り制御レバー501と、絞り駆動レバー502と、往動レバー503と、絞り係止レバー504と、絞り係止マグネットリセットレバー505と、絞り係止マグネット510とを備えている。なお、図8は、図7と同様に絞り機構500を左側から見たときの状態を示す図であるが、説明の便宜上、主要な構成部品を強調的に記載している。絞り制御レバー501には、前方に延在する腕の先端に、カメラボディ1に装着した撮影レンズ2の不図示のレンズ側絞りレバーと当接する当接部501aが設けられている。絞り駆動レバー502は、絞り制御レバー501と同じ回転中心を中心として回転可能に設けられたレバーであり、後方に延在する腕502aを有する。
絞り駆動レバー502は、一端がカメラボディ1側に取り付けられているバネ531によって図示反時計方向に付勢されている。絞り制御レバー501および絞り駆動レバー502は、バネ532を介して連結されており、絞り制御レバー501は絞り駆動レバー502に向かって(図示時計方向へ)、絞り駆動レバー502は絞り制御レバー501に向かって(図示反時計方向へ)それぞれ付勢されており、互いの前方に延在する腕同士が当接するように構成されている。
図2,10に示すように、往動レバー503は、出力ギヤ124の前側面に設けられたローラ124aによって回動させられるレバーであり、腕503a,503bを有する。後述するように、往動レバー503は、出力ギヤ124の回転に伴ってローラ124aの位置が移動すると一方の腕503aが下方に押されて回動中心503cを中心として回動し、他方の腕503bで絞り駆動レバー502の腕502aを押し上げる。
絞り係止レバー504は、絞り制御レバー501と連動して回動するラチェットギヤ521を係止することで、絞り制御レバー501を所定の回動位置に固定するためのレバーである(図7,8)。絞り係止マグネットリセットレバー505は、後述する絞り係止マグネット510の可動鉄心を絞り係止マグネット510に再吸着させるためのレバーである。絞り係止マグネット510は、通電されることで吸着していた可動鉄心を釈放するように構成されたコンビネーションマグネットである。絞り係止マグネット510が通電されて可動鉄心が釈放されると、絞り係止レバー504がラチェットギヤ521を係止するように構成されている。
−−−通常撮影モードにおける撮影待機状態−−−
以下、図9〜16を参照して、各部の動きについて説明する。図9,10は、撮影モードが通常撮影モードに設定されているときの撮影待機状態におけるシャッタ装置400、および絞り機構500の絞り駆動レバー502と往動レバー503の状態を示す図である。なお、図10は、図9と同様に絞り機構500を前方から見たときの状態を示す図であるが、説明の便宜上、主要な構成部品を強調的に記載している。本実施の形態のカメラボディ1では、撮影モードとして、通常撮影モードとライブビューモードの2つの撮影モードを選択可能に構成されている。通常撮影モードとは、記憶媒体への記録用の画像を取得するように撮影(本撮影)する度にファインダー光学系20で被写体像を観察可能とする撮影モードである。ライブビューモードとは、撮像素子3で繰り返し撮像することで得られる予備撮影画像(スルー画)を背面表示モニタ7に表示するとともに、スルー画の取得に引き続いて本撮影を行う撮影モードである。
通常撮影モードにおける撮影待機状態(以下、単に撮影待機状態と呼ぶ)では、カムギヤ120(検出円盤133)は、図9,10,15に示す初期位置で停止している。この、初期位置におけるカムギヤ120(検出円盤133)の位相を0度とする。このとき、第1カム121(図9,10において不図示)が先幕駆動レバー420のローラ421aを押し下げて、不図示の先幕駆動バネの付勢力に抗して、先幕駆動レバー420を図示反時計方向に回動させている。これにより、先幕駆動レバー突部422aが先幕遮光羽根群のリンク機構を構成する不図示の腕を上方に引き上げるので、先幕遮光羽根群が撮影開口411を遮光する。
同様に、撮影待機状態では、第2カム122(図9,10において不図示)が後幕駆動レバー430のローラ431aを右側に押し出して、不図示の後幕駆動バネの付勢力に抗して、後幕駆動レバー430を図示反時計方向に回動させている。これにより、後幕駆動レバー突部432aが後幕遮光羽根群のリンク機構を構成する不図示の腕を上方に引き上げるので、後幕遮光羽根群は撮影開口411を遮光せずに撮影開口411の上方で待機する。
このとき、先幕駆動レバー420のマグネット吸着部423は先幕マグネット440に当接し、後幕駆動レバー430のマグネット吸着部433は後幕マグネット450に当接している。なお、先幕マグネット440および後幕マグネット450は、この時点では通電されていないため吸着力を発揮していない。
往動レバー503は、左方に延在する腕503aからローラ124aが離間しているので、回動中心503cを中心として不図示のバネの付勢力によって図示時計方向に回動している。このため、右方に延在する腕503bが絞り駆動レバー502の腕502aの下端から離間している。絞り駆動レバー502は、上述のように腕502aの下端から往動レバー503の腕503bが離間しているので、バネ531の付勢力によって図8における図示反時計方向に回動して停止している。なお、この状態では、絞り制御レバー501は、当接部501aがカメラボディ1に装着した撮影レンズ2の不図示のレンズ側絞りレバーを押し上げて、レンズ側絞りを開放状態としている。
また、撮影待機状態では、検出円盤133の位相は図9,10,15に示すような状態となっている。このときのフォトインタラプタ141,142の信号の出力状態や、ローラ124aによる往動レバー503の押動量(往動レバーリフト線図)は、図16に示すような状態となっている。
すなわち、撮影待機状態では、検出円盤133の切り欠き部分がフォトインタラプタ141,142の検出位置に位置しているため、フォトインタラプタ141,142からはLow信号が出力される。ローラ124aは、往動レバー503を押動していない。なお、図示はしていないが、第1カム121および第2カム122は、リフト量が最大となっている。
−−−通常撮影モードにおける撮影の開始−−−
不図示のレリーズボタンが全押し操作されると、不図示レリーズスイッチから全押し操作信号が制御回路31に出力される。制御回路31は、全押し操作信号を受信すると、先幕マグネット440および後幕マグネット450に通電する。これにより、先幕駆動レバー420のマグネット吸着部423は先幕マグネット440に吸着されて保持され、後幕駆動レバー430のマグネット吸着部433は後幕マグネット450に吸着されて保持される。次いで、制御回路31は、シーケンスモータ101の駆動を開始する。なお、本実施の形態では、シーケンスモータ101は、一方向にのみ回転するように駆動され、カムギヤ120および検出円盤133は、図示時計方向に回動され、逆方向に回動されることはない。
フォトインタラプタ141からLow信号が出力され、かつ、フォトインタラプタ142からHigh信号が出力されたことを、シーケンスモータ101の初期位置からの駆動開始後に初めて同時に検出すると、制御回路31は、シーケンスモータ101の駆動を停止する。このようにして制御回路31がシーケンスモータ101の駆動を停止したときには、検出円盤133、すなわちカムギヤ120が撮影待機状態の時から図示時計方向に略150度回転した状態で停止するように検出円盤133の切り欠きの位置、範囲が規定されている(図15,16参照)。
このとき、図16(b)に示すように、ローラ124aによる往動レバー503の押動量は最大となっている。そのため、図12に示すように、往動レバー503は、腕503aがローラ124aに押動されて、回動中心503cを中心として図示反時計方向に回動する。このため、腕503bが絞り駆動レバー502の腕502aを下方から押し上げる。絞り駆動レバー502は、腕502aが往動レバー503の腕503bにより押し上げられることで、バネ531の付勢力に抗して図8における図示時計方向に回動する。
これにより、バネ532によって連結された絞り制御レバー501も図示時計方向に回動するので、当接部501aが下方に移動し、カメラボディ1に装着した撮影レンズ2の不図示のレンズ側絞りレバーも下方に移動して、レンズ側絞りが絞り込まれる。なお、レンズ側絞りが所定の制御絞り値となるように、制御回路31は、所定のタイミングで絞り係止マグネット510を励磁する。これにより、絞り係止レバー504が絞り制御レバー501と連動して回動するラチェットギヤ521を係止し、絞り制御レバー501を所定の回動位置に固定して、レンズ側絞りを所定の制御絞り値とする。
なお、この段階では、制御回路31は、先幕マグネット440および後幕マグネット450への通電を継続しており、先幕駆動レバー420のマグネット吸着部423は先幕マグネット440に吸着されて保持され、後幕駆動レバー430のマグネット吸着部433は後幕マグネット450に吸着されて保持されたままである。このとき、第1カム121および第2カム122のリフト量が最小となっているので(不図示)、第1カム121(図11,12において不図示)は先幕駆動レバー420のローラ421aと離間し、第2カム122(図11,12において不図示)は後幕駆動レバー430のローラ431aと離間している。また、メインミラー11およびサブミラー12は、不図示のミラー回動機構によって駆動されて、撮影光路から退避するミラーアップ位置に移動している。
制御回路31は、絞り係止マグネット510を励磁した後に、所定のタイミングで先幕マグネット440への通電を停止する。これにより、先幕駆動レバー420のマグネット吸着部423が先幕マグネット440から釈放されて、不図示の先幕駆動バネの付勢力によって、先幕駆動レバー420は図示時計方向に回動する。これにより、先幕駆動レバー突部422aが先幕遮光羽根群のリンク機構を構成する不図示の腕を下方に引き下げるので、先幕遮光羽根群が撮影開口411の下方に向かって走行し撮影開口411を開放する。
その後、シャッタ秒時に相当する時間が経過した後、制御回路31は、後幕マグネット450への通電を停止する。これにより、後幕駆動レバー430のマグネット吸着部433が後幕マグネット450から釈放されて、不図示の後幕駆動バネの付勢力によって、後幕駆動レバー430は図示時計方向に回動する。したがって、後幕駆動レバー突部432aが後幕遮光羽根群のリンク機構を構成する不図示の腕を下方に引き下げるので、後幕遮光羽根群が撮影開口411の下方に向かって走行し撮影開口411を遮光する。図11,12は、この時点でのシャッタ装置400状態を示したものである。
この先幕遮光羽根群および後幕遮光羽根群の走行によって、撮影開口411がシャッタ秒時に相当する期間開放され、被写体光が撮像素子3に導かれる。制御回路31は、本撮影を行うように各部を制御する。
−−−撮影待機状態へのリセット−−−
本撮影が終了すると、制御回路31は、再びシーケンスモータ101の駆動を開始する。フォトインタラプタ141からLow信号が出力され、かつ、フォトインタラプタ142からLow信号が出力されたことを同時に検出すると、制御回路31は、シーケンスモータ101の駆動を停止する。このようにして制御回路31がシーケンスモータ101の駆動を停止したときには、検出円盤133(カムギヤ120)が撮影待機状態の時から図示時計方向に略360度回転した状態で停止するように検出円盤133の切り欠きの位置、範囲が規定されている(図15,16参照)。すなわち、カムギヤ120は、初期位置から1回転して再び初期位置で停止する。
カムギヤ120が図示時計方向に1回転して再び初期位置で停止すると、シャッタ装置400および絞り機構500は、図9,10に示した撮影待機状態に復帰する。すなわち、第1カム121(図9,10において不図示)が先幕駆動レバー420のローラ421aを押し下げて、不図示の先幕駆動バネの付勢力に抗して、先幕駆動レバー420を図示反時計方向に回動させる。これにより、先幕駆動レバー突部422aが先幕遮光羽根群のリンク機構を構成する不図示の腕を上方に引き上げるので、先幕遮光羽根群が撮影開口411の上方に向かって走行して、撮影開口411を遮光する。
同様に、撮影待機状態に復帰すると、第2カム122(図9,10において不図示)が後幕駆動レバー430のローラ431aを右側に押し出して、不図示の後幕駆動バネの付勢力に抗して、後幕駆動レバー430を図示反時計方向に回動させる。これにより、後幕駆動レバー突部432aが後幕遮光羽根群のリンク機構を構成する不図示の腕を上方に引き上げるので、後幕遮光羽根群が撮影開口411の上方に向かって走行して、撮影開口411の上方で待機する。
往動レバー503は、左方に延在する腕503aからローラ124aが離間するので、回動中心503cを中心として不図示のバネの付勢力によって図示時計方向に回動する。これにより、絞り駆動レバー502は、絞り制御レバー501とともにバネ531の付勢力によって図8における図示反時計方向に回動する。したがって、絞り制御レバー501は、当接部501aがカメラボディ1に装着した撮影レンズ2の不図示のレンズ側絞りレバーを押し上げて、レンズ側絞りを開放状態に復帰させる。
初期位置へ戻る際のカムギヤ120の回動に伴って等速ギヤ131も回動する。カムギヤ120が初期位置に戻る際の等速ギヤ131の回動により、立体カム131aが絞り係止マグネットリセットレバー505の腕を押し上げてこれを回動させる。詳細な説明は省略するが、これにより、絞り係止マグネット510の可動鉄心が絞り係止マグネット510に再吸着されるように絞り機構500は構成されている。
−−−ライブビューモード設定時−−−
たとえば不図示のライブビューボタンが押圧されて、撮影モードがライブビューモードに設定されると、制御回路31は、次のように各部を制御する。まず、制御回路31は、先幕マグネット440に通電する。これにより、先幕駆動レバー420のマグネット吸着部423は先幕マグネット440に吸着されて保持される。なお、制御回路31は、後幕マグネット450には通電しない。次いで、制御回路31は、シーケンスモータ101の駆動を開始する。
フォトインタラプタ141からHigh信号が出力され、かつ、フォトインタラプタ142からHigh信号が出力されたことを、シーケンスモータ101の初期位置からの駆動開始後に初めて同時に検出すると、制御回路31は、シーケンスモータ101の駆動を停止する。このようにして制御回路31がシーケンスモータ101の駆動を停止したときには、検出円盤133、すなわちカムギヤ120が初期位置から図示時計方向に略120度回転した状態で停止するように検出円盤133の切り欠きの位置、範囲が規定されている(図15,16参照)。
このとき、図16に示すように、ローラ124aによる往動レバー503の押動量は最大となっている。また、図示はしていないが、第1カム121は、リフト量が最小となっており、第2カム122は、リフト量が最大となっている。そのため、通常撮影モードにおける本撮影の時と同様に、往動レバー503は、腕503aがローラ124aに押動されて、回動中心503cを中心として図13,14における図示反時計方向に回動する。そして、絞り駆動レバー502は、腕502aが往動レバー503の腕503bにより押し上げられることで、バネ531の付勢力に抗して図8における図示時計方向に回動する。
これにより、バネ532によって連結された絞り制御レバー501も図示時計方向に回動するので、当接部501aが下方に移動し、カメラボディ1に装着した撮影レンズ2の不図示のレンズ側絞りレバーも下方に移動して、レンズ側絞りが絞り込まれる。なお、レンズ側絞りが所定の制御絞り値となるように、制御回路31は、所定のタイミングで絞り係止マグネット510を励磁する。これにより、絞り係止レバー504が絞り制御レバー501と連動して回動するラチェットギヤ521を係止し、絞り制御レバー501を所定の回動位置に固定して、レンズ側絞りを所定の制御絞り値とする。
なお、この段階では、制御回路31は、先幕マグネット440への通電を継続しており、先幕駆動レバー420のマグネット吸着部423は先幕マグネット440に吸着されて保持されたままである。このとき、第1カム121は、そのリフト量が最小となっているので(不図示)、先幕駆動レバー420のローラ421aと離間している。第2カム122は、そのリフト量が最大となっているので(不図示)、後幕駆動レバー430のローラ431aを右側に押し出して、不図示の後幕駆動バネの付勢力に抗して、後幕駆動レバー430を図14における図示反時計方向に回動させている。そのため、後幕駆動バネの付勢力に抗して後幕遮光羽根群を撮影開口411の上方に退避させておくために後幕マグネット450へ通電する必要がないので、消費電力を低減できる。なお、メインミラー11およびサブミラー12は、不図示のミラー回動機構によって駆動されて、撮影光路から退避するミラーアップ位置に移動している。
制御回路31は、絞り係止マグネット510を励磁した後に、所定のタイミングで先幕マグネット440への通電を停止する。これにより、先幕駆動レバー420のマグネット吸着部423が先幕マグネット440から釈放されて、不図示の先幕駆動バネの付勢力によって、先幕駆動レバー420は図13,14における図示時計方向に回動する。これにより、先幕駆動レバー突部422aが先幕遮光羽根群のリンク機構を構成する不図示の腕を下方に引き下げるので、先幕遮光羽根群が撮影開口411の下方に向かって走行し撮影開口411を開放する。図13,14は、この時点でのシャッタ装置400状態を示したものである。
この先幕遮光羽根群の走行によって、撮影開口411が開放され、被写体光が撮像素子3に導かれる。制御回路31は、スルー画を取得して背面表示モニタ7に表示するように各部を制御する。これにより、背面表示モニタ7にはスルー画が表示される。
−−−ライブビューモードにおける本撮影の開始−−−
ライブビューモードにおいて本撮影を行うためには、既に走行している先幕遮光羽根群を一旦リセットし、その後、シャッタ秒時に相当する期間だけ撮像素子3を露光するように再度先幕遮光羽根群と後幕遮光羽根群とを順次走行させる必要がある。そのため、制御回路31は、先幕マグネット440および後幕マグネット450に通電するとともに、カムギヤ120を初期位置まで回動させることで、先幕遮光羽根群およびレンズ側絞り(絞り機構500)のリセットを行う。さらに制御回路31は、カムギヤ120を初期位置から略150度回動させることで、シャッタ装置400および絞り機構500を上述した通常撮影モードにおける本撮影の開始が可能な状態と同じ状態とする。すなわち、制御回路31は、スルー画を表示可能な状態で停止しているカムギヤ120を略390度回動させる。これにより、シャッタ装置400および絞り機構500が、本撮影の開始が可能な状態となる。
具体的には、制御回路31は、先幕マグネット440および後幕マグネット450に通電を開始する。そして、フォトインタラプタ141からLow信号が出力され、かつ、フォトインタラプタ142からLow信号が出力されたことを同時に検出し(すなわち初期値に戻ったことを検出し)、その後、さらにフォトインタラプタ141からLow信号が出力され、かつ、フォトインタラプタ142からHigh信号が出力されたことを同時に検出すると(初期位置から略150度回動したことを検出すると)、制御回路31は、シーケンスモータ101の駆動を停止する。ここで、後幕マグネット450に通電するのは、カムギヤ120を初期位置まで回動させる際に、カムギヤ120の回動による第2カム122のリフト量の変動によって後幕遮光羽根群が走行しないようするためである。先幕マグネット440に通電するのは、カムギヤ120の回動によって先幕遮光羽根群をリセットさせた後、先幕遮光羽根群が再び走行を開始しないようするためである。
なお、この段階では、制御回路31は、先幕マグネット440および後幕マグネット450への通電を継続しており、先幕駆動レバー420のマグネット吸着部423は先幕マグネット440に吸着されて保持され、後幕駆動レバー430のマグネット吸着部433は後幕マグネット450に吸着されて保持されたままである。このとき、第1カム121および第2カム122のリフト量が最小となっているので(不図示)、第1カム121(図11,12において不図示)は、先幕駆動レバー420のローラ421aと離間し、第2カム122(図11,12において不図示)は、後幕駆動レバー430のローラ431aと離間している。また、メインミラー11およびサブミラー12は、不図示のミラー回動機構によって駆動されて、撮影光路から退避するミラーアップ位置に移動している。
その後、制御回路31は、通常撮影モードにおける本撮影の場合と同様に、絞り係止マグネット510を励磁した後に、所定のタイミングで先幕マグネット440への通電を停止する。その後、シャッタ秒時に相当する時間が経過した後、制御回路31は、後幕マグネット450への通電を停止する。これにより、先幕遮光羽根群および後幕遮光羽根群が走行して撮影開口411がシャッタ秒時に相当する期間開放され、被写体光が撮像素子3に導かれる。制御回路31は、本撮影を行うように各部を制御する。
本撮影が終了すると、制御回路31は、再びシーケンスモータ101の駆動を開始して、通常撮影モードにおける本撮影後の場合と同様にシャッタ装置400および絞り機構500をリセットさせる。さらに、制御回路31は、背面表示モニタ7に再びスルー画を表示するように、シーケンスモータ101を初期位置から略120度回動させた位置まで回動させて停止させるとともに、上述したように先幕遮光羽根群を走行させて撮影開口411を開放させる。
−−−撮影モードを通常撮影モードに戻した場合−−−
撮影モードがライブビューモードから通常撮影モードに設定された場合には、シャッタ装置400および絞り機構500を上述した通常撮影モードにおける撮影待機状態に復帰させる必要がある。したがって、既に走行している先幕遮光羽根群、および、所定の絞り値に絞り込まれているレンズ側絞り(絞り機構500)をリセットする必要がある。そのため、制御回路31は、カムギヤ120を初期位置まで回動させることで、先幕遮光羽根群およびレンズ側絞り(絞り機構500)のリセットを行う。なお、カムギヤ120を初期位置まで回動させる際に、カムギヤ120の回動による第2カム122のリフト量の変動によって後幕遮光羽根群が走行しないように、制御回路31は、後幕マグネット450に通電する。
具体的には、不図示のライブビューボタンが再度押圧されて、撮影モードがライブビューモードから通常撮影モードに設定されると、制御回路31は、次のように各部を制御する。まず、制御回路31は、上述したような不要な後幕遮光羽根群の走行を防止するため、後幕マグネット450に通電することで、後幕マグネット450に後幕駆動レバー430のマグネット吸着部433を吸着させて保持させる。次いで、制御回路31は、シーケンスモータ101の駆動を開始して、カムギヤ120を初期位置まで回動させる。これにより、上述したように先幕遮光羽根群およびレンズ側絞り(絞り機構500)がリセットされる。その後、制御回路31は、後幕マグネット450への通電を停止する。以上で、先幕遮光羽根群およびレンズ側絞り(絞り機構500)が通常撮影モードにおける撮影待機状態に復帰する。
上述したカメラボディ1では、次の作用効果を奏する。
(1) たとえば、等速ギヤ131,132をカムギヤ120の上方や減速ギヤ112〜114の側方に配設するとシャッタ駆動ユニット100が上下左右方向に大型化してしまう。これに対して、本実施の形態では、減速ギヤ112〜114をギヤ基板110の背面側に配設し、等速ギヤ131,132をギヤ基板110の前面側に配設するように構成した。そして、各ギヤの配設位置をギヤ基板110によって規定するように構成した。すなわち、ギヤ基板110の一方の面にシーケンスモータ101からの駆動力をシャッタ装置400に伝達するためのギヤ列を配設し、他方の面にカムギヤ120の回転角度を検出円盤133へ伝達するためのギヤ列を配設するように構成した。これにより、各ギヤを効率的に配設でき、シャッタ駆動ユニット100を小型化できるので、カメラボディ1も小型化できる。
(2) ギヤ基板110で各ギヤの軸の位置を規定するように構成した。これにより、各ギヤの配設位置の精度を向上できるので、各ギヤの噛み合いが良好となり、騒音を抑制し、動力の伝達効率が良好となる。また、合理的に軸の配設位置を決定できるので、ギヤ基板110の設計も容易となる。さらに、各ギヤの軸がそれぞれ複数の部材に設けられ、これらを寄せ集めて軸同士の位置決めを行う場合と比べて、ギヤ基板110の強度も確保できるので、上記作用効果が顕著なものとなる。
(3) シャッタ駆動ユニット100をシャッタ装置400よりも前側に配設し、減速ギヤ112〜114をギヤ基板110の背面側(シャッタ装置400側)に配設し、等速ギヤ131,132をギヤ基板110の前面側(被写体側)に配設するように構成した。これにより、シーケンスモータ101からの駆動力をシャッタ装置400に伝達するためのギヤ列を効率的に配設できるので、シャッタ駆動ユニット100を小型化でき、カメラボディ1も小型化できる。また、動力の伝達効率も向上できる。
(4) ギヤ基板110の前面側(被写体側)に配設した等速ギヤ131に、絞り係止マグネットリセットレバー505を回動させるための立体カム131aを設けるように構成した。また、カムギヤ120の前側の側面に絞り機構500の往動レバー503を回動させるためのローラ124aを設けるように構成した。これにより、シャッタ駆動ユニット100よりも被写体側に設けられる絞り機構500に対して、シャッタ駆動ユニット100から絞り機構500へシーケンスモータ101の駆動力を伝達する経路を短くできるので、カメラボディ1を小型化できるとともに、動力の伝達効率を向上できる。
−−−変形例−−−
(1) 上述の説明では、検出円盤133の回転数とカムギヤ120の回転数とが一致するように、すなわち、検出円盤133がカムギヤ120と等速回転するように構成されているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、カムギヤ120の1回転に対して検出円盤133がカムギヤ120の整数倍だけ回転するように構成してもよい。このようにカムギヤ120に対して検出円盤133を増速することで、カムギヤ120の位相検出精度を向上できる。なお、カムギヤ120が初期位置となったときに検出円盤133が必ず同じ位相になるようにすることが望ましいため、回転数が整数倍になるように増速することが望ましい。
(2) 上述の説明では、検出円盤133(カムギヤ120)の位相検出にフォトインタラプタ141,142を用いるように構成したが、本発明はこれに限定されない。検出円盤133(カムギヤ120)の位相検出ができるのであれば、たとえば、検出円盤133に電極パターンを設け、この電極パターンにブラシを摺動させるように構成することで、検出円盤133(カムギヤ120)の位相を検出するように構成してもよい。また、カムギヤ120の位相について、少なくとも上述した初期位置と、本撮影時の回動位置(上述した略150°の回動位置)と、スルー画表示時の回動位置(上述した略120°の回動位置)の3位置を検出できるように構成されていればよい。
(3) 上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
なお、本発明は、上述した実施の形態のものに何ら限定されず、ギヤ列の配設位置を規定するギヤ基板と、駆動用モータからの駆動力をシャッタ装置に伝達する第1のギヤ列と、第1のギヤ列で伝達された駆動力でシャッタ装置を駆動するためのカムと、カムの位相を検出するための検出手段にカムの回転角度を伝達する第2のギヤ列とを備え、ギヤ基板の一方の面に第1のギヤ列を配設し、ギヤ基板の他方の面に第2のギヤ列を配設することを特徴とする各種構造のシャッタ駆動ユニット、および、このシャッタ駆動ユニットを備える各種構造のカメラを含むものである。
1 カメラボディ 3 撮像素子
7 背面表示モニタ 31 制御回路
100 シーケンスシャッタ駆動ユニット(シャッタ駆動ユニット)
101 シーケンスモータ 110 ギヤ基板
112〜114 減速ギヤ 120 カムギヤ
121 第1カム 122 第2カム
124a ローラ 131,132 等速ギヤ
131a 突部(立体カム) 133 検出円盤
141,142 フォトインタラプタ 400 遮光幕機構(シャッタ装置)
410 地板 411 撮影開口
500 絞り機構 503 往動レバー

Claims (5)

  1. ギヤ列の配設位置を規定するギヤ基板と、
    駆動用モータからの駆動力をシャッタ装置に伝達する第1のギヤ列と、
    前記第1のギヤ列で伝達された前記駆動力で前記シャッタ装置を駆動するためのカムと、
    前記カムの位相を検出するための検出手段に前記カムの回転角度を伝達する第2のギヤ列と、を備え、
    前記ギヤ基板は、第1面と前記第1面とは反対の第2面とを有し、前記第1面に前記第1のギヤ列のそれぞれを回転可能に配置し、前記第2面に前記第2のギヤ列のそれぞれを回転可能に設置すること
    を特徴とするシャッタ駆動ユニット。
  2. 請求項1に記載のシャッタ駆動ユニットにおいて、
    前記ギヤ基板は、前記第1のギヤ列および前記第2のギヤ列を構成する各ギヤの軸の位置を規定すること
    を特徴とするシャッタ駆動ユニット。
  3. 請求項1または請求項2に記載のシャッタ駆動ユニットにおいて、
    前記シャッタ駆動ユニットは、カメラに取り付けられた際に、前記シャッタ装置よりも被写体側に取り付けられるように構成され、
    前記第1のギヤ列は、前記シャッタ駆動ユニットが前記カメラに取り付けられた際に前記ギヤ基板と前記シャッタ装置との間に位置するように配設され、
    前記第2のギヤ列は、前記シャッタ駆動ユニットが前記カメラに取り付けられた際に前記ギヤ基板と前記被写体との間に位置するように配設されること
    を特徴とするシャッタ駆動ユニット。
  4. 請求項3に記載のシャッタ駆動ユニットにおいて、
    前記第2のギヤ列は、前記カメラの絞り装置に前記駆動用モータからの駆動力を伝達するための動力伝達手段を有すること
    を特徴とするシャッタ駆動ユニット。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のシャッタ駆動ユニットと、
    前記駆動用モータと、
    前記シャッタ装置と、
    前記検出手段とを備えること
    を特徴とするカメラ。
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