図1〜6を参照して、本発明によるシャッタ駆動装置およびカメラの一実施の形態を説明する。図1(a)は、本発明によるシャッタ駆動装置を備えたカメラである一眼レフタイプのカメラボディ1を上面から見た断面図であり、図1(b)は、カメラボディ1を側面から見た断面図である。カメラボディ1には、ミラーボックス10と、シーケンスシャッタ駆動ユニット100と、遮光幕機構400と、撮像素子3と、シーケンスモータ4と、ファインダー光学系20と、測光ユニット5と、AFユニット6と、背面表示モニタ7とが設けられている。8は、カメラボディ1内に装着された電池である。カメラボディ1の前面には、撮影レンズ2が取り付けられている。説明の便宜上、カメラボディ1の上下方向、左右方向、および前後方向を各図に記載したように規定する。
ミラーボックス10は、メインミラー11およびサブミラー12を収容し、撮影光路を形成する。ミラーボックス10は、カメラボディ1に取り付けられている。シーケンスシャッタ駆動ユニット100は、絞り機構や、ミラー回動機構、遮光幕機構400の後述する先幕遮光羽根群および後幕遮光羽根群を駆動する駆動機構である。シーケンスシャッタ駆動ユニット100の詳細については後述する。遮光幕機構400は、先幕遮光羽根群および後幕遮光羽根群を有し、所定時間だけ撮影開口を開放および遮光する公知の装置である。
撮像素子3は、CCDやCMOS等の固体撮像素子で構成され、撮影レンズ2により結像された被写体像を電気信号に変換する。シーケンスモータ4は、シーケンスシャッタ駆動ユニット100の駆動力を発生する駆動源である。ファインダー光学系20は、ペンタプリズム21や接眼レンズ22を有し、メインミラー11で反射された被写体光による像(被写体像)を観察するためのものである。測光ユニット5は、ペンタプリズム21から射出される被写体光を利用して測光するCCDユニットである。AFユニット6は、メインミラー11およびサブミラー12を介して入射される被写体光を利用して焦点検出を行う。背面表示モニタ7は、たとえば液晶表装置などが用いられ、撮影時の各種情報や、撮像して得られた被写体像の画像や、スルー画像(ライブビュー画像またはライブプレビュー画像ともいう)などを表示する。
図2は、撮影開始前のシーケンスシャッタ駆動ユニット100の一部、および遮光幕機構400の一部を前方から見た図であり、図3,4は、シーケンスシャッタ駆動ユニット100の一部分についての分解図である。図5は、後述する先幕駆動レバー141の近傍を前方から見た図であり、図6は、先幕駆動レバー141および後述する先幕オーバーチャージ吸収レバー147についての分解図である。
−−−シーケンスシャッタ駆動ユニット100−−−
シーケンスシャッタ駆動ユニット100は、シーケンス地板110上に各カムや各レバー、各ギヤなどが設けられている。シーケンス地板110は、互いに略直交する第1地板(不図示)と第2地板112とを有し、第1地板と第2地板112とによって上方から見たときに略L字形状に形成されている。
不図示の第1地板は、カメラボディ1の前後方向および上下方向に延在している。第1地板の左側側面には、いずれも不図示の先幕チャージカムと、後幕チャージカムと、先幕チャージカムレバーと、後幕チャージカムレバーと、絞り制御レバーとが取り付けられている。第1地板の右側側面には、いずれも不図示のミラー駆動カムと、絞り制御レバー駆動カムと、ミラー駆動カムレバーと、絞り制御レバー駆動カムレバーとが取り付けられている。
第2地板112は、カメラボディ1の左右方向および上下方向に延在している。第2地板112の前面には、先幕駆動レバー141と、後幕駆動レバー142と、先幕マグネット143と、後幕マグネット144とが取り付けられている。また、第2地板112の前面には、後述する先幕駆動レバー141を回動可能に軸支する軸112gと、後述する後幕駆動レバー142を回動可能に軸支する軸112hとが立設されている。また、第2地板112の前面には、台座112i,112jに緩衝部材113が取り付けられている。緩衝部材113は、先幕駆動レバー141および後幕駆動レバー142を停止させる際の衝撃を吸収するための部材である。第2地板112の後面には、いずれも不図示の先幕主アーム支持ピンおよび先幕従動アーム支持ピンと、後幕主アーム支持ピンおよび後幕従動アーム支持ピンとが立設されている。第2地板112は、第1地板の後側端部から左側に向かって延在する。
シーケンス地板110は、第1地板の右側側面でミラーボックス10の左側側面に取り付けられている。また、シーケンス地板110には、第2地板112の後面に遮光機構400が取り付けられている。
不図示の先幕チャージカムは、不図示の先幕チャージカムレバーおよび先幕オーバーチャージ吸収レバー147を介して後述する先幕駆動レバー141を駆動して、遮光幕機構400の先幕遮光羽根群411(図2)をチャージするためのカムである。不図示の後幕チャージカムは、不図示の後幕チャージカムレバーを介して後述する後幕駆動レバー142および後幕オーバーチャージ吸収レバー149を駆動して、遮光幕機構400の後幕遮光羽根群431(図2)をチャージするためのカムである。先幕チャージカムおよび後幕チャージカムは、第1地板に対して回動可能に支持される。先幕チャージカムおよび後幕チャージカムは、シーケンスモータ4の駆動力によって回動される。
絞り制御レバー(不図示)は、第1地板に回動可能に軸支されたレバーであり、撮影レンズ2の絞りを駆動する部材である。
先幕駆動レバー141は、先幕遮光羽根群411を駆動するためのレバーであり、レバーの本体141hに中空軸部141aと、先幕駆動レバー突部141bと、マグネット吸着部141eと、当接部141gと、開口部141iと、吸着部取付部141kとが設けられており(図3,4)、第2地板112に対して回動可能に取り付けられる。
中空軸部141aは、本体141hの前面に立設されて前方に延在する中空軸である。先幕駆動レバー突部141bは、本体141hの後面に立設されて後方に延在する軸状の部位であり、その先端部分が、先幕遮光羽根群411の先幕主アーム421に設けられた係合穴421bと係合する。なお、先幕駆動レバー突部141bが第2地板112の後面側に突出して先幕主アーム421の係合穴421bと係合できるように、そして、先幕駆動レバー141の回動による先幕駆動レバー突部141bの動きを妨げないように、第2地板112には長穴112cが設けられている。
マグネット吸着部141eは、本体141hの前面に設けられた吸着部取付部141kに取り付けられて、後述する先幕マグネット143によって吸着される部位である。マグネット吸着部141eおよび吸着部取付部141kには、互いに嵌合して摺動可能な球面座が設けられている。これにより、マグネット吸着部141eは、吸着部取付部141kに対して、その取り付け角度が変更可能であり、先幕マグネット143に吸着される際に、先幕マグネット143の取り付け位置のズレを吸収できる。そのため、マグネット吸着部141eは、先幕マグネット143に確実に吸着される。
当接部141gは、本体141hの前面に設けられて、緩衝部材113と当接する部位である。開口部141iは、本体141hに設けられた開口であり、後述する先幕オーバーチャージ吸収レバー147のチャージ力入力部147aが挿通される。開口部141iは、先幕駆動レバー141に対して先幕オーバーチャージ吸収レバー147の姿勢(回転角度)が変化して、後述するように先幕チャージカムレバーのオーバーチャージの動きを吸収した際、チャージ力入力部147aと干渉しないように、軸112gを中心とした回転方向に延在する長孔形状を呈している。
中空軸部141aには、中空軸部141aの前端面から後端面にかけて貫通孔141fが設けられている(図3,4)。この貫通孔141fには、第2地板112に立設された軸112gが挿入される。これにより、先幕駆動レバー141は、軸112gに回動可能に軸支される。
中空軸部141aの外周には、先幕駆動レバー141を付勢するねじりコイルバネである先幕駆動バネ145が配設されている。先幕駆動バネ145の一端145a(図3,4における後方の端部)は、後述する先幕オーバーチャージ吸収レバー147を介して先幕駆動レバー141に係止されている。先幕駆動バネ145の他端145b(図3,4における前方の端部)は、後述する係止王冠150に係止されている。先幕駆動レバー141および先幕オーバーチャージ吸収レバー147は、先幕駆動バネ145の付勢力によって、前方から見たときに中空軸部141aの中心軸を中心として(すなわち軸112gを中心として)時計方向に付勢されている。
先幕オーバーチャージ吸収レバー147は、先幕遮光羽根群411をリセットする際のオーバーチャージを吸収するためのレバーであるとともに、先幕駆動バネ145に付勢力を付与する(先幕駆動バネ145をチャージする)レバーである。先幕オーバーチャージ吸収レバー147は、チャージ力入力部147aと、当接部147bとを有する。先幕オーバーチャージ吸収レバー147は、軸112gを中心として回動可能に軸支されており(すなわち先幕駆動レバー141と同軸で回転可能であり)、先幕駆動レバー141と一体的に回動可能である。チャージ力入力部147aは、先幕オーバーチャージ吸収レバー147の前面に立設されて前方に延在する軸状の部位(突部)であり、先幕駆動レバー141の開口部141iに挿通されている。チャージ力入力部147aは、不図示の先幕チャージカムによって駆動される不図示の先幕チャージカムレバーが当接する部位であり、リセット動作の際に先幕駆動バネ145のチャージ力が入力される部位である。
当接部147bは、先幕オーバーチャージ吸収レバー147の前面に立設された部位であり、駆動レバー側当接面147cと、先幕駆動バネ側当接面147dとを有する(図6)。駆動レバー側当接面147cは、先幕駆動レバー141の吸着部取付部141kの近傍で本体141hに対して当接する面であり、先幕駆動バネ145の付勢力によって前方から見て時計方向に向かって先幕駆動レバー141を押圧する(図3,5,6)。先幕駆動バネ側当接面147dは、当接部147bにおける駆動レバー側当接面147cとは反対側の面であり、先幕駆動バネ145の一端145aが当接する(図5)。
先幕オーバーチャージ吸収レバー147と先幕駆動レバー141との間には、バネ148Aが介挿されている。バネ148Aは、一端が先幕オーバーチャージ吸収レバー147のチャージ力入力部147aに当接しており、他端が先幕駆動レバー141のマグネット吸着部141eに当接している。バネ148Aの付勢力により、前方から見たときに軸112gを中心として先幕オーバーチャージ吸収レバー147は時計方向に、先幕駆動レバー141は反時計方向にそれぞれ付勢されている。
後幕駆動レバー142は、後幕遮光羽根群431を駆動するためのレバーであり、レバーの本体142hに中空軸部(不図示)と、先幕駆動レバー突部(不図示)と、マグネット吸着部142eと、当接部142gと、開口部142iと、吸着部取付部142kとが設けられており(図2)、第2地板112に対して回動可能に取り付けられる。後幕駆動レバー142は、先幕駆動レバー141と同様に構成されている。すなわち、不図示の中空軸部は、中空軸部141aと同様の部位であり、不図示の先幕駆動レバー突部は、先幕駆動レバー突部141bと同様の部位であり、マグネット吸着部142eは、マグネット吸着部141eと同様の部位である。当接部142gは、当接部141gと同様の部位であり、開口部142iは、開口部141iと同様の部位であり、吸着部取付部142kは、吸着部取付部141kと同様の部位である。
具体的には、不図示の中空軸部は、本体142hの前面に立設されて前方に延在する中空軸である。後幕駆動レバー突部は、本体142hの後面に立設されて後方に延在する軸状の部位であり、その先端部分が、後幕遮光羽根群431の後幕主アーム441に設けられた不図示の係合穴と係合する。なお、後幕駆動レバー突部が第2地板112の後面に突出して後幕主アーム441の係合穴と係合できるように、そして、後幕駆動レバー142の回動による後幕駆動レバー突部の動きを妨げないように、第2地板112には長穴112dが設けられている(図2,4)。
マグネット吸着部142eは、本体142hの前面に設けられた吸着部取付部142kに取り付けられて、後述する後幕マグネット144によって吸着される部位である。当接部142gは、本体142hの前面に設けられて、緩衝部材113と当接する部位である。開口部142iは、本体142hに設けられた開口である。
後幕駆動レバー142には、中空軸部の前端面から後端面にかけて不図示の貫通孔が設けられている。この貫通孔には、第2地板112に立設された軸112hが挿入される。これにより、後幕駆動レバー142は、軸112hに回動可能に軸支される。
中空軸部の外周には、後幕駆動レバー142を付勢する不図示のねじりコイルバネが配設されている。このねじりコイルバネの一端は、先幕オーバーチャージ吸収レバー147と同様の後幕オーバーチャージ吸収レバー149を介して後幕駆動レバー142に係止され、他端は、係止王冠150に係止されている。後幕駆動レバー142および後幕オーバーチャージ吸収レバー149は、不図示のねじりコイルバネの付勢力によって前方から見たときに中空軸部の中心軸を中心として時計方向に付勢されている。
後幕オーバーチャージ吸収レバー149は、後幕遮光羽根群431をリセットする際のオーバーチャージを吸収するためのレバーであり、チャージ力入力部149aと、不図示の当接部とを有する(図2)。後幕オーバーチャージ吸収レバー149は、軸112hを中心として回動可能に軸支されており、後幕駆動レバー142と一体的に回動可能である。後幕オーバーチャージ吸収レバー149は、先幕オーバーチャージ吸収レバー147と同様のレバーであるので、詳細な説明は省略する。
先幕マグネット143は、励磁コイル143aと鉄心143bとを有するマグネットである。先幕マグネット143は、励磁コイル143aに通電されることによって鉄心143bに当接している先幕駆動レバー141のマグネット吸着部141eを吸着して保持する。なお、先幕マグネット143は、励磁コイル143aへの通電が停止されると、マグネット吸着部141eを鉄心143bから離脱可能に釈放する。
後幕マグネット144は、励磁コイル144aと鉄心144bとを有するマグネットである。後幕マグネット144は、励磁コイル144aに通電されることによって鉄心144bに当接している後幕駆動レバー142のマグネット吸着部142eを吸着して保持する。なお、後幕マグネット144は、励磁コイル144aへの通電が停止されると、マグネット吸着部142eを鉄心144bから離脱可能に釈放する。
係止王冠150は、先幕駆動バネ145、および、先幕駆動バネ145と同様のねじりコイルバネである後幕駆動レバー142を付勢する不図示のバネの巻きの強さ(付勢力)を調節して、レリーズ時の先幕遮光羽根群411および後幕遮光羽根群431の走行速度(幕速)を調節するための部材(付勢力調節部材)である。係止王冠150の円筒内面側には、先幕駆動バネ145の他端145b側が挿入されている。なお、先幕駆動バネ145の他端145bは、係止王冠150の円筒内面に設けられた不図示の係止部に係止されている。
係止王冠150の円筒部分の外表面には複数の爪が刻設されている。この爪は、第2地板112に取り付けられた不図示の回転防止爪と係合している。これにより、係止王冠150は、先幕駆動バネ145の付勢力(先幕駆動バネ145が先幕駆動レバー141および先幕オーバーチャージ吸収レバー147を付勢する力の反力)によって前方から見たときに軸112gを中心に反時計方向へ回転が規制されている。
したがって、先幕駆動バネ145の他端145bは、係止王冠150、不図示の回転防止爪を介して第2地板112に対して固定される。そのため、先幕駆動バネ145の一端145aが当接する先幕オーバーチャージ吸収レバー147、および、先幕オーバーチャージ吸収レバー147の当接部147が当接する先幕駆動レバー141は、先幕駆動バネ145の付勢力によって、第2地板112に対して、前方から見たときに軸112gを中心として時計方向に付勢される。後幕オーバーチャージ吸収レバー149および後幕駆動レバー142についても同様である。
遮光幕機構400が上述したシーケンスシャッタ駆動ユニット100に取り付けられると、遮光幕機構400の各部は、シーケンスシャッタ駆動ユニット100の各部と以下の(a)〜(f)のような関係となる。
(a) 不図示の先幕主アーム支持ピンが先幕主アーム421の回動軸穴421a(図4)に挿通される。これにより、先幕主アーム421は、先幕主アーム支持ピンで回動可能に軸支される。
(b) 先幕駆動レバー141の先幕駆動レバー突部141bが先幕主アーム421の係合穴421bに挿通される。これにより、先幕駆動レバー141の先幕駆動レバー突部141bが先幕主アーム421の係合穴421bと係合する。
(c) 不図示の先幕従動アーム支持ピンが先幕従動アーム422の回動軸穴422a(図4)に挿通される。これにより、先幕従動アーム422は、先幕従動アーム支持ピンで回動可能に軸支される。
(d) 不図示の後幕主アーム支持ピンが後幕主アーム441(図2)の不図示の回動軸穴に挿通される。これにより、後幕主アーム441は、後幕主アーム支持ピンで回動可能に軸支される。
(e) 後幕駆動レバー142の不図示の後幕駆動レバー突部が後幕主アーム441の不図示の係合穴に挿通される。これにより、後幕駆動レバー142の後幕駆動レバー突部が後幕主アーム441の係合穴と係合する。
(f) 不図示の後幕従動アーム支持ピンが後幕従動アーム442(図2)の不図示の回動軸穴に挿通される。これにより、後幕従動アーム442は、後幕従動アーム支持ピンで回動可能に軸支される。
これにより、先幕主アーム421および先幕従動アーム422が先幕主アーム支持ピンおよび先幕従動アーム支持ピンを中心に回転駆動されると、先幕遮光羽根群411が連動して駆動される。すなわち、先幕主アーム421と先幕従動アーム422とによって構成される周知のリンク機構によって先幕遮光羽根群411の3枚の羽根が連動して駆動されて、遮光幕機構400の撮影開口461(図2)を上下方向に移動するように構成されている。
同様に、後幕主アーム441および後幕従動アーム442が後幕主アーム支持ピンおよび後幕従動アーム支持ピンを中心に回転駆動されると、後幕遮光羽根群431が連動して駆動される。すなわち、後幕主アーム441と後幕従動アーム442とによって構成される周知のリンク機構によって後幕遮光羽根群431の3枚の羽根が連動して駆動されて、遮光幕機構400の撮影開口461を上下方向に移動するように構成されている。
撮影開始前、先幕マグネット143および後幕マグネット144の励磁コイル143a,144aには通電されておらず、励磁コイル143a,144aは消磁されている。また、撮影開始前、シーケンスモータ4は停止している。
不図示の先幕チャージカムおよび先幕チャージカムレバーによって、先幕オーバーチャージ吸収レバー147のチャージ力入力部147aは上方に押し上げられている(図2,5)。そのため、先幕駆動バネ145の付勢力は先幕オーバーチャージ吸収レバー147の先幕駆動バネ側当接面147dに作用しているが、駆動レバー側当接面147cから先幕駆動レバー141の本体141hに対しては作用していない。したがって、先幕駆動レバー141は、バネ148Aの付勢力によってマグネット吸着部141eが先幕マグネット143の鉄心143bに当接した状態を保つ。
このとき、先幕駆動レバー141の先幕駆動レバー突部141bが上方に移動されているので、遮光幕機構400の先幕主アーム421がカメラボディ1の前方から見たときに回動軸穴421aを中心に反時計方向に回動された状態で停止している。そのため、先幕遮光羽根群411は、上方に引き上げられて、撮影開口461を遮光した状態で停止している。
不図示の後幕チャージカムおよび後幕チャージカムレバーによって、後幕オーバーチャージ吸収レバー149のチャージ力入力部149aは上方に押し上げられている。したがって、後幕駆動レバー142は、先幕駆動レバー141と同様に、バネ148Bの付勢力によってマグネット吸着部142eが後幕マグネット144の鉄心144bに当接した状態を保つ。
このとき、後幕駆動レバー142の不図示の後幕駆動レバー突部が上方に移動されているので、遮光幕機構400の後幕主アーム441がカメラボディ1の前方から見たときに反時計方向に回動された状態で停止している。そのため、後幕遮光羽根群431は、上方に引き上げられて、撮影開口461の上方に退避した状態で停止している。なお、撮影開始前の、先幕駆動レバー141および後幕駆動レバー142の位置を初期位置とも呼ぶ。
不図示のレリーズボタンが押圧されて不図示のレリーズスイッチからレリーズ信号が入力されると、以下に説明するレリーズ動作が行われる。不図示の制御回路は先幕マグネット143および後幕マグネット144の励磁コイル143a,144aを励磁する。これにより、先幕マグネット143および後幕マグネット144は、鉄心143b,144b当接している先幕駆動レバー141のマグネット吸着部141eおよび後幕駆動レバー142のマグネット吸着部142eを吸着保持する。また、レリーズ信号が入力されると、不図示の制御回路は、シーケンスモータ4の回動を開始させて、不図示の各カムを所定の回動角度だけ回動させた後、シーケンスモータ4を停止させる。なお、シーケンスモータ4の停止タイミングは、不図示のカムコード基板の位相を検出することで不図示の制御回路が制御している。
このシーケンスモータ4の回動により、不図示の先幕チャージカムレバーが先幕オーバーチャージ吸収レバー147のチャージ力入力部147aから離間する。しかし、先幕マグネット143が先幕駆動レバー141のマグネット吸着部141eを吸着保持しているため、先幕駆動レバー141は、先幕オーバーチャージ吸収レバー147の当接部147bを介して伝達される先幕駆動バネ145の付勢力に抗してカメラボディ1の前方から見たときに反時計方向に回動されたまま停止している。すなわち、先幕遮光羽根群411は、撮影開口461を遮光した状態で停止している。
また、このシーケンスモータ4の回動により、不図示の後幕チャージカムレバーが後幕オーバーチャージ吸収レバー149のチャージ力入力部149aから離間する。しかし、後幕マグネット144が後幕駆動レバー142のマグネット吸着部142eを吸着保持しているため、後幕駆動レバー142は、後幕オーバーチャージ吸収レバー149の不図示の当接部を介して伝達される不図示のバネの付勢力に抗してカメラボディ1の前方から見たときに反時計方向に回動されたまま停止している。すなわち、後幕遮光羽根群431は、撮影開口461の上方に退避した状態で停止している。
詳細な説明は省略するが、その後、撮影レンズ2の絞りが制御絞り値となるように絞り込まれる。さらにその後、不図示の制御回路は、先幕マグネット143の励磁コイル143aへの通電を停止する。これにより、先幕駆動レバー141のマグネット吸着部141eが離脱可能に釈放されるので、先幕駆動レバー141および先幕オーバーチャージ吸収レバー147は、先幕駆動バネ145の付勢力によってカメラボディ1の前方から見たときに時計方向に回動する。すなわち、先幕オーバーチャージ吸収レバー147の駆動レバー側当接面147cが先幕駆動レバー141の本体141hに当接して先幕駆動バネ145の付勢力を先幕駆動レバー141へ伝達することで、先幕駆動レバー141が駆動される。
この先幕駆動レバー141の回動によって先幕駆動レバー突部141bが下方に移動されると、遮光幕機構400の先幕主アーム421がカメラボディ1の前方から見たときに回動軸穴421aを中心に時計方向に回動される。これにより、先幕遮光羽根群411は、撮影開口461を下方向に移動して撮影開口461を開放する。この段階では、後幕遮光羽根群431は、撮影開口461の上方に退避した状態で停止している。
なお、先幕駆動バネ145の付勢力によって回動した先幕駆動レバー141は、台座112iに取り付けられた緩衝部材113に当接部141gが当接することで停止する。このとき、緩衝部材113は、当接部141gの衝突による衝撃を吸収して、当接部141g(すなわち先幕駆動レバー141)の図示反時計方向への反発(バウンド)を抑制する。先幕駆動レバー141が緩衝部材113に当接して停止したときの位置を終了位置とも呼ぶ。
撮影開口461が開放されている間に不図示の制御回路で制御される電子シャッタによって撮像素子3へ電荷の蓄積が制御されることで撮像が行われる。撮像素子3への電荷蓄積が終了して撮像が終了すると、不図示の制御回路は、後幕マグネット144の励磁コイル144aへの通電を停止する。これにより、後幕駆動レバー142のマグネット吸着部142eが離脱可能に釈放されるので、後幕駆動レバー142および後幕オーバーチャージ吸収レバー149は、不図示のバネの付勢力によってカメラボディ1の前方から見たときに時計方向に回動する。この後幕駆動レバー142の回動によって不図示の後幕駆動レバー突部が下方に移動されると、遮光幕機構400の後幕主アーム441がカメラボディ1の前方から見たときに時計方向に回動される。これにより、後幕遮光羽根群431は、撮影開口461を下方向に移動して撮影開口461を遮光する。以上でレリーズ動作および撮影動作が終了する。
なお、不図示のバネの付勢力によって回動した後幕駆動レバー142は、台座112jに取り付けられた緩衝部材113に当接部142gが当接することで停止する。このとき、緩衝部材113は、当接部142gの衝突による衝撃を吸収して、当接部142g(すなわち後幕駆動レバー142)の図示反時計方向への跳ね返り(バウンド)を抑制する。後幕駆動レバー142が緩衝部材113に当接して停止したときの位置を終了位置とも呼ぶ。
上述のレリーズ動作および撮影動作が終了すると、これに引き続き、以下のリセット動作が行われる。不図示の制御回路は、シーケンスモータ4の回動を開始させて、不図示の各カムをレリーズ開始前の回動位相まで回動させた後、シーケンスモータ4を停止させる。
これにより、不図示の先幕チャージカムおよび先幕チャージカムレバーによって、先幕オーバーチャージ吸収レバー147のチャージ力入力部147aは上方に押し上げられる。チャージ力入力部147aが上方に押圧されると、先幕駆動バネ145の付勢力に抗して図2,5における図示反時計方向(以下、リセット方向と呼ぶ)に回動する。このとき、先幕オーバーチャージ吸収レバー147は、当接部147bが先幕駆動バネ145に付勢力を付与する(先幕駆動バネ145をチャージする)。先幕オーバーチャージ吸収レバー147がリセット方向に回動し始めると、バネ148Aが先幕駆動レバー141をリセット方向に押圧して先幕オーバーチャージ吸収レバー147の回転力を先幕駆動レバー141に伝達する。これにより、先幕駆動レバー141が終了位置から初期位置まで回動させられる。そして、マグネット吸着部141eが先幕マグネット143の鉄心143bに当接してリセット方向への回動が規制され、先幕駆動レバー141が初期位置で停止する。
これにより、先幕駆動レバー141の先幕駆動レバー突部141bが上方に移動して、カメラボディ1の前方から見たときに遮光幕機構400の先幕主アーム421を回動軸穴421aを中心に反時計方向(すなわちリセット方向)に回動させる。そのため、先幕遮光羽根群411は上方に向かって走行し、撮影開口461を遮光する。このようにして先幕遮光羽根群411がリセット(シャッタチャージ)される。
マグネット吸着部141eが先幕マグネット143の鉄心143bに当接して先幕駆動レバー141が停止した後も、不図示の先幕チャージカムレバーがチャージ力入力部147aを押圧するように回動する。このとき、先幕オーバーチャージ吸収レバー147は、バネ148Aを撓ませるようにリセット方向に所定角度回転する。この先幕オーバーチャージ吸収レバー147およびバネ148Aの動きによって、先幕チャージカムレバーのオーバーチャージの動きを吸収する。
その後、不図示の先幕チャージカムが撮影開始前の状態に戻ると、オーバーチャージとなっていた分だけ先幕チャージカムレバーがチャージ力入力部147aから離間する方向(図2,5における図示時計方向)に回動して停止する。これにより、先幕駆動バネ145およびバネ148Aの付勢力によって先幕オーバーチャージ吸収レバー147が図2,5における図示時計方向に回動して停止する。なお、先幕駆動レバー141は、バネ148Aの付勢力によってマグネット吸着部141eが先幕マグネット143の鉄心143bに当接した状態を保つ。
同様に、不図示の後幕チャージカムおよび後幕チャージカムレバーによって、後幕オーバーチャージ吸収レバー149のチャージ力入力部149aは上方に押し上げられる。したがって、後幕駆動レバー142は、先幕駆動レバー141の場合と同様に不図示のバネの付勢力に抗してカメラボディ1の前方から見たときに反時計方向(すなわちリセット方向)に回動されて停止する。
これにより、後幕駆動レバー142の不図示の後幕駆動レバー突部が上方に移動して、カメラボディ1の前方から見たときに遮光幕機構400の後幕主アーム441を反時計方向に回動させる。そのため、後幕遮光羽根群431は上方に向かって走行し、撮影開口461の上方に退避する。このようにして後幕遮光羽根群431がリセット(シャッタチャージ)される。後幕オーバーチャージ吸収レバー149による後幕チャージカムレバーのオーバーチャージの動きの吸収については、先幕オーバーチャージ吸収レバー147と同様であるので、説明を省略する。
以上のリセット動作によって、遮光幕機構400は、撮影開始前(レリーズ開始前)に復帰する。
上述したシーケンスシャッタ駆動ユニット100およびシーケンスシャッタ駆動ユニット100を備えるカメラボディ1では、次の作用効果を奏する。
(1) 先幕駆動レバー141と同軸で回転可能なレバーであって、リセット時には先幕駆動レバー141を終了位置から初期位置まで移動させると同時に、先幕駆動バネ145に付勢力を付与する先幕オーバーチャージ吸収レバー147を備えた。そして、先幕駆動レバー141と先幕オーバーチャージ吸収レバー147との間で先幕遮光羽根群411をリセットする際のオーバーチャージを吸収するように構成した。これにより、たとえば、マグネット吸着部141eと吸着部取付部141kとの間で先幕遮光羽根群411をリセットする際のオーバーチャージを吸収する必要がなくなり、先幕駆動レバー141や先幕遮光羽根群411が撮影開始前の位置に戻るのに必要な駆動量以上に駆動されることがなくなる。したがって、先幕駆動レバー141や先幕遮光羽根群411の移動範囲を必要以上に広げなくてもよくなり、シーケンスシャッタ駆動ユニット100や、遮光幕機構400、カメラボディ1の小型化に資する。
(2) 先幕オーバーチャージ吸収レバー147と先幕駆動レバー141との間に、バネ148Aを介挿するように構成した。これにより、先幕駆動レバー141のマグネット吸着部141eをバネ148Aの付勢力で先幕マグネット143の鉄心143bに向かって付勢しつつ、先幕チャージカムレバーのオーバーチャージの動きを吸収できるので、先幕駆動レバー141の初期位置への確実な移動と、先幕チャージカムレバーのオーバーチャージの動きの吸収とを簡単な構成で両立できる。したがって、遮光幕機構400の動作の信頼性が向上する。
(3) 先幕オーバーチャージ吸収レバー147に駆動レバー側当接面147cと先幕駆動バネ側当接面147dとを設けるように構成した。これにより、先幕オーバーチャージ吸収レバー147に先幕遮光羽根群411をリセットする際のオーバーチャージを吸収する機能と、先幕駆動バネ145をチャージする機能とを付与できる。したがって、シーケンスシャッタ駆動ユニット100の構成を簡素化でき、動作の信頼性を向上できるとともに、コストを抑制できる。また、当接部147bの表裏面にそれぞれ駆動レバー側当接面147cと先幕駆動バネ側当接面147dとを設けるように構成したので、先幕オーバーチャージ吸収レバー147の構造を単純化して軽量化できる。すなわち、可動部分が軽量化できることとなるので、シーケンスシャッタ駆動ユニット100の耐久性を向上できる。
−−−変形例−−−
(1) 上述の説明では、先幕マグネット143が励磁コイル143aの励磁時にマグネット吸着部141eを吸着するものであったが、本発明はこれに限定されない。たとえば、先幕マグネット143が励磁コイル143aの非励磁時にマグネット吸着部141eを永久磁石で吸着し、励磁コイル143aの励磁時に永久磁石の磁力を打ち消してマグネット吸着部141eを離脱可能に釈放する自己保持型ソレノイドであってもよい。後幕マグネット144についても同様である。
なお、先幕マグネット143が自己保持型ソレノイドである場合には、リセット時に先幕駆動レバー141のリセット方向への回転によってマグネット吸着部141eが鉄心143bに当接して永久磁石の磁力によって吸着される。その後、先幕駆動レバー141の停止後も先幕オーバーチャージ吸収レバー147がバネ148Aを撓ませるようにリセット方向に所定角度回転してオーバーチャージを吸収する。このとき、先幕オーバーチャージ吸収レバー147の駆動レバー側当接面147cが先幕駆動レバー141の本体141hから離間する。
次いで、不図示の先幕チャージカムが撮影開始前の状態に戻るので、先幕オーバーチャージ吸収レバー147が吸収していたオーバーチャージ分(すなわち上記所定角度分)だけ逆方向に回転する。このとき、先幕オーバーチャージ吸収レバー147の駆動レバー側当接面147cが先幕駆動レバー141の本体141hに再び当接すると、マグネット吸着部141eが鉄心143bから離間するように衝撃力が作用する。しかし、先幕オーバーチャージ吸収レバー147のみの慣性力による小さな衝撃力である。
これに対して、従来のシャッタ駆動装置のように、たとえば、マグネット吸着部141eと吸着部取付部141kとの間で先幕遮光羽根群411をリセットする際のオーバーチャージを吸収するように構成されていた場合には、マグネット吸着部141eが鉄心143bから離間するように大きな衝撃力が作用する。すなわち、吸着部取付部141kが設けられている先幕駆動レバー141の本体141hと、先幕駆動レバー141とともに移動する先幕主アーム421、先幕従動アーム422、および先幕遮光羽根群411との慣性力による大きな衝撃が作用することとなるため、リセット時にマグネット吸着部141eが鉄心143bから意図せず離間するおそれがある。
したがって、上述したように先幕駆動レバー141と先幕オーバーチャージ吸収レバー147との間でリセット時のオーバーチャージを吸収するように構成すれば、リセット時にマグネット吸着部141eが鉄心143bから意図せず離間することを抑制できる。
(2) 上述の説明では、カメラボディ1は、撮像素子3を備えたデジタルカメラであるが、本発明を銀塩カメラに適用してもよい。
(3) 上述の説明では、遮光幕機構400が先幕遮光羽根群411および後幕遮光羽根群431の2組の遮光幕羽根群を有しているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、遮光幕機構400が有する遮光羽根群が1組であってもよい。
(4) 上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
なお、本発明は、上述した実施の形態のものに何ら限定されず、遮光羽根と、前記遮光羽根が取り付けられるアームとを有するシャッタ装置を駆動するシャッタ駆動装置において、駆動バネと、駆動バネの付勢力によって、回転軸を中心に初期位置から終了位置まで第1の回転方向に回転してアームを駆動する駆動レバーと、駆動バネの付勢力に抗して駆動レバーを初期位置で吸着保持し、駆動バネの付勢力によって駆動レバーがアームを駆動する時には駆動レバーを釈放する吸着マグネットと、駆動レバーと同軸で回転可能なレバーであって、第1の回動方向とは反対の回転方向である第2の回転方向に回転して駆動レバーを終了位置から初期位置まで移動させると同時に、駆動バネに付勢力を付与する付勢力付与レバーとを備え、付勢力付与レバーは、第2の回転方向に回転して駆動レバーを終了位置から初期位置まで移動させた後も第2の回転方向に所定角度回転することを特徴とする各種構造のシャッタ駆動装置、および、このシャッタ駆動装置を備えた各種構造のカメラを含むものである。