JP2011048079A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シャッタ装置は、弾性部材18から受ける付勢力によって、シャッタ羽根を走行開始位置から走行させる駆動部材3と、駆動部材を走行開始位置にて係止して保持する係止位置と駆動部材の係止を解除する係止解除位置との間を移動する係止部材4と、係止部材を係止位置から係止解除位置まで駆動する係止解除部材7と、シャッタ羽根の走行後に、弾性部材をチャージしながら駆動部材を走行開始位置に戻すチャージ部材12,14,16と、チャージ部材により駆動部材を走行開始位置に保持した状態で係止部材が係止位置から移動するように、係止解除部材を動作させる制御手段39とを有する。
【選択図】図1
Description
また、露光後のシャッタチャージ時には、先羽根用駆動部材と後羽根用駆動部材はそれぞれ、チャージ機構によって先羽根用駆動ばねと後羽根用駆動ばねがチャージされながら走行開始位置に向かって戻される。
このようなフォーカルプレンシャッタには、各羽根群の走行開始に先立って、各羽根群(駆動部材)を係止して走行開始位置にて保持する、いわゆる係止タイプのものがある。係止タイプのフォーカルプレンシャッタには、該係止を行うための係止部材と、該係止部材による係止を解除するための係止解除機構とが設けられる。
特許文献1には、係止解除機構が、モータと、該モータの出力軸に設けられたカムとにより構成されたフォーカルプレンシャッタが開示されている。このシャッタでは、モータに通電してカムを回転させ、該カムにより係止部材を弾き飛ばすことで羽根群の係止を解除する。
また、別の係止解除機構としては、レバーに設けられた鉄片を電磁石に吸着させてレバーを保持しておき、電磁石への通電を止めてレバーをばね力で駆動させることで、羽根群の係止を解除するものがある。
特許文献1にて開示されたフォーカルプレンシャッタは、鉄片を電磁石に吸着させるタイプのように吸着面にゴミが付着することに起因した係止不良が生じるおそれがなく、信頼性に優れている。
また、最近では、電子シャッタとメカニカルシャッタとを組み合わせて露光時間を制御する撮像装置が提案されている。この撮像装置において先幕として電子シャッタを用い、後幕としてメカニカルシャッタを用いる場合、放置後の最初のシャッタ動作において後幕にだけ遅れが生じるおそれがある。そして、先幕と後幕の双方をメカニカルなものとする場合よりもさらに放置後の最初の露光動作に影響が生じやすくなる。
本発明は、放置後の露光動作における露光時間を安定させることができるようにしたシャッタ装置およびこれを備えた撮像装置を提供する。
図1(a)はシャッタの電磁駆動部であるロータリーマグネットの周辺を示した正面図であり、図1(b)は該ロータリーマグネットの周辺を示した断面図である。図2(a)はシャッタのチャージ部を示した正面図であり、図2(b)は該チャージ部を示した断面図である。
本実施例のシャッタは、先幕を構成する先羽根群(第1のシャッタ羽根群)100と後幕を構成する不図示の後羽根群(第2のシャッタ羽根群)とを有する。先羽根群100が展開した状態(アパチャーを閉鎖する閉位置)から重畳する状態(アパチャーを開放する閉位置)に走行し、かつ所定の時間差を持って後羽根群が開位置から閉位置に走行することで、アパチャーを通過した光により後述する撮像素子の露光が行われる。なお、先羽根群100とその駆動に関わる機構と、後羽根群とその駆動に関わる機構は互いに同じ構成を有するので、ここでは後羽根群側の構成についてのみ説明する。図3において、103は先羽根駆動レバー、104は先羽根係止レバー、107は先羽根用ロータ、108は先羽根用永久磁石、109は先羽根用ヨークであるが、それぞれの構造、動作は後羽根の機構と同様であるので、以下説明を省略する。
シャッタ地板1はシャッタのベース部材である。シャッタ地板1には、アパチャー1mが形成されているとともに、後羽根群を駆動する後羽根駆動レバー3を回転可能に支持する軸1aと、後羽根駆動レバー3をセット位置で保持する後羽根係止レバー4を回転可能に支持する軸1bとが設けられている。また、シャッタ地板1には、第1チャージレバー14を回転可能に支持する軸1fと、第2チャージレバー16を回転可能に支持する軸1cと、減速ギヤ10,11を回転可能に支持する軸1j,1hと、カムギヤ12を回転可能に支持する軸1gも設けられている。
また、後述する羽根群を駆動する羽根駆動レバー3の羽根駆動部3aが貫通する円弧穴1eを有している。
上地板2はシャッタ地板1に平行に配置され、シャッタ地板1に対して固定されている。上地板2には、ロータ7を回転可能に支持するロータ軸2aが取り付けられている。
後羽根駆動レバー3には、後羽根群を駆動する羽根駆動部3aと、後羽根係止レバー4の係止部4bと係合するための立ち曲げ部3bと、軸1aに取り付けられた軸受け部3cとが形成されている。また、後羽根駆動レバー3には、第2チャージレバー16によってチャージされるときの負荷を軽減するためのチャージコロ17を回転可能に支持する軸3dが形成されている。後羽根駆動レバー3は、後羽根駆動ばね(弾性部材)18によって軸1aを中心として図1(a)中の時計回り方向に付勢されており、後羽根群をその走行開始位置から走行させる駆動部材を構成する。
後羽根係止レバー(係止部材)4は、不図示の係止レバーばねにより軸1bを中心として図1(a)中の反時計回り方向に付勢されており、ストッパ1dに当接することでそれ以上の回転が阻止される。後羽根係止レバー4の係止部4bと後羽根駆動レバー3の立ち曲げ部3bとを係合させることで、後羽根駆動レバー3を走行開始位置にて係止して保持する係止部材を構成する。
後ヨーク9は上地板2に固定されていおり、該後ヨーク9には後羽根駆動コイル6が取り付けられている。
ロータ7は、永久磁石8と一体的に構成され、上地板2に設けられたロータ軸2aによって回転可能に支持されている。ロータ7は、後羽根係止レバー4による後羽根群の係止を解除する係止解除部材を構成する。ロータ7には、係止解除部7aが形成されている。
後ヨーク9、後羽根駆動コイル6、ロータ7および永久磁石8によりロータリーマグネット部5が構成されている。後羽根係止レバー4には、ロータ7の係止解除部7aによって押される被押動部4aが形成されている。
カムギヤ12は、後述するチャージモータA20からの駆動力が減速ギヤ10,11を介して伝達されることで回転する。カムギヤ12には、第1チャージレバー14をチャージするチャージカム12aが一体的に形成されている。
チャージコロ13は、第1チャージレバー14に取り付けられ、チャージカム12aに沿って回転する。
第1チャージレバー14は、シャッタ地板1に設けられた軸1fに軸受け部14aにて回転可能に取り付けられている。第1チャージレバー14には、チャージコロ13を回転可能に支持する軸14bと、チャージコロ15を回転可能に支持する軸14cとが設けられている。
第2チャージレバー16は、シャッタ地板1に設けられた軸1cに軸受け部16dにて回転可能に取り付けられている。
第2チャージレバー16には、ばね掛け部16aが形成されている。ばね掛け部16aに不図示の戻しばねが引っ掛けられることで、第2チャージレバー16は軸1cを中心として図1(a)中の反時計回り方向に付勢されている。この付勢力によって、第2チャージレバー16は、第1チャージレバー14のチャージコロ15に常に当接している。
第2チャージレバー16には、不図示の先羽根駆動レバーをチャージする先羽根駆動レバーチャージ部16bと、後羽根駆動レバー3をチャージする後羽根駆動レバーチャージ部16cとが形成されている。後羽根駆動レバーチャージ部16cは後羽根駆動レバー3のチャージコロ17と当接することで、後羽根駆動レバー3をチャージする。
カムギヤ12、第1チャージレバー14、第2チャージレバー16および戻しばねによって、後羽根群の走行後に、後羽根駆動ばねをチャージしながら後羽根駆動レバー3を走行開始位置に戻すチャージ部材が構成される。
図4には、本実施例の一眼レフデジタルスチルカメラ(撮像装置)の電気的構成を示す。30は被写体からの反射光により形成された被写体像を電気信号に変換する撮像素子であり、CCDセンサやCMOSセンサにより構成されている。
31は前置処理回路であり、撮像素子30の出力からノイズを除去するためのCDS回路と、A/D変換前に非線形増幅を行う非線形増幅回路とを含む。32は前置処理回路31からのアナログ出力をデジタル信号に変換するA/D変換器である。
33はバッファメモリである。34はバッファメモリ33に対する読み書き動作やバッファメモリ33のリフレッシュ動作等を制御するメモリコントローラである。39は撮影シーケンス等のシステム動作を制御するシステムコントローラ(制御手段)であり、CPUやメモリにより構成されている。
45は操作表示部であり、画像表示部44内に操作補助のための表示やカメラの状態を表す表示を行わせるための操作が可能である。43はカメラを外部から操作するための操作部であり、撮影モードの切り換え等を行うための操作が可能である。
35は拡張ユニット36との接続を可能とするインターフェースである。拡張ユニット36は、インターフェース35を介してカメラに対して取り外し可能に接続され、各種処理を行う。
37はメモリカード38との接続を可能とするインターフェースである。メモリカード38は、インターフェース37を介してカメラに対して取り外し可能に接続され、カメラから出力されるデータを記録する記録媒体である。メモリカード38は、EEPROM、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリにより構成されている。
53はカメラの動作を制御するために用いられるデータやコンピュータプログラムを格納する電気的に書き換え可能な不揮発性メモリである。54はカメラの内部(シャッタの周辺)の温度を検出する温度センサ(温度検出器)である。
40はカメラの電源をON(投入)/OFF(遮断)するためのメインスイッチである。41は不図示のレリーズボタンの第1ストローク操作(半押し操作)によってONになり、自動焦点調節や自動露出調節等の撮影準備動作(露光準備動作)を開始させる撮影準備スイッチ(SW1)である。42はレリーズボタンの第2ストローク操作(全押し操作)によってONになり、撮影動作(露光動作)を開始させる撮影開始スイッチ(SW2)である。撮影開始スイッチ(SW2)42がOFFである場合が、システムコントローラ39に対して露光開始指示が未入力である場合に相当し、ONである場合が、露光開始指示が入力された場合に相当する。
画像表示部44は、撮影により取得された画像データや、被写体観察状態において電子ファインダ画像としてのライブビュー画像を表示する。画像表示部44は、液晶パネル等の表示素子を用いて構成されている。
46はメカニカル駆動回路であり、レンズ駆動回路47、チャージモータA20、チャージモータB21等を駆動する。チャージモータA20は、シャッタのチャージ駆動を行うための駆動源である。チャージモータB21は、クイックリターンミラー25のアップ駆動やチャージ駆動を行うための駆動源である。
22はシャッタ制御回路であり、ロータ7を駆動する後羽根駆動コイル6への通電を行う。後羽根駆動コイル6に通電されると、ヨーク5が磁化されて永久磁石8と一体になっているロータ7が吸引、反発作用で図1(a)における時計回り方向に回転し、後羽根係止レバー4の係止を解除する。
27はシステムコントローラ39から出力され、チャージモータB21を制御するための位相信号である。28はシステムコントローラ39から出力され、チャージモータA20を制御するための位相信号である。
48は被写体の輝度を測定する測光ユニットであり、49は被写体に対する焦点状態の検出(以下、測距ともいう)を行う焦点検出ユニットである。50は電子ブザーであり、各種警告や作動状態を示す音声を出力する。
52はDC/DCコンバータであり、電池により構成される電源51からの電圧を一定の出力電圧に変換して、電源システムコントローラ39等の各回路に供給する。
次に、図5を用いてシャッタの動作を説明する。図5(a)はシャッタのチャージ完了状態を示し、後羽根駆動レバー3は、後羽根駆動ばねの付勢力に抗してカムギヤ12、第1チャージレバー14および第2チャージレバー16によってチャージ完了位置にて保持されている。
この状態で、カムギヤ12は、チャージコロ13がチャージカム12aのカムトップ位置にある状態で停止しており、後羽根駆動レバー3の立ち曲げ部3bと後羽根係止レバー4の係止部4bとの間には隙間がある。すなわち、立ち曲げ部3bと係止部4bとの係合によって、後羽根駆動レバー3が図5(a)の位置に保持されているのではなく、後羽根駆動レバーチャージ部16cがチャージコロ17と当接することで、後羽根駆動レバー3が図5(a)の位置に保持されている。したがって、後羽根駆動レバー3はオーバーチャージ状態で保持されている。
後羽根係止レバー4は、係止レバーばねによって反時計回り方向に付勢されており、図5(a)の位置にてストッパ1dに当接して停止している。また、ロータ7も不図示の弱いロータばねによって反時計回り方向に付勢されて図5(a)の位置で停止している。カメラは通常はこの状態で待機している。
図5(b)は、先羽根群および後羽根群の走行前の状態を示している。撮影開始スイッチ(SW2)42が押されると、これに応じて通電されたチャージモータA20が動作し、カムギヤ12が少し反時計回り方向に回転する。そして、位相信号28が切り換わると、チャージモータA20への通電が停止されてカムギヤ12の回転も停止する。これにより、第1チャージレバー14に取り付けられたチャージコロ13が、チャージカム12aのカムトップからカムボトムへ落ち、第1チャージレバー14は軸1fを中心として時計回り方向に回転する。第2チャージレバー16は、ばね掛け部16aに引っ掛けられた戻しばねの付勢力(図5(b)中の矢印方向に作用する)によって軸1cを中心として反時計回り方向に回転する。図5(b)の状態においてもチャージコロ15を介して第1チャージレバー14を時計回り方向に回転させる。第2チャージレバー16は、第1チャージレバー14のチャージコロ15に常に当接している。
後羽根駆動レバー3は、第2チャージレバー16が反時計回り方向に回転したことで、後羽根駆動レバーチャージ部16cとチャージコロ17との当接がはずれる。そして、後羽根駆動レバー3は後羽根駆動ばねの付勢力により時計回り方向に回転し、立ち曲げ部3bが後羽根係止レバー4の係止部4bに当接して停止する。これにより、後羽根群が走行開始位置にセットされる。
図5(c)は、後羽根駆動コイル6への通電が行われて、ロータ7が時計回り方向に回転した状態を示している。後羽根駆動コイル6に通電されることで、係止解除部7aが被押動部4aを押す。後羽根係止レバー4は係止レバーばねの付勢力に抗して、軸1bを中心に時計周り方向に回転し、立ち曲げ部3bと係止部4bとの係合を解除する。この状態となることで、後羽根係止レバー4による後羽根駆動レバー3の係止が解除される。
図5(d)は、後羽根駆動レバー3が後羽根駆動ばねの付勢力によって後羽根群の走行が完了した状態を示している。ロータ7は、後羽根駆動コイル6への通電が終了することで、ロータばねの付勢力によって反時計回り方向に付勢され、図5(d)の位置まで戻っている。後羽根係止レバー4も係止レバーばねの付勢力によって、図5(d)の位置まで戻され、ストッパ1dに当接して停止している。
次に、図6を用いて、後羽根群の閉位置への走行が完了した後に行われるチャージ動作について説明する。
図6(a)はチャージ動作の途中の状態を示している。カムギヤ12は、通電されたチャージモータA20からの駆動力を減速ギヤ10,11を介して受けて反時計回り方向に回転する。これにより、チャージカム12aがチャージコロ13をトレースして第1チャージレバー14を軸1fを中心として反時計回り方向に回転させる。そして、チャージコロ15が第2チャージレバー16と当接することで、第2チャージレバー16を軸1cを中心として時計回り方向に回転させる。さらに、第2チャージレバー16が、チャージコロ17を押すことで、後羽根駆動レバー3を軸1aを中心として反時計回り方向に回転させる。これによって、後羽根駆動ばねはチャージされる。以下の説明において、後羽根駆動ばねをチャージするように後羽根駆動レバー3を回転させることを、後羽根駆動レバー3をチャージするともいう。
図6(b)は、チャージ動作の後半の状態を示している。図6(a)の状態から引き続きチャージカム12aによって第1チャージレバー14が反時計回り方向に回転され、該第1チャージレバー14が第2チャージレバー16を時計回り方向に回転させる。第2チャージレバー16によって回転される後羽根駆動レバー3は、立ち曲げ部3bによって後羽根係止レバー4を押しのけながらチャージされる。
図6(c)は、チャージ動作の完了状態を示している。位相信号27が切り換わってチャージモータA20への通電が終了し、チャージカム12aのカムトップにチャージコロ13が位置する状態でカムギヤ12が停止して図5(a)に示した状態に戻る。
図7のフローチャートには、カメラの撮影モードが通常撮影モードである場合のカメラの動作シーケンスを示している。通常撮影モードでは、メカニカルシャッタであるフォーカルプレンシャッタの先幕(メカニカル先幕)と後幕(メカニカル後幕)を用いて露光動作を行う。一方、図8のフローチャートには、カメラの撮影モードがライブビュー(LV)撮影モードである場合のカメラの動作シーケンスを示している。ライブビュー撮影モードでは、電子先幕とメカニカル後幕を用いて露光動作を行う。電子先幕は、撮像素子30において電荷蓄積を行う領域を順次変化させていく(走査する)ことで、メカニカル先幕が閉位置から開位置に走行するのと同様の露光動作を可能とするものである。
図7および図8に示す動作は、主としてメインコントローラ39により、コンピュータプログラムに従って実行される。
通常撮影モードのシーケンスを示す図7において、ステップS101にてカメラのメインスイッチ40がONされると、ステップS102において、メインコントローラ39は、先羽根駆動コイル26と後羽根駆動コイル6への予備通電(第2の制御)を行う。以下の説明において、この予備通電をコイル予備通電ともいう。
後羽根駆動コイル6の予備通電が行われると、ロータ7が回転し、係止解除部7aが被押動部4aを押して後羽根係止レバー4を係止位置から係止解除位置まで回転させる。このとき、後羽根駆動レバー3は、図5(a)に示すように、後羽根駆動レバーチャージ部16cとチャージコロ17とが当接している状態であるので、後羽根係止レバー4を係止位置から係止解除位置まで回転させたとしても、後羽根群は走行しない。コイル予備通電に伴うロータ7および後羽根係止レバー4の動作は、後羽根群の実際の走行を行わせない予備的な後羽根駆動レバー3の係止解除動作であり、以下の説明では予備動作ともいう。なお、先羽根側でも後羽根側と同様の予備動作が行われる。
後羽根駆動コイル6の予備通電(つまりはロータ7および後羽根係止レバー4の予備動作)が終了すると、ロータ7はロータばねの付勢力によって予備動作前の位置に戻され、後羽根係止レバー4も係止レバーばねの付勢力によって予備動作前の位置に戻される。
ここで、ロータ7が回転したことによって、ロータ軸2aとロータ7との間に耐久性や動きを良くするために配置された油を含む軸と軸受け間の状態が、暫く放置された状態から通常動作を行っているときとほぼ同じ状態に戻り、その後の動作が安定する。また、後羽根係止レバー4も同じように軸と軸受けの状態が暫く放置された状態から通常動作を行っているときの状態に戻り、その後の動作が安定する。
特に低温環境下で放置された場合では、放置後の最初の動作時における通常動作時に対する変化が大きいので、コイル予備通電によってロータ7と後羽根係止レバー4を予備動作させることで、放置後の最初の動作を通常動作に近づけることができる。
次にステップS103では、メインコントローラ39は、前回のコイル予備通電を行ってからの経過時間を計測するためのタイマーカウントを開始する。
次にステップS104では、メインコントローラ39は、レリーズボタンが押されて撮影準備スイッチ(SW1)41がONになったか否かを判断する。OFFである場合は本ステップを繰り返し、ONである場合(露光準備指示が入力された場合)はステップS105に進む。
ステップS105では、メインコントローラ39は、ステップS103で開始したタイマーカウントによってカウントされた経過時間が所定時間内か否かを判断する。所定時間内である場合はステップS106に進み、所定時間を超えた場合はステップS102に進んでコイル予備通電を再度行う。その後、ステップS103に進む。
ステップS106では、メインコントローラ39は、測光および測距を行う。その後、ステップS107では、メインコントローラ39は、さらにレリーズボタンが押されて撮影開始スイッチ(SW2)42がONになったか否かを判断する。OFF(露光開始指示が未入力)の場合はステップS104に戻り、ON(露光開始指示が入力)の場合はステップS108とステップS109に進む。
ステップS108では、メインコントローラ39は、チャージモータB21を動作させてクイックリターンミラー25のアップ駆動を行い、該ミラー25を撮影光路(撮影レンズから撮像素子30までの光路)から退避するアップ位置に移動させる。また、このとき、チャージモータA20も動作させてカムギヤ12を図5(b)の位置に回転させる。これにより、後羽根群(後羽根駆動レバー3)は、後羽根係止レバー4によって走行開始位置にて係止されて保持される。
ステップS109では、メインコントローラ39は、ステップS106での測光および測距の結果に基づいて、撮影レンズ内の絞りやフォーカスレンズを駆動する。こうして撮影準備が完了する。
次にステップS110では、メインコントローラ39は、先羽根駆動コイル26に対する本通電(第1の制御)を行い、先羽根群の走行を開始させる。
次にステップS111では、メインコントローラ39は、ステップS106での測光結果に基づいて設定された露光時間の経過を待つ。そして、ステップS112では、メインコントローラ39は、該露光時間の経過に応じて後羽根駆動コイル6に対する本通電(第1の制御)を行い、後羽根群の走行を開始させる。これにより、図5(c)の状態を経て図5(d)の状態になる。
次にステップS113にて後羽根群の走行が完了したことを確認すると、メインコントローラ39は、ステップS114にて次の撮影のためのシャッタおよびミラーのチャージ駆動を行う。そして、チャージ駆動が完了すると、ステップS115に進む。
ステップS115では、メインコントローラ39は、撮影開始スイッチ(SW2)42がONになっていか否か(連続撮影が指示されているか否か)を判断する。OFFの場合はステップS103に進み、経過時間を計測するためのタイマーカウントを開始する。また、撮影開始スイッチ(SW2)42がONである場合は、ステップS116に進んで、露光動作のための先羽根駆動コイル26および後羽根駆動コイル6への本通電からの経過時間を計測するためのタイマーカウントを開始する。そして、ステップS106〜ステップS114に進み、次の撮影のための撮影準備動作、撮影動作およびチャージ駆動を行う。
以上説明したように、本実施例のカメラでは、通常撮影モードにおいて、先羽根群および後羽根群をそれぞれ走行開始位置に保持した状態で、先羽根群および後羽根群の走行開始位置での係止を解除するために設けられているコイルへの予備通電を行う。すなわち、実際に露光動作のための先羽根群および後羽根群の走行を行わせることなく、係止解除部材に係止解除時と同じ予備動作を行わせる。これにより、カメラを暫く放置した後の最初の露光動作においても安定した露光時間を得ることができ、良好な撮影を行うことができる。
また、図8において、ステップS201にてカメラの撮影モードがライブビュー撮影モードに切り換えられると、ステップS202において、メインコントローラ39は、先羽根駆動コイル26と後羽根駆動コイル6への予備通電(第2の制御)を行う。これにより、ロータ7と後羽根係止レバー4の予備動作が行われる。予備動作とは上述したステップS102にて説明した動作と同様である。 次にステップS203では、メインコントローラ39は、ライブビュー画像を表示するために、チャージモータB21への通電を行い、クイックリターンミラー25をアップ位置に移動させる。
さらにステップS204では、メインコントローラ39は、チャージモータA20を動作させるとともに、先羽根駆動コイル26に通電して先羽根群を開位置に走行させる。これにより、撮影レンズにより形成される被写体像が撮像素子30上に形成され、ライブビュー画像の生成が可能となる。
次にステップS205では、メインコントローラ39は、画像表示部44へのライブビュー画像の表示を開始する。撮影者は、画像表示部44に表示されたライブビュー画像を見ながら撮影構図を決めることができる。
次にステップS206では、メインコントローラ39は、レリーズボタンが押されて撮影準備スイッチ(SW1)41がONになったか否かを判断する。OFFの場合は本ステップを繰り返し、ONである場合はステップS207に進む。
ステップS207では、メインコントローラ39は、測光および測距を行う。その後、ステップS208では、メインコントローラ39は、さらにレリーズボタンが押されて撮影開始スイッチ(SW2)42がONになったか否かを判断する。OFFの場合はステップS206に戻り、ONの場合はステップS209に進む。
ステップS209では、メインコントローラ39は、電子先幕による電荷蓄積領域の走査を開始する。
次にステップS210では、メインコントローラ39は、ステップS207での測光結果に基づいて設定された露光時間の経過を待つ。
そして、ステップS211では、メインコントローラ39は、露光時間の経過に応じて後羽根駆動コイル6に対する本通電(第1の制御)を行い、後羽根群の走行を開始させる。
次にステップS212にて後羽根群の走行が完了したことを確認すると、メインコントローラ39は、ステップS213にて次の撮影のためのシャッタおよびミラーのチャージ駆動を行う。そして、チャージ駆動が完了すると、ステップS214に進む。
ステップS214では、メインコントローラ39は、撮影開始スイッチ(SW2)42がONになっていか否か(連続撮影が指示されているか否か)を判断する。OFFの場合はステップS206に戻って撮影準備スイッチ41がONになるのを待ち、ONである場合はステップS207〜ステップS213に進み、次の撮影のための撮影準備動作、撮影動作およびチャージ駆動を行う。
以上説明したように、本実施例のカメラでは、ライブビュー撮影モードにおいて、後羽根群を走行開始位置に保持した状態で、後羽根群の走行開始位置での係止を解除するために設けられているコイルへの予備通電を行う。すなわち、実際に露光動作のための後羽根群の走行を行わせることなく、係止解除機構に係止解除時と同じ予備動作を行わせる。これにより、カメラを暫く放置した後の最初の露光動作においても安定した露光時間を得ることができ、良好な撮影を行うことができる。
図9を用いて上述したコイル予備通電(ロータ7および後羽根係止レバー4の予備動作)のタイミングについて説明する。図9(a)は、メインスイッチ40がONされた後にコイル予備通電が行われ、その後に露光動作が行われずに所定の放置時間(所定時間)が経過してから撮影準備スイッチ(SW1)41がONされたときに再度、コイル予備通電が行われる場合を示している。また、図9(b)は、低温環境等を考慮した場合のコイル予備通電のタイミングの変更例を示している。ここでは、メインスイッチ40がONされた後に、コイル予備通電を1回だけでなく2回行うようにしている。なお、コイル予備通電の回数は、カメラの使用環境や放置される可能性のある時間の長さに応じて3回以上としてもよい。
図9(a)および図9(b)のいずれにおいても、メインスイッチ40がONされた後のコイル予備通電から露光動作が行われずに所定時間tが経過して、撮影準備スイッチ(SW1)41がONされると再度コイル予備通電が行われる。このときもコイル予備通電を複数回行ってもよい。
所定時間tは、例えば低温環境では常温環境に比べて短くするというように、カメラの使用温度に応じて変更してもよい。これにより、カメラの使用温度に適したコイル予備通電を行い、使用温度にかかわらず露光時間の安定化を図ることができる。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
3 後羽根駆動レバー
4 係止レバー
5 ロータリーマグネット
6 後羽根駆動コイル
7 ロータ
12 カムギヤ
16 第2チャージレバー
26 先羽根駆動コイル
Claims (5)
- シャッタ羽根と、
弾性部材から受ける付勢力によって、前記シャッタ羽根を走行開始位置から走行させる駆動部材と、
前記駆動部材を前記走行開始位置にて係止して保持する係止位置と前記駆動部材の係止を解除する係止解除位置との間を移動する係止部材と、
前記係止部材を前記係止位置から前記係止解除位置まで駆動する係止解除部材と、
前記シャッタ羽根の走行後に、前記弾性部材をチャージしながら前記駆動部材を前記走行開始位置に戻すチャージ部材と、
前記チャージ部材により前記駆動部材を前記走行開始位置に保持した状態で、前記係止部材が前記係止位置から移動するように前記係止解除部材を動作させる制御手段とを有することを特徴とする撮像装置。 - 前記制御手段は、前記撮像装置の電源を投入したときに、前記チャージ部材により前記駆動部材を前記走行開始位置に保持した状態で、前記係止部材が前記係止位置から移動するように、前記係止解除部材を動作させることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記制御手段は、前記チャージ部材により前記駆動部材を前記走行開始位置に保持した状態で、前記係止部材が前記係止位置から移動するように、前記係止解除部材を動作させてから所定時間が経過した場合には、再度、前記チャージ部材により前記駆動部材を前記走行開始位置に保持した状態で、前記係止部材が前記係止位置から移動するように前記係止解除部材を動作させることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
- 温度を検出する温度検出器を有し、
前記制御手段は、該温度検出器により検出された温度に応じて前記所定時間を変更することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。 - 前記制御手段は、前記撮像装置がライブビュー撮影モードに切り換えられたときに、前記チャージ部材により前記駆動部材を前記走行開始位置に保持した状態で、前記係止部材が前記係止位置から移動するように前記係止解除部材を動作させることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
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