JP2018081117A - 撮像装置、撮像装置の制御方法、および、プログラム - Google Patents

撮像装置、撮像装置の制御方法、および、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ライブビューでの連続撮像の際における撮像速度の低下を抑制する。【解決手段】撮像装置(1)は、露光用開口を開閉する羽根部材(212)と、羽根部材を駆動する駆動部材(205)と、駆動部材を付勢する第1の付勢部材(Sp2)と、駆動部材を駆動するためのモータ(211)と、露光用開口に対応する位置に設けられた撮像素子(23)と、モータおよび撮像素子を制御する制御部(70)とを有し、制御部は、モータを第1の方向に回転させて第1の付勢部材をチャージした後、モータを第1の方向とは逆の第2の方向に回転させて露光用開口を開放する前であって該モータの該第2の方向への回転が停止する前に、撮像素子の電荷読出しを完了する。【選択図】図7

Description

本発明は、シャッタ装置を備えた撮像装置に関する。
従来から、撮像の際、被写体を観察するためのファインダ像として、撮像素子で撮像した被写体像を、LCD(液晶表示器)などのモニタに表示する機能(ライブビュー機能)を備えたデジタルカメラなどの撮像装置が知られている。
特許文献1には、フォーカルプレーンシャッタと電子シャッタとを併用して撮像動作を行う撮像装置が開示されている。特許文献1の撮像装置は、撮像素子の電荷蓄積開始走査で露光動作を開始し、メカニカルシャッタで構成される後幕羽根群を走行させることで露光動作を終了する。また特許文献1の撮像装置は、モータの正転と逆転を組み合わせることで、1つのモータを用いて、メインミラーのアップ状態を保持しつつ、後幕羽根群のみを駆動させる、ライブビューでの連続撮像(ライブビュー連写)を実行することができる。
特開2014−178597号公報
しかしながら、特許文献1の撮像装置では、ライブビューでの連続撮像中にモータが停止または減速している区間が多いため、連続撮像速度が低下する。具体的には、ライブビューにおけるチャージ動作の開始から次のライブビュー用の露光動作までに、ライブビューチャージ完位相、読み出し待機位相、および、ライブビュー撮影バウンドロック位相の計3箇所で停止・減速区間が存在する。
そこで本発明の目的は、ライブビューでの連続撮像の際における撮像速度の低下を抑制することである。
本発明の一側面としての撮像装置は、露光用開口を開閉する羽根部材と、前記羽根部材を駆動する駆動部材と、前記駆動部材を付勢する第1の付勢部材と、前記駆動部材を駆動するためのモータと、前記露光用開口に対応する位置に設けられた撮像素子と、前記モータおよび前記撮像素子を制御する制御部とを有し、前記制御部は、前記モータを第1の方向に回転させて前記第1の付勢部材をチャージした後、該モータを該第1の方向とは逆の第2の方向に回転させて前記露光用開口を開放する前であって該モータの該第2の方向への回転が停止する前に、前記撮像素子の電荷読出しを完了する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施形態において説明される。
本発明によれば、ライブビューでの連続撮像の際における撮像速度の低下を抑制することができる。
本実施形態における撮像装置としてのデジタル一眼レフカメラ本体および交換レンズの中央断面図である。 本実施形態における撮像装置としてのデジタル一眼レフカメラ本体および交換レンズの斜視図である。 本実施形態におけるシャッタユニットの分解斜視図である。 本実施形態におけるシャッタユニットの要部を示す平面図および斜視図である。 本実施形態におけるシャッタユニットの要部を示す側面図である。 本実施形態におけるシャッタユニットの一部拡大図である。 本実施形態において、カムギアのカム線図とモータの制御電圧、各位相でのメカの動作を示す図である。 本実施形態のシャッタユニットのファインダ撮影モードにおいて、緊定解除の瞬間を示す平面図である。 本実施形態のシャッタユニットのファインダ撮影モードにおいて、羽根リターンが完了し、バウンドロック動作が有効になっている状態を示す平面図である。 本実施形態のシャッタユニットのファインダ撮影モードにおいて、ミラーアップ動作の完了後、カムギアがバウンドロック位相の終端にある状態を示す平面図である。 本実施形態のシャッタユニットのファインダ撮影モードにおいて、走行前の待機状態を表す平面図である。 本実施形態のシャッタユニットのファインダ撮影モードにおいて、走行動作が完了した状態を示す平面図である。 本実施形態のシャッタユニットのファインダ撮影モードにおけるミラーチャージ動作の完了状態を示す平面図である。 本実施形態のシャッタユニットのファインダ撮影モードにおけるバウンドロックセット動作の完了状態を示す平面図である。 本実施形態のシャッタユニットのファインダ撮影モードにおいて、緊定セット動作が完了した状態を示す平面図である。 本実施形態のシャッタユニットのライブビュー状態を示す平面図である。 本実施形態のシャッタユニットのライブビュー撮影モードにおいて、走行前の待機状態を示す平面図である。 本実施形態のシャッタユニットのライブビュー撮影モードにおいて、走行動作が完了した状態を示す平面図である。 本実施形態のシャッタユニットのライブビュー撮影モードにおいて、バウンドロックセット動作が完了した状態を示す平面図である。 本実施形態のシャッタユニットのライブビュー撮影モードにおいて、緊定セット動作が完了した状態を示す平面図である。 本実施形態のシャッタユニットのライブビュー撮影モードにおいて、後幕チャージ動作が完了した状態を示す平面図である。 本実施形態のシャッタユニットのライブビューチャージ後開口部開放動作において、緊定解除の瞬間を示す平面図である。 本実施形態のシャッタユニットのライブビューチャージ後開口部開放動作において、羽根リターンが完了し、バウンドロック動作が有効になっている状態を示す平面図である。 本実施形態のシャッタユニットのライブビュー撮影における電子先幕走行からライブビューチャージ後開口部開放動作までを示すタイムチャートである。 本実施形態のシャッタユニットのライブビューチャージ後開口部開放動作が完了した後の動作分岐を示すフローチャートである。 本実施形態のシャッタユニットのライブビュー撮影モードの連写2駒目以降撮像動作において、カムギアがバウンドロック位相の終端にある状態を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態における撮像装置としてのデジタル一眼レフカメラ本体(以下、カメラという)1および交換レンズ5の中央断面図であり、図2はカメラ1および交換レンズ5の斜視図である。
交換レンズ5は、カメラ1側のマウント部11と交換レンズ5側のマウント部51によって、カメラ1に対して着脱可能に固定される。交換レンズ5がカメラ1に装着されると、カメラ1の接点部12と交換レンズ5の接点部52が電気的に接続される。これにより、カメラ1は、交換レンズ5が装着されたことを検知する。また、接点部12および52を介してカメラ1から交換レンズ5へ電力の供給や交換レンズ5を制御するための通信を行う。なお、本実施形態では、カメラ1に対して交換レンズ5を着脱可能な構成について説明しているが、カメラ1と交換レンズ5とが一体的に形成されている構成であってもよい。
交換レンズ5のフォーカスレンズ53を透過した光束は、カメラ1のメインミラー13に入射する。メインミラー13は、メインミラー保持枠131に保持され、回転軸部131aによってミラーアップ位置(第1の位置)とミラーダウン位置(第2の位置)との間を回動可能に軸支されている。メインミラー13はハーフミラーとなっており、メインミラー13を透過した光束は、サブミラー14により下方へ反射され、焦点検出ユニット15へと導かれる。サブミラー14は、サブミラー保持枠141に保持されている。サブミラー保持枠141は、ヒンジ軸(不図示)によってメインミラー保持枠131に対して回動可能に軸支されている。
焦点検出ユニット15は、フォーカスレンズ53のデフォーカス量を検出し、合焦状態となるために必要なフォーカスレンズ53の駆動量を算出する。交換レンズ5は、算出された駆動量を接点部12および52を介して受信する。交換レンズ5は、受信した駆動量に基づいてモータ(不図示)を制御し、フォーカスレンズ53を駆動することで焦点調節を行う。
メインミラー13により反射された光束は、光学ファインダ16へと導かれる。光学ファインダ16は、ピント板17、ペンタプリズム18、接眼レンズ19で構成されている。メインミラー13によって光学ファインダ16へと導かれた光束は、ピント板17に被写体像を結像する。ユーザは、ペンタプリズム18および接眼レンズ19を介してピント板17上の被写体像を観察可能である。
サブミラー14の後方にはシャッタユニット20が配置されている。シャッタユニット20の後方には、光学ローパスフィルタ21、撮像素子ホルダ22、撮像素子23、カバー部材24、ゴム部材25が配置されている。撮像時には、光学ローパスフィルタ21を透過した光束が、撮像素子23へと入射する。撮像素子ホルダ22は、ビス(不図示)によってカメラ1の筐体に固定されている。撮像素子23は、CCDセンサやCMOSセンサなどを備え、レンズ1(撮像光学系)を介して形成された光学像を光電変換して画像データを出力する。撮像素子23は、撮像素子ホルダ22によって保持されている。カバー部材24は、撮像素子23を保護している。ゴム部材25は、光学ローパスフィルタ21を保持するとともに、光学ローパスフィルタ21と撮像素子23の間を密閉する。表示モニタ26は、LCD(液晶表示器)などで構成されたモニタであり、撮像画像の表示や、カメラ1の各種設定状態の表示を行う。
レリーズボタン(レリーズスイッチ)31は、測光および測距(焦点検出)の開始を指示し、撮像を指示するための2段スイッチである。レリーズボタン31を1段目まで軽く押し込んだ状態を「半押し」といい(SW1)、この状態では測光および測距が行われる。半押しからさらに2段目まで押すことを「全押し」といい(SW2)、全押しすることでシャッタユニット20が駆動され、撮像が行われる。なお、本実施形態においてカメラ1は、レリーズボタン31を用いて、被写体の撮像準備指示(SW1)および撮像指示(SW2)を入力する構成であるが、これに限定されるものではない。例えば、表示モニタ26がタッチパネルであれば、後述するライブビュー撮影モードにおいて、当該表示モニタ26を用いてSW1およびSW2指示を入力可能な構成であってもよい。
モードダイアルスイッチ32は、カメラ1の各種撮影モードを切り換える。制御部70は、CPUなどを備え、シャッタユニット20や撮像素子23などの各部を制御する。ROM71は、制御部70が実行する制御プログラムや各種パラメータを記憶する記憶部(メモリ)である。RAM72は、制御部70が制御プログラムを実行する際のワークメモリとして機能する。
図3は、シャッタユニット20とメインミラー13の分解斜視図である。シャッタ地板201は、カメラ1内のミラーボックス(不図示)に固定されており、後幕羽根群(羽根部材)212の駆動機構を構成する各部品が取り付けられている。シャッタ地板201には、被写体光束が通過する開口部(露光用開口)201eが形成されている。後幕羽根群212が展開されたときには開口部201eは閉鎖され、後幕羽根群212が重畳されたときには開口部201eは開放される。なお、開口部201eは、通常閉鎖されている。
ミラー駆動レバー(ミラー駆動部材)202は、MG地板203の軸部203aを中心にして回動可能に支持されている。ミラー駆動レバー202に形成された当接部202aは、メインミラー保持枠131の被駆動部である軸部131bと当接する。メインミラー保持枠131は、ミラー駆動レバー202の動きに追従するようにバネ(不図示)によって付勢されている。
カムギア(カム部材)204は、シャッタ地板201に形成された軸201bを中心に回動可能に支持されている。後幕駆動レバー(駆動部材)205は、シャッタ地板201に形成された軸201aを中心にして回動可能に支持されている。後幕駆動レバー205には円筒部205aが形成されており、羽根レバー(羽根移動部材)206は円筒部205aに回動可能に支持されている。羽根レバー206は、後幕羽根群212が開口部201eを閉鎖する閉鎖位置と後幕羽根群212が開口部201eを開放する開放位置との間を回動する。
緊定レバー(係止部材)207は、シャッタ地板201に形成された軸201cを中心にして回動可能に支持されている。緊定レバー207に設けられたカムフォロア207aは、カムギア204に設けられた緊定カム204cと当接する。カムギア204が回動すると、カムフォロア207aが緊定カム204cをトレースして、緊定レバー207は搖動する。
バウンドロックレバー(規制部材)208は、シャッタ地板201に形成された軸201dを中心にして回動可能に支持されている。緊定レバー207がバウンドロックレバー208に設けられたコロ208aを押圧することで、バウンドロックレバー208は回動する。バウンドロックレバー208は、羽根レバー206の移動を規制する規制位置と羽根レバー206の移動規制を解除する解除位置との間を移動する。
アマチャ209は、後幕駆動レバー205に設けられており、電磁石210はMG地板203に設けられている。電磁石210は、ヨーク210aと、ヨーク210aの外周に設けられたコイル210bで構成されている。コイル210bに電圧を印加すると、ヨーク210aに磁力が発生し、この磁力によってアマチャ209を吸着することができる。
モータ211は、シャッタ地板201に取り付けられている。モータ211の駆動力はシャッタ地板201の背面側に配置されたギア列213を介してカムギア204に伝達され、カムギア204が回転する。この回転によって、ミラー駆動レバー202、後幕駆動レバー205、羽根レバー206、緊定レバー207、バウンドロックレバー208の回動動作が行われ、メインミラー13の回動と後幕羽根群212の往復動作を行うことができる。また、モータ211には端子211a、211bが設けられている。モータ211に流れる電流の向きが切り替わるように端子211a、211bにかける電圧を設定することで、モータ211の回転方向を切り替えることが可能である。
次に、図4乃至図6を参照して、シャッタユニット20の構成について詳細に説明する。図4はシャッタユニット20の主要部材のみを抜き出した図であり、図4(a)は被写体側(図3中のメインミラー側)から見た平面図、図4(b)は被写体側から見た斜視図、図4(c)はユーザ(撮影者)側から見た斜視図である。図5はシャッタユニット20の主要部材のみを抜き出した図であり、図5(a)は図4のA方向から見た側面図、図5(b)は図4のB方向から見た側面図である。図6は、シャッタユニット20の一部拡大図である。図6(a)は、被写体側から見たシャッタユニット20の略右半分だけを示した平面図である。ミラー駆動レバー202に関しては、主要形状のみを示している。図6(b)は、図6(a)からミラー駆動レバー202を省略し、カムギア204のみ図5(a)の断面C−Cで切断した状態で示した図である。なお、図面の見易さのために不要な部品は省略して記載している。なお、図4乃至図6は、カメラ1が停止しているときのシャッタユニット20の状態を示している。
図3に図示するように、ミラー駆動レバー202には、ミラー駆動バネ(第2の付勢部材)Sp1が取り付けられている。図6において、ミラー駆動バネSp1は、ミラー駆動レバー202を時計回り方向(メインミラー13をアップさせる方向)に付勢している。また、カムフォロア202bはミラーカム204aに設けられた第1ミラーカム面204a1と当接している。ミラーカム204aは、カムフォロア202bを介してミラー駆動レバー202のミラー駆動バネSp1のチャージ動作を行う。
図3に図示するように、後幕駆動レバー205には、後幕駆動バネ(第1の付勢部材)Sp2が取り付けられている。図6において、後幕駆動バネSp2は、後幕駆動レバー205を時計回り方向(後幕羽根群212を展開させる方向)に付勢している。また、後幕駆動レバー205に設けられたコロ205bは、カムギア204に設けられた後幕カム(駆動カム)204bと当接している。図6において、後幕駆動レバー205は、オーバーチャージ状態となっている。後幕カム204bは、コロ205bを介して、後幕駆動レバー205に取り付けられた後幕駆動バネSp2のチャージ動作を行う。なお、後幕駆動バネSp2の付勢力は、後述するサブアーム212bの羽根レバー付勢バネSp5の付勢力より強いものになっている。
また、後幕駆動レバー205にはアマチャ支持部205cが設けられており、アマチャ支持部205cには貫通孔部(不図示)が形成されている。貫通孔部には、アマチャ209に一体的に取り付けられ、貫通孔部の内径よりも大きなフランジ部を有するアマチャ軸209aが係合している。アマチャ軸209aは、アマチャ209の吸着面に対して略直交方向に延びている。アマチャ209とアマチャ支持部205cとの間にはアマチャ離反バネ(不図示)が配置されている。アマチャ離反バネは、アマチャ209およびアマチャ支持部205cを互いに引き離す方向に付勢している。
羽根レバー206に設けられた駆動ピン206aは、シャッタ地板201に形成された溝部201fを貫通し、後幕羽根群212のメインアーム212aに形成された穴212a1と係合している。後幕羽根群212は、メインアーム212a、サブアーム212b、1番羽根212c、2番羽根212d、3番羽根212e、羽根カシメダボ212fで構成されており、平行リンク機構を形成している。また、サブアーム212bには羽根レバー付勢バネSp5(図3に図示)が取り付けられている。羽根レバー付勢バネSp5は、後幕羽根群212を重畳する向き(後幕が閉じる向き)の力をサブアーム212bに付勢している。駆動ピン206aは穴212a1と係合しているため、羽根レバー206とメインアーム212aは一体的に動作する。羽根レバー206は、溝部201fによって回動範囲が制限されている。また、羽根レバー206に設けられた突出部206cが後幕駆動レバー205に設けられた突起部205dと当接することで、羽根レバー206は後幕羽根群212が展開する際に後幕駆動レバー205と一体的に回動する。
緊定レバー207には、緊定レバー付勢バネSp3(図3に図示)が取り付けられている。図6において、緊定レバー付勢バネSp3は、緊定レバー207を反時計回り方向に付勢している。図4乃至図6において、カムフォロア207aは緊定カム204cには当接しておらず、緊定レバー207の係止部207bが羽根レバー206の壁部(凸部)206dに突き当たった状態となっている。また、係止部207bは、羽根レバー206に設けられた被係止部206bを係止している。そのため、後幕羽根群212は、重畳方向に移動することなく展開状態を保っている。壁部206dは、図5に示されるように、フォトインタラプタ215の遮光用の壁としての役割を有する。フォトインタラプタ215からの出力光を壁部206dが遮光し、または通過させたりすることにより、羽根レバー206の位置を検知することが可能である。
バウンドロックレバー208には、ねじりコイルバネ(第4の付勢部材)Sp4(図3に図示)が取り付けられている。図6において、ねじりコイルバネSp4は、バウンドロックレバー208を反時計回り方向に付勢している。また、図6において、バウンドロックレバー208は、羽根レバー206の円弧部206eに接触した状態となっている。緊定レバー207が搖動すると、緊定レバー207の突起部207cがコロ208aに当接して、バウンドロックレバー208は搖動する。
次に、図6乃至図26を参照して、実際に撮像を行う際のシャッタユニット20の動作について説明する。以下の説明において、ユーザが光学ファインダ16で被写体像を確認しながら撮像するモードをファインダ撮影モード、表示モニタ26で被写体像を確認しながら撮像するモードをライブビュー撮影モードと定義する。また、カムギア204が被写体側から見て時計回りに回転することを正転、反時計回りに回転することを逆転と定義する。同様に、カムギア204が正転するときのモータ211の回転方向を正転方向(第1の方向)、カムギア204が逆転するときのモータ211の回転方向を逆転方向(第2の方向)と定義する。
図7は、カムギア204のカム線図とモータ211の制御電圧、各位相でのメカの動作を一覧で示した図である。また、ファインダ撮影モードとライブビュー撮影モードそれぞれでの制御を一覧で示し、各ポイントに対応する図面番号(図6、図8乃至図24、図26)も記載している。図7において、角度A、B、C・・・M、O、Aと進むことで、カムギア204が360度回転することを示している。また、図7において、FDはファインダ、LVはライブビュー、BLはバウンドロックを示している。なお、図7中においてモータ211に印加する電圧を示す矢印の方向は、モータ211の回転方向を表している。
図8乃至図24、図26は、シャッタユニット20の各動作状態を示す図である。図8乃至図24、および、図26において、図6と同様に、各図の(a)は、被写体側から見たシャッタユニット20の略右半分のみを示す平面図である。ミラー駆動レバー202に関しては、主要形状のみを示している。各図の(b)は、各図の(a)からミラー駆動レバー202を省略し、カムギア204のみ図5(a)の断面C−Cで切断した状態を示す図である。なお、図面の見易さのために、不要な部品は省略している。
《ファインダ撮影モード》
まず、ファインダ撮影モードの動作について説明する。カメラ1が停止状態のとき、カムギア204は、図7の角度Aと角度Bとの間で示されるカメラ停止状態(第1の位相)にある。図6は、角度Aの状態を示している。ファインダ撮影モードで撮像を行うときは、カメラ停止状態において、ユーザによりレリーズボタン31が半押しされると、信号SW1が発生し、信号SW1が検知されると、測光および測距(焦点検出)が行われる。続いてレリーズボタン31が全押しされると、信号SW2が発生する。信号SW2が検知されると、コイル210bに通電することでアマチャ209とヨーク210aが吸着し、モータ211に正転方向の電圧を印加することでカムギア204が正転する。カムギア204が正転することで、カムギア204の角度は、角度B、C、D、E、Fと順番に進む。
図8は、角度Cの状態を示し、図6の状態からカムギア204が正転し羽根レバー206と緊定レバー207の係止が外れた瞬間を示している。図8(b)において、緊定カム204cがカムフォロア207aを押圧することで緊定レバー207が時計回りに回転し、係止部207bが被係止部206bから外れた状態になっている。この状態を「緊定解除状態」と呼ぶ。
図9は、角度Dの状態を示し、図8の状態から羽根レバー206が反時計まわりに回転した状態を示している。図8において、緊定レバー207と羽根レバー206の係止が解除されたことにより、羽根レバー206は反時計回りに回転する。このとき後幕羽根群212は、シャッタ地板201の開口部201eを覆った状態から開放した状態になる。羽根レバー206の動作を「羽根リターン動作」と呼ぶ。
図6および図8において、バウンドロックレバー208は、羽根レバー206の円弧部206eに接触した状態で停止している。図9において、羽根レバー206が反時計回りに回転したことでバウンドロックレバー208も反時計回りに回転し、バウンドロックレバー208のストッパー部208bがシャッタ地板201の突起部201gに当接した状態で止まっている。
羽根リターン動作を行った羽根レバー206は、突出部206cが後幕駆動レバー205の突起部205dに衝突しはねかえる、いわゆるバウンドを起こす。ただし、バウンドロックレバー208のロック部208cが羽根レバー206の時計回りの移動軌跡内に進入しているため、羽根レバー206の被ロック部206fがロック部208cと当接し、バウンド量が制限される。バウンド量が制限されるため、バウンド時間も抑制されることになる。一連の動作を「バウンドロック動作」と呼ぶ。バウンドロックレバー208のストッパー部208bがシャッタ地板201の突起部201gに当接する位置が、羽根レバー206の開放位置から閉鎖位置への移動を規制する規制位置となる。羽根レバー206が閉鎖位置から開放位置へ移動した後、バウンドロックレバー208が羽根レバー206の移動軌跡内に進入することで、羽根レバー206の開放位置から閉鎖位置への移動を規制する。
図9において、カムフォロア207aは、緊定カム204cに形成された第2カム面204c2に当接している。すなわち緊定レバー207は、図8の状態よりさらに時計回りに回転した状態となっている。また図9において、コロ205bは、後幕カム204bの後幕カム204bのカム面204b1から離反し、オーバーチャージ状態が解除されている。
図10は、角度Eの状態を示し、ミラー駆動レバー202のカムフォロア202bがミラーカム204aの第1ミラーカム面204a1から脱落して時計回りに回転した状態を示している。このとき、ミラー駆動レバー202の当接部202aは、図10では不図示のメインミラー保持枠131の軸部131bと当接している。メインミラー保持枠131は、ミラーボックスに当接し、撮影光軸(図1中の光軸OA)から退避した状態となっている。一連の動作を「ミラーアップ動作」と呼ぶ。また図10において、カムフォロア207aは、第2カム面204c2の端部に当接した状態になっている。すなわち緊定レバー207は、図9(角度D)から図10(角度E)の間では動かない。
図11は、角度Fの状態を示し、図10の状態から緊定レバー207およびバウンドロックレバー208が時計回りに回転した走行前待機状態を示している。図10の状態から図11の状態に移動する過程で、カムフォロア207aが第2カム面204c2をトレースする状態から第1カム面204c1をトレースする状態となることにより、緊定レバー207は時計回りに回転する。第1カム面204c1は、回転中心から外周面までのカム径が第2カム面204c2に比べて長くなるように形成されている。また、バウンドロックレバー208は、コロ208aが突起部207cに押圧されることにより、時計回りに回転する。このとき、バウンドロックレバー208のロック部208cは、羽根レバー206の移動軌跡から退避した状態となる。一連の動作を「バウンドロック解除動作」と呼ぶ。バウンドロックレバー208のロック部208cが羽根レバー206の移動軌跡から退避した位置が解除位置となる。後幕駆動レバー205が羽根レバー206を駆動する前に、緊定レバー207がバウンドロックレバー208を規制位置から解除位置に移動させる。
図11の状態において、撮像素子23の画素のリセット走査(以下、電子先幕走行という)を行うことで、撮像露光動作が開始される。電子先幕走行開始後、設定されたシャッタ秒時に対応する時間間隔の経過後、コイル210bへの通電を遮断することで、アマチャ209とヨーク210aが離反する。アマチャ209とヨーク210aが離反することで、後幕駆動バネSp2の付勢力によって後幕駆動レバー205と羽根レバー206が一体的に時計回りに走行する。それに伴い、後幕羽根群212がシャッタ地板201の開口部201eを覆った図12の状態になる。後幕駆動レバー205と羽根レバー206が一体的に走行する動作を「走行動作」と呼ぶ。
ここで、角度Aから角度Fの区間における、モータ211に印加する電圧について説明する。まず、カメラ停止状態において、モータ211を正転させるように電圧(第1の電圧)V1を印加する。モータ211の駆動力はギア列213を経由してカムギア204に伝達され、カムギア204は正転する。カムギア204が角度Dの状態になると、モータ211に印加される電圧は電圧(第2の電圧)V2に切り替えられる。カムギア204が角度Eの状態になると、モータ211に印加される電圧は電圧(第3の電圧)V3に切り替えられる。そして、カムギア204が角度Fの状態になると、モータ211の端子211a、211bの間をショートさせる。すなわち、モータ211にいわゆるショートブレーキをかけることで、カムギア204はファインダ撮影位相の間で停止する。
電圧V1〜V3の絶対値の間には、次の関係がある。
|V1|>|V2|かつ|V3|>|V2|
電圧V2を電圧V1より低くしている理由は、確実にバウンドロック動作を行うためである。電圧V2を印加している区間(角度D〜角度E、第3の位相)は、図9および図10に示されるように、バウンドロックレバー208が羽根レバー206の走行軌跡内に進入している状態である。ただし、羽根レバー206が角度Cで羽根リターン動作を開始してからバウンドし、被ロック部206fがロック部208cに接触するまではタイムラグがある。そのため、電圧V2が高いままだと、羽根レバー206がバウンドしてきたときにはバウンドロックレバー208が退避してしまう可能性がある。すなわち、バウンドロック動作が完了する前にバウンドロック解除動作が行われ、結果としてバウンド時間が伸びてしまう。
バウンドロック動作を確実に行うため、角度D〜角度Eで示されるファインダ撮影バウンドロック位相を長く設定してもよいが、長く設定し過ぎると、カムギア204のカム一回転で360度という有限の角度に対して、効率的に各位相を割り当てることができない。換言すると、電圧V2を低くすることにより、360度の角度を効率的に活用することが可能となり、チャージ等のより角度が必要な仕事に対して、より大きな角度を割り当てることができるようになる。
ファインダ撮影バウンドロック位相でバウンドロック動作が行われた後、電圧V2より高い電圧V3でモータ211を駆動することで、できるだけ早くバウンドロック解除動作を行う。その結果、レリーズタイムラグの短縮や駒速をアップさせることができる。
走行動作後、再びモータ211に正転方向の電圧が印加され、カムギア204は正転を始める。角度Gから角度Hにおいて、カムフォロア202bが第2ミラーカム面204a2に押されることで、ミラー駆動レバー202は反時計回りに回転する。図13は、角度Hの状態を示し、カムフォロア202bが第1ミラーカム面204a1に当接した状態を表している。図13において、ミラー駆動バネSp1のチャージが完了している。メインミラー保持枠131は、ミラー駆動レバー202に連動してダウンし、撮影光軸(図1中の光軸OA)に進入したミラーダウン状態となっている。一連の動作を「ミラーチャージ動作」と呼ぶ。
角度Iから角度Jにおいて、カムフォロア207aが第1カム面204c1をトレースする状態から第2カム面204c3をトレースする状態となることで、緊定レバー207は反時計回りに回転する。図14は、角度Jの状態を示している。緊定レバー207が反時計回りに回転することにより、バウンドロックレバー208は、反時計回りに回転し、羽根レバー206の円弧部206eに当接する。このとき、コロ208aは、突起部207cから離反した状態となっている。一連の動作を「バウンドロックセット動作」と呼ぶ。
角度Kから角度Mにおいて、カムフォロア207aが第2カム面204c3から脱落し、緊定レバー207は反時計回りに回転する。図15は、角度Mの状態を示し、緊定レバー207が羽根レバー206の壁部206dに当接した状態を示している。緊定レバー207の動作を「緊定セット動作」と呼ぶ。
角度Nから角度Aにおいて、カムギア204の後幕カム204bがコロ205bを押すことで後幕駆動バネSp2をチャージし、図6に示される初期状態へ戻る。この動作を「後幕チャージ動作」と呼ぶ。このとき、係止部207bが被係止部206bを係止するため、羽根レバー206の羽根リターン動作は抑制される。後幕羽根群212は、シャッタ地板201の開口部201eを覆った状態を保持する。
ここで、角度Fから角度Aの区間における、モータ211に印加する電圧について説明する。駆動開始時は、モータ211を正転させるように電圧V4を印加する。モータ211の駆動力はギア列213を経由してカムギア204に伝達され、カムギア204は正転する。カムギア204が角度Oの状態になると、モータ211に印加される電圧は電圧V5に切り替えられる。カムギア204が角度Aの状態になると、モータ211にショートブレーキをかけることで、カムギア204はカメラ停止状態の位相の間で停止する。
電圧V4、V5の絶対値の間には、次の関係がある。
|V4|>|V5|
このような電圧制御を行うことにより、モータ211に同じ電圧を印加する場合よりも、モータ211停止時のカムギア204のオーバーランが小さくなる。すなわち、カメラ停止状態の位相範囲を小さく設定できるようになり、ミラーアップ時の空走時間が短くなるため、駒速アップにつながる。
《ライブビュー撮影モード》
次に、ライブビュー撮影モードの動作について説明する。ライブビュー撮影モードの動作は、以下の6つの動作に分けられる。すなわち、ライブビュー移行動作、ライブビュー1駒目撮像動作、ライブビューチャージ動作(チャージ動作)、ライブビューチャージ後開口部開放動作(解除動作)、ライブビュー連写2駒目以降撮像動作、ライブビュー位相復帰動作(位相復帰動作)である。
ライブビュー移行動作は、カメラ1が停止している状態から、羽根リターン動作とミラーアップ動作を行い、表示モニタ26で被写体像を確認可能なライブビュー状態になるまでの動作である。ライブビュー1駒目撮像動作は、ライブビュー状態から電子先幕走行、走行動作を完了するまでの動作である。ライブビューチャージ動作は、ライブビュー1駒目撮像動作、または、ライブビュー連写2駒目以降撮像動作が完了してから、後幕駆動バネSp2のチャージが完了するまでの動作である。ライブビューチャージ後開口部開放動作は、ライブビューチャージ動作が完了した後、羽根リターン動作が完了するまでの動作である。ライブビュー連写2駒目以降撮像動作は、ライブビューチャージ後開口部開放動作が完了した後、電子先幕走行、走行動作が完了するまでの動作である。ライブビュー位相復帰動作は、ライブビューチャージ後開口部開放動作が完了した後、ライブビュー移行動作完了と同じ状態へ復帰する動作である。
[ライブビュー移行動作]
カメラ停止状態において、コイル210bに通電することでアマチャ209とヨーク210aが吸着し、モータ211に正転方向の電圧を印加することでカムギア204が正転する。カムギア204が正転することで、カムギア204の角度は、角度B、C、D、E、Fと進む。この間に羽根リターン動作およびミラーアップ動作が行われる。すなわち、図6の状態から図11の状態へ遷移する。このときの制御方法は、ファインダ撮影モード(通常モード)と同じであるため、詳細な説明は省略する。図7においても、ライブビュー移行動作の角度Bから角度Fまでの動作の記載を省略している。ファインダ撮影モード(通常モード)では、図11の状態から電子先幕走行、走行動作を行い、図12の状態に移行するが、ライブビュー移行動作では、図11の状態からカムギア204が逆転し、角度F、E、D、Bと進む。
図16は、角度Bの状態を示している。カムフォロア202bは、ミラーカム204aの内側に形成された凹部204dに入った状態になっている。凹部204dの存在によって、ミラーアップ状態のままカムギア204を逆転することができる。また、羽根リターン動作が完了しているため、シャッタ地板201の開口部201eが開放された状態になっている。そのため、被写体光を撮像素子23に導くことができ、ライブビューを行うことができるようになっている。
図16の状態に遷移した後、コイル210bの通電を遮断し、撮像素子23で撮像された被写体像を表示モニタ26に表示することでライブビュー状態となる。コロ205bは後幕カム204bのカム面204b1に乗っているため、コイル210bの通電を遮断しても後幕駆動レバー205が走行することはない。したがって、ライブビュー中にはコイル210bへの通電が不要であり、ライブビュー中の省電力化に貢献している。以上の説明からわかるように、ライブビュー状態とカメラ停止状態は、カムギア204が同じ位相であるにもかかわらず、後幕羽根群212の開閉状態と、ミラー駆動レバー202のアップダウン状態が異なる。
ここで、角度Fから角度Bの区間における、モータ211に印加する電圧について説明する。ライブビュー移行動作では、図11の状態からモータ211を逆転させるように電圧V21を印加する。カムギア204が角度Bの状態になると、モータ211にショートブレーキをかけている。
電圧V21と電圧V4の絶対値の間には、以下の関係がある。
|V21|<|V4|
電圧V4は、駒速をできるだけ速くできるように、できるだけ高い電圧が設定されている。しかし、電圧V4が印加されている区間では、ミラーチャージや後幕チャージがなされているため、カムギア204の回転速度が遅くなっている。また、カムギア204のオーバーランは、電圧V5に切り替えてからショートブレーキをかけているため、電圧V4の状態からショートブレーキをかけたときよりも抑制されている。角度Aと角度Bの間におけるカムギア204の位相である第1の位相は、この抑制されたオーバーランに最適に設定されている。そのため、電圧V21が電圧V4以上であると、カムギア204のオーバーランが大きくなり、第1の位相の間で止まれないという問題が発生する可能性がある。第1の位相を大きくすると、オーバーランの問題は発生しないが、通常モードの撮像開始時でのカムギア204の空走距離が長くなってしまい、レリーズタイムラグが長くなってしまう。このような問題を回避するため、電圧V21は電圧V4より低く設定されている。
[ライブビュー1駒目撮像動作]
ライブビュー状態(図16の状態)において、ユーザによりレリーズボタン31が半押しされると、信号SW1が発生し、信号SW1が検知されると、撮像素子23による測光および測距が行われる。続いてレリーズボタン31が全押しされると、信号SW2が発生する。信号SW2が検知されると、コイル210bに通電することでアマチャ209とヨーク210aを吸着させる。そして、カムギア204を逆転させることで、カムギア204の角度は、角度A、O、N・・・K、J、Iと進む。
角度Aから角度Nの区間で後幕駆動レバー205のオーバーチャージ状態が解除されている。角度Mから角度Kの区間でカムフォロア207aが第2カム面204c3に乗ることにより、緊定レバー207が羽根レバー206の走行軌跡から退避する。そして、角度Jから角度Iの区間でカムフォロア207aが第1カム面204c1に乗ることによって、突起部207cがコロ208aを押し、バウンドロックレバー208が羽根レバー206の走行軌跡から退避する。このようにして、図17に示されるライブビューモードにおける走行前待機状態になる。
図17では、ライブビュー移行動作と同様に、カムフォロア202bは凹部204dに入った状態になっている。凹部204dの存在によって、ライブビュー状態からさらにカムギア204を逆転することができる。図17の状態で、電子先幕走行と走行動作が行われ、図18に示されるライブビューモードにおける走行完了状態となる。
ここで、角度Aから角度Iの区間における、モータ211に印加する電圧について説明する。まず、モータ211を逆転させるように電圧V31を印加する。モータ211の駆動力はギア列213を経由してカムギア204に伝達され、カムギア204は逆転する。カムギア204が角度Kの状態になると、モータ211に印加される電圧は電圧V32に切り替えられる。そして、カムギア204が角度Iの状態になると、モータ211にショートブレーキをかけることで、カムギア204はライブビュー撮影位相(第3の位相)の間で停止する。
電圧V31、V32の絶対値の間には、次の関係がある。
|V31|>|V32|
このような電圧制御を行うことにより、モータ211に同じ電圧を印加する場合よりも、モータ211停止時のカムギア204のオーバーランが小さくなる。すなわち、ライブビュー撮影位相の範囲を小さく設定できるようになり、第2ミラーカム面204a2と凹部204dの設計自由度が増す。図17を見ればわかるように、第2ミラーカム面204a2と凹部204dは表裏の関係になっている。カムギア204のオーバーランが大きければ、凹部204dがより大きい範囲に必要になり、凹部204dが第2ミラーカム面204a2を貫通することがないように、第2ミラーカム面204a2の範囲を小さくしなければならなくなる。第2ミラーカム面204a2の範囲が小さくなると、ミラーチャージ時にカムギア204にかかる負荷が増大してしまう。オーバーランが小さければ、上記問題を極力小さくすることができる。また、オーバーランが小さければ、ライブビューチャージ動作時の空走時間が短くなり、駒速アップにつながるというメリットもある。
[ライブビューチャージ動作]
図18の状態からカムギア204を正転させ、カムギア204の角度が角度I、J、K・・・N、O、Aと進むことで、ライブビューチャージ動作が行われる。角度Iから角度Jにおいて、バウンドロックセット動作が行われ、図19に示されるライブビュー撮影モードにおけるバウンドロックセット動作完了状態となる。角度Kから角度Mにおいて、緊定セット動作が行われ、図20に示されるライブビュー撮影モードにおける緊定セット動作完了状態となる。
角度Nから角度Aにおいて、後幕チャージ動作が行われ、図21に示されるライブビューチャージ完了状態となる。このとき、係止部207bが被係止部206bを係止するため、羽根レバー206の羽根リターン動作は抑制され、後幕羽根群212はシャッタ地板201の開口部201eを覆った状態を保持する。すなわち、ライブビュー状態とライブビューチャージ完了状態は同じ位相であるにもかかわらず、後幕羽根群212の開閉状態が異なる。
ここで、角度Iから角度Aの区間における、モータ211に印加する電圧について説明する。まず、モータ211を正転させるように電圧V41を印加する。モータ211の駆動力はギア列213を経由してカムギア204に伝達され、カムギア204は正転する。カムギア204が角度Oの状態になると、モータ211に印加される電圧は電圧V42に切り替えられる。カムギア204が角度Aの状態になると、モータ211にショートブレーキをかけることで、カムギア204はライブビューチャージ完了位相の間で停止する。
電圧V41、V42の絶対値の間には、次の関係がある。
|V41|>|V42|
このような電圧制御を行うことにより、モータ211に同じ電圧を印加する場合よりも、モータ211停止時のカムギア204のオーバーランが小さくなる。すなわち、ライブビューチャージ完了位相の範囲を小さく設定できるようになり、次に行われるライブビューチャージ後開口部開放動作時の空走時間が短くなるため、駒速アップにつながる。ライブビューチャージ動作の完了後、次のようにライブビューチャージ後開口部開放動作を行う。
[ライブビューチャージ後開口部開放動作]
ライブビューチャージ完了状態(図21の状態)において、コイル210bに通電することでアマチャ209とヨーク210aを吸着させる。そして、カムギア204を逆転させることで、カムギア204の角度は、角度A、O、N、M、L、Kと進む。角度Aから角度Nの区間で後幕駆動レバー205のオーバーチャージ状態の解除(チャージ解除動作)が行われる。角度Mから角度Kにかけて、緊定解除動作(係止解除動作)が行われる。
図22は、角度Lの状態を示している。図22(b)において、カムフォロア207aが緊定カム204cをトレースすることで緊定レバー207が時計回りに回転し、係止部207bが被係止部206bから外れた状態になっている。図23は、角度Kの状態を示し、羽根リターン動作とバウンドロック動作が行われた状態を示している。
ここで、角度Aから角度Kまでの区間における、モータ211に印加する電圧について説明する。まず、モータ211を逆転させるように電圧V51を印加する。モータ211の駆動力はギア列213を経由してカムギア204に伝達され、カムギア204は逆転する。カムギア204が角度Mの状態になると、モータ211に印加される電圧は電圧V52に切り替えられる。カムギア204が角度Kの状態になると、モータ211にショートブレーキをかけることで、カムギア204はバウンドロック待機位相(第2の位相)の間で停止する。
電圧V51、V52の絶対値の間には、次の関係がある。
|V51|>|V52|
このような電圧制御を行うことにより、モータ211に同じ電圧を印加する場合よりも、モータ211停止時のカムギア204のオーバーランが小さくなる。すなわち、バウンドロック待機位相範囲を小さく設定できるようになり、後述する電圧V61での駆動時の空走時間が短くなるため、駒速アップにつながる。
ここで、図24を参照して、電圧V51の印加開始タイミングと、撮像素子23の電荷読み出しの関係について説明する。図24は、ライブビュー撮影における電子先幕走行からライブビューチャージ後開口部開放動作までを示すタイムチャートである。図24には、時間に対応したカム角度と対応する図面番号も記載しており、カム角度は図7のカム角度と対応している。また図24には、各要素の状態も示している。各要素の状態とは、モータ211の通電状態、コイル210bの通電状態、後幕駆動バネSp2がチャージされているか否か、後幕羽根群212が開口部210eを閉鎖しているか開放しているか、緊定レバー207の状態、撮像素子23の状態である。
時間T00で撮像素子23による電子先幕走行が開始し、時間T01で電子先幕走行が完了する。時間T02でコイル210bの通電がカットされることで、後幕羽根群212の走行動作が行われ、時間T03で後幕羽根群212の走行動作が完了する。
時間T04で撮像素子23の電荷蓄積が完了するとともに、電荷読み出しが開始される。後幕羽根群212の走行動作にかかる時間のバラツキ、すなわち、時間T03のバラツキを吸収するため、時間T04は時間T03に対して遅い時間に設定されている。また時間T04では、ライブビューチャージ動作が開始し、モータ211に対して正転方向の電圧V41の印加が開始される。
時間T11でモータ211に印加される電圧は電圧V41から電圧V42に切り替えられ、時間T12でモータ211にショートブレーキがかけられる。時間T12から時間T13までは、所定時間の待機を行っている。この待機時間をライブビューチャージ後待機タイマー(第1の所定時間)と呼ぶ。
時間T13では、ライブビューチャージ後開口部開放動作が開始し、モータ211に対して逆転方向の電圧V51が印加される。時間T16で、撮像素子23の電荷読み出しが完了する。図24の後幕羽根群の線図を見て明らかなように、撮像素子23の電荷読み出し中の全期間において、後幕羽根群212はシャッタ地板201の開口部201eを閉鎖した状態となっている。
時間T18でモータ211に印加される電圧は電圧V51から電圧V52に切り替えられ、時間T20でモータ211にショートブレーキがかけられる。また、時間T18で緊定解除動作(係止解除動作)が開始する。時間T19では、図22を参照して説明したように、係止部207bが被係止部206bから外れた状態となり、後幕羽根群212が閉鎖状態から開放状態へと移動する羽根リターン動作が開始する。そして、時間T20で後幕羽根群212は開放状態となる。後幕羽根群212はT20で開放状態となった後、バウンドする。時間T22は、羽根レバー206がバウンドロックレバー208に当接した瞬間を示している。
時間T20以降の動作は、カメラ1のフォーカスモードに応じて異なる。フォーカスモードは、ワンショットモードおよびサーボモードを含む。ワンショットモードは、交換レンズ5のフォーカスレンズ53を固定した状態で連写を行うモードである。サーボモードは、連写中にも測距(焦点検出)を行い、測距結果に応じてフォーカスレンズ53の駆動を行うモードである。フォーカスモードがワンショットモードの場合、時間T20から時間T23までバウンドロックタイマー(第2の所定時間)による待機を行う。バウンドロックタイマーの詳細については、後述する。図24では、時間T23において、後幕羽根群212のバウンドが収まっていることが示されている。
フォーカスモードがサーボモードの場合、時間T20から時間T21まで開口開放タイマー(第3の所定時間)による待機後、撮像素子23を用いた測距(焦点検出)を行う。開口開放タイマーが完了した瞬間、すなわち時間T21の瞬間において、後幕羽根群212のバウンドは収束していない。しかし、後幕羽根群212のバウンドはシャッタ地板201の開口部201eより外側の範囲でのバウンドであるため、バウンド中であっても、撮像素子23による焦点検出には影響がない。
前述のとおり、図24において、撮像素子23の電荷読み出し中の全期間において、後幕羽根群212はシャッタ地板201の開口部201eを閉鎖した状態となっている。しかし、電荷読み出しが、例えば時間T20よりも後のタイミングになると、電荷読み出し中に、後幕羽根群212が開口部210eを開放し始め、撮像画像にノイズが発生する可能性がある。ライブビューチャージ後待機タイマーを適切に設定することにより、ノイズの発生を回避することができる。
このように本実施形態において、制御部70は、モータ211を第1の方向に回転させて第1の付勢部材をチャージした後、モータ211を第1の方向とは逆の第2の方向に回転させて露光用開口201eを開放する前に、撮像素子23の電荷読出しを完了する。すなわち制御部70は、撮像素子23の電荷読み出しを係止解除動作よりも前に(モータ211の第2の方向への回転が停止する前に)完了する。好ましくは、制御部70は、撮像素子23の電荷読み出しを、チャージ動作の開始(時間T04)とともに開始し、モータ211を第2の方向に回転させている間であって係止解除動作の開始前(時間T18よりも前の時間T16)に完了する。また好ましくは、制御部70は、チャージ解除動作と係止解除動作との間でモータ211を停止させることなく、チャージ解除動作と係止解除動作とを連続的に行う。また好ましくは、制御部70は、係止解除動作よりも前に撮像素子23の電荷読み出しを完了していない場合、警告を行う。
次に、図25を参照して、ライブビューチャージ後開口部開放動作が完了した後の動作について説明する。図25は、ライブビューチャージ後開口部開放動作が完了した後、すなわちモータ211への電圧V52の通電が完了してからの動作分岐を示すフローチャートである。図25の各ステップは、主に、カメラ1の制御部70の指令に基づいて実行される。
モータ211への電圧V52の通電が完了されると(すなわち電圧V52の通電が完了すると)、まずステップS101において、制御部70は、レリーズボタン31が全押しされているか否か、すなわち信号SW2が入力されているか否かを判定する。レリーズボタン31が全押しされている場合、すなわちSW2がonしている場合、ステップS102へ進む。一方、SW2がonしていない場合、ステップS111へ進む。
ステップS102において、制御部70は、カメラ1のフォーカスモードの設定がワンショットモードであるかサーボモードであるかを判定する。カメラ1の設定がワンショットモードである場合、ステップS103へ進む。一方、カメラ1の設定がサーボモードである場合、ステップS107へ進む。
ステップS103において、制御部70は、バウンドロックタイマーを開始し、バウンドロックタイマー経過後にステップS104へ進む。バウンドロックタイマーは、バウンドロック動作を保証するための待機時間である。続いてステップS104において、制御部70は、シャッタ地板201の開口部201eが開放されているか否かを判定する。この判定は、フォトインタラプタ215の出力によって、羽根レバー206の位置を検知することで行われる。制御部70は開口部201eが開放されていると判定した場合、ステップS105へ進み、ライブビュー連写2駒目以降撮像動作を行う。一方、制御部70は、何らかの理由により開口部201eが開放されていないと判定した場合、ステップS106へ進み、表示モニタ26にエラー表示を行う。
次に、ステップS102にてカメラ1のフォーカスモードの設定がサーボモードであると判定された場合のプロセスについて説明する。まずステップS107において、制御部70は、開口開放タイマーを開始し、開口開放タイマー経過後にステップS108へ進む。本フローの開始(ステップS102)において、図7における緊定解除動作のためのモータ211への通電は終了している。すなわち、緊定解除動作は完了しているが、緊定解除動作が完了しても、シャッタ地板201の開口部201eを開放する羽根リターン動作が完了するまでは、多少の遅れがある。開口開放タイマーは、この遅れ時間より長い時間が設定されている。
ステップS108において、制御部70は、ステップS104と同様に、シャッタ地板201の開口部201eが開放されているか否かを判定する。制御部70は開口部201eが開放されていると判定した場合、ステップS109へ進む。一方、制御部70は、何らかの理由により開口部201eが開放されていないと判定した場合、ステップS110へ進み、表示モニタ26にエラー表示を行う。ステップS109において、制御部70は、撮像素子23を制御して測光および測距(焦点検出)を行う。撮像素子23を用いた測光および測距が完了すると、ステップS105へ進む。
サーボモードにおいては、開口開放タイマーと測光・測距にかかる時間の和がバウンドロックタイマーより十分大きいため、バウンドロックタイマーは設定されていない。ステップS101にてSW2がonしていない、すなわちレリーズボタンが全押しされていない場合、ステップS111へ進み、制御部70はバウンドロックタイマーを開始する。そしてバウンドロックタイマー経過後にステップS112へ進み、制御部70はライブビュー位相復帰動作を行う。サーボモードでは、途中で測距を行っているため、ワンショットモードよりも連写駒速は遅くなる。しかし、開口開放タイマーをバウンドロックタイマーよりも小さく設定することにより、サーボモード時の駒速の低下を可能な限り抑えることができる。
[ライブビュー連写2駒目以降撮像動作]
図23の状態からカムギア204を逆転させることで、カムギアの角度はJ、Iと進む。図26は、角度Jの状態を示している。図26において、カムフォロア207aは、第2カム面204c3の端部をトレースする状態になっている。つまり、緊定レバー207は、角度K(図23)から角度J(図26)の間では動いていない。角度Jから角度Iの間でバウンドロック解除動作が行われ、図18に示すライブビューモードにおける走行前待機状態になる。
以上の説明でわかるように、ライブビュー1駒目撮像動作とライブビュー2駒目以降撮像動作では、スタート状態(ライブビュー状態/バウンドロック待機位相)は異なるが、最終的には図17の状態になる。ライブビュー2駒目以降撮像動作においても、ライブビュー1駒目撮像動作と同様に、図17の状態で電子先幕走行と走行動作が行われ、図18に示されるライブビューモードにおける走行完了状態となる。以上で、ライブビュー2駒目以降撮像動作が完了する。
ライブビュー2駒目以降撮像動作が完了した後、ライブビューチャージ動作を行う。ここで、角度Jから角度Iまでの区間における、モータ211に印加する電圧について説明する。まず、モータ211を逆転させるように電圧V61を印加する。カムギア204が角度Jの状態になると、モータ211に印加される電圧は電圧V62に切り替えられる。そして、カムギア204が角度Gの状態になると、モータ211にショートブレーキをかけることで、カムギア204はライブビュー撮影位相の間で停止する。
電圧V61、V62の絶対値の間には、次の関係がある。
|V61|>|V62|
このような電圧制御を行うことにより、モータ211に同じ電圧を印加する場合よりも、モータ211停止時のカムギア204のオーバーランが小さくなる。すなわち、ライブビュー撮影位相の範囲を小さく設定できるようになり、第2ミラーカム面204a2と凹部204dの設計自由度が増す。また、ライブビューチャージ動作時の空走時間が短くなり、駒速アップにつながる。これらの効果はライブビュー1駒目撮像動作と同じである。
図7に示されるように、ライブビュー連写2駒目以降撮像動作でのモータ211へ通電する区間は、バウンドロック待機位相からライブビュー撮影位相までの非常に小さな区間である。そのため、ライブビュー連写2駒目以降撮像動作スタートから電子先幕走行が行われるまでの時間、いわゆる、2駒目のレリーズタイムラグが小さいため、駒速の向上を図ることができる。また、2駒目のレリーズタイムラグが小さいということは、サーボモード時において、測距完了から電子先幕走行までの時間が短いということである。そのため、サーボモード時の測距精度(焦点検出精度)も向上する。
[ライブビュー位相復帰動作]
図23の状態からカムギア204を正転させることで、カムギアの角度はK、L、M、N、O、Aと進む。ここで、角度Kから角度Aまでの区間における、モータ211に印加する電圧について説明する。まず、モータ211を正転させるように電圧V71を印加する。カムギア204が角度Oの状態になると、モータ211に印加される電圧は電圧V72に切り替えられる。そして、カムギア204が角度Aの状態になると、モータ211にショートブレーキをかけることで、カムギア204はライブビューチャージ完位相の間で停止する。
電圧V71、V72、V41の絶対値の間には、次の関係がある。
|V71|>|V72|かつ|V41|≧|V71|
|V71|>|V72|の関係を満たすことにより、モータ211に同じ電圧を印加する場合よりも、モータ211停止時のカムギア204のオーバーランが小さくなる。すなわち、ライブビューチャージ完了位相の範囲を小さく設定することができる。また、電圧V41を印加している区間、すなわち、ライブビューチャージ動作では、後幕チャージ動作、すなわち、後幕駆動バネSp2のチャージ負荷がかかっている。一方、電圧V71を印加している区間では、アマチャ209とヨーク210aは吸着しているため、後幕駆動バネSp2のチャージ負荷はかからない(ライブビューチャージ後開口部開放動作スタート時にコイル210bに通電を開始している)。このため、電圧V71は電圧V41より小さく設定することが可能である。電圧V71を低くすることにより、動作の静音化を図ることができる。
本実施形態によれば、1つのモータのみを用いた簡単な構成で、ファインダ撮影モードおよびライブビュー撮影モードの両方の撮影モードに対応し、かつ、ライブビューモードにおける駒速向上とサーボモード連写時の焦点検出精度向上が可能となる。なお、本実施形態の電圧制御については、電圧そのものの大きさを変更してもよいし、公知のPWM制御によって電圧の実効値を変更してもよい。
本実施形態によれば、ライブビューでの連続撮像の際における撮像速度の低下を抑制することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1 カメラ(撮像装置)
23 撮像素子
70 制御部
205 後幕駆動レバー(駆動部材)
211 モータ
212 後幕羽根群(羽根部材)
Sp2 後幕駆動バネ(第1の付勢部材)

Claims (15)

  1. 露光用開口を開閉する羽根部材と、
    前記羽根部材を駆動する駆動部材と、
    前記駆動部材を付勢する第1の付勢部材と、
    前記駆動部材を駆動するためのモータと、
    前記露光用開口に対応する位置に設けられた撮像素子と、
    前記モータおよび前記撮像素子を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記モータを第1の方向に回転させて前記第1の付勢部材をチャージした後、該モータを該第1の方向とは逆の第2の方向に回転させて前記露光用開口を開放する前であって該モータの該第2の方向への回転が停止する前に、前記撮像素子の電荷読出しを完了することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記羽根部材が前記露光用開口を開放する開放位置と前記羽根部材が前記露光用開口を閉鎖する閉鎖位置との間を移動する羽根移動部材を更に有し、
    前記駆動部材は、前記羽根移動部材が前記開放位置から前記閉鎖位置へ移動するように前記羽根移動部材を駆動することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記駆動部材と当接する駆動カムを有するカム部材を更に有し、
    前記第1の付勢部材は、前記駆動カムが前記駆動部材と当接することによりチャージされることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記羽根移動部材を前記閉鎖位置に係止し、前記カム部材に連動して動作する係止部材を更に有し、
    前記制御部は、
    前記モータを前記第1の方向に回転させることで前記カム部材が前記第1の付勢部材をチャージし、前記カム部材が第1の位相になると該モータを停止させるチャージ動作を行い、
    前記チャージ動作が完了してから第1の所定時間だけ待機した後、前記モータを前記第2の方向に回転させ、前記カム部材が第2の位相になると該モータを停止させる解除動作を行い、
    前記解除動作は、前記第1の付勢部材のチャージが解除されるチャージ解除動作と、前記チャージ解除動作の後に実施される前記係止部材による前記羽根移動部材の前記閉鎖位置への係止を解除する係止解除動作と、を含み、
    前記チャージ動作の開始から前記係止解除動作の開始まで、前記羽根部材は前記露光用開口を閉鎖しており、
    前記制御部は、前記撮像素子の電荷読み出しを前記係止解除動作の開始よりも前に完了することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記制御部は、前記チャージ解除動作と前記係止解除動作との間で前記モータを停止させることなく、該チャージ解除動作と該係止解除動作とを連続的に行うことを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記羽根移動部材の前記開放位置から前記閉鎖位置への移動を規制する規制位置と前記規制を解除する解除位置との間を移動する規制部材を更に有し、
    前記規制部材は、前記解除動作が完了すると、前記羽根移動部材の移動軌跡内に進入し、
    前記制御部は、前記解除動作が完了した後、第2の所定時間の待機を行うことを特徴とする請求項4または5に記載の撮像装置。
  7. 前記羽根移動部材の前記開放位置から前記閉鎖位置への移動を規制する規制位置と前記規制を解除する解除位置との間を移動する規制部材を更に有し、
    前記規制部材は、前記解除動作が完了すると、前記羽根移動部材の移動軌跡内に進入し、
    前記制御部は、
    前記解除動作が完了した後、第3の所定時間の待機を行い、
    前記第3の所定時間の待機後に前記撮像素子を用いて焦点検出を行うことを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記第3の所定時間は、前記第2の所定時間よりも短いことを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
  9. 前記第2の所定時間の待機後、前記モータが前記第2の方向に回転することにより、前記カム部材は第3の位相になり、
    前記規制部材は、前記第3の位相において、前記羽根移動部材の移動軌跡から退避していることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 撮像開始を指示するレリーズスイッチを更に有し、
    前記制御部は、
    前記解除動作の完了後に前記レリーズスイッチを介して前記撮像開始が指示されているか否かを判定し、
    前記撮像開始が指示されていない場合、前記モータを前記第1の方向に回転させ、前記カム部材が前記第1の位相になってから該モータを停止する位相復帰動作を行うことを特徴とする請求項4乃至9のいずれか1項に記載の撮像装置。
  11. 前記チャージ動作を行う際に前記モータに印加される電圧は、前記位相復帰動作を行う際に前記モータに印加される電圧よりも大きいことを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
  12. 第1の位置と第2の位置との間を移動するミラー駆動部材と、
    前記ミラー駆動部材に設けられたカムフォロアと、
    前記ミラー駆動部材が前記第1の位置に位置するように付勢する第2の付勢部材と、を更に有し、
    前記カム部材には、前記カムフォロアと当接するミラーカムが設けられており、
    前記モータが前記第1の方向に回転する場合、前記カムフォロアが前記ミラーカムに当接し、前記第2の付勢部材がチャージされることで、前記ミラー駆動部材は前記第2の位置に移動し、
    前記モータが前記第1の方向と逆の前記第2の方向に回転する場合、前記カムフォロアは前記ミラーカムの凹部に入り込み、前記第2の付勢部材に付勢されることで、前記ミラー駆動部材は前記第1の位置を保つことを特徴とする請求項4乃至11のいずれか1項に記載の撮像装置。
  13. 前記制御部は、前記係止解除動作よりも前に前記撮像素子の前記電荷読み出しを完了していない場合、警告を行うことを特徴とする請求項4乃至12のいずれか1項に記載の撮像装置。
  14. 露光用開口を開閉する羽根部材を駆動する駆動部材と、該駆動部材を付勢する第1の付勢部材と、該駆動部材を駆動するためのモータとを有する撮像装置の制御方法であって、
    前記モータを第1の方向に回転させて前記第1の付勢部材をチャージするステップと、
    前記モータを該第1の方向とは逆の第2の方向に回転させて前記露光用開口を開放するステップと、
    前記モータの前記第2の方向への回転を開始した後であって前記露光用開口を開放する前であって該モータの該第2の方向への回転が停止する前に撮像素子の電荷読出しを完了するステップと、を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  15. 請求項14に記載の撮像装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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