JP5568706B2 - 消泡剤 - Google Patents

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Description

本発明は、消泡剤に関する。さらに詳しくは、化学工業、食品工業、石油工業、土木建築工業、織物工業、紙パルプ工業、塗料工業、医薬品工業又は排水処理工程用等の分野において好適な消泡剤に関する。
従来、カルボン酸アルミニウム、芳香族炭素含有炭化水素油及びポリオキシアルキレン化合物を含有する消泡剤(特許文献1)が知られている。
特許第4038565号公報
しかしながら、従来の消泡剤では、高い温度(およそ60〜95℃)では良好な消泡性(破泡、抑泡効果)を発揮するが、低い温度(およそ2〜50℃)では十分な消泡性が得られない場合がある。すなわち、本発明の目的は、広い温度範囲(2〜95℃)で消泡性に優れる消泡剤を提供することである。
本発明者は前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に達した。すなわち本発明の消泡剤の特徴は、脂肪酸金属塩(A)と、ポリオキシアルキレン化合物(B)と、動粘度(mm/s;40℃)が0.5〜10で、アニリン点が50〜100℃である炭化水素油(C)とからなり、
ポリオキシアルキレン化合物(B)が一般式(2−1)で表される化合物と、一般式(2−2)で表される化合物とを含んでなり、
一般式(2−1)で表される化合物のオキシエチレン基の含有量がオキシアルキレン基のモル数に基づいて80〜100モル%であり、一般式(2−2)で表される化合物のオキシプロピレン基の含有量がオキシアルキレン基のモル数に基づいて50〜100モル%である点を要旨とする。

’−(OA)n−OR ’ (2−1)

”−(OA)n−OR ” (2−2)

’は炭素数2〜30のアシル基又は水素原子、R ’は炭素数2〜30のアシル基、R ”は炭素数1〜30のアルキル基若しくはアルケニル基、R ”は水素原子又は炭素数2〜30のアシル基、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、nは2〜100の整数を表す。
本発明の製造方法の特徴は、上記の消泡剤を製造する方法であって、
脂肪酸金属塩(A)、ポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)を攪拌下に加熱して、均一溶解液を得る加熱溶解工程(11)、
均一溶解液を攪拌しつつ冷却して脂肪酸金属塩(A)の粒子を析出させて分散液を得る冷却分散工程(12)、及び
均一分散液を冷却して、消泡剤を得る最終工程(13)を含む方法(10);
脂肪酸金属塩(A)とポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)の一部とを攪拌下に加熱して、均一溶解液を得る加熱溶解工程(21)、
均一溶解液を攪拌しつつ冷却して脂肪酸金属塩(A)の粒子を析出させて分散液を得る冷却分散工程(22)、及び
均一分散液に、残りのポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)を加え、冷却・攪拌して、消泡剤を得る最終工程(23)を含む方法(20);又は
脂肪酸金属塩(A)とポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)の一部とを攪拌下に加熱して、均一溶解液を得る加熱溶解工程(31)、
0〜40℃調節した残りのポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)に、攪拌しながら、均一溶解液を加えて、分散液を得る冷却分散工程(32)、及び
均一分散液を冷却・攪拌して、消泡剤を得る最終工程(33)を含む方法(30)からなる点を要旨とする。
本発明の消泡剤は、従来の消泡剤に比べて、広い温度範囲(2〜95℃、5〜70が好ましい)で優れた消泡性能を発揮する。
脂肪酸金属塩(A)は、脂肪酸から水素原子を除いた残基と金属原子との塩で構成される。脂肪酸金属塩(A)は、1個の金属原子と1個の脂肪酸とから構成されてもよいし、1個の金属原子と複数個(2〜3が好ましい)の脂肪酸とから構成されてもよい。また、脂肪酸金属塩(A)は、1種の金属原子と複数種類の脂肪酸とから構成されてもよい。なお、脂肪酸金属塩には、塩及び錯体の両方の意味が含まれる。また、脂肪酸金属塩(A)は1種のみから構成されてもよいし、2種以上の混合物であってもよい。
脂肪酸としては、公知の飽和脂肪酸(ギ酸、酢酸、ブタン酸、ドデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸及びイソオクタデカン酸等)及び公知の不飽和脂肪酸(アクリル酸及びオクタデセン酸等)が含まれる。
金属原子としては、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム及びカリウム等)、アルカリ土類金属(バリウム、カルシウム及びマグネシウム等)、遷移金属(亜鉛、ニッケル、鉄、銅、マンガン、コバルト、銀、金、白金、パラジウム、チタン、ジルコニウム及びカドミウム等)、周期律表13族金属(アルミニウム等)、同14族金属(錫及び鉛等)又はランタノイド金属(ランタン及びセリウム等)の原子が含まれる。
このような脂肪酸金属塩(A)としては、一般式(1)で表される化合物が好ましい。
(R−COO)pM (1)

なお、Rは炭素数1〜30のアルキル基又は炭素数2〜30のアルケニル基、Mは1〜3価の金属原子、pは1〜3の整数を表す。
一般式(1)において、炭素数1〜30のアルキル基又は炭素数2〜30のアルケニル基(R)のうち、炭素数1〜30のアルキル基としては、直鎖アルキル基及び分岐鎖アルキル基等が使用できる。
直鎖アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、イコシル、ヘニコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ヘプタコシル、ヘキサキシル、ヘプタコシル、オクタコシル、ノナコシル及びトリアコンシル等が挙げられる。
分岐鎖アルキル基としては、イソプロピル、イソブチル、t−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、イソヘキシル、2−エチルヘキシル、イソトリデシル、イソテトラデシル、イソオクタデシル、イソトリアコンシル、2−エチルヘキシル、2−プロピルヘプチル、2−ブチルオクチル、2−ヘキシルデシル、2−オクチルドデシル、2−デシルテトラデシル、2−ドデシルヘキシル、2−ドデシルヘキサデシル、3,5,5−トリメチルヘキシル及び3,7,11−トリメチルドデシル等が挙げられる。
また、(R)のうち、炭素数2〜30のアルケニル基としては、直鎖アルケニル基及び分岐アルケニル基等が使用できる。
直鎖アルケニル基としては、ビニル、アリル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、ノナデセニル、イコセニル、ヘニコセニル、ドコセニル、トリコセニル、テトラコセニル、ヘプタコセニル、ヘキサキセニル、ヘプタコセニル、オクタコセニル、ノナコセニル及びトリアコンテニル等が挙げられる。
分岐アルケニル基としては、イソブテニル、イソペンテニル、ネオペンテニル、イソヘキセニル、イソトリデセニル、イソオクタデセニル及びイソトリアコンテニル等が挙げられる。
これらのうち、消泡性の観点等から、直鎖アルキル基及び直鎖アルケニル基が好ましく、さらに好ましくは直鎖アルキル基、特に好ましくは炭素数8〜24の直鎖アルキル基、最も好ましくはドデシル及びオクタデシルである。
1〜3価の金属原子(M)としては、上記の金属原子が含まれる。これらのうち、消泡性の観点等から、2価金属原子及び3価金属原子が好ましく、さらに好ましくは亜鉛原子、マグネシウム原子及びアルミニウム原子、特に好ましくはアルミニウム原子である。
pは、1〜3の整数を表し、好ましくは2又は3、さらに好ましくは3である。
一般式(1)で表される化合物は、1種のpを持つ単一化合物でも、pが異なる複数の混合物でもよい。また、アルキル基又はアルケニル基の種類が異なる混合物でもよい。
脂肪酸金属塩(A)としては、ラウリン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム及びステアリン酸バリウムが好ましく例示できる。
このような好ましい脂肪酸金属塩(A)は市場からも容易に入手でき、たとえば以下の商品等が挙げられる。
カルシウムステアレート、オブラートCA−65、パウダーベースL、ジンクベヘネート、アルミニウムステアレート300、アルミニウムステアレート600、アルミニウムステアレート900及びバリウムステアレート{日油(株)}
ポリオキシアルキレン化合物(B)としては、ポリオキシアルキレン鎖を含む化合物であれば制限なく使用できる。ポリオキシアルキレン鎖を構成するオキシアルキレン基としては、炭素数2〜4のオキシアルキレン基(オキシエチレン、オキシプロピレン及びオキシブチレン)等が含まれる。
ポリオキシアルキレン鎖には、1種類のオキシアルキレン基から構成されていてもよく、2種以上のオキシアルキレン基から構成されていてもよい。2種以上のオキシアルキレン基から構成される場合、結合様式はブロック、ランダム及びこれの混合のいずれでもよい。
ポリオキシアルキレン化合物(B)としては、一般式(2)で表される化合物が好ましい。

−(OA)n−OR (2)
は炭素数2〜30のアシル基、炭素数1〜30のアルキル基若しくはアルケニル基又は水素原子、Rは水素原子又は炭素数2〜30のアシル基、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、nは2〜100の整数を表す。
炭素数2〜30のアシル基としては、飽和カルボン酸アシル基及び不飽和カルボン酸アシル基が含まれる。
飽和カルボン酸アシル基としては、アセチル(エタノイル)、プロパノイル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、ノナノイル、デカノイル、ウンデカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、テトラデカノイル、ペンタデカノイル、ヘキサデカノイル、ヘプタデカノイル、オクタデカノイル、ノナデカノイル、イコサノイル、エイコサノイル、ヘンイコサノイル、ヘンエイコサノイル、ドコサノイル、トリカサノイル、テトラコサノイル、ペンタコサノイル、ヘキサコサノイル、ヘプタコサノイル、オクタコサノイル、ノナコサノイル及びトリアコンタノイル等が挙げられる。
不飽和カルボン酸アシル基としては、アクリロイル、メタクリロイル、クロトノイル、イソクロトノイル、ブテノイル、ブタジエノイル、ペンテノイル、ヘキセノイル、ヘプテノイル、オクテノイル、ノネノイル、デセノイル、ウンデセノイル、ドデセノイル、テトラデセノイル、オレロイル、エライジノイル、シクロペンタノイル、シクロヘキサノイル、シクロヘプタノイル、メチルシクロペンタノイル、メチルシクロヘキサノイル、メチルシクロヘプタノイル、シクロペンテノイル、2,4−シクロペンタジエノイル、シクロヘキセノイル、2,4−シクロヘキサジエノイル、シクロヘプテノイル、メチルシクロペンテノイル、メチルシクロヘキセノイル及びメチルシクロヘプテノイル等が挙げられる。
炭素数1〜30のアルキル基及びアルケニル基としては、上記の一般式(1)のRと同じである。
OAは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表し、オキシエチレン、オキシプロピレン及びオキシブチレンが含まれる。これらのうち、オキシエチレン及びオキシプロピレンが好ましい。
OAには2種以上のオキシアルキレン基が含まれてもよい。2種以上のオキシアルキレン基が含まれる場合、ブロック状、ランダム状及びこれらの混合のいずれでもよいが、オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック状が好ましい。
nは、2〜100の整数を表し、2〜99の整数が好ましく、さらに好ましくは3〜50の整数、特に好ましくは4〜30の整数である。この範囲であると、消泡性がさらに良好となる。
ポリオキシアルキレン化合物(B)としては、一般式(2−1)で表される化合物と、一般式(2−2)で表される化合物とを含むことがさらに好ましい。

’−(OA)n−OR’ (2−1)

”−(OA)n−OR” (2−2)
’は炭素数2〜30のアシル基又は水素原子、R’は炭素数2〜30のアシル基、R”は炭素数1〜30のアルキル基若しくはアルケニル基、R”は水素原子又は炭素数2〜30のアシル基、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、nは2〜100の整数を表す。
炭素数2〜30のアシル基、炭素数1〜30のアルキル基若しくはアルケニル基、炭素数2〜4のオキシアルキレン基(OA)及びnとしては、上記の一般式(2)のものと同じである。
’のうち、消泡性の観点から、水素原子及び炭素数2〜22のアシル基が好ましく、さらに好ましくは水素原子、ドデカノイル、オクタデカノイル及びオレロイル、特に好ましくは水素原子及びオレロイルである。
’のうち、消泡性の観点から、炭素数2〜22のアシル基が好ましく、さらに好ましくはドデカノイル、オクタデカノイル及びオレロイル、特に好ましくはオレロイルである。
”のうち、消泡性の観点から、水素原子及びアルキル基が好ましく、さらに好ましくは水素原子及び直鎖アルキル基、特に好ましくは水素原子及び炭素数3〜8の直鎖アルキル基、最も好ましくは水素原子及びブチルである。
”のうち、消泡性の観点から、水素原子及び炭素数2〜22のアシル基が好ましく、さらに好ましくは水素原子、ドデカノイル、オクタデカノイル及びオレロイル、特に好ましくはオレロイルである。
ポリオキシアルキレン化合物(B)には、オキシアルキレン基のモル数に基づいて、少なくとも50モル%のオキシエチレン基を含むポリオキシアルキレン化合物を含有することが好ましい。この範囲であると、さらに消泡性が良好となる。
ポリオキシアルキレン化合物(B)として、一般式(2−1)で表される化合物と、一般式(2−2)で表される化合物とを含む場合、一般式(2−1)で表されるポリオキシアルキレン化合物のオキシエチレン基の含有量が、オキシアルキレン基のモル数に基づいて少なくとも50モル%(50〜100モル%が好ましく、さらに好ましくは80〜100モル%)であり、一般式(2−2)で表されるポリオキシアルキレン化合物のオキシプロピレン基の含有量がオキシアルキレン基のモル数に基づいて少なくとも50モル%(50〜100モル%が好ましく、さらに好ましくは80〜100モル%)であることが好ましい。この範囲であると、さらに消泡性が良好となる。
ポリオキシアルキレン化合物(B)のうち、一般式(2−1)で表される化合物としては、ポリオキシエチレングリコール(モノ、ジ)ラウリン酸エステル、ポリオキシエチレングリコール(モノ、ジ)オレイン酸エステル及びポリオキシエチレングリコール(モノ、ジ)ステアリン酸エステル等が好ましく例示でき、また、一般式(2−2)で表される化合物としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシプロピレンデシルエーテル、ポリオキシプロピレンイソデシルエーテル及びこれらの脂肪酸エステル(脂肪酸は上記のものと同様)が好ましく例示できる。
このような好ましいポリオキシアルキレン化合物(B)は市場からも容易に入手でき、たとえば以下の商品等が挙げられる。
<ポリオキシエチレングリコール(モノ、ジ)ラウリン酸エステル、ポリオキシエチレングリコール(モノ、ジ)オレイン酸エステル、ポリオキシエチレングリコール(モノ、ジ)ステアリン酸エステル>
イオネット(登録商標)シリーズ(MS−400、MS−1000、MO−200、DL−200、DO−600、DS−400及びDS−4000等){三洋化成工業(株)品}
<ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテル>
エマルミン(登録商標)シリーズ(L−380、NL−110、CC−200及びCO−200等){三洋化成工業(株)}
<ポリオキシプロピレンデシルエーテル、ポリオキシプロピレンイソデシルエーテル>
ブラウノンシリーズ(NDB−800、NDB−1400、IDEP−608及びIDEP−802等){青木油脂工業(株)}
動粘度(mm/s;40℃)が0.5〜10、アニリン点が50〜100℃の炭化水素油(C)としては、鉱物油及び合成潤滑油が含まれる。
この炭化水素油の動粘度(mm/s;40℃)は、0.5〜10が好ましく、さらに好ましくは0.8〜8、特に好ましくは1〜5である。この範囲であると、消泡性がさらに良好となる。
この炭化水素油のアニリン点(℃)は、50〜100が好ましく、さらに好ましくは55〜95、特に好ましくは60〜90である。この範囲であると、消泡性がさらに良好となる。
鉱物油としては、流動パラフィン、スピンドル油、マシン油及び冷凍機油等が挙げられ、合成潤滑油としては、ポリオレフィン油(αーオレフィン油)、ポリグリコール油、ポリブテン油、アルキルベンゼン油(アルキレート油)及びイソパラフィン油等が挙げられる。
炭化水素油(C)は市場から容易に入手でき、例えば、表1の商品等が挙げられる。
Figure 0005568706


炭化水素油(C)の芳香族炭素の含有量は、炭化水素油(C)の全炭素数に基づいて、10%以下が好ましく、さらに好ましくは8%以下、特に好ましくは5%以下である。この範囲であると、消泡性がさらに良好となる。
なお、芳香族炭素の含有量は、ASTM D 3238−85(Standard Practice for Calculation of Permanent Shear Stability Index)に準拠した方法(n−d−M環分析)により求められる。
脂肪酸金属塩(A)の含有量(重量%)は、脂肪酸金属塩(A)、ポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油の(C)の合計重量に基づいて、0.1〜10が好ましく、さらに好ましくは0.2〜8、特に好ましくは0.5〜5である。この範囲であると、消泡性がさらに良好となる。
ポリオキシアルキレン化合物(B)の含有量(重量%)は、脂肪酸金属塩(A)、ポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)の合計重量に基づいて、5〜50が好ましく、さらに好ましくは7〜42、特に好ましくは9〜30である。この範囲であると、消泡性がさらに良好となる。
炭化水素油(C)の含有量(重量%)は、脂肪酸金属塩(A)、ポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)の合計重量に基づいて、40〜94が好ましく、さらに好ましくは50〜90、特に好ましくは65〜86である。この範囲であると、消泡性がさらに良好となる。
本発明の消泡剤には、脂肪酸金属塩(A)、ポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)以外に、他の構成成分(界面活性剤、水等)を含有してもよい。
界面活性剤としては、ノニオン型、カチオン型、アニオン型又は両性型の公知の界面活性剤が使用できる。
ノニオン型界面活性剤としては、高級アルキルアミンのアルキレンオキシド付加体、高級脂肪酸アミドのアルキレンオキシド付加体、アセチレングリコールのアルキレンオキシド付加体及びポリオキシアルキレン変性シリコーン(ポリエーテル変性シリコーン)等が挙げられる。ただし、ノニオン界面活性剤に、上記のポリオキシアルキレン化合物(B)は含まれない。
カチオン型界面活性剤としては、高級アルキルアミン塩、高級アルキルアミンアルキレンオキシド付加体、ソロミンA型カチオン界面活性剤、サパミンA型カチオン界面活性剤、アーコベルA型カチオン界面活性剤、イミダゾリン型カチオン界面活性剤、高級アルキルトリメチルアンモニウム塩、高級アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、サパミン型第4級アンモニウム塩及びピリジニウム塩等が挙げられる。
アニオン型界面活性剤としては、脂肪酸アルカリ金属塩、脂肪酸アンモニウム塩、脂肪酸アミン塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸とその塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、N−アシルアルキルタウリン塩及びアルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。ただし、アニオン界面活性剤に、上記の脂肪酸金属塩(A)は含まれない。
両性型界面活性剤としては、高級アルキルアミノプロピオン酸塩及び高級アルキルジメチルベタイン等が挙げられる。
界面活性剤を含有する場合、この含有量(重量%)は、脂肪酸金属塩(A)、ポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)の重量に基づいて、0.1〜20が好ましく、さらに好ましくは0.5〜10、特に好ましくは1〜5である。この範囲であると消泡性がさらに良好となる場合がある。
本発明の消泡剤は、公知の方法により製造でき、たとえば、次の方法等が適用できる。
<製造方法1>
脂肪酸金属塩(A)、ポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)を攪拌下に加熱して、均一溶解液を得る加熱溶解工程(11)、
均一溶解液を攪拌しつつ冷却して脂肪酸金属塩(A)の粒子を析出させて分散液を得る冷却分散工程(12)、及び
均一分散液を冷却して、消泡剤を得る最終工程(13)を含む方法(10)。
<製造方法2>
脂肪酸金属塩(A)とポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)の一部とを攪拌下に加熱して、均一溶解液を得る加熱溶解工程(21)、
均一溶解液を攪拌しつつ冷却して脂肪酸金属塩(A)の粒子を析出させて分散液を得る冷却分散工程(22)、及び
均一分散液に、残りのポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)を加え、冷却・攪拌して、消泡剤を得る最終工程(23)を含む方法(20)
<製造方法3>
脂肪酸金属塩(A)とポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)の一部とを攪拌下に加熱して、均一溶解液を得る加熱溶解工程(31)、
0〜40℃調節した残りのポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)に、攪拌しながら、均一溶解液を加えて、分散液を得る冷却分散工程(32)、及び
均一分散液を冷却・攪拌して、消泡剤を得る最終工程(33)を含む方法(30)
加熱溶解工程(11)、(21)及び(31)において、ポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)の一部を使用し、残りのポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)を後の工程で投入してもよい。
冷却分散工程(12)、(22)及び(32)の後に、ボールミル、ディスパーミル、ホモジナイザー又はゴーリンホモジナイザー等で微細化処理してもよい。
加熱溶解工程(11)、(21)及び(31)における加熱温度(℃)としては、使用する脂肪酸金属塩(A)の種類等によって適宜決定されるが、80〜250が好ましく、さらに好ましくは90〜200、特に好ましくは100〜150、最も好ましくは110〜140である。
冷却分散工程(12)、(22)及び(31)における冷却温度(℃)は、90以下が好ましい。
最終工程(13)、(23)及び(33)における冷却温度(℃)は、40以下が好ましく、さらに好ましくは5〜40である。
本発明の消泡剤は、水性発泡液に対して効果的であり、特に、化学工業、食品工業、石油工業、土木建築工業、織物工業、紙パルプ工業、医薬品工業又は排水処理工程用の消泡剤として好適である。
本発明の消泡剤の使用量は、発泡液体の種類、温度、濃度及び処理量等(発泡の程度等)により適宜増減することができるが、発泡液体の重量に基づいて、0.01〜10重量%が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5重量%、特に好ましくは0.2〜2重量%である。
<実施例1>
脂肪酸金属塩(a1){ジステアリン酸マグネシウム、オーラブライト(登録商標)MA−76、日油(株)}0.1部と、ポリオキシアルキレン化合物(b11){ポリオキシエチレン(重合度:20)グリコールジオレイン酸エステル、イオネットDO−1000、三洋化成工業(株)}50部と、炭化水素油(c1){動粘度(40℃)1.7mm/s、アニリン点66℃、芳香族炭素含有量20%、コスモSP2、コスモルブリカンツ(株)}49.9部とを、ステンレス製容器に投入した後、ホモジナイザー(ハイフレックスディスパーサーHG−92G、タイテック(株)製)にて4000rpmで攪拌しつつ、150℃まで昇温し、この温度にてさらに3時間加熱攪拌をした。その後、得られた混合物を攪拌しながら、30℃まで空冷にて冷却し、本発明の消泡剤(1)を得た。
得られた消泡剤について、分散度試験[JIS K5600−2−5:1999(ISO 1524:1983に対応)、以下同じ]にて5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。
<実施例2>
「脂肪酸金属塩(a1)0.1部」、「ポリオキシアルキレン化合物(b11)50部」及び「炭化水素油(c1)49.9部」を、「脂肪酸金属塩(a2){トリステアリン酸アルミニウム、アルミニウムステアレート900、日油(株)}10部」、「ポリオキシアルキレン化合物(b12){ポリオキシエチレン(重合度:9)グリコールモノステアリン酸エステル、イオネットMS−400、三洋化成工業(株)}5部」及び「炭化水素油(c2){動粘度(40℃)10mm/s、アニリン点97℃、芳香族炭素含有量2%、コスモSP10、コスモルブリカンツ(株)}85部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の消泡剤(2)を得た。
得られた消泡剤について、分散度試験にて5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。
<実施例3>
「脂肪酸金属塩(a1)0.1部」、「ポリオキシアルキレン化合物(b11)50部」及び「炭化水素油(c1)49.9部」を、「脂肪酸金属塩(a3){モノステアリン酸アルミニウム、アルミニウムステアレート300、日油(株)}1部」、「ポリオキシアルキレン化合物(b13){ポリオキシエチレン(重合度:25)ポリオキシプロピレン(重合度:30)グリコールとステアリン酸のモノエステル体、}5部」及び「炭化水素油(c3){動粘度(40℃)9.8mm/s、アニリン点82℃、芳香族炭素含有量11%、コスモピュアセーフ10、コスモルブリカンツ(株)}94部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の消泡剤(3)を得た。
得られた消泡剤について、分散度試験にて5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。
なお、ポリオキシアルキレン化合物(b13)は以下のようにして得た。
温度計、攪拌機、脱水用冷却装置を備えた4つ口フラスコ反応容器に、ステアリン酸[試薬1級、和光純薬(株)]284部(1モル部)、ポリオキシエチレン(重合度:25)ポリオキシプロピレン(重合度:30)グリコール[ニューポール(登録商標)PE−62、三洋化成工業(株)]2099部(1.01モル部)及びパラトルエンスルホン酸[試薬特級、和光純薬工業(株)]8.6部(0.05モル部)を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、反応混合物の温度を130℃に昇温し、生成する水を除去しながら20時間反応を行った。
そして、この反応物に酸化マグネシウム[キョーワード(登録商標)100、協和化学(株)]172部を添加して、100℃で1時間攪拌処理した後、減圧濾過により、酸化マグネシウムを除去して、ポリオキシアルキレン化合物(b13)を得た。
<実施例4>
「脂肪酸金属塩(a1)0.1部」、「ポリオキシアルキレン化合物(b11)50部」及び「炭化水素油(c1)49.9部」を、「脂肪酸金属塩(a4){ジラウリン酸亜鉛、ジンクラウレートGP、日油(株)}5部」、「ポリオキシアルキレン化合物(b14){ポリオキシエチレン(重合度:160)ポリオキシプロピレン(重合度:20)グリコールとステアリン酸のモノエステル体}40部」及び「炭化水素油(c4){動粘度(40℃)8.5mm/s、アニリン点63℃、芳香族炭素含有量7.9%、NCL8、谷口石油(株))}55部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の消泡剤(4)を得た。
得られた消泡剤について、分散度試験にて5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。
なお、ポリオキシアルキレン化合物(b14)は以下のようにして得た。
温度計、攪拌機、脱水用冷却装置を備えた4つ口フラスコ反応容器に、ステアリン酸[試薬1級、和光純薬(株)]284部(1モル部)、ポリオキシエチレン(重合度:160)ポリオキシプロピレン(重合度:30)グリコール[ニューポール(登録商標)PE−68、三洋化成工業(株)]2099部(1.01モル部)及びパラトルエンスルホン酸[試薬特級、和光純薬工業(株)]8.6部(0.05モル部)を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、反応混合物の温度を130℃に昇温し、生成する水を除去しながら20時間反応を行った。
そして、この反応物に酸化マグネシウム[キョーワード100、協和化学(株)]172部を添加して、100℃で1時間攪拌処理した後、減圧濾過により、酸化マグネシウムを除去して、ポリオキシアルキレン化合物(b13)を得た。
<実施例5>
脂肪酸金属塩(a5){ジステアリン酸アルミニウム、アルミニウムステアレート600、日油(株)}2部と、ポリオキシアルキレン化合物(b21){ポリオキシプロピレン(重合度:40)ブチルエーテル、ニューポール(登録商標)LB−1715、三洋化成工業(株)}10部と、ポリオキシアルキレン化合物(b22){ポリオキシプロピレン(重合度:5)ポリオキシプロピレン(重合度:5)ブチルエーテル、ニューポール(登録商標)50HB−100、三洋化成工業(株)}10部と、炭化水素油(c5){動粘度(40℃)1.0mm/s、アニリン点69℃、芳香族炭素含有量0.1%、エクソールD40、谷口石油(株)}78部とを、ステンレス製容器に投入した後、ホモジナイザー(ハイフレックスディスパーサーHG−92G、タイテック(株)製)にて4000rpmで攪拌しつつ、150℃まで昇温し、この温度にてさらに3時間加熱攪拌をした。その後、得られた混合物を攪拌しながら、30℃まで空冷にて冷却し、本発明の消泡剤(5)を得た。
得られた消泡剤について、分散度試験にて5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。
<実施例6>
「脂肪酸金属塩(a1)0.1部」、「ポリオキシアルキレン化合物(b11)50部」及び「炭化水素油(c1)49.9部」を、「脂肪酸金属塩(a6){ステアリン酸カルシウム、カルシウムステアレートGP、日油(株)}5部」、「ポリオキシアルキレン化合物(b23){ポリオキシプロピレン(重合度:7)ポリオキシプロピレン(重合度:10)ブチルエーテル、ニューポール(登録商標)50HB−260、三洋化成工業(株)}10部及び「炭化水素油(c6){動粘度(40℃)3.8mm/s、アニリン点90℃、芳香族炭素含有量0.5%、エクソールD130、谷口石油(株)}85部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の消泡剤(6)を得た。
得られた消泡剤について、分散度試験にて5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。
<実施例7>
「脂肪酸金属塩(a1)0.1部」、「ポリオキシアルキレン化合物(b11)50部」及び「炭化水素油(c1)49.9部」を、「脂肪酸金属塩(a7){ステアリン酸バリウム、ステアリン酸バリウムGF、日油(株)}1部」、「ポリオキシアルキレン化合物(b24){ポリオキシプロピレン(重合度:40)ブタノールエーテルとオレイン酸のエステル体}30部」及び「炭化水素油(c7){動粘度(40℃)6.5mm/s、アニリン点69℃、芳香族炭素含有8.2%、ダイナフレシアG6、出光興産(株)}69部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の消泡剤(7)を得た。
得られた消泡剤について、分散度試験にて5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。
なお、ポリオキシアルキレン化合物(b24)は以下のようにして得た。
温度計、攪拌機、脱水用冷却装置を備えた4つ口フラスコ反応容器に、オレイン酸[試薬1級、和光純薬工業(株)]282部(1モル部)、ポリオキシプロピレン(重合度:40)ブチルエーテル[ニューポールLB−1715、三洋化成工業(株)]2256部(1.01モル部)及びパラトルエンスルホン酸[試薬特級、和光純薬工業(株)]8.6部(0.05モル部)を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、反応混合物の温度を130℃に昇温し、生成する水を除去しながら20時間反応を行った。
そして、この反応物に酸化マグネシウム[キョーワード100、協和化学(株)]172部を添加して、100℃で1時間攪拌処理した後、減圧濾過により、酸化マグネシウムを除去して、ポリオキシアルキレン化合物(b24)を得た。
<実施例8>
脂肪酸金属塩(a8){ベヘニン酸亜鉛、ジンクベヘネート、日油(株)}1部と、ポリオキシアルキレン化合物(b11){ポリオキシエチレン(重合度:20)グリコールジオレイン酸エステル、イオネットDO−1000、三洋化成工業(株)}5部と、ポリオキシアルキレン化合物(b21){ポリオキシプロピレン(重合度:40)ブチルエーテル[ニューポールLB−1715、三洋化成工業(株)]}5部と、炭化水素油(c1){動粘度(40℃)1.7mm/s、アニリン点66℃、芳香族炭素含有量20%、コスモSP2、コスモルブリカンツ(株)}20部と、炭化水素油(c2){動粘度(40℃)10mm/s、アニリン点97℃、芳香族炭素含有量2%、コスモSP10、コスモルブリカンツ(株)}69部とを、ステンレス製容器に投入した後、ホモジナイザー(ハイフレックスディスパーサーHG−92G、タイテック(株)製)にて4000rpmで攪拌しつつ、150℃まで昇温し、この温度にてさらに3時間加熱攪拌をした。その後、得られた混合物を攪拌しながら、30℃まで空冷にて冷却し、本発明の消泡剤(8)を得た。
得られた消泡剤について、分散度試験にて5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。
<実施例9>
「脂肪酸金属塩(a8)1部」、「ポリオキシアルキレン化合物(b11)5部」、「ポリオキシアルキレン化合物(b21)5部」、「炭化水素油(c1)20部」及び「炭化水素油(c2)69部」を、「脂肪酸金属塩(a5)5部」、「ポリオキシアルキレン化合物(b11)5部」、「ポリオキシアルキレン化合物(b24)10部」、「炭化水素油(c5)40部」及び「炭化水素油(c6)40部」に変更したこと以外、実施例8と同様にして、本発明の消泡剤(9)を得た。
得られた消泡剤について、分散度試験にて5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。
<比較例1>
脂肪酸金属塩(a1)0.1部とポリオキシアルキレン化合物(b11)50部及び炭化水素油(t1){動粘度(40℃)15.3mm/s、アニリン点102℃、芳香族炭素含有量1.3%、コスモピュアスピンRB、コスモ石油ルブリカンツ(株)}49.9を、ステンレス容器に投入した後、ホモジナイザー(ハイフレックスディスパーサーHG−92G、タイテック(株)製)にて4000rpmで攪拌しつつ、150℃まで昇温し、この温度にてさらに3時間加熱攪拌をした。その後、得られた混合物を攪拌しながら、30℃まで空冷にて冷却し、比較用の消泡剤(H1)を得た。
得られた消泡剤について、分散度試験にて5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。
<比較例2>
「脂肪酸金属塩(a1)0.1部」、「ポリオキシアルキレン化合物(b11)50部」及び「炭化水素油(t1)」を、「脂肪酸金属塩(a2)10部」、「ポリオキシアルキレン化合物(b12)5部」及び「炭化水素油(t2){動粘度(40℃)22.1mm/s、アニリン点72℃、芳香族炭素含有量12.3%、NCL22、谷口石油(株)}85部」に変更したこと以外、比較例1と同様にして、比較用の消泡剤(H2)を得た。
得られた消泡剤について、分散度試験にて5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。
<比較例3>
脂肪酸金属塩(a3)3部及び炭化水素油(c1)97部を、ステンレス容器に投入した後、ホモジナイザー(ハイフレックスディスパーサーHG−92G、タイテック(株)製)にて4000rpmで攪拌しつつ、150℃まで昇温し、この温度にてさらに3時間加熱攪拌をした。その後、得られた混合物を攪拌しながら30℃まで空冷にて冷却し、比較用の消泡剤(H3)を得た。
得られた消泡剤について、分散度試験にて5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。
実施例1〜9及び比較例1〜3で得た消泡剤の各成分の含有量を、表1にまとめた。これらの消泡剤について、以下のようにして消泡性能を評価し、表2及び3に示した。
Figure 0005568706


<発泡性試験液1の調整>
ステンレスビーカーにポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステルナトリウム塩[キャリボン(登録商標)EN−200、三洋化成工業(株)製]3部及びイオン交換水97部を投入後、10分間均一撹拌混合を行い、アニオン系発泡試験液1を得た。
<発泡性試験液2の調整>
ステンレスビーカーにポリオキシエチレンアルキルエーテル[ナローアクティー(登録商標)CL140、HLB=14.7、曇点=93℃、三洋化成工業(株)]3部及びイオン交換水97部を投入後、10分間均一撹拌混合を行い、ノニオン系発泡試験液2を得た。
<消泡性試験方法>
ガラス製シリンダー(以下、発泡管と称す)に発泡性試験水1或いは2を750ml入れ、5℃又は70℃に温度調節する(このときの液面を基準高さとして泡高さを測定する。)。次いで、ポンプを用いて、発泡性試験水を3,000ml/分で、発泡管の底部から抜き発泡管上部(基準高さから150mmの高さ)から発泡管内に落下させることにより、発泡性試験水を循環させ続ける。泡高さが基準高さより100mmの位置に達した時点でマイクロピペットにて消泡剤500ppm(対発泡水溶液)を添加する。発泡水溶液の循環を持続し、変化する泡高さを試験開始5秒後、30秒後、1分後及び5分後に測定を行う。5℃における試験結果は表2に、70℃における試験結果は表3に記載した。数値の小さい方が消泡性が高いことを意味し好ましい。
Figure 0005568706


Figure 0005568706


本発明の消泡剤は、比較用の消泡剤に比べ、広い温度範囲(2〜95℃)で消泡性を発揮できる。
本発明の消泡剤は、あらゆる用途に用いることができるが、水性発泡液に対して効果的であり、例えば、化学工業、食品工業、石油工業、土木建築工業、織物工業、紙パルプ工業、塗料工業、医薬品工業又は排水処理工程用等の分野において好適である。

Claims (5)

  1. 脂肪酸金属塩(A)と、
    ポリオキシアルキレン化合物(B)と、
    動粘度(mm/s;40℃)が0.5〜10で、アニリン点が50〜100℃である炭化水素油(C)とからなり、
    ポリオキシアルキレン化合物(B)が一般式(2−1)で表される化合物と、一般式(2−2)で表される化合物とを含んでなり、
    一般式(2−1)で表される化合物のオキシエチレン基の含有量がオキシアルキレン基のモル数に基づいて80〜100モル%であり、一般式(2−2)で表される化合物のオキシプロピレン基の含有量がオキシアルキレン基のモル数に基づいて50〜100モル%であることを特徴とする消泡剤。

    ’−(OA)n−OR ’ (2−1)

    ”−(OA)n−OR ” (2−2)

    ’は炭素数2〜30のアシル基又は水素原子、R ’は炭素数2〜30のアシル基、R ”は炭素数1〜30のアルキル基若しくはアルケニル基、R ”は水素原子又は炭素数2〜30のアシル基、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、nは2〜100の整数を表す。
  2. 脂肪酸金属塩(A)が一般式(1)で表される化合物を含んでなる請求項1に記載の消泡剤。

    (R−COO)pM (1)

    は炭素数1〜30のアルキル基又は炭素数2〜30のアルケニル基、Mは1〜3価の金属原子、pは1〜3の整数を表す。
  3. 炭化水素油(C)の芳香族炭素の含有量が炭化水素油(C)の全炭素数に基づいて、10%以下である請求項1又は2に記載の消泡剤。
  4. 脂肪酸金属塩(A)、ポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)の合計重量に基づいて、(A)の含有量が0.1〜10重量%、(B)の含有量が5〜50重量%及び(C)の含有量が40〜94重量%である請求項1〜のいずれかに記載の消泡剤。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載された消泡剤を製造する方法であって、
    脂肪酸金属塩(A)、ポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)を攪拌下に加熱して、均一溶解液を得る加熱溶解工程(11)、
    均一溶解液を攪拌しつつ冷却して脂肪酸金属塩(A)の粒子を析出させて分散液を得る冷却分散工程(12)、及び
    均一分散液を冷却して、消泡剤を得る最終工程(13)を含む方法(10);

    脂肪酸金属塩(A)とポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)の一部とを攪拌下に加熱して、均一溶解液を得る加熱溶解工程(21)、
    均一溶解液を攪拌しつつ冷却して脂肪酸金属塩(A)の粒子を析出させて分散液を得る冷却分散工程(22)、及び
    均一分散液に、残りのポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)を加え、冷却・攪拌して、消泡剤を得る最終工程(23)を含む方法(20);又は

    脂肪酸金属塩(A)とポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)の一部とを攪拌下に加熱して、均一溶解液を得る加熱溶解工程(31)、
    0〜40℃調節した残りのポリオキシアルキレン化合物(B)及び炭化水素油(C)に、攪拌しながら、均一溶解液を加えて、分散液を得る冷却分散工程(32)、及び
    均一分散液を冷却・攪拌して、消泡剤を得る最終工程(33)を含む方法(30)からなることを特徴とする製造方法。
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