JP4038565B2 - 消泡剤 - Google Patents
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Description
(A)がジカルボン酸アルミニウム(A2)、またはモノカルボン酸アルミニウム(A1)及びジカルボン酸アルミニウム(A2)の混合物であり、
(A)及び(B)の重量に基づいて(A)の含有量が0.1〜60重量%、(B)の含有量が40〜99.9重量%であり、
(A1)の含有量が(A1)及び(A2)の合計重量に基づいて40重量%以下であり、
芳香族炭素(BA)の含有量が炭化水素油(B)の全炭素数に基づいて1〜15個数%である点を要旨とする。
R 1 {−(OA) n −OR 2 } m (1)
ただし、一般式(1)においてR 1 は水素原子又は炭素数2〜22の有機基、R 2 は水素原子又は炭素数8〜31のアシル基、OAは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、mは1〜3の整数、nは10〜60の整数を表す。
また、本発明の消泡剤の製造方法の特徴は、上記の消泡剤を製造する方法であって、
カルボン酸アルミニウム(A)、芳香族炭素(BA)含有炭化水素油(B)及び一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物(C)、並びに必要によりシリカ(D)、その他の成分、公知の界面活性剤、増粘剤、防腐剤及び/又は溶剤を80〜190℃に加熱して均一混合した後、5〜40℃に冷却・攪拌して、カルボン酸アルミニウム(A)の粒子径を調整する点を要旨とする。
モノカルボン酸アルミニウム(A1)及びジカルボン酸アルミニウム(A2)を構成するカルボン酸の炭素数は、4〜30が好ましく、さらに好ましくは8〜24、特に好ましくは14〜22である。炭素数がこの範囲であると、消泡性能がさらに良好となる。
このカルボン酸としては、脂肪族カルボン酸及び脂環式カルボン酸等のいずれも使用できるが、消泡性の観点等から、脂肪族カルボン酸が好ましい。
これらのうち、消泡性の観点等から、ジオクタン酸アルミニウム、ジテトラデカン酸アルミニウム、ジペンタデカン酸アルミニウム、ジヘキサデカン酸アルミニウム、ジヘプタデカン酸アルミニウム、ジオクタデカン酸アルミニウム、ジノナデカン酸アルミニウム及びジドコサン酸アルミニウムが好ましく、さらに好ましくはジオクタン酸アルミニウム、ジヘキサデカン酸アルミニウム、ジオクタデカン酸アルミニウム及びジドコサン酸アルミニウムである。
これらのモノカルボン酸アルミニウム及び/又はジカルボン酸アルミニウムは2種以上の混合物であってもよく、混合物の場合、上記の好ましいものが主成分として含まれていることが好ましい。なお、本発明において主成分とは、成分全体の重量に基づいて、少なくとも40重量%を含まれる成分を意味し、好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは60重量%以上、特に好ましくは70重量%以上、最も好ましくは80重量%以上含まれることである。
複分解法とは、カルボン酸をアルカリ(水酸化ナトリウム等)により中和塩に変換した後、この中和塩とアルミニウム無機化合物(たとえば水酸化アルミニウム)とを反応させてカルボン酸アルミニウムを製造する方法である。また直接法とは、カルボン酸とアルミニウム無機化合物とを生成するカルボン酸アルミニウムの融点以上の温度で反応させる方法である。
遊離脂肪酸(FA)としては、カルボン酸アルミニウム(A)を構成するカルボン酸と同じもの等が使用でき、好ましいものも同じである。
遊離脂肪酸(FA)を含有する場合、(FA)は、カルボン酸アルミニウム(A)を構成するカルボン酸であることが好ましい。
遊離脂肪酸は2種以上の混合物であってもよく、混合物の場合、上記の好ましいものが主成分として含まれていることが好ましい。
遊離脂肪酸(FA)を含有するカルボン酸アルミニウムは、市場から容易に入手でき、次表の商品等が挙げられる。この他、試薬メーカー等からも、容易にカルボン酸アルミニウムを入手できる。
炭化水素油(B)には、芳香族炭素(aromatic carbon)(BA)を含有することが好ましい。
芳香族炭素(BA)を含有する場合、(BA)の含有量(個数%)は、炭化水素油(B)の全炭素数に基づいて、1〜30が好ましく、さらに好ましくは2〜20、特に好ましくは4〜15、最も好ましくは6〜12である。この範囲であると、消泡性能及び製品安定性(ゲル化、分離等)がさらに良好となる。
炭化水素油(B)中にナフテン炭素(naphthenic carbon)(BB)を含有する場合、(BB)の含有量(個数%)は、炭化水素油(B)の全炭素数に基づいて、15〜40が好ましく、さらに好ましくは18〜36、特に好ましくは20〜34、最も好ましくは22〜32である。この範囲であると、消泡性がさらに良好となる。
炭化水素油(B)中にパラフィン炭素(paraffinic carbon)(BC)を含有する場合、(BC)の含有量(個数%)は、炭化水素油(B)の全炭素数に基づいて、50〜80が好ましく、さらに好ましくは54〜74、特に好ましくは56〜72、最も好ましくは58〜70である。この範囲であると、消泡性がさらに良好となる。
なお、芳香族炭素(BA)、ナフテン炭素(BB)及びパラフィン炭素(BC)の含有量は、環分析(n−d−M)法{ASTM D3238−74(Reapproved 1979)}に準拠して測定される。
ポリオキシアルキレン化合物(C)としては、ポリオキシアルキレン基を含む化合物であれば制限なく使用できる。
ポリオキシアルキレン基としては、炭素数3〜4のオキシアルキレン基(オキシエチレン、オキシプロピレン及びオキシブチレン)の複数個が化学結合した基が含まれる。
ポリオキシアルキレン基には、オキシアルキレン基の1種から構成されていてもよく、又は2種以上から構成されていてもよい。2種以上から構成される場合、結合様式はブロック、ランダム及びこれの混合のいずれでもよい。
一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物(C)に換えて、または加えて、特公昭50−5157号、特公昭49−38923号、特公昭50−1475号、特公昭45−7973号公報、特開昭50−4282号又は特開平2−289526号の各公報に記載されたポリオキシアルキレン化合物;並びにこれらの混合物等も使用できる。
しかし、少なくとも一般式(1)で表されるポリアルキレン化合物(C)を含むことが好ましい。
直鎖アルキル基としては、エチル、n−ブロピル、n−ブチル、n−ペンチル及びn−ヘキシル、カプリル、ラウリル、ミリスチル、ステアリル及びベヘニル等が挙げられる。
直鎖アルケニル基としては、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、3−ブテニル、2−ブテニル、4−ペンテニル、5−ヘキセニル、1−ヘキセニル、オクテニル、デカニル、オレイル、オクタデセニル及びドコセニル等が挙げられる。
アシル基としては、カプロイル、ラウロイル、ミリスチロイル、ステアロイル、ベヘニロイル、リグノセリニル、セロチニル及びオレイロイル基等が挙げられる。
これらのR1のうち、消泡性及びハジキの観点等から、水素原子、直鎖アルキル基及び直鎖アルケニル基が好ましく、さらに好ましくは水素原子及び直鎖アルキル、特に好ましくはn−ブロピル、n−ブチル、n−ペンチル及びn−ヘキシル、最も好ましくはn−ブチル、n−ペンチル及びn−ヘキシルである。
なお、オキシアルキレン基として、炭素数3〜4のオキシアルキレン基を主体的に含んでいればよく、一部にオキシエチレンを含んでもよい。主体的とは、オキシアルキレン基の構成単位のモル数に基づいて少なくとも70モル%含まれることを意味し、好ましくは75モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上、特に好ましくは85モル%以上、最も好ましくは90モル%以上含まれることである。
nとしては、10〜60の整数が好ましく、さらに好ましくは20〜50の整数、特に好ましくは25〜45の整数である。この範囲であると、ハジキの発生がさらに抑制される。
一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物としては、以下の化学式で示される化合物等が挙げられる。なお、poはオキシプロピレン基を、boはオキシブチレン基を表し、・はブロック状を、/はランダム状を表す。
一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物(C)は、市場から容易に入手でき、たとえば、商品名として、ニューポール LB−385,LB−625,LB−1145,LB−1715及びLB−1800X{三洋化成工業(株)製}、並びにユニルーブ MB−19,MB−38及びMB−370{日本油脂(株)製}等が挙げられる。
シリカ(D)は、公知の無機粉末シリカ及び無機粉末シリカを疎水化処理した疎水性シリカ等が使用できる。
これらのうち、消泡性の観点等から、疎水性シリカが好ましい。
無機粉末シリカとしては、商品名として、NIPGEL AY−200,AY−401,AY−601,AZ−200,AZ−400,BY−200,BZ−200,CX−200,Nipsil L−250,E−200A,E−220,G−300,N−300A(日本シリカ株式会社);FINESIL E70,T32,K41,F80 (株式会社トクヤマ);SYLYSIA 250N,310P,350,420(富士シリシア化学株式会社);AEROSIL 130,200,300,380,OX50(日本アエロジル株式会社);L−90,LM−150,MS−55,EH−5,M−7D(キャボットカーボン社);並びにAEROSIL OX50,MOX80(デグサジャパン株式会社)等が挙げられる。これらの無機粉末シリカは、2種以上の混合物であってもよい。
疎水化剤としては、シリコーンオイル及び変性シリコーンオイル等が含まれる。
シリコーンオイルとしては、動粘度10〜3000(mm2/s、25℃)のジメチルシロキサン等が挙げられ、シクロテトラジメチルシロキサン等も含まれる。
変性シリコーンとしては、上記のジメチルシロキサンのメチル基の一部を炭素数2〜6のアルキル基、炭素数2〜4のアルコキシル基、フェニル基、水素原子、ハロゲン(塩素及び臭素等)原子、及び/又は炭素数2〜6のアミノアルキル基等に置き換えたもの等が含まれる。
疎水化処理の加熱温度(℃)としては100〜400が好ましく、さらに好ましくは150〜350、特に好ましくは200〜300である。
疎水化処理には、溶媒{炭化水素油(B)、動粘度(mm2/s、40℃)5〜30のパラフィンオイル及びプロセスオイル等}及び反応触媒(硫酸、硝酸、塩酸、ヒドロキシ酢酸、トリフルオロ酢酸、p−ニトロ安息香酸、水酸化カリウム、水酸化リチウム等)等が使用できる。
シリカ(D)を含有する場合、この含有量(重量%)は、カルボン酸アルミニウムの重量に基づいて、0.1〜100が好ましく、さらに好ましくは1〜50、特に好ましくは2〜30である。この範囲であると消泡性がさらに良好となる。
加熱混合温度(℃)としては、カルボン酸アルミニウムが溶融又は溶解する温度が好ましく、たとえば、80〜190が好ましく、さらに好ましくは100〜180、特に好ましくは130〜170、最も好ましくは140〜160である。
加熱混合した後、カルボン酸アルミニウム(A)の粒子径を調整することが好ましい。粒子径の調整方法としては、5〜40℃で攪拌する方法等が適用でき、加熱混合した装置内で、そのまま5〜40℃に冷却してもよい。
<製造例1>
温度計、攪拌機及び還流装置を備えたステンレス反応容器にイオン交換水100部、50%水酸化ナトリウム水溶液50部、及び界面活性剤{ナロアクティHN−80、三洋化成工業(株)}10部を投入し、攪拌下70℃に加熱した。次いで、攪拌しつつオクタン酸90部を投入し、70℃で1時間攪拌した。引き続き、70℃で水酸化アルミニウム57.1部を1時間かけて投入し、さらに70℃で1時間攪拌した。その後、得られた混合物を1時間かけて30℃まで冷却し、ろ過、水洗を行い、オクタン酸アルミニウム(a4)を得た。
そして、モノオクタン酸アルミニウム(a41)の含有量は、(a41)及びジオクタン酸アルミニウム(a42)の合計重量に基づいて、39%であった。また、遊離オクタン酸(fa1)の含有量は、(a41)及び(a42)の合計重量に基づいて5%であった。また、オクタン酸アルミニウム(a4)についてDSC(Differencial Scanning Calorimetry)分析し、85℃(トリオクタン酸アルミニウムの融点)付近で吸熱ピークが観察されないこと{(a4)中にトリオクタン酸アルミニウムが含有されていないこと}を確認した。
(1)遊離脂肪酸(FA)の定量
100cc三角フラスコに測定試料1gを精秤し、試薬特級のイソプロピルアルコール50gを投入し、70℃、10分間よく混合した後、試薬特級のアセトンを用いてメスフラスコで正確に100ccに調製した。その後No.5Cろ紙(ADVANTEC社製)でろ過し、このろ液をガスクロマトグラフィー(GC)分析に供した。
100cc三角フラスコに測定試料5gを精秤し、イオン交換水1ml及び濃塩酸1mlを投入して90℃、10分間反応させた。その後、試薬特級のアセトンでメスフラスコを用いて全体を100mlにし、2時間静置したのち、上澄みをガスクロマトグラフィー(GC)分析に供した。
装 置 :GC−14B(島津製作所製)
カ ラ ム :DB−FFAPキャピラリーカラム(Agilent Technologies 30m)
インジェクション温度:250℃
検 出 器 温 度 :250℃
カ ラ ム 温 度 :初期100℃、温度昇温速度10℃/分、
最終250℃(保持時間30分)
キャリアー流速 :ヘリウム1.0ml/分、スプリット比1/20
メイクアップガス :窒素ガス40ml/分
注 入 量 :1ml
測定試料2.000gを100ml三角フラスコに精秤し、硝酸15ml、エーテル10ml、水30mlを加え、よく攪拌した後、分液ロートを用いてエーテル抽出した。エーテル層及び水層を分離し、エーテル層に再び硝酸20mlを加えてよく振り、水層を集めた(これを3回繰り返した)。集めた水層を10分間煮沸して、冷却後250mlメスフラスコに入れて水を加え250mlとし、50mlホールピペットで50mlを取りだし、200mlビーカー中にとり、20重量%酢酸アンモニウム水溶液で中和した(指示薬B.P.B使用 黄→青)。さらに酢酸(和光純薬工業(株)特級)で(青→黄)pH3〜3.5にした後、Cu−PAN指示薬1ml加え、100℃に加熱し、直ちに1/100mol/l−EDTA溶液で適定した。橙黄色に変色したら再び100℃に加熱し、100℃において1分間橙黄色が持続するまで滴定を繰り返し、次式によりアルミニウム原子の含有量(重量%)を算出した。
X(重量%)=EDTA溶液の使用量(ml)×0.02698×5/2.000
全脂肪酸の含有量から遊離脂肪酸(FA)の含有量を差し引くことにより、カルボン酸アルミニウム(A)に含まれるカルボン酸の含有量(GCC)を求めた後、この(GCC)、アルミニウム原子の含有量(GA)、アルミニウム原子の原子量27及びカルボン酸の分子量(M)を用いて次式から、モノカルボン酸アルミニウム(A1)の含有量(GA1)及びジカルボン酸アルミニウム(A2)の含有量(GA2)を算出した。
遊離脂肪酸(fa1)の含有量は5g、全オクタン酸の含有量は81.6g、アルミニウム原子の含有量は9.6gであったので、
ジオクタン酸アルミニウム(a42)の含有量は、330×(76.6/144−9.6/27)=58.2gとなり、
モノオクタン酸アルミニウム(a41)の含有量は、204×(2×9.6/27−76.6/144)=36.6gとなる。
そして、(a41)及び(a42)の合計重量に基づく(a41)の含有量は、39%、また、(a41)及び(a42)の合計重量に基づく遊離オクタン酸(fa1)の含有量は、5%となる。
装置名:DSC6200(セイコーインスツルメンツ社製)
スタート温度:20℃
リミット温度:200℃
昇温レート:5℃/分
200℃での保持時間:10分
サンプル量10mg
試料容器:簡易密封アルミ製容器
雰囲気:空気
温度計、攪拌機及び還流装置を備えたステンレス反応容器にイオン交換水100部、50%水酸化ナトリウム水溶液25部、及び界面活性剤{ナロアクティHN−80、三洋化成工業(株)}10部を投入し、攪拌下70℃に加熱した。次いで、攪拌しつつドコサン酸100部を投入し、70℃で1時間攪拌した。引き続き、70℃で水酸化アルミニウム39.4部を1時間かけて投入し、さらに70℃で1時間攪拌した。その後、得られた混合物を1時間かけて30℃まで冷却し、ろ過、水洗を行い、ドコサン酸アルミニウム(a5)を得た。
そして、モノドコサン酸アルミニウム(a5)の含有量は、(a51)及びジドコサン酸アルミニウム(a52)の合計重量に基づいて、11%であった。
また、遊離ドコサン酸(fa2)の含有量は、(a51)及び(a52)の合計重量に基づいて11%であった。
また、ドコサン酸アルミニウム(a5)についてDSC分析し、110℃(トリドコサン酸アルミニウムの融点)付近で吸熱ピークが観察されないこと{(a5)中にトリドコサン酸アルミニウムが含有されていないこと}を確認した。
温度計、攪拌機を備えたステンレス反応容器に炭化水素油(b1){コスモピュアスピンG<コスモ石油(株)>715部及びJSOアロマ790<日本サン石油(株)>71部からなる混合炭化水素油}786部を投入した後、攪拌しつつカルボン酸アルミニウム(a1){SA−1000、堺化学工業(株)}44部を投入た。得られた混合物を135℃まで加熱した後、ポリオキシアルキレン化合物{ニューポール LB−385(c1)、三洋化成工業(株)}100部及び天然ワックス{Licowax S(e1)、クラリアント(株)モンタンワックス}70部を投入し、135℃で1時間攪拌した。その後、得られた混合物を1時間かけて20℃まで冷却し、本発明の消泡剤(S1)を得た。そして、分散度試験{JISK5600−2−5:1999(ISO 1524:1983に対応):以下、同じである}により、この(S1)には5μm以上の粒の無いことを確認した。
炭化水素油(b1)786部、カルボン酸アルミニウム(a1)44部、ポリオキシアルキレン化合物(c1)100部、天然ワックス{Licowax S(e1)}70部を、
炭化水素油(b2){コスモSP10<コスモ石油(株)>511部及びコスモピュアスピンG<コスモ石油(株)>275部からなる混合炭化水素油}786部、カルボン酸アルミニウム(a2){SA−1500<堺化学工業(株)>}44部、ポリオキシアルキレン化合物(c1)100部、合成ワックス{FT−100(e2)、日本精鑞(株)合成ワックス}7部に変更した以外、実施例1と同様にして、本発明の消泡剤(S2)を得た。なお、実施例1と同様にして、5ミクロン以上の粒の無いことを分散度試験により確認した。
炭化水素油(b1)786部、カルボン酸アルミニウム(a1)44部、ポリオキシアルキレン化合物(c1)100部、天然ワックス{Licowax S(e1)}70部を、
炭化水素油(b3){コスモピュアスピンGの259部及びJSOアロマ790の527部からなる混合炭化水素油}786部、カルボン酸アルミニウム(a3){SA−2000堺化学工業(株)}44部、ポリオキシアルキレン化合物(c1)0部、アルコール{カルコール18、花王(株) ステアリルアルコール(e3)}70部に変更した以外、実施例1と同様にして、本発明の消泡剤(S3)を得た。なお、実施例1と同様にして、5ミクロン以上の粒の無いことを分散度試験により確認した。
カルボン酸アルミニウム(a1)44部、ポリオキシアルキレン化合物(c1)100部、天然ワックス{Licowax S(e1)}70部を、
製造例1で得たオクタン酸アルミニウム(a4)44部、ポリオキシアルキレン化合物(c1)70部、合成ワックス{エキセパールOL−OL、花王(株)製オレイルオレート}(e4)70部に変更した以外、実施例1と同様にして、本発明の消泡剤(S4)を得た。なお、実施例1と同様にして、5ミクロン以上の粒の無いことを分散度試験により確認した。
カルボン酸アルミニウム(a1)44部、天然ワックス{Licowax S(e1)}70部を、
製造例2で得たドコサン酸アルミニウム(a5)44部、シリコーン{SILWET L−720日本ユニカー(株)シリコーンオイル(e5)}70に変更した以外、実施例1と同様にして、本発明の消泡剤(S5)を得た。なお、実施例1と同様にして、5ミクロン以上の粒の無いことを分散度試験により確認した。
ポリオキシアルキレン化合物(c1)100部、天然ワックス{Licowax S(e1)}70部を、
ポリオキシアルキレン化合物{ニューポール LB−3000 三洋化成工業(株)(c2)}100部、天然ワックス(e1)0部に変更し、シリカ(d1){NIPSIL SS−10 日本シリカ工業(株)}5部を使用した以外、実施例1と同様にして、本発明の消泡剤(S6)を得た。なお、実施例1と同様にして、5ミクロン以上の粒の無いことを分散度試験により確認した。
カルボン酸アルミニウム(a1)44部、炭化水素油(b1)786部を、
カルボン酸アルミニウム(a2)1部、炭化水素油(b1)999部に変更した以外、実施例1と同様にして、本発明の消泡剤(S7)を得た。なお、実施例1と同様にして、5ミクロン以上の粒の無いことを分散度試験により確認した。
カルボン酸アルミニウム(a1)44部、炭化水素油(b1)786部、ポリオキシアルキレン化合物(c1)100部を、
カルボン酸アルミニウム(a2)60部、炭化水素油(b1)40部、ポリオキシアルキレン化合物(c2)785部に変更した以外、実施例1と同様にして、本発明の消泡剤(S8)を得た。なお、実施例1と同様にして、5ミクロン以上の粒の無いことを分散度試験により確認した。
カルボン酸アルミニウム(a1)を含まない以外、実施例1と同様にして、比較用の消泡剤(HS1)を得た。なお、実施例1と同様にして、5ミクロン以上の粒の無いことを分散度試験により確認した。
カルボン酸アルミニウム(a1)44部を、カルボン酸アルミニウム(a1)22部及びモノステアリン酸アルミニウム{和光純薬(株)モノステアリン酸アルミニウム(純度85%)}22部に変更した以外、実施例1と同様にして、比較用の消泡剤(HS2)を得た。なお、実施例1と同様にして、5ミクロン以上の粒の無いことを分散度試験により確認した。
カルボン酸アルミニウム(a1)44部を、カルボン酸アルミニウム(a2)22部及びステアリン酸マグネシウム{SM−1000、堺化学工業(株)ジステアリン酸マグネシウム(純度90%)}22部に変更した以外、実施例1と同様にして、比較用の消泡剤(HS3)を得た。なお、実施例1と同様にして、5ミクロン以上の粒の無いことを分散度試験により確認した。
カルボン酸アルミニウム(a1)44部を、カルボン酸アルミニウム(a2)22部及びトリステアリン酸アルミニウム{昭和化学(株)トリステアリン酸アルミニウム(純度95%)}22部に変更した以外、実施例1と同様にして、比較用の消泡剤(HS4)を得た。なお、実施例1と同様にして、5ミクロン以上の粒の無いことを分散度試験により確認した。
なお、製品安定性は、140mlガラス製密閉容器に入った約110mlの消泡剤を、40℃で30日間放置した後、目視で観察し、次の評価基準により評価した。
良好 :分離及びゲル化がない
ゲル化:流動性がなく、さらに激しく攪拌しても流動性がない
分離 :二層に分離した
B:炭化水素油{芳香族炭化水素油(BA)}
C:ポリオキシアルキレン化合物
D:シリカ
E:その他の成分
注)(A1)及び(A2)の合計重量に基づく含有量(%)
実施例1〜8及び比較例1〜4で得た消泡剤S1〜HS4を用いて、以下のようにエマルション塗料を調製した。これらのエマルション塗料について、以下の方法により、消泡性及びハジキについて評価し、これらの結果を表4に示した。
以下の原料組成にて、インペラー型羽根を装着したエクセルオートホモジナイザー(日本精器会社製、モデルED)を用いて、グラインディング及びレットダウンして塗料化とした。得られた塗料は実施例1と同様に分散度をチェックして、5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。
次いでこの塗料を、ストマー粘度計(JIS K5400−1990)で77KU(25℃)になるように水で希釈してエマルションベース塗料を得た。
水 8.2部
SNディスパーサント5027;サンノプコ(株)製分散剤 1.2部
SNシックナー636;サンノプコ(株)製増粘剤 0.5部
アンモニア水溶液(25%) 0.2部
エチレングリコール 3.4部
タイーペークR930;石原産業(株)製二酸化チタン 27.8部
ボンコートEC819;大日本インキ化学工業(株)製アクリルエマルション55.5部
ノプコサイドSN215;サンノプコ(株)製防腐剤 1.0部
テキサノール;イーストマンケミカル社製造膜調整剤 2.0部
SNシックナー636 0.2部
合 計 100.0部
エマルションベース塗料に、消泡剤S1〜HS4を1重量%(対エマルションベース塗料)となるように加えて、インペラー型羽根を装着したエクセルオートホモジナイザーにて15〜25℃、2000rpm、3分間攪拌混合してエマルション塗料1〜12を得た。
また消泡剤を加えない塗料を作成しエマルション塗料13とした。
ブリキ板{厚さ0.5mm、20×30cmにカット}をアセトン/布にて脱脂した後、ウェット膜厚250μmとなるようにエマルション塗料1〜13をローラー塗装した後、25℃、60%相対湿度に調整したコントロールルームにて1日間乾燥させて、塗膜表面を観察し以下の基準により消泡性及びハジキを評価した。
また、エマルション塗料1〜13を40℃にて1ケ月静置保管した後(エイジング後)、改めてインペラー型羽根を装着したエクセルオートホモジナイザーにて、15〜25℃、2000rpm、3分間攪拌混合してエイジング評価用のエマルション塗料を得、同様に消泡性及びハジキを評価した。
5:泡痕が2個以下ある
4:泡痕が2〜5個ある
3:泡痕が5〜10個ある
2:泡痕が10〜20個ある
1:泡痕が20個以上ある
5:ハジキ又はクレータリング痕が2個以下ある
4:ハジキ又はクレータリング痕が2〜5個ある
3:ハジキ又はクレータリング痕が5〜10個ある
2:ハジキ又はクレータリング痕が10〜20個ある
1:ハジキ又はクレータリング痕痕が20個以上ある
実施例1〜8及び比較例1〜4で得た消泡剤S1〜HS4を用いて、以下のように紙塗工用のコーティングカラーを調製した。これらのコーティングカラーについて、以下の方法により、消泡性及びハジキを評価し、これらの結果を表4に示した。
以下の原料組成にて、インペラー型羽根を装着したエクセルオートホモジナイザー(日本精器会社製、モデルED)を用いて、コーティングカラーベースを作成した。
水 29.4部
SNディスパーサント5040;サンノプコ(株)製分散剤 0.35部
水酸化ナトリウム水溶液(50%) 0.22部
FMT−90;(株)ファイマテック製重質炭酸カルシウム 53.3部
HTクレー : 二級クレー 60.0部
SBR2803F: JSR(株)製SBRラテックス 20.0部
MS4600: 日本食品加工(株)製酸化澱粉 8.6部
合 計 172.0部
コーティングカラーベースに、消泡剤を1%となるように加えて、インペラー型羽根を装着したエクセル
オートホモジナイザーにて15〜25℃、2000rpm、10分間攪拌混合してコーティングカラーを得た。また、消泡剤を添加しないこと以外は上記の方法と同様にしてブランクコーティングカラー(消泡剤無添加)を得た。そして、これらのコーティングカラーについて、10分間攪拌直後のコーティングカラーの比重を、JIS K5600−2−4:1999(金属製比重瓶:比重カップ)に準じて測定した。比重が大きいほど泡のかみ込みが少なく、消泡性が良好であることを表している。
またガラス板{厚さ5mm、20×30cmにカット}をアセトン/布にて脱脂した後、ウェット膜厚250μmとなるようにコーティングカラーをアプリケーターにて塗装した後、塗膜表面を観察し以下の基準によりハジキを評価した。
5:ハジキが2個以下ある
4:ハジキが2〜5個ある
3:ハジキが5〜10個ある
2:ハジキが10〜20個ある
1:ハジキが20個以上ある
Claims (4)
- カルボン酸アルミニウム(A)、芳香族炭素(BA)含有炭化水素油(B)及び一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物(C)を含有し、カルボン酸アルカリ土類金属を含まない消泡剤であって、
(A)がジカルボン酸アルミニウム(A2)、またはモノカルボン酸アルミニウム(A1)及びジカルボン酸アルミニウム(A2)の混合物であり、
(A)及び(B)の重量に基づいて(A)の含有量が0.1〜60重量%、(B)の含有量が40〜99.9重量%であり、
(A1)の含有量が(A1)及び(A2)の合計重量に基づいて40重量%以下であり、
芳香族炭素(BA)の含有量が炭化水素油(B)の全炭素数に基づいて1〜15個数%である消泡剤。
R 1 {−(OA) n −OR 2 } m (1)
ただし、一般式(1)においてR 1 は水素原子又は炭素数2〜22の有機基、R 2 は水素原子又は炭素数8〜31のアシル基、OAは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、mは1〜3の整数、nは10〜60の整数を表す。 - さらに遊離脂肪酸(FA)を含有してなり、(FA)の含有量がモノカルボン酸アルミニウム(A1)及びジカルボン酸アルミニウム(A2)の重量に基づいて1〜30重量%である請求項1に記載の消泡剤。
- カルボン酸アルミニウム(A)及び炭化水素油(B)の重量に基づいて、(A)の含有量が2〜60重量%、(B)の含有量が40〜98重量%であり、ポリオキシアルキレン化合物(C)の含有量がカルボン酸アルミニウム(A)の重量に基づいて3〜70000である請求項1又は2に記載の消泡剤。
- 請求項1〜3のいずれかに記載された消泡剤を製造する方法であって、
カルボン酸アルミニウム(A)、芳香族炭素(BA)含有炭化水素油(B)及び一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物(C)、並びに必要によりシリカ(D)、その他の成分、公知の界面活性剤、増粘剤、防腐剤及び/又は溶剤を80〜190℃に加熱して均一混合した後、5〜40℃に冷却・攪拌して、カルボン酸アルミニウム(A)の粒子径を調整することを特徴とする消泡剤の製造方法。
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