JP6298954B2 - 消泡剤 - Google Patents
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Description
ジオールの分岐カルボン酸エステル、ジカルボン酸の分岐アルキルエステル及びジオールの分岐アルキルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種(a)が2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール2−メチルプロパン酸モノエステル(a1)、ヘキサンジカルボン酸ジイソブチル(a2)又はエタンジオールモノ−2−エチルヘキシルエーテル(a3)であり、
疎水性金属酸化物(b)が疎水性シリカである点を要旨とする。
親水性湿式シリカを疎水化処理して疎水性湿式シリカを得る疎水化処理工程(1)及び疎水性湿式シリカを粉砕処理して疎水性微粒湿式シリカを得る粉砕処理工程(2)からなる方法(A);
親水性湿式シリカを粉砕処理して親水性微粒湿式シリカを得る粉砕処理工程(3)及び親水性微粒湿式シリカを疎水化処理して疎水性微粒湿式シリカを得る疎水化処理工程(4)からなる方法(B);又は
親水性湿式シリカを粉砕処理しながら疎水化処理して疎水性微粒湿式シリカを得る粉砕疎水化処理工程(5)からなる方法(C)を含む点を要旨とする。
疎水性金属酸化物は市場からも入手でき、商品名として、Nipsil SS−10、SS−40、SS−50及びSS−100(疎水性シリカ、東ソー・シリカ株式会社、「Nipsil」は東ソー・シリカ株式会社 の登録商標である。)、AEROSIL R972、RX200及びRY200(疎水性シリカ、日本アエロジル株式会社、「AEROSIL」はエボニック デグサ ゲーエムベーハーの登録商標である。 )、SIPERNAT D10、D13及びD17(疎水性シリカ、デグサジャパン株式会社、「SIPERNAT」はエボニック デグサ ゲーエムベーハーの登録商標である。 )、TS−530、TS−610、TS−720(疎水性シリカ、キャボット コーポレーション)、AEROSIL R202,R805及びR812(疎水性シリカ、デグサジャパン株式会社)、REOLOSIL MT−10、DM−10及びDM−20S (疎水性シリカ、株式会社トクヤマ、「REOLOSIL」は同社の登録商標である。)、SYLOPHOBIC100、702、505及び603(疎水性シリカ、富士シリシア化学株式会社、「SYLOPHOBIC」は同社の登録商標である。)、MT−100Z(疎水性チタニア、テイカ株式会社)、MTY−700BS(疎水性チタニア、テイカ株式会社)、MZY−303S(疎水性酸化亜鉛、テイカ株式会社)並びにSpectrAl TA−78(疎水性アルミナ、キャボット コーポレーション、「SpectrAl」は同社の登録商標である。)等が挙げられる。
メタノール濃度を1容量%の間隔で変化させた複数種類の濃度の水/メタノール混合溶液を調製し、ある濃度の水/メタノール混合溶液(5ml)を入れた容積10mlの試験管に測定試料0.2gを入れ、試験管にふたをして、20回上下転倒してから静置した後、測定試料の凝集物がなく、測定試料の全部が湿潤して均一混合した混合溶液のうち、メタノール濃度が最も小さい混合溶液のメタノールの濃度(容量%)をM値(メタノール湿潤性)とする。
HLBが未知のポリエーテル変性ポリシロキサン(X)とHLBが既知の乳化剤(A)とを異なった比率で混合し、HLBが既知の油剤(B)の乳化を行う。乳化層の厚みが最大となったときの混合比率から下記式を用いてポリエーテル変性ポリシロキサン(X)のHLBを算出する。
HLBX={(HLBB)×(WA+WX)−(WA×HLBA)}÷WX
コスモSC22(21mm2/s)、コスモSP10(10mm2/s)、コスモRCスピンドル油(10mm2/s)、コスモRBスピンドル油(15mm2/s)、コスモニュートラル150(32mm2/s)、コスモピュアスピンG(21mm2/s)及びコスモピュアスピンE(5mm2/s)(コスモ石油ルブリカンツ株式会社、「コスモ」は、コスモ石油株式会社の登録商標である。);日石スーパーオイルC(93mm2/s)、日石スーパーオイルD(141mm2/s)及び日石スーパーオイルB(54mm2/s)(新日本石油株式会社);スタノール43N(27mm2/s)、スタノール52(56mm2/s)、スタノール69(145mm2/s)、スタノール35(9mm2/s)及びスタノールLP35(11mm2/s)(エッソ石油株式会社);並びにフッコールSHスピン(9mm2/s)、フッコールNT100(21mm2/s)、フッコールNT150(28mm2/s)、フッコールNT200(39mm2/s)、フッコールNT60(10mm2/s)及びフッコールSTマシン(9mm2/s)(富士興産株式会社、「フッコール」は新日本石油株式会社の登録商標である。)等(かっこ内の数字は「動粘度(40℃)」を表す。)。
KF96−10cs、KF96−20cs、KF96−30cs、KF96−50cs、KF96−100cs、KF96−200cs、KF96−300cs、KF96−350cs、KF96−500cs、KF96−1、000cs、KF96−3,000cs、KF96−5,000cs、KF96H−6,0000cs、KF96H−1万cs、KF96H−12,500cs、KF96H−3万cs、KF96H−5万cs、KF96H−6万cs及びKF96H−10万cs(信越化学工業株式会社);SH200−10cs、SH200−20cs、SH200−50cs、SH200−100cs、SH200−200cs、SH200−350cs、SH200−500cs、SH200−1、000cs、SH200−3,000cs、SH200−5,000cs、SH200H−1万cs、SH200H−1.25万cs、SH200H−3万cs、SH200H−6万cs及びSH200H−10万cs(東レ・ダウコーニングシリコーン株式会社製);びにTSF451−10、TSF451−20、TSF451−30、TSF451−50、TSF451−100、TSF451−200、TSF451−300、TSF451−350、TSF451−500、TSF451−1000、TSF451−1500、TSF451−2000、TSF451−3000、TSF451−5000、TSF451−6000、TSF451H−1M、TSF451H−12500、TSF451H−2M、TTSF451H−3M、TSF451H−5M、TSF451H−6M及びTSF451H−10M(以上、GE東芝シリコーン株式会社製)等(ハイフンの後の数字は「動粘度(25℃)」を表す。但し、Mは×104を表す。)。
R1−(OA)n−OR2 (1)
飽和アシル基としては、アセチル(エタノイル)、プロパノイル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、ノナノイル、デカノイル、ウンデカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、テトラデカノイル、ペンタデカノイル、ヘキサデカノイル、ヘプタデカノイル、オクタデカノイル、ノナデカノイル、イコサノイル、エイコサノイル、ヘンイコサノイル、ヘンエイコサノイル、ドコサノイル、トリカサノイル、テトラコサノイル、ペンタコサノイル、ヘキサコサノイル、ヘプタコサノイル、オクタコサノイル、ノナコサノイル及びトリアコンタノイル等が挙げられる。
<ポリオキシエチレングリコール(モノ、ジ)ラウリン酸エステル、ポリオキシエチレングリコール(モノ、ジ)オレイン酸エステル、ポリオキシエチレングリコール(モノ、ジ)ステアリン酸エステル>
イオネット(登録商標)シリーズ(MS−400、MS−1000、MO−200、MO−400、DL−200、DO−600、DS−400及びDS−4000等){三洋化成工業株式会社}
エマルミン(登録商標)シリーズ(LS−90、NL−70、L−380、NL−110、CC−200及びCO−200等){三洋化成工業株式会社}
ブラウノンシリーズ(NDB−800、NDB−1400、IDEP−608及びIDEP−802等){青木油脂工業株式会社}
油溶性ポリマー(f)としては、基油(c)に均一に溶解する(この性質を油溶性という。)ポリマーを用いることができ、ポリビニルアルコールアルキルエーテル、石油樹脂、水添石油樹脂、液状ゴム(天然液状ゴム及び合成液状ゴム)、熱可塑性エラストマー(ポリジエン、ポリジエンブロックとポリオレフィンブロックとを含むブロックコポリマー及びポリジエンブロックとポリスチレンブロックとを含むブロックコポリマー等)、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体、塩素化パラフィンとナフタリンとの縮合物、フマレート/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、塩素化パラフィン及びα−オレフィン/マレエート共重合体等が挙げられる。これらのうち、ポリビニルアルコールアルキルエーテルが好ましい。
ルトナールシリーズ(A−25、A−50、I−60、M−40等){BASF社、「ルトナール」はビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアの登録商標である。}
アルコンシリーズ(M−135、P−125等){荒川化学工業株式会社、「アルコン」は同社の登録商標である。}
アイマーブシリーズ(S−110、P−140等){出光興産株式会社、「アイマーブ」は同社の登録商標である。}
クラプレンシリーズ(LIR30、LIR310、L−SBR){株式会社クラレ、「クラプレン」は同社の登録商標である。}
セプトンシリーズ(2005、4033、8104等;水添ポリジエンブロックとポリスチレンブロックとからなるブロックコポリマー){株式会社クラレ、「セプトン」は同社の登録商標である。}
アクルーブ(136、728、812、504等;(メタ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体){三洋化成工業株式会社、「アクルーブ」は同社の登録商標である。}
ノバテックシリーズ(LV113、LV342等){三菱化学株式会社、「ノバテック」は日本ポリプロ株式会社の登録商標である。}
トヨパラックス(145、150等){東ソー株式会社、「トヨパラックス」は同社の登録商標である。}
水を含有する場合、水の含有量(重量%)は、ジオールの分岐カルボン酸エステル、ジカルボン酸の分岐アルキルエステル及びジオールの分岐アルキルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種(a)、疎水性金属酸化物(b)及び基油(c)の重量に基づいて、0.1〜10が好ましく、さらに好ましくは0.5〜5、特に好ましくは1〜3である。この範囲であると、消泡性及び塗膜外観(グロス、雨筋跡)がさらに良好となる。
親水性湿式シリカを粉砕処理して親水性微粒湿式シリカを得る粉砕処理工程(3)及び親水性微粒湿式シリカを疎水化処理して疎水性微粒湿式シリカを得る疎水化処理工程(4)からなる方法(B);又は
親水性湿式シリカを粉砕処理しながら疎水化処理して疎水性微粒湿式シリカを得る粉砕疎水化処理工程(5)からなる方法(C)を含むことが好ましい。
Nipsilシリーズ{東ソー・シリカ株式会社、「Nipsil」は東ソー・シリカ株式会社の登録商標である。}、Sipernatシリーズ{エボニック デグサ ジャパン株式会社、「Sipernat」はエボニック デグサ ゲーエムベーハーの登録商標である。}、Carplexシリーズ{DSL.ジャパン株式会社、「Carplex」はDSL.ジャパン株式会社の登録商標である。}、FINESILシリーズ{株式会社トクヤマ、「FINESIL」は株式会社トクヤマの登録商標である。}、TOKUSIL{株式会社トクヤマ、「TOKUSIL」は株式会社トクヤマの登録商標である。}、Zeosil{ローディア社、「Zeosil」はロディア シミ の登録商標である。}、MIZUKASILシリーズ{水澤化学工業株式会社、「MIZUKASIL」は水沢化学工業株式会社の登録商標である。}等。
Carplexシリーズ、SYLYSIAシリーズ{富士シリシア株式会社、「SYLYSIA」は有限会社ワイ・ケイ・エフ の登録商標である。}、Nipgelシリーズ{東ソー・シリカ株式会社、「Nipgel」は東ソー・シリカ株式会社の登録商標である。}、MIZUKASILシリーズ{水澤化学工業株式会社、「MIZUKASIL」は水沢化学工業株式会社の登録商標である。}等。
有機溶剤及び/又は基油と、親水性湿式シリカ又は親水性微粒湿式シリカと、疎水化処理剤とを攪拌しながら、疎水化処理剤を親水性湿式シリカ又は親水性微粒湿式シリカの表面に吸着又は反応させる方法(湿式疎水化処理)。
親水性湿式シリカ又は親水性微粒湿式シリカと、疎水化処理剤とを攪拌しながら、疎水化処理剤を親水性湿式シリカ又は親水性微粒湿式シリカの表面に吸着又は反応させる方法(乾式疎水化処理)。
容器に、親水性湿式シリカ又は親水性微粒湿式シリカと、有機溶剤及び/又は基油と、疎水化処理剤とを同時に入れて均一混合する方法。
親水性湿式シリカ又は親水性微粒湿式シリカの入った容器に、有機溶剤及び/又は基油と疎水化処理剤とを加えて均一混合する方法。
疎水化処理剤と有機溶剤及び/又は基油とが入った容器に、親水性湿式シリカ又は親水性微粒湿式シリカを加えて均一混合する方法。
親水性湿式シリカ又は疎水性湿式シリカを粉末状態で粉砕処理する方法(乾式粉砕処理)
有機溶剤及び/又は基油中で、親水性湿式シリカ又は疎水性湿式シリカを粉砕処理する方法(湿式粉砕処理)
<粉砕疎水化処理方法1>
親水性湿式シリカを粉末状態で粉砕処理しながら、親水性湿式シリカ及び/又は親水性微粒湿式シリカと疎水化処理剤とを攪拌して、疎水化処理剤を親水性微粒湿式シリカの表面に吸着又は反応させる方法(乾式粉砕疎水化処理;乾式粉砕処理と乾式疎水化処理との組合せ)
有機溶剤及び/又は基油中で、親水性湿式シリカを粉砕しながら、有機溶剤及び/又は基油と親水性湿式シリカ及び/又は親水性微粒湿式シリカと疎水化処理剤とを攪拌して、疎水化処理剤を親水性微粒湿式シリカの表面に吸着又は反応させる方法(湿式粉砕疎水化処理:湿式粉砕処理と湿式疎水化処理との組合せ)
分級工程としては、公知の湿式分級法及び乾式分級法等が適用できる。
(乾式疎水化処理1)
親水性湿式シリカ(hs1){個数平均粒子径1μmのゲル法シリカ、Nipgel AZ−204、東ソー・シリカ株式会社}100gをヒーター付きヘンシェルミキサー(株式会社三井三池製作所製UM−2E型)に入れ、低速撹拌(750rpm)しながら、75℃で加熱溶融した疎水化剤(sm1){ステアリン酸、関東化学株式会社、試薬1級}8gを噴霧した。次いでヘンシェルミキサーをヒーターで70〜75℃に加熱しながら高速回転(2000rpm)による撹拌を15分間行い、均一に混合した。次いで撹拌速度を維持したままヒーターでヘンシェルミキサーを180℃に加熱し、180℃にて3時間、混合加熱処理を行なって、疎水性湿式シリカ(ps1)を得た。疎水性湿式シリカ(ps1)の個数平均粒子径(D0)は10μm、M値は57であった。
疎水性湿式シリカ(ps1)578gと基油(c1){動粘度(40℃)が32mm2/sの食用大豆油、日清オイリオグループ株式会社}10kgとをステンレス製容器に投入した後、ホモジナイザー(ハイフレックスディスパーサーHG−92G、タイテック株式会社)にて4000rpmで攪拌混合し、疎水性湿式シリカ(sp1)を含む分散液(pd1)を得た。分散液(pd1)を重量平均粒径0.7mmのジルコニアビーズ100mlを充填した湿式媒体型粉砕機{DISPERMAT SL−C−12(VMA−GETAMANN GMBH社製、以下同様}にてローター回転数4000rpmにて10分間湿式粉砕処理して、疎水性微粒湿式シリカ(b1)を含む分散液(b1c1)を得た。
(湿式疎水処理1)
基油(c2){シリコーンオイル、KF96−50cs、信越化学工業株式会社}10kgの入った加熱、撹拌、冷却の可能な容器内に、撹拌しながら親水性湿式シリカ(hs1)700g及び疎水化剤(sm2){デシルトリエトキシシラン、KBM−3103、信越化学工業株式会社}8gを順に入れ、撹拌下に110℃まで昇温し、この温度にてさらに3時間加熱撹拌を続けて疎水性湿式シリカ(ps2)を含む分散液(pd2)を得た。疎水性湿式シリカ(ps2)の個数平均粒子径(D0)は10μmであり、M値57はであった。
疎水性湿式シリカ(sp2)を含む分散液(pd2)を重量平均粒径0.7mmのジルコニアビーズ100mlを充填した湿式媒体型粉砕機{DISPERMAT SL−C−12(VMA−GETAMANN GMBH社製、以下同様}にてローター回転数4000rpmにて10分間湿式粉砕処理して、疎水性微粒湿式シリカ(b2)を含む分散液(b2c2)を得た。
(湿式粉砕処理3)
親水性湿式シリカ(hs2){個数平均粒子径(D0)が20μmの沈殿法湿式シリカ、Sipernat 50、エボニック デグサ ジャパン株式会社}800gと基油(c2)10kgとをステンレス製容器に投入した後、ホモジナイザー(ハイフレックスディスパーサーHG−92G、タイテック株式会社)にて4000rpmで攪拌混合し、次いで重量平均粒径0.7mmのジルコニアビーズ100mlを充填した湿式媒体型粉砕機にてローター回転数4000rpmにて30分間湿式粉砕処理して、親水性微粒湿式シリカ(fhs2)を含む分散液(hd2)を得た。
分散液(hd2)10.8kgを加熱、撹拌、冷却の可能な容器内に入れた後、撹拌下に疎水化剤(sm2)80gを入れ、撹拌下に110℃まで昇温し、この温度にてさらに3時間加熱撹拌を続けて疎水性微粒湿式シリカ(b3)を含む分散液(b3c2)を得た。
基油(c2)10kgを基油(c3){動粘度21mm2/sの鉱物油、コスモSC22、コスモ石油ルブリカンツ株式会社}10kgに変更したこと、親水性湿式シリカ(hs1)700gを親水性湿式シリカ(hs2)1328gに変更したこと、疎水化剤(sm2)8gを疎水化剤(sm2)171.5gに変更したこと以外、実施例2と同様にして湿式疎水化処理を行い、疎水性湿式シリカ(ps4)を含む分散液(pd4)を得た。疎水性湿式シリカ(ps4)の個数平均粒子径(D0)は10μmであり、M値は56であった。
基油(c2)10kgを基油(c2)2kgに変更したこと、親水性湿式シリカ(hs1)700gを親水性湿式シリカ(hs3){個数平均粒子径2μmの沈殿法湿式シリカ、Nipsil G300、東ソー・シリカ株式会社}200gに変更したこと、疎水化剤(sm2)8gを疎水化剤(sm3){メチルハイドロジェンポリシロキサン、SH1007、信越化学工業株式会社}22gに変更したこと、加熱温度を110℃から180℃に変更したこと以外、実施例2と同様に湿式疎水化処理を行い、疎水性湿式シリカ(ps5)を含む分散液(pd5)を得た。疎水性湿式シリカ(ps5)の個数平均粒子径(D0)は2μmであり、M値は61であった。
基油(c2)10kgを基油(c3)960gに変更したこと、親水性湿式シリカ(hs1)700gを親水性湿式シリカ(hs4){個数平均粒子径9μmの沈殿法湿式シリカ、Nipsil NA、東ソー・シリカ株式会社}100gに変更したこと、疎水化剤(sm2)8gを疎水化剤(sm3)25gに変更したこと以外、実施例2と同様に湿式疎水化処理を行い、疎水性湿式シリカ(ps6)を含む分散液(pd6)を得た。疎水性湿式シリカ(ps6)の個数平均粒子径(D0)は9μmであり、M値は77であった。
基油(c2)10kgを基油(c3)796gに変更したこと、親水性湿式シリカ(hs1)700gを親水性湿式シリカ(hs3)100gに変更したこと、疎水化剤(sm2)8gを疎水化剤(sm3)15gに変更したこと以外、実施例2と同様に湿式疎水化処理を行い、疎水性湿式シリカ(ps7)を含む分散液(pd7)を得た。疎水性湿式シリカ(ps7)の個数平均粒子径(D0)は2μmであり、M値は58であった。
エチレンビスステアリルアミド(e1){アルフローH−50S、日油株式会社、「アルフロー」は同社の登録商標である。}50g及び基油(c4){動粘度(40℃)が10mm2/sである鉱物油、コスモRCスピンドル油、コスモ石油ルブリカンツ株式会社}950gを加熱攪拌しながら150℃まで昇温し、この温度にてさらに15分間加熱攪拌を続けた。次いで、攪拌しながら25℃まで冷却した後、ゴーリンホモジナイザーを用いて3500psi(24.1MPa)にて均質化処理して、分散液(e1c4)を得た。
エチレンビスステアリルアミド(e1)50gを酸化ポリエチレンワックス(e2){エポレンE−10、イーストマンケミカル社}10gに変更したこと、基油(c4)950gを基油(c5){動粘度(40℃)が22mm2/sである鉱物油、コスモピュアスピンG、コスモ石油ルブリカンツ株式会社}90gに変更したこと以外、実施例8と同様にして、分散液(e2c5)を得た。
ステアリン酸アルミニウム(e3){SA−1500、堺化学工業株式会社}100g及び基油(c1){動粘度(40℃)が32mm2/sの食用大豆油、日清オイリオグループ株式会社}900gを加熱攪拌しながら150℃まで昇温し、この温度にてさらに15分間加熱攪拌を続けた。次いで、攪拌しながら25℃まで冷却した後、ゴーリンホモジナイザーを用いて3500psi(24.1MPa)にて均質化処理して、分散液(e3c1)を得た。
疎水性微粒湿式シリカ(b11){アエロジルRY−300、エボニック デグサ ゲーエムベーハー}90gと基油(c3)1.1kgを容器に投入した後、ホモジナイザー(ハイフレックスディスパーサーHG−92G、タイテック株式会社)にて3000rpmで攪拌混合し、疎水性微粒湿式シリカ(b11)を含む分散液(b11c3)を得た。疎水性微粒湿式シリカ(b11)の個数平均粒子径(Dn)は0.3μmであり、体積平均粒子径(Dv)は0.6μm、M値は68であった。したがって、(Dv/Dn)は2であった。
特許文献1に記載された実施例1に準拠して比較用の消泡剤(HDF1)を調製した。
特許文献2に記載された実施例2に準拠して比較用の消泡剤(HDF2)を調製した。
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール2−メチルプロパン酸モノエステル(a1){CS−12、JNC株式会社}70gを攪拌混合しなかったこと以外、実施例1と同様にして、比較用の消泡剤(HDF3)を得た。
実施例1〜11及び比較例1〜3で得た本発明の消泡剤(DF1)〜(DF11)及び比較用消泡剤(HDF1)〜(HDF3)を用いて、以下のようにしてエマルション塗料を調製し、消泡性及び塗膜外観(グロス、雨筋跡)を評価した。
表1に記載した原料組成にて、円盤型羽根を装着した卓上サンドミル(カンペ家庭塗料株式会社、カンペサンドミル)でグラインディングし、ついでアンカー型羽根を装着した撹拌機(東京理化器械株式会社、MAZELLA ZZ−1100)でレットダウンして、エマルションベース塗料を調製した。
注2:ダイセルファインケム株式会社製増粘剤
注3:サンノプコ株式会社製湿潤剤
注4:サンノプコ株式会社製湿潤剤
注5:竹原化学工業株式会社製炭酸カルシウム、「サンライト」は協栄産業株式会社の登録商標である。
注6:石原産業株式会社製二酸化チタン、「タイペーク」は同社の登録商標である。
注7:BASF社製アクリルエマルション、「ACRONAL」は、ビ−エ−エスエフ ソシエタス・ヨーロピアの登録商標である。
注8:イーストマンケミカル社製造膜調整剤、「テキサノール」は吉村油化学株式会社の登録商標である。
エマルションベース塗料99.7重量部に、消泡剤(DF1)〜(DF11)及び比較用消泡剤(HDF1)〜(HDF3)のいずれかを0.3重量部加えて、コーレス型羽根を装着したエクセルオートホモジナイザー(日本精器株式会社、モデルED)にて25℃、3000rpm、5分間攪拌混合してエマルション塗料を得た。
また、消泡剤を加えないこと以外、上記と同様にして、ブランク用エマルション塗料を得た。
各エマルション塗料100重量部に対しそれぞれ水を10重量部添加し混合して、各評価用エマルション塗料を得た。中毛ウールローラー(大塚刷毛製造株式会社)を用いてブリキ板上に30cm角でローラー塗装し、初期消泡性と消泡速度を評価し、その結果を表2に記載した。
初期消泡性は肉眼で確認できる塗布直後の泡の数で評価し、数が少ない方が初期消泡性が優れることを意味する。また、消泡速度は泡が観察出来なくなるまでの時間で評価し、その値が小さい方が消泡速度が速く、消泡性に優れることを意味する。
JIS K5960:2003 家庭用屋内壁塗料の附属書2(規定)アプリケーター塗装に準じた隙間150μmのアプリケーターを用いて評価用エマルション塗料(ブランク評価用エマルション塗料を含む)をガラス板に塗布し、1日乾燥後の塗膜について60°グロスをISO2813:1994に準拠した光沢計(株式会社村上色彩技術研究所製DM26D)にてそれぞれ3個所測定して平均値を算出した。ブランク評価用エマルション塗料についても同様に塗布した後、60°グロスを測定し、ブランク評価用エマルション塗料の平均光沢値に対する各評価用エマルション塗料の平均光沢値の割合(百分率:評価用エマルション塗料の光沢値/ブランク用エマルション塗料の光沢値×100)を算出し、光沢性として表2に示した。光沢性が100に近い程、光沢の低下が無く良好であることを意味する。
JIS K5960:2003 家庭用屋内壁塗料の附属書2(規定)アプリケーター塗装に準じた隙間150μmのアプリケーターを用いて評価用エマルション塗料(ブランク評価用エマルション塗料を含む)をステンレス鋼板(10×30cm)に塗装し、屋内で一日乾燥して試験用塗装片とした。愛知県東海市の地上高3mの屋外暴露台に塗装面を水平面に対して45度になるようにし、かつ塗装面が真北を向くようにして試験用塗装片を設置し、平成27年6月上旬から平成27年9月下旬までの約4ケ月間暴露した。そして、試験用塗装片の表面から直線で1.5mと30cmの距離から、塗装片表面の雨筋跡を目視で確認し、以下の基準で表2に示した。また付着したゴミ、汚れ等を湿した木綿ウエスにてかるくこすり落とした後、白色度(L2)を測定した。ついで、予め測定した暴露前の試験用塗装片の白色度(L1)から白色度(L2)を差し引いた値(ΔL)を表2に示した。ΔLは小さいほど耐汚染性(雨筋跡)が良好でがあることを示す。白色度の測定試験機は日本電色工業株式会社製のSPECTRO COLOR METERMODEL PF−10を用いた。
○:塗装片表面から30cmの距離でも雨筋跡が確認できない
△:塗装片表面から30cmの距離では雨筋跡が確認できたが1.5mでは雨筋跡が確認できない
×:塗装片表面から1.5mの距離でも雨筋跡が確認できる
Claims (13)
- ジオールの分岐カルボン酸エステル、ジカルボン酸の分岐アルキルエステル及びジオールの分岐アルキルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種(a)と、
疎水性金属酸化物(b)と、
基油(c)と、
ポリオキシアルキレン化合物(d)を含有してなり、
ジオールの分岐カルボン酸エステル、ジカルボン酸の分岐アルキルエステル及びジオールの分岐アルキルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種(a)が2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール2−メチルプロパン酸モノエステル(a1)、ヘキサンジカルボン酸ジイソブチル(a2)又はエタンジオールモノ−2−エチルヘキシルエーテル(a3)であり、
疎水性金属酸化物(b)が疎水性シリカであることを特徴とする消泡剤。 - さらに、脂肪酸金属塩、脂肪酸アミド及びワックスからなる群より選ばれる少なくとも1種(e)を含んでなる請求項1に記載の消泡剤。
- 疎水性シリカが0.1〜1μmの個数平均粒子径(Dn)及び50〜80のM値をもつ疎水性微粒湿式シリカである請求項1又は2に記載の消泡剤。
- 疎水性微粒湿式シリカの個数平均粒子径(Dn)と体積平均粒子径(Dv)との比(Dv/Dn)が1〜4である請求項3に記載の消泡剤。
- 請求項1〜4のいずれかに記載された消泡剤を製造する方法であって、
親水性湿式シリカを疎水化処理して疎水性湿式シリカを得る疎水化処理工程(1)及び疎水性湿式シリカを粉砕処理して疎水性微粒湿式シリカを得る粉砕処理工程(2)からなる方法(A);
親水性湿式シリカを粉砕処理して親水性微粒湿式シリカを得る粉砕処理工程(3)及び親水性微粒湿式シリカを疎水化処理して疎水性微粒湿式シリカを得る疎水化処理工程(4)からなる方法(B);又は
親水性湿式シリカを粉砕処理しながら疎水化処理して疎水性微粒湿式シリカを得る粉砕疎水化処理工程(5)からなる方法(C)を含むことを特徴とする消泡剤の製造方法。 - 疎水化処理工程(1)が親水性湿式シリカを油性成分に分散して分散液を得た後、湿式疎水化処理して疎水性湿式シリカを得る工程である請求項5に記載の製造方法。
- 粉砕処理工程(2)が疎水性湿式シリカを油性成分中で湿式粉砕処理して疎水性微粒湿式シリカを得る工程である請求項5又は6に記載の製造方法。
- 粉砕処理工程(3)が親水性湿式シリカを油性成分に分散して分散液を得た後、親水性湿式シリカを油性成分中で湿式粉砕処理して親水性微粒湿式シリカを得る工程である請求項5に記載の製造方法。
- 疎水化処理工程(4)が親水性微粒湿式シリカを油性成分中で湿式疎水化処理して疎水性微粒湿式シリカを得る工程である請求項5又は6に記載の製造方法。
- 粉砕疎水化処理工程(5)が親水性湿式シリカを油性成分中で湿式粉砕処理しながら湿式疎水化処理して疎水性微粒湿式シリカを得る工程である請求項5に記載の製造方法。
- 親水性湿式シリカ又は疎水性湿式シリカの個数平均粒子径(D0)が1〜40μmである請求項5〜10のいずれかに記載の製造方法。
- 疎水性微粒湿式シリカの個数平均粒子径(Dn)及び体積平均粒子径(Dv)の比(Dv/Dn)が1〜4である請求項5〜11のいずれかに記載の製造方法。
- 親水性微粒湿式シリカ又は疎水性微粒湿式シリカの個数平均粒子径(Dn)が0.1〜1μmであって、
親水性微粒湿式シリカ又は疎水性微粒湿式シリカの個数平均粒子径(Dn)と親水性湿式シリカ又は疎水性湿式シリカの個数平均粒子径(D0)との粒子径比(Dn/D0)が 0.01〜0.2である請求項5〜12のいずれかに記載の製造方法。
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