JP2014214286A - 作動液 - Google Patents

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優己 田中
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Abstract

【課題】本発明の目的は、温度やpH、圧力の変動に対して、気体の巻き込みを十分に低減でき、作動液の優れた動力の伝達性や減衰力、優れた潤滑性等を発揮でき、安定な品質を維持できる作動液を提供することである。【解決手段】無機微粒子(A)と親水性溶媒(B1)及び/又は親油性溶媒(B2)とを含み、無機微粒子(A)が親水性無機微粒子(C1)を親油性化合物(C2)で表面改質した無機微粒子であることを特徴とする作動液を用いる。無機微粒子(A)のメタノール湿潤性(M値)は30〜90が好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は作動液に関する。さらに詳しくは一般工業用途に用いられる作動液に関する。
従来、作動液としては、特定のポリリン酸エステルを含有する潤滑油添加剤を含む潤滑油組成物が知られている(特許文献1)。また、絶対分子量が5千ないし50万のハイパーブランチ型ポリグリセロールを含むことを特徴とする水系潤滑剤が知られている(特許文献2)。
特開2011−178990号公報 特開2010−215734号公報
しかしながら、従来の作動液では、温度やpH、圧力の変動に対して、気体の巻き込みが多量に発生し、作動液の動力の伝達性や減衰力、潤滑性等を十分に維持できず、作動液としての品質が安定しないという問題がある。
本発明の目的は、温度やpH、圧力の変動に対して、気体の巻き込みを十分に低減でき、作動液の優れた動力の伝達性や減衰力、優れた潤滑性等を発揮でき、安定な品質を維持できる作動液を提供することである。
本発明の作動液の特徴は、無機微粒子(A)と親水性溶媒(B1)及び/又は親油性溶媒(B2)とを含み、無機微粒子(A)が親水性無機微粒子(C1)を親油性化合物(C2)で表面改質した無機微粒子であることを要旨とする。
本発明の作動液は、従来の作動液に比べて、温度やpH、圧力の変動に対して、気体の巻き込みを十分に低減でき、作動液の優れた動力の伝達性や減衰力、優れた潤滑性等を発揮でき、作動液として高い品質を維持できる。
実施例において、気体の巻き込み性(作動液に気体を巻き込ませにくい性質を意味する。)の評価をした試験装置を模式的に表した斜視図である。
本発明において、親水性とは、水に対して濡れる性質を意味し、25±3℃で、試料(無機微粒子)と蒸留水とを混合した場合、試料(無機微粒子)が均一に蒸留水中に分散する性質である。
親水性無機微粒子(C1)は、親水性の無機微粒子であれば制限ないが、シリカ微粒子及び/又はアルミナ微粒子で構成されることが好ましい。シリカ微粒子及び/又はアルミナ微粒子で構成される親水性無機微粒子(C1)としては、非晶質合成シリカ、アルミナ又はアルミノシリケートで構成された微粒子が含まれる。
非晶質合成シリカとしては、沈殿法シリカ、ゲル法シリカ、熱分解法シリカ及び溶融シリカが含まれる。
沈殿法シリカは、アルカリ性環境下にて珪酸ソーダを酸で中和し、生じた析出物をろ過、乾燥することによって得られるシリカである。ゲル法シリカは、酸性環境下にて珪酸ソーダを酸で中和し、生じた析出物をろ過、乾燥することによって得られるシリカである。熱分解法シリカは、四塩化珪素等の珪素化合物を酸水素炎中で燃焼させて得られるシリカである。溶融シリカは、シリカ粉末を火炎中で溶融・球状化して得られるシリカである。
シリカ微粒子としては、非晶質合成シリカの他に、結晶合成シリカ(人工水晶及び人工石英等)、天然シリカ(結晶シリカ(石英、珪砂及び珪石等)及び非晶質シリカ(珪藻土及び酸性白土等))等も使用できる。
アルミナとしては、結晶アルミナ(γ−アルミナ、δ−アルミナ、η−アルミナ、θ−アルミナ、α−アルミナ及びこれらの混合体)及び非晶質アルミナが含まれる。これらの混合体としては、公知の方法で得た焼成アルミナ(火炎燃焼法アルミナ及び焼成法アルミナ等)が含まれる。
火炎燃焼法アルミナは、四塩化アルミニウム等のアルミニウム化合物を酸水素炎中で燃焼することによって得られるアルミナである。焼成法アルミナは、アルミニウムアルコキシドの加水分解物を焼成することによって得られるアルミナ、及び水酸化アルミニウムを焼成することによって得られるアルミナである。
アルミノシリケートとしては、アルミニウムアルコキシドとシリコンアルコキシドとを用いて加水分解法により合成された複合体微粒子が含まれる。
これらのうち、非晶質合成シリカ{沈殿法シリカ、ゲル法シリカ、熱分解法シリカ及び溶融固体法シリカ等}及び火炎燃焼法アルミナが好ましく、さらに好ましくは非晶質合成シリカ、特に好ましくは沈殿法シリカ、ゲル法シリカ及び熱分解法シリカ、最も好ましくは沈殿法シリカである。
親水性無機微粒子(C1)は、単一粒子(一次粒子を意味する。)であってもよく、複数の単一粒子からなる凝集体であってもよい。
親水性無機微粒子(C1)の体積平均粒子径(μm)は、0.1〜200が好ましく、さらに好ましくは0.5〜100、特に好ましくは1〜20である。この範囲であると、気体の巻き込み性がさらに優れ、作動液としてさらに高い品質を維持できる。
親水性無機微粒子(C1)の体積平均粒子径は、JIS Z8825−1:2001に準拠したレーザー回折式粒度分析計{たとえば、Leeds&Northrup社製Microtracシリーズ、株式会社堀場製作所製ParticaLAシリーズ}を用い、電気伝導度(25℃)0.1mS/m以下の脱イオン水1000重量部に、測定試料の濃度が0.1重量%となるように測定試料を添加して測定分散液を調製して、測定温度25±5℃で測定した後、水の屈折率として1.333を、測定試料の屈折率として文献値(「A GUIDE FOR ENTERING MICROTRAC ”RUN INFORMATION”(F3)DATA」、Leeds&Northrup社作成)を用いて、50%積算体積平均粒子径として求められる。
親水性無機微粒子(C1)が凝集体である場合、凝集体を構成する粒子(一次粒子)の個数平均粒子径(nm)は、1〜80が好ましく、さらに好ましくは5〜30、特に好ましくは10〜25である。この範囲であると、気体の巻き込み性にさら優れ、作動液としてさらに高い品質を維持できる。
なお、一次粒子径は、JIS Z8901−2006「試験用粉体及び試験用粒子」5.44粒子経分布(c)顕微鏡法に準拠し、振掛け法によって準備した試料を透過型電子顕微鏡で5万〜100万倍に拡大して観察して得た画像をJIS Z8827−1「粒子径−画像解析法−第1部:静的画像解析法」に準拠して画像処理用コンピュータソフト{例えば、三谷商事株式会社製WinRoof等}を用いて算出される円相当径の個数平均値である。
親水性無機微粒子(C1)のBET法による比表面積(m/g)は、50〜800が好ましく、さらに好ましくは100〜500、特に好ましくは120〜300である。この範囲であると、気体の巻き込み性にさらに優れ、作動液としてさらに高い品質を維持できる。
なお、比表面積は、JIS R1626−1996(一点法)に準拠して測定される値である{測定試料:50mg(200℃で15分間加熱処理したサンプル)、吸着量の測定方法:定溶法、吸着質:混合ガス(N70体積%、He30体積%)、測定平衡相対圧:0.3、装置:たとえば、大倉理研社製、全自動粉体表面測定装置 AMS−8000}。
シリカ及び/又はアルミナで構成される親水性無機微粒子(C1)は、市場から容易に入手できる。以下に、市場から入手できる商品の名を例示する。
<沈殿法シリカ>
Nipsilシリーズ{東ソー・シリカ株式会社、「Nipsil」は東ソー・シリカ株式会社の登録商標である。}、Sipernatシリーズ{エボニック デグサ ジャパン株式会社、「Sipernat」はエボニック デグサ ゲーエムベーハーの登録商標である。}、Carplexシリーズ{DSL.ジャパン株式会社、「Carplex」はDSL.ジャパン株式会社の登録商標である。}、FINESILシリーズ{株式会社トクヤマ、「FINESIL」は株式会社トクヤマの登録商標である。}、TOKUSIL{株式会社トクヤマ、「TOKUSIL」は株式会社トクヤマの登録商標である。}、Zeosil{ローディア社、「Zeosil」はロディア シミ の登録商標である。}、MIZUKASILシリーズ{水澤化学工業株式会社、「MIZUKASIL」は水沢化学工業株式会社の登録商標である。}等。
<ゲル法シリカ>
Carplexシリーズ、SYLYSIAシリーズ{富士シリシア株式会社、「SYLYSIA」は有限会社ワイ・ケイ・エフ の登録商標である。}、Nipgelシリーズ{東ソー・シリカ株式会社、「Nipgel」は東ソー・シリカ株式会社の登録商標である。}、MIZUKASILシリーズ{水澤化学工業株式会社、「MIZUKASIL」は水沢化学工業株式会社の登録商標である。}等。
<熱分解法シリカ>
Aerosilシリーズ{日本アエロジル株式会社及びエボニック デグサ社、「Aerosil」はエボニック デグサ ゲーエムベーハーの登録商標である。}、Reolosilシリーズ{株式会社トクヤマ、「Reorosil」は株式会社トクヤマの登録商標である。}、Cab−O−Silシリーズ{キャボット社、「Cab−O−Sil」はキャボットコーポレーションの登録商標である。}等。
<溶融法シリカ>
Admafineシリーズ{アドマテックス社、「Admafine」はトヨタ自動車株式会社の登録商標である。}、Fuselexシリーズ{株式会社龍森}、デンカ溶融シリカシリーズ{電気化学工業株式会社}等。
<結晶合成シリカ>
CRYSTALITEシリーズ{株式会社龍森、「CRYSTALITE」は株式会社龍森の登録商標である。}、Imsilシリーズ{UNIMIN社、「Imsil」はユニミン スペシャルティ ミネラルズ インコーポレーテッドの登録商標である。 }等。
<天然シリカ>
ミズカエースシリーズ{水沢化学工業株式会社}等。
<火炎燃焼法アルミナ>
Aerosil Alシリーズ{日本アエロジル株式会社及びエボニック デグサ社、「Aerosil」はエボニック デグサ ゲーエムベーハーの登録商標である。}、SpectrAlシリーズ{キャボット社}等。
<焼成法アルミナ>
高純度アルミナAKPシリーズ{住友化学株式会社}、アルミナAシリーズ{日本軽金属株式会社}等。
親水性無機微粒子(C1)としては、シリカ及び/又はアルミナで構成される親水性無機微粒子以外に、公知の親水性の無機微粒子が使用でき、たとえば、シリカ及びアルミナ以外の金属酸化物微粒子(チタニア又はジルコニアからなる微粒子等)、金属水酸化物微粒子(水酸化マグネシウム又は水酸化カルシウムからなる微粒子等)、炭酸塩微粒子(炭酸カルシウム又は炭酸マグネシウムからなる微粒子等)、層状鉱物微粒子{カオリナイト、ハロイサイト、タルク、スメクタイト(モンモリロナイト、バイデライト、ヘクトライト及びサボナイト等)、バーミキュライト、マイカ(雲母)、クロライト、ハイドロタルサイト及び層状ポリケイ酸塩(カネマイト、マカタイト、アイアライト、マガディアイト及びケニヤアイトからなる微粒子等}等も用いることができる。
親水性無機微粒子(C1)を表面改質するのに用いる親油性化合物(C2)としては、ハロシラン、アルコキシシラン、炭素数4〜24の脂肪酸、炭素数4〜36の脂肪族アルコール、炭素数12〜22の脂肪族アミン、炭素数24〜38の脂肪酸アミド、シリコーン化合物及び疎水性微粒子が含まれる。
ハロシランとしては、アルキル基又はアリール基の炭素数が1〜12のアルキルハロシラン及びアリールハロシランが含まれ、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、トリメチルブロモシラン、エチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン及びt−ブチルジメチルクロロシラン等が挙げられる。
アルコキシシランとしては、アルキル基又はアリール基の炭素数が1〜12、アルコキシ基の炭素数が1〜2のアルコキシシランが含まれ、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチルフェニルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、i−ブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、i−ブチルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン及びγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
炭素数4〜24の脂肪酸としては、ブタン酸、ヘキサン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸及びベヘン酸等が挙げられる。
炭素数4〜36の脂肪族アルコールとしては、n−ブチルアルコール、n−アミルアルコール、n−オクタノール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール及びベヘニルアルコール等が挙げられる。
炭素数12〜22の脂肪族アミンとしては、ドデシルアミン、ステアリルアミン及びオレイルアミン等が挙げられる。
炭素数24〜38の脂肪酸アミドとしては、オレイン酸ラウリルモノアミド、N,N’−エチレンビスステアリルアミド等が挙げられる。
シリコーン化合物としては、ポリジメチルシロキサン、アルキル基変性ポリジメチルシロキサン(変性アルキル基の炭素数2〜6)、アルコキシ基変性ポリジメチルシロキサン(変性アルコキシ基の炭素数2〜4)、水酸基変性ポリジメチルシロキサン、アミノ基変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ハイドロジェンポリジメチルシロキサン、フェニル基変性ポリジメチルシロキサン、シリコーンレジン及びハロゲン変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。
ポリジメチルシロキサン、アルキル基変性ポリジメチルシロキサン、アルコキシル基変性ポリジメチルシロキサン、フェニル基変性ポリジメチルシロキサン及びハロゲン変性ポリジメチルシロキサンとしては、25℃での粘度が1〜10000mm/sのもの等が使用できる。
ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンとしては、25℃での粘度が1〜10000mm/sであり、HLBが2〜5のもの等が使用できる。
HLBとは、分子中の親水基と疎水基とのバランスを表す概念であり、その値は「界面活性剤の性質と応用」(著者 刈米孝夫、発行所 株式会社幸書房、昭和55年9月1日発行)の第89頁〜第90頁に記載された「乳化試験によるHLBの測定法」により算出できる。例えば、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンは以下の試験方法により算出できる。
<ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンの乳化試験によるHLBの測定法>
HLBが未知のポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンXとHLBが既知の乳化剤Aを異なった比率で混合し、HLBが既知の油剤の乳化を行う。乳化層の厚みが最大となったときの混合比率から下記式を用いてポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンXのHLBを算出する。

油剤のHLB={(W×HLB)+(W×HLB)}÷(W+W
はポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンXと乳化剤Aの合計重量に基づく乳化剤Aの重量分率、Wはポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンXと乳化剤Aの合計重量に基づくポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンXの重量分率、HLBは乳化剤AのHLB、HLBはポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンXのHLBである。
水酸基変性ポリジメチルシロキサン、アミノ基変性ポリジメチルシロキサン及びハイドロジェンポリジメチルシロキサンとしては、25℃での粘度が1〜10000mm/sであり、官能基当量が300〜8000g/molのもの等が使用できる。
シリコーンレジンとしては、2官能シロキサンや3官能シロキサンを構成単位としてなる架橋シロキサンが含まれ、シリコーンレジン、メチルシリコーンレジン、メチルビニルシリコーンレジン、メチルフェニルシリコーンレジン及びメチルフェニルビニルシリコーンレジン等が挙げられる。これらのうち、好ましくは80℃での溶融粘度が1〜5000Pa・sのシリコーンレジン及びメチルシリコーンレジンである。
疎水性微粒子としては、公知の疎水性微粒子が含まれ、カーボンブラック、疎水性有機微粒子(アマイドワックス、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレン、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチルエステル、架橋シリコーン樹脂又はフッ素樹脂からなる微粒子等)、親水性微粒子を疎水化した微粒子(親水性微粒子を親油性化合物又は疎水性微粒子で表面改質をした微粒子)等が挙げられる。
親水性無機微粒子(C1)を表面改質するのに用いる親油性化合物(C2)として、以上の他に、公知のカップリング剤(上記以外のシランカップリング剤、チタネートカップリング剤及びジルコアルミネートカップリング剤等)等も使用できる。
これらの親油性化合物(C2)のうち、気体の巻き込み性及び作動液としての品質の観点から、ハロシラン、アルコキシシラン及びシリコーン化合物が好ましく、さらに好ましくはシリコーン化合物、特に好ましくは動粘度10〜3000(mm/s、25℃)のジメチルシロキサン、このジメチルシロキサンを変性したアルキル基変性ポリジメチルシロキサン、ハイドロジェンポリジメチルシロキサン及びメチルシリコーンレジンである。
親水性無機微粒子(C1)を親油性化合物(C2)で表面改質した場合、無機微粒子(A)のBET法による比表面積(m/g)は、親水性無機微粒子(C1)と同様であり、好ましい範囲も同じである。
親水性無機微粒子(C1)の親油性化合物(C2)による表面改質は、公知の方法が適用でき、たとえば、以下の<方法1−1>及び<方法1−2>に記載の方法等により行うことができる。
<方法1−1>
親水性無機微粒子(C1)と、溶媒(動粘度5〜30mm/s(40℃)のパラフィンオイル、鉱物油又は有機溶剤等)に分散した親油性化合物(C2)とを攪拌機で攪拌しながら、親油性化合物(C2)を親水性無機微粒子(C1)に物理吸着又は化学反応させて表面改質する方法(湿式法)。
<方法1−2>
親水性無機微粒子(C1)と親油性化合物(C2)との混合物を撹拌機で攪拌しながら、親油性化合物(C2)を親水性無機微粒子(C1)に物理吸着又は化学反応させて表面改質する方法(乾式法)。
これらの方法のうち、気体の巻き込み性及び作動液としての品質の観点から、<方法1−2>の乾式法が好ましい。
湿式法において用いる撹拌機としては、櫂型羽根付き撹拌機、プラネタリミキサー等が使用できる。乾式法において用いる撹拌機としては、垂直単軸型粉体撹拌機{ヘンシェルミキサ(三井鉱山株式会社製、「ヘンシエルミキサ」は三井鉱山株式会社の登録商標。)等}、水平単軸型撹拌機(リボンミキサー等)、垂直単複軸撹拌機(万能ミキサー、らいかい機等)等が使用できる。
親油性化合物(C2)を親水性無機微粒子(C1)に物理吸着又は化学反応させる方法において、(1)親水性無機微粒子(C1)の表面にある官能基と親油性化合物(C2)の持つ官能基との縮合反応、(2)親水性無機微粒子(C1)のもつ細孔への物理吸着、及び(3)親水性無機微粒子(C1)の表面電荷と親油性化合物(C2)のイオン性官能基との電気的な吸着を利用することができる。
これらのうち、均一に表面改質できることから、(2)親水性無機微粒子(C1)のもつ細孔への物理吸着による方法が好ましい。
親油性化合物(C2)を物理吸着又は化学反応させるとき、加熱処理することができる。加熱処理する場合、加熱温度(℃)としては、80〜400が好ましく、さらに好ましくは150〜350、特に好ましくは200〜300である。
親油性化合物(C2)として疎水性有機微粒子を用いる場合、より強く吸着させる目的で疎水性有機微粒子の融点以上の温度に加熱しながら撹拌機で撹拌した後、融点以下に冷却してもよい。
親油性化合物(C2)を親水性無機微粒子(C1)に反応させる方法において、反応触媒(硫酸、硝酸、塩酸、ヒドロキシ酢酸、トリフルオロ酢酸、p−ニトロ安息香酸、水酸化カリウム、水酸化リチウム等)の存在下で行うことができる。
親油性化合物(C2)を用いて表面改質する場合、親油性化合物(C2)の使用量(重量%)としては、親水性無機微粒子(C1)の重量に基づいて、2〜80が好ましく、さらに好ましくは5〜70、特に好ましくは10〜50である。この範囲にあると、気体の巻き込み性がさらに優れ、作動液としての品質がさらに良好となる。
無機微粒子(A)のうち、沈殿法シリカ、熱分解法シリカ及び火炎燃焼法アルミナを表面改質した無機微粒子(A)は市場からも容易に入手できる。以下に商品の名を例示する。
<沈殿法シリカを表面改質した無機微粒子>
Nipsil SSシリーズ、Sipernat D及びCシリーズ、並びにSYLOPHOBICシリーズ{富士シリシア化学株式会社、「SYLOPHOBIC」は富士シリシア化学株式会社の登録商標である。}等。
<熱分解法シリカを表面改質した無機微粒子>
Aerosil Cシリーズ{日本アエロジル株式会社及びエボニック デグサ社}、Reolosil MT及びDMシリーズ{株式会社トクヤマ}等。
<火炎燃焼法アルミナを表面改質した無機微粒子>
Aerosil C805{日本アエロジル株式会社及びエボニック デグサ社}、SpectrAl TAシリーズ及びTGシリーズ{キャボット社}等。
無機微粒子(A)のメタノール湿潤性(M値)は、30〜90が好ましく、さらに好ましくは35〜85、特に好ましくは40〜80、最も好ましくは45〜75である。
メタノール湿潤性(M値)は、疎水性の程度を表す概念であり、M値が高いほど親水性が低いことを示し、水・メタノール混合溶液に測定試料{無機微粒子(A)}を均一分散させる際、必要最低量のメタノールの容量割合で表され、次の方法で求めることができる。
<メタノール湿潤性(M値)算出法>
測定試料{無機微粒子(A)}0.2gを容量250mLのビーカー中の50mLの水に添加し、続いてメタノールをビュレットから測定試料{無機微粒子(A)}の全量が均一懸濁するまで滴下する。この際ビーカー内の液体をマグネティックスターラーで常時攪拌し、測定試料{無機微粒子(A)}の全量が液体中に均一懸濁された時点を終点とし、終点におけるビーカー内の液体のメタノールの容量百分率をメタノール湿潤性(M値)とする。
無機微粒子(A)の体積平均粒子径(μm)は、親水性無機微粒子(C1)の体積平均粒子径と同様であり、好ましい範囲も同じである。
なお、無機微粒子(A)のメタノール湿潤性(M値)が50未満の場合、無機微粒子(A)の体積平均粒子径は、JIS Z8825−1:2001に準拠したレーザー回折式粒度分析計{例えば、Leeds&Northrup社製Microtracシリーズ、株式会社堀場製作所製ParticaLAシリーズ等}を用い、2−プロパノール{純度99重量%以上}1000重量部に、測定試料濃度0.1重量%となるように測定試料を添加して測定分散液を調製して、測定温度25±5℃で測定した後、2−プロパノールの屈折率として1.3749を、測定試料の屈折率として文献値(「A GUIDE FOR ENTERING MICROTRAC ”RUN INFORMATION”(F3)DATA」、Leeds&Northrup社作成)を用いて、50%積算体積平均粒子径として求められる。
無機微粒子(A)のメタノール湿潤性(M値)が50以上の場合、無機微粒子(A)の体積平均粒子径は、JIS Z8825−1:2001に準拠したレーザー回折式粒度分析計{例えば、Leeds&Northrup社製Microtracシリーズ、株式会社堀場製作所製ParticaLAシリーズ等}を用い、n−ヘキサン{純度96重量%以上}1000重量部に、測定試料濃度0.1重量%となるように測定試料を添加して測定分散液を調製して、測定温度25±5℃で測定した後、n−ヘキサンの屈折率として1.3749を、測定試料の屈折率として文献値(「A GUIDE FOR ENTERING MICROTRAC ”RUN INFORMATION”(F3)DATA」、Leeds&Northrup社作成)を用いて、50%積算体積平均粒子径として求められる。
無機微粒子(A)の含有量(重量%)は、無機微粒子(A)、親水性溶媒(B1)及び親油性溶媒(B2)の合計重量に基づいて、0.001〜30が好ましく、さらに好ましくは0.01〜20、特に好ましくは0.1〜10である。この範囲であると、気体の巻き込み性がさらに優れ、作動液としてさらに高い品質を維持できる。
親水性溶媒(B1)としては、水系作動液や水系金属加工液用として使用される水系溶媒等が使用でき、水、多価アルコール及びポリエーテルが含まれる。
多価アルコールとしては、炭素数2〜64の多価アルコールが含まれ、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン及びペンタエリスリトール等が挙げられる。
ポリエーテルとしては、ポリオキシアルキレン化合物が含まれ、ポリオキシエチレングリコール、数平均分子量が100〜600のポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(オキシプロピレン基の含有量1〜80重量%)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールアルキルエーテル(オキシプロピレン基の含有量1〜80重量%、アルキル基の炭素数1〜12)等が挙げられる。これらの親水性溶媒(B1)はそれぞれ単独で用いてもよく、混合物で用いてもよい。
親油性溶媒(B2)としては、油圧作動油や金属加工油として使用される基油等が使用でき、鉱油、合成油及びこれらの混合物が含まれる。
鉱油としては、パラフィン鉱油、ナフテン鉱油及びこれらを精製した精製鉱油等が挙げられる。
合成油としては、ポリ−α−オレフィン、エチレン−α−オレフィン共重合体、ポリブテン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、ポリアルキレングリコール、ポリフェニルエーテル、アルキル置換ジフェニルエーテル、ポリオールエステル、芳香族エステル、ペンタエリスリトール骨格を持つヒンダードエステル、二塩基酸エステル、炭酸エステル、シリコーン油、フッ素化油、GTL(GAS TO LIQUID油)等が挙げられる。これらの親油性溶媒(B2)はそれぞれ単独で用いてもよく、混合物で用いてもよい。
本発明の作動液は、親水性溶媒(B1)と親油性溶媒(B2)とを混合して使用してもよい。これらを混合する際、乳化剤を添加して乳化物としてもよい(W/O型又はO/W型エマルションのいずれでもよい。)。
親水性溶媒(B1)と親油性溶媒(B2)とを混合して使用する場合(乳化物とする場合を含まない。)、親水性溶媒(B1)の含有量(重量%)は、親油性溶媒(B2)の含有量に比較して大幅に多い量か、又は大幅に少ない量であることが好ましく、すなわち、親水性溶媒(B1)及び親油性溶媒(B2)の重量に基づいて、90〜99.9又は0.1〜10が好ましく、さらに好ましくは95〜99又は1〜5である。また、親油性溶媒(B2)の含有量(重量%)は、親水性溶媒(B1)の含有量に比較して大幅に多い量か、又は大幅に少ない量であることが好ましく、すなわち、親水性溶媒(B1)及び親油性溶媒(B2)の重量に基づいて、0.1〜10又は90〜99.9が好ましく、さらに好ましくは1〜5又は95〜99である。
親水性溶媒(B1)と親油性溶媒(B2)とを混合して使用する際に添加する乳化剤としては、アニオン型界面活性剤、カチオン型界面活性剤、両性界面活性剤及びノニオン型界面活性剤のいずれでもよいが、アニオン型界面活性剤及びノニオン型界面活性剤が好ましい。
乳化物とする場合、親水性溶媒(B1)の含有量(重量%)は、親水性溶媒(B1)及び親油性溶媒(B2)の重量に基づいて1〜99が好ましく、さらに好ましくは21〜79である。また、親油性溶媒(B2)の含有量(重量%)は、親水性溶媒(B1)及び親油性溶媒(B2)の重量に基づいて1〜99が好ましく、さらに好ましくは21〜79である。
乳化剤を使用する場合、乳化剤の含有量(重量%)は、親水性溶媒(B1)及び親油性溶媒(B2)の合計重量に基づいて、0.1〜20が好ましく、さらに好ましくは0.2〜15、特に好ましくは0.5〜10である。
親水性溶媒(B1)及び親油性溶媒(B2)の含有量(重量%)は、無機微粒子(A)、親水性溶媒(B1)及び親油性溶媒(B2)の合計重量に基づいて、70〜99.999が好ましく、さらに好ましくは80〜99.99、特に好ましくは90〜99.9である。この範囲であると、気体の巻き込み性がさらに優れ、作動液としてさらに高い品質を維持できる。
本発明の作動液には、作動液用添加剤{摩耗防止剤、摩擦調整剤、金属清浄剤、無灰分散剤、酸化防止剤、摩擦低減剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、防錆剤、腐食防止剤、耐荷重添加剤、消泡剤、金属不活性化剤、乳化剤、抗乳化剤及び/又はかび防止剤等}等を本発明の効果が損なわれない範囲で添加されていてもよい。
本発明の作動液の製造方法は、無機微粒子(A)が分散媒{親水性溶媒(B1)及び/又は親油性溶媒(B2)}に均一に分散されていれば特に制限はなく、無機微粒子(A)を以下の<分散方法1>〜<分散方法3>によって均一分散する方法等が適用できる。
<分散方法1>
分散容器に無機微粒子(A)と親水性溶媒(B1)及び/又は親油性溶媒(B2)とを同時に入れて均一分散する方法。
<分散方法2>
あらかじめ無機微粒子(A)の入った分散容器に、親水性溶媒(B1)及び/又は親油性溶媒(B2)を加えて均一分散を行う方法。
<分散方法3>
あらかじめ親水性溶媒(B1)及び/又は親油性溶媒(B2)の入った分散容器に、無機微粒子(A)を加えて均一分散するする方法。
これらのうち、分散性の観点から、<分散方法1>及び<分散方法3>が好ましく、さらに好ましくは<分散方法3>である。
無機微粒子(A)が、<方法1−1>(湿式法)を適用して、親水性無機微粒子(C1)を親油性化合物(C2)によって表面改質され、使用した溶媒(動粘度5〜30mm/s(40℃)のパラフィンオイル、鉱物油又は有機溶剤等)と作動液の分散媒{親水性溶媒(B1)及び/又は親油性溶媒(B2)}とが相違する場合、使用した溶媒を除去してから使用してもよいし、そのまま使用してもよいし、分散してから溶媒を留去してもよい。
表面改質に使用した溶媒の除去は、通常の方法{留去、デカンテーション、ろ過(洗浄を含む)等}が適用できる。
無機微粒子(A)の分散には、公知の分散機(羽型撹拌機、高速回転型ホモミキサー、高圧ホモジナイザー、ディゾルバー、ボールミル、ニーダー、サンドミル、三本ロール、超音波分散機、遊星型混分散機(プラネタリミキサー等)及び3軸遊星型ミキサー等)等が使用できる。
これらの分散機のうち、気体の巻き込み性、作動液としての品質及び分散性の観点から、羽型撹拌機、高速回転型ホモミキサー、高圧ホモジナイザー及びディゾルバーが好ましく、さらに好ましくは高速回転型ホモミキサー、高圧ホモジナイザー及びディゾルバー、特に好ましくは高速回転型ホモミキサーである。
分散温度は特に制限ないが、0〜50℃が好ましく、さらに好ましくは10〜45℃、特に好ましくは15〜35℃である。また、分散時間は均一分散できれば制限ないが、5分〜10時間が好ましく、さらに好ましくは10分〜5時間、特に好ましくは15分〜3時間である。この範囲であると、気体の巻き込み性がさらに優れ、作動液としての品質がさらに良好となる。
本発明の作動液の製造方法において親水性無機微粒子(C1)の凝集体の体積平均粒子径が200μmを超える場合、無機微粒子(A)の体積平均粒子径が上記の好ましい範囲になるように、上記の分散工程において、凝集体の体積平均粒子径が200μmを超える親水性無機微粒子(C1)を親油性化合物(C2)で表面改質した無機微粒子(この無機微粒子は体積平均粒子径は200μmを越えている。)を分散した後、さらに破砕機等でこの無機微粒子を破砕して好ましい粒子径範囲の無機微粒子(A)とすることもできる(破砕工程)。また、無機微粒子(A)の体積平均粒子径が上記の好ましい範囲内であっても、破砕機等で破砕して無機微粒子(A)をさらに小さな微粒子としてもよい(破砕工程)。
破砕機としては、公知の破砕機等が使用でき、湿式媒体型粉砕機{ビーズミル、サンドグラインダー、コロイドミル、アトライタ(日本コークス工業株式会社製、「アトライタ」は日本コークス工業株式会社の登録商標である。)、DISPERMAT(VMA−GETAMANN GMBH社製)等}、湿式ジェットミル{ナノマイザー(吉田機械株式会社製、「ナノマイザー」はエス・ジーエンジニアリング株式会社の登録商標である。)、スターバースト(株式会社スギノマシン製、「スターバースト」は株式会社スギノマシンの登録商標である。)、ゴーリンホモジナイザー(APV社製)等}等が使用できる。
本発明の作動液の製造方法において、分散工程や破砕工程後に、粒子の分級して一定範囲の無機微粒子を含むように調整してもよい(分級工程)。
分級方法として、湿式分級及び乾式分級のいずれも適用できる。
作動液用添加剤を添加する場合、親水性溶媒(B1)及び/又は親油性溶媒(B2)である分散媒に無機微粒子(A)を分散させる前であってもよいし、分散させた後であってもよく、破砕や分級した後でもよい。これらのうち、均一混合の観点から、分散前に添加するのが好ましい。
本発明の作動液は、作動液として使用できる用途であればいずれの用途にも適用でき、たとえば、各種機械{工作機械、ダイカストマシン、トランスファーマシン、プレス機械、鋼圧機械、荷役運搬機械、土木建設機械、プラント制御装置、船舶、航空機又はロケット等}に使用される油圧装置用の油圧作動油{水系液圧作動液を含む。}等に適用できる。また、切研削加工、塑性加工等に使用される金属加工油{水系金属加工液を含む。}としても使用できる。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されない。なお、特記しない限り、部は重量部を、%は重量%を意味する。
実施例及び比較例で使用した親水性無機微粒子(C101)〜(C115)の体積平均粒子径は以下の方法で測定した。
<親水性無機微粒子の体積平均粒子径>
測定試料{親水性無機微粒子(C1)}を1重量%の濃度となるようにイオン交換水{電気伝導度(25℃)0.1mS/m、以下同様である。}に超音波分散機(Hiel−scher GmbH製、ULTRASONIC PROCESSOR MODELUP400S、以下同様である。)を用いて出力60%にて1分間分散して分散液を調製した。次いで分散液中の測定試料{親水性無機微粒子(C1)}の体積平均粒子径をレーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置(株式会社堀場製作所製、Partica LA−950、以下同様である。)にて測定した。
実施例及び比較例で得た作動液に含まれる無機微粒子(A1)〜(A16)の体積平均粒子径は以下の方法で測定した。
<作動液中の無機微粒子の体積平均粒子径>
無機微粒子(A)のメタノール湿潤性(M値)が50未満の場合、無機微粒子(A)の濃度が0.1重量%となるように2−プロパノールを作動液に添加し、希釈してから、超音波分散機を用いて出力60%にて1分間分散して分散液を調製した。次いで分散液中の無機微粒子(A)の体積平均粒子径をレーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置にて測定した。
一方、無機微粒子(A)のメタノール湿潤性(M値)が50以上の場合、無機微粒子(A)の濃度が0.1重量%となるようにn−ヘキサンを作動液に添加し、希釈してから、超音波分散機を用いて出力60%にて1分間分散して分散液を調製した。次いで分散液中の無機微粒子(A)の体積平均粒子径をレーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置にて測定した。
実施例及び比較例で得られた無機微粒子(A1)〜(A16)のメタノール湿潤性(M値)は以下の方法で測定した。
<M値の測定>
測定試料{無機微粒子(A1)〜(A16)}0.2gを容量250mLのビーカー中の50mLのイオン交換水に添加した。続いてビーカー内の液体をマグネティックスターラーで常時攪拌しながらメタノール(関東化学株式会社、試薬特級、以下同様である。)をビュレットからビーカーに壁を伝わせながら徐々に滴下した。測定試料{無機微粒子}の全量がイオン交換水に均一懸濁するまで、メタノールの滴下を続けた。測定試料{無機微粒子}の全量が均一懸濁された時点でのメタノールの滴下量(g)を記録し、下記式からM値を算出した。

M値=(メタノールの滴下量)÷{(メタノールの滴下量)+50}×100
親水性無機微粒子の一次粒子径及びBET比表面積は、各商品のカタログに記載された値である。
<実施例1>
親水性無機微粒子(C101){沈降法シリカNipsil CX−200(一次粒子径 4nm、凝集体の体積平均粒子径 1.7μm、BET法による比表面積 750m/g}100部をヒーター付きヘンシェルミキサー(株式会社三井三池製作所製、以下同様。)に入れ、低速撹拌(750rpm)しながら、常温(25℃、以下同じである。)で、親油性化合物(C201){デシルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、商品名 KBM−3103C)}10部を噴霧した。次いでヘンシェルミキサーを常温にて高速回転(2000rpm)を15分間行い、均一混合した。次いでヒーターでヘンシェルミキサーを加熱し、80℃にて3時間加熱処理を行って、無機微粒子(A1)を得た。無機微粒子(A1)のM値は45であった。
無機微粒子(A1)10部と親油性溶媒(B201){鉱物油(コスモ石油ルブリカンツ社製、商品名 コスモSC22)}90部とをインペラー型羽根を装着したホモジナイザー(ハイフレックスディスパーサーHG−92G タイテック(株)製、以下同様)にて4000rpmにて25±3℃にて15分間攪拌して、本発明の作動液(j1)を得た。作動液(j1)中の無機微粒子(A1)の体積平均粒子径は1.7μmであった。
<実施例2>
親水性無機微粒子(C102){沈降法シリカNipsil VN3(一次粒子径15nm、凝集体の体積平均粒子径 18μm、BET法による比表面積 200m/g}100部と親油性化合物(C202){ポリジメチルシロキサン(信越化学工業社製、商品名 KF−96−10CS)}5部とをヒーター付きヘンシェルミキサーに入れ、次いでヘンシェルミキサーを常温にて高速回転(2000rpm)を15分間行い、均一混合した。次いで高速回転を続けたままヒーターでヘンシェルミキサーを加熱し、230℃にて1時間加熱処理を行って、無機微粒子(A2)を得た。無機微粒子(A2)のM値は40であった。
次いで、「無機微粒子(A1)3部」を「無機微粒子(A2)1部」に変更したこと、「親油性溶媒(B201)97部」を「親水性溶媒(B102){ポリオキシエチレングリコール(三洋化成工業社製、商品名 PEG−200)}99部」に変更したこと以外、実施例1と同様に撹拌して、本発明の作動液(j2)を得た。作動液(j2)中の無機微粒子(A2)の体積平均粒子径は18μmであった。
<実施例3>
「親水性無機微粒子(C102)」を「親水性無機微粒子(C103){沈降法シリカNipsil AZ−204(一次粒子径10nm、凝集体の体積平均粒子径 1.3μm、BET法による比表面積 300m/g}」に変更したこと、「親油性化合物(C202)5部」を「親油性化合物(C203){ポリジメチルシロキサン(信越化学工業社製、商品名 KF−96−100CS)}73部」に変更したこと、「230℃」を「380℃」に変更したこと以外、実施例2と同様にして、無機微粒子(A3)を得た。無機微粒子(A3)のM値は90であった。
次いで、「無機微粒子(A1)3部」を「無機微粒子(A3)0.001部」に変更したこと、「親油性溶媒(B201)97部」を「親水性溶媒(B103){ポリオキシプロピレングリコール(三洋化成工業社製、商品名 ニューポールPP−400)}5部及び親油性化合物(B203){イソパラフィン(日油社製、パールリームEX)}95部」に変更したこと以外、実施例1と同様に撹拌して、本発明の作動液(j3)を得た。作動液(j3)中の無機微粒子(A3)の体積平均粒子径は1.3μmであった。
<実施例4>
「親水性無機微粒子(C102)」を「親水性無機微粒子(C104){沈降法シリカNipsil AY−200(一次粒子径10nm、凝集体の体積平均粒子径 2μm、BET法による比表面積 300m/g}」に変更したこと、「親油性化合物(C202)5部」を「親油性化合物(C204){シリコーンリジン(東レダウコーニング社製、商品名 SR−2400)}50部」に変更したこと以外、実施例2と同様にして、無機微粒子(A4)を得た。無機微粒子(A4)のM値は80であった。
次いで、「無機微粒子(A1)3部」を「無機微粒子(A4)0.5部」に変更したこと、「親油性溶媒(B201)97部」を「親水性溶媒(B103){プロピレングリコール(昭和化学社製)}99.5部」に変更したこと以外、実施例1と同様に撹拌して、本発明の作動液(j4)を得た。作動液(j4)中の無機微粒子(A4)の体積平均粒子径は2μmであった。
<実施例5>
親水性無機微粒子(C105){沈降法シリカNipsil KQ(一次粒子径 14nm、凝集体の体積平均粒子径 100μm、BET法による比表面積 220m/g}100部と親油性化合物(C205){変性アマイドワックス(ビッグケミージャパン社製、商品名 CERAFLOUR960、体積平均粒子径 4μm)}25部とをヒーター付きヘンシェルミキサーに入れ、次いでヘンシェルミキサーを常温にて高速回転(2000rpm)を60分間行い、均一混合した。次いで高速回転を続けたままヒーターでヘンシェルミキサーを加熱し、150℃にて1時間加熱乾燥処理を行って、高速撹拌下で2時間かけて常温まで冷却して、無機微粒子(A5)を得た。無機微粒子(A5)のM値は50であった。
次いで、「無機微粒子(A1)3部」を「無機微粒子(A5)4部」に変更したこと、「親油性溶媒(B201)97部」を「親油性溶媒(B205){アジピン酸ジトリデシル(田岡化学工業社製、商品名 DTDA)}96部」に変更したこと以外、実施例1と同様に撹拌して、本発明の作動液(j5)を得た。作動液(j5)中の無機微粒子(A5)の体積平均粒子径は100μmであった。
<実施例6>
「親水性無機微粒子(C102)」を「親水性無機微粒子(C106){沈降法シリカNipsil AQ(一次粒子径15nm、凝集体の体積平均粒子径 200μm、BET法による比表面積 200m/g}」に変更したこと、「親油性化合物(C202)5部」を「親油性化合物(C204)15部」に変更したこと以外、実施例2と同様にして、無機微粒子(A6)を得た。無機微粒子(A6)のM値は55であった。
次いで、「無機微粒子(A1)3部」を「無機微粒子(A6)0.3部」に変更したこと、「親油性溶媒(B201)97部」を「親水性溶媒(B103)1部及び親油性溶媒(B203)99部」に変更したこと以外、実施例1と同様に撹拌して、本発明の作動液(j6)を得た。作動液(j6)中の無機微粒子(A6)の体積平均粒子径は200μmであった。
<実施例7>
「親水性無機微粒子(C102)」を「親水性無機微粒子(C107){沈降法シリカNipsil E−220(一次粒子径25nm、凝集体の体積平均粒子径 1.6μm、BET法による比表面積 120m/g}」に変更したこと、「親油性化合物(C202)5部」を「親油性化合物(C202)2部」に変更したこと以外、実施例2と同様にして、無機微粒子(A7)を得た。無機微粒子(A7)のM値は30であった。
次いで、「無機微粒子(A1)3部」を「無機微粒子(A7)1部」に変更したこと、「親油性溶媒(B201)97部」を「親油性溶媒(B207){ポリオキシプロピレングリコール(三洋化成工業社製、商品名 ニューポールPP−4000)}99部」に変更したこと以外、実施例1と同様に撹拌して、本発明の作動液(j7)を得た。作動液(j7)中の無機微粒子(A7)の体積平均粒子径は1.6μmであった。
<実施例8>
「親水性無機微粒子(C102)」を「親水性無機微粒子(C108){沈降法シリカNipsil NA(一次粒子径25nm、凝集体の体積平均粒子径 9μm、BET法による比表面積 110m/g}」に変更したこと、「親油性化合物(C202)5部」を「親油性化合物(C204)30部」に変更したこと以外、実施例2と同様にして、無機微粒子(A8)を得た。無機微粒子(A8)のM値は70であった。
次いで、「無機微粒子(A1)3部」を「無機微粒子(A8)2部」に変更したこと、「親油性溶媒(B201)97部」を「親油性溶媒(B201)98部」に変更したこと以外、実施例1と同様に撹拌して、作動液(j8)中の無機微粒子(A8)の体積平均粒子径は9μmであった。
<実施例9>
「親水性無機微粒子(C102)」を「親水性無機微粒子(C109){沈降法シリカNipsil E−170(一次粒子径28nm、凝集体の体積平均粒子径 3μm、BET法による比表面積 110m/g}」に変更したこと、「親油性化合物(C202)5部」を「親油性化合物(C204)5部」に変更したこと以外、実施例2と同様にして、無機微粒子(A9)を得た。無機微粒子(A9)のM値は40であった。
次いで、「無機微粒子(A1)3部」を「無機微粒子(A9)5部」に変更したこと、「親油性溶媒(B201)97部」を「親水性溶媒(B104){プロピレングリコール}95部」に変更したこと以外、実施例1と同様に撹拌して、本発明の作動液(j9)を得た。作動液(j9)中の無機微粒子(A9)の体積平均粒子径は3μmであった。
<実施例10>
「親水性無機微粒子(C102)」を「親水性無機微粒子(C110){沈降法シリカNipsil ER(一次粒子径30nm、凝集体の体積平均粒子径 11μm、BET法による比表面積 100m/g}」に変更したこと、「親油性化合物(C202)5部」を「親油性化合物(C210){ポリジメチルシロキサン(信越化学工業社製、商品名 KF−96−3000CS)}70部」に変更したこと以外、実施例2と同様にして、無機微粒子(A10)を得た。無機微粒子(A10)のM値は90であった。
次いで、「無機微粒子(A1)3部」を「無機微粒子(A10)0.1部」に変更したこと、「親油性溶媒(B201)97部」を「親油性溶媒(B210){脂肪酸エステル系合成油(JX日鉱日石エネルギー社製、商品名 ハイランドSS)}99.9部」に変更したこと以外、実施例1と同様に撹拌して、本発明の作動液(j10)を得た。作動液(j10)中の無機微粒子(A10)の体積平均粒子径は11μmであった。
<実施例11>
「親水性無機微粒子(C105)」を「親水性無機微粒子(C111){沈降法シリカNipsil E−743(一次粒子径60nm、凝集体の体積平均粒子径 1.5μm、BET法による比表面積 50m/g}」に変更したこと、「親油性化合物(C205)25部」を「親油性化合物(C211){変性ポリエチレンワックス(ビックケミージャパン株式会社製、商品名 CERAFLOUR961、体積平均粒子径5μm)}18部」に変更したこと以外、実施例5と同様にして、無機微粒子(A11)を得た。無機微粒子(A11)のM値は45であった。
次いで、「無機微粒子(A1)3部」を「無機微粒子(A11)2部」に変更したこと、「親油性溶媒(B201)97部」を「親水性溶媒(B111){ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル(三洋化成工業社製、商品名 ニューポール 50HB−100)}98部」に変更したこと以外、実施例1と同様に撹拌して、本発明の作動液(j11)を得た。作動液(j11)中の無機微粒子(A11)の体積平均粒子径は1.5μmであった。
<実施例12>
「親水性無機微粒子(C102)」を「親水性無機微粒子(C112){沈降法シリカNipsil E−75(一次粒子径75nm、凝集体の体積平均粒子径 2.3μm、BET法による比表面積 40m/g}」に変更したこと、「親油性化合物(C202)15部」を「親油性化合物(C211)45部」に変更したこと以外、実施例2と同様にして、無機微粒子(A12)を得た。無機微粒子(A12)のM値は75であった。
次いで、「無機微粒子(A1)3部」を「無機微粒子(A12)0.5部」に変更したこと、「親油性溶媒(B201)97部」を「親水性溶媒(B112){エチレングリコール(昭和化学社製)}99部及び親油性溶媒(B212{ポリ−α−オレフィン(エクソンモービルケミカル社製、商品名 SpectraSynウルトラTM4)})1部」に変更しこと以外、実施例1と同様に撹拌して、本発明の作動液(j12)を得た。作動液(j12)中の無機微粒子(A12)の体積平均粒子径は2.3μmであった。
<実施例13>
「親水性無機微粒子(C102)」を「親水性無機微粒子(C113){熱分解法シリカAerosil 50(一次粒子径30nm、凝集体の体積平均粒子径 0.52μm、BET法による比表面積 50m/g}」に変更したこと、「親油性化合物(C202)5部」を「親油性化合物(C203)12部」に変更したこと以外、実施例2と同様にして、無機微粒子(A13)を得た。無機微粒子(A13)のM値は55であった。
次いで、「無機微粒子(A1)3部」を「無機微粒子(A13)3部」に変更したこと、「親油性溶媒(B201)97部」を「親水性溶媒(B113){水}21部、親油性溶媒(B201)79部及び乳化剤(三洋化成工業社製、商品名 ナローアクティー CL−100)1部」に変更したこと以外、実施例1と同様に撹拌して、本発明の作動液(j13)を得た。作動液(j13)中の無機微粒子(A13)の体積平均粒子径は0.52μmであった。
<実施例14>
「親水性無機微粒子(C102)」を「親水性無機微粒子(C114){ゲル法シリカNipgel CX−200(一次粒子径5nm、凝集体の体積平均粒子径 2.1μm、BET法による比表面積 750m/g}」に変更したこと、「親油性化合物(C202)5部」を「親油性化合物(C203)30部」に変更したこと以外、実施例2と同様にして、無機微粒子(A14)を得た。無機微粒子(A14)のM値は65であった。
次いで、「無機微粒子(A1)3部」を「無機微粒子(A14)1部」に変更したこと、「親油性溶媒(B201)97部」を「親水性溶媒(B114){エチレングリコール(B112)とプロピレングリコール(B104)の等量混合物}99部」に変更したこと以外、実施例1と同様に撹拌して、本発明の作動液(j14)を得た。作動液(j14)中の無機微粒子(A14)の体積平均粒子径は2.1μmであった。
<実施例15>
「親水性無機微粒子(C102)」を「親水性無機微粒子(C115){燃焼法アルミナAeroxide AluC(一次粒子径13nm、凝集体の体積平均粒子径 0.18μm、BET法による比表面積 100m/g}」に変更したこと、「親油性化合物(C202)5部」を「親油性化合物(C215){アルコキシ変性ポリジメチルシロキサン(信越化学工業株式会社製、商品名 X−40−9225)}25部」に変更したこと以外、実施例2と同様にして、無機微粒子(A15)を得た。無機微粒子(A15)のM値は60であった。
次いで、「無機微粒子(A1)3部」を「無機微粒子(A15)0.1部」に変更したこと、「親油性溶媒(B201)97部」を「親油性溶媒(B115){アルキルベンゼン(JX日鉱日石エネルギー社製、商品名 グレードアルケンL)}99.9部」に変更したこと以外、実施例1と同様に撹拌して、本発明の作動液(j15)を得た。作動液(j15)中の無機微粒子(A15)の体積平均粒子径は0.18μmであった。
<実施例16>
「親水性無機微粒子(C102)」を「親水性無機微粒子(C116){二酸化チタン JR−600A(テイカ社製、一次粒子径 0.25μm、凝集体の体積平均粒子径 2.5μm、BET法による比表面積 12m/g}」に変更したこと、「親油性化合物(C202)5部」を「親油性化合物(C216){ポリジメチルシロキサン(信越化学工業社製、商品名 KF−96−50CS)}12部」に変更したこと以外、実施例2と同様にして、無機微粒子(A16)を得た。無機微粒子(A16)のM値は45であった。
次いで、「無機微粒子(A1)3部」を「無機微粒子(A16)0.3部」に変更したこと、「親油性溶媒(B201)97部」を「親水性溶媒(B112)95部及び親油性溶媒(B212)5部」に変更したこと以外、実施例1と同様に撹拌して、本発明の作動液(j16)を得た。作動液(j16)中の無機微粒子(A16)の体積平均粒子径は2.5μmであった。
<比較例1>
親油性溶媒(B201)を比較用の作動液(h1)とした。
<比較例2>
親水性溶媒(B112)を比較用の作動液(h2)とした。
実施例1〜16及び比較例1〜2で得た作動液(j1)〜(j16)及び(h1)〜(h2)を用いて、以下のようにして気体の巻き込み性(1〜7)を評価し、評価結果を表1に示した。
<気体の巻き込み性1>
試験装置(図1)のガラス製透明容器(10、高さ25cm、直径8cm)に25℃に温度調整した試験液{作動液(実施例1〜16及び比較例1〜4)}500mlを入れた後、ポンプ(20)でガラス製透明容器の底部(12)から試験液を2000ml/分で循環しながら、ガラス製透明容器の上部{試験液出口(40)の高さはガラス製容器の開口部(11)から2cm}から落下させることにより試験液に気体を巻き込ませ、30分後の試験液の液面の高さ(mm)を目盛り(30)から読み取った。試験液の液面の高さが小さいほど気体の巻き込み性が良好である(以下、同様である。)。
<気体の巻き込み性2>
「25℃」を「−10℃」に変更したこと以外、気体の巻き込み性1と同様にして、気体の巻き込み性を評価した。
<気体の巻き込み性3>
「25℃」を「90℃」に変更したこと以外、気体の巻き込み性1と同様にして、気体の巻き込み性を評価した。
<気体の巻き込み性4>
試験液{作動液(実施例1〜16及び比較例1〜2)}500mlに硫酸1mol%水溶液を添加してpHを2に調整した後、この試験液を試験装置(図1)のガラス製透明容器(10、高さ25cm、直径8cm)に入れ、25℃に温度調整してから、ポンプ(20)でガラス製透明容器の底部(12)から試験液を1000ml/分で循環しながら、ガラス製透明容器の上部{試験液出口(40)の高さはガラス製容器の開口部(11)から2cm}から落下させることにより試験液に気体を巻き込ませ、30分後の試験液の液面の高さ(mm)を目盛り(30)から読み取った。
<気体の巻き込み性5>
「硫酸1mol%水溶液を添加してpHを2に調整」を「水酸化ナトリウム1mol%水溶液を添加してpHを12に調整」に変更したこと以外、気体の巻き込み性4と同様にして、気体の巻き込み性を評価した。
<気体の巻き込み性6>
ガラス製オートクレーブ用容器(容量1L、以下同様)に25℃に温度調整した試験液{作動液(実施例1〜16及び比較例1〜2)}300mLを入れた後、真空ポンプで容器内を減圧(0.013MPa以下)にして、500rpmで撹拌することにより試験液に気体を巻き込ませ、15分後に撹拌を停止し、試験液の液面の高さ(mm)を定規にて測定した。
<気体の巻き込み性7>
ガラス製オートクレーブ用容器に25℃に温度調整した試験液{作動液(実施例1〜16及び比較例1〜2)}300mLを入れた後、窒素を吹き込んで容器内を加圧下(0.4MPa)にし、500rpmで撹拌することにより試験液に気体を巻き込ませ、50分後に撹拌を停止し、試験液の液面の高さ(mm)を定規にて測定した。
Figure 2014214286
本発明の作動液(実施例1〜16)の30分後の試験液の液面の高さは低く、比較用の作動液(比較例1〜2)に比べ、著しく優れた気体の巻き込み性を示した。
Figure 2014214286
本発明の作動液(実施例1〜16)の30分後の試験液の液面の高さは低く、−10℃及び90℃の温度条件において、比較用の作動液(比較例1〜2)に比べ、著しく優れた気体の巻き込み性を示した。
Figure 2014214286
本発明の作動液(実施例1〜16)の30分後の試験液の液面の高さは低く、pH2及びpH12の試験条件において、比較用の作動液(比較例1〜2)に比べ、著しく優れた気体の巻き込み性を示した。
Figure 2014214286
本発明の作動液(実施例1〜16)の15分後の試験液の液面の高さは低く、減圧下の試験条件において、比較用の作動液(比較例1〜2)に比べ、著しく優れた気体の巻き込み性を示した。また、本発明の作動液(実施例1〜16)の50分後の試験液の液面の高さは低く、加圧下の試験条件においても、比較用の作動液(比較例1〜2)に比べ、著しく優れた気体の巻き込み性を示した。
10 ガラス製透明容器
11 ガラス製透明容器の開口部
12 ガラス製透明容器の底部
20 ポンプ
30 目盛り
40 試験液出口

Claims (5)

  1. 無機微粒子(A)と親水性溶媒(B1)及び/又は親油性溶媒(B2)とを含み、
    無機微粒子(A)が親水性無機微粒子(C1)を親油性化合物(C2)で表面改質した無機微粒子であることを特徴とする作動液。
  2. 無機微粒子(A)のメタノール湿潤性(M値)が30〜90である請求項1に記載の作動液。
  3. 無機微粒子(A)の体積平均粒子径が0.1〜200μmである請求項1又は2に記載の作動液。
  4. 親水性無機微粒子(C1)がシリカ微粒子及び/又はアルミナ微粒子で構成される1〜3のいずれかに記載の作動液。
  5. 親油性化合物(C2)がシリコーン化合物である請求項1〜4のいずれかに記載の作動液。
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