JP5032786B2 - 高濃度アニオン界面活性剤用添加剤 - Google Patents

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本発明は、高濃度アニオン界面活性剤用添加剤及びそれを含むアニオン界面活性剤組成物に関する。
高級アルコールのアルキレンオキシド付加体(オキシアルキレンアルキルエーテル)の硫酸化により得られるアルキルエーテルサルフェートは、皮膚に対する刺激が少なく、液体洗浄剤、例えば、シャンプー、医薬、化粧品用のアニオン界面活性剤として広く使用されている。
アルキルエーテルサルフェートは、通常、水を含有するペースト状又は液状組成物として製造されるが、その有効成分濃度は、取り扱い性、製造装置の効率、製品輸送のコスト、流動性などを考慮して出来るだけ高濃度に設定するのが望ましい。アルキルエーテルサルフェート組成物の流動性は、原料高級アルコールの化学構造、オキシアルキレン単位の繰返し数、未反応オキシアルキレンアルキルエーテルの量、副生アルキレンエーテルグリコール及び無機塩類等の含有量などに影響され、同一有効成分濃度においてもその流動性は著しく異なる。例えば、ドラム缶からアルキルエーテルサルフェート組成物の抜き出しが困難になる程流動性が低下することがあることも知られている。したがって、アルキルエーテルサルフェートの濃度を下げることなくこれを高濃度で含む組成物の流動性を改善できれば、生産効率が向上すると共に輸送コストが減少し、工業的に極めて有利である。
アルキルエーテルサルフェート組成物の流動性を向上させる手段として、例えば(1)アルキルエーテルサルフェートと、ポリアルキレンエーテルグリコールから得られたアルキレンエーテルグリコール硫酸エステルの塩を粘度調整剤として含有する組成物(例えば、特許文献1)、(2)オキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステルの中和工程時又は中和後に平均分子量300〜6000のポリエチレングリコールを、該硫酸化物に対して0.1〜25質量%の割合で添加して得られる低粘度界面活性剤(例えば、特許文献2)などが開示されている。
しかしながら、前記(1)の組成物及び(2)の低粘度界面活性剤においては、ある程度の流動性の改善効果は見られるものの、十分に満足し得るものではなく、より高い流動性を示すアルキルエーテルサルフェート組成物およびそのようなアルキルエーテルサルフェート組成物を与えることができる流動化剤の開発が望まれていた。
特開昭56−36596号公報 特開昭50−116383号公報
本発明は、アルキルサルフェートやアルキルエーテルサルフェート組成物などの高濃度アニオン界面活性剤用の流動化剤として有用な新規な添加剤、該添加剤を含む高濃度アニオン界面活性剤組成物を提供する。
本発明者らは、含窒素化合物、特にアミドアルコール化合物、アミドアミン型化合物、ベタイン型化合物、及びイミダゾリン型化合物が、アルキルサルフェートやアルキルエーテルサルフェート組成物に対して、優れた流動性向上効果を有することを見出した。
すなわち、本発明は、
(1)含窒素化合物を含んでなる高濃度アニオン界面活性剤用添加剤であって、前記含窒素化合物が、下記式1:
Figure 0005032786
(式中、R1は炭素数5〜23の水酸基を有していてもよい炭化水素基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、R2は水素原子、あるいは炭素数1〜3のアルキル基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、R3は炭素数1〜6のアルキレン基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基又は炭素数2〜6のアルケニレン基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルケニレン基を示す。)で表されるアミドアルコール化合物、下記式2:
Figure 0005032786
(式中、R4は、炭素数7〜19の炭化水素基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、R5は、−CH2COOM、−CH2CH2COOM又は−CH2CH(OH)CH2SO3M(Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又はアルカノールアミンである)、R6及びR7は、それぞれ独立して炭素数2〜6のアルキレン基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基を示す。)で表されるアミドアミン型化合物、下記式3:
Figure 0005032786
(式中、R8は、炭素数7〜19の炭化水素基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、R9は、−CH2COOM、−CH2CH2COOM又は−CH2CH(OH)CH2SO3M(Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又はアルカノールアミンである)、R10は水素原子、−CH2COOM、−CH2CH2COOM又は−CH2CH(OH)CH2SO3M(Mは前記と同じである)、R11は炭素数1〜6のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基、好ましくは直鎖あるいは分岐のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基、あるいは水素原子、R12は、炭素数2〜6のアルキレン基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基を示す。)で表されるアミドアミン型化合物、下記式4:
Figure 0005032786
(式中、R13は炭素数8〜18の炭化水素基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、あるいはR14CONH(CH2a−(R14COは炭素数8〜18のアシル基、aは2〜4の整数である)で表される基、X-は−CH2CH(OH)CH2SO3 -基又は−CH2COO-基を示す。)で表されるベタイン型化合物、及び、下記式5:
Figure 0005032786
(式中、R16は炭素数8〜18の炭化水素基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す。)で表されるイミダゾリン型化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である高濃度アニオン界面活性剤用添加剤、及び
(2)前記高濃度アニオン界面活性剤用添加剤、下記式6:
RO(AO)mSO31 (6)
(式中、Rは炭素数9〜24の炭化水素基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、M1は水素原子、アルカリ金属又はNH4、mは平均値で0〜4の数を示す)で表される化合物を1種以上、及び水を含むアニオン界面活性剤組成物、
を提供する。
本発明によれば、高濃度のアルキルサルフェート及び/又はアルキルエーテルサルフェート組成物の流動化用として有用な新規な添加剤を提供することができる。さらに、本発明によれば、前記添加剤を含むことにより、良好な流動性を有する高濃度のアルキルサルフェート及び/又はアルキルエーテルサルフェートを含有するアニオン界面活性剤組成物を提供することができる。詳しくは、ペースト状濃度領域の幅を広げる作用によりハンドリング時の扱いを大いに改善することができる。
本発明の高濃度アニオン界面活性剤用添加剤は、含窒素化合物を1種以上含む。アルキルサルフェート(AS)やアルキルエーテルサルフェート(ES)等の組成物の流動化剤としての効果の面から、該含窒素化合物としては、以下に示すアミドアルコール化合物、アミドアミン型化合物、ベタイン型化合物、イミダゾリン型化合物が好適である。
前記アミドアルコール化合物としては、下記式1:
Figure 0005032786
で表される化合物を用いることができる。
式1において、R1は炭素数5〜23の水酸基を有していてもよい炭化水素基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す。好ましくは炭素数は7〜19である。R1CO−で表されるアシル基の例としては、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸、ドコサン酸、リノール酸、2−エチルヘキサン酸、2−オクチルウンデカン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ヤシ脂肪酸、パーム油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、牛脂脂肪酸等から誘導されるアシル基が挙げられ、特に好ましくは、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸。オレイン酸、ヤシ脂肪酸、パーム油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、牛脂脂肪酸から誘導されるアシル基である。アミドアルコール化合物は式1で表される化合物単独であっても混合物であってもよい。アミドアルコール化合物中のアシル基の50質量%以上が炭素数12〜14の脂肪酸から誘導されるアシル基であることが好ましく、また、40質量%以上100質量%未満が炭素数12の脂肪酸から誘導されるアシル基であることがより好ましい。
2は、水素原子、あるいは炭素数1〜3のアルキル基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基であり、好ましくはメチル基、エチル基、特に好ましくはメチル基である。また、R3は炭素数1〜6のアルキレン基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基又は炭素数2〜6のアルケニレン基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルケニレン基であり、好ましくは炭素数2又は3の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基である。
前記式1のアミドアルコール化合物の具体例としては、N−エタノール−N−メチルオクタン酸アミド、N−エタノール−N−メチルデカン酸アミド、N−エタノール−N−メチルドデカン酸アミド、N−エタノール−N−メチルテトラデカン酸アミド、N−エタノール−N−メチルヘキサデカン酸アミド、N−エタノール−N−メチルオクタデカン酸アミド、N−エタノール−N−メチルヤシ脂肪酸アミド、N−エタノール−N−メチルパーム核油脂肪酸アミド、N−イソプロパノール−N−エチルドデカン酸アミド、N−エチル−N−イソプロパノールオレイン酸アミド、N−エチル−N−イソプロパノールイソステアリン酸アミド等が挙げられる。
前記式1で表されるアミドアルコール化合物の製造方法は特に限定されず、例えば、脂肪酸とアルカノールアミンとの脱水反応、脂肪酸ハロゲン化物とアルカノールアミンの反応、あるいは油脂又は脂肪酸低級アルコールエステルとアルカノールアミンとのアルカリ触媒下でのエステル−アミド交換反応等の後、水蒸気蒸留等で精製し、製造することができる。これらの方法で得られた製造物中に、アルカノールアミン、脂肪酸、無機塩、グリセリン等が少量含まれていることがあるが、それらは高濃度アニオン界面活性剤用添加剤としての性能には差し支えない程度である。
前記アミドアミン型化合物としては、下記式2:
Figure 0005032786
で表される化合物を用いることができる。
式2において、R4は、炭素数7〜19の炭化水素基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、好ましくは炭素数11〜15のアルキル基である。R4CO−で表されるアシル基としては、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ココイル基が好適である。
5は、−CH2COOM、−CH2CH2COOM又は−CH2CH(OH)CH2SO3Mを示す。Mは水素原子、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属、アンモニウム又はトリエタノールアミンなどのアルカノールアミンであるが、特にアルカリ金属及びアルカノールアミンが好ましい。
アミドアミン型化合物は式2で表される化合物単独であっても混合物であってもよい。本化合物中のアシル基の50質量%以上が炭素数12〜14の脂肪酸から誘導されるアシル基であることが好ましく、また、40質量%以上100質量%未満が炭素数12の脂肪酸から誘導されるアシル基であることがより好ましい。
6及びR7は、それぞれ独立して炭素数2〜6のアルキレン基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基、好ましくはエチレン基を表す。
前記式2で表される化合物の具体例としては、N−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N−ラウロイル−N’−カルボキシエチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N−ミリストイル−N’−カルボキシメチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N−ミリストイル−N’−カルボキシエチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N−ココイル−N’−カルボキシメチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N−ココイル−N’−カルボキシエチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N−パルミトイル−N’−カルボキシメチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N−パルミトイル−N’−カルボキシエチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン及びこれらの塩等が挙げられる。
前記アミドアミン型化合物の他の例としては、下記式3:
Figure 0005032786
で表される化合物が挙げられる。
式3において、R8は、炭素数7〜19の炭化水素基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、好ましくは炭素数11〜15のアルキル基である。R8CO−で表されるアシル基としては、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ココイル基が好適である。
アミドアミン型化合物は式3で表される化合物単独であっても混合物であってもよい。本化合物中のアシル基の50質量%以上が炭素数12〜14の脂肪酸から誘導されるアシル基であることが好ましく、また、40質量%以上100質量%未満が炭素数12の脂肪酸から誘導されるアシル基であることがより好ましい。
9は、−CH2COOM、−CH2CH2COOM又は−CH2CH(OH)CH2SO3Mを示し、R10は水素原子、−CH2COOM、−CH2CH2COOM又は−CH2CH(OH)CH2SO3Mを示す。Mは水素原子、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属、アンモニウム又はトリエタノールアミンなどのアルカノールアミンであるが、特にアルカリ金属及びアルカノールアミンが好ましい。
11は炭素数1〜6のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基、好ましくは直鎖あるいは分岐のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基、R12は、炭素数2〜6のアルキレン基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基、好ましくはエチレン基を表す。
前記式3で表される化合物の具体例としては、N−ラウロイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−カルボキシメチルエチレンジアミン、N−ラウロイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス(カルボキシメチル)エチレンジアミン、N−ラウロイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス(カルボキシエチル)エチレンジアミン、N−ミリストイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−カルボキシメチルエチレンジアミン、N−ミリストイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス(カルボキシメチル)エチレンジアミン、N−ミリストイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス(カルボキシエチル)エチレンジアミン、N−ココイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−カルボキシメチルエチレンジアミン、N−ココイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス(カルボキシメチル)エチレンジアミン、N−ココイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス(カルボキシエチル)エチレンジアミン、N−パルミトイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−カルボキシメチルエチレンジアミン、N−パルミトイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス(カルボキシメチル)エチレンジアミン、N−パルミトイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス(カルボキシエチル)エチレンジアミン及びこれらの塩等が挙げられる。
前記式2及び式3のアミドアミン型化合物は、例えばイミダゾリン誘導体1モルにモノクロル酢酸、アクリル酸等を1〜2モル反応させて得られる。
前記ベタイン型化合物としては、下記式4:
Figure 0005032786
で表される化合物を用いることができる。
式4において、R13は炭素数8〜18、好ましくは10〜14の炭化水素基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、あるいはR14CONH(CH2a−(R14COは炭素数8〜18、好ましくは10〜14のアシル基、aは2〜4の整数、好ましくは3である)で表される基を示す。R13及びR14COは、牛脂、豚脂等の動物系もしくは、大豆油、ヤシ油、パーム核油等の植物系の天然油、又は合成油、及びそれらの混合油から誘導される混合アルキル基、アルケニル基又はアシル基でもよい。特にヤシ油、パーム核油から誘導される混合アルキル基又はアシル基が好ましい。
ベタイン型化合物は式4で表される化合物単独であっても混合物であってもよい。本化合物中のアシル基の50質量%以上が炭素数12〜14の脂肪酸から誘導されるアシル基であることが好ましく、また、40質量%以上100質量%未満が炭素数12の脂肪酸から誘導されるアシル基であることがより好ましい。
-は−CH2CH(OH)CH2SO3 -基又は−CH2COO-基を示す。
前記式4で表されるベタイン型化合物としては、R13が炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基で、X-が−CH2CH(OH)CH2SO3 -であるヒドロキシスルホベタイン、R13がR14CONHC36−(R14COは前記と同じ)で、X-が−CH2COO-であるアミドプロピルカルボキシベタインが好ましい。
前記式4で表されるベタイン型化合物の具体例としては、下記の式(4−1)で表されるラウリルジメチルヒドロキシスルホベタイン、式(4−2)で表されるラウロイルアミノプロピルジメチルカルボキシベタイン、式(4−3)で表されるヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルカルボキシベタインなどを挙げることができる。
Figure 0005032786
イミダゾリン型化合物としては、下記式5:
Figure 0005032786
で表される化合物を用いることができる。
式5において、R16は炭素数8〜18、好ましくは10〜14の炭化水素基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、牛脂、豚脂等の動物系もしくは、大豆油、ヤシ油、バーム核油等の天然油、又は合成油、及びそれらの混合油から誘導される混合アルキル基又はアルケニル基などである。
本発明の高濃度アニオン界面活性剤用添加剤は、前記式1〜式5の含窒素化合物の1種以上を含む。2種以上含む場合、その混合割合は任意であり、高濃度アニオン界面活性剤用添加剤としての性能に何ら問題はない。
ここで「高濃度」とは、水との混合物において、アニオン界面活性剤を多量に含むことを意味し、例えば、アニオン界面活性剤の含有量として40質量%以上が好ましく、より好ましくは50質量%以上含む組成物である。アニオン界面活性剤の含有量の上限は特に拘らないが、該含有量は好ましくは90質量%以下、より好ましくは75質量%以下である。
本発明のアニオン界面活性剤組成物は、前記式1〜式5の含窒素化合物の化合物を1種以上含む高濃度アニオン界面活性剤用添加剤、下記式6:
RO(AO)mSO31 (6)
で表されるアルキルサルフェート(AS)やアルキルエーテルサルフェート(ES)等の化合物を1種以上、及び水を含む。
式6において、Rは炭素数9〜24、好ましくは炭素数12〜20の炭化水素基、好ましくは直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基である。Rの炭素数が9〜24であれば、得られる式6の化合物の、界面活性能及び水に対する溶解性のバランスが良好である。アルキル基及びアルケニル基は、直鎖、分岐鎖のいずれであってもよく、具体的には、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イコシル基、ドコシル基、オレイル基、(各置換基は、その異性体を含む)などが挙げられる。
Aで示される炭素数2〜4のアルキレン基は、直鎖、分岐鎖のいずれであってもよく、例えばエチレン基、プロピレン基、1−メチルトリメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基などを挙げることができるが、これらの中でエチレン基又はプロピレン基が好適であり、エチレン基がより好ましい。
1は水素原子、アルカリ金属又はNH4を表す。アルカリ金属としては、ナトリウム、カリウム、リチウムなどを例示することができるが、これらの中でナトリウム又はカリウムが好ましく、ナトリウムがより好ましい。
mは、平均値で0〜4の数であり、好ましくは0.1〜2、より好ましくは0.5〜1.5である。
本発明のアニオン界面活性剤組成物における、高濃度アニオン界面活性剤用添加剤の含有量は、式6の化合物の種類や当該添加剤の種類に応じて異なるが、一般的には式6の化合物100質量部に対し、0.1〜50質量部が好ましく、より好ましくは1〜30質量部、特に好ましくは2〜20質量部である。このように、式6の化合物に本発明の高濃度アニオン界面活性剤用添加剤を加えることにより、式6の化合物を高濃度に含む組成物であっても良好な流動性を発揮し、取り扱い性がよくなる。水の含有量は式6の化合物100質量部に対し、10〜60質量部が好ましく、より好ましくは20〜50質量部、特に好ましくは25〜40質量部である。
本発明のアニオン界面活性剤組成物は、実質的に、大半の式6で表されるアニオン界面活性剤と、式1〜式5で表される含窒素化合物及び水の3成分からなる組成物である。特に、無機塩などの他の流動助剤を含まなくても良好な流動性を示し、アニオン界面活性剤プレミックスとして洗剤等の中間製品になり得る。つまり、本発明のアニオン界面活性剤組成物は流動性に優れるのが特長であり、このハンドリング性の良い組成物をプレミックスとして、シャンプーや液体全身洗浄剤などの原料とすることが出来る。
一般に界面活性剤組成物において、無機塩などを粘度調整剤として使用することがあるが、無機塩を添加した場合は、シャンプーなどの製品において再度の粘度調整が必要となる。一方、本発明のアニオン界面活性剤組成物は、アニオン界面活性剤(式6の化合物)と補助界面活性剤(式1〜5の含窒素化合物)を有効成分として含むプレミックスであり、プレミックスにおいては無機塩を必ずしも必要とはせず、シャンプー等の粘度調整に自由度を与えることも出来る。
本発明のアニオン界面活性剤プレミックスは、系内の組成安定化のためpHを中性領域近傍にすることが好ましく、具体的には5から8、より好ましくは5.5〜7.5にすることが好ましい。そのためには例えば、リン酸、クエン酸、多塩基酸等のpH緩衝剤を含むことが望ましい。
本発明のアニオン界面活性剤組成物は、常法に従って製造でき、液体洗浄剤組成物に好適に用いることができる。該液体洗浄剤組成物には、必要に応じて色素、香料、可溶化剤、ビルダーなどの補助剤を適宣加えることができる。さらに、洗浄力や泡立ちを調整する目的で、他のアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤などを添加することができる。液体洗浄剤組成物は、例えば、シャンプー、ボディシャンプー、台所用洗剤、リキッドソープなどに用いられる。
合成例(AO付加)
耐圧反応装置に入れた炭素数12/14の高級アルコールに対し、常法に従い、触媒存在下で、エチレンオキサイド(EO)を導入しアルコールのEO付加物を得た。得られたアルコールのEO付加物は次に以下のように硫酸化した。
合成例(硫酸化)
炭素数12/14高級アルコールエトキシレート(酸化エチレンの平均付加モル数1.0)を薄膜式連続硫酸化設備を用いて、常法によりSO3ガスで硫酸化後、26質量%水酸化ナトリウム水溶液中に投入し、中和を行いアニオン界面活性剤水溶液(水分含量:28質量%)を得た。
実施例1〜7
合成例で得たアニオン界面活性剤水溶液に、表1に示す添加剤を加え、必要に応じて、水で希釈、あるいはロータリーエバポレーターを用いて濃縮し、冷却後、減圧下で気泡の除去処理を施し、アニオン界面活性剤組成物を得た。
各アニオン界面活性剤組成物の流動性を以下に示す方法で評価した。すなわち鉛直に立てた内径10mmの円柱状のガラス管に試料組成物を15mL仕込み、上部に詮をして表中に記載の各温度で充分静置した。静置後、栓をはずして試料の下端が10cm移動するのに要した時間を流動性の指標とした。
結果を、添加剤の含有量及びアニオン界面活性剤濃度と共に、第1表に示す。
比較例1〜4
合成例で得たアニオン界面活性剤水溶液に、添加剤を加えることなしに、減圧下で気泡除去処理を施したのち、このアニオン界面活性剤水溶液について、前記と同様にして流動性の評価を行った。
結果を、アニオン界面活性剤濃度と共に、第1表に示す。
Figure 0005032786
Figure 0005032786
以上説明したように、含窒素化合物を含む本発明の高濃度アニオン界面活性剤用添加剤は、アルキルサルフェート及び/又はアルキルエーテルサルフェート組成物の流動化剤として有用であり、それを用いることにより、良好な流動性を有する高濃度のアルキルサルフェート及び/又はアルキルエーテルサルフェート含有アニオン界面活性剤組成物が得られる。

Claims (5)

  1. 記式1:
    Figure 0005032786
    (式中、R1は炭素数5〜23の水酸基を有していてもよい炭化水素基、R2は水素原子、あるいは炭素数1〜3のアルキル基、R3は炭素数1〜6のアルキレン基又は炭素数2〜6のアルケニレン基を示す。)で表されるアミドアルコール化合物;
    下記式6:
    RO(AO)mSO31 (6)
    (式中、Rは炭素数9〜24の炭化水素基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、M1は水素原子、アルカリ金属又はNH4、mは平均値で0〜4の数を示す)で表される化合物を1種以上;および
    水を含むアニオン界面活性剤組成物であって、
    前記式6の化合物の含有量が65〜75質量%である、アニオン界面活性剤組成物
  2. 前記式6の化合物100質量部に対して、前記式1のアミドアルコール化合物を0.1〜50質量部、及び水を10〜60質量部の割合で含む請求項1に記載のアニオン界面活性剤組成物。
  3. 炭素数が3〜6のアルカンジオール溶剤を含まない請求項1又は2に記載のアニオン界面活性剤組成物。
  4. 前記式1の化合物、前記式6の化合物、及び水の3成分からなる請求項1〜3のいずれか1項に記載のアニオン界面活性剤組成物。
  5. 前記式6の化合物の含有量が71〜75質量%である請求項1〜4のいずれか1項に記載のアニオン界面活性組成物。
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