JP5447793B2 - 鋼板用冷間圧延油組成物および冷間圧延方法 - Google Patents
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Description
本発明は、又、上記冷間圧延油組成物を調製するのに好適な鋼板用冷間圧延油用添加剤組成物を提供することを目的とする。
ノニオン性界面活性剤とアニオン界面活性剤との重量比(ノニオン/アニオン)が0.1/1〜50000/1の範囲であるのが好ましく、特に好ましくは5/1〜500/1である。
本発明に関わる鋼板用冷間圧延油用添加剤組成物は、ノニオン性界面活性剤と、エチレンオキシドの平均付加モル数が2以上のポリエチレンオキシド鎖を分子内に有するアニオン界面活性剤を含有することを特徴とする。
本発明に用いられる冷間圧延油組成物に含有される基油としては、動植物油脂、鉱油および合成エステルから選ばれるものであり、従来から冷間圧延油に用いられているものを使用できる。具体的には、例えば動植物油脂としては牛脂、パーム油、パーム核油、ナタネ油、ヤシ油等が、鉱油としてはマシン油、スピンドル油、タービン油等が挙げられる。また、合成エステルとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、オクチルアルコール、ラウリルアルコール、イソブチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール等の一価アルコールまたはエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の多価アルコールとラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の一価脂肪酸またはアクリル酸、メタクリル酸、コハク酸、炭素数12のアルケニルコハク酸、炭素数36のダイマー酸、炭素数54のトリマー酸等の多価脂肪酸との合成エステル化物が使用できる。これらの群から選ばれる1種または2種以上を選ぶことができる。ただし、特に温度が低い時期に起こりやすい圧延油の固化および圧延加工によって発生した金属粉と圧延油の混和による圧延機廻り堆積スカムの生成を防止するには、流動点が20℃以下の基油を使用することが好ましい。流動点より高い動植物油脂や合成エステル等を用いる場合は、流動点が低い別の基油との組み合わせで構成し、圧延油自体の流動点を好ましくは20℃以下に、より好ましくは10℃以下にすることにより、圧延材の表面品質および作業環境を大幅に向上することが可能になる。
(1)供試圧延油内容および調整方法
1)表1に基油の種類を示す。
2)表2にノニオン性界面活性剤の内容を示す。
3)表3に添加剤の種類を示す。
4)表4に供試圧延油組成を示す。
供試圧延油組成物は、それぞれ100gずつ作製した。まず基油を50℃に加温、攪拌し、50℃に到達したら、ノニオン性界面活性剤を添加し、溶解確認後5分間攪拌した。次いで添加剤を添加する場合は添加し、さらに溶解確認後5分間攪拌した。
(A)乳化性試験
表4に示す各供試圧延油を下記の条件でエマルション建浴し、攪拌後直後のエマルション平均粒径(新油および鉄粉500ppm混入時)から以下の評価基準に基づき乳化性を評価した。なお、平均粒径測定に際しては、粒度分布測定装置(Multisizer III,ベックマン・コールター(株)製)を使用した。
圧延油濃度;3体積%
建浴量;1L
使用水;脱イオン水(硫酸にてpH4.5に調整)
浴温度;60℃
攪拌条件;ホモミキサー7000rpm×30min
鉄粉混入量;エマルションに対して0ppm(新油)および500ppm
使用鉄粉;市販酸化鉄粉(Fe3O4,平均粒径1μm以下)
◎;10μm以下
○;10〜12μm
△;12〜15μm
×;15μm以上
表4に示す各供試圧延油を下記の条件でエマルション建浴し、新油エマルション中にテストピースを浸漬し、引き上げてからテストピース上の余剰エマルションを湯洗後、表面炭素分析装置(LECO)にてテストピース上の付着油分量を測定した。付着油分量から下記の評価基準に基づきプレートアウト性を評価した。本試験では付着油分量が多いほどプレートアウト性が良好なため、潤滑性に優れるといえる。
圧延油濃度;3体積%
建浴量;1L
使用水;脱イオン水
浴温度;60℃
攪拌条件;ホモミキサー7000rpm×30min
供試液;プレートアウト性試験用エマルション
テストピース;SPCC−SB(0.3mm×30mm×100mm)
浸漬時間;1sec
湯洗条件;50℃の湯槽に浸漬1sec
付着油分量測定;表面炭素分析装置(LECO)にて500℃×5minでテストピース上の付着炭素量測定後、付着炭素量を1.3倍することで付着油分量に換算
◎;付着油分量が400mg/m2以上
○;付着油分量が300mg/m2以上、400mg/m2未満
△;付着油分量が200mg/m2以上、300mg/m2未満
×;付着油分量が200mg/m2未満
表4に示す各供試圧延油を高速短冊圧延試験機にて下記条件で圧延潤滑試験を行い、圧延荷重で比較評価した。圧延荷重が低いほど圧延潤滑性が良好であるといえる。
テストピース;SPCC−SB(1.2mm×30mm×500mm)
圧延ロール;500mmφ(エメリー紙#80研磨;表面粗度Ra0.3μm)
圧延速度;500m/min
圧下率;30%
圧延油濃度;3体積%
建浴量;10L
浴濃度;50℃
スプレー量:ベースレスポンプにて1L/minを上下のロールに供給
◎;圧延荷重が250N未満
○;圧延荷重が250N以上、270N未満
△;圧延荷重が270N以上、300N未満
×;圧延荷重が300N以上
Claims (10)
- 1)動植物油脂、鉱油および合成エステルから選ばれる少なくとも1種類以上の基油と、2)HLBが5〜10のノニオン性界面活性剤と、3)エチレンオキシドの平均付加モル数が2以上のポリエチレンオキシド鎖を分子内に有するポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル塩及びポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)硫酸エステル塩からなる群から選ばれるアニオン界面活性剤を含有することを特徴とする鋼板用冷間圧延油組成物。
- アニオン界面活性剤が、炭素数2〜50の疎水基部分を分子内に含む請求項1に記載の鋼板用冷間圧延油組成物。
- アニオン界面活性剤が、疎水基部分中に1分子当たり少なくとも1個の炭素二重結合(C=C)を有する請求項1または2に記載の鋼板用冷間圧延油組成物。
- アニオン界面活性剤中のポリエチレンオキシド鎖のエチレンオキシド平均付加モル数が2〜30である請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋼板用冷間圧延油組成物。
- アニオン界面活性剤の含有量が0.0001〜1.0重量%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の鋼板用冷間圧延油組成物。
- ノニオン性界面活性剤が、1分子当たり少なくとも1個以上のエステル結合(−COO−)を有するものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の鋼板用冷間圧延油組成物。
- ノニオン性界面活性剤の含有量が0.1〜5.0重量%である請求項1〜6のいずれか1項に記載の鋼板用冷間圧延油組成物。
- ノニオン性界面活性剤とアニオン界面活性剤との重量比(ノニオン/アニオン)が0.1/1〜50000/1の範囲である請求項1〜7のいずれか1項に記載の鋼板用冷間圧延油組成物。
- 圧延機にて、請求項1〜8のいずれか1項に記載の鋼板用冷間圧延油組成物を水で0.2〜20体積%に希釈した水性エマルションを循環方式で使用することを特徴とする冷間圧延方法。
- HLBが5〜10のノニオン性界面活性剤と、エチレンオキサイドの平均付加モル数が2以上のポリエチレンオキシド鎖を分子内に有するポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル塩及びポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)硫酸エステル塩からなる群から選ばれるアニオン界面活性剤を含有することを特徴とする鋼板用冷間圧延油用添加剤組成物。
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