JP5568437B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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本発明は、複数の加熱部がトッププレート上に配置された加熱調理器に関する。
従来、この種の加熱調理器で手前から奥行き方向に複数の加熱部がトッププレート上に配置された縦型の調理器では、各加熱部と対応するボタン類や出力調整用のダイヤルが設けられた操作部が、本体の正面に水平に並べられることが多い。
特開2003−109735号公報 特開2001−355858号公報
しかるに特許文献1のような加熱調理器では、前後の加熱部とこれに対応する左右の操作部の位置関係は明確にあらず、例えば特許文献2のような操作パネルの表示部に対応する加熱部の配置を模式的な図で示すといった手段により明確にしていた。縦型の加熱調理器のメリットである狭い幅に加熱部が複数設けられる省スペース設計では操作パネルの面積にも制約があり、上記のような模式的な図を載せるには、使用者に十分認識できるスペースを確保できなかった。また、加熱の強弱を調整するだけでなく保温調理・タイマー調理といった各種の調理モードが要求されるようになり、これに対応するため操作パネルにおけるスイッチ類が増加したこともあり、限られたスペースで認識させる手段が要求されていた。
上記課題を解決させるため本案の加熱調理器は、複数の加熱部が前後に配置され、これら加熱部の直上に配設されるトッププレートには加熱領域を示すマーキングが施されており、またこれら加熱部に対応する操作パネルがそれぞれ独立して備えられる縦型の加熱調理器で、前記マーキングの中央には前記各加熱部でそれぞれ異なる図柄が施され、加熱調理器の前面には前記複数の加熱部の内、前側の加熱部に対応する操作パネルが上方に、後ろ側の加熱部に対応する操作パネルが下方に配置され、各操作パネルには対応する前記加熱部のマーキング中央の図柄と相似の図柄が施されたスイッチが設けられていることを特徴とする。
また上記課題を解決させるため本案の加熱調理器は、複数の加熱部が左右に配置され、これら加熱部の直上に配設されるトッププレートには加熱領域を示すマーキングが施されており、またこれら加熱部に対応する操作パネルがそれぞれ独立して備えられる加熱調理器で、前記マーキングの中央には前記各加熱部でそれぞれ異なる図柄が施され、加熱調理器の前面には前記複数の加熱部の内1側方の加熱部に対応する操作パネルが上方に、他側方の加熱部に対応する操作パネルが下方に配置され、各操作パネルには対応する前記加熱部のマーキング中央の図柄と相似の図柄が施されたスイッチが設けられていることを特徴とする。
また前記トッププレートには、加熱領域を示すマーキングとは別に、加熱領域から外れた位置に補助マーキングが施されており、補助マーキングは前記マーキング中央の図柄に相似の図柄であることを特徴とする。
また前記操作パネルは正面斜め上向き姿勢をとり、上方から前記スイッチの図柄が確認できることを特徴とする。
本発明によれば、複数の加熱部を備え、加熱部の直上に配設されるトッププレートに加熱領域を示すマーキングが施された加熱調理器において、加熱部の直上に施されたマーキング及びこのマーキングの補助的役割をするマーキングの図柄と、これに対応する操作パネルのスタートスイッチが共通の図柄であるため、加熱部と操作部の位置関係が明確になり、使い勝手のよい加熱調理器を提供できる。
本発明の第1実施形態が適用される加熱調理器の斜視図 同加熱調理器の平面図 同加熱調理器の正面図 本発明の第2実施形態が適用される加熱調理器の平面図
以下、本発明の実施形態を図にもとづいて説明する。
図1は本発明に係る第1実施形態が適用される加熱調理器の斜視図を示す。実施例における加熱調理器10は、金属製の鍋等の加熱対象を電磁誘導作用により加熱する電磁調理器で、誘導加熱コイル(図示せず)を備えた加熱部20、30がトッププレート11上に前後方向に配置された縦型の加熱調理器である。加熱部20、30の操作は、前面に設けられた操作パネル22、32に備えられたスタートスイッチ24、34により加熱調理の開始が、出力調整スイッチ25、35により加熱能力の調整が手動によるボタン操作で行われる。このほかにも操作パネル22、23には、タイマー調理、保温調理といった調理モードの設定を切り換えるモードスイッチ26、36を備え、調理モードや調理時間をアルファベットや数字で表示する表示部27、37を備えている。これら操作スイッチ類と表示部は、操作パネル面上を横並びに配置されており、操作感を向上させている。操作パネル22、23は前後の加熱部20、30に対応してそれぞれ独立して備えられており、前後いずれかの加熱部を使用するときは、これに対応する操作パネルを操作する。
図2に示すように、トッププレート11はガラス材質からなる表面プレートで、長方形の板状の部材であり、誘導加熱コイルを備えた加熱部20、30の直上となる位置には円形や四角形などの図柄でマーキング21、31が施されている。マーキングの方法は、おもにガラス用耐熱インクを使った印刷である。
トッププレート11の縁部には、金属製の枠体であるトップフレーム12が加熱調理器10の上面に固定されている。トップフレーム12は中央が開口された枠体で、開口部には加熱部20、30の誘導加熱コイルがトッププレート11と近接するよう配置されており、トップフレーム12の開口部の縁部には、トッププレート11とトップフレーム12の上面が面一となって固定支持されるよう、トッププレート11の四辺が張り合わされる段差部12aが設けられている。
トッププレート11に施されるマーキング21、31は、電磁調理器において加熱効率の良い調理を行なうために通常行われる手段であり、加熱領域となる適正位置に鍋などの調理具が載置されるよう誘導するための表示手段で、加熱部直上の位置に円形や四角形などの図形をガラス用耐熱インクなどでトッププレート11に印刷するもので、印刷で行われるものの他に、発光ダイオードなどの表示部材をトッププレートの裏面に円形に配置するものがある。
本発明の加熱調理器10のトッププレート11におけるマーキング21、31には、同心円の図柄の中央に中央図柄21a、31aが施され、この中央図柄はトッププレート11上前後の加熱部で異なっている。前側の加熱部20と対応するマーキング21の中央に施された中央図柄21aは円形の図柄が施され、後ろ側の加熱部30と対応するマーキング31の中央に施された中央図柄31aは四角形の図柄が施されている。
また、トッププレート11上のマーキングで示された加熱領域から外れた位置には、補助マーキング21b、31bが施されている。補助マーキング21b、31bはそれぞれ中央図柄21a、31aと相似の図柄であり、21bが円形であるのに対し、31bは四角形の図柄である。
補助マーキング21b、31bは、鍋などの調理具が加熱部に載置されている場合でもマーキング中央に施された図柄を確認することができるようになっている他、鍋の掴みなどで図柄が隠れないように、補助マーキング21b、31bは加熱部20、30からみて左前方に施されている。よって加熱部20、30に調理器具が載置された後も、使用者はトッププレート11に施されたマーキングの図柄を確認することができる。
図1及び図3に示すように、操作パネル22、32は加熱調理器10の正面に上下並んだ状態で配置されている。各操作パネル面は正面上向きとなっており、操作パネル面には電源スイッチ23、33他操作スイッチが各操作パネル22、32に独立して設けられており、各加熱部の単独調理が可能である。加熱部への通電を開始させるスタートスイッチ24、34の図柄は上下の操作パネルで異なっている。操作パネル22におけるスタートスイッチ24の図柄は、トッププレート11の加熱部20の直上に施されたマーキングの中央図形21a及び補助マーキング21bと相似の円形の図柄が施されている。同様に、操作パネル32におけるスタートスイッチ34の図柄も、トッププレート11の加熱部30の直上に施されたマーキングの中央図形31a及び補助マーキング31bと相似の四角形の図柄が施されている。
このように複数の加熱部がトッププレート上に配置された加熱調理器で、加熱部の直上に施されたマーキング及びこのマーキングの補助的役割をする補助マーキングの図柄と、これに対応する操作パネルのスタートスイッチが共通の図柄であるため、加熱部と操作部の位置関係が明確になり、使い勝手のよい加熱調理器を提供することができる。
また、前後に複数の加熱部を備えた縦型の加熱調理器において前側の加熱部は、後ろ側の加熱部と比べて使用者に近いといった面もあり、後ろ側よりも使用頻度が高い傾向になる。本発明の加熱調理器10は前側の加熱器20に対応する操作パネル22が正面上側に配置されているため、使用頻度の高い前側の加熱部20と操作パネル22の間に、使用頻度の低い加熱部の操作パネルが介在することがないので、煩わしさから開放される。
また、操作パネル22、32は正面斜め上向き姿勢をとっているので、上方から鍋の中身を覗きながら調理をするときなどに、補助マーキング21b、31bを確認しながら操作パネル上のスタートスイッチの図柄が確認でき、使い勝手のよい加熱調理器を提供することができる。
図4に示すものは本発明の第2実施形態に係る加熱調理器100の平面図であり、第1実施形態と異なりトッププレート111上に複数の加熱部120、130が左右2列に配置され、各加熱部に対応する操作パネル122、132は加熱調理器100の前面に上下1列に並んで配置されている。トッププレート111の左側に配置された加熱部120にはマーキング121が施され、マーキング121の内側に施された中央図柄121aと加熱領域外に施された補助マーキング121bは相似の図柄である。
操作パネル122、132は加熱調理器10の正面に上下並んだ状態で配置されており、各操作パネル面は正面上向きとなっており、操作パネル122の面上には加熱部120への通電を開始させるスタートスイッチ124の図柄が、中央図形121a、補助マーキング121bと相似であるので加熱部と操作部の位置関係が明確になり、使い勝手のよい加熱調理器を提供することができる。
(その他の実施例)
(1)トッププレートに施されたマーキングと相似の図柄を備えたものは、操作パネルのスタートスイッチに限らず電源スイッチ他のスイッチ、出力調整用のダイヤル部にでもよい。また、単一のスイッチに限らず操作パネル上にある複数のスイッチがトッププレートに施されたマーキングと相似の図柄を備えたものでもよい。
(2)複数の加熱部がトッププレート上に前後対角位置に配置され、対応する操作パネルが上下1列に配置されるものでもよい。
10…本体 11…トッププレート 12…トップフレーム 20、30…加熱部 21、31…マーキング 21a、31a…中央図柄 21b、31b…補助マーキング 22、32…操作パネル(操作部) 24、34…スタートスイッチ

Claims (4)

  1. 複数の加熱部が前後方向に配置され、該加熱部の直上に配設されるトッププレートには加熱領域を示すマーキングが施されており、前記加熱部に対応する操作パネルがそれぞれ独立して備えられる加熱調理器において、前記マーキングの中央には前記各加熱部でそれぞれ異なる図柄が施され、加熱調理器の前面には前記複数の加熱部の内、前側の加熱部に対応する操作パネルが上方に、後ろ側の加熱部に対応する操作パネルが下方に配置され、各操作パネルには対応する前記加熱部のマーキング中央の図柄と相似の図柄が施されたスイッチが設けられていることを特徴とする加熱調理器。
  2. 複数の加熱部が左右方向に配置され、該加熱部の直上に配設されるトッププレートには加熱領域を示すマーキングが施されており、前記加熱部に対応する操作パネルがそれぞれ独立して備えられる加熱調理器において、前記マーキングの中央には前記各加熱部でそれぞれ異なる図柄が施され、加熱調理器の前面には前記複数の加熱部の内、一側の加熱部に対応する操作パネルが上方に、他側の加熱部に対応する操作パネルが下方に配置され、各操作パネルには対応する前記加熱部のマーキング中央の図柄と相似の図柄が施されたスイッチが設けられていることを特徴とする加熱調理器。
  3. 前記トッププレートには、加熱領域を示すマーキングとは別に、加熱領域から外れた位置に補助マーキングが施されており、補助マーキングは前記マーキング中央の図柄に相似の図柄であることを特徴とする請求項1または2に記載の加熱調理器。
  4. 前記操作パネルは正面斜め上向き姿勢をとり、上方から前記スイッチの図柄が確認できることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の加熱調理器。
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