JP5566978B2 - 車両後部構造 - Google Patents
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Description
また、第二のフロアパネルにおける車椅子の後輪が載置される部位が後傾面を呈することに対して、車椅子の後傾角度を低減し、被介護者の不安感を和らげることができる。
また、かかる構成によると、車椅子を搭載しない場合には、乗員が座席に着座可能である。
また、本発明は、車椅子を搭載可能な車両後部構造であって、前記車椅子の前輪が載置される第一のフロアパネルと、前記車椅子の後輪が載置される第二のフロアパネルと、を備え、前記第一のフロアパネルは、開口部が形成されたパネル本体と、前記開口部を開閉可能に覆う蓋部材と、を備え、前記蓋部材には、前記車椅子の前輪が載置される窪みが形成されており、前記第一のフロアパネルの下方に、物品収納空間が形成されていることを特徴とする。
かかる構成によると、物品収納空間を備えるので、蓋部材を開閉することによって、開口部を介して、物品収納空間に車載工具類等の物品を収納したり取り出したりすることが可能である。
また、本発明は、車椅子を搭載可能な車両後部構造であって、前記車椅子の前輪が載置される第一のフロアパネルと、前記車椅子の後輪が載置される第二のフロアパネルと、を備え、前記第一のフロアパネルには、前記車椅子の前輪が載置される窪みが形成されており、前記第一のフロアパネルは、前記第二のフロアパネルの前端部上に設けられて前記第二のフロアパネルに固定されており、前記第二のフロアパネルの前記車椅子の後輪が載置される部位は、後傾面を呈しており、前記第一のフロアパネルと前記第二のフロアパネルとの間に、物品収納空間が形成されていることを特徴とする。
かかる構成によると、物品収納空間を備えるので、蓋部材を開閉することによって、開口部を介して、物品収納空間に車載工具類等の物品を収納したり取り出したりすることが可能である。また、第一のフロアパネルが第二のフロアパネルに固定されており、これらの間に物品収納空間が形成されているので、第二のフロアパネルにおける車椅子の後輪が載置される部位が後傾面を呈しているにも関わらず、物品収納空間の断面剛性によってフロア剛性を十分に確保することができる。
フロア10は、車室の床面を構成するものであって、前方から後方に向けて順に、フロントフロアパネル11と、ミッドフロアパネル12と、リアフロアパネル13と、を備える。フロントフロアパネル11には、左右一対の前席20,20が配置されており、ミッドフロアパネル12には、左右一対の後席30,30が配置されている。リアフロアパネル13は、後席30使用時には、車室後部の荷物スペースとして使用される。これらフロントフロアパネル11、ミッドフロアパネル12及びリアフロアパネル13は、ボルト、溶接等によって互いに固定されている。また、フロア10には、前席20と後席30との間、すなわち、フロントフロアパネル11の後端からミッドフロアパネル12の前端にかけて、凹部10aが形成されている。また、フロントフロアパネル11の前端には、凸部10bが形成されており、凸部10bの下方には、燃料容器2が設けられている。また、リアフロアパネル13は、後ろに行くにつれて下がる傾斜面を呈している。
左右一対の前席20,20は、運転席及び助手席であり、フロントフロアパネル11の凸部10b上に設けられている。
左右一対の後席30,30は、ミッドフロアパネル12上に設けられている。かかる後席30,30は、ミッドフロアパネル12の前方、詳細には、後席30,30の前下方に形成された凹部10aに格納(いわゆる、ダイブイン又はダイブダウン)可能に構成されている。本発明において、「後席30が凹部10aに格納可能」とは、「後席30のシートバックを前方へ倒しつつ後席30全体を前下方に移動させ、後席30の少なくとも一部を凹部10a内に収容する」ことをいう。
図1に示すように、左右一対の電動ウインチ40,40は、車椅子100を車室後部スペースに引き込むためのウインチであり、それぞれフロントフロアパネル11と前席20との間に設けられている。かかる左右一対の電動ウインチ40,40は、車両1の図示しないバッテリを電源として作動する。
スロープ50は、車室後端に設けられており、未使用時には、バックドア3近傍に立設した状態で収納され、使用時には、バックドア開口から車両1の後方に倒されて展開される。未使用時において、スロープ50は、図示しないロック機構によって車体の左右側面に固定可能である。
続いて、図4〜図6を参照して、ミッドフロアパネル12及びリアフロアパネル13の詳細について説明する。図4は、本発明の実施形態に係るミッドフロアパネル及びリアフロアパネルを示す斜視図であり、蓋部材を閉め、スペーサを取り外した状態を示す図である。図5は、本発明の実施形態に係るミッドフロアパネル及びリアフロアパネルを示す斜視図であり、蓋部材を開けた状態を示す図である。図6は、本発明の実施形態に係るミッドフロアパネル及びリアフロアパネルを示す斜視図であり、蓋部材を閉め、一方のスペーサを取り付けた状態を示す図である。
図4に示すように、リアフロアパネル13は、前方から順に、第一の平面部13aと、壁面部13bと、第二の平面部13cと、を一体に備える金属製部材である。第一の平面部13aは、ボルト、溶接等によって、フロントフロアパネル11の後端部と互いに固定されている。第一の平面部13a上には、ボルト、溶接等によって、断面視コ字状を呈するブラケット14が固定されている。壁面部13bは、第一の平面部13aの後端から上方へ立ち上がっている。第二の平面部13cは、壁面部13bの上端から後方へ延設されており、後ろに行くにつれて下がる傾斜面すなわち後傾面を呈している。
図4に示すように、ミッドフロアパネル12は、リアフロアパネル13の前端上に設けられる部材であって、パネル本体12aと、蓋部材12bと、一対のスペーサ12cと、を備える。
スペーサ12cは、車椅子100の前輪101が載置される平坦部12c1と、平坦部12c1の下面に設けられて凹部12b1と当接する格子状リブ12c2と、を備えている。スペーサ12cは凹部12b1を塞ぐ形状を呈しており、スペーサ12cが凹部12b1に設けられた状態で蓋部材12b及びスペーサ12c,12cは、ほぼ面一となる。
続いて、本発明の実施形態に係る車両1の車室内に車椅子100を引き込む動作例について、図3及び図7を参照して説明する。図7は、本発明の実施形態に係る車両に車椅子を搭載した状態を示す側面図であり、(a)はスペーサ無しの状態を示す図、(b)はスペーサ有りの状態を示す図である。
また、本発明の実施形態に係る車両1は、スペーサ12c,12cを用いない場合には、車椅子100の前輪101,101が凹部12b1,12b1上に載置されるので、車椅子100の後傾角度を低減し、被介護者の不安感を和らげることができる。また、バックドア3に取り付けられたストップランプ5と被介護者の頭部とのスペースを十分に確保することができる。
また、本発明の実施形態に係る車両1は、車椅子100の前輪101,101が設けられる位置に凹部12b1,12b1が形成されており、さらに凹部12b1,12b1に着脱可能なスペーサ12c,12cを備えるので、被介護者の状況、車椅子100の形状等に応じて車椅子100の姿勢(前傾又は後傾角度)を調整することができる。
また、本発明の実施形態に係る車両1は、スペーサ12c,12cがそれぞれ格子状リブ12c2を備えるので、車椅子100の前輪101,101に高荷重が印加された場合にも前輪101,101を支持することができる。
また、本発明の実施形態に係る車両1は、物品収納空間Sを備えるので、蓋部材12bを開閉することによって、開口部12a4を介して、物品収納空間Sに車載工具類等の物品を収納したり取り出したりすることが可能である。
また、本発明の実施形態に係る車両1は、ミッドフロアパネル12がリアフロアパネル13に固定されており、これらの間に物品収納空間Sが形成されているので、リアフロアパネル13の後部である第二の平面部13cが後傾面を呈しているにも関わらず、物品収納空間Sの断面剛性によってフロア剛性を十分に確保することができる。
また、本発明の実施形態に係る車両1は、凹部10aに格納可能な後席30,30を備えるので、車椅子100を搭載しない場合には、乗員が後席30,30に着座可能である。
10 フロア
11 フロントフロアパネル
12 ミッドフロアパネル(第一のフロアパネル)
12a パネル本体
12a4 開口部
12b 蓋部材
12b1 凹部
12c スペーサ
13 リアフロアパネル(第二のフロアパネル)
20 前席
30 後席
Claims (5)
- 車椅子を搭載可能な車両後部構造であって、
前記車椅子の前輪が載置される第一のフロアパネルと、前記車椅子の後輪が載置される第二のフロアパネルと、前記第一のフロアパネル上に設けられた座席と、を備え、
前記第一のフロアパネルには、前記車椅子の前輪が載置される窪みが形成されており、
前記第一のフロアパネルは、前記第二のフロアパネルの前端部上に設けられて当該第二のフロアパネルに固定されており、
前記第二のフロアパネルの前記車椅子の後輪が載置される部位は、後傾面を呈しており、
前記座席は、当該座席のシートバックを前方へ倒しつつ当該座席のシートボトムを前方へ移動させることによって、前記第一のフロアパネルよりも前方のフロアに下に窪むように形成された凹部に格納可能であり、
前記座席が前記凹部に格納された状態において、前記車椅子の前記前輪が前記窪みに載置されるとともに前記車椅子の前記後輪が前記後傾面に載置される
ことを特徴とする車両後部構造。 - 車椅子を搭載可能な車両後部構造であって、
前記車椅子の前輪が載置される第一のフロアパネルと、前記車椅子の後輪が載置される第二のフロアパネルと、を備え、
前記第一のフロアパネルは、
開口部が形成されたパネル本体と、
前記開口部を開閉可能に覆う蓋部材と、
を備え、
前記蓋部材には、前記車椅子の前輪が載置される窪みが形成されており、
前記第一のフロアパネルの下方に、物品収納空間が形成されている
ことを特徴とする車両後部構造。 - 車椅子を搭載可能な車両後部構造であって、
前記車椅子の前輪が載置される第一のフロアパネルと、前記車椅子の後輪が載置される第二のフロアパネルと、を備え、
前記第一のフロアパネルには、前記車椅子の前輪が載置される窪みが形成されており、
前記第一のフロアパネルは、前記第二のフロアパネルの前端部上に設けられて前記第二のフロアパネルに固定されており、
前記第二のフロアパネルの前記車椅子の後輪が載置される部位は、後傾面を呈しており、
前記第一のフロアパネルと前記第二のフロアパネルとの間に、物品収納空間が形成されている
ことを特徴とする車両後部構造。 - 前記窪みに着脱可能なスペーサを備える
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両後部構造。 - 前記スペーサは、
前記車椅子の前輪が載置される平坦部と、
前記平坦部の下面に設けられた格子状リブと、
を備えることを特徴とする請求項4に記載の車両後部構造。
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