JP3410005B2 - 車椅子用固定装置 - Google Patents

車椅子用固定装置

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JP3410005B2
JP3410005B2 JP26085897A JP26085897A JP3410005B2 JP 3410005 B2 JP3410005 B2 JP 3410005B2 JP 26085897 A JP26085897 A JP 26085897A JP 26085897 A JP26085897 A JP 26085897A JP 3410005 B2 JP3410005 B2 JP 3410005B2
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弥一郎 高山
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日産車体株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装置本体上に配置
された車椅子のフレームを掛止して固定する車椅子用固
定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車椅子利用者が遠方へ移動する際
には、図9に示すようなマイクロバスやワンボックスカ
ーなどの車両201が使用されている(実開昭62−1
620号公報参照)。この車両201には、後部に乗員
室202が設けられており、該乗員室202のフロア2
03には、車椅子204を固定する車椅子用固定装置が
複数カ所に設けられている。
【0003】前記車椅子204は、図10に示すよう
に、パイプ材が矩形状に形成されてなるフレーム205
及び該フレーム205を左右に架橋したシート材206
により形成された椅子本体207と、該椅子本体207
より前方へ延出した足掛け部208と、前記椅子本体2
07の前部及び後部に設けられた自在輪209及び駆動
輪210とにより構成されており、前記車椅子用固定装
置は、前記足掛け部208に襷掛けされる前部用帯体2
11と、前記駆動輪210に襷掛けされる側部帯体21
2とを備えている。両帯体211,212は、その一端
が前記フロア203に固定されており、他端には、フロ
ア203に設けられた取り付け部213に係止されるバ
ックル214が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記車
椅子用固定装置にあっては、車椅子204をフロア20
3に固定する際には、各帯体211,212を、足掛け
部208あるいは駆動輪210に襷掛けするとともに、
その先端に設けられたバックル214を、フロア203
に設けられた取り付け部213に係止しなければなら
ず、固定作業が面倒で、介護者の負担が大きかった。
【0005】これを解決するために、モータ駆動により
車椅子204を固定する装置も考案されているが、車椅
子204を所定の固定位置に正確に位置決めしなければ
ならず、車椅子204の操作が大変であった。さらに、
車椅子204のサイズやメーカーによる差違に合わせて
装置の一部を変更する必要があり、コスト高となってし
まう。
【0006】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、装置の変更を伴うことなく、車椅
子を確実に固定することができる車椅子用固定装置を提
供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に請求項1の発明にあっては、フロアに固定される装置
本体と、該装置本体のケーシングに設けられた固定ブロ
ックと、該固定ブロックに回動自在に支持されたガイド
アームと、該ガイドアームの上端部に回動自在に支持さ
れ、一方の自由端部に鉤状のフック部を有するフック
と、該フックの他方の自由端部を、先端部にて回動自在
に支持する作動伝達アームと、該作動伝達アームの基端
部を回動自在に支持する作動ベースと、該作動ベース
を、前記装置本体のケーシングの左右方向に沿って前記
固定ブロックへ近づく方向及び離れる方向へ移動する移
動手段と、により構成し、該移動手段により前記作動ベ
ースを前記離れる方向へ移動した際に、前記作動伝達ア
ームを介して前記フックを起立方向へ回動させ、該フッ
クが、前記装置本体上に位置決めされた車椅子のフレー
ムに当接される当接状態と、前記フックの回動が前記当
接により阻止され、前記フックを支持した前記ガイドア
ームの倒れる方向への回動が開始され、前記フックが前
記フレームを摺動しつつ、下方へ移動される下方移動状
態と、前記フックの下方への移動に伴い、該フックの前
記フック部を、前記フレームに掛止させ、かつ下方へ付
勢する下方付勢状態と、を形成可能に構成した。
【0008】すなわち、装置本体のケーシングに倒伏さ
れた状態に維持されたフックは、作動ベースを移動する
移動手段の作動に伴い、車椅子のフレームに当接される
まで回動される。そして、前記フックは、前記フレーム
に当接されたことよりそれ以上の回動が阻止されるとと
もに、フックを支持するガイドアームの回動が開始され
る。すると、フレームに当接した前記フックは、フレー
ムを摺動しつつ下方へ移動され、やがて、前記フレーム
に掛止されるとともに、下方へ付勢される。これによ
り、装置本体上に位置決めされた車椅子は、そのフレー
ムが、前記フックによって、フロアに固定された装置本
体に掛止された状態で付勢される。したがって、鉤状の
フック部の回動軌跡内にある車椅子のフレームは掛止で
き、車椅子のフレームが種々あっても本装置1つで対応
できる。
【0009】また、請求項2の発明においては、フロア
に固定される装置本体と、該装置本体のケーシングに左
右方向に沿って延設されたガイドレールと、該ガイドレ
ールの左側及び右側の部位に設けられた一対の左右固定
ブロックと、各固定ブロックのそれぞれに回動自在に支
持された左右ガイドアームと、各ガイドアームの上端部
にそれぞれ回動自在に支持され、一方の自由端部に鉤状
のフック部を有する左右フックと、各フックのそれぞれ
の他方の自由端部を、先端部にて回動自在に支持する左
右作動伝達アームと、各作動伝達アームの基端部をそれ
ぞれ回動自在に支持するとともに、前記ガイドレールに
沿って各々移動自在に設けられた左右作動ベースと、両
作動ベースの一方に設けられ、他方の作動ベース側へ延
出するリードスクリューを回転可能に支持した支持部材
と、該支持部材に支持された前記リードスクリューを回
転させる回転手段と、前記他方の作動ベースに設けら
れ、前記リードスクリューに螺合して、該リードスクリ
ューの回転に伴い、前記左右作動ベースを互いに近接す
る近接方向及び離間する離間方向へ移動する螺合部材
と、により構成し、前記リードスクリューを回転させ、
前記左右作動ベースを前記近接方向へ移動した際に、前
記左作動伝達アームにより起立方向へ回動される前記左
フックが、前記装置本体上に位置決めされた車椅子の左
フレーム構成部材に当接され、その回動が阻止された時
点より前記左フックを支持する左ガイドアームが倒れる
方向へ回動され、前記左フックが前記左フレーム構成部
材を摺動しつつ下方へ移動され、前記左フックが前記左
フレーム構成部材に掛止され、かつ下方へ付勢された状
態で前記左作動ベースの移動が停止される左フレーム固
定行程と、前記右作動伝達アームにより起立方向へ回動
される前記右フックが、前記装置本体上に位置決めされ
た車椅子の右フレーム構成部材に当接され、その回動が
阻止された時点より前記右フックを支持する右ガイドア
ームが倒れる方向へ回動され、前記右フックが前記右フ
レーム構成部材を摺動しつつ下方へ移動され、前記右フ
ックが前記右フレーム構成部材に掛止され、かつ下方へ
付勢された状態で前記右作動ベースの移動が停止される
右フレーム固定行程と、を形成可能に構成するととも
に、前記左フレーム固定行程及び前記右フレーム固定行
程のいずれか一方の行程が先行して終了した場合であっ
ても他方の行程を継続させる。
【0010】すなわち、回転手段が作動され、リードス
クリューが回転されるとともに、左右作動ベースが互い
に近接する近接方向へ移動された際には、左右作動ベー
スに支持された左右作動伝達アームを介して、左右フッ
クがそれぞれ起立方向へ回動される。このとき、左右フ
ックのいずれか一方、仮に左フックが先行して、装置本
体上に位置決めされた車椅子の左フレーム構成部材に当
接され、その回動が阻止されたとして、その際には、こ
の時点より前記左フックを支持する左ガイドアームが倒
れる方向へ回動され、前記左フックが前記左フレーム構
成部材を摺動しつつ下方へ移動される。すると、左フッ
クの下方への移動に伴い、該左フックは、前記左フレー
ム構成部材を掛止するとともに下方へ付勢される。これ
により、装置本体上に位置決めされた車椅子は、そのフ
レームを形成する左フレーム構成部材が、前記左フック
によって、フロアに固定された装置本体に、下方に付勢
された状態で掛止される。
【0011】このとき、前記左フックを作動させる前記
左作動ベースは停止するが、右フックを作動させる右作
動ベースの移動は継続され、右フックの作動は継続され
るので、前述と同様に、前記右フックが装置本体上に位
置決めされた車椅子の右フレーム構成部材に当接される
まで回動されるとともに、右フレーム構成部材を摺動し
つつ下方へ移動され、前記右フレーム構成部材は、前記
右フックによって掛止された状態で下方へ付勢される。
【0012】このように、装置本体上に位置決め配置さ
れた車椅子の中心が装置本体の中心位置からずれてい
て、車椅子のフレームを形成する左右フレーム構成部材
が、前記中心位置よりずれていた場合であっても、前記
左右フックを左右フレーム構成部材に確実に掛止させる
ことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
に従って説明する。図1及び図2は、本発明の車椅子用
固定装置1を示すものであり、該車椅子用固定装置1
は、車両のフロア2、あるいは、車椅子を車両に収容す
る際に用いられるリフトのフロア2に取り付けられるも
のである。
【0014】この車椅子用固定装置1は、前記フロア2
に開設された開口部よりフロア2内に収容される装置本
体5と、車椅子のフレームを固定するフッキング機構6
とにより構成されており、前記装置本体5は、図3〜図
5にも示すように、前記フッキング機構6を収容する上
面開放状のケーシング7と、該ケーシング7の上部開口
部を閉鎖する車輪位置決め付カバー8とにより構成され
ている。この車輪位置決め付カバー8の左右の部位に
は、図6にも示すように、車椅子9の左右駆動輪10,
11が収容される円弧状の凹部となった左右車輪載置部
12,13が形成されている。この左右車輪載置部1
2,13は、車椅子9のサイズの大小に対して、すなわ
ち、車椅子9の左右駆動輪10,11間の間隔の大のも
のから小のものまで収容可能な幅寸法(左右方向)を有
し、かつ、左右駆動輪10,11の径の大のものも収容
可能な径の円弧の凹部に形成されている。これにより、
両駆動輪10,11の前後の移動を規制するとともに、
装置本体5に対する車椅子9の前後位置を位置決めでき
るように構成されている。また、前記車輪位置決め付カ
バー8の中央部前方には、左右方向に延在するフックア
ーム出没スリット14が開設されている。
【0015】前記フッキング機構6は、図5及び図6に
示すように、前記装置本体5上に位置決めされた車椅子
9のフレーム21を掛止する掛止機構部22と、該掛止
機構部22を駆動する駆動部23とからなり、該駆動部
23は、図3〜図5及び図7にも示すように、前記ケー
シング7の底面24に左右方向に沿って延設されるガイ
ドレール25と、該ガイドレール25上に各々スライド
自在に設けられたボールベアリングを有する左右作動ベ
ース26,27と、両作動ベース26,27に各々ネジ
止めされた左右ブラケット28,29と、右ブラケット
29に設けられ、左ブラケット28側へ延出するリード
スクリュー30を回転可能に支持した支持部材31と、
該支持部材31に支持された前記リードスクリュー30
を回転させる回転手段としてのモータ32と、前記左ブ
ラケット28に設けられ、前記リードスクリュー30に
螺合して該リードスクリュー30の回転に伴い、前記左
右作動ベース26,27を互いに近接する近接方向及び
離間する離間方向に(これは、後述の左右固定ブロック
42,43から離れる方向、左右固定ブロック42,4
3へ近づく方向である。)へ移動する螺合部材としての
被駆動ナット33とにより構成されている。前記左右ブ
ラケット28,29には、左右L字片35,36が後方
へ向けて突出するように設けられており(図3〜図
5)、両L字片35,36が前記ケーシング7の底面2
4に突設された左右スライドストッパー37,38に当
接した際に、前記両作動ベース26,27の前記離間方
向への移動が規制され、前記ガイドレール25からの不
用意な抜けが防止されるように構成されている。
【0016】前記掛止機構部22は、前記ガイドレール
25の左側及び右側であって、かつ前記ケーシング7の
前方側の部位に立設される一対の立設片41,41から
なる左右固定ブロック42,43(左ブロック42は図
7、右ブロック43は図5,図7に図示)と、各固定ブ
ロック42,43のそれぞれに回動自在に支持された左
右ガイドアーム44,45と、各ガイドアーム44,4
5をそれぞれ起立する方向へ付勢した左右スプリング4
6(右スプリング46のみ図5にて図示)と、前記各ガ
イドアーム44,45の上端部にそれぞれ回動自在に支
持された左右フック48,49と、各フック48,49
のそれぞれの他方の自由端部を、先端部にて回動自在に
支持するとともに、基端部のそれぞれが前記左右ブラケ
ット28,29に回動自在に支持された左右作動伝達ア
ーム50,51とにより構成されている。前記左右フッ
ク48,49のそれぞれは、前記各ガイドアーム44,
45に支持された左右フックアーム52,53と、該左
右フックアーム52,53の先端に、基端がねじ込まれ
るとともに、先端にフック部54,55が形成されたフ
ックバー56,57とにより構成されており、前記左右
フックアーム52,53からの前記フックバー56,5
7の突出量が調整可能に構成されている。また、前記左
右ガイドアーム44,45には、前方側へ突出する突片
61,62が設けられており(図5参照)、該突片6
1,62が前記ケーシング7の側壁63に突設された回
動ストッパー65,65に当接するまで、前記左右ガイ
ドアーム44,45は、前記左右スプリング46によっ
て起立方向へ付勢されている。さらに、前記左右フック
アーム52,53の側部には、左右ストッパーラバー6
6,67が突設されており、前記両フック48,49が
ケーシング7の底面24に沿って倒された状態におい
て、該底面24に前記左右ストッパーラバー66,67
が当接することによって、両フック48,49の倒れ量
が規制されるように構成されている。
【0017】そして、この車椅子用固定装置1は、図5
に示したように、固定スイッチ71と格納スイッチ72
とを有するコントロールパネル73と、該コントロール
パネル73の下部に設けられたコントロールボックス7
4とを備えており、前記固定スイッチ71又は前記格納
スイッチ72が操作された際に、前記コントロールボッ
クス74内に設けられた制御装置が、前記フッキング機
構6のモータ32を正転あるいは逆転させるように構成
されている。
【0018】すなわち、前記モータ32により前記リー
ドスクリュー30を回転させ、前記左右作動ベース2
6,27を前記近接方向(これは、左右固定ブロック4
2,43から離れる方向である。)へ移動した際に、前
記左作動伝達アーム50を介して、前記左フック48を
起立方向へ回動し、左フック48が、前記装置本体5上
に位置決めされた車椅子9のフレーム21における左フ
レーム構成部材75に当接された当接状態と、前記左フ
ック48の回動が前記当接により阻止され、前記左フッ
ク48を支持する左ガイドアーム44が倒れる方向へ回
動され、前記左フック48が前記左フレーム構成部材7
5に摺動されつつ下方へ移動される下方移動状態と、前
記左フック48が前記左フレーム構成部材75に掛止さ
れかつ下方へ付勢された状態で前記左作動ベース26の
移動が停止される下方付勢状態とからなる左フレーム固
定行程を形成可能に構成されている。また、前記左右作
動ベース26,27の前記近接方向への移動に伴い、前
記右作動伝達アーム51を介して、前記右フック49を
起立方向へ回動し、右フック49が、前記装置本体5上
に位置決めされた車椅子9のフレーム21における右フ
レーム構成部材76に当接された当接状態と、前記右フ
ック49の回動が前記当接により阻止され、前記右フッ
ク49を支持する右ガイドアーム45が倒れる方向へ回
動され、前記右フック49が前記右フレーム構成部材7
6に摺動されつつ下方へ移動される下方移動状態と、前
記右フック49が前記右フレーム構成部材76に掛止さ
れかつ下方へ付勢された状態で前記右作動ベース27の
移動が停止される下方付勢状態とからなる右フレーム固
定行程を形成可能に構成されている。そして、前記左フ
レーム固定行程及び前記右フレーム固定行程のいずれか
一方の行程が先行して終了し、前記左作動ベース26又
は右作動ベース27のいずれか一方の作動ベースの移動
が停止された場合であっても、他方の作動ベースが移動
することによって、他方の行程を継続させるように構成
されている。
【0019】また、前記コントロールボックス74内に
設けられた制御装置は、前記フッキング機構6の左右作
動ベース26,27を移動するモータ32への電流を検
出する検出回路を有しており、前記左フレーム固定行程
と前記右フレーム固定行程とが終了し、前記左作動ベー
ス26と右作動ベース27との両者が停止されることに
よって前記検出回路にて過電流が検出された際に、前記
モータ32への電力の供給を遮断する遮断回路を備えて
いる。
【0020】以上の構成にかかる本実施例において、前
記車椅子用固定装置1が設けられたフロア2に車椅子9
を固定する際には、先ず、車椅子9の両駆動輪10,1
1を、車椅子用固定装置1の左右車輪載置部12,13
に落とし込み、両駆動輪10,11の前後の移動を規制
するとともに、装置本体5に対する車椅子9の前後位置
を位置決めした後、車椅子9に設けられたブレーキをか
ける。そして、コントロールパネル73に設けられた固
定スイッチ71を操作して、車椅子用固定装置1に設け
られたモータ32を作動させるとともに、該モータ32
に設けられた歯車と共にラックアンドピニオンを形成す
るリードスクリュー30を回転させ、前記左右作動ベー
ス26,27を互いに近接する近接方向へ移動する。す
ると、前記左右作動伝達アーム50,51を介して、左
右フック48,49のそれぞれが起立方向へ回動され
る。
【0021】このとき、後述する条件により左右フック
48,49のいずれか一方、仮に前記左フック48が右
フック49に先行して、前記装置本体5上に位置決めさ
れた車椅子9のフレーム21の左フレーム構成部材75
に当接されたと仮定して、その後の作動を説明すると、
その当接により左フック48の回動が阻止された際に
は、この時点より前記左フック48を支持する左ガイド
アーム44が倒れる方向へ回動され、前記左フック48
が前記フレーム21の左フレーム構成部材75に摺動さ
れつつ下方へ移動される。すると、左フック48の下方
への移動に伴い、該左フック48は、前記左フレーム構
成部材75に掛止されるとともに下方へ付勢され、装置
本体5上に配置された車椅子9は、そのフレーム21を
形成する左フレーム構成部材75が、前記左フック48
によってフロア2に固定される。このとき、前記左フッ
ク48を作動させる前記左作動ベース26は作動抵抗が
大きくなって停止するが、この左作動ベース26の停止
により回転を続けるリードスクリュー30の回転が支持
部材31を介して回転手段としてのモータ32とともに
右作動ベース27を移動させる。これにより、右フック
49を作動させる右作動ベース27の移動は継続される
ので、前述と同様に、前記右フック49が、右固定ブロ
ック43の上方に配置された車椅子9の右フレーム構成
部材76に当接されるまで回動されるとともに、前記右
フレーム構成部材76は、前記右フック49によって掛
止された状態で下方へ付勢され、前記車椅子9は、その
フレーム21を形成する右フレーム構成部材76が、前
記右フック49によってフロア2に固定される。また、
このとき、左右フック48,49が左右フレーム構成部
材75,76に掛止されることで、車椅子9からの反力
が左右フック48,49から左右作動ベース26,27
に掛り作動抵抗大となり、前記左右作動ベース26,2
7を移動するモータ32へ流れる電流が増大され、前記
コントロールボックス74の制御装置に設けられた検出
回路が過電流を検出するので、遮断回路が前記モータ3
2への電力の供給を遮断した時点で、前記モータ32に
よる前記左右作動ベース26,27の駆動が停止され
る。
【0022】ここで、左右フック48,49のいずれか
一方のフックが先に車椅子9のフレーム21のフレーム
構成部材に当接されるのは、次のようないくつかの条件
が、単独あるいは複合して作用することにより発生する
ものである。
【0023】(1)車椅子9のサイズ、具体的には、フ
レーム21の幅寸法に対応して変わる左右フレーム構成
部材75,76の高さ位置の差異。
【0024】(2)車椅子9の製造上の左右フレーム構
成部材75,76の高さや、車椅子9の中心から左右フ
レーム構成部材75,76までの寸法のばらつき。
【0025】(3)装置本体5に対する車椅子9の停止
位置(位置決め)が左右のいずれかに片寄って置かれた
ことによる配置位置の差異。
【0026】(4)モータ32の有無等による左右作動
ベース26,27に加わっている重量の差や、ガイドレ
ール25の左右での抵抗差等による左右作動ベース2
6,27に加わる機械的な抵抗による左右作動ベース2
6,27の移動抵抗の差。
【0027】そして、これらの(1)〜(4)の条件に
よって左右フック48,49のいずれか一方のフックが
先に車椅子9のフレーム21のフレーム構成部材に当接
しても左右フック48,49は、左右フレーム構成部材
75,76に確実に掛止させることができる。
【0028】前記状態において、前記装置本体5上に位
置決めされた車椅子9は、そのフレーム21を形成する
左右フレーム構成部材75,76が、フロア2に設けら
れた装置本体5の左右フック48,49により下方へ付
勢された状態で固定されるので、固定用の帯体をフレー
ム21や左右駆動輪10,11に襷掛けして固定する必
要が無くなる。したがって、前記帯体を、常時フロアに
固定しておく必要も無く、これにより未使用時における
前記フロアからの前記帯体の不用意な延出を防止するこ
とができる。また、帯体を駆動輪10,11に襷掛けす
るとともに、この帯体の端部に設けられたバックルをフ
ロアに設けられた取り付け部に掛止しなければならなか
った従来と比較して、付添人の手を借りなくても車椅子
9を固定することができる。
【0029】また、前記左右フック48,49は、前記
左右フレーム構成部材75,76に当接するまで円弧を
描くように回動されるとともに、左右フレーム構成部材
75,76に当接された後に下方向に移動され、前記両
フレーム構成部材75,76を下方へ付勢した状態で固
定するため、両フック48,49による掛止範囲を広げ
ることができ、前記各フレーム構成部材75,76の配
置のばらつきを吸収して固定することができる。
【0030】さらに、左右フック48,49のいずれか
一方のフックが先行して一方のフレーム構成部材を掛止
した場合であっても、他方のフックが他方のフレーム構
成部材を掛止するまで作動が継続されるので、装置本体
5上に配置される車椅子9の中心が装置本体5の中心位
置からずれていて、車椅子9のフレーム21を形成する
左右フレーム構成部材75,76が、前記中心位置より
ずれていた場合であっても、前記左右フック48,49
を左右フレーム構成部材75,76に確実に掛止させ、
固定することができる。
【0031】したがって、車椅子9のサイズ、具体的に
は、フレーム21の幅寸法に対応して変化する左右フレ
ーム構成部材75,76の間隔や、フレーム21の高さ
寸法に対応して変化する左右フレーム構成部材75,7
6の高さ位置が異なる場合であっても、また、装置本体
5に対する車椅子9の停止位置が左右のいずれかに片寄
っている場合であっても、確実に掛止固定することがで
きる。
【0032】なお、図9(左フック48側のみ図示)
は、左フック48が車椅子9の左フレーム構成部材75
に掛止される範囲を示す図であり、左フックアーム52
からのフック部54の突出量が未調整状態において掛止
可能な通常範囲NAが示されている。そして、該通常範
囲NAの上部には、左フックアーム52からのフック部
54の突出量を大きく設定した際の高位置範囲HAが、
また、前記通常範囲NAの下部には、左フックアーム5
2からのフック部54の突出量を小さく設定した際の低
位置範囲RAが示されている。このように、前記左フッ
クアーム52からの前記フック部54の突出量を調整す
ることによって、フック48による掛止可能範囲を容易
に拡大することができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明にあ
っては、装置本体上に配置された車椅子のフレームを、
前記装置本体及び該装置本体に設けられたフックを介し
てフロアに固定することができるので、固定用の帯体を
車椅子のフレームに襷掛けして固定する必要が無くな
る。したがって、前記帯体を、常時フロアに固定してお
く必要も無く、これにより未使用時における前記フロア
からの前記帯体の不用意な延出を防止することができ
る。また、前記フックは、フレームに当接するまで円弧
を描くように回動され、フレームに当接された後に下方
向に移動され、前記フレームを下方へ付勢した状態で固
定するため、鉤状のフック部の回動軌跡内にある車椅子
のフレームは掛止できるとともに、前記フレームの配置
のばらつきを吸収して固定することができる。したがっ
て、車椅子のフレームが種々あっても本装置1つで対応
できる。
【0034】また、請求項2の発明にあっては、請求項
1の場合と同様に、装置本体上に配置された車椅子のフ
レームを形成する左右フレーム構成部材を、前記装置本
体及び該装置本体に設けられた左右フックを介してフロ
アに固定することができるので、固定用の帯体を車椅子
のフレームに襷掛けして固定する必要が無くなる。した
がって、前記帯体を、常時フロアに固定しておく必要も
無く、これにより未使用時における前記フロアからの前
記帯体の不用意な延出を防止することができる。さら
に、前記左右フックは、前記左右フレーム構成部材に当
接するまで円弧を描くように回動されるとともに、左右
フレーム構成部材に当接された後に下方向に移動され、
前記両フレーム構成部材を下方へ付勢した状態で固定す
るため、両フックによる掛止範囲を広げることができ、
前記各フレーム構成部材の配置のばらつきを吸収して固
定することができる。
【0035】加えて、左右フックのいずれか一方のフッ
クが先行して一方のフレーム構成部材を掛止した場合で
あっても、他方のフックが他方のフレーム構成部材を掛
止するまで作動が継続されるので、装置本体上に配置さ
れる車椅子の中心が装置本体の中心位置からずれてい
て、車椅子のフレームを形成する左右フレーム構成部材
が、前記中心位置よりずれていた場合であっても、前記
左右フックを左右フレーム構成部材に確実に掛止させ、
固定することができる。
【0036】したがって、車椅子のサイズ、具体的に
は、フレームの幅寸法に対応して変化する左右フレーム
構成部材の間隔や、フレームの高さ寸法に対応して変化
する左右フレーム構成部材の高さ位置が異なる場合であ
っても、また、装置本体に対する車椅子の停止位置が左
右のいずれかに片寄っている場合であっても、確実に掛
止固定することができる。
【0037】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】同実施の形態にかかる車椅子固定装置を作動さ
せた状態を示す斜視図である。
【図3】同実施の形態にかかる車椅子固定装置の車輪位
置決め付カバーを外した状態を示す斜視図である。
【図4】同実施の形態にかかる車椅子固定装置の車輪位
置決め付カバーを外し、かつ作動させた状態を示す斜視
図である。
【図5】同実施の形態の分解斜視図である。
【図6】同実施の形態の使用状態を示す斜視図である。
【図7】同実施の形態にかかる車椅子固定装置を作動さ
せた状態における内部の様子を詳細構造を省略した状態
で示す作動略図である。
【図8】同実施の形態の左フックが車椅子の左フレーム
構成部材に掛止される範囲を示す説明図である。
【図9】従来例を示す平面図である。
【図10】同従来例における車椅子用固定装置の使用状
態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 車椅子用固定装置 2 フロア 5 装置本体 6 フッキング機構 7 ケーシング 9 車椅子 21 フレーム 24 底面 25 ガイドレール 26 左作動ベース 27 右作動ベース 30 リードスクリュー 31 支持部材 32 モータ(回転手段) 33 被駆動ナット 42 左固定ブロック 43 右固定ブロック 44 左ガイドアーム 45 右ガイドアーム 46 右スプリング 48 左フック 49 右フック 50 左作動伝達アーム 51 右作動伝達アーム 54 フック部 55 フック部 75 左フレーム構成部材 76 右フレーム構成部材

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロアに固定される装置本体と、 該装置本体のケーシングに設けられた固定ブロックと、 該固定ブロックに回動自在に支持されたガイドアーム
    と、 該ガイドアームの上端部に回動自在に支持され、一方の
    自由端部に鉤状のフック部を有するフックと、 該フックの他方の自由端部を、先端部にて回動自在に支
    持する作動伝達アームと、 該作動伝達アームの基端部を回動自在に支持する作動ベ
    ースと、 該作動ベースを、前記装置本体のケーシングの左右方向
    に沿って前記固定ブロックへ近づく方向及び離れる方向
    へ移動する移動手段と、 により構成し、 該移動手段により前記作動ベースを前記離れる方向へ移
    動した際に、 前記作動伝達アームを介して前記フックを起立方向へ回
    動させ、該フックが、前記装置本体上に位置決めされた
    車椅子のフレームに当接される当接状態と、 前記フックの回動が前記当接により阻止され、前記フッ
    クを支持した前記ガイドアームの倒れる方向への回動が
    開始され、前記フックが前記フレームを摺動しつつ、下
    方へ移動される下方移動状態と、 前記フックの下方への移動に伴い、該フックの前記フッ
    ク部を、前記フレームに掛止させ、かつ下方へ付勢する
    下方付勢状態と、 を形成可能に構成したことを特徴とする車椅子用固定装
    置。
  2. 【請求項2】 フロアに固定される装置本体と、 該装置本体のケーシングに左右方向に沿って延設された
    ガイドレールと、 該ガイドレールの左側及び右側の部位に設けられた一対
    の左右固定ブロックと、 各固定ブロックのそれぞれに回動自在に支持された左右
    ガイドアームと、 各ガイドアームの上端部にそれぞれ回動自在に支持さ
    れ、一方の自由端部に鉤状のフック部を有する左右フッ
    クと、 各フックのそれぞれの他方の自由端部を、先端部にて回
    動自在に支持する左右作動伝達アームと、 各作動伝達アームの基端部をそれぞれ回動自在に支持す
    るとともに、前記ガイドレールに沿って各々移動自在に
    設けられた左右作動ベースと、 両作動ベースの一方に設けられ、他方の作動ベース側へ
    延出するリードスクリューを回転可能に支持した支持部
    材と、 該支持部材に支持された前記リードスクリューを回転さ
    せる回転手段と、 前記他方の作動ベースに設けられ、前記リードスクリュ
    ーに螺合して、該リードスクリューの回転に伴い、前記
    左右作動ベースを互いに近接する近接方向及び離間する
    離間方向へ移動する螺合部材と、 により構成し、 前記リードスクリューを回転させ、前記左右作動ベース
    を前記近接方向へ移動した際に、 前記左作動伝達アームにより起立方向へ回動される前記
    左フックが、前記装置本体上に位置決めされた車椅子の
    左フレーム構成部材に当接され、その回動が阻止された
    時点より前記左フックを支持する左ガイドアームが倒れ
    る方向へ回動され、前記左フックが前記左フレーム構成
    部材を摺動しつつ下方へ移動され、前記左フックが前記
    左フレーム構成部材に掛止され、かつ下方へ付勢された
    状態で前記左作動ベースの移動が停止される左フレーム
    固定行程と、 前記右作動伝達アームにより起立方向へ回動される前記
    右フックが、前記装置本体上に位置決めされた車椅子の
    右フレーム構成部材に当接され、その回動が阻止された
    時点より前記右フックを支持する右ガイドアームが倒れ
    る方向へ回動され、前記右フックが前記右フレーム構成
    部材を摺動しつつ下方へ移動され、前記右フックが前記
    右フレーム構成部材に掛止され、かつ下方へ付勢された
    状態で前記右作動ベースの移動が停止される右フレーム
    固定行程と、 を形成可能に構成するとともに、 前記左フレーム固定行程及び前記右フレーム固定行程の
    いずれか一方の行程が先行して終了した場合であっても
    他方の行程を継続させることを特徴とする車椅子用固定
    装置。
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