JP3410006B2 - 車椅子固定制御装置 - Google Patents

車椅子固定制御装置

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JP3410006B2
JP3410006B2 JP26815297A JP26815297A JP3410006B2 JP 3410006 B2 JP3410006 B2 JP 3410006B2 JP 26815297 A JP26815297 A JP 26815297A JP 26815297 A JP26815297 A JP 26815297A JP 3410006 B2 JP3410006 B2 JP 3410006B2
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一夫 菅井
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日産車体株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装置本体上に配置
された車椅子のフレームを掛止して固定する車椅子固制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、モータ等を使用して車椅子を自動
的に固定する車椅子固定制御装置は無かった。
【0003】一方、スライディングルーフ等の制御装置
では、ウエザーストリップ通過時にモータ停止制御電流
値を高く、それ以外では低く設定するものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ス
ライディングルーフ等の制御装置にあっては、ウエザー
ストリップ位置をセンサー等を用いて検出する構造のた
め、車椅子のフレームをフックにより掛止するとともに
下方へ付勢して固定する車椅子固定制御装置に応用する
ことができなかった。
【0005】なお、車椅子は一般的に、アルミ、鉄の丸
棒、パイプ等をフレームに用い軽くして取り扱いやすい
ように考えられている。また、車輪は、空気タイヤを用
いている。このため、車椅子固定時に過大な力で固定す
るとフレームを変形させるとか、タイヤを必要以上に圧
迫するといった問題点が起き、必要な固定力が得られた
ら直ちにモータ(駆動装置)を停止させることが要求さ
れる。
【0006】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、車椅子を固定する装置において生
じ得る不具合を未然に防止することができる車椅子固定
制御装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の請求項1の車椅子固定制御装置にあっては、
車椅子の左右フレーム構成部材を左右フックにより掛止
し、かつ、各フレーム構成部材を下方へ付勢した状態に
し、車椅子を固定する車椅子固定機構ブロックと、該車
椅子固定機構ブロックを制御する制御ブロックを有し、
該制御ブロックを、操作スイッチの操作に基づき前記車
椅子固定ブロックを作動させるモータを駆動する駆動手
段と、前記モータに流れるモータ電流を検出する電流検
出手段と、該電流検出手段にて検出されたモータ電流
が、前記操作スイッチが操作された時点より所定時間が
経過した後において、予め定められた比較値を越えた際
に、前記モータへの通電を遮断する遮断制御手段と、前
記比較値を、前記各フックにより前記車椅子を固定する
際に、固定時比較値に設定する一方、前記各フックによ
る前記車椅子の固定状態から格納状態にする際に、前記
固定時比較値より低い格納時比較値に設定する比較値設
定手段と、により構成した。
【0008】すなわち、前記制御ブロックは、車椅子固
定機構ブロックの左右フックにより車椅子の左右フレー
ム構成部材を掛止し、かつ下方へ付勢して固定する際の
モータの比較値、つまりモータ停止検出電流のしきい値
を大きく、また前記各フックによる前記車椅子の固定状
態から格納状態にする際のモータ停止検出電流のしきい
値を小さくすることができる。これにより、車椅子固定
時には、モータは必要な力(電流値)になったら直ぐに
停止されるので、必要な力で止め、かつ必要以上の力が
左右フレーム構成部材に加わらないようにすることがで
きる。また、前記各フックの格納時には、装置の複雑
化、重量増等を招くことなく、小さな力がモータに加わ
った時点で停止させることができるので、リミットスイ
ッチ、ストパー補強等不要で、シンプルかつ軽量な構造
とすることができる。
【0009】一方、車椅子固定状態から格納状態へ移行
する際、各フレーム構成部材を掛止固定している各フッ
クの掛止解除を行うとき、固定時に近いしきい値で格納
作動させないとモータは停止してしまう。しかし、遮断
制御手段は、電流検出手段にて検出されたモータ電流
が、操作スイッチが操作された時点より所定時間が経過
した後において、予め定められた比較値を越えた際に、
前記モータへの通電を遮断し、操作スイッチ投入時(固
定又は格納スイッチ)、所定時間モータ電流の検出結果
をキャンセルする、つまり、フックの掛止解除時のモー
タ電流は検出しない(又は、検出はしてもキャンセルす
る)ので、各フレーム構成部材を掛止固定している各フ
ックの掛止解除を行うときのしきい値を、固定時のよう
な高いしきい値で格納作動させることなく、モータの不
用意な停止を防止することができる。なおかつ、操作ス
イッチ操作時(モータ起動時)の瞬間の大電流も検出
(キャンセル)することなく、その大電流によるモータ
停止対策もできる。
【0010】また、過電流が所定時間継続した場合にモ
ータ停止するものと異なり、直に停止できるので不必要
な固定力を車椅子に加えてしまうことがない。
【0011】また、本発明の請求項2の車椅子固定制御
装置においては、フロアに固定される装置本体と、該装
置本体のケーシングに左右方向に沿って延設されたガイ
ドレールと、該ガイドレールの左側及び右側の部位に設
けられた一対の左右固定ブロックと、各固定ブロックの
それぞれに回動自在に支持された左右ガイドアームと、
各ガイドアームの上端部にそれぞれ回動自在に支持さ
れ、一方の自由端部に鉤状のフック部を有する左右フッ
クと、各フックのそれぞれの他方の自由端部を、先端部
にて回動自在に支持する左右作動伝達アームと、各作動
伝達アームの基端部をそれぞれ回動自在に支持するとと
もに、前記ガイドレールに沿って各々移動自在に設けら
れた左右作動ベースと、両作動ベースの一方に設けら
れ、他方の作動ベース側へ延出するリードスクリューを
回転可能に支持した支持部材と、該支持部材に支持され
た前記リードスクリューを回転させるモータと、前記他
方の作動ベースに設けられ、前記リードスクリューに螺
合して、該リードスクリューの回転に伴い、前記左右作
動ベースを互いに近接する近接方向及び離間する離間方
向へ移動する螺合部材と、からなる車椅子固定機構ブロ
ックを備え、前記リードスクリューが回転され、前記左
右作動ベースが前記近接方向へ移動された際に、前記左
作動伝達アームにより起立方向へ回動される前記左フッ
クが、前記装置本体上に位置決めされた車椅子の左フレ
ーム構成部材に当接され、その回動が阻止された時点よ
り前記左フックを支持する左ガイドアームが倒れる方向
へ回動され、前記左フックが前記左フレーム構成部材を
摺動しつつ下方へ移動され、前記左フックが前記左フレ
ーム構成部材に掛止され、かつ下方へ付勢された状態で
前記左作動ベースの移動が停止される左フレーム固定行
程と、前記右作動伝達アームにより起立方向へ回動され
る前記右フックが、前記装置本体上に位置決めされた車
椅子の右フレーム構成部材に当接され、その回動が阻止
された時点より前記右フックを支持する右ガイドアーム
が倒れる方向へ回動され、前記右フックが前記右フレー
ム構成部材を摺動しつつ下方へ移動され、前記右フック
が前記右フレーム構成部材に掛止され、かつ下方へ付勢
された状態で前記右作動ベースの移動が停止される右フ
レーム固定行程と、を形成可能に構成し、前記左フレー
ム固定行程及び前記右フレーム固定行程のいずれか一方
の行程が先行して終了した場合であっても他方の行程を
継続させる一方、前記車椅子固定機構ブロックを制御す
る制御ブロックを、操作スイッチの操作に基づき前記モ
ータを駆動する駆動手段と、前記モータに流れるモータ
電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段にて検
出されたモータ電流が、前記操作スイッチが操作された
時点より所定時間が経過した後において、予め定められ
た比較値を越えた際に、前記モータへの通電を遮断する
遮断制御手段と、前記比較値を、前記各フックにより前
記車椅子を固定する際に、固定時比較値に設定する一
方、前記各フックによる前記車椅子の固定状態から格納
状態にする際に、前記固定時比較値より低い格納時比較
値に設定する比較値設定手段と、により構成し、前記固
定時比較値を前記左右両方のフックによる固定時発生電
流より高く設定した。
【0012】すなわち、操作スイッチを操作してモータ
を通電するとともにリードスクリューを回転させ、左右
作動ベースを互いに近接する近接方向へ移動して、左右
フックにより車椅子を固定する固定時において、起動直
後における前記モータには過電流が流れ、制御ブロック
における電流検出手段は、これを検出するが、モータへ
の通電を遮断する遮断制御手段は、前記操作スイッチが
操作された時点より所定時間が経過した後において過電
流を検出した際に、前記モータへの通電を遮断するた
め、モータ起動時における過電流による誤制御は防止さ
れる。
【0013】そして、前記左右作動ベースに支持された
左右作動伝達アームを介して、左右フックがそれぞれ起
立方向へ回動される。このとき、左右フックのいずれか
一方、仮に左フックが先行して装置本体上に位置決めさ
れた車椅子の左フレーム構成部材に当接され、その回動
が阻止されたとして、その際には、この時点より前記左
フックを支持する左ガイドアームが倒れる方向へ回動さ
れ、前記左フックが前記左フレーム構成部材を摺動しつ
つ下方へ移動される。すると、左フックの下方への移動
に伴い、該左フックは、前記左フレーム構成部材を掛止
するとともに下方へ付勢される。これにより、装置本体
上に位置決めされた車椅子は、そのフレームを形成する
左フレーム構成部材が、前記左フックによって下方に付
勢された状態で掛止される。
【0014】このとき、前記左フックを作動する前記左
作動ベースの移動は停止されるが、電流検出手段にて検
出されたモータ電流に基づきモータへの通電を遮断する
遮断制御手段は、前記モータ電流が前記左右フックによ
る固定時発生電流より高く設定された固定時比較値を越
えた際に、前記モータへの通電を遮断するように構成さ
れている。このため、前記右フックを作動させる右作動
ベースの移動は継続され、右フックの作動が継続され
る。これにより、前述と同様に、前記右フックが装置本
体上に位置決めされた車椅子の右フレーム構成部材に当
接されるまで回動されるとともに、右フレーム構成部材
を摺動しつつ下方へ移動され、前記右フレーム構成部材
は、前記右フックによって掛止された状態で下方へ付勢
される。そして、この状態において、前記モータへの通
電は、前記遮断制御手段によって遮断される。
【0015】一方、車椅子のフレームを固定した各フッ
クを解除する際には、前記操作スイッチを操作して前記
モータへ通電し、リードスクリューを逆転させるととも
に、左右作動ベースを互いに離間する離間方向へ移動す
る。このとき、請求項1の場合と同様に、各フレーム構
成部材を掛止固定している各フックの掛止解除を行うと
き、固定時に近い固定時比較値(しきい値)で格納作動
させないとモータは停止してしまう。しかし、遮断制御
手段は、電流検出手段にて検出されたモータ電流が、操
作スイッチが操作された時点より所定時間が経過した後
において、予め定められた比較値を越えた際に、前記モ
ータへの通電を遮断し、操作スイッチ投入時(固定又は
格納スイッチ)、所定時間モータ電流の検出結果をキャ
ンセルする、つまり、フックの掛止解除時のモータ電流
は検出しない(又は、検出はしてもキャンセルする)の
で、各フレーム構成部材を掛止固定している各フックの
掛止解除を行うときのしきい値を、固定時のような高い
しきい値で格納作動させることなく、モータの不用意な
停止を防止することができる。なおかつ、操作スイッチ
操作時(モータ起動時)の瞬間の大電流も検出(キャン
セル)することなく、その大電流によるモータ停止対策
もできる。
【0016】そして、前記左右作動ベースに支持された
左右作動伝達アームを介して左右フックがそれぞれ回動
され、車椅子の左右フレーム構成部材の掛止状態が解除
されるとともに、ケーシング内に格納される。やがて、
前記各フックは、ケーシングの底面に当接された状態で
回動が阻止され、前記モータに過電流が流れるととも
に、前記電流検出手段により検出される。このとき、当
該解除時において、前記モータ電流と比較する比較値
は、比較値設定手段によって前記車椅子を固定する際の
前記固定時比較値より低い格納時比較値に設定されてお
り、前記固定時に生じる前記モータの過電流より低い過
電流が生じた時点で、前記モータへの通電が遮断され
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
に従って説明する。図1及び図2は、本発明の車椅子用
固定装置1を示すものであり、該車椅子用固定装置1
は、車両のフロア2、あるいは、車椅子を車両に収容す
る際に用いられるリフトのフロア2に取り付けられるも
のである。
【0018】この車椅子用固定装置1の車椅子固定機構
ブロックは、前記フロア2に開設された開口部よりフロ
ア2内に収容される装置本体5と、車椅子のフレームを
固定するフッキング機構6とにより構成されており、前
記装置本体5は、図3〜図5にも示すように、前記フッ
キング機構6を収容する上面開放状のケーシング7と、
該ケーシング7の上部開口部を閉鎖する車輪位置決め付
カバー8とにより構成されている。この車輪位置決め付
カバー8の左右の部位には、図6にも示すように、車椅
子9の左右駆動輪10,11が収容される円弧状の凹部
となった左右車輪載置部12,13が形成されている。
この左右車輪載置部12,13は、車椅子9のサイズの
大小に対して、すなわち、車椅子9の左右駆動輪10,
11間の間隔の大のものから小のものまで収容可能な幅
寸法(左右方向)を有し、かつ、左右駆動輪10,11
の径の大のものも収容可能な径の円弧の凹部に形成され
ている。これにより、両駆動輪10,11の前後の移動
を規制するとともに、装置本体5に対する車椅子9の前
後位置を位置決めできるように構成されている。また、
前記車輪位置決め付カバー8の中央部前方には、左右方
向に延在するフックアーム出没スリット14が開設され
ている。
【0019】前記フッキング機構6は、図5及び図6に
示すように、前記装置本体5上に位置決めされた車椅子
9のフレーム21を掛止する掛止機構部22と、該掛止
機構部22を駆動する駆動部23とからなり、該駆動部
23は、図3〜図5及び図7にも示すように、前記ケー
シング7の底面24に左右方向に沿って延設されるガイ
ドレール25と、該ガイドレール25上に各々スライド
自在に設けられたボールベアリングを有する左右作動ベ
ース26,27と、両作動ベース26,27に各々ネジ
止めされた左右ブラケット28,29と、右ブラケット
29に設けられ、左ブラケット28側へ延出するリード
スクリュー30を回転可能に支持した支持部材31と、
該支持部材31に支持された前記リードスクリュー30
を回転させる回転手段としてのモータ32と、前記左ブ
ラケット28に設けられ、前記リードスクリュー30に
螺合して該リードスクリュー30の回転に伴い、前記左
右作動ベース26,27を互いに近接する近接方向及び
離間する離間方向に(これは、後述の左右固定ブロック
42,43から離れる方向、左右固定ブロック42,4
3へ近づく方向である。)へ移動する螺合部材としての
被駆動ナット33とにより構成されている。前記左右ブ
ラケット28,29には、左右L字片35,36が後方
へ向けて突出するように設けられており(図3〜図
5)、両L字片35,36が前記ケーシング7の底面2
4に突設された左右スライドストッパー37,38に当
接した際に、前記両作動ベース26,27の前記離間方
向への移動が規制され、前記ガイドレール25からの不
用意な抜けが防止されるように構成されている。
【0020】前記掛止機構部22は、前記ガイドレール
25の左側及び右側であって、かつ前記ケーシング7の
前方側の部位に立設される一対の立設片41,41から
なる左右固定ブロック42,43(左ブロック42は図
7、右ブロック43は図5,図7に図示)と、各固定ブ
ロック42,43のそれぞれに回動自在に支持された左
右ガイドアーム44,45と、各ガイドアーム44,4
5をそれぞれ起立する方向へ付勢した左右スプリング4
6(右スプリング46のみ図5にて図示)と、前記各ガ
イドアーム44,45の上端部にそれぞれ回動自在に支
持された左右フック48,49と、各フック48,49
のそれぞれの他方の自由端部を、先端部にて回動自在に
支持するとともに、基端部のそれぞれが前記左右ブラケ
ット28,29に回動自在に支持された左右作動伝達ア
ーム50,51とにより構成されている。前記左右フッ
ク48,49のそれぞれは、前記各ガイドアーム44,
45に支持された左右フックアーム52,53と、該左
右フックアーム52,53の先端に、基端がねじ込まれ
るとともに、先端にフック部54,55が形成されたフ
ックバー56,57とにより構成されており、前記左右
フックアーム52,53からの前記フックバー56,5
7の突出量が調整可能に構成されている。また、前記左
右ガイドアーム44,45には、前方側へ突出する突片
61,62が設けられており(図5参照)、該突片6
1,62が前記ケーシング7の側壁63に突設された回
動ストッパー65,65に当接するまで、前記左右ガイ
ドアーム44,45は、前記左右スプリング46によっ
て起立方向へ付勢されている。さらに、前記左右フック
アーム52,53の側部には、左右ストッパーラバー6
6,67が突設されており、前記両フック48,49が
ケーシング7の底面24に沿って倒された状態におい
て、該底面24に前記左右ストッパーラバー66,67
が当接することによって、両フック48,49の倒れ量
が規制されるように構成されている。
【0021】そして、この車椅子用固定装置1は、図5
に示したように、固定スイッチ71と格納スイッチ72
とを有するコントロールパネル73と、該コントロール
パネル73の下部に設けられたコントロールボックス7
4とを備えており、前記固定スイッチ71又は前記格納
スイッチ72が操作された際に、前記コントロールボッ
クス74内に設けられた制御ブロックを構成する制御装
置が、前記フッキング機構6のモータ32を正転あるい
は逆転させるように構成されている。
【0022】すなわち、前記モータ32により前記リー
ドスクリュー30を回転させ、前記左右作動ベース2
6,27を前記近接方向(これは、左右固定ブロック4
2,43から離れる方向である。)へ移動した際に、前
記左作動伝達アーム50を介して、前記左フック48を
起立方向へ回動し、左フック48が、前記装置本体5上
に位置決めされた車椅子9のフレーム21における左フ
レーム構成部材75に当接された当接状態と、前記左フ
ック48の回動が前記当接により阻止され、前記左フッ
ク48を支持する左ガイドアーム44が倒れる方向へ回
動され、前記左フック48が前記左フレーム構成部材7
5に摺動されつつ下方へ移動される下方移動状態と、前
記左フック48が前記左フレーム構成部材75に掛止さ
れかつ下方へ付勢された状態で前記左作動ベース26の
移動が停止される下方付勢状態とからなる左フレーム固
定行程を形成可能に構成されている。
【0023】また、前記左右作動ベース26,27の前
記近接方向への移動に伴い、前記右作動伝達アーム51
を介して、前記右フック49を起立方向へ回動し、右フ
ック49が、前記装置本体5上に位置決めされた車椅子
9のフレーム21における右フレーム構成部材76に当
接された当接状態と、前記右フック49の回動が前記当
接により阻止され、前記右フック49を支持する右ガイ
ドアーム45が倒れる方向へ回動され、前記右フック4
9が前記右フレーム構成部材76に摺動されつつ下方へ
移動される下方移動状態と、前記右フック49が前記右
フレーム構成部材76に掛止されかつ下方へ付勢された
状態で前記右作動ベース27の移動が停止される下方付
勢状態とからなる右フレーム固定行程を形成可能に構成
されている。
【0024】そして、前記左フレーム固定行程及び前記
右フレーム固定行程のいずれか一方の行程が先行して終
了し、前記左作動ベース26又は右作動ベース27のい
ずれか一方の作動ベースの移動が停止された場合であっ
ても、他方の作動ベースが移動することによって、他方
の行程を継続させるように構成されている。
【0025】また、図8(左フック48側のみ図示)
は、左フック48が車椅子9の左フレーム構成部材75
に掛止される範囲を示す図であり、左フックアーム52
からのフック部54の突出量が未調整状態において掛止
可能な通常範囲NAが示されている。そして、該通常範
囲NAの上部には、左フックアーム52からのフック部
54の突出量を大きく設定した際の高位置範囲HAが、
また、前記通常範囲NAの下部には、左フックアーム5
2からのフック部54の突出量を小さく設定した際の低
位置範囲RAが示されている。このように、前記左フッ
クアーム52からの前記フック部54の突出量を調整す
ることによって、フック48による掛止可能範囲を容易
に拡大することができるように構成されている。
【0026】一方、図9〜図12は、前記コントロール
ボックス74内に設けられた制御装置81を示す回路図
であり、この制御装置81は、ヒューズ82及びメイン
スイッチ83を介してバッテリーに接続されるととも
に、制御装置81内の各ブロックへ電源を供給する電源
ブロック84を備えている。また、前記コントロールパ
ネル73に設けられた固定スイッチ71と格納スイッチ
72とがそれぞれ接続された入力ブロック85,86が
設けられており、両入力ブロック85,86は、抵抗R
3,R4、R12,R13及びコンデンサーC5、C1
1からなる積分回路を有し、スイッチ入力におけるチャ
タリングを除去して遅延ブロック87,88へ出力する
ように構成されている。該遅延ブロック87,88は、
前記スイッチ入力を遅延させる回路からなり、タイマー
ブロック89への出力を所定時間遅延させることによっ
て、前記各スイッチ71,72の誤操作等による前記タ
イマーブロック89の不用意な作動を防止できるように
構成されている。該タイマーブロック89は、前記各ス
イッチ71,72からの入力を受けた際に、スイッチ入
力に対応した正転リレードライブブロック90あるいは
逆転リレードライブブロック91を介して、リレーブロ
ック92の正転リレーRL1Bまたは逆転リレーRL1
Aを所定時間ON作動させ、車椅子固定装置1のモータ
32を正転あるいは逆転させる回路であり、前記所定時
間後に前記モータ32の通電を強制遮断することによっ
てフェイルセーフを確保できるように構成されている。
【0027】また、前記制御装置81には、前記モータ
32に流れるモータ電流を検出してコンパレータIC4
Aの−端子へ出力する検出ブロック101が設けられて
おり、該検出ブロック101は、前記モータ電流を検出
する検出抵抗R2と該検出抵抗R2の出力を増幅するオ
ペアンプIC4Bを備えている。前記コンパレータIC
4Aの+端子には、比較値発生ブロック102が接続さ
れており、前記検出ブロック101にて検出されたモー
タ電流と、前記比較値発生ブロック102からの比較値
とを比較し、前記モータ電流が前記比較値を越えた際
に、過電流状態を示す”L”レベルを、ゲートブロック
103を介して”H”レベルとして前記タイマーブロッ
ク89へ出力するように構成されている。前記比較値発
生ブロック102は、直列に接続された第1及び第2の
抵抗R21,R25からなる分圧回路と、第2の抵抗R
25と並列に接続されるとともに、前記逆転リレードラ
イブブロック91の入力に接続されたトランジスタTR
5を介して接地された並列抵抗R22とを備えており、
格納スイッチ72が操作され、前記逆転リレードライブ
ブロック91が作動された際に、前記並列抵抗R22が
前記分圧回路を形成する第2の抵抗R25に並列接続さ
れ、前記コンパレータIC4Aの+端子へ出力される前
記比較値が小さくなるように構成されている。
【0028】前記ゲートブロック103は、一方の端子
が前記コンパレータIC4Aに接続されるとともに、他
方の端子が検出キャンセルブロック111に接続された
NOR回路IC2Cと、前記NOR回路IC2Cの一方
の端子を”L”レベルにするトランジスタTR6とを備
えており、該トランジスタTR6には、前記メインスイ
ッチ83がONされた時点より所定時間経過するまでの
間、当該トランジスタTR6をON作動させ、メインス
イッチ83がONされた時、すなわち電源投入時におけ
る車椅子固定装置1の誤動作を防止する電源投入時誤作
動防止ブロック112が接続されている。また、前記検
出キャンセルブロック111は、前記各入力ブロック8
5,86からの入力に伴い所定時間の計測を開始すると
ともに、計測が終了するまでの間、キャンセル信号を示
す”H”レベルを、前記NOR回路IC2Cへ出力する
ように構成されており、前記所定時間が経過するまでの
間、前記コンパレータIC4Cからの出力に無関係に、
前記NOR回路IC2Cからの出力を、モータ32にて
過電流が検出されない状態を示す”L”レベルとして、
前記タイマーブロック89へ出力するように構成されて
いる。
【0029】これにより、前記車椅子固定装置1は、前
述した左フレーム固定行程と前記右フレーム固定行程と
が終了して、前記左作動ベース26と右作動ベース27
との両者の移動が阻止され、前記検出ブロック101に
て過電流が検出された際に、前記モータ32への電力の
供給が遮断されるように構成されている。
【0030】以上の構成にかかる本実施例において、車
椅子固定装置1に位置決めされた車椅子9を固定する際
には、先ず、固定スイッチ71をON操作する。する
と、図13に示すように、入力ブロック85及び遅延ブ
ロック87による遅れ時間aを経た後、タイマーブロッ
ク89、正転リレードライブブロック90及びリレーブ
ロック92を介してモータ32が正転される。このモー
タ32起動直後において、前記モータ32には起動時の
過電流が所定時間b流れ、制御装置81における前記検
出ブロック101及び前記コンパレータIC4Aは、前
記過電流を検出する。しかし、前記コンパレータIC4
Aの出力は、ゲートブロック103を介して、前記タイ
マーブロック89へ伝達されるとともに、前記ゲートブ
ロック103には、各入力ブロック85,86からの入
力に伴い所定時間の計測を開始してから終了するまでの
間、すなわち、前記遅れ時間a+前記所定時間b+αか
らなるキャンセル時間cが経過するまでの間、キャンセ
ル信号を示す”H”レベルを出力する検出キャンセルブ
ロック111が接続されている。このため、前記ゲート
ブロック103は、前記コンパレータIC4Cからの入
力と無関係に、前記モータ32にて過電流が生じていな
い状態を示す”L”レベルを、前記タイマーブロック8
9へ出力する。これによって、該タイマーブロック89
に接続された前記リレーブロック92は、前記固定スイ
ッチ71が操作された時点より前記キャンセル時間cが
経過した後において過電流が検出された場合のみ、前記
モータ32への通電を遮断するので、モータ起動時にお
ける過電流による誤制御が防止される。
【0031】そして、前記モータ32の正転に伴い、前
記リードスクリュー30が回転されるとともに、左右作
動ベース26,27が互いに近接する近接方向へ移動さ
れ、各作動ベース26,27に支持された左右作動伝達
アーム50,51を介して、左右フック48,49がそ
れぞれ起立方向へ回動される。このとき、左右フック4
8,49のいずれか一方、仮に左フック48が先行して
装置本体5上に位置決めされた車椅子9の左フレーム構
成部材75に当接され、その回動が阻止されたとして、
その際には、この時点より前記左フック48を支持する
左ガイドアーム44が倒れる方向へ回動され、前記左フ
ック48が前記左フレーム構成部材75を摺動しつつ下
方へ移動される。すると、左フック48の下方への移動
に伴い、該左フック48は、前記左フレーム構成部材7
5を掛止するとともに下方へ付勢される。これにより、
装置本体5上に位置決めされた車椅子9は、そのフレー
ム21を形成する左フレーム構成部材75が、前記左フ
ック48によって下方に付勢された状態で掛止される。
【0032】このとき、前記左フック48を作動する前
記左作動ベース26の移動は停止されるが、当該固定時
において、前記コンパレータIC4Aが、前記検出ブロ
ック101にて検出されたモータ電流と比較する比較値
は、前記比較値発生ブロック102にて、直列に接続さ
れた第1及び第2の抵抗R21,R25の分圧により決
定されており、前記左右フック48,49による固定時
発生電流より高い固定時比較値に設定されている。この
ため、前記右フック49を作動させる右作動ベース27
の移動は継続され、右フック49の作動が継続される。
【0033】これにより、前述と同様に、前記右フック
49が装置本体5上に位置決めされた車椅子9の右フレ
ーム構成部材76に当接されるまで回動されるととも
に、右フレーム構成部材76を摺動しつつ下方へ移動さ
れ、前記右フレーム構成部材76は、前記右フック49
によって掛止された状態で下方へ付勢される。そして、
この状態において、前記右フック49を作動する前記右
作動ベース27の移動が阻止され、前記モータ32に流
れるモータ電流が前記左右フック48,49による固定
時発生電流に達するので、前記検出ブロック101及び
前記コンパレータIC4Aは、この過電流を検出すると
ともに、前記ゲートブロック103、前記タイマーブロ
ック89、正転リレードライブブロック90、及びリレ
ーブロック92を介して、前記モータ32への通電が遮
断される。
【0034】一方、車椅子9のフレーム21に掛止され
た各フック48,49を前記フレーム21より外して格
納する際には、前記格納スイッチ72をON操作して、
前記モータ32及びリードスクリュー30を逆転させる
とともに、左右作動ベース26,27を互いに離間する
離間方向へ移動する。このとき、各フレーム構成部材7
5,76を掛止固定している各フック48,49の掛止
解除を行うとき、図13の(ロ)に示すように、先ず、
モータ32の起動電流が図13(ロ)中bで示す時間流
れる。次に、モータ32、ギヤ、リードスクリュー30
等に固定時掛かったトルクに抗してモータ32を逆転さ
せるために必要な大電流が図13(ロ)中dで示す時間
(100ms)流れるため、固定時に近い固定時比較値
で格納作動させないとモータ32は停止してしまう。し
かし、該モータ32への通電を遮断するリレーブロック
92は、前記格納スイッチ72操作時点より前記キャン
セル時間c(前記時間dをα内に含む時間)が経過した
後において過電流を検出した場合のみ、前記モータ32
への通電を遮断するため、各フレーム構成部材75,7
6を掛止固定している各フック48,49の掛止解除を
行うときの比較値(しきい値)を、固定時のような高い
比較値(しきい値)で格納作動させることなく、モータ
32の不用意な停止を防止することができる。なおか
つ、スイッチ操作時(モータ起動時)の瞬間の大電流も
検出(キャンセル)することなく、その大電流によるモ
ータ停止対策もできる。また、過電流が検出された際
に、該過電流が所定時間継続するか否かを判断するとと
もに、前記過電流が所定時間継続した際にモータ32へ
の通電を遮断制御する装置のように、モータ32の停止
を遅らせることが無く、該モータ32によって回動され
る各フック48,49や駆動機構への負担を減少させる
ことができる。
【0035】そして、前記左右作動ベース26,27に
支持された左右作動伝達アーム50,51を介して左右
フック48,49がそれぞれ回動され、車椅子9の左右
フレーム構成部材75,76の掛止状態が解除されると
ともに、ケーシング7内に格納される。やがて、前記各
フック48,49は、その左右ストッパーラバー66,
67がケーシング7の底面24に当接された状態で回動
が阻止され、前記モータ32に過電流が流れるととも
に、前記検出ブロック101及び前記コンパレータIC
4Aにより前記過電流が検出される。このとき、当該解
除時において、前記比較値発生ブロック102にあって
は、分圧回路を構成する第2の抵抗R25には、逆転リ
レードライブブロック91への入力を受けるトランジス
タTR5のON作動に伴い、並列抵抗R22が並列接続
される。これによって、前記コンパレータIC4Aが、
前記検出ブロック101にて検出されたモータ電流と比
較する比較値は、第1の抵抗R21と、並列接続された
第2の抵抗R25及び並列抵抗R25との分圧により決
定されており、前記車椅子9を固定する際の前記固定時
比較値より低い格納時比較値に設定されている。このた
め、前記固定時に生じる前記モータ32の過電流より低
い過電流が生じた時点で、前記モータ32への通電を遮
断することができる。したがって、前記解除時における
比較値が前記固定時における比較値と同じ値に設定さ
れ、ケーシング7の底面24に付勢される各フック4
8,49の付勢力が必要以上に大きくなる恐れがある場
合と比較して、左右フック48,49の各ストッパーラ
バー66,67を強化したり、各フック48,49の停
止位置を検出するリミットスイッチ等を設けたりする必
要が無くなる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1の
車椅子固定制御装置にあっては、車椅子固定機構ブロッ
クの左右フックにより車椅子の左右フレーム構成部材を
掛止し、かつ下方へ付勢して固定する際のモータ停止検
出電流のしきい値を大きく、また前記各フックによる前
記車椅子の固定状態から格納状態にする際のモータ停止
検出電流のしきい値を小さくされているので、車椅子固
定時には、モータは必要な力(電流値)になったら直ぐ
に停止され、必要な力で止め、かつ必要以上の力が左右
フレーム構成部材に加わらないようにすることができ
る。また、前記各フックの格納時には、装置の複雑化、
重量増等を招くことなく、小さな力がモータに加わった
時点で停止させることができるので、リミットスイッ
チ、ストパー補強等不要で、シンプルかつ軽量な構造と
することができる。
【0037】一方、車椅子固定状態から格納状態へ移行
する際、各フレーム構成部材を掛止固定している各フッ
クの掛止解除を行うとき、固定時に近いしきい値で格納
作動させないとモータは停止してしまう。しかし、遮断
制御手段は、電流検出手段にて検出されたモータ電流
が、操作スイッチが操作された時点より所定時間が経過
した後において、予め定められた比較値を越えた際に、
前記モータへの通電を遮断し、操作スイッチ投入時(固
定又は格納スイッチ)、所定時間モータ電流の検出結果
をキャンセルする、つまり、フックの掛止解除時のモー
タ電流は検出しない(又は、検出はしてもキャンセルす
る)ので、各フレーム構成部材を掛止固定している各フ
ックの掛止解除を行うときのしきい値を、固定時のよう
な高いしきい値で格納作動させることなく、モータの不
用意な停止を防止することができる。なおかつ、操作ス
イッチ操作時(モータ起動時)の瞬間の大電流も検出
(キャンセル)することなく、その大電流によるモータ
停止対策もできる。また、過電流が所定時間継続した場
合にモータ停止するものと異なり、直に停止できるので
不必要な固定力を車椅子に加えてしまうことがない。
【0038】また、本発明の請求項2の車椅子固定制御
装置にあっては、モータへの通電を遮断する遮断制御手
段は、操作スイッチが操作された時点より所定時間が経
過した後において過電流を検出した際に、前記モータへ
の通電を遮断するように構成されているため、左右フッ
クにより車椅子を固定する固定時、及び車椅子のフレー
ムを固定した各フックを解除する解除時において、モー
タ起動時の過電流が検出された場合であっても、モータ
への通電を遮断制御してしまう誤制御を防止することが
できる。これにより、前記操作スイッチが操作された時
点より所定時間が経過した後において、モータ電流との
比較値を、不具合無く小さな値に設定することが可能と
なる。また、仮に過電流が検出された際に、該過電流が
所定時間継続するか否かを判断するとともに、前記過電
流が所定時間継続した際にモータへの通電を遮断制御す
る装置の場合、モータの停止時間が遅れるというような
欠点が生じるが、本発明ではモータの停止が遅れるとい
った欠点が生じることが無く、該モータによって回動さ
れるフックや駆動機構への負担を減少させることができ
る。
【0039】そして、左右フックのいずれか一方、仮に
左フックが左フレーム構成部材を下方に付勢した状態で
掛止した際に、前記左フックを作動する前記左作動ベー
スの移動は停止されるが、電流検出手段にて検出された
モータ電流に基づきモータへの通電を遮断する遮断制御
手段は、前記モータ電流が前記左右フックによる固定時
発生電流より高く設定された固定時比較値を越えた際
に、前記モータへの通電を遮断するように構成されてい
る。このため、前記右フックを作動させる右作動ベース
の移動は継続され、右フックの作動が継続される。これ
により、前述と同様に、前記右フックが装置本体上に位
置決めされた車椅子の右フレーム構成部材に当接される
まで回動されるとともに、右フレーム構成部材を摺動し
つつ下方へ移動され、前記右フレーム構成部材は、前記
右フックによって掛止された状態で下方へ付勢され、こ
れにより、両フックを確実に車椅子のフレームに掛止さ
せることができる。そして、この状態において、前記モ
ータへの通電は、前記遮断制御手段によって遮断され
る。
【0040】一方、車椅子のフレームを固定した各フッ
クを解除して格納する際には、前記操作スイッチを操作
して前記モータへ通電し、リードスクリューを逆転させ
るとともに、左右作動ベースを互いに離間する離間方向
へ移動する。このとき、請求項1の場合と同様に、各フ
レーム構成部材を掛止固定している各フックの掛止解除
を行うとき、固定時に近い固定時比較値(しきい値)で
格納作動させないとモータは停止してしまう。しかし、
遮断制御手段は、電流検出手段にて検出されたモータ電
流が、操作スイッチが操作された時点より所定時間が経
過した後において、予め定められた比較値を越えた際
に、前記モータへの通電を遮断し、操作スイッチ投入時
(固定又は格納スイッチ)、所定時間モータ電流の検出
結果をキャンセルする、つまり、フックの掛止解除時の
モータ電流は検出しない(又は、検出はしてもキャンセ
ルする)ので、各フレーム構成部材を掛止固定している
各フックの掛止解除を行うときのしきい値を、固定時の
ような高いしきい値で格納作動させることなく、モータ
の不用意な停止を防止することができる。なおかつ、操
作スイッチ操作時(モータ起動時)の瞬間の大電流も検
出(キャンセル)することなく、その大電流によるモー
タ停止対策もできる。
【0041】そして、前記左右作動ベースに支持された
左右作動伝達アームを介して左右フックがそれぞれ回動
され、車椅子の左右フレーム構成部材の掛止状態が解除
されるとともに、ケーシング内に格納される。やがて、
前記各フックは、ケーシングの底面に当接された状態で
回動が阻止され、前記モータに過電流が流れるととも
に、前記電流検出手段により検出される。このとき、当
該解除時において、前記モータ電流と比較する比較値
は、比較値設定手段によって前記車椅子を固定する際の
前記固定時比較値より低い格納時比較値に設定されてお
り、前記固定時に生じる前記モータの過電流より低い過
電流が生じた時点で、前記モータへの通電を遮断するこ
とができる。
【0042】したがって、前記解除時における比較値が
前記固定時における比較値と同じ値に設定され、ケーシ
ングの底面に付勢されるフックの付勢力が必要以上に大
きくなる恐れがある場合と比較して、左右フックのスト
ッパーを強化したり、フックの停止位置を検出するリミ
ットスイッチ等を設けたりする必要が無くなる。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】同実施の形態にかかる車椅子固定装置を作動さ
せた状態を示す斜視図である。
【図3】同実施の形態にかかる車椅子固定装置の車輪位
置決め付カバーを外した状態を示す斜視図である。
【図4】同実施の形態にかかる車椅子固定装置の車輪位
置決め付カバーを外し、かつ作動させた状態を示す斜視
図である。
【図5】同実施の形態の分解斜視図である。
【図6】同実施の形態の使用状態を示す斜視図である。
【図7】同実施の形態にかかる車椅子固定装置を作動さ
せた状態における内部の様子を詳細構造を省略した状態
で示す作動略図である。
【図8】同実施の形態の左フックが車椅子の左フレーム
構成部材に掛止される範囲を示す説明図である。
【図9】同実施の形態における制御装置の回路図であ
る。
【図10】図9に続く回路図である。
【図11】図10に続く回路図である。
【図12】図11に続く回路図である。
【図13】(イ)は、同実施の形態の格納から固定へ移
行する作動状態を示すタイミングチャートであり、
(ロ)は、同実施の形態の固定から格納へ移行する作動
状態を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 車椅子用固定装置 2 フロア 5 装置本体 6 フッキング機構 7 ケーシング 9 車椅子 21 フレーム 24 底面 25 ガイドレール 26 左作動ベース 27 右作動ベース 30 リードスクリュー 31 支持部材 32 モータ(回転手段) 33 被駆動ナット 42 左固定ブロック 43 右固定ブロック 44 左ガイドアーム 45 右ガイドアーム 46 右スプリング 48 左フック 49 右フック 50 左作動伝達アーム 51 右作動伝達アーム 54 フック部 55 フック部 71 固定スイッチ 72 格納スイッチ 75 左フレーム構成部材 76 右フレーム構成部材 81 制御装置 92 リレーブロック 101 検出ブロック 102 比較値発生ブロック IC4A コンパレータ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車椅子の左右フレーム構成部材を左右フ
    ックにより掛止し、かつ、各フレーム構成部材を下方へ
    付勢した状態にし、車椅子を固定する車椅子固定機構ブ
    ロックと、該車椅子固定機構ブロックを制御する制御ブ
    ロックを有し、 該制御ブロックを、 操作スイッチの操作に基づき前記車椅子固定ブロックを
    作動させるモータを駆動する駆動手段と、 前記モータに流れるモータ電流を検出する電流検出手段
    と、 該電流検出手段にて検出されたモータ電流が、前記操作
    スイッチが操作された時点より所定時間が経過した後に
    おいて、予め定められた比較値を越えた際に、前記モー
    タへの通電を遮断する遮断制御手段と、 前記比較値を、前記各フックにより前記車椅子を固定す
    る際に、固定時比較値に設定する一方、前記各フックに
    よる前記車椅子の固定状態から格納状態にする際に、前
    記固定時比較値より低い格納時比較値に設定する比較値
    設定手段と、 により構成したことを特徴とする車椅子固定制御装置。
  2. 【請求項2】 フロアに固定される装置本体と、 該装置本体のケーシングに左右方向に沿って延設された
    ガイドレールと、 該ガイドレールの左側及び右側の部位に設けられた一対
    の左右固定ブロックと、 各固定ブロックのそれぞれに回動自在に支持された左右
    ガイドアームと、 各ガイドアームの上端部にそれぞれ回動自在に支持さ
    れ、一方の自由端部に鉤状のフック部を有する左右フッ
    クと、 各フックのそれぞれの他方の自由端部を、先端部にて回
    動自在に支持する左右作動伝達アームと、 各作動伝達アームの基端部をそれぞれ回動自在に支持す
    るとともに、前記ガイドレールに沿って各々移動自在に
    設けられた左右作動ベースと、 両作動ベースの一方に設けられ、他方の作動ベース側へ
    延出するリードスクリューを回転可能に支持した支持部
    材と、 該支持部材に支持された前記リードスクリューを回転さ
    せるモータと、 前記他方の作動ベースに設けられ、前記リードスクリュ
    ーに螺合して、該リードスクリューの回転に伴い、前記
    左右作動ベースを互いに近接する近接方向及び離間する
    離間方向へ移動する螺合部材と、 からなる車椅子固定機構ブロックを備え、 前記リードスクリューが回転され、前記左右作動ベース
    が前記近接方向へ移動された際に、 前記左作動伝達アームにより起立方向へ回動される前記
    左フックが、前記装置本体上に位置決めされた車椅子の
    左フレーム構成部材に当接され、その回動が阻止された
    時点より前記左フックを支持する左ガイドアームが倒れ
    る方向へ回動され、前記左フックが前記左フレーム構成
    部材を摺動しつつ下方へ移動され、前記左フックが前記
    左フレーム構成部材に掛止され、かつ下方へ付勢された
    状態で前記左作動ベースの移動が停止される左フレーム
    固定行程と、 前記右作動伝達アームにより起立方向へ回動される前記
    右フックが、前記装置本体上に位置決めされた車椅子の
    右フレーム構成部材に当接され、その回動が阻止された
    時点より前記右フックを支持する右ガイドアームが倒れ
    る方向へ回動され、前記右フックが前記右フレーム構成
    部材を摺動しつつ下方へ移動され、前記右フックが前記
    右フレーム構成部材に掛止され、かつ下方へ付勢された
    状態で前記右作動ベースの移動が停止される右フレーム
    固定行程と、 を形成可能に構成し、 前記左フレーム固定行程及び前記右フレーム固定行程の
    いずれか一方の行程が先行して終了した場合であっても
    他方の行程を継続させる一方、 前記車椅子固定機構ブロックを制御する制御ブロック
    を、 操作スイッチの操作に基づき前記モータを駆動する駆動
    手段と、 前記モータに流れるモータ電流を検出する電流検出手段
    と、 該電流検出手段にて検出されたモータ電流が、前記操作
    スイッチが操作された時点より所定時間が経過した後に
    おいて、予め定められた比較値を越えた際に、前記モー
    タへの通電を遮断する遮断制御手段と、 前記比較値を、前記各フックにより前記車椅子を固定す
    る際に、固定時比較値に設定する一方、前記各フックに
    よる前記車椅子の固定状態から格納状態にする際に、前
    記固定時比較値より低い格納時比較値に設定する比較値
    設定手段と、 により構成し、 前記固定時比較値を前記左右両方のフックによる固定時
    発生電流より高く設定したことを特徴とする車椅子固定
    制御装置。
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