JPH1111218A - 手動格納機構付き電動ステップ装置 - Google Patents

手動格納機構付き電動ステップ装置

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JPH1111218A
JPH1111218A JP16924797A JP16924797A JPH1111218A JP H1111218 A JPH1111218 A JP H1111218A JP 16924797 A JP16924797 A JP 16924797A JP 16924797 A JP16924797 A JP 16924797A JP H1111218 A JPH1111218 A JP H1111218A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手動格納機構付き電動ステップ装置におい
て、電動モータをはじめとしたステップ駆動系に故障が
生じた場合に、手動操作により昇降用ステップの格納や
張出を容易に行なえるようにする。 【解決手段】 車両のドア開口部の下方に配設された可
動式乗降用ステップ23と、該ステップ23を格納固定
状態と張出固定状態との間で駆動するための電動モータ
15と、該電動モータ15と該ステップ23側との間に
介装された動力伝達用回転軸1とをそなえ、該動力伝達
用回転軸1に、外部から手動により回転操作させて該ス
テップ23を手動駆動しうる回転操作部42を設けて、
電動モータ15等の故障時にもステップ23を手動で駆
動できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗員の車両への乗
降を補助する電動ステップ装置に関し、特に、手動にて
乗降用ステップの張出又は格納が可能な、手動格納機構
付き電動ステップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両フロア面が高く、地上面
からフロア面に直接乗降するのが困難な車両では、車両
側部のドア開口の下部に乗降用ステップが設けられてい
る。この乗降用ステップは、一般には固定式であるが、
乗降用ステップは車幅内に納まるように設置する必要が
あり、固定式のものではステップの使い勝手が悪い。
【0003】そこで、使用時に車幅よりも張り出し格納
時に車幅内に納まるようにした、可動式乗降用ステップ
が開発されている。特に、ステップの張出状態と格納状
態との間を電動モータにより自動的に駆動できるように
した、電動ステップ装置も開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の電動
ステップ装置では、電動モータの故障や断線等が発生す
ると、ステップが張出状態や張出途中又は格納途中で動
かなくなったりすることがあり、この場合には、ステッ
プが車両から側方へ突出してしまって車両の走行に支障
を来してしまうことがある。また、ステップが格納状態
や張出途中などで動かなくなったりした場合には、ステ
ップを有効に使用することができない。
【0005】したがって、このような電動ステップ装置
の場合、ステップ駆動用のモータ等の故障時にそなえ
て、何らかの対応策を準備しておく必要がある。ところ
で、実公平6−41883号公報には、このような電動
ステップ装置が提案されており、ステップ駆動系の故障
時についての対策も提案されている。この技術では、乗
降用ステップと車両下部とを垂直面内を揺動するリンク
機構で連結することにより、乗降用ステップの車幅方向
への張出動作及び格納動作が可能になっている。また、
車両床下には電動モータが配設され、この電動モータの
駆動軸と該リンク機構のリンク腕を一体回転するように
枢支する車両側の回転軸とが、連結腕に連結されてい
る。これにより、電動モータの回転は、駆動軸と連結腕
を介して回転軸に伝えられ、回転軸に支持されるリンク
腕を揺動させて乗降用ステップの張出駆動又は格納駆動
を行なうようになっている。
【0006】このように垂直面内を揺動するリンク機構
で支持された乗降用ステップの場合、ステップ張出時に
乗員の乗降による荷重がステップに加わるとステップが
下方へ変位してしまうため、この電動ステップ装置で
は、張出完了時には電動モータを乗降用ステップへ加わ
る荷重に対抗する方向へ過負荷状態にして剛性を向上さ
せ、乗降荷重によるステップの変位(沈み込み)を防止
している。
【0007】また、この電動ステップ装置では、電動モ
ータとこの電動モータの駆動軸との間の動力連結を遮断
しうる非常コックが車両床面下に設けられており、非常
時には、非常コックを操作して電動モータと駆動軸との
間の動力連結を切り離し、手動により電動ステップを移
動させることができるようになっている。ただし、この
実公平6−41883号公報には、非常コックの具体的
な構成が開示されてはいない。
【0008】例えば手動格納時には、車両床面を開口し
てこの非常コックを操作し、電動モータと駆動軸との連
結を解除して、乗降用ステップを電動モータの負荷抵抗
から解放した上で、手動により乗降用ステップを格納位
置まで移動させて、格納位置に保持することができる。
このように、かかる公報記載の技術では、手動操作時に
おいては、車両床面を開けて、床下の非常コックを操作
して乗降用ステップを電動モータの負荷抵抗から解放
し、次いで、乗降用ステップを手動で移動させるという
手順が必要であり、操作が面倒であり、また、ステップ
を手動で保持しながら同時に非常コックを操作すること
も必要となる場合があり、手動操作は容易ではない。
【0009】さらに、電動モータ故障時に手動により乗
降用ステップを張出して使用しようとした場合、電動モ
ータに乗降用ステップを上方へ持ち上げるトルクが発生
していなければ、乗降時の荷重により乗降用ステップが
沈み込み、乗降用ステップを使用することは困難にな
る。本発明は、このような課題に鑑み創案されたもの
で、電動モータをはじめとしたステップ駆動系に故障が
生じた場合に、手動操作により昇降用ステップの格納や
張出を容易に行なえるようにした、手動格納機構付き電
動ステップ装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の本発明の手動機構付き電動ステップ
装置では、電動モータによって、車両のドア開口部の下
方に配設された可動式乗降用ステップを格納固定状態と
張出固定状態との間で駆動して、格納時には格納固定状
態とし、使用時には張出固定状態とするが、該ステップ
を手動駆動する必要があれば、該電動モータと該ステッ
プ側との間に介装された動力伝達用回転軸に設けられて
いる回転操作部を、外部から手動により回転操作するこ
とで、該ステップを格納固定状態と張出固定状態との間
で駆動することを可能にする。
【0011】請求項2記載の本発明の手動機構付き電動
ステップ装置では、該動力伝達用回転軸と該電動モータ
側回転軸との相互間に介装されたトルクリミッタが、入
力トルクに応じて該相互間のトルク伝達を遮断するの
で、該回転操作部を外部から手動により回転操作する際
には、このトルクリミッタによるトルク伝達の遮断によ
って、電動モータ側が負荷となることなく、手動操作に
よる該ステップの手動駆動を行なうことができる。
【0012】請求項3記載の本発明の手動機構付き電動
ステップ装置では、該回転操作部に該動力伝達用回転軸
と同心上に固着されているナットに、車両のタイヤホイ
ール固定ナット脱着用レンチを係合させてこのレンチを
手動で回転操作することで、該ステップの手動駆動を行
なうことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明すると、図1〜図8は本発明の一実施形
態としての手動格納機構付き電動ステップ装置を示すも
のであり、これらの図に基づいて説明する。図2に示す
ように、この電動ステップ装置は、自動車の側面に設け
られたドア開口30の下部に設置され、ほぼ水平面内で
作動する駆動側リンク11及び従動側リンク21と、こ
れらのリンク11,21に支持された乗降用ステップ2
3とをそなえて構成され、乗降用ステップ23は、図2
中実線で示す張出位置と鎖線で示す格納位置との間を矢
印A1で示すようにほぼ水平に移動しうるようになって
いる。なお、図2中、符号31はドアである。
【0014】図3はこの電動ステップ装置の要部側面
図、図4,図5はこの電動ステップ装置の模式的な平面
図であり、図3〜図5に示すように、乗降用ステップ2
3は、ベースフレーム22上に設置されており、このベ
ースフレーム22の両端部には、駆動側リンク11,従
動側リンク21のそれぞれの一端部が回転自在に軸支さ
れている。これらの駆動側リンク11,従動側リンク2
1のそれぞれの他端部は、車両24側に回転自在に軸支
されており、駆動側リンク11,従動側リンク21及び
ベースフレーム22はほぼ水平面内で作動する平行リン
ク機構を構成している。これにより、ベースフレーム2
2及び乗降用ステップ23が、ほぼ水平で移動しうるよ
うになっている。
【0015】ところで、駆動側リンク11の他端部を車
両24側に回転自在に支持する軸(ステップ操作軸)1
0は、電動モータ15により回転駆動されるようになっ
ており、このステップ操作軸10を回動することで、駆
動側リンク11をステップ操作軸10回りに旋回させ
て、ベースフレーム22及び乗降用ステップ23を車両
幅方向に出し入れするようになっている。
【0016】ここで、図1はこの乗降用ステップ23の
駆動系を示す斜視図であり、図1を参照して、電動モー
タ15からのトルクの伝達経路にしたがって説明する
と、電動モータ15の出力回転は、まず減速機構43に
入力されるようになっている。この減速機構43は、電
動モータ15の回転を所要の回転速度まで減速して、動
力伝達用回転軸1へ入力するもので、電動モータ15の
出力軸15aに固着されたウォーム14と、動力伝達用
回転軸1に回転自在に軸支されてウォーム14と噛合す
るウォーム歯車31とから構成されている。
【0017】ところで、ウォーム歯車31は動力伝達用
回転軸1に固定されておらず回転自在に軸支されてお
り、ウォーム歯車31と動力伝達用回転軸1との間に
は、トルクリミッタ3が介装され、ウォーム歯車31に
加わったトルクは、このトルクリミッタ3を介して動力
伝達用回転軸1に入力されるようになっている。なお、
トルクリミッタ3は、ウォーム歯車31と動力伝達用回
転軸1との間で伝達されるトルクが所定値以下の場合の
みウォーム歯車31と動力伝達用回転軸1との間の回転
を伝達し、トルクが所定値以上になった場合には、この
回転の伝達を断つように構成され、電動モータ15が過
負荷状態となることを防止するようになっている。この
トルクリミッタ3の詳細構造は後述する。
【0018】次に、動力伝達用回転軸1に入力された回
転は、動力伝達用回転軸1にウォーム歯車31と同心上
に固設された出力歯車4からステップ操作機構41へ伝
達されるようになっている。つまり、ステップ操作機構
41は、回転体5と、駆動側リンク11を支持する回転
軸(ステップ操作軸)10と、2つのラッチ部材6,7
を備えるラッチベース8と、ロック部材12とをそなえ
て構成されている。
【0019】回転体5は、ステップ操作軸10に回転自
在に軸支されており、外周に形成された歯部5Aを、動
力伝達用回転軸1の出力歯車4と噛合させており、動力
伝達用回転軸1からステップ操作機構41への回転の入
力部となっている。また、回転体5の一方の面には突起
状のストライカ5a,5bが設けられている。また、ラ
ッチベース8は、回転体5と駆動側リンク11との間に
配置され、ステップ操作軸10に固設されている。図6
はステップ操作機構41を示す要部平面図であり、この
図6に示すように、ラッチベース8には、第1のラッチ
部材6,第2のラッチ部材7が軸6a,7aを通じて回
転自在に取り付けられており、これらのラッチ部材6,
7の近傍にはストッパ8a,8bが固設されている。ま
た、ラッチ部材6,7はそれぞれフック部6A,7Aと
凸部6B,7Bとを有しており、第1のラッチ部材6は
軸6aに設けられた回転ばね6bにより図6において時
計回りに付勢され、第2のラッチ部材7は軸7aに設け
られた回転ばね7bにより反時計回りに付勢されてい
る。
【0020】前述の回転体5のストライカ5a,5b
は、このラッチベース8側に設けられれ、回転体5の回
転時にストライカ5a,5bがこのラッチ部材6,7に
当接してラッチ部材6,7を移動させるようになってい
る。つまり、回転体5が図6において時計回りに回転し
たとき、第1のストライカ5aは、第1のラッチ部材6
の凸部6Bに当接して第1のラッチ部材6を軸6a回り
に反時計回りに回転させるようになっている。そして、
第1のラッチ部材6が軸6a回りに反時計回りに回転し
てストッパ8aに当接すると、回転体5はラッチベース
8と一体になって時計回りに回転するようになってい
る。
【0021】逆に、回転体5が図6において反時計回り
に回転したときには、第2のストライカ5bが、第2の
ラッチ部材7の凸部7Bに当接して第2のラッチ部材7
を軸7a回りに時計回りに回転させ、第2のラッチ部材
7がストッパ8bに当接すると、回転体5はラッチベー
ス8と一体になって反時計回りに回転するようになって
いる。
【0022】また、ロック部材12は、ラッチ部材6,
7のステップ操作軸10回りの回転方向にステップ操作
軸10とは別体に設けられている。このロック部材12
は、2つの係止部12A,12Bとストッパ壁12a,
12bを有しており、ラッチベース8が図6において時
計回りに回転したときには、ストッパ壁12aに当接し
て回転が停止し、第2のラッチ部材7のフック部7Aが
係止部12Aに係合するようになっている。
【0023】逆に、反時計回りに回転したときには、ス
トッパ壁12bに当接して回転が停止し、第1のラッチ
部材6のフック部6Aが係止部12Bに係合するように
なっている。また、係止部12A,12Bの裏側には、
検出器13A,13Bが配設されており、フック部6
A,7Aが係止部12B,12Aに係合すると電動モー
タ15を停止するようになっている。
【0024】このように、本装置では、ラッチ機構によ
って、乗降用ステップ23が格納固定状態と張出固定状
態とのいずれかに保持されるようになっている。ここ
で、トルクリミッタ3について詳細に説明すると、図7
はトルクリミッタ3の構造を模式的に示す断面図であ
り、図7に示すように、トルクリミッタ3は、ウォーム
歯車31と動力伝達用回転軸1に固着された回転部材3
2との間でトルク伝達を制御するもので、ウォーム歯車
31と回転部材32との間に介装された係合部材(ボー
ル)33を通じてトルク伝達とトルク伝達の遮断とを行
なうようになっている。
【0025】つまり、回転部材32は、動力伝達用回転
軸1にウォーム歯車31と同心上に固定されており、こ
の回転部材32側には複数個のバネ孔32aが穿設され
ている。このバネ孔32aには、まずバネ34が内挿さ
れ、そしてボール33が嵌入されている。一方、ウォー
ム歯車31の回転部材32側には、バネ孔32aと対応
する位置に受け孔31aが設けられ、バネ34に付勢さ
れたボール33の一部が嵌入している。
【0026】これにより、例えばウォーム歯車31に回
転トルクが加えられると、受け孔31aからボール33
さらにバネ孔32aを通じて回転部材32側に回転トル
クが伝達され、例えば動力伝達用回転軸1に回転トルク
が加えられると、回転部材32のバネ孔32aからボー
ル33さらに受け孔31aを通じてウォーム歯車31に
回転トルクが伝達されるようになっている。
【0027】この回転力伝達時、ウォーム歯車31と回
転部材32との間に作用するトルクが所定値以下の場合
には、ボール33は受け孔31a内に嵌入しておりウォ
ーム歯車31と回転部材32との間で回転が伝達される
が、ウォーム歯車31と回転部材32との間に所定値以
上のトルクが作用した場合には、この大きなトルクによ
って、ボール33はバネ34の付勢力に抗してバネ孔3
2a側に引っ込み受け孔31aから外れて、ウォーム歯
車31と回転部材32との間の回転の伝達が断たれるよ
うになっている。
【0028】ところで、動力伝達用回転軸1は、本来必
要な部位(出力歯車4取付部位)よりも下方に延設され
ており、この回転軸1の下端部に、外部から手動により
回転操作させてステップ23を手動で駆動しうる回転操
作部42が設けられている。この回転操作部42は、動
力伝達用回転軸1の下方への延設部(これを、手動操作
軸2とよぶ)と、この手動操作軸2の先端部に回転軸1
と同心上に固着されたナット(又はボルト)2aとから
構成される。ナット2aは、タイヤホイール固定ナット
と同サイズのナット(又はボルト)であり、車載工具の
タイヤホイール固定ナット脱着用レンチ16に対応した
径を有している。
【0029】本発明の一実施形態としての手動格納機構
付き電動ステップ装置は、上述のように構成されている
ので、通常の自動張出の場合には、電動モータ15の回
転は、出力軸15aに固設されたウォーム14より、ウ
ォーム歯車31に伝達される。そして、トルクリミッタ
3を介して動力伝達用回転軸1に伝達され、動力伝達用
回転軸1に固設された出力歯車4よりステップ操作機構
41へ出力される。
【0030】ステップ操作機構41では、出力歯車4か
らの入力により、回転体5が図6において時計回りに回
転する。回転体5が時計回りに回転すると、ストライカ
ー5aが第1のラッチ部材6の凸部6Bに当接して第1
のラッチ部材6を軸6a回りに反時計回りに回転させ
る。回転した第1のラッチ部材6はストッパ8aに当接
し、ラッチベース8に回転体5からの回転力が加えら
れ、ラッチベース8は回転体5と一体に時計回りに回転
する。ラッチベース8はステップ操作軸10に固設され
ているので、ステップ操作軸10に一端を支持された駆
動側リンク11も時計回りに回動し、乗降用ステップ2
3が車両側面24から張り出される。
【0031】乗降用ステップ23の張出動作は、ラッチ
ベース8がロック部材12のストッパ壁12aに当接す
ることにより停止する。そして、ラッチベース8ととも
に時計回りに回転した第2のラッチ部材7のフック部7
Aが、ロック部材12の係止部12Aに係合して検出器
13Aにより検出されることにより電動モータ15が停
止する。このとき、電動モータ15の停止は、ステップ
操作軸10の回転停止よりも遅れることになるが、電動
モータ15と動力伝達用回転軸1との間にはトルクリミ
ッタ3が設けられており、所定値以上のトルクが作用し
た場合には、回転部材32とウォーム歯車31との間の
トルク伝達が断たれるので、電動モータ15が過負荷状
態になることはない。
【0032】逆に、自動格納の場合には、電動モータ1
5は自動張出とは逆に回転し、出力歯車4よりステップ
操作機構41へ自動張出とは逆の回転が出力される。ス
テップ操作機構41では、出力歯車4からの入力によ
り、回転体5が図6において反時計回りに回転する。回
転体5が反時計回りに回転すると、ストライカー5bが
第2のラッチ部材7の凸部7Bに当接して第2のラッチ
部材7を軸7a回りに時計回りに回転させ、回転した第
2のラッチ部材7はストッパ8bに当接する。そして、
ラッチベース8は、回転体5からの回転力により回転体
5と一体に反時計回りに回転し、回転軸10に一端を支
持された駆動側リンク11も反時計回りに回動し、乗降
用ステップ23が車両側面24に格納される。
【0033】乗降用ステップ23の格納動作は、ラッチ
ベース8がロック部材12のストッパ壁12bに当接す
ることにより停止する。そして、ラッチベース8ととも
に時計回りに回転した第1のラッチ部材6のフック部6
Aが、ロック部材12の係止部12Bに係合して検出器
13Bにより検出されることにより電動モータ15が停
止する。このときも自動張出時と同様に、電動モータ1
5の停止は、ステップ操作軸10の回転停止よりも遅れ
ることになるが、電動モータ15と動力伝達用回転軸1
との間にはトルクリミッタ3が設けられているので、電
動モータ15が過負荷状態になることはない。
【0034】次に、手動張出時には、車載されているタ
イヤホイール固定ナット脱着用レンチ16をナット2a
に取り付け、図1,図8において反時計回りに回動させ
ることにより、手動操作軸2と同軸一体の動力伝達用回
転軸1を反時計回りに回転させる。すると、動力伝達用
回転軸1に固設された出力歯車4よりステップ操作機構
41に回転が入力され、回転体5を時計回りに回転させ
る。そして、回転体5の時計回りの回転により駆動側リ
ンク11も連動して時計回りに回動し、乗降用ステップ
23が車両側面24から張出される。
【0035】逆に、手動格納時には、車載されているタ
イヤホイール固定ナット脱着用レンチ16をナット2a
に取り付け、図1,図8において時計回りに回動させる
ことにより、手動操作軸2と同軸一体の動力伝達用回転
軸1を時計回りに回転させる。すると、動力伝達用回転
軸1に固設された出力歯車4よりステップ操作機構41
に回転が入力され、回転体5を反時計回りに回転させ
る。そして、回転体5の反時計回りの回転により駆動側
リンク11も連動して反時計回りに回動し、乗降用ステ
ップ23が車両側面24に格納される。
【0036】一方、手動操作軸2に加えられた回転力
は、動力伝達用回転軸1を経由してステップ操作機構4
1に入力されると同時に、通常であれば減速機構43に
も入力され、減速機構43に入力された回転力は減速機
構43を逆作動させて電動モータ15を回転させること
になるので、動力伝達用回転軸1と減速機構43との間
に何らかの連結解除手段がない場合には、手動操作軸2
を回転させる際には常に多大な負荷が加わることになっ
てしまう。
【0037】ところが、減速機構43のウォーム歯車3
1と動力伝達用回転軸1との間には、トルクリミッタ3
が設けられており、手動操作軸2に加えられた回転力
は、手動操作軸2と一体同軸の動力伝達用回転軸1を経
由してトルクリミッタ3の回転部材32に入力される。
この回転部材32とウォーム歯車31との間に作用する
トルクが所定値を越えたとき、ウォーム歯車31の受け
孔31aに係合していたボール33が外れ、回転部材3
2はウォーム歯車31に対して自由に回転できるように
なる。その結果、手動操作軸2は電動モータ15と減速
機構43とによる負荷から解放され、比較的小さい力で
容易に手動回転させて、乗降用ステップ23の格納や張
出の手動操作を行なうことができるようになる。
【0038】このように、本実施形態の手動格納機構付
き電動ステップ装置によれば、ステップ操作機構41に
動力を伝達する動力伝達用回転軸1と同軸一体に手動操
作軸2を設けているので、電動モータ15に問題が生じ
た場合でも、手動操作軸2を回転させてステップ操作機
構41に動力を伝達することにより乗降用ステップ23
を格納することができ、また、逆方向に回転させること
により張出することができる。
【0039】さらに、乗降用ステップ23は、水平面内
を揺動して張出,格納されるようになっているので、上
下方向に移動することなく固定されており、このような
構造的特性により張出状態や格納状態に固定することが
容易になる。これは、ステップの使用時に荷重に対応し
易いだけでなく、走行中の振動が加わっても格納状態を
保持し易い利点や、また、手動で張出や格納を行なう場
合にも、乗降用ステップ23の重量を支持する必要がな
いので、容易に行なうことができる。
【0040】さらに、本装置では、ラッチ機構によって
乗降用ステップ23が格納固定状態と張出固定状態との
いずれかに保持されるため、このような構造により張出
状態や格納状態に固定することできる。そして、本装置
においては、減速機構43のウォーム歯車31と動力伝
達用回転軸1との間に設けられたトルクリミッタ3が、
作用するトルクが所定値を越えるとトルク伝達を遮断す
るので、手動操作時に、大きな負荷となる電動モータ1
5や減速機構43の負担から解放され、比較的小さい力
で手動操作軸2を操作することができる。
【0041】さらに、回転操作部42にはナット2aが
備えられているので、車載されているタイヤホイール固
定ナット脱着用レンチ16により極めて容易に回転操作
することが可能であり、特殊な工具が不要であり、だれ
にでも簡単に手動操作できる利点がある。なお、本発明
は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば
トルクリミッタをウォーム歯車と別体に構成することも
可能であり、電動モータをステップモータにして減速機
構を省略することも可能である。このように本発明とそ
の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが
できる。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の手動格納機構付き電動ステップ装置によれば、乗
降用ステップに動力を伝達する動力伝達用回転軸と同軸
一体に回転操作部を設けているので、電動モータに問題
が生じるなど乗降用ステップを電動で駆動できない場合
にも、回転操作部を手動で回転させて動力伝達用回転軸
に回転力を加えることにより、乗降用ステップを格納す
ることも張出することもできる利点がある。
【0043】請求項2記載の本発明の手動格納機構付き
電動ステップ装置によれば、トルクリミッタが作用する
トルクが所定値を越えるとトルク伝達を遮断するので、
動力伝達用回転軸が負荷である電動モータから解放さ
れ、比較的小さい力で回転操作部を操作することができ
る利点がある。請求項3記載の本発明の手動格納機構付
き電動ステップ装置によれば、回転操作部にはタイヤホ
イール固定ナット脱着用レンチに対応したナットが備え
られているので、車載されているタイヤホイール固定ナ
ット脱着用レンチにより操作が可能であり、特殊な工具
を要することなく操作も簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての手動格納機構付き
電動ステップ装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態としての手動格納機構付き
電動ステップ装置の設置位置を説明する斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態としての手動格納機構付き
電動ステップ装置の要部側面図である。
【図4】本発明の一実施形態としての手動格納機構付き
電動ステップ装置の乗降用ステップ格納時の状態を示す
模式的な平面図である。
【図5】本発明の一実施形態としての手動格納機構付き
電動ステップ装置の乗降用ステップ張出時の状態を示す
模式的な平面図である。
【図6】本発明の一実施形態としての手動格納機構付き
電動ステップ装置のステップ操作機構の構成を示す図1
のB方向矢視図である。
【図7】本発明の一実施形態としての手動格納機構付き
電動ステップ装置にかかるトルクリミッタの構成を示す
模式的断面図(図1のA−A断面対応図)である。
【図8】本発明の一実施形態としての手動格納機構付き
電動ステップ装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 動力伝達用回転軸 2 手動操作軸 2a ナット 3 トルクリミッタ 10 ステップ操作軸 11 駆動側リンク 15 電動モータ 23 乗降用ステップ 41 ステップ操作機構 42 回転操作部 43 減速機構

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のドア開口部の下方に配設された可
    動式乗降用ステップと、 該ステップを格納固定状態と張出固定状態との間で駆動
    するための電動モータと、 該電動モータと該ステップ側との間に介装された動力伝
    達用回転軸とをそなえ、 該動力伝達用回転軸に、外部から手動により回転操作さ
    せて該ステップを手動駆動しうる回転操作部が設けられ
    ていることを特徴とする、手動格納機構付き電動ステッ
    プ装置。
  2. 【請求項2】 該動力伝達用回転軸と該電動モータ側回
    転軸との相互間に、入力トルクに応じて該相互間の回転
    の伝達を遮断するトルクリミッタが介装されていること
    を特徴とする、請求項1記載の手動格納機構付き電動ス
    テップ装置。
  3. 【請求項3】 該回転操作部に、車両のタイヤホイール
    固定ナット脱着用レンチに対応したナット又はボルト
    が、該動力伝達用回転軸と同心上に固着されていること
    を特徴とする、請求項1又は2記載の手動格納機構付き
    電動ステップ装置。
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