JP2551065Y2 - 自動車用オートチェンジの切替装置 - Google Patents

自動車用オートチェンジの切替装置

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JP2551065Y2
JP2551065Y2 JP40591390U JP40591390U JP2551065Y2 JP 2551065 Y2 JP2551065 Y2 JP 2551065Y2 JP 40591390 U JP40591390 U JP 40591390U JP 40591390 U JP40591390 U JP 40591390U JP 2551065 Y2 JP2551065 Y2 JP 2551065Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、アクチュエータの故
障時にも変速レンジの切替えを行うことのできるように
した自動車用オートチェンジの切替装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車輛においては、チェンジレバー
の操作をケーブル又はロッドによって変速機に伝達し、
変速操作を行うようにした変速操作装置が汎用されてい
た。
【0003】他方、最近のコンピュータ技術の飛躍的進
歩に伴い、スイッチ操作部のプッシュ操作等によって変
速レンジの選択を行い、それに基づいて駆動信号を発生
して駆動モータ等のアクチュエータを駆動し、変速機を
パーキングP、リバースR、ニュートラルN、ドライブ
D、セカンドS、又はローLの変速レンジに切替え制御
するようにした自動車用オートチェンジが種々提案され
ている(例えば、実開昭60−168629号公報参
照)。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、この種の自
動車用オートチェンジにおいて、例えばアクチュエータ
として駆動モータを使用する場合、電気的故障等によっ
て駆動モータの駆動が停止すれば、変速機の変速レンジ
の切替えが不可能になることが懸念される。
【0005】かかる懸念に対し、本件出願人は、自動車
用オートチェンジにおいて遊星歯車機構を有効に利用
し、変速機を所定のレンジに切替える切替歯車と、該切
替歯車と噛み合う出力歯車を有する内歯歯車と、第1ア
クチュエータで回転される第1入力歯車と、第2アクチ
ュエータで回転される第2入力歯車と、第1入力歯車に
取付けられた太陽歯車と、第2入力歯車に取付けられ、
上記太陽歯車と内歯歯車とに噛み合う遊星歯車と、通常
は一方のアクチュエータを駆動信号により駆動し、該一
方のアクチュエータが故障等で駆動停止したとき、他方
のアクチュエータを駆動信号により駆動開始するように
制御する制御回路とを備えた自動車用オートチェンジの
切替装置を開発するに至った。
【0006】しかるに、上述のように2つの駆動モータ
を設けた場合であっても、両モータが同時に故障しない
という保証はなく、両モータが同時に故障した場合には
変速レンジの切替えが全く不可能になってしまう。
【0007】この考案は、かかる問題点に鑑み、アクチ
ュエータ故障時における変速レンジの切替えを保証でき
るようにした自動車用オートチェンジの切替装置を提供
することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本考案に係る自動
車用オートチェンジの切替装置は、電気的信号によって
アクチュエータを駆動して変速機を所定のレンジに切替
える自動車用オートチェンジの切替装置において、変速
機の変速レンジを切替える切替歯車と、切替歯車と噛合
する歯車機構と、歯車機構を回転駆動するアクチュエー
タと、 回転力伝達可能に構成され、その一端が上記切
替歯車に回転力伝達可能に連結され、他端が車室内に配
設されたケーブルと、ケーブルと切替歯車との間に設け
られ回転力の伝達を接断する電磁クラッチ機構と、電磁
クラッチ機構を接続させるクラッチ駆動回路と、ケーブ
ルの他端に取付可能に設けられ切替歯車を回転させるた
めの操作部材と、操作部材のケーブル他端への取付けを
検出してクラッチ駆動回路を動作させる取付センサとを
設けるようにしたことを要旨とする。
【0009】ここで自動車用オートチェンジの切替装置
は電気的信号によってアクチュエータを駆動して変速機
を所定のレンジに切替えるものであればどのような構造
でもよい。例えば、変速レンジのスイッチ操作部はプッ
シュボタン式、ダイヤル式、レバー式のいずれであって
もよく、又スイッチ操作部とマイクロコンピュータとの
間は信号線で接続してもよく、又電波等で信号の授受を
行ってもよい。
【0010】
【作用】変速レンジを切替える場合、通常、アクチュエ
ータが電気的信号によって駆動され、その駆動力が歯車
機構を経て切替歯車に伝達されて変速機は所定のレンジ
に切替えられる。
【0011】他方、アクチュエータに故障が発生した場
合には、車室内のケーブル他端に操作部材を連結する
と、取付センサでその連結が検出されてクラッチ駆動回
路が電磁クラッチ機構を接続し、ケーブルと切替歯車が
連結されるので、操作部材を操作すると、その回転がケ
ーブル、電磁クラッチ機構及び切替歯車を経て変速機に
伝達され、これによって変速機のレンジが切替えられ
る。
【0012】その際、切替歯車とケーブル間に電磁クラ
ッチ機構が設け、取付センサで操作部材の連結を検出し
てクラッチ駆動回路で電磁クラッチ機構を自動的に接続
するようにしていることから、通常作動時においてケー
ブルがアクチュエータの負荷になることはなく、又手作
業でケーブルと切替歯車を連結する必要もない。
【0013】
【実施例】以下、本考案を図面に示す具体例に基づいて
詳細に説明する。図1ないし図13は本考案の一実施例
による自動車用オートチェンジの切替装置を示す。自動
車用オートチェンジには、図8に示すように、車室内の
インストルメントパネル等に、パーキングP、リバース
R、ニュートラルN、ドライブD、セカンドS、ローL
の各プッシュスイッチ10aないし10fが設けられて
いる。なお、プッシュスイッチに代えて、各レンジP〜
L毎の電気的信号をだす手操作ダイヤルや手操作レバー
を設けてもよい。
【0014】上記各プッシュスイッチ10aないし10
fは車載のマイクロコントローラ11に接続され、該マ
イクロコントローラ11には各プッシュスイッチ10a
ないし10fのプッシュ操作による各レンジP〜L毎の
電気的信号が入力され、又マイクロコントローラ11に
は車速センサー12が接続されている。
【0015】また、変速機13は切替装置14の切替レ
バー15にワイヤー16で連結され、該切替レバー15
の各レンジP〜Lへの切替え回動によって変速機13が
所定のレンジP〜Lに切替えられる。また、切替装置1
4には同性能の第1、第2の駆動モータ17、18、小
型の第3駆動モータ19、及び第1、第2マイクロスイ
ッチ20、21が設けられ、該両マイクロスイッチ2
0、21の検出信号はマイクロコントローラ11に入力
され、各駆動モータ17、18、19はマイクロコント
ローラ11の出力信号で駆動制御される。
【0016】ここで切替装置14の構造を詳細に説明す
ると、切替装置14は、図1ないし図4に詳細に示すよ
うに、上面が開口した四角箱状のケース26と、該ケー
ス26の上面開口を閉塞する蓋27とを備え、上記ケー
ス26の中央位置にはケース26内から蓋27を貫通し
て外部に突出する切替軸28が蓋27の内面に固定した
軸受29で回転自在に支持されている。この切替軸28
からケース26の一方の側壁26a側に片寄った位置に
はケース26内で上下方向に伸長する歯車軸30が蓋2
8の内面に固定した軸受31とケースの底壁26bの内
面に固定した軸受32とで支持されている。
【0017】上記歯車軸30の下部側には第1入力歯車
であるウオームホイール33が回転自在に支持され、又
歯車軸30の上部側には太陽歯車34が回転自在に支持
され、両歯車33、34は軸受部35で一体的に連結さ
れている。この軸受部35には第2入力歯車であるウオ
ームホイール36が回転自在に支持され、該第2入力歯
車36の軸受部37には等間隔で3個の遊星歯車38を
ピン39によって各々回転自在に支持したベースプレー
ト40が一体的に連結されている。
【0018】上記各遊星歯車38は各々太陽歯車34に
噛合され、又上記歯車軸30の上部側には内歯歯車41
と、該内歯歯車41と一体的に連結された出力歯車42
とが回転自在に支持され、該内歯歯車41は上記各遊星
歯車38に噛合されている。
【0019】また、上記ケース26の側壁26a外面に
は第1駆動モータ17と第2駆動モータ18とが各々取
付けられ、該第1駆動モータ17の出力軸17aはケー
ス26内に貫通されて該出力軸17aに固定の第1ウオ
ーム43が上記第1入力歯車33に噛合されている。第
2駆動モータ18の出力軸18aはケース26内に貫通
されて、該出力軸18aに固定の第2ウオーム44が上
記第2入力歯車36に噛合されている。
【0020】他方、上記切替軸28には上記蓋27の内
面側にて切替カム51と上記出力軸42に噛み合う切替
歯車52とが固定されると共に、軸受29の外周面でタ
イミング歯車であるウオームホイール53が回動自在に
支持され、又上記蓋27の外面側にて上記切替レバー1
5が固定され、該切替レバー15の先端部に固定したピ
ン54には上記ワイヤー16の一端部が止着されてい
る。
【0021】上記ケース26の他側壁26c側の蓋27
の内面には第3駆動モータ19が取付けられ、該第3駆
動モータ19の出力軸19aに固定の第3ウオーム55
が上記タイミング歯車53に噛合され、該タイミング歯
車53の歯欠部には後で詳述するが、図5ないし図7に
示すように凸部53a、53bと凹部53c、53dが
所定の角度範囲で形成され、又タイミング歯車53の最
大回転角の範囲で上記歯車軸30の蓋27側の軸受31
に干渉させないための逃げ穴53eが形成されている。
【0022】上記蓋27の内面には上記切替軸28の中
心の対称位置に第1阻止爪56と第2阻止爪57が支軸
58、59でそれぞれ揺動自在に支持され、各阻止爪5
6、57にはピン60、61がそれぞれ立設され、該各
ピン60、61が上記タイミング歯車53の歯欠部に当
接するように各阻止爪56、57がスプリング(図示せ
ず)によって付勢されている。
【0023】上記タイミング歯車53の凸部53aと凹
部53cはタイミング歯車53がa位置(図5参照)に
回転しているときは凸部53aにピン60を乗り上げさ
せて第1阻止爪56を外方へ揺動させ、タイミング歯車
53がb位置(図6参照)に回転(θ1)したときは凹
部53cにピン60を落ち込ませて第1阻止爪56を内
方へ揺動させるように設定されている。なお、タイミン
グ歯車53がb位置からc位置(図7参照)に回転した
ときにも凹部53cにピン60が落ち込んだ状態とな
る。同様に凸部53bと凹部53dはタイミング歯車5
3がa位置とb位置の間に回転しているときは凸部53
bにピン61を乗り上げさせて第2阻止爪57を外方へ
揺動させ(図5及び図6参照)、タイミング歯車53が
c位置に回転(θ2)したときは凹部53dにピン61
を落ち込ませて第2阻止爪57を内方へ揺動させる(図
7参照)ように設定されている。
【0024】また、上記切替カム51には第1係止部5
1aと第2係止部51bとが形成され、該第1係止部5
1aは切替歯車52とともに切替カム51がSレンジに
切替え回転された位置で、内方へ揺動された第1阻止爪
56に係止されて、切替カム51のSレンジからLレン
ジの切替え回転を阻止する(図6参照)ように設定され
ている。また、第2係止部51bは切替歯車52ととも
に切替カム51がNレンジに切替え回転された位置で、
内方へ揺動された第2阻止爪57に係止されて、切替カ
ム51のNレンジからRレンジ及びPレンジへの切替え
回転を阻止する(図7参照)ように設定されている。ま
た、図1に示すように、上記蓋27の内面には各阻止爪
56、57の揺動位置を検出する第1及びマイクロスイ
ッチ20、21が各々取付けられている。
【0025】また、マイクロコントローラ11には通常
は第1駆動モータ17を駆動信号により駆動し、第1駆
動モータ17が電気的故障で駆動停止したとき第2駆動
モータを駆動信号により直ちに駆動開始するように制御
する第1制御回路が内蔵され、又マイクロコントローラ
11には車速センサー12で検出された車速が所定の低
速値(例えば5Km/H)以上になると第3駆動モータ
19を駆動して、タイミング歯車53をa位置からb位
置へ回転(θ1)させるとともに、車速が所定の高速値
(例えば100Km/H)以上になると第3駆動モータ
19を駆動して、タイミング歯車53をb位置からc位
置へ回転(θ2)させるように制御する第2制御回路が
内蔵されている。
【0026】なお、タイミング歯車53がa位置からb
位置へ回転されたことは、第1阻止爪56の内方揺動を
検出する第1マイクロスイッチ20の検出信号で検出で
き、b位置からc位置へ回転されたことは、第2阻止爪
57の内方揺動を検出する第2マイクロスイッチ21の
検出信号で検出できる。
【0027】また、上記切替装置14のケース26には
図9及び図10に示すように、ケーブル70の一端が挿
通され、該ケーブル70の他端側はエンジンルームを経
て車室内に配設されている。このケーブル70はアウタ
チューブ70aとインナケーブル70bとを相互に回転
可能に挿通して構成され、上記インナーケーブル70b
の一端70cは電磁クラッチ機構80を介して上記第1
ウオーム43の他端連結突起43aに連結可能に設けら
れ、又インナーケーブル70bの他端には連結凹部70
cが形成され、該連結凹部70cには操作ハンドル71
の嵌合部71aが連結可能となっており、又連結凹部7
0cには操作ハンドル71の連結によって蹴られる操作
片81aが設けられ、該操作片81aはリミットスイッ
チ81を作動させるようになっている。このリミットス
イッチ81の両端子は電源を介して電磁クラッチ80の
両端子に接続され、これによってクラッチ駆動回路82
が構成されている。なお、図12及び図13には上記電
磁クラッチ機構80の1例を示す。
【0028】次に作用を説明する。
【0029】自動車が停車状態(車速0Km/H)にお
いては、タイミング歯車53はa位置に回転され、タイ
ミング歯車53の凸部53a、53bで第1、第2阻止
爪56、57は外方へ揺動されている。なお、第1、第
2駆動モータ17、18はいずれも正常であるとする。
そして、例えばDレンジのプッシュスイッチ10dをプ
ッシュ操作すると、マイクロコントローラ11から第1
駆動モータ17に駆動信号が出力され、第1駆動モータ
17が駆動開始し、該第1駆動モータ17の駆動で第1
ウオーム43を介して第1入力歯車33が回転され、軸
受部37を介して太陽歯車34が回転される。
【0030】このとき、第2駆動モータ18側の負荷
(特に第2ウオーム44と第2入力歯車36との噛み合
い)により、第2入力歯車36とともに各遊星歯車3
8、の遊星回転運動が規制されるので、太陽歯車34に
より各遊星歯車38、が空回転されて内歯歯車41を回
転させ、内歯歯車41の出力歯車42により切替歯車5
2がDレンジに切替え回転され、切替軸28、切替レバ
ー15、ワイヤー16を介して変速機13がDレンジに
切替えられる。
【0031】また、Dレンジのプッシュスイッチ10d
をプッシュ操作したものの第1駆動モータ17が電気的
故障等で駆動停止すると、マイクロコントロールユニッ
ト11の第1制御回路から直ちに第2駆動モータ18に
駆動信号が出力され、第2駆動モータ18が駆動開始
し、該第2駆動モータ18の駆動で第2ウオーム44を
介して第2入力歯車34が回転される。
【0032】このとき、第1駆動モータ17側の負荷
(特に第1ウオーム43と第1入力歯車35との噛み合
い)により、第1入力歯車35とともに太陽歯車34の
回転が規制されるので、軸受部37とベースプレート4
0を介して各遊星歯車38、が太陽歯車34の回りを遊
星回転運動して内歯歯車41を回転させ、内歯歯車41
の出力歯車42により切替歯車52がDレンジに切替え
回転され、切替軸28、切替レバー15、ワイヤー16
を介して変速機13がDレンジに切替えられる。
【0033】上記説明はDレンジのプッシュスイッチ1
0dをプッシュ操作した場合であったが、他のレンジの
プッシュスイッチ10aないし10c、10e、10f
をプッシュ操作した場合でも同様である。
【0034】このように第1駆動モータ17の駆動時
は、第2駆動モータ18側の負荷により遊星歯車38、
の遊星回転運動が規制されるに止まり、遊星歯車38、
は空回転するので、第2駆動モータ18側の負荷が第1
駆動モータ17に影響せず、逆に、第2駆動モータ18
の駆動時は、第1駆動モータ17側の負荷により太陽歯
車34の回転が規制されるに止まり、遊星歯車38、は
遊星回転運動するので、第1駆動モータ17側の負荷が
第2駆動モータ18に影響しない。したがって、第1駆
動モータ17が故障等で駆動停止しても第2の駆動モー
タ18の駆動開始で、変速機13のレンジ切替えが迅速
に行なわれる。
【0035】また、各駆動モータ17、18の負荷は相
互に影響しないので、各駆動モータ17、18が過負荷
で故障しやすくなるという事故もなくなる。
【0036】次に、例えばDレンジのプッシュスイッチ
10dをプッシュ操作して、変速機13がDレンジに切
替わった後、アクセルペダルを踏むことにより自動車を
発進され、車速センサー12で車速が所定の低速値(例
えば5Km/H)以上になったことを検出すると、マイ
クロコントローラ11の第2制御回路から第3駆動モー
タ19に駆動信号が出力され、第3駆動モータ19が駆
動されてタイミング歯車53がa位置からb位置へ回転
(θ1)される。このタイミング歯車53の回転によ
り、凸部53aに乗り上げていたピン60が凹部53c
に落ち込んで第1阻止爪53が内方へ揺動される。
【0037】そして、Dレンジで走行中(但し100K
m/H未満)に他のレンジのプッシュスイッチ10aな
いし10c、10eをプッシュ操作すれば、変速機13
を対応するレンジに切替え可能であるが、Sレンジで切
替カム51の第1係止部51aが第1阻止爪56に係止
されるので、切替カム51のSレンジからLレンジへの
切替え回転が阻止される。したがって、例えば60Km
/Hで走行中に誤ってプッシュスイッチ10fをプッシ
ュ操作しても、切替カム51がLレンジ方向に切替え回
転できないので、変速機13がSレンジに切替わらな
い。その結果、通常走行中の急激なシフトダウンによる
乗員の危険や、変速機13の歯車系の破損もなくなる。
【0038】また、車速センサー12で車速が所定の高
速値(例えば100Km/H以上)になったことを検出
すると、マイクロコントローラ11の第2制御回路から
第3駆動モータ19に駆動信号が出力され、第3駆動モ
ータ19が駆動されてタイミング歯車53がb位置から
c位置へ回転(θ1)される。このタイミング歯車53
の回転により、凸部53bに乗り上げていたピン61が
凹部53cに落ち込んで第2阻止爪53が内方へ揺動さ
れる。なお、第1阻止爪53のピン60は凹部53cに
落ち込んだままであるから、第1阻止爪53も内方へ揺
動された状態である。
【0039】そして、Dレンジで走行中に他のレンジの
プッシュスイッチ10c、10eをプッシュ操作すれ
ば、変速機13を対応するレンジに切替え可能である
が、Nレンジで切替カム51の第2係止部51bが第2
阻止爪57に係止されるので、切替カム51のNレンジ
からRレンジ及びPレンジへの切替え回転が阻止され
る。同様に、Sレンジで切替カム51の第1係止部51
aが第1係止爪56に係止されるので、切替カム51の
SレンジからLレンジへの切替え回転が阻止される。従
って例えば120Km/Hで走行中に誤ってプッシュス
イッチ10bや10fをプッシュ操作しても、切替カム
51がRレンジ方向やLレンジ方向に切替え回転できな
いので、変速機13がRレンジやSレンジに切替わらな
い。その結果、高速走行中の急激なシフトダウンによる
乗員の安全性の問題や変速機13の歯車系の破損もなく
なる。
【0040】また、車速が100Km/H未満になれ
ば、タイミング歯車53の逆回転(θ2)により凸部5
3bにピン61が乗り上げて第2阻止爪57が外方へ揺
動され、切替カム51の第2係止部51bの係止を解除
する一方、車速が5Km/H未満になれば、タイミング
歯車53の逆回転(θ1)により凸部53aにピン60
が乗り上げて第1阻止爪56が外方へ揺動され、切替カ
ム51の第1係止部51aの係止を解除する。
【0041】また、上述のようにして変速機13の変速
レンジの切替えがなされている際に、第1、第2の駆動
モータ17、18が両方とも故障した場合には、まず操
作ハンドル71の嵌合部71aをインナーケーブル70
の他端連結凹部70cに差し込む。すると操作片81a
が蹴られてリミットスイッチ81がONとなり、クラッ
チ駆動回路82が閉成されて電磁クラッチ機構80が接
続され、第1ウオーム43の連結突起43aとインナー
ケーブル70の一端とが自動的に相互に連結されるのの
で、操作ハンドル71を回転させると、第1駆動モータ
17の場合と同様に切替歯車52が回転され、これによ
って変速機13のレンジ切替えが可能となる。
【0042】従って第1、第2の駆動モータ17、18
が両方とも故障した場合にも変速操作ができ、より一層
信頼性を向上できる。
【0043】また、ケーブル70は常時第1ウオーム4
3に連結されていないので、通常動作時においてケーブ
ル70が第1駆動モータ17の負荷になることはなく、
これによって第1駆動モータ17故障のおそれを解消で
きる。
【0044】また、第1ウオーム43とケーブル70と
を間に電磁クラッチ機構が設け、操作ハンドル71のケ
ーブル70への連結をリミットスイッチ81で検出して
クラッチ駆動回路82で電磁クラッチ機構80を自動的
に接続するようにしたので、手作業でケーブル70と第
1ウオーム43とを連結する必要がなく、駆動モータ1
7、18故障時における操作を簡単化できる。
【0045】
【考案の効果】以上のように、本考案に係る自動車用オ
ートチェンジの切替装置によれば、電気的信号によって
アクチュエータを駆動して変速機を所定のレンジに切替
える自動車用オートチェンジの切替装置において、変速
機の変速レンジを切替える切替歯車に歯車機構を噛合さ
せ、歯車機構をアクチュエータで回転駆動する一方、回
転力伝達可能に構成されたケーブルの一端を切替歯車に
回転力伝達可能に連結し、ケーブルの他端を車室内に配
設し、ケーブルの一端と切替歯車との間に電磁クラッチ
機構を設け、歯車機構を回転させるための操作部材をケ
ーブルの他端に取付可能とし、操作部材のケーブル他端
への取付けを取付センサで検出してクラッチ駆動回路で
電磁クラッチ機構を接続するようにしたので、アクチュ
エータの故障時には操作部材の操作によって変速機のレ
ンジの切替えができ、装置の信頼性をより一層向上でき
るばかりでなく、通常動作時においてケーブルがアクチ
ュエータの負荷になるのを防止してアクチュエータ故障
のおそれを軽減でき、しかも故障時における操作を簡単
化できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施例による自動車用オートチェ
ンジの切替装置において蓋を外した状態を示す平面図で
ある。
【図2】 図3のI−I線断面図である。
【図3】 図1のII−II線断面図である。
【図4】 図3のIII−III線断面図である。
【図5】 上記切替装置におけるタイミング歯車、切替
カム、阻止部材の作動関係を示す平面図である。
【図6】 上記切替装置におけるタイミング歯車、切替
カム、阻止部材の作動関係を示す平面図である。
【図7】 上記切替装置におけるタイミング歯車、切替
カム、阻止部材の作動関係を示す平面図である。
【図8】 上記自動車用オートチェンジのシステムを示
す図である。
【図9】 上記自動車用オートチェンジの切替装置を示
す概略構成斜視図である。
【図10】 上記自動車用オートチェンジの切替装置を
示す一部構成斜視図である
【図11】 上記自動車用オートチェンジの切替装置を
示す一部断面図である。
【図12】 電磁クラッチ機構の1例を示す正面図であ
る。
【図13】 上記電磁クラッチ機構の断面側面図であ
る。
【符号の説明】 13 変速機 14 切替装置 17 第1駆動モータ 18 第2駆動モ
ータ 33 第1入力歯車 34 太陽歯車 36 第2入力歯車 38 遊星歯車 41 内歯歯車 42 出力歯車 43 第1ウオーム 44 第2ウオー
ム 52 切替歯車 53 タイミング
歯車 70 ケーブル 71 操作ハンド
ル 80 電磁クラッチ機構 81 リミットス
イッチ 82 クラッチ駆動回路

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気的信号によってアクチュエータを駆
    動して変速機を所定のレンジに切替える自動車用オート
    チェンジの切替装置において、 上記変速機の変速レンジを切替える切替歯車と、 該切替歯車と噛合する歯車機構と、 該歯車機構を回転駆動するアクチュエータと、 回転力伝達可能に構成され、その一端が上記切替歯車に
    回転力伝達可能に連結され、他端が車室内に配設された
    ケーブルと、 該ケーブルと上記切替歯車との間に設けられ、回転力の
    伝達を接断する電磁クラッチ機構と、 該電磁クラッチ機構を接続させるクラッチ駆動回路と、 上記ケーブルの他端に取付可能に設けられ、上記切替歯
    車を回転させるための操作部材と、 該操作部材のケーブル他端への取付けを検出して上記ク
    ラッチ駆動回路を動作させる取付センサとを備えたこと
    を特徴とする自動車用オートチェンジの切替装置。
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