JP2538387Y2 - 電動オートチェンジ - Google Patents

電動オートチェンジ

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JP2538387Y2
JP2538387Y2 JP40591190U JP40591190U JP2538387Y2 JP 2538387 Y2 JP2538387 Y2 JP 2538387Y2 JP 40591190 U JP40591190 U JP 40591190U JP 40591190 U JP40591190 U JP 40591190U JP 2538387 Y2 JP2538387 Y2 JP 2538387Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、電気的信号によりア
クチュエータを駆動して変速機を所定のレンジに切替え
る電動オートチェンジに関し、特に変速機の切替精度を
向上したオートチェンジに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車輛においては、チェンジレバー
の操作をケーブル又はロッドによって変速機に伝達し、
変速操作を行うようにした変速操作装置が汎用されてい
た。
【0003】他方、最近のコンピュータ技術の飛躍的進
歩に伴い、スイッチ操作部のプッシュ操作等によって変
速レンジの選択を行い、それに基づいて駆動信号を発生
して駆動モータ等のアクチュエータを駆動し、変速機を
パーキングP、リバースR、ニュートラルN、ドライブ
D、セカンドS、又はローLの変速レンジに切替え制御
するようにした自動車用オートチェンジが種々提案され
ている(例えば、実開昭60−168629号公報参
照)。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】この種の自動車用オー
トチェンジにおいて、例えばアクチュエータとして駆動
モータを使用する場合、電気的故障等によって駆動モー
タの駆動が停止すれば、変速機の変速レンジの切替えが
不可能になることが懸念される。
【0005】かかる懸念に対し、本件出願人は、自動車
用オートチェンジにおいて遊星歯車機構を有効に利用
し、変速機を所定のレンジに切替える切替歯車と、該切
替歯車と噛み合う出力歯車を有する内歯歯車と、第1ア
クチュエータで回転される第1入力歯車と、第2アクチ
ュエータで回転される第2入力歯車と、第1入力歯車に
取付けられた太陽歯車と、第2入力歯車に取付けられ、
上記太陽歯車と内歯歯車とに噛み合う遊星歯車と、通常
は一方のアクチュエータを駆動信号により駆動し、該一
方のアクチュエータが故障等で駆動停止したとき、他方
のアクチュエータを駆動信号により駆動開始するように
制御する制御回路とを備えた電動オートチェンジを開発
するに至った。
【0006】ところで、上述の電動オートチェンジにお
いて、アクチュエータに駆動モータを使用した場合、モ
ータの構造上、変速レンジの切替えを行うと、回転慣性
力に起因して変速機が所定の停止位置を越えて、即ちオ
ーバランして停止する傾向にあり、モータ制御が煩雑に
なる等、変速機の切替精度に問題が生じる。
【0007】この考案は、かかる問題点に鑑み、変速機
の切替精度を向上できるようにした電動オートチェンジ
を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本考案に係る電動
アクチュエータは、電気的信号によりアクチュエータを
駆動して変速機を所定のレンジに切替える自動車用オー
トチェンジにおいて、変速機を所定のレンジに切替える
切替歯車と、切替歯車と噛み合う出力歯車を有する内歯
歯車と、第1アクチュエータで回転される第1入力歯車
と、第1入力歯車に取付けられた太陽歯車と、第2アク
チュエータで回転される第2入力歯車と、第2入力歯車
に取付けられ、太陽歯車と内歯歯車とに噛合する遊星歯
車と、通常は第1、第2のアクチュエータの一方を駆動
信号によって駆動し、一方のアクチュエータが故障等で
駆動停止したときは他方のアクチュエータを駆動信号に
よって駆動開始するように制御する制御回路と、第1又
は第2アクチュエータのいずれか一方の駆動力伝達系に
設けられたクラッチ機構とを備えるようにしたことを要
旨とする。
【0009】
【作用】本考案においては、第1又は第2アクチュエー
タのいずれか一方の駆動力伝達系にクラッチ機構を設け
るようにしたことから、クラッチ機構を切断すると、ク
ラッチ機構が設けられた駆動力伝達系が切断されるばか
りでなく、遊星歯車機構の構造上、他方の駆動力伝達系
も切断され、こうして1つのクラッチ機構で両方の駆動
力伝達系が連結・遮断される。また、駆動力伝達系が遮
断されると、変速機本来のディテント力によって変速機
がオーバラン分だけ復帰動作し、これによって複雑なモ
ータ制御を行うことなく、変速機が所定の変速レンジに
正確に切替わる。
【0010】
【実施例】以下、本考案を図面に示す具体例に基づいて
詳細に説明する。まず、本考案が適用される電動オート
チェンジについて説明する。図1ないし図8は本考案が
適用される電動オートチェンジを示し、電動オートチェ
ンジには、図8に示すように、車室内のインストルメン
トパネル等に、パーキングP、リバースR、ニュートラ
ルN、ドライブD、セカンドS、ローLの各プッシュス
イッチ10aないし10fが設けられている。なお、プ
ッシュスイッチに代えて、各レンジP〜L毎の電気的信
号をだす手操作ダイヤルや手操作レバーを設けてもよ
い。
【0011】上記各プッシュスイッチ10aないし10
fは車載のマイクロコントローラ11に接続され、該マ
イクロコントローラ11には各プッシュスイッチ10a
ないし10fのプッシュ操作による各レンジP〜L毎の
電気的信号が入力され、又マイクロコントローラ11に
は車速センサー12が接続されている。
【0012】また、変速機13は切替装置(電動アクチ
ュエータ)14の切替レバー15にワイヤー16で連結
され、該切替レバー15の各レンジP〜Lへの切替え回
動によって変速機13が所定のレンジP〜Lに切替えら
れる。また、切替装置14には第1、第2の駆動モータ
17、18、小型の第3駆動モータ19、及び第1、第
2マイクロスイッチ20、21が設けられ、該両マイク
ロスイッチ20、21の検出信号はマイクロコントロー
ラ11に入力され、各駆動モータ17、18、19はマ
イクロコントローラ11の出力信号で駆動制御される。
【0013】また、切替装置14は、図1ないし図4に
詳細に示すように、上面が開口した四角箱状のケース2
6と、該ケース26の上面開口を閉塞する蓋27とを備
え、上記ケース26の中央位置にはケース26内から蓋
27を貫通して外部に突出する切替軸28が蓋27の内
面に固定した軸受29で回転自在に支持されている。こ
の切替軸28からケース26の一方の側壁26a側に片
寄った位置にはケース26内で上下方向に伸長する歯車
軸30が蓋28の内面に固定した軸受31とケースの底
壁26bの内面に固定した軸受32とで支持されてい
る。
【0014】上記歯車軸30の下部側には第1入力歯車
であるウオームホイール33が回転自在に支持され、又
歯車軸30の上部側には太陽歯車34が回転自在に支持
され、両歯車33、34は軸受部35で一体的に連結さ
れている。この軸受部35には第2入力歯車であるウオ
ームホイール36が回転自在に支持され、該第2入力歯
車36の軸受部37には等間隔で3個の遊星歯車38を
ピン39によって各々回転自在に支持したベースプレー
ト40が一体的に連結されている。
【0015】上記各遊星歯車38は各々太陽歯車34に
噛合され、又上記歯車軸30の上部側には内歯歯車41
と、該内歯歯車41と一体的に連結された出力歯車42
とが回転自在に支持され、該内歯歯車41は上記各遊星
歯車38に噛合されている。
【0016】また、上記ケース26の側壁26a外面に
は第1駆動モータ17と第2駆動モータ18とが各々取
付けられ、該第1駆動モータ17の出力軸17aはケー
ス26内に貫通されて該出力軸17aに固定の第1ウオ
ーム43が上記第1入力歯車33に噛合されている。第
2駆動モータ18の出力軸18aはケース26内に貫通
されて、該出力軸18aに固定の第2ウオーム44が上
記第2入力歯車36に噛合されている。
【0017】他方、上記切替軸28には上記蓋27の内
面側にて切替カム51と上記出力軸42に噛み合う切替
歯車52とが固定されると共に、軸受29の外周面でタ
イミング歯車であるウオームホイール53が回動自在に
支持され、又上記蓋27の外面側にて上記切替レバー1
5が固定され、該切替レバー15の先端部に固定したピ
ン54には上記ワイヤー16の一端部が止着されてい
る。
【0018】上記ケース26の他側壁26c側の蓋27
の内面には第3駆動モータ19が取付けられ、該第3駆
動モータ19の出力軸19aに固定の第3ウオーム55
が上記タイミング歯車53に噛合され、該タイミング歯
車53の歯欠部には後で詳述するが、図5ないし図7に
示すように凸部53a、53bと凹部53c、53dが
所定の角度範囲で形成され、又タイミング歯車53の最
大回転角の範囲で上記歯車軸30の蓋27側の軸受31
に干渉させないための逃げ穴53eが形成されている。
【0019】上記蓋27の内面には上記切替軸28の中
心の対称位置に第1阻止爪56と第2阻止爪57が支軸
58、59でそれぞれ揺動自在に支持され、各阻止爪5
6、57にはピン60、61がそれぞれ立設され、該各
ピン60、61が上記タイミング歯車53の歯欠部に当
接するように各阻止爪56、57がスプリング(図示せ
ず)によって付勢されている。
【0020】上記タイミング歯車53の凸部53aと凹
部53cはタイミング歯車53がa位置(図5参照)に
回転しているときは凸部53aにピン60を乗り上げさ
せて第1阻止爪56を外方へ揺動させ、タイミング歯車
53がb位置(図6参照)に回転(θ1)したときは凹
部53cにピン60を落ち込ませて第1阻止爪56を内
方へ揺動させるように設定されている。なお、タイミン
グ歯車53がb位置からc位置(図7参照)に回転した
ときにも凹部53cにピン60が落ち込んだ状態とな
る。同様に凸部53bと凹部53dはタイミング歯車5
3がa位置とb位置の間に回転しているときは凸部53
bにピン61を乗り上げさせて第2阻止爪57を外方へ
揺動させ(図5及び図6参照)、タイミング歯車53が
c位置に回転(θ2)したときは凹部53dにピン61
を落ち込ませて第2阻止爪57を内方へ揺動させる(図
7参照)ように設定されている。
【0021】また、上記切替カム51には第1係止部5
1aと第2係止部51bとが形成され、該第1係止部5
1aは切替歯車52とともに切替カム51がSレンジに
切替え回転された位置で、内方へ揺動された第1阻止爪
56に係止されて、切替カム51のSレンジからLレン
ジの切替え回転を阻止する(図6参照)ように設定され
ている。また、第2係止部51bは切替歯車52ととも
に切替カム51がNレンジに切替え回転された位置で、
内方へ揺動された第2阻止爪57に係止されて、切替カ
ム51のNレンジからRレンジ及びPレンジへの切替え
回転を阻止する(図7参照)ように設定されている。ま
た、図1に示すように、上記蓋27の内面には各阻止爪
56、57の揺動位置を検出する第1及びマイクロスイ
ッチ20、21が各々取付けられている。
【0022】また、マイクロコントローラ11には通常
は第1駆動モータ17を駆動信号により駆動し、第1駆
動モータ17が電気的故障で駆動停止したとき第2駆動
モータを駆動信号により直ちに駆動開始するように制御
する第1制御回路が内蔵され、又マイクロコントローラ
11には車速センサー12で検出された車速が所定の低
速値(例えば5Km/H)以上になると第3駆動モータ
19を駆動して、タイミング歯車53をa位置からb位
置へ回転(θ1)させるとともに、車速が所定の高速値
(例えば100Km/H)以上になると第3駆動モータ
19を駆動して、タイミング歯車53をb位置からc位
置へ回転(θ2)させるように制御する第2制御回路が
内蔵されている。
【0023】なお、タイミング歯車53がa位置からb
位置へ回転されたことは、第1阻止爪56の内方揺動を
検出する第1マイクロスイッチ20の検出信号で検出で
き、b位置からc位置へ回転されたことは、第2阻止爪
57の内方揺動を検出する第2マイクロスイッチ21の
検出信号で検出できる。
【0024】また、図9は本考案の一実施例による電動
オートチェンジを示し、図において図1ないし図8と同
一符号は同一部分を示す。本実施例では、第1入力歯車
33がその軸受部35と別体に形成され、両者の間には
電磁クラッチ機構70が介設され、該電磁クラッチ機構
70の接断部の一方は第1入力歯車33にピンによって
連結され、接断部の他方は上記軸受部35に連結されて
おり、電磁クラッチ機構70で第1入力歯車33と軸受
部35との間が接断されるように構成されている。
【0025】また、図10は上記電動オートチェンジに
おける変速機13の構造を示す。この変速機13にはデ
ィテントプレート71が設けられており、該プレート7
1の作用によって変速機13はディテント力(節度)が
付与されて各変速レンジに向かって動作又は復帰動作す
るようになっている。
【0026】次に作用効果を説明する。
【0027】まず、本考案が適用される電動オートチェ
ンジの動作について説明する。自動車が停車状態(車速
0Km/H)においては、タイミング歯車53はa位置
に回転され、タイミング歯車53の凸部53a、53b
で第1、第2阻止爪56、57は外方へ揺動されてい
る。なお、第1、第2駆動モータ17、18はいずれも
正常であるとする。そして、例えばDレンジのプッシュ
スイッチ10dをプッシュ操作すると、マイクロコント
ローラ11から第1駆動モータ17に駆動信号が出力さ
れ、第1駆動モータ17が駆動開始し、該第1駆動モー
タ17の駆動で第1ウオーム43を介して第1入力歯車
33が回転され、軸受部37を介して太陽歯車34が回
転される。
【0028】このとき、第2駆動モータ18側の負荷
(特に第2ウオーム44と第2入力歯車36との噛み合
い)により、第2入力歯車36とともに各遊星歯車3
8、の遊星回転運動が規制されるので、太陽歯車34に
より各遊星歯車38、が空回転されて内歯歯車41を回
転させ、内歯歯車41の出力歯車42により切替歯車5
2がDレンジに切替え回転され、切替軸28、切替レバ
ー15、ワイヤー16を介して変速機13がDレンジに
切替えられる。
【0029】また、Dレンジのプッシュスイッチ10d
をプッシュ操作したものの第1駆動モータ17が電気的
故障等で駆動停止すると、マイクロコントロールユニッ
ト11の第1制御回路から直ちに第2駆動モータ18に
駆動信号が出力され、第2駆動モータ18が駆動開始
し、該第2駆動モータ18の駆動で第2ウオーム44を
介して第2入力歯車34が回転される。
【0030】このとき、第1駆動モータ17側の負荷
(特に第1ウオーム43と第1入力歯車35との噛み合
い)により、第1入力歯車35とともに太陽歯車34の
回転が規制されるので、軸受部37とベースプレート4
0を介して各遊星歯車38、が太陽歯車34の回りを遊
星回転運動して内歯歯車41を回転させ、内歯歯車41
の出力歯車42により切替歯車52がDレンジに切替え
回転され、切替軸28、切替レバー15、ワイヤー16
を介して変速機13がDレンジに切替えられる。
【0031】上記説明はDレンジのプッシュスイッチ1
0dをプッシュ操作した場合であったが、他のレンジの
プッシュスイッチ10aないし10c、10e、10f
をプッシュ操作した場合でも同様である。
【0032】このように第1駆動モータ17の駆動時
は、第2駆動モータ18側の負荷により遊星歯車38、
の遊星回転運動が規制されるに止まり、遊星歯車38、
は空回転するので、第2駆動モータ18側の負荷が第1
駆動モータ17に影響せず、逆に、第2駆動モータ18
の駆動時は、第1駆動モータ17側の負荷により太陽歯
車34の回転が規制されるに止まり、遊星歯車38、は
遊星回転運動するので、第1駆動モータ17側の負荷が
第2駆動モータ18に影響しない。したがって、第1駆
動モータ17が故障等で駆動停止しても第2の駆動モー
タ18の駆動開始で、変速機13のレンジ切替えが迅速
に行なわれる。
【0033】また、各駆動モータ17、18の負荷は相
互に影響しないので、各駆動モータ17、18が過負荷
で故障しやすくなるという事故もなくなる。
【0034】次に、例えばDレンジのプッシュスイッチ
10dをプッシュ操作して、変速機13がDレンジに切
替わった後、アクセルペダルを踏むことにより自動車を
発進され、車速センサー12で車速が所定の低速値(例
えば5Km/H)以上になったことを検出すると、マイ
クロコントローラ11の第2制御回路から第3駆動モー
タ19に駆動信号が出力され、第3駆動モータ19が駆
動されてタイミング歯車53がa位置からb位置へ回転
(θ1)される。このタイミング歯車53の回転によ
り、凸部53aに乗り上げていたピン60が凹部53c
に落ち込んで第1阻止爪53が内方へ揺動される。
【0035】そして、Dレンジで走行中(但し100K
m/H未満)に他のレンジのプッシュスイッチ10aな
いし10c、10eをプッシュ操作すれば、変速機13
を対応するレンジに切替え可能であるが、Sレンジで切
替カム51の第1係止部51aが第1阻止爪56に係止
されるので、切替カム51のSレンジからLレンジへの
切替え回転が阻止される。したがって、例えば60Km
/Hで走行中に誤ってプッシュスイッチ10fをプッシ
ュ操作しても、切替カム51がLレンジ方向に切替え回
転できないので、変速機13がSレンジに切替わらな
い。その結果、通常走行中の急激なシフトダウンによる
乗員の危険や、変速機13の歯車系の破損もなくなる。
【0036】また、車速センサー12で車速が所定の高
速値(例えば100Km/H以上)になったことを検出
すると、マイクロコントローラ11の第2制御回路から
第3駆動モータ19に駆動信号が出力され、第3駆動モ
ータ19が駆動されてタイミング歯車53がb位置から
c位置へ回転(θ1)される。このタイミング歯車53
の回転により、凸部53bに乗り上げていたピン61が
凹部53cに落ち込んで第2阻止爪53が内方へ揺動さ
れる。なお、第1阻止爪53のピン60は凹部53cに
落ち込んだままであるから、第1阻止爪53も内方へ揺
動された状態である。
【0037】そして、Dレンジで走行中に他のレンジの
プッシュスイッチ10c、10eをプッシュ操作すれ
ば、変速機13を対応するレンジに切替え可能である
が、Nレンジで切替カム51の第2係止部51bが第2
阻止爪57に係止されるので、切替カム51のNレンジ
からRレンジ及びPレンジへの切替え回転が阻止され
る。同様に、Sレンジで切替カム51の第1係止部51
aが第1係止爪56に係止されるので、切替カム51の
SレンジからLレンジへの切替え回転が阻止される。従
って例えば120Km/Hで走行中に誤ってプッシュス
イッチ10bや10fをプッシュ操作しても、切替カム
51がRレンジ方向やLレンジ方向に切替え回転できな
いので、変速機13がRレンジやSレンジに切替わらな
い。その結果、高速走行中の急激なシフトダウンによる
乗員の安全性の問題や変速機13の歯車系の破損もなく
なる。
【0038】また、車速が100Km/H未満になれ
ば、タイミング歯車53の逆回転(θ2)により凸部5
3bにピン61が乗り上げて第2阻止爪57が外方へ揺
動され、切替カム51の第2係止部51bの係止を解除
する一方、車速が5Km/H未満になれば、タイミング
歯車53の逆回転(θ1)により凸部53aにピン60
が乗り上げて第1阻止爪56が外方へ揺動され、切替カ
ム51の第1係止部51aの係止を解除する。
【0039】次に本実施例の電動オートチェンジの動作
について説明する。本実施例の切替装置14おいて、ま
ず第1駆動モータ17が駆動されると、図9の矢印Aに
示すように、第1ウオーム43、第1入力歯車33、電
磁クラッチ機構70、軸受部35、太陽歯車34、遊星
歯車38、内歯歯車41及び出力歯車42の経路で駆動
力が伝達され、他方、第2駆動モータ18が駆動される
と、図9の矢印Bに示すように、第2ウオーム44、第
2入力歯車36、ベースプレート40、遊星歯車38、
内歯歯車41及び出力歯車42の経路で駆動力が伝達さ
れ、いずれの場合も既に説明した通り切替歯車52が回
転されて変速機13が切替えられる。
【0040】その際、電磁クラッチ機構70が切断され
ると、経路Aの第1入力歯車33と軸受部35間におい
て駆動力の伝達が遮断され、又、経路Bについてはそれ
自体は遮断されないが、太陽歯車34がフリーとなる結
果、遊星歯車38及び太陽歯車34が空転し、遊星歯車
38から内歯歯車41に駆動力が伝達されず、切替歯車
52は回転されない。このように1つの電磁クラッチ機
構70によって両経路A、Bを連結・遮断することがで
きる。
【0041】しかも、太陽歯車34がフリーになると変
速機13の動作もフリーになる結果、例えば変速レンジ
の切替えが行われて駆動モータ17、18が停止したと
きに電磁クラッチ機構70を遮断すると、変速機13は
その本来のディテント力によって回転慣性力に起因する
オーバラン分だけ復帰動作し、これによって正確なレン
ジ切替えが可能となり、又煩雑なモータ制御も不要とな
る。
【0042】
【考案の効果】以上のように、本考案に係る電動オート
チェンジによれば、電気的信号によりアクチュエータを
駆動して変速機を所定のレンジに切替える自動車用オー
トチェンジにおいて、変速機を所定のレンジに切替える
切替歯車と、切替歯車と噛み合う出力歯車を有する内歯
歯車と、第1アクチュエータで回転される第1入力歯車
と、第1入力歯車に取付けられた太陽歯車と、第2アク
チュエータで回転される第2入力歯車と、第2入力歯車
に取付けられ、太陽歯車と内歯歯車とに噛合する遊星歯
車と、通常は第1、第2のアクチュエータの一方を駆動
信号によって駆動し、一方のアクチュエータが故障等で
駆動停止したときは他方のアクチュエータを駆動信号に
よって駆動開始するように制御する制御回路と、第1又
は第2アクチュエータのいずれか一方の駆動力伝達系に
設けられたクラッチ機構とを備えるようにしたので、煩
雑なモータ制御を行うことなく、変速レンジを正確に切
替えることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案が適用される電動オートチェンジにお
いて蓋を外した切替装置を示す平面図である。
【図2】 図3のI−I線断面図である。
【図3】 図1のII−II線断面図である。
【図4】 図3のIII−III線断面図である。
【図5】 上記切替装置におけるタイミング歯車、切替
カム、阻止部材の作動関係を示す平面図である。
【図6】 上記切替装置におけるタイミング歯車、切替
カム、阻止部材の作動関係を示す平面図である。
【図7】 上記切替装置におけるタイミング歯車、切替
カム、阻止部材の作動関係を示す平面図である。
【図8】 上記自動車用オートチェンジのシステムを示
す図である。
【図9】 本考案の一実施例の電動オートチェンジを示
す図4に相当する断面構成図である。
【図10】 上記電動オートチェンジにおける変速機を
示す概略分解斜視図である。
【符号の説明】
13 変速機 14 切替装置 17 第1駆動モータ 18 第2駆動モ
ータ 33 第1入力歯車 34 太陽歯車 36 第2入力歯車 38 遊星歯車 41 内歯歯車 52 切替歯車 70 電磁クラッチ機構

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気的信号によりアクチュエータを駆動
    して変速機を所定のレンジに切替える自動車用オートチ
    ェンジにおいて、 上記変速機を所定のレンジに切替える切替歯車と、 該切替歯車と噛み合う出力歯車を有する内歯歯車と、 第1アクチュエータで回転される第1入力歯車と、 該第1入力歯車に取付けられた太陽歯車と、 第2アクチュエータで回転される第2入力歯車と、 該第2入力歯車に取付けられ、上記太陽歯車と内歯歯車
    とに噛合する遊星歯車と、 通常は第1、第2のアクチュエータの一方を駆動信号に
    よって駆動し、該一方のアクチュエータが故障等で駆動
    停止したときは他方のアクチュエータを駆動信号によっ
    て駆動開始するように制御する制御回路と、 上記第1又は第2アクチュエータのいずれか一方の駆動
    力伝達系に設けられたクラッチ機構とを備えたことを特
    徴とする電動オートチェンジ。
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