JP5566925B2 - ヒンジキャップ - Google Patents
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Description
そのために、振り出し容器の口部に装着されたキャップ本体に、蓋体を開放方向に付勢する軟質部材を設け、蓋体とキャップ本体が係止されるロック状態を解除すると、蓋体が軟質部材の付勢力によって自動的に開放されるようにしたヒンジキャップが従来より知られている(例えば、特許文献1参照)。
そのため、アンダーカット嵌合の嵌合力を弱め、小さな力でロックを解除することができるようにすると、上蓋113は常に軟質部材117によって開放方向に付勢されているので、上蓋113の先端にわずかに触れたり容器を落としたりしただけで、不用意にロックが解除され、開蓋して内容物がこぼれてしまうという問題があった。
さらに、軟質部材117は、時間の経過とともに弾性力が失われ、開放方向への付勢力が弱くなり、十分に蓋が開かなくなるということもあった。
さらに、ヒンジキャップの具体的実施形態として、蓋体の頂板の上部には、スライド板の摺動方向に沿う側面に形成されたスライド突片と係合するスライド溝を具えたスライド凹部が形成され、スライド板はスライド凹部内をロック位置へ摺動して、ヒンジ側端部が頂板の周縁に一致し、平面視でスライド凹部に収納されることを特徴とする構成、また、スライド板の上面には、ヒンジの反対側およびヒンジ側の端部に指掛け凸部を設けていることを特徴とする構成を採用する。
このように、本発明のヒンジキャップは、スライド板をヒンジ側方向に引き出して押し下げるという一連の動作により開蓋することができるから、容器を持ち替える必要がなく、調理中に片手でも容器を使用することができるとともに、非ロック位置では、蓋体の側周壁から突出したスライド板をてこの原理で押圧して、小さな力で容易に開蓋できるとともに、ロック位置では、スライド板をスライド凹部に収納できるので不用意に開蓋して内容物がこぼれることを防止することができる。
筒部2の上端には、複数の振り出し孔4が穿設された上壁5が連設され、ねじ部3を締めつけたとき、口部1の天面に接して容器本体内を密閉するようになっている。
上壁5には、ヒンジCの反対側寄りに上方に突出した振り出し突部6が形成され、振り出し突部6は、平坦な上面7とヒンジCの中心を通る径方向中心線X−Xに平行な側面8、平面視で筒部2の周縁と同心円状の円弧を有するヒンジCと反対側の前面9、ヒンジCの径方向中心線X−Xに垂直方向の傾斜面を形成するヒンジC側の後面10とを有する台状をなし、上面7には複数の振り出し孔4が穿設されている。
係合突条11の下縁部12のヒンジ側は傾斜端面13となっており、ロック係合アーム32が傾斜端面13に沿って摺動することにより、なめらかな動作で強固なロック状態を現出することができる。
頂板20の裏面には、複数の差込突起22が形成され、図1,2に示される閉蓋時には、それぞれキャップ本体Aの複数の振り出し孔4に差し込まれて嵌入し、内容物が漏れるのを防止するとともに、振り出し孔4の目詰まりを防止するようになっている。
スライド凹部23は、側周壁21のヒンジC側の開口部から頂板20の上部をヒンジCの径方向中心線X−X方向に延び、頂板20の上面から垂下しヒンジCと反対側に設けられた端部壁24を終端とする凹部を形成している。
スライド凹部23には、スライド板Dの両側面に形成されたスライド突片31と係合するスライド溝25、およびスライド板Dの両側面から垂下するロック係合アーム32が貫通するスライド長孔26が、ヒンジCの径方向中心線X−X方向と平行に設けられている。
スライド突片33は、スライド板Dの両側面から水平方向外方に突出し、頂板22のスライド溝25に摺動可能に嵌合して、蓋体Bをキャップ本体Aに係合している。
また、スライド板Dの上面は、頂板20の上面とほぼ同じ高さの平板部30と、前端部35および後端部36に沿って、山形に突出した指掛け凸部37とが形成されている。
図1、2の閉蓋状態から、ロックを解除して開蓋するには、まず、手指をスライド板Dの後端部36側の指掛け凸部37にかけ、スライド板Dを下方に押圧しながら手前(ヒンジ側)に引き出す。
スライド板Dのスライド突片31が、蓋体B上部のスライド凹部23のスライド溝25内をヒンジ側に向かって摺動するとともに、ロック係合アーム32のフック状突部33の上縁部34がキャップ本体Aの係合突条11の下縁部12と摺動して、スライド板Dは頂板20の周縁から突出していく。
さらにスライド板Dが摺動して、上縁部34が傾斜端部13から離れ、ロック係合アーム32と係合突条11との係合が完全に外れると、スライド板Dはロックが完全に解除された非ロック位置となる。
ロックが解除された時点で、スライド板Dの後端部36はヒンジ側にかなり突出しているが、手指がかけられていた指掛け凸部37をさらに後方に引きながら下方に押圧すると、図3に示すように、ロック係合アーム32がスライド長孔26の端部に当接してスライド板Dが止まり、同時に蓋体Bが開いて図4に示される開蓋状態となる。
そして、そのまま容器をひっくり返して振れば、図7に示すように内容物の調味料等を振り出すことができる。
また、開蓋操作の間、手指は一貫してスライド板Dの後端部36に沿う指掛け凸部37に置いて、手前に引きつつ下方に押圧すればよいから、容器を持ち替えるような必要がなく、片手でも容易に使用可能である。
このとき、振り出し孔4は、差込突起22によって内容物が漏れないように密閉されるとともに、孔内に溜まっていた内容物を除去して容器内に戻し、孔の目詰まりを防止することができる。
スライド板Dの前端部35に沿う指掛け凸部37に手指をかけ、ヒンジCと反対側に押圧してスライド板Dを摺動させると、やがてロック係合アーム32のフック状突部33の上縁部34が係合突条11の傾斜端部13に接し、ロック状態が始まってロック位置への移行が始まり、さらに下縁部12へ摺動していくことで蓋体Bがキャップ本体Aに緊締され、完全なロック状態に移行する。
このロック位置では、図1に示すように、スライド板Dは平面視でスライド凹部13内に完全に収納され、後端部36は頂板20の周縁と一致する円弧をなして、側周壁21の周面とも一致する。
この状態では、ロック係合アーム32と係合突条11との係合により、蓋体Bがキャップ本体Aに強く緊締されているとともに、スライド板Dはスライド凹部23内に収納され、所定長さ以上摺動させて引き出さないとロックが解除されないので、容器を落としたり何かが軽く接触したりする程度では開蓋することはなく、不用意に開蓋して内容物がこぼれるようなことはない。
B 蓋体
C ヒンジ
D スライド板
1 容器口部
2 筒部
3 ねじ部
4 振り出し孔
5 上壁
6 振り出し突部
7 上面
8 側面
9 前面
10 後面
11 係合突条(ロック係合部)
12 下縁部
13 傾斜端部
20 頂板
21 側周壁
22 差込突起
23 スライド凹部
24 端部壁
25 スライド溝
26 スライド長孔
30 平板部
31 スライド突片
32 ロック係合アーム
33 フック状突部
34 上縁部
35 前端部
36 後端部
37 指掛け凸部
Claims (4)
- 容器本体の口部に取り付けられ、上面に内容物を振り出すための振り出し孔が設けられたキャップ本体と、上部の頂板と頂板の周縁から垂設された側周壁とを具え、側周壁がキャップ本体とヒンジを介して回動自在に連結された蓋体とからなるヒンジキャップにおいて、
蓋体の上部には、頂板に摺動自在に係合するスライド板が設けられ、
スライド板には、頂板に設けられたスライド長孔を貫通して垂下し、キャップ本体のロック係合部に係合可能なロック係合アームが設けられ、
スライド板は、ロック係合アームとロック係合部が係合して閉蓋状態が維持されるロック位置と、ロック係合アームとロック係合部の係合が解除されて開蓋状態となる非ロック位置とに摺動可能であり、
非ロック位置では、スライド板がヒンジ側方向に引き出され、一部が蓋体の側周壁より突出していることを特徴とするヒンジキャップ。 - 振り出し孔はキャップ基体の上面に突出した振り出し突部の上面に穿設され、ロック係合部は振り出し突部の側面に設けられた係合突条であり、該係合突条の下縁部にロック係合アームの先端に形成されたフック状突部が摺動可能に係合することを特徴とする請求項1記載のヒンジキャップ。
- 蓋体の頂板の上部には、スライド板の摺動方向に沿う側面に形成されたスライド突片と係合するスライド溝を具えたスライド凹部が形成され、スライド板はスライド凹部内をロック位置へ摺動して、ヒンジ側端部が頂板の周縁に一致し、平面視でスライド凹部に収納されることを特徴とする請求項1または2記載のヒンジキャップ。
- スライド板の上面には、ヒンジの反対側およびヒンジ側の端部に指掛け凸部を設けていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のヒンジキャップ。
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