JP5561217B2 - ライフタイム値の測定方法及びこれを用いたウエーハの選別方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ライフタイム値の測定方法に関し、特に電子線照射後のライフタイム値を簡便に算出する測定方法に関する。
半導体集積回路を作製するための基板として、主にシリコンウェーハが用いられている。特に、大電流動作が可能な低耐圧パワーMOS(Metal Oxide Semiconductor)デバイスやIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)向けにFZ(Floating Zone)法で作製されたシリコンウェーハの需要が伸びている。これらデバイスを作製する際に、スイッチングの電力損失を低減し高速動作における誤作動を防止するための電子線照射によるキャリアのライフタイム制御が行われている。
電子線照射によるキャリアのライフタイム制御とは、シリコンウェーハに電子線を照射することで、ウェーハ内にキャリア捕獲準位を発生させることでキャリアのライフタイムを制御する方法である(特許文献1)。
ここで、ライフタイム値の測定方法としては、一般的にμ−PCD法(Microwave Detected Photoconductive Decay Method 、マイクロ波検知光導電減衰法)、SPV法(Surface Photovoltage Method、表面光電圧法)が知られている。μ−PCD法は、ウエーハ内部に照射された光により発生した過剰キャリアの減衰状態、言い換えれば再結合ライフタイム値をマイクロ波の反射で検出する方法である。μ−PCD法では、一般的には表面再結合速度を低減させるため熱酸化膜を形成したり、あるいは化学的表面パッシベーションを行った後、測定を行う。また、SPV法は、ウエーハ内部に照射された光により発生した過剰少数キャリアを表面近傍の空乏層または反転層により電圧として検出する方法である。
特公昭61−23649号公報
電子線照射によるキャリアのライフタイム制御をした場合、電子線照射後のライフタイム値はデバイス作製工程で消滅していく。このため、このような消滅を予め考慮して最終的に必要なライフタイム値を得られるようにキャリアのライフタイム制御を行う必要がある。従って、上述した電子線照射によるキャリアのライフタイム制御においては、電子線照射前にライフタイム値を測定してどの程度のキャリアライフタイム制御を行うかを判断し、電子線照射後にもライフタイム値を測定し、所望のライフタイム値に変化しているかを検査する必要がある。しかし、電子線照射後にもμ−PCD法等でライフタイム値の測定を行うと表面パッシベーション等の前処理が必要となり、デバイス作製の生産性を著しく低下させることが問題となっていた。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、電子線照射後のライフタイム値を直接測定することなく、電子線照射後のライフタイム値を簡便に見積もることができ、これにより、測定時間を大幅に短縮することができ、デバイス作製の生産性を向上できるライフタイム値の測定方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、電子線照射後のウエーハのライフタイム値を検査する方法であって、
電子線照射前の前記ウエーハの電子線照射前抵抗率を測定し、該電子線照射前抵抗率及びアービンカーブを用いて電子線照射前キャリア濃度を算出する電子線照射前キャリア濃度算出工程、
前記電子線照射前のウエーハのライフタイム値を測定し、該ライフタイム値から電子線照射前準位密度を算出する電子線照射前準位密度算出工程、
前記ウエーハに電子線を照射する電子線照射工程、
前記電子線照射後のウエーハの電子線照射後抵抗率を測定し、該電子線照射後抵抗率及び前記アービンカーブを用いて電子線照射後キャリア濃度を算出する電子線照射後キャリア濃度算出工程、
前記電子線照射前キャリア濃度及び前記電子線照射後キャリア濃度のキャリア濃度差を算出するキャリア濃度差算出工程、
前記キャリア濃度差から、前記電子線照射工程により発生した準位密度差を算出する準位密度差算出工程、及び
前記電子線照射前準位密度と前記準位密度差から、前記電子線照射工程後のウエーハのライフタイム値を算出するライフタイム値算出工程を有することを特徴とするライフタイム値の測定方法を提供する。
このように、電子線照射後のライフタイム値を直接測定することなく、電子線照射前後のキャリア濃度差から準位密度差を算出し、この準位密度差と予め測定した電子線照射前準位密度から電子線照射工程後のウエーハのライフタイム値を簡便に算出することができるので、測定時間を大幅に短縮することができ、デバイス作製の生産性を向上させることができる。
前記準位密度差算出工程の前に、前記キャリア濃度差と前記準位密度差の相関を調査することによって予め関係式を求め、該関係式を用いて前記準位密度差算出工程を行うことが好ましい。
このように、予めキャリア濃度差と準位密度差の関係式を求めておくことで、電子線照射されるウエーハの特性や作製されるデバイスの種類などに応じて簡便に電子線照射工程後のウエーハのライフタイム値を算出することができるので、一層、測定時間を大幅に短縮することができ、デバイス作製の生産性を向上できるライフタイム値の測定方法となる。
前記ライフタイム値の測定方法によりライフタイム値が検査されたウェーハから、所望のライフタイム値を有するウエーハを選別することが好ましい。
これにより、電子線照射後の段階で、簡単に所望のライフタイム値を得られていないシリコンウェーハを次工程に投入することを回避できるため、デバイス作製の生産性を向上させることができる。
以上説明したように、本発明のライフタイム値の測定方法であれば、電子線照射後のライフタイム値を直接測定することなく、電子線照射前後のキャリア濃度差から準位密度差を算出し、この準位密度差と予め測定した電子線照射前準位密度から電子線照射工程後のウエーハのライフタイム値を簡便に算出することができるので、測定時間を大幅に短縮することができ、デバイス作製の生産性を向上させることができる。
本発明のライフタイム値の測定方法のフローの一例を示す図である。 電子線照射前後キャリア濃度と準位密度差の相関を示すグラフである。
以下、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明者らは、電子線照射後のライフタイム値がウエーハの他の物理量と相関があれば、その物理量から電子線照射後のライフタイム値を算出することができ、それにより電子線照射後のライフタイム値の測定を省略することが可能となると考え、鋭意検討を行った。その結果、その電子線照射前後の抵抗率の変化量とライフタイム値の変化量の間には相関がないが、電子線照射前後のキャリア濃度差と準位密度差の間に良い相関があることを見出した。さらに、本発明者らは検討を行い、電子線照射前後のキャリア濃度差と抵抗率の変化は相互に換算することが可能であり、また、電子線照射前後の準位密度差とライフタイム値の変化量も相互に換算することが可能であることを見出した。
本発明者らは、これにより、キャリア濃度差から、電子線照射により発生した準位密度差を算出し、電子線照射前準位密度と電子線照射前後の準位密度差から、電子線照射後のウエーハのライフタイム値を算出することが可能であることを見出して、本発明を完成させた。以下、本発明について更に詳細に説明する。
本発明では、電子線照射後のウエーハのライフタイム値を検査する方法であって、
電子線照射前の前記ウエーハの電子線照射前抵抗率を測定し、該電子線照射前抵抗率及びアービンカーブを用いて電子線照射前キャリア濃度を算出する電子線照射前キャリア濃度算出工程、
前記電子線照射前のウエーハのライフタイム値を測定し、該ライフタイム値から電子線照射前準位密度を算出する電子線照射前準位密度算出工程、
前記ウエーハに電子線を照射する電子線照射工程、
前記電子線照射後のウエーハの電子線照射後抵抗率を測定し、該電子線照射後抵抗率及び前記アービンカーブを用いて電子線照射後キャリア濃度を算出する電子線照射後キャリア濃度算出工程、
前記電子線照射前キャリア濃度及び前記電子線照射後キャリア濃度のキャリア濃度差を算出するキャリア濃度差算出工程、
前記キャリア濃度差から、前記電子線照射工程により発生した準位密度差を算出する準位密度差算出工程、及び
前記電子線照射前準位密度と前記準位密度差から、前記電子線照射工程後のウエーハのライフタイム値を算出するライフタイム値算出工程を有することを特徴とするライフタイム値の測定方法を提供する。以下、本発明のライフタイム値の測定方法の各工程について図1を参照して詳細に説明する。
[電子線照射前キャリア濃度算出工程]
本発明における電子線照射前キャリア濃度算出工程は、電子線照射前の前記ウエーハの電子線照射前抵抗率を測定し、該電子線照射前抵抗率及びアービンカーブを用いて電子線照射前キャリア濃度を算出する工程である(図1工程1)。ウエーハとしてはシリコン単結晶ウェーハを用いることができ、また化合物半導体ウェーハなどを用いることもできる。ここで、抵抗率の測定方法は特に制限されず、公知の方法で行うことができる。また、電子線照射前キャリア濃度の算出は、測定された電子線照射前抵抗率を、ウエーハのキャリア濃度(不純物濃度)と抵抗値の関係を示すアービンカーブに照らし合わせて行うことができる。
[電子線照射前準位密度算出工程]
本発明における電子線照射前準位密度算出工程は、前記電子線照射前のウエーハのライフタイム値を測定し、該ライフタイム値から電子線照射前準位密度を算出する工程である(図1工程2)。電子線照射前のウエーハのライフタイム値の測定は、μ−PCD法、SPV法等公知の方法を行うことができる。ここで測定されたライフタイム値に基づいて、続く電子線照射工程でどの程度のキャリアライフタイム制御を行うか判断することができる。
また、電子線照射前準位密度の算出は、特に制限されないが電子線照射前のウエーハのライフタイム値を用いて下記式(1)より算出することができる。例えば、キャリア速度が2×10(cm/sec)、捕獲断面積が1×10−15(cm)である場合には式(2)において示される式で換算される。このように電子線照射前準位密度と電子線照射前のウエーハのライフタイム値の関係式は、ウエーハの種類に応じて適宜決めることができる。
式(1):
ライフタイム値(sec×10 −6 =1/(キャリア速度(cm/sec)×捕獲断面積(cm)×準位密度(cm−3))
式(2):
電子線照射前準位密度(cm−3)=1000000(cm−2)/(電子線照射前のウエーハのライフタイム値(sec)×0.00000002(cm/sec))
[電子線照射工程]
本発明における電子線照射工程はウエーハに電子線を照射する工程である(図1工程3)。ウェーハに電子線を照射することでウェーハ内にキャリア捕獲準位を発生させ、それによりキャリアのライフタイムを制御することができる。電子線照射は特に制限されず所望のライフタイム値に応じて公知の方法で行うことができ、例えば、ウエーハ面上に約30nmの酸化膜を形成し、加速電圧1MeV、照射線量2×1014(electrons/cm)の条件で行うことができる。
電子線照射後のライフタイム値はデバイス作製工程で消滅していくため、このような消滅を予め考慮して最終的に必要なライフタイム値を得られるようにキャリアのライフタイム制御を行うことが好ましい。
[電子線照射後キャリア濃度算出工程]
本発明における電子線照射後キャリア濃度算出工程は、電子線照射後のウエーハの電子線照射後抵抗率を測定し、該電子線照射後抵抗率及び前記アービンカーブを用いて電子線照射後キャリア濃度を算出する工程である(図1工程4)。電子線照射後キャリア濃度算出も、前述の電子線照射前キャリア濃度算出と同様に行うことができる。
[キャリア濃度差算出工程]
本発明におけるキャリア濃度差算出工程は、電子線照射前キャリア濃度及び電子線照射後キャリア濃度のキャリア濃度差を算出する工程である(図1工程5)。キャリア濃度差は、下記式(3)より算出することができる。
式(3):
キャリア濃度差(cm−3)=電子線照射前キャリア濃度(cm−3)−電子線照射後キャリア濃度(cm−3
[準位密度差算出工程]
本発明における準位密度差算出工程は、前記キャリア濃度差から、前記電子線照射工程により発生した準位密度差を算出する工程である(図1工程6)。
(キャリア濃度差と準位密度差の相関関係)
キャリア濃度差と準位密度差の相関関係について実験例を挙げて説明する。FZ法により育成されたインゴットから切り出されたn型シリコン単結晶ウエーハ(サンプル1〜8)を8枚準備し、それぞれ電子線照射前の抵抗率及びライフタイム値を測定した。その後、ウエーハ面上に約30nmの酸化膜を形成し、加速電圧1MeV、照射線量2×1014(electrons/cm)の条件で電子線照射を行った。続いて、電子線照射後の抵抗率及びライフタイム値を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 0005561217
表1に示される結果からは、電子線照射後の抵抗率と電子線照射後のライフタイム値の間の相関関係を確認することはできない。続いて、電子線照射前後の抵抗率とアービンカーブから電子線照射前後のキャリア濃度をそれぞれ算出し、一方で、前記式(2)に従って電子線照射前後のライフタイム値から電子線照射前後の準位密度をそれぞれ算出した。その結果を表2に示す。
Figure 0005561217
表2に示される電子線照射前後のキャリア濃度の差と電子線照射前後の準位密度の差をプロットしたグラフを図2に示す。図2に示されるように電子線照射前後のキャリア濃度の差と電子線照射前後の準位密度の差の間には比較的良い相関があることが判明した(図2)。具体的にその関係は下記式(4)という関係式であらわされることがわかった。この際、図2に示されるようにR−2乗値は0.929であることから、図2中の線形近似(式(4)で示される関係式)は非常によい近似式となることがわかった。
式(4):
電子線照射により発生した準位密度差(cm−3)=4.17×10 ×(キャリア濃度差)+1.25×10 19
このように、電子線照射後の抵抗率と電子線照射後のライフタイム値の間には相関関係は確認されないが、電子線照射前後のキャリア濃度の差と電子線照射前後の準位密度の差の間には良い相関があることが判明した。この相関関係を用いることで、実際に電子線照射後のライフタイム値を測定せずとも、キャリア濃度差から電子線照射により発生した準位密度差を求めることができ、電子線照射前準位密度と準位密度差とからライフタイム値を求めることが可能となる。
なお、準位密度差算出工程の算出方法は上記式(4)に限定されるものではなく、種々のウエーハ、デバイス作製において予め決定されるのが望ましい。また、キャリア濃度差と準位密度差の関係式を求める手段としては、前述のようにキャリア濃度差と準位密度差をプロットし、一次近似式を求めるなどの方法により行うことができる。
特に、前記準位密度差算出工程の前に、前記キャリア濃度差と前記準位密度差の相関を調査することによって予め関係式を求め、該関係式を用いて前記準位密度差算出工程を行うことが好ましい。このように、予めキャリア濃度差と準位密度差の関係式を求めておくことで、電子線照射されるウエーハの特性や作製されるデバイスの種類などに応じて簡便に電子線照射工程後のウエーハのライフタイム値を算出することができるので、一層、測定時間を大幅に短縮することができ、デバイス作製の生産性を向上できるライフタイム値の測定方法となる。
[ライフタイム値算出工程]
本発明におけるライフタイム値算出工程は、前記電子線照射前準位密度と前記準位密度差から、前記電子線照射工程後のウエーハのライフタイム値を算出する工程である(図1工程7)。電子線照射工程後のウエーハのライフタイム値は、特に制限されないが上記式(1)により算出することができる。例えば、キャリア速度が2×10(cm/sec)、捕獲断面積が1×10−15(cm)である場合には式(5)において示される式で換算される。このように電子線照射前準位密度と電子線照射前のウエーハのライフタイム値の関係式は、ウエーハの種類に応じて適宜決めることができる。
式(5):
電子線照射工程後のウエーハのライフタイム値(sec)=1000000(cm−2)/((電子線照射前準位密度(cm−3)+準位密度差(cm−3))×0.00000002(cm/sec))
[ウエーハの選別方法]
前記ライフタイム値の測定方法によりライフタイム値が検査されたウェーハから、所望のライフタイム値を有するウエーハを選別することができる。これにより、電子線照射後の段階で、簡単に所望のライフタイム値を得られていないシリコンウェーハを次工程に投入することを回避できるため、デバイス作製の生産性を向上させることができる。
以下、本発明のライフタイム値の測定方法の実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
FZ法により育成されたインゴットから切り出されたn型シリコン単結晶ウエーハを3枚準備した。電子線照射前にn型シリコン単結晶ウエーハの抵抗率を測定し、アービンカーブから電子線照射前キャリア濃度を算出した。また、μ−PCD法により電子線照射前のライフタイム値を測定し、電子線照射前準位密度を算出した。その後、ウエーハ上に約30nmの酸化膜を成形し、加速電圧1MeV、照射線量2×1014(electrons/cm)の条件で電子線照射を行った。電子線照射後のn型シリコン単結晶ウエーハの抵抗率を測定し、アービンカーブから電子線照射後キャリア濃度を算出した。電子線照射前キャリア濃度及び電子線照射後キャリア濃度のキャリア濃度差を算出し、得られたキャリア濃度差から前記電子線照射工程により発生した準位密度差を算出した。得られた準位密度差と電子線照射前準位密度から、前記電子線照射工程後のウエーハのライフタイム値を算出することで、ライフタイム値を見積もった。
この際、電子線照射前のライフタイム値からの電子線照射前準位密度の算出は下記式(2)に従って行った。
式(2):
電子線照射前準位密度(cm−3)=1000000(cm−2)/(電子線照射前のウエーハのライフタイム値(sec)×0.00000002(cm/sec))
また、キャリア濃度差から前記電子線照射工程により発生した準位密度差の算出は下記式(4)に従って行った。
式(4):
電子線照射により発生した準位密度(cm−3)=4.17×10 ×(キャリア濃度差)+1.25×10 19
さらに、電子線照射後準位密度からの電子線照射工程後のライフタイム値の算出は下記式(5)に従って行った。
式(5):
電子線照射工程後のウエーハのライフタイム値(sec)=1000000(cm−2)/((電子線照射前準位密度(cm−3)+準位密度差(cm−3))×0.00000002(cm/sec))
一方、比較のため電子線照射後のウエーハのライフタイムをμ−PCD法により測定した。
以上のようにして得られた実際に電子線照射後のライフタイム値を測定した結果(実測ライフタイム値)と、本発明のライフタイム値の測定方法により算出されたライフタイム値(予測ライフタイム値)を比較した結果を表3に示す。表3から判るように本発明の測定方法によるライフタイム値とライフタイム実測値とは誤差11%以内の許容できる精度で一致した。一方で、μ−PCD法により電子線照射後のライフタイム値を測定する従来法では、本発明の測定方法と比べ測定時間を要した。
Figure 0005561217
※1:差(%)=(実測ライフタイム値−予測ライフタイム値)/実測ライフタイム値
以上説明したように、本発明のライフタイム値の測定方法によれば、電子線照射後のライフタイムを実際に測定しなくても、抵抗率を測定することで電子線照射後のライフタイム値を簡便に見積もることができ、測定時間が大幅に短縮することが示された。また、これによりデバイス作製の生産性を向上させることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (3)

  1. 電子線照射後のウエーハのライフタイム値を検査する方法であって、
    電子線照射前の前記ウエーハの電子線照射前抵抗率を測定し、該電子線照射前抵抗率及びアービンカーブを用いて電子線照射前キャリア濃度を算出する電子線照射前キャリア濃度算出工程、
    前記電子線照射前のウエーハのライフタイム値を測定し、該ライフタイム値から電子線照射前準位密度を算出する電子線照射前準位密度算出工程、
    前記ウエーハに電子線を照射する電子線照射工程、
    前記電子線照射後のウエーハの電子線照射後抵抗率を測定し、該電子線照射後抵抗率及び前記アービンカーブを用いて電子線照射後キャリア濃度を算出する電子線照射後キャリア濃度算出工程、
    前記電子線照射前キャリア濃度及び前記電子線照射後キャリア濃度のキャリア濃度差を算出するキャリア濃度差算出工程、
    前記キャリア濃度差から、前記電子線照射工程により発生した準位密度差を算出する準位密度差算出工程、及び
    前記電子線照射前準位密度と前記準位密度差から、前記電子線照射工程後のウエーハのライフタイム値を算出するライフタイム値算出工程を有することを特徴とするライフタイム値の測定方法。
  2. 前記準位密度差算出工程の前に、前記キャリア濃度差と前記準位密度差の相関を調査することによって予め関係式を求め、該関係式を用いて前記準位密度差算出工程を行うことを特徴とする請求項1に記載のライフタイム値の測定方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のライフタイム値の測定方法によりライフタイム値が検査されたウェーハから、所望のライフタイム値を有するウエーハを選別することを特徴とするウエーハの選別方法。


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