JPH06268038A - バルクライフタイムによる結晶評価方法及び装置 - Google Patents

バルクライフタイムによる結晶評価方法及び装置

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JPH06268038A
JPH06268038A JP5050986A JP5098693A JPH06268038A JP H06268038 A JPH06268038 A JP H06268038A JP 5050986 A JP5050986 A JP 5050986A JP 5098693 A JP5098693 A JP 5098693A JP H06268038 A JPH06268038 A JP H06268038A
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resistivity
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bulk
life time
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JP5050986A
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English (en)
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Chisa Yoshida
田知 佐 吉
Yutaka Kitagawara
川 原豊 北
Toshiaki Hamaguchi
口敏 昭 濱
Takuo Takenaka
中卓 夫 竹
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 抵抗率の異なる結晶間の品質を再結合中心濃
度の相対値によって正しく評価できるバルクライフタイ
ムによる結晶評価方法及び装置を提供する。 【構成】 測定された結晶のライフタイムτからバルク
ライフタイムτB を求め、このバルクライフタイムτB
に含まれる抵抗率依存性を排除して再結合中心濃度の相
対値Nr を算出し、この値Nr を結晶品質評価のパラメ
ータとする。又、結晶のライフタイムτを測定するライ
フタイム測定器1と、結晶の抵抗率を測定する抵抗率測
定器2を含んで構成される測定系Mと、該測定系Mによ
って測定された前記ライフタイムτからバルクライフタ
イムτB を求め、該バルクライフタイムτB と前記抵抗
率とから再結合中心濃度の相対値Nr を算出するCPU
(演算手段)7を含んで構成される解析系Aとで結晶評
価装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、結晶のバルクライフタ
イムと抵抗率から再結合中心濃度相対値を求め、この再
結合中心濃度相対値によって結晶の品質を評価する方法
及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの高集積化に伴い、Si
半導体のバルク結晶には高い品質が求められ、該結晶中
の重金属不純物や欠陥の低減化が望まれている。
【0003】ところで、従来、バルク結晶中の重金属不
純物や結晶欠陥を高感度にモニタリングして結晶品質を
評価する方法としてライフタイム測定法が知られてお
り、該測定方法に関する規格も規定されている(例え
ば、ASTM(F28-75)、JIS(H0604-1965))。
【0004】例えば、ASTM法(F28-75)によるライ
フタイム測定法では、角棒状の半導体試料の表面をラッ
ピング処理等によって粗くし、該半導体試料の一端に電
気抵抗を接続して直列回路を構成し、該直列回路に定電
圧を印加しながら半導体試料の一側面にパルス光を照射
し、前記電気抵抗の端子間電圧の波形の立ち下がりにお
ける指数関数減衰部分から一次モードライフタイムτ1
を測定し、このライフタイムτ1 からバルクライフタイ
ムτB を次式によって算出することが行なわれる。
【0005】
【数1】 1/τ1 =1/τB +π2 D{(1/a2 )+(1/b2 )+(1/c2 )} …(1) ここに、D:少数キャリアの拡散定数 a,b,c:半導体試料の互いに直交する3辺の長さ π:円周率
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
結晶評価方法は結晶の一次モードライフタイムτ1 或い
はバルクライフタイムτB そのものを結晶品質評価の指
標としていたが、結晶品質を真に反映するパラメータは
重金属不純物や結晶欠陥がつくる再結合中心の濃度であ
るため、一次モードライフタイムτ1 やバルクライフタ
イムτB のみでは結晶品質を正しく評価することは不可
能である。
【0007】又、バルクライフタイムτB にはShockley
-Read-Hall(SRH)理論[W.Shockley and W.T.Read,
JR.,Phys,Rev.,87,P.835 (1952).]に基づく明確な抵抗
率依存性が存在するため、抵抗率の異なる結晶間の品質
評価を正しく行なうことも不可能である。
【0008】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、抵抗率の異なる結晶間の品質
評価も含めて結晶品質を正しく評価することができるバ
ルクライフタイムによる結晶評価方法及び装置を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
発明は、測定された結晶の一次モードライフタイムτ1
からバルクライフタイムτB を求め、このバルクライフ
タイムτB 値に含まれる抵抗率依存性を排除して再結合
中心濃度の相対値Nr を算出し、この値Nr を結晶品質
評価のパラメータとすることを特徴とする。
【0010】又、本発明は、結晶の一次モードライフタ
イムτ1 を測定するライフタイム測定器と、結晶の抵抗
率を測定する抵抗率測定器を含んで構成される測定系
と、該測定系によって測定された結晶の一次モードライ
フタイムτ1 からバルクライフタイムτB を求め、該バ
ルクライフタイムτB と前記抵抗率とから再結合中心濃
度の相対値Nr を算出する演算手段を含んで構成される
解析系とでバルクライフタイムによる結晶評価装置を構
成したことを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明によれば、バルクライフタイムτB 値に
含まれるSRH理論に基づく抵抗率依存性を排除し、結
晶品質を真に反映するパラメータである再結合中心濃度
の相対値Nr を算出し、この再結合中心濃度の相対値N
r によって結晶品質を評価するようにしたため、抵抗率
の異なる結晶間の品質評価も含めて結晶品質を再結合中
心濃度、即ち、欠陥濃度のスケールによって正しく評価
することができる。
【0012】
【実施例】以下に本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0013】図1は本発明に係る結晶評価装置の構成を
示すブロック図であり、該装置は、基本的には測定系M
と解析系Aとで構成されている。
【0014】上記測定系Mは、ライフタイム測定器1、
抵抗率測定器2及び自動搬送器3で構成されており、ラ
イフタイム測定器1は更に光源4、ライフタイム検出器
5及びデジタルオシロスコープ6の各機器で構成されて
いる。
【0015】又、前記解析系Aは、パーソナルコンピュ
ーター(以下、CPUと略称す)7とプリンター8とで
構成されている。
【0016】次に、上記構成を有する結晶評価方法を用
いてなされる本発明に係る結晶評価方法について説明す
る。
【0017】本発明に係る結晶評価方法は、例えばAS
TM規格による従来の測定法によって結晶のバルクライ
フタイムτB を求め、このバルクライフタイムτB 値に
含まれるSRH理論に基づく抵抗率依存性を排除して再
結合中心濃度の相対値Nr を算出し、この再結合中心濃
度の相対値Nr を結晶品質評価のパラメータとするもの
である。
【0018】以下、上記方法について詳細に説明する。
【0019】結晶中に重金属不純物等の再結合中心が存
在する場合、その再結合中心の濃度に応じてバルクライ
フタイムτB が変化するが、このバルクライフタイムτ
B は再結合中心濃度だけでなく、結晶の抵抗率によって
も変化することがSRH理論により知られている。
【0020】図2にP型CZ結晶(Czochralski 法(C
Z法)によって引き上げられた結晶)におけるバルクラ
イフタイムτB と抵抗率ρとの関係を示すが、両者には
明確な相関があることが分かる。
【0021】そこで、本実施例では、SRH理論を用い
てバルクライフタイムτB に及ぼす抵抗率の影響を考慮
(排除)した上で、再結合中心濃度の相対値を算出し、
この値によって結晶品質の評価を行なうことを試みた。
【0022】尚、本実施例では、CZ法によって引き上
げられたSi結晶(以下、CZ結晶を試料として用い
た。
【0023】ところで、Shockley等によれば、キャリア
の注入が低レベルであって、結晶中に存在する再結合中
心が単一準位である場合には、バルクライフタイムτB
は次式によって記述される。
【0024】
【数2】 τB =[τp0(n0 +n1 )+τn0(p0 +p1 )]/(n0 +p0 ) …(2) ここに、τp0:N型結晶の低抵抗率限界におけるバルク
ライフタイム τn0:P型結晶の低抵抗率限界におけるバルクライフタ
イム n0 :熱平衡状態での電子密度 p0 :熱平衡状態での正孔密度 n1 :フェルミ準位Ef が再結合中心の準位Et と同一
レベルに位置したときの電子密度 p1 :フェルミ準位Ef が再結合中心の準位Et と同一
レベルに位置したときの正孔密度 而して、上記パラメータn0 ,n1 ,p0 ,p1 はそれ
ぞれ次式で与えられる。
【0025】
【数3】 n0 =NC ・exp[(Ef −EC )/kT] n1 =NC ・exp[(Et −EC )/kT] p0 =NV ・exp[(EV −Ef )/kT] …(3) p1 =NV ・exp[(EV −Et )/kT] ここに、NC :伝導帯の有効状態密度 NV :価電子帯の有効状態密度 EC :伝導帯下端のエネルギー準位 EV :価電子帯上端のエネルギー準位 Et :再結合中心のエネルギー準位 k:ボルツマン定数 T:絶対温度 ここで、図3(a)に示すエネルギーバンドモデルに示
すように、再結合中心のエネルギー準位Et がフェルミ
準位Ef と比較して浅く位置するP型半導体の場合
[(Et −EV )<(Ef −EV )の場合]、前記
(3)式により正孔密度p0 とn0 ,n1 ,p1 との間
には、p0 >>n0 ,p0 >>n1 ,p0 <<p1 なる
大小関係が成立するため、前記(2)式は次式のように
簡略化される。
【0026】
【数4】 τB =τn0・p1 /p0 =τn0・exp[(Ef −Et )/kT]…(4) ここで、上記(4)式の両辺の対数をとると、
【0027】
【数5】 lnτB =(Ef −EV )/kT+[lnτn0−(Et −EV )/kT] …(5) となり、(Ef −EV )とlnτB との間には、図4に
示すように、勾配1/kTの直線で表される関係がある
ことが分かる。
【0028】更に、フェルミレベル(Ef −EV )と抵
抗率ρの間には、以下のような関係がある[J.C.Irvin,
Resistivity of bulk silicon and of diffused layers
insilicon.Bell Syst.Tech.J.,41,P.387,(1962).]
【0029】
【数6】 Ef −EV =0.026 ×ln[1.02×1019×ρ×(1+83.03 ×ρ1.105)/(1.215× 1017+1.104×1018×ρ1.105)] …(6) 上式を用いて抵抗率ρからフェルミレベル(Ef −E
V )を算出し、図2の横軸をフェルミレベル(Ef −E
V )に、又、縦軸をバルクライフタイムの対数lnτB
に置き換えたものが図5である。図5中の直線は勾配1
/kTを持っており、このことからバルクライフタイム
τB とフェルミレベル(Ef −EV )の間には前記
(5)式の関係があることが実験的に裏付けられる。
【0030】又、図2及び図5は、ほぼ同一の再結合中
心濃度を有する実際のP型as-grownCZ結晶におけるバ
ルクライフタイムτB の抵抗率ρ及びフェルミレベル
(Ef−EV )に対する依存性を示したものであるが、
再結合中心濃度が同じであるにも拘らず、フェルミレベ
ル(Ef −EV )即ち抵抗率ρが違えば、バルクライフ
タイムτB も異なる値になっており、バルクライフタイ
ムτB 単独では結晶中の不純物や結晶欠陥のモニターに
はならないことを示している。
【0031】P型結晶の低抵抗率限界における少数キャ
リア(電子)のバルクライフタイムτn0と再結合中心濃
度Nt との間には、次の関係が成立する。
【0032】
【数7】τn0=1/σntht …(7) ここに、σn :電子(少数キャリア)の捕獲断面積 vth:少数キャリアの熱速度 而して、上記(7)式を前記(5)式に代入して整理す
ると、次式が得られる。
【0033】
【数8】 lnτB =(Ef −EV )/kT−lnNr …(8) ここで、Nr は図4に示される直線の切片に対応し、
【0034】
【数9】 Nr =Nt σnth・exp[(Et −EV )/kT] …(9) のように表される。このように、Nr は再結合中心濃度
t に比例する量となっており、これが結晶中の不純物
や欠陥のモニターとして必要な量である。
【0035】ところで、前記(8)式をNr について解
くと、次式;
【0036】
【数10】 Nr =(1/τB )・exp[(Ef −EV )/kT] …(10) が得られるため、ASTMに規定のバルクライフタイム
測定によりτB を求め、抵抗率より(Ef −EV )を算
出すれば、(10)式によって再結合中心濃度の相対値
r を決定することができ、このNr を用いてP型結晶
の品質を評価することができる。
【0037】又、図3(b)に示すように、再結合中心
のエネルギー準位が伝導帯側に浅く位置する場合[(E
C −Et )<(Ef −EV )の場合]もNr と再結合中
心濃度Nt に関して類似の比例関係が得られ、P型結晶
の品質を評価することができる。
【0038】実際、高純度Si単結晶における再結合中
心のエネルギー準位Et は、Hamaguchi 等によってEt
=EV +0.16eV又はEt =EC −0.25eVと、比較的
浅い位置に依存することが知られており[T.Hamaguchi,
Y.Kitagawara and T.Takenaka,in “ Diagnostic Tech
niques for Semiconductor Materials and Divices/19
91, ”J.L.Benton, G.M.Maracas and P.Rai-Chaudhury,
Editor,PV 92-2,P.22,The Electrochemical Society, P
ennington,NJ(1992). ]、上記の(Et −EV)<(Ef
−EV )或いは(EC −Et )<(Ef −EV )とい
う再結合中心のエネルギー準位Et が浅いという仮定は
高純度のSi単結晶に関して正しい。
【0039】ところで、本実施例では、2×2×8cm
3 の各棒に切り出されたP型結晶の表面にサンドブラス
ト処理を施したものを試料として用い、この試料の一次
モードライフタイムτ1 を図1に示すライフタイム測定
器1を用いてASTM規格に規定された測定方法に従っ
て測定した。
【0040】即ち、試料を自動搬送器3によってライフ
タイム測定器1のライフタイム検出器5にセットし、該
試料の一端に不図示の電気抵抗を接続して直列回路を構
成し、該直列回路に不図示の電源から定電圧を印加しな
がら、光源4から発せられるパルス光を試料の一側面に
照射し、電気抵抗の端子間電圧の波形の立ち下がり部分
をデジタルオシロスコープ6で読み取って試料の一次モ
ードライフタイムτ1を測定する。
【0041】而して、上述の方法によって測定された一
次モードライフタイムτ1 はCPU8に入力され、CP
U8では、この値τ1 を用いて前記(1)式(
【数1】参照)により試料のバルクライフタイムτB
算出される。
【0042】一方、試料の抵抗率は図1に示す抵抗率測
定器2によって測定され、その測定値がCPU8に入力
され、CPU8では抵抗率ρに基づいて前記(6)式(
【数6】参照)によりフェルミレベル(Ef −EV )を
算出し、この(Ef −EV )と前記バルクライフタイム
τB から前記(10)式によって再結合中心濃度の相対
値Nr が算出される。
【0043】又、N型結晶についても、同様に次式によ
って再結合中心濃度の相対値Nr を求めることができ、
この値Nr によって結晶品質の評価が可能となる。
【0044】
【数11】 Nr =(1/τB )・exp[(EC −Ef )/kT] …(11) 以上のように、本実施例では、バルクライフタイムτB
値に含まれる抵抗率依存性を排除し、結晶品質を真に反
映するパラメータである再結合中心濃度の相対値Nr
算出し、この再結合中心濃度の相対値Nr によって結晶
品質を評価するようにしたため、抵抗率の異なる結晶間
の品質評価も含めて結晶品質を欠陥濃度のスケールによ
って正しく評価することができる。 [実施例1]図6、図7は、抵抗率の異なるP型as-gro
wnCZ−Si単結晶に重金属不純物(Fe)を故意に微
量添加した結晶を、従来の方法であるバルクライフタイ
ムτB で評価した結果(図6)、及び本発明方法に係る
再結合中心濃度の相対値Nrで評価した結果(図7)を
示す図である。図中、横軸のFe濃度は、故意添加量か
ら結晶固化時のFe偏析係数を用いて算出された値であ
る。
【0045】図6から明らかなように、従来法では、そ
れぞれの結晶の抵抗率が違うために本来知りたい結晶中
の重金属不純物の濃度に関する情報が殆んど得られてい
ない。
【0046】これに対して、本発明に係る再結合中心濃
度の相対値Nr による評価では、図7に示すように、結
晶中の重金属の濃度に応じて再結合中心濃度の相対値N
r もほぼ比例関係で変化しており、両者の相関は非常に
良い。このことから、従来法では行なえなかった抵抗率
の違う結晶間での重金属不純物の評価も、再結合中心濃
度の相対値Nr によって行なえることが分かる。 [実施例2]図8は、CZ−Si結晶における異常酸素
析出の現象に関して従来法であるバルクライフタイムτ
B 及び本発明に係る再結合中心濃度の相対値Nr で評価
した結果を示す図である。ここで、異常酸素析出とは、
図8(a)に示すように、酸素濃度が17.5ppma
の場合、酸素析出熱処理[800℃・4h+1000℃
・16h]後の酸素析出量Δ[Oi]が5ppma以上
と異常に高くなるという現象であり、この異常酸素析出
が生じた結晶の領域では、デバイスの不良率が著しく高
くなる。このため、この異常酸素析出を引き起こす結晶
を検知し得ることが重要である。
【0047】図8(a)中の右側の斜線で示した6本の
結晶は、何れも同図中の左側の黒色で示した6本の通常
酸素析出量より10ppma程度酸素析出量Δ[Oi]
が高く、異常酸素析出を生じている。
【0048】図8(b)は、これらの結晶を従来の方法
であるバルクライフタイムτB により評価したものであ
るが、抵抗率が揃っていないために通常酸素析出結晶と
異常酸素析出結晶の違いを検出できていない。
【0049】これに対して、図8(c)に示した本発明
に係る再結合中心濃度の相対値Nrは、抵抗率の効果を
排除した不純物・欠陥濃度に比例する再結合中心濃度に
よる評価値であるため、通常酸素析出結晶と異常酸素析
出結晶の違いを明確に検出している。この結果から、異
常酸素析出結晶では酸素析出熱処理前の再結合中心濃度
が通常酸素析出結晶のそれよりも高いということが分か
る。
【0050】従って、本発明方法によれば、異常酸素析
出を引き起こす結晶を事前に検知することができる。こ
のように、異常酸素析出の評価に関しても、従来法に比
べて本発明方法の方がより優れていることは明白であ
る。
【0051】
【発明の効果】以上の説明で明らかな如く、本発明によ
れば、バルクライフタイムτB 値に含まれる抵抗率依存
性を排除し、結晶品質を真に反映するパラメータである
再結合中心濃度の相対値Nr を算出し、この再結合中心
濃度の相対値Nr によって結晶品質を評価するようにし
たため、抵抗率の異なる結晶間の品質評価も含めて結晶
品質を正確に評価することができるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る結晶評価装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】P型CZ結晶におけるバルクライフタイムτB
と抵抗率ρとの関係を示す図である。
【図3】(a)は(Et −EV )<(Ef −EV )の場
合、(b)は(EC −Et )<(Ef −EV )の場合の
エネルギーバンドモデルを示す図である。
【図4】バルクライフタイムlnτB とフェルミレベル
(Ef −EV )との関係を示す模式図である。
【図5】P型CZ結晶におけるバルクライフタイムln
τB とフェルミレベル(Ef −EV )との関係を示す図
である。
【図6】重金属不純物(Fe)を添加したP型CZ結晶
におけるバルクライフタイムτB と結晶中のFe濃度と
の関係を示す図である。
【図7】重金属不純物(Fe)を添加したP型CZ結晶
における再結合中心濃度の相対値Nr と結晶中のFe濃
度との関係を示す図である。
【図8】(a)はN型CZ結晶の通常酸素析出結晶と異
常酸素析出結晶における酸素析出量Δ[Oi]を、
(b)は同バルクライフタイムτB を、(c)は同再結
合中心濃度の相対値Nr をそれぞれ示す図である。
【符号の説明】
1 ライフタイム測定器 2 抵抗率測定器 3 自動搬送器 4 光源 5 ライフタイム検出部 6 デジタルオシロスコープ 7 CPU(パーソナルコンピューター) 8 プリンター A 解析系 M 測定系 Nr 再結合中心濃度の相対値 τB バルクライフタイム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹 中卓 夫 群馬県安中市磯部2丁目13番1号信越半導 体株式会社半導体磯部研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定された結晶のライフタイムτからバ
    ルクライフタイムτB を求め、このバルクライフタイム
    τB 値に含まれる抵抗率依存性を排除して再結合中心濃
    度の相対値Nr を算出し、この値Nr を結晶品質評価の
    パラメータとすることを特徴とするバルクライフタイム
    による結晶評価方法。
  2. 【請求項2】 前記再結合中心濃度の相対値Nr は、P
    型結晶については、 Nr =(1/τB )・exp[(Ef −EV )/kT] …(a) ここに、Ef :フェルミ準位 EV :価電子帯上端のエネルギー準位 k:ボルツマン定数 T:絶対温度 により、N型結晶については、 Nr =(1/τB )・exp[(EC −Ef )/kT] …(b) ここに、EC :伝導帯下端のエネルギー準位 によりそれぞれ算出されることを特徴とする請求項1記
    載のバルクライフタイムによる結晶評価方法。
  3. 【請求項3】 前記(a),(b)式中の(Ef −E
    V )及び(EC −Ef)は、結晶の抵抗率を測定するこ
    とによって算出されることを特徴とする請求項1記載の
    バルクライフタイムによる結晶評価方法。
  4. 【請求項4】 結晶のライフタイムτを測定するライフ
    タイム測定器と、結晶の抵抗率を測定する抵抗率測定器
    を含んで構成される測定系と、該測定系によって測定さ
    れた結晶のライフタイムτからバルクライフタイムτB
    を求め、該バルクライフタイムτB と前記抵抗率とから
    再結合中心濃度の相対値Nr を算出する演算手段を含ん
    で構成される解析系とから成ることを特徴とするバルク
    ライフタイムによる結晶評価装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012199299A (ja) * 2011-03-18 2012-10-18 Shin Etsu Handotai Co Ltd ライフタイム値の測定方法及びこれを用いたウエーハの選別方法
JP2014053470A (ja) * 2012-09-07 2014-03-20 Kobe Steel Ltd 半導体キャリア寿命測定装置および該方法

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