JP5558174B2 - Dc−dcコンバータ - Google Patents

Dc−dcコンバータ Download PDF

Info

Publication number
JP5558174B2
JP5558174B2 JP2010086152A JP2010086152A JP5558174B2 JP 5558174 B2 JP5558174 B2 JP 5558174B2 JP 2010086152 A JP2010086152 A JP 2010086152A JP 2010086152 A JP2010086152 A JP 2010086152A JP 5558174 B2 JP5558174 B2 JP 5558174B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
switching element
current
period
state
diode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010086152A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011217583A (ja
Inventor
健一 伊東
直人 菊地
秀樹 戸嶋
雅志 小林
裕一 志茂
勉 瀬川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2010086152A priority Critical patent/JP5558174B2/ja
Publication of JP2011217583A publication Critical patent/JP2011217583A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5558174B2 publication Critical patent/JP5558174B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Dc-Dc Converters (AREA)

Description

本発明は、入力端に入力した電位を上昇させて出力端に出力するDC−DCコンバータに関する。
特許文献1には、入力端(電源のプラス端子が接続されている箇所)に入力した電位を上昇させて出力端に出力するDC−DCコンバータが開示されている。入力端と出力端を接続する入出力ラインには、コイルとダイオード(上アーム側ダイオード)が介装されている。ダイオードは、コイルより出力端側に介装されており、カソードが出力端側を向く向きに介装されている。コイルとダイオードの間の入出力ラインと基準電位ラインの間にスイッチング素子(下アーム側スイッチング素子)が接続されている。スイッチング素子をオンすると、入力端からコイルとスイッチング素子を介して基準電位ラインへと電流が流れる。スイッチング素子をオフすると、入力端の電位に、コイルの誘導電圧を加えた電位が、ダイオードのアノードに印加される。したがって、入力端からコイルとダイオードを介して出力端へと電流が流れる。これによって、入力端の電位よりも大きい電位が出力端に出力される。スイッチング素子を繰り返しオン・オフすることで、出力端に高電位を出力することができる。
特開2006−42536号公報
上述したように、DC−DCコンバータでは、スイッチング素子がオフしているときにダイオードに順電流が流れる。その状態でスイッチング素子がターンオンすると、ダイオードに逆電圧が印加される。ダイオードに順電流が流れている状態でダイオードに逆電圧が印加されると、ダイオードに瞬間的に大きな逆電流(以下、サージ電流という)が流れる。また、サージ電流が流れた後に、ダイオードに流れる電流が周期的に変動するリンギングと呼ばれる現象が生じる。機器の誤動作防止のために、サージ電流やリンギングを極力低減する必要がある。
ダイオードを流れる順電流の電流値は、出力端に接続されている負荷の状態によって変化する。例えば、出力端にインバータを介してモータが接続されている場合、モータの仕事量が大きい期間では、ダイオードを流れる順電流の電流値が大きい。モータの仕事量が小さい期間では、ダイオードを流れる順電流の電流値が小さい。
ダイオードを順方向に流れる電流値が大きい状態でスイッチング素子がターンオンすると、サージ電流やリンギングが大きくなる。一方、ダイオードを順方向に流れる電流値が小さい状態でスイッチング素子がターンオンする場合には、ダイオードにそれほど高いサージ電流やリンギングは生じない。
ダイオードに逆電圧が印加されたときに生じるサージ電流やリンギングの大きさは、スイッチング素子のスイッチング速度にも依存して変化する。高速度でスイッチングすれば大きなサージ電流やリンギングが発生するのに対し、低速度でスイッチングすれば小さなサージ電流やリンギングしか発生しない。
上記したように、DC−DCコンバータでは、ダイオードを順方向に流れる電流値の大きさと、スイッチング素子のスイッチング速度によって、ダイオードに逆電圧が加わった時に生じるサージ電流やリンギングの大きさが異なる。
従来の技術では、素子や回路を保護するために、ダイオードに高電流が流れている状態でスイッチング素子がターンオンしてもサージ電流やリンギングを十分に低減できるように、スイッチング素子のスイッチング速度を遅く設定していた。
しかしながら、ダイオードに流れる電流値が低い場合には、スイッチング速度を速くしても、それほど高いサージ電流やリンギングは生じない。すなわち、従来のDC−DCコンバータでは、ダイオードに流れる電流が低いために高速度でスイッチングしても問題が生じない場合にまでスイッチング速度を遅くしているため、スイッチング損失が大きいという問題があった。
本明細書では、上述した実情を鑑み、スイッチング損失を低減できるとともに、ダイオードのサージ電流及びリンギングを低減することができるDC−DCコンバータを実現する技術を開示する。
上述した問題を解決する方法の1つとして、ダイオードに流れている電流値を直接的に検出し、その検出値に基づいてスイッチング素子のスイッチング速度を制御することが考えられる。しかしながら、そのためには極めて高速な処理が必要とされ、事実上困難である。本明細書で開示するDC−DCコンバータは、以下の構成を有している。
本明細書で開示するDC−DCコンバータは、入力端に入力した電位を上昇させて出力端に出力する。このDC−DCコンバータは、入力端と出力端の間を接続する入出力ラインと、コイルと、第1ダイオードと、基準電位ラインと、第1スイッチング素子と、第2スイッチング素子と、制御手段を有している。コイルは、入出力ラインに介装されている。第1ダイオードは、コイルより出力端側の入出力ラインに介装されており、カソードが出力端を向く向きに介装されている。第1スイッチング素子は、コイルと第1ダイオードの間の入出力ラインと基準電位ラインの間に接続されている。第2スイッチング素子は、第1スイッチング素子と並列に接続されている。制御手段は、コイルを出力端側に向けて流れる電流値が基準値以上である時間帯が継続する第1高電流期間では、前記電流値が基準値以上である時間帯と基準値未満である時間帯とが繰り返される低電流期間より、第1スイッチング素子をターンオンさせてから第2スイッチング素子をターンオンさせるまでの時間差を長く設定して、第1スイッチング素子と第2スイッチング素子の両者がオンしている状態と、第1スイッチング素子と第2スイッチング素子の両者がオフしている状態を交互に切り換える。
上記でダイオードを第1ダイオードといい、高電流期間を第1高電流期間というのは、後記する第2ダイオードと第2高電流期間と区別するためである。
出力端に接続されている負荷の仕事量が大きな期間では、コイルを大きな電流が流れる高電流期間となる。高電流期間では、コイルの出力端側に流れる電流値が、基準値以上である時間帯が継続する。出力端に接続されている負荷の仕事量が小さな期間では、コイルを小さな電流が流れる低電流期間となる。低電流期間では、コイルの出力端側に流れる電流値が、基準値以上である時間帯と基準値未満である時間帯が繰り返される。
このDC−DCコンバータでは、低電流期間では、第1スイッチング素子がターンオンしてから第2スイッチング素子がターンオンするまでの時間差が短く設定される。その時間差をゼロにまで短くしてもよい。並列に接続されている第1スイッチング素子と第2スイッチング素子は、協同することによって、一つのスイッチング装置を構成していると評価することができる。前記時間差を短く設定することは、そのスイッチング装置のスイッチング速度が速い状態であると評価することができる。前記時間差を短く設定することによって、第1スイッチング素子と第2スイッチング素子によるスイッチング損失を小さく抑えることができる。また、低電流期間では、ダイオードを流れる電流が小さいので、ダイオードに印加される電圧が急速度で逆電圧に切り換えられても、高いサージ電流やリンギングは生じない。
一方、高電流期間状態では、第1スイッチング素子がターンオンしてから第2スイッチング素子がターンオンするまでの時間差が長く設定される。第1スイッチング素子と第2スイッチング素子で構成されているスイッチング装置のスイッチング速度が遅くされる。この結果、ダイオードのアノード電位は緩やかに低下し、ダイオードに印加される電圧が比較的ゆっくりと逆電圧に切り換えられる。これによって、高いサージ電流やリンギングが生じることが抑制される。
このように、このDC−DCコンバータでは、高いサージ電流やリンギングが生じない範囲内で、負荷の状態に応じて、2つのスイッチング素子のターンオン時間差を変化させる。高いサージ電流やリンギングが生じない範囲で、スイッチング損失を最小限に抑えることができる。
また、高電流期間であるのか低電流期間であるのかは、コイルに流れる電流の過去の値に基づいて特定することができる。すなわち、高電流期間であるのか低電流期間であるのかを、スイッチング素子のスイッチングに先立って特定しておくことができる。したがって、2つのスイッチング素子のターンオン時間差を適切に制御することができる。
上述したDC−DCコンバータで、降圧コンバータを兼用させることができる。この場合には、第1ダイオードと並列に接続されている第3スイッチング素子と、第3スイッチング素子と並列に接続されている第4スイッチング素子と、第1スイッチング素子と並列に接続されている第2ダイオードを付加する。第2ダイオードは、カソードが入出力ラインを向く向きに接続する。この場合、制御手段は、コイルを入力端側に向けて流れる電流値が基準値以上である時間帯が継続する第2高電流期間では、前記した低電流期間より、第3スイッチング素子をターンオンさせてから第4スイッチング素子をターンオンさせるまでの時間差を長く設定して、第1スイッチング素子と第2スイッチング素子の両者がオンしているともに第3スイッチング素子と第4スイッチング素子の両者がオフしている状態と、第1スイッチング素子と第2スイッチング素子の両者がオフしているともに第3スイッチング素子と第4スイッチング素子の両者がオンしている状態を交互に切り換える。
このような構成によれば、負荷が発電機となって出力端の電位が高くなる場合に、出力端の電位を低下させて入力端に供給することができる。これによって、入力端に接続されている電源を充電することができる。
また、このDC−DCコンバータでは、第2高電流期間(第2ダイオードに高電流が流れている期間)には、第3スイッチング素子をターンオンさせてから第4スイッチング素子をターンオンさせるまでの時間差が長く設定されるので、第2ダイオードのアノード電位は緩やかに低下し、第2ダイオードに印加される電圧が比較的ゆっくりと逆電圧に切り換えられる。これによって、第2ダイオードによって高いサージ電流やリンギングが生じることが抑制される。
一方、低電流期間(第2ダイオードに高電流が流れていない期間)には、第3スイッチング素子をターンオンさせてから第4スイッチング素子をターンオンさせるまでの時間差が短く設定される(同時でもよい)ので、第3スイッチング素子と第4スイッチング素子のスイッチング損失が低減される。この場合には、第2ダイオードに流れる電流が小さいので、サージ電流やリンギングが高くなることもない。
このDC−DCコンバータは、降圧コンバータを兼用し、第3スイッチング素子及び第4スイッチング素子におけるスイッチング損失を低減することができ、第2ダイオードに逆電圧が印加された時に発生するサージ電流及びリンギングの大きさを抑制することができる。
上述したDC−DCコンバータでは、制御手段が、コイルに流れる電流の検出値に基づいて前記した低電流期間にあるのか否かを判別することが好ましい。
このDC−DCコンバータによれば、コイルに流れる電流を検出することで、高電流期間にあるのか低電流期間にあるのかを正確に特定してスイッチング素子を制御することができる。
DC−DCコンバータ10の回路図。 力行期間における電流Iを示すグラフ。 回生期間における電流Iを示すグラフ。 DC−DCコンバータ10の回路図。 ゼロクロス期間における電流Iを示すグラフ。 時間差Δt1、Δt2を決定する処理を示すフローチャート。 逆電圧印加時におけるダイオードを流れる電流Iを示すグラフ。 DC−DCコンバータ200の回路図。 高電流期間における電流Iを示すグラフ。 低電流期間における電流Iを示すグラフ。
以下に説明する実施例の特徴を最初に列記する。
(特徴1)第1ダイオードを、並列に接続した一対のダイオードで構成する。一方の第1ダイオードと第1スイッチング素子を並列に接続し、他方の第1ダイオードと第2スイッチング素子を並列に接続し、両並列回路を並列に接続する。
(特徴2)第2ダイオードを、並列に接続した一対のダイオードで構成する。一方の第2ダイオードと第3スイッチング素子を並列に接続し、他方の第2ダイオードと第4スイッチング素子を並列に接続し、両並列回路を並列に接続する。
(特徴3)基準値をゼロ電流とする。
(特徴4)コイルと直列に抵抗を挿入し、その抵抗の電圧差検出回路を設ける。
図1は、実施例1のDC−DCコンバータ10の回路図を示している。DC−DCコンバータ10は、直流電源26によって入力端子12と入力側基準端子14の間に印加される電圧を昇圧し、昇圧した電圧を出力端子16と出力側基準端子18の間に出力する。DC−DCコンバータ10は、ハイブリッドカーに搭載されている。DC−DCコンバータ10の端子16、18は、インバータを介してハイブリッドカー駆動用のモータ(図示省略)に接続されている。
端子12、14間には、直流電源26と抵抗28が直列に接続されている。入力側基準端子14は、アースライン20によって出力側基準端子18に接続されている。アースライン20は接地されており、接地電圧に維持される。アースライン20は、基準電位ラインということができる。入力端子12には、入力ライン22が接続されている。出力端子16には、出力ライン24が接続されている。入力ライン22には、コイル30が介装されている。以下では、コイル30より入力端子12側の入力ライン22を第1入力ライン22aといい、コイル30を挟んで入力端子12と反対側の入力ライン22を第2入力ライン22bという。第1入力ライン22aには、電流測定用の抵抗36が介装されている。抵抗36より入力端子12側の第1入力ライン22aとアースライン20の間には、コンデンサ32が接続されている。第2入力ライン22bとアースライン20の間には、IGBT40(第3スイッチング素子の実施例)、ダイオード42(第2ダイオードの実施例)、IGBT44(第4スイッチング素子の実施例)、及び、ダイオード46(2個目の第2ダイオードの実施例)が互いに並列に接続されている。ダイオード42、46は、第2入力ライン22b側がカソードとなるように接続されている。第2入力ライン22bと出力ライン24の間には、IGBT50(第1スイッチング素子の実施例)、ダイオード52(第1ダイオードの実施例)、IGBT54(第2スイッチング素子の実施例)、及び、ダイオード56(2個目の第1ダイオードの実施例)が互いに並列に接続されている。ダイオード52、56は、出力ライン24側がカソードとなるように接続されている。出力ライン24とアースライン20の間には、コンデンサ34が接続されている。図示していないが、各IGBT40、44、50、54のゲートには、ゲート制御回路60が接続されている。ゲート制御回路60は、各IGBT40、44、50、54のゲート電圧を制御する。
ゲート制御回路60は、IGBT40、44がオンであるとともにIGBT50、54がオフである状態(以下、下アームオン状態という)と、IGBT40、44、50、54がオフである状態(以下、全オフ状態という)と、IGBT40、44がオフであるとともにIGBT50、54がオンである状態(以下、上アームオン状態という)とを繰り返し実現する。より詳細には、ゲート制御回路60は、下アームオン状態、全オフ状態、上アームオン状態、全オフ状態の順に各状態が繰り返されるように、IGBT40、44、50、54を制御する。ゲート制御回路60は、下アームオン状態、全オフ状態、上アームオン状態、全オフ状態からなる1サイクルを一定の周期で繰り返す。具体的には、下アームオン状態となる期間は約40μsecであり、次の全オフ状態となる期間は約10μsecであり、上アームオン状態となる期間は約40μsecであり、次の全オフ状態となる期間は約10μsecである。つまり、上記1サイクルは、約100μsecの周期で繰り返される。
上記各状態におけるDC−DCコンバータ10内の電流経路は、DC−DCコンバータ10に接続されているモータの状態によって異なる。以下に、各期間におけるDC−DCコンバータ10内の電流経路について説明する。
(力行期間)
モータが仕事をしている場合には、DC−DCコンバータ10からモータに電力が供給される力行期間となる。図2は、力行期間において、コイル30を出力端子16に向けて流れる電流Iの変化を示している。なお、以下の説明では、コイル36を第1入力ライン22aから第2入力ライン22bに向かって流れる方向を、電流Iのプラスとする。
図2の時間帯T1では、ゲート制御回路60は、下アームオン状態となる。下アームオン状態では、IGBT40、44がオンすることにより、第2入力ライン22bの電位がアースライン20の電位と略等しくなる。したがって、ダイオード52、56には逆電圧が印加される。下アームオン状態では、図1の矢印100に示すように、IGBT40、44を通って、入力端子12から入力側基準端子14に向かって電流が流れる。下アームオン状態では、コイル30の誘導電圧(この場合、電流Iと逆方向に印加される電圧)が徐々に低下するので、図2の時間帯T1では電流Iが徐々に増加する。
時間帯T2では、ゲート制御回路60は、全オフ状態となる。すると、コイル30の誘導電圧が、第2入力ライン22bを昇圧する方向に印加される。したがって、第2入力ライン22bの電位が、直流電源26の電圧にコイル30の誘導電圧を重畳した電位に上昇する。これにより、第2入力ライン22bの電位が出力ライン24の電位より高くなる。このため、図1の矢印102に示すように、ダイオード52、56を通って、入力端子12から出力端子16に向かって電流が流れる。全オフ状態では、コイル30の誘導電圧(この場合、電流Iと同じ方向に印加される電圧)が徐々に低下するので、図2の時間帯T2に示すように電流Iは徐々に低下する。
図2の時間帯T3では、ゲート制御回路60は、上アームオン状態となる。この場合も、全オフ状態と同様にして電流が流れ(図1の矢印102参照)、電流Iは徐々に低下する。
図2の時間帯T4では、ゲート制御回路60は、全オフ状態となる。この場合も、図1の矢印102に示すように電流が流れ、電流Iは徐々に低下する。時間帯T4が終了すると、再度時間帯T1〜T4が繰り返される。
以上に説明したように、力行期間では、図1の矢印100に示す経路で電流が流れる状態(図2の時間帯T1)と、図1の矢印102に示す経路で電流が流れる状態(図2の時間帯T2〜T4)とが繰り返される。これによって、出力端子16と出力側基準端子18の間に、直流電源28の電圧を上昇させた電圧が印加される。図2に示すように、力行期間では、電流Iは常にゼロ以上となる。
(回生期間)
モータが回生ブレーキとして作動している場合(すなわち、モータが発電をしている場合)には、モータから直流電源26に電力が供給される回生期間となる。図3は、回生期間において、コイル30を流れる電流Iの変化を示している。
図3の時間帯T5では、ゲート制御回路60は、上アームオン状態となる。上アームオン状態では、IGBT50、54がオンすることにより、第2入力ライン22bの電位が出力ライン24の電位と略等しくなる。したがって、ダイオード42、46には逆電圧が印加される。また、回生期間では、出力ライン24の電位が高い。このため、図4の矢印104に示すように、IGBT50、54を通って、出力端子16から入力端子12に向かって電流が流れる。したがって、図3に示すように、コイル30を流れる電流Iはマイナスとなる。上アームオン状態では、コイル30の誘導電圧(この場合、電流Iと逆方向に印加される電圧)が徐々に低下するので、電流Iは徐々に低下(電流Iの絶対値は徐々に増加)する。
図3の時間帯T6では、ゲート制御回路60は、全オフ状態となる。すると、コイル30の誘導電圧が、第2入力ライン22bを降圧する方向に印加される。これにより、第2入力ライン22bの電位がアースライン20の電位より低くなる。このため、図4の矢印106に示すように、ダイオード42、46を通って、入力側基準端子14から入力端子12に向かって電流が流れる。全オフ状態では、コイル30の誘導電圧(この場合、電流Iと同じ方向に印加される電圧)が徐々に低下するので、図3の時間帯T6に示すように電流Iは徐々に増加(電流Iの絶対値は徐々に低下)する。
図3の時間帯T7では、ゲート制御回路60は、下アームオン状態を実現する。この場合も、全オフ状態と同様にして電流が流れ(図4の矢印106参照)、電流Iは徐々に増加(電流Iの絶対値が徐々に低下)する。
図3の時間帯T8では、ゲート制御回路60は、全オフ状態を実現する。この場合も、図4の矢印106に示すように電流が流れ、電流Iは徐々に増加(電流Iの絶対値は徐々に低下)する。時間帯T8が終了すると、再度時間帯T5〜T8が繰り返される。
以上に説明したように、回生期間では、図3の矢印104に示す経路で電流が流れる状態(図3の時間帯T5)と、図3の矢印106に示す経路で電流が流れる状態(図3の時間帯T6〜T8)とが繰り返される。これによって、端子12、14の間に、端子16、18の間の電圧を低下させた電圧が印加される。これによって、直流電源26が充電される。図3に示すように、回生期間では、電流Iは常にゼロ未満となる。
(ゼロクロス期間)
モータの仕事量が小さい場合や、モータが仕事も発電もしていない場合には、DC−DCコンバータ10とモータとの間を移動する電力が小さい期間となる。この場合、図5に示すように、電流Iがプラスになる期間とマイナスになる期間が交互に繰り返される。本明細書では、このように電流Iが流れる期間をゼロクロス期間という。
図5の時間帯T9では、ゲート制御回路60が下アームオン状態となる。時間帯T9では、図1の矢印100に示すように電流が流れ、電流Iは徐々に増加する。時間帯T10では、ゲート制御回路60が全オフ状態となる。すると、電流が図1の矢印102に示すように流れる。時間帯T11では、ゲート制御回路60が上アームオン状態となる。時間帯T11でも、電流が図1の矢印102に示すように流れる。時間帯T10、T11では、電流Iは徐々に低下する。時間帯T11においてコイル30の誘導電圧(この場合、電流Iと同じ方向に印加される電圧)が低下して、第2入力ライン22bの電位が出力ライン24の電位よりも低くなると、図4の矢印104に示すように電流が流れる。すなわち、図5の時間帯T12に示すように、電流Iがマイナスとなる。時間帯T12では、電流Iは徐々に低下する(電流Iの絶対値は増加する)。時間帯T13では、ゲート制御回路60は、全オフ状態となる。すると、電流が図4の矢印106に示すように流れる。時間帯T14では、ゲート制御回路60は、下アームオン状態となる。時間帯T14でも、電流が図4の矢印106に示すように流れる。時間帯T13、T14では、電流Iは徐々に増加する(電流Iの絶対値が低下する)。時間帯T14においてコイル30の誘導電圧(この場合、電流Iと同じ方向に印加される電圧)が低下して、第2入力ライン22bの電位が出力ライン24の電位よりも高くなると、時間帯T9の状態に戻る。このようにして、時間帯T9〜T14が繰り返される。
以上に説明したように、ゼロクロス期間では、矢印100、102、104、106に示す経路で電流が流れる期間が順番に繰り返される。
上述した各状態において、ダイオードが順電圧印加状態から逆方向通電状態に切り換えられるときには、ダイオードでサージ電流及びリンギングが生じる。例えば、力行期間では、時間帯T4(全オフ状態)から時間帯T1(下アームオン状態)に切り換えられるタイミングにおいて、ダイオード52、56が順電圧印加状態から逆電圧印加状態に切り換えられる。また、回生期間では、時間帯T8(全オフ状態)から時間帯T5(上アームオン状態)に切り換えられるタイミングにおいて、ダイオード42、46が順電圧印加状態から逆電圧印加状態に切り換えられる。このとき生じるサージ電流及びリンギングは、順電圧印加状態においてダイオードに流れる電流値が高いほど大きくなり易い。力行期間においては、ダイオード52、56に流れる電流値(図2の時間帯T4における電流Iと略等しい電流)が大きいので、ダイオード52、56でサージ電流及びリンギングが生じ易い。また、回生期間においては、ダイオード42、46を流れる電流値(図3の時間帯T8における電流Iの絶対値と略等しい電流)が大きいので、ダイオード42、46でサージ電流及びリンギングが生じ易い。一方、ゼロクロス期間では、図5に示すように、電流Iが常に小さいので、ダイオード42、46、52、56に大きな電流は流れない。このため、ダイオードで高いサージ電流及びリンギングは生じない。したがって、ゲート制御回路60は、DC−DCコンバータ10の状態に応じて、IGBT40、44、50、54の制御方法を変更する。以下に、ゲート制御回路60の制御内容を詳細に説明する。
ゲート制御回路60は、抵抗36の両端の電圧を検出することによって、電流Iを検出する。ゲート制御回路60は、短い時間間隔で電流Iを繰り返し検出する。上述したように、ゲート制御回路60は、上アームオン状態、全オフ状態、下アームオン状態、全オフ状態の順に制御を行う。ゲート制御回路60は、この1サイクル中に複数回にわたって電流Iの検出を繰り返し、検出された電流Iの各検出値を記憶する。例えば、現在が上アームオン状態である場合には、前回の上アームオン状態から現在までの間に検出された電流Iの各検出値を記憶する。ゲート制御回路60は、記憶している電流Iの各検出値に基づいて、図6に示すフローチャートに従って制御を行う。
ステップS2では、記憶している電流Iの各検出値の中から、その絶対値が最小である検出値が特定される。そして、特定された検出値の絶対値が、閾値ILTH以上であるか否かが判定される。閾値ILTHは、略ゼロとみなせる電流Iの値であり、ノイズや測定誤差等を考慮して設定されている。図5に示すように、ゼロクロス期間にある場合には、電流Iの絶対値の最小値はゼロとなる。ゼロクロス期間にある場合には、ステップS2でNOと判定され、ステップS4で時間差Δt1、Δt2が0nsecに設定される。時間差Δt1、Δt2については、後に詳述する。
ステップS6では、直近に検出された電流Iがプラスであるかマイナスであるかが判定される。
力行期間にある場合には、ステップS6でYESと判定される。この場合には、ステップS8で、時間差Δt1が50nsecに設定され、時間差Δt2が0nsecに設定される。
一方、回生期間にある場合には、ステップS6でNOと判定される。この場合には、ステップS10で、時間差Δt1が0nsecに設定され、時間差Δt2が50nsecに設定される。
ゲート制御回路60は、図6の処理を所定の周期で繰り返し実行し、DC−DCコンバータ10の状態(力行期間、回生期間、または、ゼロクロス期間)に応じて時間差Δt1、Δt2を設定する。なお、図6の処理は、上記1サイクル毎に実行してもよいし、上記1サイクルより長い間隔で実行してもよい。複数サイクルに1回実施する場合、ステップS2では、直前サイクル内の最小値で判断してもよいし、複数サイクル内の最小値で判断してもよい。
上述した時間差Δt1は、全オフ状態から下アームオン状態に切り換える際に、IGBT40をターンオンしてからIGBT44をターンオンするまでの時間差を意味する。また、時間差Δt2は、全オフ状態から上アームオン状態に切り換える際に、IGBT50をターンオンしてからIGBT54をターンオンするまでの時間差を意味する。
上述したように、力行期間では、時間差Δt1が50nsecに設定される。したがって、全オフ状態から下アームオン状態に切り換える際に、IGBT40がターンオンしてから50nsec後にIGBT44がターンオンする。このため、IGBT40とIGBT44が同時にターンオンする場合に比べて、第2入力ライン22bの電位の低下速度が小さくなる。これにより、全オフ状態から下アームオン状態に切り換える際に、ダイオード52、56を流れる電流Iの低下速度dI/dtが小さくなる。図7は、全オフ状態から下アームオン状態に切り換えるときのダイオード52、56を流れる電流Iの変化を示している。グラフA1は時間差Δt1を0nsecとした場合の電流Iを示しており、グラフA2は時間差Δt1を50nsecとした場合の電流Iを示している。図7に示すように、時間差Δt1を50nsecとすると、時間差Δt1が0nsecである場合に比べて、切り換え時における電流Iの低下速度dI/dtが小さくなる(電流が低下する傾きが緩やかになる)。これによって、切り換え後に生じるサージ電流Isが小さくなり(すなわち、サージ電流Isの絶対値が小さくなる)、サージ電流Is後のリンギングの振幅も小さくなる。このように、力行期間では、IGBT40とIGBT44のターンオンのタイミングに時間差が設けられることで、ダイオード52、56で高いサージ電流及びリンギングが生じることが抑制される。
また、回生期間では、時間差Δt2が50nsecに設定される。したがって、全オフ状態から上アームオン状態に切り換える際に、IGBT50がターンオンしてから50nsec後にIGBT54がターンオンする。このため、IGBT50とIGBT54が同時にターンオンする場合に比べて、第2入力ライン22bの電位の上昇速度が小さくなる。これにより、全オフ状態から上アームオン状態に切り換える際に、ダイオード42、46で高いサージ電流及びリンギングが生じることが抑制される。このように、回生期間では、IGBT50とIGBT54のターンオンのタイミングに差が設けられることで、ダイオード42、46で高いサージ電流及びリンギングが生じることが抑制される。
一方、ゼロクロス期間では、時間差Δt1、Δt2が0nsecに設定される。したがって、全オフ状態から下アームオン状態に切り換える際にIGBT40とIGBT44が略同時にターンオンし、全オフ状態から上アームオン状態に切り換える際にもIGBT50とIGBT54が略同時にターンオンする。ゼロクロス期間では、ダイオード42、46、52、56に高い電流が流れないので、切り換え時に第2入力ライン22bの電位が急激に変化しても、ダイオードで高いサージ電流及びリンギングが生じない。また、このようにIGBTのターンオンタイミングを略同時とすることで、IGBTで生じるスイッチング損失を低減することができる。
以上に説明したように、本実施例のDC−DCコンバータ10では、DC−DCコンバータ10が力行期間にあるか、回生期間にあるか、ゼロクロス期間にあるかによって、並列に接続されたIGBT間のターンオンの時間差が変更される。ダイオードでサージ電流及びリンギングが生じ易い力行期間及び回生期間では、並列に接続されたIGBTのターンオンタイミングをずらすことで、サージ電流及びリンギングを抑制する。また、ダイオードでサージ電流及びリンギングが生じ難いゼロクロス期間では、並列に接続されたIGBTのターンオンタイミングを略同時とすることで、スイッチング損失を低減する。このDC−DCコンバータ10によれば、一定値以上のサージ電流及びリンギングを発生させず、かつ、スイッチング損失を従来よりも低減することができる。
なお、上述した第1実施例では、制御回路60は、上アームオン状態、全オフ状態、下アームオン状態、全オフ状態からなる1サイクル中における電流Iの各検出値に基づいて、DC−DCコンバータ10の状態(すなわち、力行期間であるか、ゼロクロス期間であるか、回生期間であるか)を判定した。このように、少なくとも1サイクル中の電流Iに基づくことで、DC−DCコンバータ10の状態を正確に判定することができる。
なお、1サイクルより長い期間中における電流Iに基づいて、DC−DCコンバータ10の状態を判定してもよい。但し、状態の判定に用いる期間をあまり長くすると、その期間の最初において電流Iの絶対値が閾値ILTH未満であったがその期間中に電流Iの絶対値が増大しているときにまで、ゼロクロス期間であると判定されるおそれがある。したがって、判定用の期間の最初において電流Iの絶対値が閾値ILTH未満であり、その後に電流Iが最大の増加速度で増加したとしても、判定用の期間中における電流Iの最大値が適正な電流値(すなわち、過大なサージ電流やリンギングが生じない電流値)となるように、判定用の期間の長さが設定されている必要がある。電流Iの増加速度の最大値は回路の特性によって定まる。
また、上述した第1実施例では、判定用の期間中における電流Iの絶対値の最小値に基づいてDC−DCコンバータ10の状態を判定したが、他の値に基づいて状態を判定してもよい。例えば、判定用の期間中における電流Iの最大値や平均値等に基づいて状態を判定してもよい。
上述した第1実施例の構成要素と、請求項の構成要素との対応関係について説明する。入力ライン22と出力ライン24は、請求項の入出力ラインの実施例に相当する。ダイオード52、56は、請求項の第1ダイオードの実施例である。ダイオード52、56の一方については省略することが可能である。IGBT40は、請求項の第1スイッチング素子の実施例である。IGBT44は、請求項の第2スイッチング素子の実施例である。ダイオード42、46は、請求項の第2ダイオードの実施例である。ダイオード42、46の一方については省略することが可能である。IGBT50は、請求項の第3スイッチング素子の実施例である。IGBT54は、請求項の第4スイッチング素子の実施例である。また、力行期間は請求項の第1高電流期間の一例であり、ゼロクロス期間は請求項の低電流期間の一例であり、回生期間は請求項の第2高電流期間の一例である。
(第2実施例)
上述した第1実施例では、回生状態(モータが回生運転しているときに直流電源を充電する状態)が可能なDC−DCコンバータについて説明した。しかしながら、回生状態を実現できないDC−DCコンバータでも、上記の技術を適用することができる。
図8は、第2実施例のDC−DCコンバータ200の回路図を示している。DC−DCコンバータ200は、第1実施例のDC−DCコンバータ10から、IGBT50、54及びダイオード42、46、52を取り除いた構成を有している。
ゲート制御回路60は、IGBT40、44をオンさせたオン状態と、IGBT40、44をオフさせたオフ状態が交互に繰り返されるように、IGBT40、44を制御する。
図9は、モータが仕事をしている場合における電流Iの変化を示している。時間帯T15に示すオン状態では、図8の矢印202に示すように、IGBT40、44を通って、入力端子12から入力側基準端子14に向かって電流が流れる。この場合、電流Iは徐々に増加する。時間帯T16においてオフ状態に切り換えると、コイル30の誘導電圧によって第2入力ライン22bの電位が上昇する。したがって、図8の矢印204に示すように、ダイオード56を通って、入力端子12から出力端子16に向かって電流が流れる。この場合、図9の時間帯T16に示すように、電流Iは徐々に低下する。モータが仕事をしている場合には、図9に示すように、電流Iが常にゼロ以上となる第1高電流期間となる。第1高電流期間ではダイオード56に高電流が流れるので、オフ状態からオン状態に切り換えるとき(すなわち、ダイオード56に逆電圧が印加されるとき)に、ダイオード56でサージ電流及びリンギングが発生し易い。
図10は、モータの仕事量が小さい場合における電流Iの変化を示している。この場合には、出力端子16の電位が既に高い状態にある。この場合、オン状態では図8の矢印202に示すように電流が流れ、図10の時間帯T17に示すように電流Iは徐々に増加する。時間帯T18でオフ状態に切り換えると、コイル30の誘導電圧によって第2入力ライン22bの電位が上昇し、図8の矢印204に示すように電流が流れる。しかしながら、出力端子16の電位が既に高いので、コイル30の誘導電圧が低下すると、ダイオード56のアノード電位が出力端子16の電位よりも低くなる。これによって、ダイオード56に電流が流れなくなり、電流Iが略ゼロとなる。モータが仕事をしていない場合には、図10に示すように、電流Iがゼロより大きい期間と略ゼロと等しい期間が繰り返される低電流期間となる。低電流期間では、ダイオード56に高い電流が流れないので、オフ状態からオン状態に切り換えるときでも、ダイオード56でサージ電流及びリンギングが発生することがない。
第2実施例のDC−DCコンバータ200では、ゲート制御回路60が、短い時間間隔で電流Iを繰り返し検出し、オン状態からオフ状態までの1サイクル中に複数回にわたって検出された電流Iの各検出値を記憶する。そして、記憶している電流Iの各検出値の中で、絶対値が最小である検出値が特定される。特定された検出値の絶対値が閾値ILTH以上である場合(すなわち、第1高電流期間である場合)には、時間差Δt1が50nsecに設定される。したがって、オフ状態からオン状態に切り換えるときに、IGBT40がターンオンしてから50nsec後にIGBT44がターンオンする。このように、第1高電流期間ではIGBT40、44のターンオンタイミングがずれるので、ダイオード56で高いサージ電流及びリンギングが生じることが抑制される。
また、特定された検出値(絶対値が最小の検出値)の絶対値が閾値ILTH未満である場合(すなわち、低電流期間である場合)には、時間差Δt1が0nsecに設定される。したがって、オフ状態からオン状態に切り換えるときに、IGBT40とIGBT44が略同時にターンオンする。このように、ダイオード56でサージ電流及びリンギングが発生し難い低電流期間では、IGBT40とIGBT44が略同時にターンオンされるので、スイッチング損失が低減される。
なお、上述した第1実施例及び第2実施例では、スイッチング素子としてIGBTを用いたが、MOS−FET等の他のスイッチング素子を用いてもよい。
また、上述した第1実施例及び第2実施例に用いるダイオードの種類は特に限定されない。例えば、SiCやGaN等のワイドバンドギャップ半導体材料を用いたショットキーバリアダイオードを用いてもよい。このようなダイオードは、SiのPiNダイオードに比べてサージ電流を大幅に低減することができる一方で、高振幅のリンギングが生じ易い。上述した実施例にSiCやGaN等のショットキーバリアダイオードを用いた場合には、主にリンギングを抑制しながら、スイッチング損失を低減することができる。また、上述した実施例にSiのPiNダイオードを用いた場合には、主にサージ電流を抑制しながら、スイッチング損失を低減することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:DC−DCコンバータ
12:入力端子
16:出力端子
20:アースライン
22:入力ライン
24:出力ライン
26:直流電源
28:抵抗
30:コイル
32:コンデンサ
34:コンデンサ
36:抵抗
40:IGBT
42:ダイオード
44:IGBT
46:ダイオード
50:IGBT
52:ダイオード
54:IGBT
56:ダイオード
60:ゲート制御回路

Claims (3)

  1. 入力端に入力した電位を上昇させて出力端に出力するDC−DCコンバータであり、
    入力端と出力端の間を接続する入出力ラインと、
    入出力ラインに介装されているコイルと、
    コイルより出力端側の入出力ラインに、カソードが出力端を向く向きに介装されている第1ダイオードと、
    基準電位ラインと、
    コイルと第1ダイオードの間の入出力ラインと基準電位ラインの間に接続されている第1スイッチング素子と、
    第1スイッチング素子と並列に接続されている第2スイッチング素子と、
    制御手段、
    を有しており、
    前記制御手段は、コイルを出力端側に向けて流れる電流値が基準値以上である時間帯が継続する第1高電流期間では、前記電流値が基準値以上である時間帯と基準値未満である時間帯とが繰り返される低電流期間より、第1スイッチング素子をターンオンさせてから第2スイッチング素子をターンオンさせるまでの時間差を長く設定して、第1スイッチング素子と第2スイッチング素子の両者がオンしている状態と、第1スイッチング素子と第2スイッチング素子の両者がオフしている状態を交互に切り換えることを特徴とするDC−DCコンバータ。
  2. 第1ダイオードと並列に接続されている第3スイッチング素子と、
    第3スイッチング素子と並列に接続されている第4スイッチング素子と、
    第1スイッチング素子と並列に、カソードが入出力ラインを向く向きに接続されている第2ダイオード、
    をさらに有しており、
    前記制御手段は、コイルを入力端側に向けて流れる電流値が基準値以上である時間帯が継続する第2高電流期間では、前記低電流期間より、第3スイッチング素子をターンオンさせてから第4スイッチング素子をターンオンさせるまでの時間差を長く設定して、第1スイッチング素子と第2スイッチング素子の両者がオンしているともに第3スイッチング素子と第4スイッチング素子の両者がオフしている状態と、第1スイッチング素子と第2スイッチング素子の両者がオフしているともに第3スイッチング素子と第4スイッチング素子の両者がオンしている状態を交互に切り換えることを特徴とする請求項1に記載のDC−DCコンバータ。
  3. 前記制御手段が、コイルを流れる電流の検出値に基づいて前記低電流期間にあるか否かを判別することを特徴とする請求項1又は2に記載のDC−DCコンバータ。
JP2010086152A 2010-04-02 2010-04-02 Dc−dcコンバータ Expired - Fee Related JP5558174B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010086152A JP5558174B2 (ja) 2010-04-02 2010-04-02 Dc−dcコンバータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010086152A JP5558174B2 (ja) 2010-04-02 2010-04-02 Dc−dcコンバータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011217583A JP2011217583A (ja) 2011-10-27
JP5558174B2 true JP5558174B2 (ja) 2014-07-23

Family

ID=44946728

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010086152A Expired - Fee Related JP5558174B2 (ja) 2010-04-02 2010-04-02 Dc−dcコンバータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5558174B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5269218B2 (ja) * 2012-01-31 2013-08-21 株式会社東芝 スイッチング電源及び電子機器
JP6428412B2 (ja) * 2015-03-18 2018-11-28 株式会社デンソー 電圧コンバータ制御装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001016083A (ja) * 1999-06-29 2001-01-19 Taiyo Yuden Co Ltd スイッチング制御方法及びスイッチング回路並びにスイッチング用電子部品及びスイッチング制御用電子部品
JP2002165439A (ja) * 2000-09-14 2002-06-07 Toyota Industries Corp スイッチ回路
JP4545508B2 (ja) * 2004-07-28 2010-09-15 株式会社豊田中央研究所 Dc/dcコンバータの制御システム
JP5128195B2 (ja) * 2007-07-24 2013-01-23 住友重機械工業株式会社 昇降圧コンバータの駆動制御装置
JP4535153B2 (ja) * 2008-03-21 2010-09-01 株式会社デンソー 電力変換回路の制御装置、及び電力変換システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011217583A (ja) 2011-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5460835B1 (ja) Dc/dc電圧変換装置およびその電圧変換制御方法
JP2003052178A (ja) 3レベルインバータ装置
JP6172175B2 (ja) スイッチング回路及び半導体装置
JP6988670B2 (ja) 駆動回路、パワーモジュール及び電力変換システム
JP6185860B2 (ja) 双方向コンバータ
WO2013115000A1 (ja) 半導体スイッチング素子の駆動回路並びにそれを用いた電力変換回路
CN102946205A (zh) 三电平逆变器和供电设备
US10483853B2 (en) DC-DC converter
US8787055B2 (en) Inverter device
KR102090665B1 (ko) 전력 변환 회로
JP6655837B2 (ja) 双方向コンバータ、コントローラ、および半導体装置
JP6180576B1 (ja) Dc−dc電圧変換装置
JP5558174B2 (ja) Dc−dcコンバータ
CN108123707B (zh) 开关电路
CN106470000B (zh) 电动机驱动装置
JP2019057992A (ja) 電力変換回路
JP6758486B2 (ja) 半導体素子の駆動装置および電力変換装置
JP5251553B2 (ja) 半導体装置
JP7183797B2 (ja) 電力変換装置
JP2008067476A (ja) 電圧駆動型電力用半導体素子のゲート駆動回路
JP7218836B2 (ja) 半導体素子の駆動能力切替回路及び半導体素子の駆動装置
WO2022244361A1 (ja) ゲート駆動回路、電力変換装置
JP7063082B2 (ja) スイッチング素子制御回路
JP7310530B2 (ja) スイッチング回路
JP2011229327A (ja) スイッチング制御回路

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121024

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131217

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140527

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140604

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5558174

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees