JP5558020B2 - 成膜方法 - Google Patents

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本発明は、スパッタリング法を用いた成膜方法に関し、より詳しくは、高アスペクト比の微細ホールに対して高いボトムカバレッジ率で、かつ、膜厚分布の面内均一性よく成膜できるものに関する。
半導体デバイスの製作工程においては、例えば、各種配線膜の形成や異種層の相互拡散を防止するバリア膜の形成にスパッタリング(以下、「スパッタ」という)装置が用いられている。この種のスパッタ装置には、近年の配線パターンの微細化に伴い、高アスペクト比の微細ホールに対して高いボトムカバレッジ率(ホールの周囲の面への成膜速度に対するホール底面への成膜速度の比)を達成できることが強く要求されている。
ボトムカバレッジ率を向上し得るスパッタ装置として、Cu、TaやTi等の金属材料からなるスパッタ粒子をイオン化して成膜に利用する所謂イオン化スパッタ装置が例えば特許文献1で知られている。
上記特許文献1のものでは、ターゲットに電力投入するスパッタ電源として、周波数が13.56MHzで出力8〜10kWの高周波電源(高周波スパッタを行う電源としてはかなり大出力のもの)を使用し、導入されたArなどのスパッタガスにスパッタ放電を生じさせてターゲットと基板との間の空間にプラズマを発生させる。そして、ターゲットから放出されたスパッタ粒子をプラズマ中でイオン化すると共に、基板を保持するステージに高周波バイアス電力を投入してイオン化されたスパッタ粒子を基板に引き込んで入射させている。
ここで、高周波電源を用いたスパッタ装置では、高周波電源から出力周波数(例えば60MHz)を高めれば、それに伴ってプラズマが高密度化することが一般に知られている。このため、周波数を高めることを上記特許文献1記載のものに適用して、一層高密度化されたプラズマによりイオン化されるスパッタ粒子の量(イオン化率)を増加させ、更なるボトムカバレッジ率の向上を図ることが考えられる。但し、このような高出力、高周波数の高周波電源には、出力を効率よくプラズマ負荷に供給するために入力インピーダンスと負荷インピーダンスとを整合させる高性能なインピーダンス整合器が必要となり、装置構成が複雑になると共に装置自体のコスト高を招来するという問題がある。
そこで、本発明者らは、ターゲットに直流電力を投入する第1のスパッタ電源と、ターゲットに対向配置された基板に高周波電力を投入する第2のスパッタ電源とを備え、両スパッタ電源から電力投入すると、ターゲット側の直流プラズマと、基板側の高周波バイアスプラズマとが重畳されたプラズマが、ターゲット及び基板間に発生するようにターゲット及び基板を対向近接配置したスパッタ装置を提案すると共に、このスパッタ装置にて成膜するときに、真空チャンバ内の圧力を10〜30Pa(以下、本発明においては、この圧力範囲を「高圧力領域」といい、これより低い0.1〜10Paの範囲の圧力を「低圧力領域」という)に保持されるようにAr等の希ガスからなるスパッタガスを導入することを提案している(特願2008−283679号参照)。
上記スパッタ装置では、ターゲットから基板に向かう方向を下方、基板からターゲット向う方向を上方として、ターゲットの上方に、磁石ユニットが配置される。そして、この磁石ユニットにより、ターゲットの下方空間に磁場を発生させ、スパッタ時にスパッタ面の下方で電離した電子等を捕捉して、プラズマ密度を高めつつ、ターゲットから飛散したスパッタ粒子を効率よくイオン化する。なお、磁石ユニットとしては、ターゲットが平面視円形である場合、例えば円形を変形した楕円やハート形の輪郭に沿って複数個の磁石を下方の極性を交互にかえて配置したものが用いられる。
ところで、本発明者らの実験によれば、上記スパッタ装置にて高圧力領域で成膜を行うと、同一の磁石ユニットを用いて低圧力領域で成膜を行う場合と比較してターゲットの侵食領域が狭くなることが判明した(1/5程度になる)。この場合、ターゲットの中央部がスパッタにより侵食されるようにすると、プラズマがターゲット中央に集中し易くなり、膜厚分布の面内均一性よく成膜できない。他方、ターゲットの中央部が侵食されないように磁石ユニットを構成すると、成膜中に、この中央部にスパッタ粒子が再付着し易くなることも判明した。この場合、再付着によりターゲット中央部にフレーク状の膜が形成されると、パーティクルの発生原因となって基板表面への成膜に悪影響を与えることから、ターゲットを頻繁に交換する必要が生じ、生産性が悪くなる。
特開2007−197840号公報
そこで、本発明は、以上の点に鑑み、高アスペクト比の微細ホールに対して高いボトムカバレッジ率で、かつ、膜厚分布の面内均一性よく成膜できる高い生産性の成膜方法を提供することをその課題とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、真空排気自在なチャンバ内で処理すべき基板を保持し、チャンバ内の圧力が、10〜30Paの圧力範囲である高圧力領域に保持されるようにスパッタガスを導入し、基板に対向近接配置された平面視円形のターゲットに直流電圧を印加すると共に、基板に高周波バイアス電圧を印加し、ターゲット側の直流プラズマと基板側の高周波バイアスプラズマとが重畳されたプラズマをターゲット及び基板間に発生させてターゲットをスパッタリングして基板に対して成膜を行う成膜方法であって、ターゲットから基板に向かう方向を下方、基板からターゲットに向う方向を上方として、ターゲットの下方に、磁場の垂直成分が0となる位置が前記ターゲットの中心からオフセットした磁場を局所的に形成する磁石ユニットをターゲットの上方に配置し、成膜中、少なくともターゲットの中央部を除くその外周が侵食されるように磁石ユニットを回転移動させ、前記チャンバ内が前記高圧力領域よりも低い低圧力領域となるようにスパッタガスの導入を制御し、ターゲットの中央部をスパッタリングしてクリーニングするダミー処理を定期的に行うことを特徴とする。
本発明によれば、高圧力領域でスパッタによる成膜を行うと、磁石ユニットの形態に関係なく、低圧力領域で成膜する場合と比較してターゲットの侵食領域が狭くなり、しかも、ターゲットの中央部までスパッタされるように磁石ユニットを構成すると、よりプラズマが集中し易くなるが、磁石ユニットをターゲット中央から径方向外側にオフセットして配置し磁場の垂直成分が0となる位置がターゲットの中心からオフセットした磁場を局所的に形成し、成膜中、この磁石ユニットを、ターゲットの同一周面上をトレースするかの如く回転移動させることで、高アスペクト比の微細ホールに対して高いボトムカバレッジ率で、かつ、膜厚分布が面内均一性よく成膜できるようになる。
ところで、上記成膜方法では、ターゲットの中央部が侵食されないようにしたため、成膜中にこの中央部にスパッタ粒子が再付着してフレーク状の膜が形成されてくる。そこで、本発明においては、例えば、前記ターゲットに対向する位置に基板を順次搬送して枚葉式で成膜するような場合に基板の成膜処理枚数が所定枚数に達したときなど、前記チャンバ内が上記高圧力領域よりも低い低圧力領域(例えば、0.1〜10Pa)となるようにスパッタガスの導入を制御してターゲットをスパッタリングするダミー処理を定期的に行うことが望ましい。これにより、同一の磁石ユニットを用いて高圧力領域で成膜を行う場合と比較してターゲットの侵食領域が広くなることで、ターゲットの中央部までスパッタされるようになり、再付着してフレーク状の膜まで除去できる。その結果、パーティクルの発生原因が除去され、ターゲットを頻繁に交換する必要等はなく、生産性を向上できる。なお、本発明におけるダミー処理とは、成膜処理すべき基板以外のダミー基板をターゲットに対向する位置に搬送してスパッタする場合の他、ターゲットと基板との間にシャッタ等の遮蔽手段を配置してスパッタする場合等を含む。
また、本発明においては、前記ターゲットがCu、Ti、Co、Ni、Al、WまたはTaの単体金属、またはこれらの中から選択された二種以上の合金から構成されることが最適である。
本発明の成膜方法を実施し得るスパッタ装置の構成を説明する模式図。 図1に示す磁石ユニットを説明する平面図。 膜厚の面内分布を測定した実験結果を示すグラフ。 成膜時のチャンバ内圧力とターゲットのエロージョン幅との関係を示す図。
以下、図面を参照して、処理すべき基板Wとして、シリコンウエハ等の基板に形成した絶縁膜に高アスペクト比の微細ホールが形成されているものを用い、この微細ホールに対して高いボトムカバレッジ率で、かつ、膜厚分布の面内均一性よく成膜できる本発明の成膜方法を説明する。
図1に示すように、本発明の成膜方法が実施し得るスパッタ装置Mは、所定容積の真空チャンバ1を備える。真空チャンバ1の底部近傍の側壁には、図示省略の排気管を介して真空ポンプが接続され、所定圧力(例えば10−5Pa)まで真空引きして保持できるようになっている。
真空チャンバ1の上部には、カソードユニットが設けられている。カソードユニットは、スパッタ室1aを臨むように配置され、基板Wの外形より一回り大きい外形の平面視円形のターゲット2を有する。本実施形態では、ターゲット2から後述の基板Wに向かう方向を下方、基板Wからターゲット2に向う方向を上方とする。
ターゲット2としては、Cu、Ti、Co、Ni、Al、WまたはTaの単体金属、またはこれらの中から選択された二種以上の合金から構成され、基板W表面に成膜しようとする薄膜の組成に応じて公知の方法でそれぞれ作製されている。ターゲット2は、スパッタリング中、ターゲット2を冷却するバッキングプレート3にインジウムやスズなどのボンディング材を介して接合され、バッキングプレート3にターゲット2を接合した状態で絶縁板4を介して真空チャンバ1に装着される。このターゲット2を装着した後、ターゲット2の周囲には、グランド接地されたアノードとしての役割を果たす図示省略のシールドS1が取付けられる。また、ターゲット2には、真空チャンバ1外に配置される第1のスパッタ電源たる直流電源5からの出力が接続され、負の直流電圧(投入電力が、1〜30kWの範囲)が印加できるようになっている。
ターゲット2の上方(図1中、スパッタ面と反対側)には、磁石ユニット6が設けられ、ターゲット2の下方に、釣り合った閉ループのトンネル状の磁場を形成して、ターゲット2の下方で電離した電子及びスパッタリングによって生じた二次電子を捕捉することで、ターゲット2下方での電子密度を高くしてプラズマ密度を高くしつつ、ターゲット2から飛散したスパッタ粒子を効率よくイオン化する。
図2に示すように、磁石ユニット6としては、平面視円形のヨーク材61上にハート形の輪郭に沿って複数個の磁石62s、62nを下方の極性を交互にかえて配置したもの等、公知の構造のものが用いられる。また、磁石ユニット6には、ターゲット2の中心線上に位置するように配置された図示省略のモータの回転軸63に連結され、この回転軸63を回転中心として回転移動させるようになっている。この場合、回転数は、20〜100rpmの範囲で設定される。
真空チャンバ1の底部には、ターゲット2に対向した位置で基板Wを保持するステージ7が絶縁材料7aを介して設けられている。ステージ7の基板載置面たる上面には、図示省略の静電チャックが設けられ、この静電チャックにより基板Wが位置決めされた後、吸着保持される。また、ステージ7には、第2のスパッタ電源たる高周波電源8からの出力が接続され、基板Wに高周波バイアス電圧を印加できる。高周波電源8としては、周波数が13.56MHzで、その出力が0.1〜2.0kWである既存のものが用いられる。
ターゲット2とステージ7(ひいては基板W)とは、スパッタガス雰囲気中で両スパッタ電源5、8から電力投入したときに、ターゲット2側の直流プラズマと、基板W側の高周波バイアスプラズマとが重畳するように対向近接配置されている。このように重畳したプラズマをターゲット2及び基板W間に発生するために、本実施の形態においては、両者の間隔Dを40〜70mmの範囲に設定されている。なお、前記間隔Dを変更自在とするために、ステージ7に、直動モータ付きの昇降手段(図示せず)を設けるようにしてもよい。
本実施の形態のスパッタ装置Mによれば、既存のスパッタ電源を利用して簡単な構成でターゲット2及び基板W間に発生するプラズマを高密度化できる。なお、上記スパッタ装置Mにおいて、上記間隔が40mmより小さいと、膜厚の面内均一性を確保することが困難になり、70mmを超えると、プラズマを高密度化できない。これにより、ターゲット2及び基板W間の間隔Dを短くしたことと、ターゲット側に直流電力を投入することとが相俟って高いスパッタレートが得られ、生産性の向上を図ることが可能となる。
真空チャンバ1の側壁には、アース接地された防着板S2が上下動自在に設けられ、真空チャンバ1内にスパッタ室1aを画成しつつ、真空チャンバ1の内壁面等へのスパッタ粒子の付着を防止している。また、真空チャンバ1の側壁には、ガス源9に連通し、マスフローコントローラ10が介設されたガス管11が接続され、Arなどの希ガスからなるスパッタガス(場合によっては、反応性スパッタリング)防着板S2とシールドS1の隙間を通してスパッタ室1a内に一定の流量で導入できるようになっている。
次に、上記スパッタ装置Mを用いた基板Wへの成膜方法について、ターゲットとしてTi製のものを用いたものを例に説明する。先ず、上記のようにターゲット2が装着された状態で、図外の搬送ロボットにより基板Wを搬送してステージ7に吸着保持させる。そして、真空チャンバ1を密閉して真空ポンプにより所定の真空度まで真空引きする。
真空チャンバ1内の圧力が所定値に達すると、ガス管11からArガス(スパッタガス)を所定の流量(2〜200sccm)で導入すると共に、第1及び第2のスパッタ電源5、8によりターゲット2には負の設定直流電圧を、基板Wには高周波バイアス電圧をそれぞれ印加する。このとき、マスフローコントローラ10を制御して真空チャンバ1内の圧力が10〜30Paの範囲である高圧力領域に保持する。
これにより、ターゲット2及び基板W間に重畳した高密度プラズマが発生し、イオンシース領域が基板W近傍に存するようになる。そして、ターゲット2から放出されたスパッタ粒子が高密度プラズマで効率よくイオン化され、ステージ7に投入された高周波バイアス電圧により、上記イオンシース領域からイオン化されたスパッタ粒子(Ti)が引き出される。このとき、引き出されたスパッタ粒子は、イオンシース領域及び基板W間の間隔が短いため、基板Wに略垂直に引き込まれて入射されるようになる。その結果、高アスペクト比の微細ホールに対しても高いボトムカバレッジ率でTi膜が成膜される。
ここで、発明者らは次のような実験を行った。即ち、図1のスパッタ装置Mにおいて、ターゲット2としてφ440mmのTi製(純度99.99%)のものを用い、複数個のマグネット62s、62nを略ハート状の輪郭に沿って配置された磁石ユニット6を図2中一点鎖線で示す位置(この場合、磁場の垂直成分0の位置がターゲット2の中心に略位置するようにした)とした。
スパッタ条件として、ターゲット2及び基板W間の間隔を45mmに設定し、第1のスパッタ電源5からの投入電力を14kW、第2のスパッタ電源8からの投入電力を100Wに設定した。また、スパッタ中の真空チャンバ1内の圧力が30Pa(高圧力領域)に保持されるようにスパッタガスの導入量を制御しながら、磁石ユニット6を60rpmの回転数で回転させて、15分間、基板W上に成膜した。そして、複数枚の基板の膜厚分布を測定したところ、図3中、−◆−で示すように、基板中央部の膜厚分布が局所的に高くなっていることが判る。
次に、磁石ユニット6を図2中実線で示す位置(この場合、磁場の垂直成分0の位置がターゲット2の中心から径方向外側に10mmオフセットし、ターゲット2の中央部がスパッタされないようにした)とした。そして、スパッタ中の真空チャンバ1内の圧力が0.5Pa(低圧力領域)及び20Pa(高圧力領域)にそれぞれ保持されるようにスパッタガスの導入量を制御しながら、各一枚の基板Wに対して上記と同一のスパッタ条件で成膜した。なお、低圧力領域及び高圧力領域共、磁石ユニット6を60rpmの回転数で回転させた。
図4は、上記にてスパッタした場合のターゲットの侵食領域(エローション幅)を測定した結果を示す。これによれば、上記スパッタ装置Mにて高圧力領域で成膜すると、ターゲットのエローション幅が約20mmであり、低圧力領域で成膜したときのエローション幅(約70mm)より著しく狭くなることが判る。なお、高圧力領域で成膜する際に、磁石ユニット6を60rpmの回転数で回転させて、15分間、複数枚の基板W上に成膜した後、チャンバ1内を大気開放してターゲット2表面を視認したところ、フレーク状の再付着膜が形成されていることが確認された。
そこで、本発明の成膜方法においては、高圧力領域と低圧力領域とで成膜したときのエローション幅の違いを利用して、磁石ユニット6をターゲット2の中央から径方向外側にオフセットして配置し、成膜中、ターゲット2の中央部を除くその外周領域が侵食されるように磁石ユニット6を回転移動させて成膜することとした。即ち、低圧力領域でスパッタすると、ターゲット2の中央部を含む領域がスパッタされるが、高圧力領域でスパッタする場合には、ターゲット2の中央部がスパッタされないように磁石ユニット6をオフセット配置する。なお、径方向外側へのオフセットする量は、使用する磁石ユニットの形態や各磁石の磁力により適宜変化するものである(つまり、本発明の中央部の大きさは、使用する磁石ユニット6の形状や使用する磁石の種類によりかわるものである)。
本実施形態の成膜方法によれば、上記スパッタ装置Mにて高圧力領域でスパッタによる成膜を行う場合に、磁石ユニット6をターゲット2中央から径方向外側にオフセットして配置し、成膜中、この磁石ユニット6を、ターゲット2の同一周面上をトレースするかの如く回転移動させることで、高アスペクト比の微細ホールに対して高いボトムカバレッジ率で、かつ、膜厚分布が面内均一性よく成膜できるようになる。
但し、ターゲット2の中央部が侵食されないようになるため、成膜中にこの中央部にスパッタ粒子が再付着してフレーク状の膜が形成されてくる。そこで、本実施形態の成膜方法においては、ターゲット2に対向する位置に基板Wを順次搬送して成膜する場合に、基板Wの成膜処理枚数が所定枚数(例えば、25枚)に達すると、製品以外のダミー基板をステージ7上に搬送して保持させ、チャンバ1内が低圧力領域となるようにスパッタガスの導入を制御し、スパッタリングによるダミー処理を行う。これにより、ターゲット2の侵食領域が広くなることで、ターゲット2の中央部までスパッタされるようになり、再付着してフレーク状の膜まで除去される。その結果、パーティクルの発生原因が除去され、ターゲット2を頻繁に交換する必要等はなく、生産性を向上できる。
以上の効果を確認するために、図1のスパッタ装置MでTi製のターゲットを用い、処理すべき基板Wとして、φ300mmのシリコンウエハ表面全体に亘ってシリコン酸化物膜が形成され、このシリコン酸化物膜中に公知の方法でアスペクト比2の微細ホールがパターニング形成されたものにTiからなるバリア層を形成した。
ターゲット2として、その直径がφ440mmのTi製(純度99.99%)のものを用い、ターゲット2及び基板W間の間隔を45mmに設定した。また、スパッタ条件として、第1のスパッタ電源5からの投入電力を14kW、第2のスパッタ電源8からの投入電力を100Wに設定した。そして、スパッタ中の真空チャンバ1内の圧力を20Paに保持しながら成膜した。
図3中、−▲−は、上記条件で成膜したときの基板W面内の膜厚分布を示すグラフである。これによれば、基板W面内における膜厚の均一性が約±5%で、70%以上の高いボトムカバレッジ率が得られていることが確認できた。
以上、本実施形態の成膜方法について説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではない。上記実施形態ではダミー処理として製品と異なるダミー基板を搬送して低圧力領域で成膜するものを例に説明したが、ターゲットと基板との間にシャッタ等の遮蔽手段を配置してスパッタするようにしてもよい。
また、ターゲットとしてTiを用いた実験例について説明したが、プラズマでイオン化されたスパッタ粒子を引き込んで成膜するものであれば特に制限されず、Cu、Co、Ni、Al、WまたはTaの単体金属、またはTiを含むこれらの中から選択された二種以上の合金からなるターゲットの場合にも上記効果を得ることができる。
M…スパッタリング装置、1…真空チャンバ(チャンバ)、2…ターゲット、5…直流電源(第1のスパッタ電源)、6…磁石ユニット、7…ステージ、8…高周波電源(第2のスパッタ電源)、9…ガス源(スパッタガス)、10…マスフローコントローラ、11…ガス管、W…処理すべき基板

Claims (3)

  1. 真空排気自在なチャンバ内で処理すべき基板を保持し、
    チャンバ内の圧力が、10〜30Paの圧力範囲である高圧力領域に保持されるようにスパッタガスを導入し、
    基板に対向近接配置された平面視円形のターゲットに直流電圧を印加すると共に、基板に高周波バイアス電圧を印加し、ターゲット側の直流プラズマと基板側の高周波バイアスプラズマとが重畳されたプラズマをターゲット及び基板間に発生させてターゲットをスパッタリングして基板に対して成膜を行う成膜方法であって、
    ターゲットから基板に向かう方向を下方、基板からターゲットに向う方向を上方として、ターゲットの下方に、磁場の垂直成分が0となる位置が前記ターゲットの中心からオフセットした磁場を局所的に形成する磁石ユニットをターゲットの上方に配置し、成膜中、少なくともターゲットの中央部を除くその外周が侵食されるように磁石ユニットを回転移動させ
    前記チャンバ内が前記高圧力領域よりも低い低圧力領域となるようにスパッタガスの導入を制御し、ターゲットの中央部をスパッタリングしてクリーニングするダミー処理を定期的に行うことを特徴とする成膜方法。
  2. 前記低圧力領域が0.1〜10Paであることを特徴とする請求項1記載の成膜方法。
  3. 前記ターゲットがCu、Ti、Co、Ni、Al、WまたはTaの単体金属、またはこれらの中から選択された二種以上の合金から構成されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の成膜方法。
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