JP6471000B2 - マグネトロンスパッタリング装置用の磁石ユニット及びこの磁石ユニットを用いたスパッタリング方法 - Google Patents

マグネトロンスパッタリング装置用の磁石ユニット及びこの磁石ユニットを用いたスパッタリング方法 Download PDF

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本発明は、マグネトロンスパッタリング装置用の磁石ユニット及びスパッタリング方法に関し、より詳しくは、ターゲットの中心に形成されるリデポ膜を短時間で除去できるものに関する。
例えば、不揮発性メモリ等の半導体デバイスの製造工程においては、半導体ウエハなどの処理すべき基板の表面に誘電体膜を量産性良く成膜するために、マグネトロンスパッタリング装置が用いられる。マグネトロンスパッタリング装置には、通常、平面視円形のターゲットのスパッタ面と背向する側に磁石ユニットが配置されている。
磁石ユニットとして、ターゲットを略均一に侵食して高寿命化を図る等のため、例えば、ターゲットの中心と外周との間の所定領域に、同磁化の磁石片の複数個を環状に列設した第1の磁石体と、第1の磁石体の周囲を囲うように第1の磁石体と同磁化の磁石片の複数個を環状に列設した第2の磁石体とを有して当該領域に磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線(即ち、プラズマ密度が最も高くなる箇所)が無端状に閉じるようにターゲットから漏洩する磁場を発生させ、スパッタリング中にターゲットの中心を回転中心として回転駆動されるものが一般に知られている。このようにスパッタリング中に磁石ユニットを回転駆動させる場合、ターゲット中心を含む中央領域が局所的に侵食されることを防止するために、磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線がターゲットの中心と外周との間の所定範囲に収まるように通常は設計され、ターゲットの中央領域に実質的にスパッタリングにより侵食されない非侵食領域が残存することがある。
ターゲットの中央領域に残存する非侵食領域には、スパッタリング中、ターゲットのスパッタリングにより発生したスパッタ粒子が再付着してリデポ膜が形成される。このリデポ膜は、パーティクル等となって製品歩留まりの低下を招来する原因になり得る。このため、所定の厚さ以上のリデポ膜が形成される前に、成膜条件とは異なる条件(例えば、低圧)でダミースパッタリングを行うことでリデポ膜が除去されるが、リデポ膜を除去するのに多大な時間を要するため、生産効率を低下させる要因となる。ターゲットの侵食領域を変更するために、第1の磁石体を一体に径方向に移動させることが例えば特許文献1で知られている。然し、これでは、ターゲット全面の侵食領域が成膜のためのスパッタリング時とダミースパッタリング時とで異なるものとなって、ターゲット全面の侵食形状が変化する。その結果、ダミースパッタリング後に第1の磁石体を一体に元の位置に戻し、成膜のためのスパッタリングを行うと、ターゲットの侵食形状の変化に起因して、例えばスパッタ粒子の飛散分布が変化し、ひいては、膜厚面内分布や膜質面内分布の再現性よく成膜することができないという問題が生じる。
特開2004−269952号公報
本発明は、以上の点に鑑み、成膜時にターゲット中心に形成されたリデポ膜をダミースパッタにより効率よく除去することができ、しかも、ダミースパッタ終了後に成膜のためのスパッタリングを行ったときに膜厚面内分布や膜質面内分布を再現することができるマグネトロンスパッタリング装置用の磁石ユニット及びスパッタリング方法を提供することをその課題とする。
上記課題を解決するために、平面視円形のターゲットのスパッタ面と背向する側に配置され、ターゲットの中心を回転中心として回転駆動される本発明のマグネトロンスパッタリング装置用の磁石ユニットは、第1の磁石体と第1の磁石体の周囲を囲う第2の磁石体とを有してターゲットの中心と外周との間の所定範囲に磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線が無端状に閉じるようにターゲットから漏洩する磁場を発生させ、ターゲットの中心側に位置する第2磁石体の部分を径方向に移動する移動手段を設け、磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線の一部がターゲットの中心を跨ぐように変形自在としたことを特徴とする。本発明において、「磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線の一部がターゲット中心を跨ぐ」とは、当該線がターゲットの中心を厳密に跨ぐ(通る)場合だけでなく、ターゲットの中央領域が侵食領域にできるように線を変形させている場合をも含む。
また、本発明において、前記移動手段は、第2磁石体の部分を保持するヨークと、ヨークに連結されるアクチュエータとで構成されることができる。これによれば、アクチュエータを駆動することで、第2磁石体の部分を径方向に移動させることができる。
上記課題を解決するために、上記磁石ユニットを備えるスパッタリング装置を用いた本発明のスパッタリング方法は、第1及び第2の磁石体によりターゲットの中心と外周との間の所定範囲に磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線が無端状に閉じるようにターゲットから漏洩磁場を発生させた状態で、ターゲットのスパッタ面をスパッタリングし、スパッタ粒子を基板に付着、堆積させて基板表面に成膜する成膜工程と、ターゲットの中心側に位置する第2の磁石体の部分を移動させて磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線の一部がターゲット中心を跨ぐように変形させた状態でターゲットのスパッタ面をスパッタリングするダミースパッタリング工程とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、第1及び第2の磁石体によりターゲットの中心と外周との間に磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線が無端状に閉じるようにスパッタ面から漏洩磁場を発生させた状態で成膜すると、ターゲットの非侵食領域たる中央領域にリデポ膜が形成される。このリデポ膜を除去するダミースパッタリング時に、磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線の一部をターゲット中心を跨ぐように変形させることで、効率よくリデポ膜を除去できる。しかも、ターゲットの中心側に位置する第2の磁石体の部分のみを移動させるため、成膜のためのスパッタリング時(成膜工程)とダミースパッタリング時との間でターゲットの中央領域を除いてターゲットの侵食領域が変化しない。このため、ダミースパッタリングの後に第2の磁石体の部分を元の位置に戻し、成膜のためのスパッタリングを行うと、膜厚面内分布や膜質面内分布の再現性よく成膜することができる。
本発明の実施形態の磁石ユニットを備えるマグネトロンスパッタリング装置を示す模式図。 図1に示す磁石ユニットの拡大断面図。 移動手段を模式的に示す平面図。 磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線の変形を説明する図。
以下、図面を参照して、マグネトロンスパッタリング装置(以下「スパッタリング装置」という)に組み付けられるものを例に、本発明の実施形態の磁石ユニットについて説明する。以下においては、「上」「下」といった方向を示す用語は、図1を基準とする。
図1に示すように、スパッタリング装置SMは、ロータリーポンプ、ターボ分子ポンプなどの真空排気手段Pを介して所定の真空度に保持できる真空チャンバ1を備える。真空チャンバ1の側壁には、マスフローコントローラ10を介設したガス管11が接続されており、図示省略のガス源からスパッタガスを真空チャンバ1内に導入できるようになっている。スパッタガスには、Ar等の希ガスだけでなく、反応性スパッタリングを行う場合には酸素ガスが含まれるものとする。
真空チャンバ1の底部には、基板ステージ2が配置されている。基板ステージ2は、図示省略する公知の静電チャックを有し、静電チャックの電極にチャック電源からチャック電圧を印加することで、基板ステージ2上に基板Wをその成膜面を上にして吸着保持できるようになっている。
真空チャンバ1の上壁に形成された開口には、スパッタ面31が基板ステージ2を臨むように平面視円形のターゲット3が配置されている。ターゲット3は、基板Wに成膜しようとする薄膜の組成に応じて適宜選択される金属や絶縁物から成り、公知の方法により基板Wより一回り大きい外形となるように作製されている。ターゲット3の上面(図1中、スパッタ面31と背向する面)には、スパッタリングによる成膜中、ターゲット3を冷却する銅製のバッキングプレート32がインジウムやスズなどの熱伝導率が高い材料からなるボンディング材を介して接合され、バッキングプレート32の外周部が絶縁部材Iを介して真空チャンバ1の上壁に取り付けられている。ターゲット3にはスパッタ電源Eが接続され、スパッタリング時、ターゲット3に負の電位を持つ直流電力や交流電力を投入できるようになっている。
ターゲット3のスパッタ面31と背向する側(バッキングプレート32の上方)には磁石ユニット4が配置され、ターゲット3のスパッタ面31の下方空間に漏洩する磁場を発生させ、スパッタリング時にスパッタ面31の下方で電離した電子等を捕捉してターゲット3から飛散したスパッタ粒子を効率よくイオン化している。磁石ユニット4は、ヨーク41と、ヨーク41の下面に同磁化の複数個(本実施形態では12個)の磁石片51a〜51lを環状に列設した第1の磁石体5と、第1の磁石体5の周囲を囲うように第1の磁石体5と同磁化の複数個(本実施形態では18個)の磁石片61a〜61rを環状に列設した第2の磁石体6とを有する。ヨーク41には図示省略の回動手段の回転軸が接続され、回転軸を回転駆動することで、ターゲット3の中心を回転中心として第1及び第2の磁石体5,6を回転駆動できるようになっている。
これら第1及び第2の磁石体5,6は、図4に示すように、スパッタリング中にターゲット3の中心を含む中央領域が局所的に浸食されることを防止するために、ターゲット3の中心3cと外周との間の所定範囲に磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線L1が無端状に閉じるように(言い換えれば、ターゲット3の中央領域に実質的にスパッタリングにより侵食されない非侵食領域が残存するように)、ターゲット3から漏洩する磁場を発生させるように配置されている。
本実施形態の磁石ユニット4は、ターゲット3の中心側に位置する第2の磁石体6の部分を径方向に移動する移動手段7を設け、磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線の一部がターゲットの中心3cを跨ぐように変形自在に構成している。移動手段7は、第2の磁石体6の部分(磁石片61a,61b)を保持するヨーク71と、ヨーク71に連結されるアクチュエータ72とで構成されている。このような構成によれば、アクチュエータ72を径方向で伸縮動作させることで、磁石片61a,61bを容易に移動させることができる。磁石片61a,61bの移動距離は、例えば、5〜10mmの範囲で設定することができる。ヨーク41の中央部には、ヨーク71の外形よりも径方向に一回り大きい輪郭を有する透孔41aが開設され、この透孔41a内にヨーク71を配置した状態でアクチュエータ72がヨーク41上面に固定部材73により固定されている。尚、本実施形態では、第1の磁石体5の磁石片51a,51bもヨーク71で保持し、第2の磁石体6の磁石片61a,61bと共に移動させている。
上記スパッタリング装置SMは、マイクロコンピュータやシーケンサ等を備えた公知の制御手段(図示省略)を有し、マスフローコントローラ10の稼働及び真空排気手段Pの稼働、アクチュエータ72の駆動等を統括制御するようにしている。以下、上記スパッタリング装置SMを用いた本発明の実施形態のスパッタリング方法について説明する。
先ず、図4において実線で示す位置に第1及び第2の磁石体5,6を位置させると、ターゲット3の中心3cと外周との間の所定範囲に磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線L1が無端状に閉じるようにターゲット3から漏洩する磁場が発生する。この状態で、アルミナ製ターゲット3が配置された真空チャンバ1内を所定の真空度(例えば、1×10−5Pa)まで真空引きし、図外の搬送ロボットにより真空チャンバ1内に基板Wを搬送し、基板ステージ2に基板Wを受け渡し、静電吸着する。このとき、基板ステージ2をヒータ等により加熱し、基板Wを所定温度に加熱してもよい。次いで、スパッタガスたるアルゴンガスを所定流量で導入し、スパッタ電源Eからターゲット3に交流電力(例えば、13.56MHz、4kWの高周波電力)を投入することにより、真空チャンバ1内にプラズマを形成する。これにより、ターゲット3のスパッタ面31がスパッタされ、飛散したスパッタ粒子を基板Wの表面に付着、堆積させてアルミナ膜を成膜する(成膜工程)。
ここで、成膜工程中、ターゲットの中央領域に存在する非浸食領域には、ターゲット3から飛散したスパッタ粒子の一部が再付着してリデポ膜が形成される。このリデポ膜がターゲット3から剥離して基板Wに堆積すると、パーティクル等となって製品歩留まりの低下を招来する原因となり得る。そこで、例えば、電源Eからターゲット3への積算電力投入時間(積算電力)が所定値(例えば、1.5kWh)に達したとき、次のダミースパッタリング工程を行う。
ダミースパッタリング工程では、アクチュエータ72を伸ばすことで、図4において仮想線で示すようにターゲット3の中心側に位置する第2の磁石体6の部分たる磁石片61a,61b(及び磁石片51a,51b)を径方向に5〜10mm移動させ、磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線L1の一部L2がターゲット3の中心3cを跨ぐように変形させる。この状態でターゲット3をスパッタリング(ダミースパッタリング)する。ダミースパッタリングの条件としては、成膜時とは異なる条件(例えば、低圧)を用いることができる。このダミースパッタリングにより、ターゲット3の非浸食領域たる中央領域に付着したリデポ膜を効率よく除去できる。このとき、ターゲット3の中心側に位置する磁石片61a,61b(51a,51b)のみを移動させ、それ以外の磁石片61c〜61r(51c〜51l)は移動させないため、成膜工程とダミースパッタリング工程との間でターゲット3の中央領域を除いてターゲット3の侵食領域が変化しない。このため、ダミースパッタリング工程を所定時間(例えば150sec)行った後にアクチュエータ72を縮めることで上記磁石片61a,61b(51a,51b)を元の位置に戻し、成膜工程を行うと、膜厚面内分布や膜質面内分布の再現性よく成膜することができる。
次に、上記スパッタリング装置SMを用い、本発明の効果を確認するために実験を行った。発明実験では、基板Wをφ300mmのシリコンウエハとし、ターゲット3としてφ440mmのアルミナターゲットを用い、基板W−ターゲット3間の距離(TS間距離)を70mmとした。基板ステージ2により基板Wを保持し、真空チャンバ1内にスパッタガスとしてアルゴンガスを200sccmの流量で導入し(このとき、真空チャンバ1内の圧力は2.7Pa)、ターゲット3に対し電源Eから13.56MHz、4kWの高周波電力を投入してプラズマを形成し、ターゲット3をスパッタして基板W表面にアルミナ膜を130sec成膜した。平均膜厚と膜厚面内分布を測定した結果、平均膜厚が46.45mm、膜厚面内分布が1.37%であった。このような成膜を繰り返し行うと、ターゲット3の中央領域にリデポ膜が形成されることが確認され、これにより、ターゲット3の中央領域が非浸食領域となることが判った。次に、基板Wを搬出した後、ダミー基板を保持し、アクチュエータ72を10mm伸ばして磁石片61a,61b(51a,51b)を径方向に移動させた。この状態でターゲット3をスパッタリングした(ダミースパッタリング工程)。ダミースパッタリング工程では、アルゴンガスの流量を35sccmとし(このときの、真空チャンバ1内の圧力は1.6×10−1Pa)、ターゲット3への投入電力は成膜工程と同じとした。ダミースパッタリングを90sec行った後のターゲット3を観察したところ、リデポ膜が除去されることが確認された。その後、アクチュエータを縮めて上記磁石片を元に戻し、上記成膜工程を再び行った。平均膜厚と膜厚面内分布を測定した結果、平均膜厚が46.21nm、膜厚面内分布が1.24%であり、膜厚面内分布の再現性よく成膜することができることが判った。
上記発明実験に対する比較実験を以下のように行った。ダミースパッタリングする際に第1及び第2の磁石体5,6を移動させずに成膜工程と同じ位置とした場合、ダミースパッタリングを90sec行ってもリデポ膜が除去されず、270sec行うことでリデポ膜が除去されることが確認された。これにより、ダミースパッタリングの際に上記磁石片を径方向に移動させることで、効率よくリデポ膜を除去できることが判った。
尚、上記発明実験では、従来技術との比較のために、ダミースパッタリング時の真空チャンバ内の圧力を従来技術と同様に成膜時よりも低く設定したが、これに限られない。従来技術の圧力〜成膜時の圧力の範囲(即ち、1.6×10−1Pa〜2.7Pa)でダミースパッタリングを行えば、上記発明実験と同様に、90secのダミースパッタリングにより効率よくリデポ膜を除去できることを確認した。
また、ダミースパッタリングの際、従来例の如く第1の磁石体5の全ての磁石片51a〜51lを一体に径方向に移動させて、上記と同様の条件でダミースパッタリングを90sec行った結果、リデポ膜を除去できることが確認された。しかしながら、ダミースパッタリングの後に第1の磁石体5を一体に元の位置に戻し、成膜工程を行ったところ、平均膜厚が47.56nm、膜厚面内分布が2.25%となり、膜厚面内分布の再現性よく成膜することができないことが判った。これは、成膜工程とダミースパッタリング工程との間でターゲット3の全体に亘って侵食領域が変化したため、ダミースパッタリング工程を行った後に磁石片51a〜51lを元の位置に戻して成膜工程を行っても、膜厚面内分布や膜質面内分布の再現性よく成膜することがでできないと推察される。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、ターゲット3の中心3c側に位置する磁石片61a,61bと磁石片51a,51bを移動させる場合について説明したが、磁石片61a,61bを移動させれば本発明の効果が得られる。
また、上記実施形態では、ダミースパッタリング時に基板ステージ2にダミー基板を保持しているが、ターゲット3とステージ2との間に進退自在な公知のシャッターを設け、ダミースパッタリング時に両者の間にシャッターを進入させるようにしてもよい。これによれば、ダミー基板の出し入れの時間が不要となり、スループットを向上できてよい。
L1…磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線、L2…ターゲットの中心を跨ぐように変形した磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線L1の一部、SM…マグネトロンスパッタリング装置、W…基板、3…ターゲット、3c…ターゲット3の中心、4…磁石ユニット、5…第1の磁石体、6…第2の磁石体、61a,61b…磁石片(ターゲットの中心側に位置する第2磁石体6の部分)、7…移動手段、71…ヨーク、72…アクチュエータ。

Claims (3)

  1. 平面視円形のターゲットのスパッタ面と背向する側に配置され、ターゲットの中心を回転中心として回転駆動されるマグネトロンスパッタリング装置用の磁石ユニットであって、
    第1の磁石体と第1の磁石体の周囲を囲う第2の磁石体とを有してターゲットの中心と外周との間の所定範囲に磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線が無端状に閉じるようにターゲットから漏洩する磁場を発生させるものにおいて、
    ターゲットの中心側に位置する磁石体の部分のみを径方向に移動する移動手段を設け、磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線の一部がターゲットの中心を跨ぐように変形自在としたことを特徴とするマグネトロンスパッタリング装置用の磁石ユニット。
  2. 前記移動手段は、第2磁石体の部分を保持するヨークと、ヨークに連結されるアクチュエータとで構成されることを特徴とする請求項1記載のマグネトロンスパッタリング装置用の磁石ユニット。
  3. 請求項1記載のマグネトロンスパッタリング装置用の磁石ユニットを備えるマグネトロンスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法において、
    第1及び第2の磁石体によりターゲットの中心と外周との間の所定範囲に磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線が無端状に閉じるようにターゲットから漏洩磁場を発生させた状態で、ターゲットのスパッタ面をスパッタリングし、スパッタ粒子を基板に付着、堆積させて基板表面に成膜する成膜工程と、
    ターゲットの中心側に位置する磁石体の部分のみを移動させて磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線の一部がターゲット中心を跨ぐように変形させた状態でターゲットのスパッタ面をスパッタリングするダミースパッタリング工程とを含むことを特徴とするスパッタリング方法。
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