JP5554147B2 - 加工方法及び加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の加工面を持つワークを位置決め固定部で固定して加工する加工方法及び加工装置に関する。
例えば、車両に搭載される部品であるエンジンのシリンダブロックやミッションケース等(ワーク)に対する切削加工は、ワークをクランプ装置に位置決め固定し、所望の工具を設けた加工主軸によって行われる。
このようなクランプ装置を設けた加工装置として、特許文献1には、ターンテーブル上面に等間隔で複数設けられた位置決め装置と、該ターンテーブルで所定の加工位置に割り出されたワークを加工する加工主軸とを備えた構成が開示されている。
また、特許文献2には、加工主軸に対向設置されたターンテーブルに、2つのワーク固定部を45°傾斜で設け、一方のワーク固定部を加工主軸に対して割り出した際に、ワークの加工面が加工主軸に対して直交配置される構成が開示されている。
実開平5−16095号公報 特開2008−114304号公報
上記特許文献1、2に記載の装置の場合、ワークの加工面と加工主軸との位置関係が常に1対1の関係に設定されている。すなわち、特許文献1に記載の装置では、位置決め装置及び加工機を1つ設けた構成と共に、それぞれ2つ設けた構成も開示されているが、ターンテーブルで割り出されるワークの加工面は、常に同一(テーブルの外側方向)の加工面のみである。また、特許文献2に記載の装置でも、加工主軸に対して割り出されるワークの加工面は常に同一の加工面のみである。
従って、これらの構成では、複数の加工面、例えば、ワークの2つ又は3つの側面に対する加工を行う必要がある場合、各加工面に対する加工の都度、クランプ装置へのワークの位置決め方向を変更して再調整する必要があり、作業工程が増加し、生産効率が低下する。
本発明は、上記従来の課題を考慮してなされたものであり、複数の加工面を持つワークに対しても、各加工面の加工を効率的に行うことができる加工方法及び加工装置を提供することを目的とする。
本発明に係る加工方法は、2つの位置決め固定部を回転中心対称に設けたクランプユニットを用い、ワークの複数の加工面を加工主軸によって加工する加工方法であって、一方の前記位置決め固定部に固定されたワークの第1加工面が前記加工主軸に対向するように前記クランプユニットの回転位相決めを行う第1位置決め工程と、前記第1位置決め工程の後、一方の前記位置決め固定部に固定されたワークの第1加工面を前記加工主軸により加工する第1加工工程と、前記第1加工工程の後、一方の前記位置決め固定部に固定されたワークの第2加工面と他方の前記位置決め固定部に固定されたワークの第1加工面とが前記加工主軸に対向するように前記クランプユニットの回転位相決めを行う第2位置決め工程と、前記第2位置決め工程の後、一方の前記位置決め固定部に固定されたワークの第2加工面と他方の前記位置決め固定部に固定されたワークの第1加工面と前記加工主軸により同時に加工する第2加工工程とを有することを特徴とする。
また、本発明に係る加工装置は、複数の加工面を持つワークの加工装置であって、2つの位置決め固定部を回転中心対称に備え、前記位置決め固定部を所定の回転位相に設定可能なクランプユニットと、前記クランプユニットに加工前のワークを搬入し、加工後のワークを前記クランプユニットから搬出する搬送機構と、前記クランプユニットに対向して並設された複数の加工主軸とを備え、前記クランプユニットを回転させることで一方の前記位置決め固定部に固定されたワークのうちの少なくとも2以上の加工面を前記加工主軸により加工可能であると共に、前記加工主軸により、各位置決め固定部にそれぞれ位置決め固定された各ワークの異なる加工面を同時に加工可能であることを特徴とする。
このような方法及び装置によれば、2つの位置決め固定部を回転中心対称に設けたクランプユニットで複数の加工面を持つワークを位置決め固定し、各位置決め固定部にそれぞれ位置決め固定した各ワークの異なる加工面を、加工主軸によって同時に加工する。これにより、1つのクランプユニットに回転中心対称に設けた2つの位置決め固定部の回転位相を適宜設定するだけで、複数の加工面を持つ2つのワークの異なる加工面を同時に加工することができ、生産効率が向上する。
この場合、一方の位置決め固定部から加工後のワークを搬出し、該一方の位置決め固定部に加工前のワークを搬入している間に、他方の位置決め固定部に固定されたワークを加工すると、ワークの搬出及び搬入に要する工程中にも他のワークへの加工を行うことができるため、生産効率が一層向上する。
前記加工主軸は、複数の工具が集約された多軸加工ヘッドであると、ワークの各加工面への複数の穴加工等を一度に行うことができる。
前記ワークは、内燃機関のシリンダブロック又はミッションケースである場合、複数の加工面への複数の穴加工等が必要となるが、上記の加工方法及び加工装置を適用することにより、効率的な加工が可能となる。
本発明によれば、2つの位置決め固定部を回転中心対称に設けたクランプユニットで複数の加工面を持つワークを位置決め固定し、各位置決め固定部にそれぞれ位置決め固定した各ワークの異なる加工面を、加工主軸によって同時に加工する。これにより、1つのクランプユニットに回転中心対称に設けた2つの位置決め固定部の回転位相を適宜設定するだけで、複数の加工面を持つ2つのワークの異なる加工面を同時に加工することができ、生産効率が向上する。
本発明の一実施形態に係る加工装置の構成を模式的に示す平面図である。 図1に示す加工装置を構成するクランプユニットの正面図である。 図2に示すクランプユニットの一部省略側面図である。 図2に示すクランプユニットの一部省略平面断面図である。 図2に示すクランプユニットのターンテーブルを回転させた状態での一部省略側面図である。 ターンテーブルに設けられる位置決め固定部の斜視図である。 ワークの2面加工の手順を示すフローチャートである。 図8Aは、一方の位置決め固定部にワークを搬入した状態を示す説明図であり、図8Bは、図8Aに示す状態からターンテーブルを回転させて加工を行っている状態を示す説明図であり、図8Cは、図8Bに示す状態からターンテーブルを回転させ、他方の位置決め固定部にもワークを搬入した状態を示す説明図であり、図8Dは、図8Cに示す状態からターンテーブルを回転させて加工を行っている状態を示す説明図であり、図8Eは、図8Dに示す状態からターンテーブルを回転させ、一方の位置決め固定部でワークの入れ替えを行っている状態を示す説明図である。 ワークの3面加工の手順を示すフローチャートである。 図10Aは、一方の位置決め固定部にワークを搬入した状態を示す説明図であり、図10Bは、図10Aに示す状態からターンテーブルを回転させて加工を行っている状態を示す説明図であり、図10Cは、図10Bに示す状態からターンテーブルを回転させて加工を行うと同時に、他方の位置決め固定部にもワークを搬入した状態を示す説明図であり、図10Dは、図10Cに示す状態からターンテーブルを回転させて加工を行っている状態を示す説明図であり、図10Eは、図10Dに示す状態からターンテーブルを回転させて加工を行うと同時に、一方の位置決め固定部でワークの入れ替えを行っている状態を示す説明図である。
以下、本発明に係る加工方法について、それを実施する装置との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る加工装置10の構成を模式的に示す平面図である。本実施形態に係る加工装置10は、2つのワークWを同時に位置決め固定可能なクランプユニット(クランプ装置)12と、クランプユニット12に位置決め固定されたワークWに対して所望の加工を施す加工ユニット(多軸加工ユニット)14とを備え、図示しない制御盤(制御部)による制御作用下に、これらクランプユニット12及び加工ユニット14を適宜駆動制御する。
図1に示すように、クランプユニット12はX方向に沿う搬送ライン(搬送機構)16上に設置され、パレット18に固定された状態で該搬送ライン16上を搬送されるワークWを、加工ユニット14に対して位置決め固定する装置である。一方、加工ユニット14は、該位置決め固定されたワークWに対し、Y方向に沿って移動しながら所望の加工を施す多軸加工ユニットである。以下、図1における搬送ライン16の延在方向をX方向、加工ユニット14がクランプユニット12に対向する方向をY方向と規定して説明する。
本実施形態では、加工装置10で加工するワークWとして、内燃機関(エンジン)のシリンダブロックを例示するが、ワークWとして、他の工作物、例えば車両のミッションケース等を適用することも勿論可能である。図1の平面図に示すように、ワークWは、加工ユニット14に対向可能な4側面のうち、一面がパレット18を介してクランプユニット12に位置決め固定され、他の2面乃至3面が穴加工や溝加工等の切削加工を受ける加工面となっている。
先ず、クランプユニット12について説明する。
図2〜図4に示すように、クランプユニット12は、ワークWが固定されたパレット18を位置決め固定する一対の位置決め固定部20、20を設けたターンテーブル機構22と、ターンテーブル機構22を回転可能に支持する筐体24とを備える。パレット18は、平板状の部材であって、ワークWを固定する表面(固定面)に図示しない位置決めピン(又は位置決め穴)や係止爪等が設けられており、これによりワークWを正確に且つ確実に位置決め固定することができる。パレット18は、上記のように、ワークWを位置決め固定した状態で前記搬送ライン16上を搬送され、クランプユニット12にクランプされる。
ターンテーブル機構22は、鉛直軸を中心として回転可能に縦置きされた平板状のターンテーブル26と、ターンテーブル26の上端に設けられた回転円板28を回転可能に支持する上部支持体30と、ターンテーブル26の下端に設けられた回転円板32を回転可能に支持する下部支持体34と、ターンテーブル26を回転駆動するモータ(回転駆動源)36とを備える。
上部支持体30は、筐体24の上部フレーム38に固定され、回転円板28の軸心から鉛直上方に延びた回転軸40aを回転可能に支持している。回転軸40aは、モータ36からの回転駆動力を減速する減速機42に対し、図示しないギヤ機構を介して連結されており、これによりターンテーブル機構22では、ターンテーブル26を所望の方向に回転させ、所望の回転位相に固定することができる。
下部支持体34は、筐体24の基台43の上面に固定され、回転円板32の軸心から鉛直下方に延びた回転軸40bを回転可能に支持している。さらに、下部支持体34は、回転円板32の底面を図示しない滑り軸受やローラ等で支持することにより、ターンテーブル26の荷重受けとしても機能する。これにより、下部支持体34は、ワークWの荷重も加算されたターンテーブル26の荷重を受けながら、該ターンテーブル26を円滑に回転可能に支持することができる。
ターンテーブル26は、加工ユニット14に対向可能な両面に位置決め固定部20をそれぞれ設けて構成されており、モータ36の駆動作用下に所望の回転位相に設定可能である。例えば、図2及び図3に示すように、ターンテーブル26のワークWの取付面がX方向に沿って加工ユニット14に対面する回転位相では、ワークWの加工面W1に対する加工が行われる。また、例えば、図5に示すように、ターンテーブル26のワークWの取付面がY方向に沿って加工ユニット14に平行する回転位相では、ワークWの加工面W2や加工面W3に対する加工が行われると共に、ターンテーブル26へのワークW(パレット18)の搬入及び搬出も行われる(図8A等参照)。
図2〜図6に示すように、ターンテーブル26の両面にそれぞれ設けられた2つの位置決め固定部20、20は、ターンテーブル26の回転中心対称に設置されており、ターンテーブル26と一体的に回転可能である。位置決め固定部20は、ターンテーブル26の表面の四隅に近接して配置された4つの位置決めピン44と、ターンテーブル26の上辺及び下辺に対応して設けられた進退アーム46、48とを備える。なお、図6では、図面の簡単のため、ターンテーブル26の一面側の位置決め固定部20のみを図示し、他面側の位置決め固定部20を省略して図示している。
位置決めピン44は、パレット18の裏面(ワークWの固定面とは反対側の面)に形成された4つの位置決め穴50に嵌入されることにより、ターンテーブル26に対してパレット18を位置決めし、これによりワークWの位置決めを行うものである。
進退アーム46、48は、ターンテーブル26の上下で対向するように対称配置されており、その構成は略同様であるので、以下では上部の進退アーム46について代表的に説明し、下部の進退アーム48については進退アーム46と同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
図4及び図6に示すように、進退アーム46は、ターンテーブル26に埋設されると共に、前記位置決めピン44と平行した方向にロッド52を進退させるシリンダ54と、ロッド52の先端が固定された平板状の受け部材56と、受け部材56の表面に複数の支柱58を挟んで並設されたアーム部材60とを備える。支柱58による受け部材56とアーム部材60のオフセット幅(間隔)は、パレット18の板厚と同等又は多少広く設定されている。
シリンダ54は、例えば油圧シリンダやエアシリンダによって構成され、ロッド52を進退させることで、受け部材56及びアーム部材60を前記位置決めピン44と平行する方向、つまりターンテーブル26に直交する方向に一体的に進退駆動することができる。受け部材56の裏面にはガイドバー62が突設されており、該ガイドバー62がターンテーブル22に直交形成されたガイド孔64に案内されることで、受け部材56及びアーム部材60を安定して進退させることができる。
従って、位置決め固定部20では、パレット18(ワークW)の搬入・固定時、先ず、ターンテーブル26をX方向に沿った回転位相(図2及び図4参照)に設定し、ロッド52を前進位置に設定した状態で、受け部材56とアーム部材60との間にパレット18をX方向に投入する。次いで、シリンダ54を駆動してロッド52を後退させることにより、パレット18の上辺及び下辺を進退アーム46、48によって引き寄せ、パレット18の位置決め穴50にターンテーブル26の位置決めピン44を嵌入させる。
これにより、位置決め固定部20では、位置決めピン44による正確に位置決め作用と、上下のアーム部材60によるターンテーブル26側への引き寄せ作用とにより、パレット18(ワークW)をターンテーブル26の表面に正確に且つ確実に位置決め固定することができる。
一方、パレット18(ワークW)の搬出・取外時には、シリンダ54を駆動してロッド52を前進させることにより、パレット18の位置決め穴50がターンテーブル26の位置決めピン44から抜去されると共に、アーム部材60による引き寄せ力も解消されるため、受け部材56とアーム部材60との間にパレット18をX方向に容易に引き抜くことができる。
このようなターンテーブル機構22を支持する筐体24は、基台43のX方向両側部から門型に立設された一対の支柱68、68と、該支柱68、68間の上部を橋架する上部フレーム38とを有する。
図2及び図4に示すように、一対の支柱68、68は、基台43上におけるY方向で加工ユニット14側に寄った位置に立設されており、支柱68、68間にターンテーブル26を支持すると共に、基台43上で支柱68が設置されない部分は、搬送ライン16の一部を構成している。そこで、ターンテーブル26をX方向に沿った回転位相に設定した状態で(図2及び図4参照)、搬送ライン16が該ターンテーブル26の位置決め固定部20と重なるように設定されており、これにより搬送ライン16上をX方向に搬送されたパレット18及びワークWを位置決め固定部20に対して容易に投入可能である。
図2及び図4に示すように、一対の支柱68、68の対向する内側面に形成された膨出部68a、68aには、加工ユニット14に向かう方向(Y方向)に貫通したガイド孔72、72が形成されている。図4に示すように、各ガイド孔72には、加工ユニット14がワークWに対する加工を行う際に、該加工ユニット14のX方向両側から突出した一対のガイドロッド74、74がそれぞれ嵌挿され、これにより、加工ユニット14とクランプユニット12の位置決めがなされる。
図1〜図3に示すように、搬送ライン16上でターンテーブル26の側方には、該搬送ライン16上をX方向に移動可能なトランスファーバー(搬送ロボット、搬送機構)75が設置されている。トランスファーバー75は、図3及び図4に示すようにY方向に揺動する搬送アーム76を有する。搬送アーム76の揺動動作により、搬送ライン16上を搬送されたパレット18(ワークW)を、ターンテーブル26の位置決め固定部20へとX方向に沿って搬入及び搬出することができる。
トランスファーバー75は、例えば、図3に実線で示すように搬送アーム76を鉛直方向に立てた状態でパレット18をX方向に搬送する。次いで、図3に2点鎖線で示すように搬送アーム76を傾けることで、パレット18をターンテーブル26に沿った姿勢へと変更することができ、その姿勢のままX方向に移動することにより、進退アーム46、48へのパレット18の投入及び取出を行うことができる(図8Aや図8E等も参照)。
次に、加工ユニット14について説明する。
図1に示すように、加工ユニット14は、例えば、6つのアーム78を備える回転インデックス装置80を有し、60°刻みの間欠回転が可能であって、アーム78のいずれか1つをクランプユニット12の方向に位置決めすることができ、クランプユニット12に対してY方向及びX方向に進退可能である。
加工ユニット14は、アーム78の先端に、ワークWを加工するための多軸加工ヘッド82を有する。多軸加工ヘッド82は、ワークWに対向する面に多種類の複数の切削工具Tを有するギャングヘッドとも呼ばれるものであり、ワークWの所望の加工面に対し、複数の穴加工等を一挙に行うことができる。
次に、以上のように構成される加工装置10によるワークWの加工方法の一例として、ワークWの2面(加工面W2、W3)を加工する加工方法について、図7のフローチャート及び図8A〜図8Eの動作説明図を参照して説明する。
先ず、ターンテーブル26の2つの位置決め固定部20のいずれにもワークW(パレット18)がない状態において、図7のステップS1では、一方の位置決め固定部20にパレット18に固定した第1ワークWAを搬入し、位置決め固定する(図8A参照)。なお、当該加工方法によって連続して加工されるワークWは通常同一のものを用いるが、理解の容易のため、ここではターンテーブル26に搬入されるワークWを順に、第1ワークWA、第2ワークWB、第3ワークWC、と呼んで区別する。
ステップS1での第1ワークWAの搬入に関しては、上記したように、図8Aに示すようにターンテーブル26をX方向に沿った回転位相とし、受け部材56とアーム部材60との間にパレット18を投入した後、ロッド52を後退させてアーム部材60を引き寄せる。そして、進退アーム46、48の引き寄せ力と位置決めピン44の位置決め作用により、第1ワークWAをターンテーブル26の表面に位置決め固定する。
次に、ステップS2において、モータ36を回転駆動し、第1ワークWAが位置決め固定されたターンテーブル26を時計方向に90°回転し、該ターンテーブル26がY方向に沿う回転位相に設定し、第1ワークWAの加工面W2を加工ユニット14の多軸加工ヘッド82に対面させる(図8B参照)。
続いて、加工ユニット14をY方向に前進させ、一方の位置決め固定部20に固定された第1ワークWAの加工面W2を多軸加工ヘッド82の所定の工具Tを用いて加工する。すなわち、先ず、加工ユニット14が前進し、多軸加工ヘッド82に設けられた各ガイドロッド74が筐体24の各ガイド孔72に挿入されることにより、該多軸加工ヘッド82とターンテーブル26とが確実に位置決めされる。続いて、さらに加工ユニット14が前進すると共に、X方向にも適宜駆動制御され、これにより、加工面W2に所定の加工を行うことができる。
この際、当該加工方法では、第1ワークWAが位置決め固定部20に正確に且つ確実に位置決め固定されており、さらにターンテーブル26の回転位相も正確に設定されているため、加工ユニット14による加工面W2の加工を精度よく行うことができる。特に、加工ユニット14として、複数の工具Tで同時に加工する多軸加工ヘッド82を用いた場合には、一度位置決め固定した第1ワークWAの加工面W2について、各工具Tで連続的に加工を行うため、多軸加工ヘッド82と第1ワークWAとの位置決め精度が低い場合には、加工面W2の各加工部の精度が全体として低下する懸念がある。ところが、本実施形態の場合には、第1ワークWAと多軸加工ヘッド82とは、ターンテーブル26の位置決め固定部20によって常に精度よく位置決めされるため、高い加工精度を得ることができる。
第1ワークWAの加工面W2への加工が終了すると、次に、ステップS3において、ターンテーブル26を時計方向に90°回転し、現在、ワークWが固定されていない他方の位置決め固定部20を搬送ライン16に対応した位置に設定する(図8C参照)。続いて、ステップS1での第1ワークWAの搬入工程と略同様に、前記他方の位置決め固定部20に第2ワークWBを搬入し、位置決め固定する。
ステップS4では、両位置決め固定部20、20に第1ワークWA及び第2ワークWBが固定されたターンテーブル26を時計方向に90°回転し、第1ワークWAの加工面W3と第2ワークWBの加工面W2とが同時に多軸加工ヘッド82に対面するように設定する(図8D参照)。続いて、加工ユニット14をY方向に前進させ、各位置決め固定部20に固定された第1ワークWAの加工面W3と第2ワークWBの加工面W2を多軸加工ヘッド82の所定の工具Tを用いて同時に加工する。
なお、図8Dに示すように、この加工方法において、多軸加工ヘッド82は、実質的に2つのワークWA、WBの各加工面W2、W3に同時に対応可能な位置に、各加工面W2、W3の加工に供される工具Tを設けた複数の加工主軸82a、82bを備える(図1も参照)。これら加工主軸82a、82bは、それぞれ1個の工具Tを有するものであってもよいし、それぞれ2個以上の工具Tを有するものであってもよい。また、両加工主軸82a、82bは、図示しない1つの駆動源(モータ)によって同時に駆動されるものであってもよく、別々の駆動源によって個別に駆動されるものであってもよい。勿論、このように、1つの多軸加工ヘッド82をその対応領域によって2台の加工主軸82a、82bとして用いる構成以外にも、例えば、各加工面W2、W3に対してそれぞれ個別の多軸加工ヘッドや単軸加工ヘッドを設けた構成としてもよい。
従って、ステップS4により、第1ワークWAは所望の2つの加工面W2、W3の加工が完了するため、図8Eに示すように、ターンテーブル26を時計方向に90°回転し、加工が完了した第1ワークWAを固定した位置決め固定部20を搬送ライン16に対応した位置に設定し、該第1ワークWAの搬出と、次の第3ワークWCの搬入とを実行する(ステップS5)。なお、その後は、再び、ステップS2〜S5に示すものと同様な工程を連続的に行い、各ワークWについて、順次加工面W2、W3の加工を行えばよい。
次に、本実施形態に係るワークWの加工方法の他の例として、ワークWの3面(加工面W1〜W3)を加工する加工方法について、図9のフローチャート及び図10A〜図10Eの動作説明図を参照して説明する。
先ず、ターンテーブル26の2つの位置決め固定部20のいずれにもワークW(パレット18)がない状態において、図9のステップS11では、一方の位置決め固定部20にパレット18に固定した第1ワークWAを搬入し、位置決め固定する(図10A参照)。
次に、ステップS12において、ターンテーブル26を時計方向に90°回転し、第1ワークWAの加工面W2を加工ユニット14の多軸加工ヘッド82に対面させる(図10B参照)。続いて、加工ユニット14をY方向に前進させ、一方の位置決め固定部20に固定された第1ワークWAの加工面W2を多軸加工ヘッド82の所定の工具Tを用いて加工する。
ステップS13では、ターンテーブル26を時計方向に90°回転し、現在、ワークWが固定されていない他方の位置決め固定部20を搬送ライン16に対応した位置に設定し(図10C参照)、該他方の位置決め固定部20に第2ワークWBを搬入し、位置決め固定する。同時に、加工ユニット14をY方向に前進させ、多軸加工ヘッド82に対面している第1ワークWAの加工面W1を所定の工具Tを用いて加工する。
ステップS14では、両位置決め固定部20、20に第1ワークWA及び第2ワークWBが固定されたターンテーブル26を時計方向に90°回転し、第1ワークWAの加工面W3と第2ワークWBの加工面W2とが同時に多軸加工ヘッド82に対面するように設定する(図10D参照)。続いて、加工ユニット14をY方向に前進させ、各位置決め固定部20に固定された第1ワークWAの加工面W3と第2ワークWBの加工面W2を多軸加工ヘッド82の所定の工具Tを用いて同時に加工する。
なお、図10C及び図10Dに示すように、この加工方法において、多軸加工ヘッド82は、実質的に2つのワークWA、WBの各加工面W2、W3に同時に対応可能な位置に、各加工面W2、W3の加工に供される工具Tを設けた複数の加工主軸82a、82bを備えると共に(図1も参照)、これら加工主軸82a、82bの一部を同時に使用して、1つのワークWA等の加工面W1を加工可能に構成されている。勿論、これら加工主軸82a、82bの構成や変形例等については、上記した2面加工に係る加工方法の説明にて記載したものと同様に各種の構成を採用可能である。
従って、ステップS14により、第1ワークWAは所望の3つの加工面W1、W2、W3の加工が完了するため、図10Eに示すように、ターンテーブル26を時計方向に90°回転し、加工が完了した第1ワークWAを固定した位置決め固定部20を搬送ライン16に対応した位置に設定し、該第1ワークWAの搬出と、次の第3ワークWCの搬入とを実行する(ステップS15)。さらに、当該ステップS15では、加工ユニット14をY方向に前進させ、多軸加工ヘッド82に対面している第2ワークWBの加工面W1を所定の工具Tを用いて加工する。なお、その後は、再び、ステップS2〜S5に示すものと同様な工程を連続的に行い、各ワークWについて、順次加工面W1〜W3の加工を行えばよい。
以上のように、本実施形態によれば、ターンテーブル26の回転中心対称に位置決め固定部20を2台設けたクランプユニット12と、加工主軸である多軸加工ユニット82を設けた加工ユニット14とを用い、例えば、図8Dに示すように第1ワークWA及び第2ワークWBの異なる加工面W3、W2が加工ユニット14に対向するように該クランプユニット12の回転位相決めを行った後、各ワークWA、WBの異なる加工面W3、W2を同時に加工する。
これにより、1台のターンテーブル26を有する1台のクランプユニット12を用いて、2つのワークWの異なる加工面を同時に加工することができる。しかも、ターンテーブル26を順次所定角度回転させて所定の回転位相で固定するだけで、各ワークWの他の加工面も連続的に加工することができ、生産効率を大幅に高めることができる。また、上記した3面加工に係る加工方法では、ターンテーブル26への一方のワークWの搬入及び搬出工程時(入れ替え時)にも、他方のワークWの加工面W1に対する加工を実行することができるため(図10C参照)、生産効率が一層向上する。
この場合、加工対象となるワークWとしては機械加工が必要な各種の部品を適用可能であるが、例えば、内燃機関のシリンダブロックや車両のミッションケースは、各加工面に対し、それぞれ複数の穴加工や溝加工等が必要であるため、当該加工方法や加工装置10を適用することにより、より効率的な生産が可能となる。
なお、上記において、本発明の好適な実施の形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
例えば、加工ユニット14は、回転インデックス装置80を用いた構成以外であってもよい。
10…加工装置 12…クランプユニット
14…加工ユニット 16…搬送ライン
18…パレット 20…位置決め固定部
22…ターンテーブル機構 24…筐体
26…ターンテーブル 36…モータ
44…位置決めピン 46、48…進退アーム
75…トランスファーバー 82…多軸加工ヘッド
82a、82b…加工主軸

Claims (8)

  1. 2つの位置決め固定部を回転中心対称に設けたクランプユニットを用い、ワークの複数の加工面を加工主軸によって加工する加工方法であって、
    一方の前記位置決め固定部に固定されたワークの第1加工面が前記加工主軸に対向するように前記クランプユニットの回転位相決めを行う第1位置決め工程と、
    前記第1位置決め工程の後、一方の前記位置決め固定部に固定されたワークの第1加工面を前記加工主軸により加工する第1加工工程と、
    前記第1加工工程の後、一方の前記位置決め固定部に固定されたワークの第2加工面と他方の前記位置決め固定部に固定されたワークの第1加工面とが前記加工主軸に対向するように前記クランプユニットの回転位相決めを行う第2位置決め工程と、
    前記第2位置決め工程の後、一方の前記位置決め固定部に固定されたワークの第2加工面と他方の前記位置決め固定部に固定されたワークの第1加工面と前記加工主軸により同時に加工する第2加工工程と、
    を有することを特徴とする加工方法。
  2. 請求項1記載の加工方法において、
    一方の位置決め固定部から加工後のワークを搬出し、該一方の位置決め固定部に加工前のワークを搬入している間に、他方の位置決め固定部に固定されたワークを加工する工程を有することを特徴とする加工方法。
  3. 請求項1又は2記載の加工方法において、
    前記加工主軸は、複数の工具が集約された多軸加工ヘッドであることを特徴とする加工方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の加工方法において、
    前記ワークは、内燃機関のシリンダブロック又はミッションケースであることを特徴とする加工方法。
  5. 複数の加工面を持つワークの加工装置であって、
    2つの位置決め固定部を回転中心対称に備え、前記位置決め固定部を所定の回転位相に設定可能なクランプユニットと、
    前記クランプユニットに加工前のワークを搬入し、加工後のワークを前記クランプユニットから搬出する搬送機構と、
    前記クランプユニットに対向して並設された複数の加工主軸と、
    を備え、
    前記クランプユニットを回転させることで一方の前記位置決め固定部に固定されたワークのうちの少なくとも2以上の加工面を前記加工主軸により加工可能であると共に、前記加工主軸により、各位置決め固定部にそれぞれ位置決め固定された各ワークの異なる加工面を同時に加工可能であることを特徴とする加工装置。
  6. 請求項5記載の加工装置において、
    前記加工主軸は、一方の前記位置決め固定部に対し、加工後及び加工前のワークの入れ替えを行っているときに、他方の前記位置決め固定部に固定された前記ワークを加工可能であることを特徴とする加工装置。
  7. 請求項5又は6記載の加工装置において、
    前記加工主軸は、複数の工具が集約された多軸加工ユニットであることを特徴とする加工装置。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の加工装置において、
    前記2台設けられた加工主軸は、それぞれ各前記位置決め固定部に対応して配置されていることを特徴とする加工装置。
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