JP5549508B2 - サスペンション装置 - Google Patents

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本発明は、車両のサスペンション装置に関する。
車両には制動時の安定性が求められる。これに対し、例えば特許文献1には、車両重心の左右方向のずれに起因して制動時に生じる車両の偏向を、左右輪に付与する制動力の差、あるいは前後輪の操舵により発生させるヨーモーメントによって低減する方法が開示されている。この方法では、車両の直進制動時の減速度を取得し、取得した減速度に応じて車両重心のずれによるヨーモーメントの低減に必要なヨーモーメントを求め、得られたヨーモーメントが発生するように左右輪に制動力差を付与し、あるいは前後輪を操舵していた。
また、特許文献2には、車両走行中の車輪の上下動によって起こるコーナリングフォース(ヨーモーメント)の変化を車輪のトー角を調節することで打ち消す方法が開示されている。
特開2008−037259号公報 特開平08−034221号公報
上述した従来の方法では、左右輪の制動力を異ならせる構成、前後輪を運転者の操舵とは独立に転舵可能とする構成、車両の減速度に応じて発生させる左右輪の制動力差あるいは舵角を制御する構成等が必要であった。したがって、従来の方法では、その方法を実現するための構成が複雑であるという課題があった。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、重心位置に偏りがある車両における制動時の安定性をより簡単な構成で向上させることができる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のサスペンション装置は、車輪と車体とを、制動時に車輪が車体に対して進行方向後方に変位可能に連結するよう構成されたサスペンション装置であって、制動時に車輪が進行方向後方に変位することで車輪のトー角が変化して、車両の重心位置の車幅方向における偏りによって制動時に生じるヨーモーメントを打ち消すためのヨーモーメントが発生するように車輪と車体とを連結していることを特徴とする。
この態様によれば、重心位置に偏りがある車両における制動時の安定性をより簡単な構成で向上させることができる。
上記態様において、一端が右輪側に連結され、他端が車体側に連結された右輪用接続部材と、一端が左輪側に連結され、他端が車体側に連結された左輪用接続部材とを備え、前記右輪用接続部材および前記左輪用接続部材は、それぞれの前記他端の位置が車両前後方向にずれており、制動時に車輪が進行方向後方に変位する際に前記他端を支点にして前記一端が車輪とともに進行方向後方に変位するようにしてもよい。また、
車体に連結されるサスペンションメンバと、
前記サスペンションメンバに対して、左右端部の位置が車両の重心位置の偏りに応じて車両前後方向にずれて連結されるとともに、前記左右端部に前記右輪用接続部材および前記左輪用接続部材の他端が車両前後方向に回動可能に連結される中間部材とを備えてもよい。これらの態様によっても、重心位置に偏りがある車両における制動時の安定性をより簡単な構成で向上させることができる。
また、上記態様において、前記中間部材は、前記サスペンションメンバに対して前記左右端部の位置が車両前後方向に調節可能に連結され、前記中間部材の前記左右端部の位置を変位させるためのアクチュエータと、前記アクチュエータの駆動を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記アクチュエータを駆動して車両の重心位置の偏りに応じて前記左右端部の位置を変位させてもよい。この態様によれば、重心位置が変化した場合であっても、変化した重心位置に合わせて、重心位置の偏りに起因したヨーモーメントを打ち消すヨーモーメントを生成することができる。したがって、車両の制動時における安定性をより高めることができる。
また、上記態様において、前記中間部材は、組み付け時の状態で前記右輪用接続部材および前記左輪用接続部材の延長線の交点に回動軸を有し、当該回動軸周りに回動することで前記左右端部が車両前後方向に変位してもよい。この態様によれば、非制動時に中間部材を変位させる場合にアラインメント変化が発生することを回避することができる。また、中間部材の回動に必要な力を小さくすることができるため、出力の小さいアクチュエータを用いることができる。
また、上記態様において、前記中間部材は、車輪を転舵するためのステアリングラックであり、前記右輪用接続部材および前記左輪用接続部材は、ステアリングロッドであってもよい。この態様によっても、重心位置に偏りがある車両における制動時の安定性をより簡単な構成で向上させることができる。
また、上記態様において、一端が右輪側に連結され、他端が車体側に連結された右輪用トレーリングアームと、一端が左輪側に連結され、他端が車体側に連結された左輪用トレーリングアームと、前記右輪用トレーリングアームと車体側とを、制動時に右輪が車体に対して進行方向後方に変位可能に連結するための右輪用ブッシュと、前記左輪用トレーリングアームと車体側とを、制動時に左輪が車体に対して進行方向後方に変位可能に連結するための左輪用ブッシュと、を備え、前記右輪用ブッシュおよび前記左輪用ブッシュは、制動時の制動力によって車輪にかかる荷重に対する弾性変形量が異なり、左右輪で進行方向後方への変位量が異なることで、前記制動時に生じるヨーモーメントを打ち消すためのヨーモーメントが発生するように左右輪のトー角が変化するようにしてもよい。また、前記右輪用トレーリングアームおよび前記左輪用トレーリングアームを車幅方向に連結するための中間ビームを備え、前記中間ビームは、進行方向後方への変位量が少ない側のトレーリングアームに連結された端部を支点にして、進行方向後方への変位量が多い側のトレーリングアームに連結された端部が回動するようにしてもよい。さらに、前記右輪用トレーリングアームおよび前記左輪用トレーリングアームは、互いに独立に車体側に懸架されるとともに、車輪の進行方向後方への変位量に応じて車輪のトー角が変化するように設けられていてもよい。これらの態様によっても、重心位置に偏りがある車両における制動時の安定性をより簡単な構成で向上させることができる。
また、上記態様において、前記右輪用ブッシュおよび前記左輪用ブッシュは、車輪の回転軸に入力される荷重に対する弾性変形量が等しくてもよい。この態様によれば、突起乗り上げ時などに車両にロールが発生して車両安定性が低下してしまうことを防ぐことができる。
本発明によれば、重心位置に偏りがある車両における制動時の安定性をより簡単な構成で向上させることができる。
実施形態1に係るサスペンション装置の平面模式図である。 ステアリングラックのサスペンションメンバへの組み付けを説明するための平面模式図である。 図3(A)、および図3(B)は、制動時における車輪の後方変位にともなう車輪のトー角変化による作用効果を説明するための模式図である。 図4(A)、および図4(B)は、実施形態1に係るサスペンション装置の平面模式図である。 図5(A)、および図5(B)は、実施形態2に係るサスペンション装置の平面模式図である。 実施形態3に係るサスペンション装置の概略斜視図である。 図7(A)、および図7(B)は、ブッシュの組み付け姿勢と車輪の変位量との関係を説明するための模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という)について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係るサスペンション装置の平面模式図である。図2は、ステアリングラックのサスペンションメンバへの組み付けを説明するための平面模式図である。図1、および図2は、サスペンション装置が左ハンドル車の車体の前輪側に連結された状態を示している。図1では、非制動時の車輪、サスペンションアーム、およびステアリングロッドの状態が破線で示され、制動時の車輪、サスペンションアーム、およびステアリングロッドの状態が実線で示されている。図2では、非制動時の車輪、サスペンションアーム、およびステアリングロッドの状態が示されている。図1、および図2に示すサスペンション装置は、サブフレーム方式のサスペンション装置である。
図1に示すように、本実施形態に係るサスペンション装置1は、車輪と車体とを、制動時に車輪が車体に対して進行方向後方に変位可能に連結するよう構成されたものであり、主な構成として、サスペンションメンバ10(サブフレーム)、サスペンションアーム20、ナックル30、ステアリングラック40(中間部材)、右輪用ステアリングロッド42R(右輪用接続部材)、および左輪用ステアリングロッド42L(左輪用接続部材)を備える。以下適宜、右輪用ステアリングロッド42Rおよび左輪用ステアリングロッド42Lを総称してステアリングロッド42と称する。
サスペンションメンバ10は、車体に直接連結される部材である。具体的には、サスペンションメンバ10は車幅方向両端部に連結孔12を有する。本実施形態では、サスペンションメンバ10の車幅方向両端部に連結孔12がそれぞれ2つずつ設けられており、各端部において2つの連結孔12の一方が車両前方側に設けられ、他方が車両後方側に設けられている。また、車体側の部材であるサイドメンバ104には、サスペンションメンバ10の連結孔12に対応する位置に、連結孔(図示せず)が設けられている。サスペンションメンバ10は、連結孔12がサイドメンバ104に設けられた連結孔と重なるように配置され、連結孔12およびサイドメンバ104の連結孔にボルト等の締結部材(図示せず)が挿通されることによって、車体のサイドメンバ104に連結される。また、サスペンションメンバ10には、ステアリングラック40を連結するための連結孔14が設けられている。連結孔14は、サスペンションメンバ10の車幅方向両側に1つずつ配置されている。
サスペンションメンバ10の車幅方向両端部には、サスペンションアーム20が連結されている。サスペンションアーム20は、一端側が2股に分岐した略V字状あるいは略Y字状の部材であり、当該一端側がサスペンションメンバ10に連結されている。サスペンションアーム20の一端は、例えばゴム製のブッシュを介してサスペンションメンバ10に連結されている。したがって、サスペンションアーム20は、サスペンションメンバ10に対して車両前後方向に変位することが許容されている。また、サスペンションアーム20の他端側は、車幅方向外側に延びてボールジョイント等を介してナックル30に連結されている。
ナックル30は、右車輪102R、および左車輪102L(以下適宜、右車輪102Rおよび左車輪102Lを総称して車輪102と称する)を回転自在に支持する部材である。ナックル30は、右車輪102R、および左車輪102Lのそれぞれに対応して1つずつ設けられている。ナックル30の中央部には車輪102を支持するアクスルハブ(図示せず)が連結され、ナックル30によりアクスルハブが回転可能に支持されている。また、ナックル30は、車両前後方向に延在し、車輪102の転舵中心軸と重なる位置に一方の端部32が位置し、車輪102の転舵中心軸よりも車両後方側に他方の端部34が位置している。端部32には、サスペンションアーム20の前記他端が車両前後方向に回動可能に連結されている。
ステアリングラック40は、車輪102を転舵するための部材である。ステアリングラック40は、例えば側面に螺溝が設けられた2つの締結用スクリュー(図示せず)を底部の車幅方向両側に有し、この締結用スクリューがサスペンションメンバ10の連結孔14に挿通され、締結用スクリューにナットが螺合されることでサスペンションメンバ10に固定される。ステアリングラック40には、ステアリングホイール(図示せず)から延びるステアリングシャフト44が連結されている。
ステアリングラック40の車幅方向右側のラックエンド(右端部)には、右輪用ステアリングロッド42Rの端部が車両前後方向に回動可能に連結されている。また、ステアリングラック40の車幅方向左側のラックエンド(左端部)には、左輪用ステアリングロッド42Lの端部が車両前後方向に回動可能に連結されている。右輪用ステアリングロッド42Rおよび左輪用ステアリングロッド42Lの反対側の端部は、それぞれナックル30の端部34に回動可能に連結されている。したがって、右輪用ステアリングロッド42Rは、一端がナックル30を介して右車輪102R側に連結され、他端がステアリングラック40およびサスペンションメンバ10を介して車体側に連結されている。また、左輪用ステアリングロッド42Lは、一端がナックル30を介して左車輪102L側に連結され、他端がステアリングラック40およびサスペンションメンバ10を介して車体側に連結されている。
ステアリングホイールから入力される操舵トルクは、ステアリングシャフト44を介してステアリングラック40に伝達され、ステアリングラック40においてステアリングホイールの回転運動が車幅方向の直線運動に変換されて、ステアリングロッド42に伝達される。そして、ステアリングロッド42の運動によってナックル30が揺動し、これによりキングピン軸を中心に車輪102が転舵される。
ここで、サスペンションメンバ10に設けられた連結孔14は長孔であり、長孔の長手方向を車両前後方向として設けられている。したがって、本実施形態に係るサスペンション装置1では、締結用スクリューの挿通位置を車両前後方向に調節することが可能であり、よって、ステアリングラック40の左右端部の位置を車両前後方向にずらすことができる。図1、および図2に示す状態では、車幅方向左側の連結孔14に挿通された締結用スクリューの位置が車幅方向右側の連結孔14に挿通された締結用スクリューの位置よりも前方である。そのため、ステアリングラック40は、左端部が右端部よりも前方に位置している。ステアリングラック40の左右端部間の車両前後方向の距離は、例えば最大で10mm程度である。また、ステアリングラック40の左右端部は、非制動時、すなわち図1で車輪102、ナックル30、およびサスペンションアーム20が破線で示す位置にある状態、あるいは図2に示す状態において、ナックル30の端部34よりも車両後方側に位置している。
したがって、図2に示すように、非制動時の状態でステアリングラック40の右端部と右車輪102Rに連結されたナックル30の端部34との車両前後方向の距離dRは、ステアリングラック40の左端部と左車輪102Lに連結されたナックル30の端部34との車両前後方向の距離dLよりも長い。そして、右輪用ステアリングロッド42Rの前方への傾斜角度θR、すなわち、ステアリングラック40の右端部を通り車幅方向に延びる仮想直線LRと右輪用ステアリングロッド42Rとがなす角度は、左輪用ステアリングロッド42Lの前方への傾斜角度θL、すなわち、ステアリングラック40の左端部を通り車幅方向に延びる仮想直線LLと左輪用ステアリングロッド42Lとがなす角度よりも大きい。
また、図1に示す状態では、車両の重心位置Gは左側に偏っている。そのため、上述したステアリングロッド42の傾斜角度は、重心位置Gが偏った側の傾斜角度θLよりも反対側の傾斜角度θRの方が大きくなっている。
制動時、車輪102と路面の接地点には進行方向後方を向く制動力が発生するため、車輪102はこの制動力によって進行方向後方に変位しようとする。上述のように、サスペンションアーム20は、サスペンションメンバ10に対する車両前後方向の変位が許容されるようにサスペンションメンバ10に連結されているため、制動力の発生にともなって車輪102、ナックル30、およびサスペンションアーム20が後方に変位する。また、上述のように、ステアリングロッド42は、ステアリングラック40の左右端部に対して車両前後方向に回動可能に連結されているため、車輪102、およびナックル30の後方への変位にともなって、ステアリングロッド42の車輪102側の端部が車体側(ステアリングラック40側)の端部を支点として弧を描くようにして後方に回動する。
ここで、右輪用ステアリングロッド42Rの右車輪102R側の端部は、右車輪102Rの変位にともなって回動する際、微視的に見れば右輪用ステアリングロッド42Rの延びる方向に対して垂直な方向(図2における矢印wRの方向)に変位する。同様に、左輪用ステアリングロッド42Lの左車輪102L側の端部は、左車輪102Lの変位にともなって回動する際、微視的に見れば左輪用ステアリングロッド42Lの延びる方向に対して垂直な方向(図2における矢印wLの方向)に変位する。上述のように、ステアリングロッド42の回動の支点となるステアリングラック40の左右端部は、左端部が右端部よりも前方にずれているため、右輪用ステアリングロッド42Rの傾斜角度θRは、左輪用ステアリングロッド42Lの傾斜角度θLよりも大きい。そのため、右輪用ステアリングロッド42Rの車輪側端部の変位方向wRは、左輪用ステアリングロッド42Lの車輪側端部の変位方向wLよりも車幅方向外側を向くことになる。したがって、右輪用ステアリングロッド42Rの端部は、左輪用ステアリングロッド42Lの端部よりも車幅方向外側に向かって変位する。
その結果、右車輪102Rおよび左車輪102Lに同じ大きさの制動力が作用して車輪102が後方に変位した場合、図1に示すように、左車輪102Lのトー角がほとんど変化しないか、あるいは若干トーイン側に変化するのに対して、右車輪102Rのトー角がトーイン側に大きく変化する。したがって、右車輪102Rおよび左車輪102Lのトー角の総合(以下適宜、総合トー角と称する)で見れば、車輪102は車両が左側に偏向するように転舵された状態と同等の状態となる。なお、右車輪102Rのトー角の変化量は、左車輪102Lのトー角の変化量よりも大きい。そのため、左車輪102Lのトー角がトーイン側に変化した場合であっても、右車輪102Rおよび左車輪102Lの総合トー角は、車両が左側に偏向する角度となる。
このように、制動時における車輪102の後方変位にともなって車輪102のトー角を変化させることで、次のような作用効果を奏することができる。図3(A)、および図3(B)は、制動時における車輪の後方変位にともなう車輪のトー角変化による作用効果を説明するための模式図である。図3(A)は、重心位置が車幅方向左側に偏った車両において車輪の総合トー角を変化させない従来の構成を示している。図3(B)は、重心位置が車幅方向左側に偏った車両において車輪の総合トー角を変化させる本実施形態の構成を示している。
車両は、その構造上あるいは乗車する人員や積載する荷物の配置等に起因して、重心位置が幾何的な車体中心から車幅方向にずれる場合がある。例えば、一般に右ハンドル車では重心位置は右寄りとなり、左ハンドル車では重心位置は左寄りとなる。図3(A)に示す従来の構成では、車両100の重心位置Gが車幅方向左側に偏っている。また、右車輪102Rおよび左車輪102Lは、車体の中心線Mに対して均等に配置されている。このように、重心位置Gが車体の中心線Mから左側にずれ、かつ右車輪102Rおよび左車輪102Lが車体の中心線Mに対して均等に配置された状態では、右車輪102Rから重心位置Gまでの車幅方向距離aが、左車輪102Lから重心位置Gまでの車幅方向距離bよりも大きくなる。したがって、右車輪102Rの制動力によって重心周りに発生するヨーモーメントYMRのアーム長が左車輪102Lの制動力によって重心周りに発生するヨーモーメントYMLのアーム長よりも短くなるため、右車輪102Rおよび左車輪102Lに同じ大きさの制動力が発生した際に、ヨーモーメントYMRがヨーモーメントYMLよりも大きくなる。よって、車両100には、ヨーモーメントYMRとヨーモーメントYMLとが打ち消しあった結果として、車両100を右方向に偏向させるヨーモーメントYMaが重心周りに発生する。このヨーモーメントYMaが、車両の重心位置Gの偏りによって制動時に生じるヨーモーメントである。そして、車両100は、このヨーモーメントYMaによって右方向(図3(A)中の矢印c方向)に偏向してしまう。
これに対し、本実施形態では上述のように、制動時に車輪102が進行方向後方に変位するとともに、右車輪102Rのトー角がトーイン側に大きく変化し、左車輪102Lのトー角がほとんど変化しないかトーイン側に僅かに変化する。これにより、図3(B)に示すように、右車輪102Rには左方向の横力SFが発生する。これに対し、左車輪102Lには右方向の横力が発生し得るが、左車輪102Lのトー角の変化量が右車輪102Rのトー角の変化量に対して小さいため、左車輪102Lに発生し得る横力は右車輪102Rに発生する横力に比べて無視できる程度である。このように、右車輪102Rに左方向の横力SFが発生した結果、車両100には、重心周りに車両100を左方向に偏向させるヨーモーメントYMbが発生する。そして、このヨーモーメントYMbと、車両100の重心位置Gの偏りに応じて発生するヨーモーメントYMaとが互いに打ち消しあう。これにより、車両100が重心位置Gの左方向への偏りに起因して右方向に偏向してしまうことを抑制することができる。
このように、本実施形態に係るサスペンション装置1は、車体に連結されるサスペンションメンバ10に対して左右端部の位置が車両の重心位置Gの偏りに応じて車両前後方向にずれて連結された中間部材としてのステアリングラック40と、一端が右車輪102R側に連結され、他端が車体側に連結された右輪用接続部材としての右輪用ステアリングロッド42Rと、一端が左車輪102L側に連結され、他端が車体側に連結された左輪用接続部材としての左輪用ステアリングロッド42Lと、を備える。これにより、右輪用ステアリングロッド42Rおよび左輪用ステアリングロッド42Lは、それぞれのステアリングラック40に連結された側の端部の位置が車両前後方向にずれている。そして、ステアリングロッド42は、制動時に車輪102が進行方向後方に変位する際にステアリングラック40に連結された側の端部を支点にして反対側の端部が車輪102とともに進行方向後方に変位する。このような構成により、制動時に車輪102が進行方向後方に変位することで車輪102のトー角が変化して、車両の重心位置Gの偏りによって制動時に生じるヨーモーメントYMaを打ち消すためのヨーモーメントYMbを発生させることができる。
図4(A)、および図4(B)は、実施形態1に係るサスペンション装置の平面模式図である。図4(A)は、サスペンション装置が右ハンドル車の車体の前輪側に連結された状態を示し、図4(B)は、サスペンション装置が左ハンドル車の車体の後輪側に連結された状態を示している。なお、図4(A)に示すサスペンション装置は、サブフレーム方式のサスペンション装置であり、図4(B)に示すサスペンション装置は、マルチリンク方式のサスペンション装置である。なお、図4(A)、および図4(B)では、車体側部材の図示を省略している。また、非制動時と制動時とで位置が変化する部材については、非制動時の位置を破線で示し、制動時の位置を実線で示している。また、図1に示す構成と同様の構成については同一の符号を付し、その説明は適宜省略する。
図4(A)に示すように、車両が右ハンドル車であって、重心位置Gが車幅方向右側に偏っている場合には、ステアリングラック40は、右端部が左端部よりも前方に位置するようにしてサスペンションメンバ10に連結される。これにより、左輪用ステアリングロッド42Lの前方への傾斜角度が右輪用ステアリングロッド42Rの前方への傾斜角度よりも大きくなる。すなわち、ステアリングロッド42は、重心位置Gが偏った側の傾斜角度よりも反対側の傾斜角度の方が大きい。そのため、制動時に車輪102が進行方向後方へ変位すると、右車輪102Rのトー角が僅かにトーイン側に変化するのに対して、左車輪102Lのトー角が大きくトーイン側に変化する。その結果、車両を右方向に偏向させるヨーモーメントが発生するため、このヨーモーメントによって、重心位置Gの右側への偏りに起因した車両を左方向に偏向させるヨーモーメントを打ち消すことができる。
図4(B)に示すサスペンション装置1は、一端がナックル30に連結され、他端がサスペンションメンバ10に連結された複数のサスペンションアーム20a,20b,20c、20dとを備える。また、サスペンション装置1は、一端が右車輪102R側のナックル30の端部34に連結され、他端がサスペンションメンバ10に設けられた連結部材16(中間部材)の右端部に車両前後方向に回動可能に連結されたトーコントロールリンク22R(右輪用接続部材)と、一端が左車輪102L側のナックル30の端部34に連結され、他端が連結部材16の左端部に車両前後方向に回動可能に連結されたトーコントロールリンク22L(左輪用接続部材)とを備える。以下適宜、トーコントロールリンク22Rおよびトーコントロールリンク22Lを総称してトーコントロールリンク22と称する。連結部材16は、サスペンションメンバ10に対して、左右端部の車両前後方向の位置がずれて連結されている。
このような構成のサスペンション装置1が、車幅方向左側に重心位置Gが偏っている車両の後輪側に搭載される場合、連結部材16は、重心位置Gが偏った側の端部である左端部が、右端部よりも車両前後方向後方に配置される。これにより、トーコントロールリンク22Lの前方への傾斜角度がトーコントロールリンク22Rの前方への傾斜角度よりも大きくなる。そのため、制動時に車輪102が進行方向後方へ変位すると、右車輪102Rのトー角が僅かにトーイン側に変化するのに対して、左車輪102Lのトー角が大きくトーイン側に変化する。その結果、車両を左方向に偏向させるヨーモーメントが発生するため、このヨーモーメントによって、重心位置Gの左側への偏りに起因した車両を右方向に偏向させるヨーモーメントを打ち消すことができる。
なお、例えばサスペンション装置1が前輪側に設けられる場合において、ナックル30の端部34が車輪102の転舵中心軸よりも車両前方側に位置し、ステアリングラック40の左右端部がナックル30の端部34よりも車両後方側に位置する場合は、ステアリングラック40の重心位置Gが偏った側の端部を反対側の端部よりも車両後方側に配置すればよい。これによれば、車輪102が進行方向後方に変位するのにともなって、重心位置Gが偏った側の車輪のトー角をトーアウト側へ大きく変化させ、反対側の車輪のトー角をほとんど変化させないかトーアウト側へ僅かに変化させることができる。そして、これにより、重心位置Gの偏りに起因するヨーモーメントYMaを低減するためのヨーモーメントYMbを発生させることができる。また、サスペンション装置1が後輪側に設けられる場合には、連結部材16の重心位置Gが偏った側の端部を反対側の端部よりも車両前方側に配置すればよい。
また、例えばサスペンション装置1が前輪側に設けられる場合において、ナックル30の端部34が車輪102の転舵中心軸よりも車両後方側に位置し、ステアリングラック40の左右端部がナックル30の端部34よりも車両前方側に位置する場合は、ステアリングラック40の重心位置Gが偏った側の端部を反対側の端部よりも車両前方側に配置すればよい。また、サスペンション装置1が後輪側に設けられる場合は、連結部材16の重心位置Gが偏った側の端部を反対側の端部よりも車両後方側に配置すればよい。
また、例えばサスペンション装置1が前輪側に設けられる場合において、ナックル30の端部34が車輪102の転舵中心軸よりも車両前方側に位置し、ステアリングラック40の左右端部がナックル30の端部34よりも車両前方側に位置する場合は、ステアリングラック40の重心位置Gが偏った側の端部を反対側の端部よりも車両後方側に配置すればよい。また、サスペンション装置1が後輪側に設けられる場合は、連結部材16の重心位置Gが偏った側の端部を反対側の端部よりも車両前方側に配置すればよい。
ステアリングラック40あるいは連結部材16の左右端部の位置調節は、例えば次のように実施することができる。すなわち、上述のように一般に右ハンドル車では重心位置は右寄りとなり、左ハンドル車では重心位置は左寄りとなる。そこで、サスペンション装置1の組み付け工程において、ハンドル位置に基づいて車両の重心位置Gを決定し、決定した重心位置Gとナックル30の端部34の位置等に応じてステアリングラック40あるいは連結部材16の姿勢を調節することができる。
以上説明したように、本実施形態に係るサスペンション装置1は、車輪102と車体とを制動時に車輪102が車体に対して進行方向後方に変位可能に連結している。また、サスペンション装置1は、制動時に車輪102が後方に変位することで車輪102のトー角が変化して、車両の重心位置Gの偏りによって制動時に生じるヨーモーメントYMaを打ち消すためのヨーモーメントYMbが発生するように、車輪102と車体とを連結している。すなわち、本実施形態に係るサスペンション装置1は、質量配分に偏りがあるために制動中に進路偏向ヨーモーメントが発生する車両において、制動力によって車輪102が後方に変位する際の車輪102の転舵量に左右で差を付けることで横力SFを発生させ、これにより進路偏向モーメントを打ち消すヨーモーメントYMbを発生させている。すなわち、サスペンション装置1は、制動時に車輪102が後方へ変位することを利用して重心位置Gの偏りに起因するヨーモーメントYMaを打ち消すヨーモーメントYMbを生成している。そのため、重心位置Gに偏りがある車両における制動時の安定性を、上述のような従来の構成に比べて簡単な構成で向上させることができる。
また、本実施形態に係るサスペンション装置1では、右輪用ステアリングロッド42Rおよび左輪用ステアリングロッド42Lの車体側の端部が車両前後方向にずれている。そして、右輪用ステアリングロッド42Rおよび左輪用ステアリングロッド42Lは、制動時に車輪102が後方に変位する際に当該端部を支点にして車輪102とともに進行方向後方に変位する。あるいは、トーコントロールリンク22Rおよびトーコントロールリンク22Lの車体側の端部が車両前後方向にずれ、トーコントロールリンク22Rおよびトーコントロールリンク22Lが制動時に当該端部を支点にして進行方向後方に変位する。サスペンション装置1は、このような構成によって車輪102が後方に変位したときのトー角の変化量を右車輪102Rと左車輪102Lとで異ならせて、上述のヨーモーメントYMbを発生させている。したがって、従来の構成に比べてより簡単な構成で車両の制動時の安定性を向上させることができる。
また、本実施形態に係るサスペンション装置1では、左右端部にステアリングロッド42が連結されたステアリングラック40、あるいは、左右端部にトーコントロールリンク22が連結された連結部材16が、サスペンションメンバ10に対して、その左右端部の位置を車両の重心位置Gの車幅方向における偏りに応じて車両前後方向にずらして連結されている。サスペンション装置1は、このような構成によって上述のヨーモーメントYMbを発生させるように右車輪102Rおよび左車輪102Lのトー角を変化させている。したがって、従来の構成に比べてより簡単な構成で車両の制動時の安定性を向上させることができる。
(実施形態2)
実施形態2に係るサスペンション装置1は、ステアリングラック40あるいは連結部材16の左右端部を変位させるためのアクチュエータと、アクチュエータの駆動を制御する制御部と、を備える。以下、本実施形態について説明する。なお、実施形態1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明および図示は適宜省略する。
図5(A)、および図5(B)は、実施形態2に係るサスペンション装置の平面模式図である。図5(A)は、サスペンション装置が左ハンドル車の車体の後輪側に連結された状態を示し、図5(B)は、サスペンション装置が右ハンドル車の車体の前輪側に連結された状態を示している。なお、図5(A)に示すサスペンション装置はマルチリンク方式のサスペンション装置であり、図5(B)に示すサスペンション装置はサブフレーム方式のサスペンション装置である。また、図5(A)では非制動時の車輪の状態が破線で示され、制動時の車輪の状態が実線で示され、図5(B)では非制動時の車輪の状態が示されている。また、図5(A)、および図5(B)では、車体側部材の図示を省略している。
図5(A)に示すように、本実施形態に係るサスペンション装置1は、車輪と車体とを、制動時に車輪が車体に対して進行方向後方に変位可能に連結するよう構成されたものであり、主な構成として、サスペンションメンバ10、サスペンションアーム20a〜20d、ナックル30、連結部材16(中間部材)、トーコントロールリンク22R(右輪用接続部材)、およびトーコントロールリンク22L(左輪用接続部材)を備える。
サスペンションアーム20a〜20dは、一端がナックル30に連結され、他端がサスペンションメンバ10に連結されている。サスペンションアーム20a,20dは、サスペンションメンバ10の下側に連結され、サスペンションアーム20b,20cは、サスペンションメンバ10の上側に連結されている。
連結部材16は、車幅方向に延在する本体部16aと本体部16aの中央から車両前方側に延びる腕部16bとを有する、略T字状の部材である。本体部16aの右端部には、トーコントロールリンク22Rの端部が車両前後方向に回動可能に連結されている。また、本体部16aの左端部には、トーコントロールリンク22Lの端部が車両前後方向に回動可能に連結されている。トーコントロールリンク22Rおよびトーコントロールリンク22Lの反対側の端部は、それぞれナックル30の端部34に回動可能に連結されている。したがって、トーコントロールリンク22は、一端がナックル30を介して車輪102側に連結され、他端が連結部材16およびサスペンションメンバ10を介して車体側に連結されている。なお、トーコントロールリンク22は直線形状を有するいわゆるIアームであり、主に車輪102のトーコントロールを行う機能を有する。
また、連結部材16は、サスペンションメンバ10に対して、左右端部の位置が車両前後方向に調節可能に連結されている。また、本実施形態では、連結部材16はサスペンションメンバ10に対して回動軸16c周りに回動可能に連結されている。回動軸16cは、本体部16aの中心に位置しており、したがって連結部材16は、回動軸16c周りに回動することで、本体部16aの左右端部の位置を車両前後方向に変位させることができる。ここで、回動軸16cは、組み付け時の状態で、言い換えれば連結部材16の左右端部の車両前後方向位置が一致し、かつ非制動時の状態で、トーコントロールリンク22Rの延長線ERおよびトーコントロールリンク22Lの延長線ELの交点に位置している。このように回動軸16cを配置することで、非制動時に連結部材16を変位させる場合にアラインメント変化が発生することを回避することができる。また、連結部材16の回動に必要な力を小さくすることができるため、連結部材16を回動させるためのアクチュエータとして、出力の小さいアクチュエータを用いることができる。
また、本実施形態に係るサスペンション装置1は、連結部材16の左右端部の位置を変位させるためのアクチュエータ60を備える。アクチュエータ60は、サスペンションメンバ10に連結された本体部と、連結部材16の腕部16bに連結されるとともに本体部に挿通されたロッドとを有する。アクチュエータ60は、電磁モータなどにより本体部に対してロッドを車幅方向に変位させることができる。アクチュエータ60が駆動してロッドが本体部に対して変位すると、ロッドに連結された腕部16bが車幅方向に変位し、これにより本体部16aが回動軸16c周りに回動して左右端部が車両前後方向に変位する。
また、本実施形態に係るサスペンション装置1は、アクチュエータ60の駆動を制御するECU200(制御部)を備える。ECU200は、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータを主体として構成される電子制御ユニットであり、アクチュエータ60を駆動して車両の重心位置Gの偏りに応じて連結部材16の左右端部の位置を変位させる。ECU200のROMには、各種のプログラムやデータ等が記憶されている。なお、ECU200は、ハードウェア的には、コンピュータのCPUやメモリをはじめとする素子や回路で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックとして描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
このような構成のサスペンション装置1において、例えばECU200は、右車輪102Rの接地荷重を検知する接地荷重センサ50Rで検知された右車輪102Rの接地荷重と、左車輪102Lの接地荷重を検知する接地荷重センサ50Lで検知された左車輪102Lの接地荷重とを取得する。そして、ECU200は、右車輪102Rおよび左車輪102Lの接地荷重差から、車両の重心位置Gの車幅方向における偏りを算出する。ECU200は、例えば右車輪102Rおよび左車輪102Lの接地荷重差と重心位置Gの偏りとが対応付けられたマップを予め備え、このマップを用いて重心位置Gの偏りを推定することができる。このマップは、ECU200のROMに記憶しておくことができる。
そして、ECU200は、得られた重心位置Gの偏りに応じてアクチュエータ60を駆動することで、連結部材16の左右端部を車両前後方向に調節する。これにより、実施形態1と同様に、車輪102が後方に変位したときのトー角の変化量を右車輪102Rと左車輪102Lとで異ならせて、重心位置Gの偏りに起因するヨーモーメントYMaを打ち消すヨーモーメントYMbを生成することができる。ECU200は、例えば重心位置Gの偏りとアクチュエータ60の駆動量とが対応付けられたマップを予め備え、このマップを用いてアクチュエータ60の駆動を制御することができる。あるいは、ECU200あ、右車輪102Rおよび左車輪102Lの接地荷重差とアクチュエータ60の駆動量とが直接対応付けられたマップを用いてアクチュエータ60の駆動を制御してもよい。これらのマップは、ECU200のROMに記憶しておくことができる。なお、サスペンションアーム20a〜20dの少なくとも1つをIアームとし、当該Iアームの一端を連結部材16の左右端部に連結してもよい。
図5(B)に示すように、本実施形態に係るサスペンション装置1が前輪側に搭載される場合には、ステアリングラック40の中央部に車両前方側に延びる腕部40aが設けられ、この腕部40aの先端にアクチュエータ60のロッドが連結される。また、ステアリングラック40は、サスペンションメンバ10に対して、回動軸40c周りに回動可能に連結される。回動軸40cは、ステアリングラック40の車幅方向中央に位置している。そのため、ステアリングラック40は、アクチュエータ60が駆動して回動軸40c周りに回動することで、左右端部の位置を車両前後方向に変位させることができる。なお、ECU200によるアクチュエータ60の駆動制御は、図5(A)に基づく上述の説明と同様であるため省略する。
以上説明したように、本実施形態に係るサスペンション装置1では、連結部材16あるいはステアリングラック40がサスペンションメンバ10に対して左右端部の位置を車両前後方向に調節可能に連結されている。また、サスペンション装置1は、連結部材16あるいはステアリングラック40の左右端部の位置を変位させるためのアクチュエータ60と、アクチュエータ60の駆動を制御するECU200を備える。そして、車両の重心位置Gの偏りに応じて連結部材16あるいはステアリングラック40の左右端部の位置を変位させている。そのため、重心位置Gが変化した場合であっても、変化した重心位置Gに合わせて、進路偏向ヨーモーメントを打ち消すヨーモーメントYMbを生成することができる。したがって、車両の制動時における安定性をより高めることができる。
(実施形態3)
実施形態3に係るサスペンション装置1は、トレーリングアームを有するサスペンション装置であり、トレーリングアームと車体側とを連結するブッシュの特定方向に対する弾性変形量を左右で異ならせたものである。以下、本実施形態について説明する。なお、実施形態1または2と同様の構成については同一の符号を付し、その説明および図示は適宜省略する。
図6は、実施形態3に係るサスペンション装置の概略斜視図である。図7(A)、および図7(B)は、ブッシュの組み付け姿勢と車輪の変位量との関係を説明するための模式図である。図6は、トレーリングアームを有するサスペンション装置が車体の後輪側に連結された状態を示している。
図6に示すように、本実施形態に係るサスペンション装置1は、主な構成として右輪用トレーリングアーム302R、左輪用トレーリングアーム302L、中間ビーム304(トーションビーム、アクスルビーム)、右輪用ブッシュ306R、および左輪用ブッシュ306Lを備える。以下適宜、右輪用トレーリングアーム302Rおよび左輪用トレーリングアーム302Lを総称してトレーリングアーム302と称し、右輪用ブッシュ306Rおよび左輪用ブッシュ306Lを総称してブッシュ306と称する。
トレーリングアーム302は、パイプ状の部材であり、車両前後方向を長手方向として配置されている。右輪用トレーリングアーム302Rの車両前方側の端部には、車幅方向を軸線方向とする右輪用ブッシュ306Rが取り付けられており、右輪用ブッシュ306Rを介して右輪用トレーリングアーム302Rは車体側に揺動可能にかつ弾性的に連結されている。同様に、左輪用トレーリングアーム302Lの車両前方側の端部には、車幅方向を軸線方向とする左輪用ブッシュ306Lが取り付けられており、左輪用ブッシュ306Lを介して左輪用トレーリングアーム302Lは車体側に揺動可能にかつ弾性的に連結されている。
トレーリングアーム302の車両後方側の端部には、平面視で略コ字形とされた車輪支持部としてのキャリアブラケット308が固定されている。なお、キャリアブラケット308の外側には、車輪102を回転自在に支持するスピンドル(図示せず)が取り付けられるようになっている。したがって、トレーリングアーム302は、キャリアブラケット308を介して車輪102側に連結されている。また、トレーリングアーム302の車両後方側の端部近傍にはアブソーバブラケット310が固定されており、このアブソーバブラケット310にショックアブソーバ312が取り付けられている。ショックアブソーバ312の外周には、コイルスプリング314が同軸的に配置されている。
中間ビーム304は、右輪用トレーリングアーム302Rおよび左輪用トレーリングアーム302Lを車幅方向に連結するための部材であり、車幅方向を長手方向として配置される。中間ビーム304は、一端が右輪用トレーリングアーム302Rの車体側の端部と車輪側の端部の間に連結され、他端が左輪用トレーリングアーム302Lの車体側の端部と車輪側の端部の間に連結されている。
ブッシュ306は、ゴム製の部材である。右輪用ブッシュ306Rは、右輪用トレーリングアーム302Rと車体側とを、制動時に右車輪102Rが車体に対して進行方向後方に変位可能に連結している。また、左輪用ブッシュ306Lは、左輪用トレーリングアーム302Lと車体側とを、制動時に左車輪102Lが車体に対して進行方向後方に変位可能に連結している。
図7(A)、および図7(B)に示すように、ブッシュ306には、2つのすぐり306aが軸線方向に延びるように設けられている。2つのすぐり306aは、それぞれブッシュ306の軸線方向に見て略円弧状であり、ブッシュ306の中心軸Cを中心とする仮想円上に配置されている。また、2つのすぐり306aは、互いに弦部分が所定の間隔をあけて対向するように配置されている。したがって、ブッシュ306は、小円部306bと、内径が小円部306bの外径よりも大きい大円部306cとが同心状に配置され、小円部306bの外周面と大円部306cの内周面とが2つの結合部306dによって結合された形状を有する。2つの結合部306dは、ブッシュ306の中心軸Cを挟んで互いに対向する位置に配置されている。また、2つの結合部306dは、ブッシュ306の中心軸Cを通る直線CL上に配置されている。
一対のトレーリングアーム302の一方に組み付けられるブッシュ306は、図7(A)に示すように、車輪102と路面Xとの接地点rとブッシュ306の中心軸Cとを結ぶ直線rLの近傍に結合部306dが位置するように姿勢が調節される。好ましくは、結合部306dは、直線rL上に配置される。一方、一対のトレーリングアーム302の他方に組み付けられるブッシュ306は、図7(B)に示すように、一方に組み付けられるブッシュ306の姿勢に比べて、接地点rと中心軸Cとを結ぶ直線rLから遠い位置に結合部306dが位置するように姿勢が調節される。すなわち、一方のブッシュ306は、他方のブッシュ306に比べて直線CLと直線rLとのなす角度が小さくなるように配置される。
ここで、制動時に発生する制動力BFは、スピンドル中心S(回転軸)に入力される前後荷重とブレーキトルクとの合力であり、接地点rを後方に引っ張る力に等しい。したがって、一方のブッシュ306を、直線rLと結合部306dとが相対的に近づくように組み付け、他方のブッシュ306を、直線rLと結合部306dとが相対的に遠離るように組み付けることで、制動時の制動力BFによって車輪102にかかる荷重に対する弾性変形量Hを、右輪用ブッシュ306Rと左輪用ブッシュ306Lとで異ならせることができる。具体的には、図7(A)に示すように、直線rLと結合部306dとが近い場合は弾性変形量Hは相対的に小さくなり、図7(B)に示すように、直線rLと結合部306dとが遠い場合は弾性変形量Hは相対的に大きくなる。
また、ブッシュ306は、スピンドル中心Sとブッシュ306の中心軸Cとを結ぶ直線SLに対する結合部306dの距離が右輪用トレーリングアーム302R側と左輪用トレーリングアーム302L側とで略等しくなるように配置されている。すなわち、右輪用ブッシュ306Rと左輪用ブッシュ306Lとで、直線CLが直線SLを基準にして互いに逆方向に同じ角度θだけ傾いている。このように、右輪用ブッシュ306Rおよび左輪用ブッシュ306Lの組み付け姿勢を、直線SLに対する結合部306dの距離が等しくなるようにすることで、車輪102のスピンドル中心Sに入力される荷重AFに対する弾性変形量Iを、右輪用ブッシュ306Rと左輪用ブッシュ306Lとで等しくすることができる。例えば、走行中に突起などの上を通過した場合は、車輪102のスピンドル中心Sに前後荷重が入力される。そのため、このような組み付けを行うことで、突起乗り上げ時などに車両にロールが発生して車両安定性が低下してしまうことを防ぐことができる。なお、本実施形態には、弾性変形量Iが左右輪側で完全に等しい場合だけでなく、上述の効果を奏する範囲で左右輪側で差がある場合も含めることができる。
上述のように、本実施形態に係るサスペンション装置1では、制動力BFによって車輪102にかかる荷重に対する弾性変形量Hが、右輪用ブッシュ306Rと左輪用ブッシュ306Lとで異なる。そのため、右輪用トレーリングアーム302Rと左輪用トレーリングアーム302Lとで、制動時の進行方向後方への変位量が異なることになる。その結果、中間ビーム304は、進行方向後方への変位量が少ない側のトレーリングアーム302に連結された端部を支点にして、進行方向後方への変位量が多い側のトレーリングアーム302に連結された端部が回動する。このように、中間ビーム304が回動することで車輪102が転舵されるため、車輪102に所定方向の横力を発生させることができる。したがって、これにより車両の重心位置Gの偏りによって制動時に生じるヨーモーメントを打ち消すためのヨーモーメントを発生させることができる。
例えば、実施形態1で説明したように、車両の重心位置Gが左側に傾いている場合、車両を右方向に偏向させるヨーモーメントが重心周りに発生する。そこで、重心位置Gに近い側のトレーリングアーム302よりも反対側のトレーリングアーム302が制動時により後方に変位するように、ブッシュ306の組み付け姿勢を調節する。すなわち、制動時に右輪用トレーリングアーム302Rが左輪用トレーリングアーム302Lよりも進行方向後方に変位するように右輪用ブッシュ306Rおよび左輪用ブッシュ306Lの組み付け姿勢を調節する。これにより、制動時に車輪102が後方に変位すると、左車輪102Lのトー角がトーイン側に変化し右車輪102Rのトー角がトーアウト側に変化するように車輪102が転舵するため、車輪102(後輪)に右方向の横力を発生させることができる。そして、この横力によって、車両を左方向に偏向させるヨーモーメントを重心周りに発生させることができる。その結果、車両が重心位置Gの偏りに起因して右方向に偏向してしまうことを抑制することができる。
なお、サスペンション装置1が中間ビーム304を有さず、右輪用トレーリングアーム302Rおよび左輪用トレーリングアーム302Lが互いに独立に車体側に懸架される構成である場合には、ブッシュ306の組み付け姿勢は次のように調節される。すなわち、このような独立懸架式のサスペンション装置1において、トレーリングアーム302は、例えばナックルを介して車輪102側に連結され、またナックルにトーコントロールリンクが連結される等により、車輪102のトー角が制動時の後方変位量に応じてトーイン側あるいはトーアウト側に変化するように配置される。具体的には、トレーリングアーム302は、制動時の車輪102の後方変位量が多いほど車輪102のトー角変化量が多くなるように配置される。そして、車輪102のトー角が後方変位によってトーイン側に変化する構成の場合には、重心位置Gに近い側のトレーリングアーム302が反対側のトレーリングアーム302よりも制動時により後方に変位するようにブッシュ306の組み付け姿勢が調節される。一方、車輪102のトー角が後方変位によってトーアウト側に変化する構成の場合には、重心位置Gに近い側のトレーリングアーム302よりも反対側のトレーリングアーム302が制動時により後方に変位するようにブッシュ306の組み付け姿勢が調節される。
以上説明したように、本実施形態に係るサスペンション装置1は、実施形態1および2と同様に、車輪102と車体とを制動時に車輪102が車体に対して進行方向後方に変位可能に連結し、制動時の車輪102の後方変位によって車輪102のトー角を変化させて、車両の重心位置Gの偏りによって制動時に生じるヨーモーメントを打ち消すためのヨーモーメントを発生させている。すなわち、サスペンション装置1は、制動時に車輪102が後方へ変位することを利用して重心位置Gの偏りに起因するヨーモーメントを打ち消すヨーモーメントを生成している。そのため、重心位置Gに偏りがある車両における制動時の安定性を、上述のような従来の構成に比べて簡単な構成で向上させることができる。
また、本実施形態に係るサスペンション装置1では、右輪用ブッシュ306Rおよび左輪用ブッシュ306Lが、制動時の制動力BFによって車輪102にかかる荷重に対する弾性変形量Hが異なるように組み付けられている。そして、これにより左右輪で制動時の後方変位量を異ならせて、制動時に生じる進路偏向ヨーモーメントを打ち消すためのヨーモーメントが発生するように左右輪のトー角を変化させている。また、サスペンション装置1が中間ビーム304を備える場合には、左右輪の後方変位量を異ならせることで中間ビーム304の一端を、他端を支点にして回動させ、これにより進路偏向ヨーモーメントを打ち消すためのヨーモーメントが発生するように車輪102のトー角を変化させている。また、独立懸架式のサスペンション装置1である場合には、車輪102の後方変位量に応じて車輪102のトー角が変化するようにトレーリングアーム302が設けられる。そして、左右輪の後方変位量を異ならせることで、進路偏向ヨーモーメントを打ち消すためのヨーモーメントが発生するように車輪102のトー角を変化させている。これらの構成によっても、重心位置Gに偏りがある車両における制動時の安定性を、上述のような従来の構成に比べて簡単な構成で向上させることができる。
本発明は、上述の各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態を組み合わせたり、当業者の知識に基づいて各種の設計変更などの変形を加えることも可能であり、そのような組み合わせられ、もしくは変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれる。上述の各実施形態同士、および上述の各実施形態と変形との組合せによって生じる新たな実施形態は、組み合わされる実施形態および変形それぞれの効果をあわせもつ。
BF 制動力、 G 重心位置、 H,I 弾性変形量、 1 サスペンション装置、 10 サスペンションメンバ、 16 連結部材、 16c 回動軸、 22L,22R トーコントロールリンク、 40 ステアリングラック、 40c 回動軸、 42R 右輪用ステアリングロッド、 42L 左輪用ステアリングロッド、 60 アクチュエータ、 100 車両、 102R 右車輪、 102L 左車輪、 200 ECU、 302R 右輪用トレーリングアーム、 302L 左輪用トレーリングアーム、 304 中間ビーム、 306R 右輪用ブッシュ、 306L 左輪用ブッシュ。

Claims (3)

  1. 一端が右輪側に連結され、他端が車体側に連結された右輪用トレーリングアームと、
    一端が左輪側に連結され、他端が車体側に連結された左輪用トレーリングアームと、
    前記右輪用トレーリングアームと車体側とを、制動時に右輪が車体に対して進行方向後方に変位可能に連結するための右輪用ブッシュと、
    前記左輪用トレーリングアームと車体側とを、制動時に左輪が車体に対して進行方向後方に変位可能に連結するための左輪用ブッシュと、を備え、
    前記右輪用ブッシュおよび前記左輪用ブッシュは、
    車輪の回転軸に入力される荷重に対する弾性変形量が等しく、
    制動時の制動力によって車輪にかかる荷重に対する弾性変形量が異なり、左右輪で進行方向後方への変位量が異なることで、前記制動時に車両の重心位置の車幅方向における偏りによって生じるヨーモーメントを打ち消すためのヨーモーメントが発生するように左右輪のトー角が変化することを特徴とするサスペンション装置。
  2. 前記右輪用トレーリングアームおよび前記左輪用トレーリングアームを車幅方向に連結するための中間ビームを備え、
    前記中間ビームは、進行方向後方への変位量が少ない側のトレーリングアームに連結された端部を支点にして、進行方向後方への変位量が多い側のトレーリングアームに連結された端部が回動する請求項に記載のサスペンション装置。
  3. 前記右輪用トレーリングアームおよび前記左輪用トレーリングアームは、互いに独立に車体側に懸架されるとともに、車輪の進行方向後方への変位量に応じて車輪のトー角が変化するように設けられている請求項に記載のサスペンション装置。
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