JPH10109510A - フロントサスペンション装置 - Google Patents
フロントサスペンション装置Info
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- JPH10109510A JPH10109510A JP8264855A JP26485596A JPH10109510A JP H10109510 A JPH10109510 A JP H10109510A JP 8264855 A JP8264855 A JP 8264855A JP 26485596 A JP26485596 A JP 26485596A JP H10109510 A JPH10109510 A JP H10109510A
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- spring
- suspension device
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Links
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Classifications
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- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
- B60G3/00—Resilient suspensions for a single wheel
- B60G3/18—Resilient suspensions for a single wheel with two or more pivoted arms, e.g. parallelogram
-
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- B60G3/00—Resilient suspensions for a single wheel
- B60G3/18—Resilient suspensions for a single wheel with two or more pivoted arms, e.g. parallelogram
- B60G3/20—Resilient suspensions for a single wheel with two or more pivoted arms, e.g. parallelogram all arms being rigid
-
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- B60—VEHICLES IN GENERAL
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- B60G11/00—Resilient suspensions characterised by arrangement, location or kind of springs
- B60G11/14—Resilient suspensions characterised by arrangement, location or kind of springs having helical, spiral or coil springs only
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- B60G2204/148—Mounting of suspension arms on the unsprung part of the vehicle, e.g. wheel knuckle or rigid axle
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- B60G2400/05—Attitude
- B60G2400/051—Angle
- B60G2400/0514—Wheel angle detection
- B60G2400/05144—Wheel toe
Abstract
(57)【要約】
【課題】ダブルウイッシュボーン形式とストラット形式
との機能を両立するフロントサスペンション装置にあっ
ては、ホイールストローク時のアライメント変化を適切
に設定することができないという課題がある。 【解決手段】アッパリンク6と回転連結部材5とを弾性
体ブッシュを介して1点で連結し、ナックル1に対する
当該連結部材5との上下方向に向いた取付軸の軸線LK
を、同じくロアリンク4との連結点Rに通すと共に、当
該連結部材5とショックアブソーバ15とを車両前後方
向の連結軸10回りに揺動可能に連結し、少なくともホ
イールストローク時にショックアブソーバ15に連結さ
れるスプリング16の軸線LS と前記取付軸の軸線LK
とを互いにねじれの位置関係とすることにより、ホイー
ルストロークに伴って回転される回転連結部材5によっ
てアッパリンク6が所定の方向に変位してタイヤの向き
を変える構成とした。
との機能を両立するフロントサスペンション装置にあっ
ては、ホイールストローク時のアライメント変化を適切
に設定することができないという課題がある。 【解決手段】アッパリンク6と回転連結部材5とを弾性
体ブッシュを介して1点で連結し、ナックル1に対する
当該連結部材5との上下方向に向いた取付軸の軸線LK
を、同じくロアリンク4との連結点Rに通すと共に、当
該連結部材5とショックアブソーバ15とを車両前後方
向の連結軸10回りに揺動可能に連結し、少なくともホ
イールストローク時にショックアブソーバ15に連結さ
れるスプリング16の軸線LS と前記取付軸の軸線LK
とを互いにねじれの位置関係とすることにより、ホイー
ルストロークに伴って回転される回転連結部材5によっ
てアッパリンク6が所定の方向に変位してタイヤの向き
を変える構成とした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のフロント
サスペンション装置に関する。
サスペンション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のフロントサスペンション装置とし
ては例えば特開平5−178041号公報に記載されて
いるものがある。
ては例えば特開平5−178041号公報に記載されて
いるものがある。
【0003】この従来例には、車輪を回転自在に支持す
るナックル部材(車輪支持部材)の下端を、ロアアーム
を介して車体(車体側部材)に上下揺動可能に連結し、
ナックル部材の上端に連結部材を上下軸(取付軸)回り
にのみ回転可能に枢着すると共に、この連結部材をダン
パー装置(ショックアブソーバ)の下端に上下揺動のみ
可能となるように枢着し、一端が車体に一点で枢着され
たアッパアームを前記連結部材に対して上下揺動のみ可
能となるように,つまり略車両の前後方向の連結軸回り
のみに回転可能なるように、例えば当該アッパアームの
他端を略車両前後方向に二股状に形成して、それらの端
部を2点で枢着した構成を有し、ストラット式及びダブ
ルウィッシュボーン式の利点を併せ持つフロントサスペ
ンション装置が記載されている。即ち、このフロントサ
スペンションでは、その車両正面視がダブルウイッシュ
ボーン式のサスペンションと同様のアライメントを有す
るために、アッパリンクを低い位置に配設しても横方向
からの入力に対して高い剛性を発揮すると共に、その車
両側面視はストラット式のサスペンションと同様のアラ
イメントを有するために、事実上のアッパリンクに相当
するショックアブソーバの車体側連結点が高い位置とな
り、低前後剛性と高キャスタ剛性とを両立することがで
きるから、両者を適切に組合せることによって乗心地と
操安性とを両立することができる。
るナックル部材(車輪支持部材)の下端を、ロアアーム
を介して車体(車体側部材)に上下揺動可能に連結し、
ナックル部材の上端に連結部材を上下軸(取付軸)回り
にのみ回転可能に枢着すると共に、この連結部材をダン
パー装置(ショックアブソーバ)の下端に上下揺動のみ
可能となるように枢着し、一端が車体に一点で枢着され
たアッパアームを前記連結部材に対して上下揺動のみ可
能となるように,つまり略車両の前後方向の連結軸回り
のみに回転可能なるように、例えば当該アッパアームの
他端を略車両前後方向に二股状に形成して、それらの端
部を2点で枢着した構成を有し、ストラット式及びダブ
ルウィッシュボーン式の利点を併せ持つフロントサスペ
ンション装置が記載されている。即ち、このフロントサ
スペンションでは、その車両正面視がダブルウイッシュ
ボーン式のサスペンションと同様のアライメントを有す
るために、アッパリンクを低い位置に配設しても横方向
からの入力に対して高い剛性を発揮すると共に、その車
両側面視はストラット式のサスペンションと同様のアラ
イメントを有するために、事実上のアッパリンクに相当
するショックアブソーバの車体側連結点が高い位置とな
り、低前後剛性と高キャスタ剛性とを両立することがで
きるから、両者を適切に組合せることによって乗心地と
操安性とを両立することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のフロントサスペンション装置にあっては、アッパリ
ンクと連結部材とが2点で連結される等によって略車両
の前後方向の連結軸回りにのみ回転可能なるように連結
される構造となっていたため、以下のような問題が発生
する。即ち、スプリングからの入力によって、連結部材
が車輪支持部材との取付軸回りに回転しようとした際
に、アッパリンクは連結部材と上下揺動のみ可能なよう
に枢着され、且つ車体側部材とは1点で枢着されている
ために、当該アッパリンクは積極的には変位しない。つ
まり、車輪に上下力が入力した際に、アッパリンクは揺
動のみを行い、この上下動以外の動き、例えば連結部の
弾性体ブッシュ等の捩じれによる動きは規制されてい
る。このため、上下力が入力した際や、車輪が上下動し
た際,つまりホイールストロークに際しては、連結部材
とアッパリンクとの連結点が上下揺動以外の方向に変位
することはないことから、タイヤの動きに積極的な影響
を与えることはなく、従って上下力入力時にアライメン
トを積極的に変化させたり、車輪の上下動時にアライメ
ントの変化を適切に設定させたりすることができないと
いう問題がある。
来のフロントサスペンション装置にあっては、アッパリ
ンクと連結部材とが2点で連結される等によって略車両
の前後方向の連結軸回りにのみ回転可能なるように連結
される構造となっていたため、以下のような問題が発生
する。即ち、スプリングからの入力によって、連結部材
が車輪支持部材との取付軸回りに回転しようとした際
に、アッパリンクは連結部材と上下揺動のみ可能なよう
に枢着され、且つ車体側部材とは1点で枢着されている
ために、当該アッパリンクは積極的には変位しない。つ
まり、車輪に上下力が入力した際に、アッパリンクは揺
動のみを行い、この上下動以外の動き、例えば連結部の
弾性体ブッシュ等の捩じれによる動きは規制されてい
る。このため、上下力が入力した際や、車輪が上下動し
た際,つまりホイールストロークに際しては、連結部材
とアッパリンクとの連結点が上下揺動以外の方向に変位
することはないことから、タイヤの動きに積極的な影響
を与えることはなく、従って上下力入力時にアライメン
トを積極的に変化させたり、車輪の上下動時にアライメ
ントの変化を適切に設定させたりすることができないと
いう問題がある。
【0005】本発明は、前記諸問題を解決すべく開発さ
れたものであり、アッパリンクと連結部材との連結点を
1点とすることで、サスペンションの剛性等の性能を維
持しながらレイアウト上の自由度を向上させると同時
に、スプリングの力によって連結部材を回転させること
で上下力入力時に車輪のトー角やキャンバ角を適切に設
定し、また車輪の上下動時のキャンバ角変化等の車輪の
動きを、例えばレイアウトによって定まるアッパリンク
やロアリンクの長さや角度、或いはアッパリンク以外の
ブッシュの撓みといった所謂サスペンションジオメトリ
だけでなく、連結部材が回転する動きを付加して適切に
設定することにより車両の操縦安定性を向上することの
できるフロントサスペンション装置を提供することを目
的とするものである。
れたものであり、アッパリンクと連結部材との連結点を
1点とすることで、サスペンションの剛性等の性能を維
持しながらレイアウト上の自由度を向上させると同時
に、スプリングの力によって連結部材を回転させること
で上下力入力時に車輪のトー角やキャンバ角を適切に設
定し、また車輪の上下動時のキャンバ角変化等の車輪の
動きを、例えばレイアウトによって定まるアッパリンク
やロアリンクの長さや角度、或いはアッパリンク以外の
ブッシュの撓みといった所謂サスペンションジオメトリ
だけでなく、連結部材が回転する動きを付加して適切に
設定することにより車両の操縦安定性を向上することの
できるフロントサスペンション装置を提供することを目
的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に係るフロントサスペンショ
ン装置は、車輪を回転可能に支持する車輪支持部材と、
一端が前記車輪支持部材の下部に回転可能に連結され且
つ他端が車体側部材に対して上下方向に揺動可能に連結
されたロアリンクと、前記車輪支持部材の上部に略上下
方向の取付軸回りに回転可能に取付けられた連結部材
と、上端が車体側部材に揺動可能に連結され且つ下部が
前記連結部材に対して略車両前後方向の連結軸回りに回
転可能に連結され且つスプリングを支持するショックア
ブソーバと、一端が車体側部材に揺動可能に連結され且
つ他端が前記連結部材に揺動可能に連結され且つ車体側
部材への連結点と連結部材への連結点とを結ぶ軸線が、
前記車輪支持部材と連結部材との取付軸と交点を持つよ
うに配設されるアッパリンクと、操舵に伴い車両左右方
向に移動して前記車輪支持部材を回転させるタイロッド
とを備え、前記スプリングの軸線が前記連結部材と車輪
支持部材との取付軸と水平面でオフセットされた位置に
配置され且つ相互の軸が垂直面で互いに傾斜しているこ
とを特徴とするものである。
に、本発明のうち請求項1に係るフロントサスペンショ
ン装置は、車輪を回転可能に支持する車輪支持部材と、
一端が前記車輪支持部材の下部に回転可能に連結され且
つ他端が車体側部材に対して上下方向に揺動可能に連結
されたロアリンクと、前記車輪支持部材の上部に略上下
方向の取付軸回りに回転可能に取付けられた連結部材
と、上端が車体側部材に揺動可能に連結され且つ下部が
前記連結部材に対して略車両前後方向の連結軸回りに回
転可能に連結され且つスプリングを支持するショックア
ブソーバと、一端が車体側部材に揺動可能に連結され且
つ他端が前記連結部材に揺動可能に連結され且つ車体側
部材への連結点と連結部材への連結点とを結ぶ軸線が、
前記車輪支持部材と連結部材との取付軸と交点を持つよ
うに配設されるアッパリンクと、操舵に伴い車両左右方
向に移動して前記車輪支持部材を回転させるタイロッド
とを備え、前記スプリングの軸線が前記連結部材と車輪
支持部材との取付軸と水平面でオフセットされた位置に
配置され且つ相互の軸が垂直面で互いに傾斜しているこ
とを特徴とするものである。
【0007】この発明では、レイアウトの自由度を向上
させると共に、キャンバ剛性や横剛性のバランスを好適
に維持することができると共に、スプリングの軸線と連
結部材の取付軸とが水平面でオフセットされた位置に配
置され且つ相互の軸が垂直面で互いに傾斜している、つ
まり互いに交点を持たず且つ平行でない,所謂ねじれの
位置関係にあるため、スプリングの力によりアッパリン
クと連結部材との間に変位を起こし、タイヤの動きを設
定することが可能となることから、例えば車輪への上下
入力時の連結部材の回転に伴ってアッパリンクを変位さ
せることにより、車輪のトー角やキャンバ角を適切に設
定したり、車輪の上下動(ホイールストローク)時にも
連結部材を回転させることにより、キャンバ角変化等の
車輪の動きを適切に設定したりするなど、タイヤの動き
を適切に設定することを可能とする。
させると共に、キャンバ剛性や横剛性のバランスを好適
に維持することができると共に、スプリングの軸線と連
結部材の取付軸とが水平面でオフセットされた位置に配
置され且つ相互の軸が垂直面で互いに傾斜している、つ
まり互いに交点を持たず且つ平行でない,所謂ねじれの
位置関係にあるため、スプリングの力によりアッパリン
クと連結部材との間に変位を起こし、タイヤの動きを設
定することが可能となることから、例えば車輪への上下
入力時の連結部材の回転に伴ってアッパリンクを変位さ
せることにより、車輪のトー角やキャンバ角を適切に設
定したり、車輪の上下動(ホイールストローク)時にも
連結部材を回転させることにより、キャンバ角変化等の
車輪の動きを適切に設定したりするなど、タイヤの動き
を適切に設定することを可能とする。
【0008】また、本発明のうち請求項2に係るフロン
トサスペンション装置は、前記スプリングの上端が車体
側部材に取付けられ、前記車輪及び車輪支持部材が上下
動(ホイールストローク)しない状態では前記スプリン
グの軸線が前記連結部材と車輪支持部材との取付軸と交
点を持つか又は平行であることを特徴とするものであ
る。
トサスペンション装置は、前記スプリングの上端が車体
側部材に取付けられ、前記車輪及び車輪支持部材が上下
動(ホイールストローク)しない状態では前記スプリン
グの軸線が前記連結部材と車輪支持部材との取付軸と交
点を持つか又は平行であることを特徴とするものであ
る。
【0009】この発明は、前記スプリングの上端が車体
側部材に直接取付けられていて、ショックアブソーバか
らの入力とスプリングからの入力とが分離される入力分
離型サスペンションを想定した実施態様である。従っ
て、この発明では、入力分離型サスペンションにあっ
て、前記に加え、ホイールストロークのない状態で、ア
ッパリンクと連結部材との連結部に捩じりトルクが入力
しないため、耐久性が向上し、またフリクション等が低
減することによって乗心地が向上する。
側部材に直接取付けられていて、ショックアブソーバか
らの入力とスプリングからの入力とが分離される入力分
離型サスペンションを想定した実施態様である。従っ
て、この発明では、入力分離型サスペンションにあっ
て、前記に加え、ホイールストロークのない状態で、ア
ッパリンクと連結部材との連結部に捩じりトルクが入力
しないため、耐久性が向上し、またフリクション等が低
減することによって乗心地が向上する。
【0010】また、本発明のうち請求項3に係るフロン
トサスペンション装置は、前記スプリングの上端が車体
側部材に取付けられ、且つその下端がショックアブソー
バに取付けられると共に、このスプリングの軸線がショ
ックアブソーバと連結部材との連結軸を通ることを特徴
とするものである。
トサスペンション装置は、前記スプリングの上端が車体
側部材に取付けられ、且つその下端がショックアブソー
バに取付けられると共に、このスプリングの軸線がショ
ックアブソーバと連結部材との連結軸を通ることを特徴
とするものである。
【0011】この発明も、前記請求項2に係る発明と同
様に入力分離型サスペンションを想定しているが、更に
この発明では、前記の夫々に加え、ショックアブソーバ
に曲げ力として作用する力をスプリングの変位で吸収す
ることにより、サスペンションのフリクションを低減し
て乗心地を向上することができる。スプリングの軸線と
連結部材の取付軸とが,所謂ねじれの位置関係にあるた
め、スプリングの力によりアッパリンクと連結部材との
間に変位を起こし、タイヤの動きを設定することができ
る。
様に入力分離型サスペンションを想定しているが、更に
この発明では、前記の夫々に加え、ショックアブソーバ
に曲げ力として作用する力をスプリングの変位で吸収す
ることにより、サスペンションのフリクションを低減し
て乗心地を向上することができる。スプリングの軸線と
連結部材の取付軸とが,所謂ねじれの位置関係にあるた
め、スプリングの力によりアッパリンクと連結部材との
間に変位を起こし、タイヤの動きを設定することができ
る。
【0012】また、本発明のうち請求項4に係るフロン
トサスペンション装置は、前記スプリングの上端がショ
ックアブソーバの上部に取付けられ、前記車輪及び車輪
支持部材が上下動しない状態では前記スプリングの軸線
が前記連結部材と車輪支持部材との取付軸と交点を持つ
か又は平行であり、車輪及び車輪支持部材が上下動した
状態では前記スプリングの軸線が前記連結部材と車輪支
持部材との取付軸と交点を持たず且つ平行でないことを
特徴とするものである。
トサスペンション装置は、前記スプリングの上端がショ
ックアブソーバの上部に取付けられ、前記車輪及び車輪
支持部材が上下動しない状態では前記スプリングの軸線
が前記連結部材と車輪支持部材との取付軸と交点を持つ
か又は平行であり、車輪及び車輪支持部材が上下動した
状態では前記スプリングの軸線が前記連結部材と車輪支
持部材との取付軸と交点を持たず且つ平行でないことを
特徴とするものである。
【0013】この発明は、前記スプリングの上端がショ
ックアブソーバの上部に直接取付けられていて、ショッ
クアブソーバからの入力とスプリングからの入力とが集
中される入力集中型サスペンションを想定した実施態様
である。従って、この発明では、入力集中型のフロント
サスペンション装置にあって、前記に加え、ホイールス
トロークのない状態で、アッパリンクと連結部材との連
結部に捩じりトルクが入力しないため、耐久性が向上
し、またフリクション等が低減することによって乗心地
が向上する。
ックアブソーバの上部に直接取付けられていて、ショッ
クアブソーバからの入力とスプリングからの入力とが集
中される入力集中型サスペンションを想定した実施態様
である。従って、この発明では、入力集中型のフロント
サスペンション装置にあって、前記に加え、ホイールス
トロークのない状態で、アッパリンクと連結部材との連
結部に捩じりトルクが入力しないため、耐久性が向上
し、またフリクション等が低減することによって乗心地
が向上する。
【0014】また、本発明のうち請求項5に係るフロン
トサスペンション装置は、前記スプリングの上端がショ
ックアブソーバの上部に取付けられ、且つその下端がシ
ョックアブソーバに取付けられると共に、このスプリン
グの軸線がショックアブソーバと連結部材との連結軸を
通ることを特徴とするものである。
トサスペンション装置は、前記スプリングの上端がショ
ックアブソーバの上部に取付けられ、且つその下端がシ
ョックアブソーバに取付けられると共に、このスプリン
グの軸線がショックアブソーバと連結部材との連結軸を
通ることを特徴とするものである。
【0015】この発明も、前記請求項4に係る発明と同
様に入力集中型サスペンションを想定しているが、更に
この発明では、前記の夫々に加え、ショックアブソーバ
に曲げ力として作用する力をスプリングの変位で吸収す
ることにより、サスペンションのフリクションを低減し
て乗心地を向上することができる。
様に入力集中型サスペンションを想定しているが、更に
この発明では、前記の夫々に加え、ショックアブソーバ
に曲げ力として作用する力をスプリングの変位で吸収す
ることにより、サスペンションのフリクションを低減し
て乗心地を向上することができる。
【0016】また、本発明のうち請求項6に係るフロン
トサスペンション装置は、前記アッパリンクと連結部材
との連結部に弾性体ブッシュを用いたことを特徴とする
ものである。
トサスペンション装置は、前記アッパリンクと連結部材
との連結部に弾性体ブッシュを用いたことを特徴とする
ものである。
【0017】この発明では、前記アッパリンクと連結部
材とを弾性体ブッシュで連結することにより、スプリン
グによってアッパリンクと連結部材との間に作用する捩
じりトルクに対して当該連結部材の前記適切な回転角度
を得ることができる。また、製造公差などにより、前述
のように連結部材と車輪支持部材との取付軸に対してア
ッパリンクの車体側部材との連結点及び連結部材との連
結点を結ぶ軸線(以下、単にアッパリンクの軸線とも記
す)が厳密な交点を持たない場合であっても、その軸間
距離に応じたモーメントを前記弾性体ブッシュの捩じり
剛性で受けることにより、同様の効果を得ることができ
る。
材とを弾性体ブッシュで連結することにより、スプリン
グによってアッパリンクと連結部材との間に作用する捩
じりトルクに対して当該連結部材の前記適切な回転角度
を得ることができる。また、製造公差などにより、前述
のように連結部材と車輪支持部材との取付軸に対してア
ッパリンクの車体側部材との連結点及び連結部材との連
結点を結ぶ軸線(以下、単にアッパリンクの軸線とも記
す)が厳密な交点を持たない場合であっても、その軸間
距離に応じたモーメントを前記弾性体ブッシュの捩じり
剛性で受けることにより、同様の効果を得ることができ
る。
【0018】また、本発明のうち請求項7に係るフロン
トサスペンション装置は、前記アッパリンクと連結部材
との連結部の弾性体ブッシュ又はアッパリンクと車体側
部材との連結部の弾性体ブッシュの軸線が、当該アッパ
リンクの車体側部材との連結点及び当該アッパリンクの
連結部材との連結点を結ぶ軸線と略直交することを特徴
とするものである。
トサスペンション装置は、前記アッパリンクと連結部材
との連結部の弾性体ブッシュ又はアッパリンクと車体側
部材との連結部の弾性体ブッシュの軸線が、当該アッパ
リンクの車体側部材との連結点及び当該アッパリンクの
連結部材との連結点を結ぶ軸線と略直交することを特徴
とするものである。
【0019】この発明では、前記アッパリンクの軸線と
アッパリンクの弾性体ブッシュの軸線とを略直交させる
ことにより、当該アッパリンクに軸力が作用した際のブ
ッシュの変位量を小さくして、キャンバ剛性や横剛性を
更に高くすることが可能となる。
アッパリンクの弾性体ブッシュの軸線とを略直交させる
ことにより、当該アッパリンクに軸力が作用した際のブ
ッシュの変位量を小さくして、キャンバ剛性や横剛性を
更に高くすることが可能となる。
【0020】また、本発明のうち請求項8に係るフロン
トサスペンション装置は、前記アッパリンクの連結部材
との連結点及び当該アッパリンクの車体側部材との連結
点が、互いに車両の前後方向で一致しないことを特徴と
するものである。
トサスペンション装置は、前記アッパリンクの連結部材
との連結点及び当該アッパリンクの車体側部材との連結
点が、互いに車両の前後方向で一致しないことを特徴と
するものである。
【0021】この発明では、アッパリンクが車体側部材
側と連結部材側とで車両前後方向にずれている,つまり
斜めになっているため、連結部材の回転に伴ってアッパ
リンクの連結部材側が車両の左右方向に変位するから、
その分だけ所望するアライメント変化を効果的に得るこ
とが可能となる。
側と連結部材側とで車両前後方向にずれている,つまり
斜めになっているため、連結部材の回転に伴ってアッパ
リンクの連結部材側が車両の左右方向に変位するから、
その分だけ所望するアライメント変化を効果的に得るこ
とが可能となる。
【0022】また、本発明のうち請求項9に係るフロン
トサスペンション装置は、前記連結部材と車輪支持部材
との取付軸が、前記ロアリンクと車輪支持部材との連結
点を略通ることを特徴とするものである。
トサスペンション装置は、前記連結部材と車輪支持部材
との取付軸が、前記ロアリンクと車輪支持部材との連結
点を略通ることを特徴とするものである。
【0023】この発明では、連結部材の取付軸がロアリ
ンクと車輪支持部材との連結点を通ることから、転舵時
の車輪支持部材の回転軸が、当該連結部材との取付軸及
びロアリンクとの連結点を通ることになり、従って転舵
に際してはロアリンク,アッパリンク,ショックアブソ
ーバやスプリングに変位が発生せず、それらの連結部の
ブッシュ等に余分な入力や変位を及ぼさずに、耐久性を
向上したり不要なアライメント変化を抑制防止すること
ができる。
ンクと車輪支持部材との連結点を通ることから、転舵時
の車輪支持部材の回転軸が、当該連結部材との取付軸及
びロアリンクとの連結点を通ることになり、従って転舵
に際してはロアリンク,アッパリンク,ショックアブソ
ーバやスプリングに変位が発生せず、それらの連結部の
ブッシュ等に余分な入力や変位を及ぼさずに、耐久性を
向上したり不要なアライメント変化を抑制防止すること
ができる。
【0024】また、本発明のうち請求項10に係るフロ
ントサスペンション装置は、前記アッパリンクと連結部
材との連結点が、前記連結部材と車輪支持部材との取付
軸よりも車両外側にあることを特徴とするものである。
ントサスペンション装置は、前記アッパリンクと連結部
材との連結点が、前記連結部材と車輪支持部材との取付
軸よりも車両外側にあることを特徴とするものである。
【0025】この発明では、アッパリンクと連結部材と
の連結点が、連結部材と車輪支持部材の取付軸よりも車
両外側に配置されているため、当該連結部材を取付ける
ための車輪支持部材の延長部とホイール,ブレーキロー
タ等との干渉を回避しながら、アッパリンク長さを長く
することが可能となり、その分だけブッシュの耐久性向
上やキャンバ変化の直線課等により操縦安定性を向上さ
せることができる。
の連結点が、連結部材と車輪支持部材の取付軸よりも車
両外側に配置されているため、当該連結部材を取付ける
ための車輪支持部材の延長部とホイール,ブレーキロー
タ等との干渉を回避しながら、アッパリンク長さを長く
することが可能となり、その分だけブッシュの耐久性向
上やキャンバ変化の直線課等により操縦安定性を向上さ
せることができる。
【0026】また、本発明のうち請求項11に係るフロ
ントサスペンション装置は、前記ロアリンクが、一端を
車輪支持部材の下部に揺動可能に連結され且つ他端を車
体側部材に揺動可能に連結された2本のリンクで構成さ
れることを特徴とするものである。
ントサスペンション装置は、前記ロアリンクが、一端を
車輪支持部材の下部に揺動可能に連結され且つ他端を車
体側部材に揺動可能に連結された2本のリンクで構成さ
れることを特徴とするものである。
【0027】この発明では、ロアリンクを2本のリンク
で構成することにより、転舵時のキングピン軸を仮想キ
ングピン軸とすることで、ブレーキロータ等の他部品と
の干渉を回避しながらキングピン軸を適切に設定するこ
とが可能となる。
で構成することにより、転舵時のキングピン軸を仮想キ
ングピン軸とすることで、ブレーキロータ等の他部品と
の干渉を回避しながらキングピン軸を適切に設定するこ
とが可能となる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1に係るフロントサスペンション装置によれば、特に
連結部材に連結されるアッパリンクが車両前後軸回りに
のみ揺動可能なのではなく、両者を単に揺動可能に連結
し、且つ当該アッパリンクの車体側部材への連結点と連
結部材への連結点とを結ぶ軸線が、前記車輪支持部材と
連結部材との取付軸と交点を持つように配設されている
ため、レイアウトの自由度を向上させると共に、キャン
バ剛性や横剛性のバランスを好適に維持することができ
ると共に、前記スプリングの軸線が前記連結部材と車輪
支持部材との取付軸と交点を持たず且つ平行でない,ね
じれの位置関係にあるため、スプリングの力によりアッ
パリンクと連結部材との間に変位を起こし、タイヤの動
きを設定することができ、これにより車輪への上下入力
時の連結部材の回転に伴ってアッパリンクを変位させる
ことにより、車輪のトー角やキャンバ角を適切に設定し
たり、ホイールストローク時にも連結部材を回転させる
ことにより、キャンバ角変化等の車輪の動きを適切に設
定したりするなど、タイヤの動きを適切に設定すること
を可能とする。
項1に係るフロントサスペンション装置によれば、特に
連結部材に連結されるアッパリンクが車両前後軸回りに
のみ揺動可能なのではなく、両者を単に揺動可能に連結
し、且つ当該アッパリンクの車体側部材への連結点と連
結部材への連結点とを結ぶ軸線が、前記車輪支持部材と
連結部材との取付軸と交点を持つように配設されている
ため、レイアウトの自由度を向上させると共に、キャン
バ剛性や横剛性のバランスを好適に維持することができ
ると共に、前記スプリングの軸線が前記連結部材と車輪
支持部材との取付軸と交点を持たず且つ平行でない,ね
じれの位置関係にあるため、スプリングの力によりアッ
パリンクと連結部材との間に変位を起こし、タイヤの動
きを設定することができ、これにより車輪への上下入力
時の連結部材の回転に伴ってアッパリンクを変位させる
ことにより、車輪のトー角やキャンバ角を適切に設定し
たり、ホイールストローク時にも連結部材を回転させる
ことにより、キャンバ角変化等の車輪の動きを適切に設
定したりするなど、タイヤの動きを適切に設定すること
を可能とする。
【0029】また、本発明のうち請求項2に係るフロン
トサスペンション装置によれば、入力分離型のフロント
サスペンション装置にあって、特にホイールストローク
のない状態で、アッパリンクと連結部材との連結部に捩
じりトルクが入力しないため、耐久性が向上し、またフ
リクション等が低減することによって乗心地が向上す
る。
トサスペンション装置によれば、入力分離型のフロント
サスペンション装置にあって、特にホイールストローク
のない状態で、アッパリンクと連結部材との連結部に捩
じりトルクが入力しないため、耐久性が向上し、またフ
リクション等が低減することによって乗心地が向上す
る。
【0030】また、本発明のうち請求項3に係るフロン
トサスペンション装置によれば、入力分離型のフロント
サスペンション装置にあって、ショックアブソーバに曲
げ力として作用する力をスプリングの変位で吸収するこ
とにより、サスペンションのフリクションを低減して乗
心地を向上することができる。
トサスペンション装置によれば、入力分離型のフロント
サスペンション装置にあって、ショックアブソーバに曲
げ力として作用する力をスプリングの変位で吸収するこ
とにより、サスペンションのフリクションを低減して乗
心地を向上することができる。
【0031】また、本発明のうち請求項4に係るフロン
トサスペンション装置によれば、入力集中型のフロント
サスペンション装置にあって、特にホイールストローク
のない状態で、アッパリンクと連結部材との連結部に捩
じりトルクが入力しないため、耐久性が向上し、またフ
リクション等が低減することによって乗心地が向上す
る。
トサスペンション装置によれば、入力集中型のフロント
サスペンション装置にあって、特にホイールストローク
のない状態で、アッパリンクと連結部材との連結部に捩
じりトルクが入力しないため、耐久性が向上し、またフ
リクション等が低減することによって乗心地が向上す
る。
【0032】また、本発明のうち請求項5に係るフロン
トサスペンション装置によれば、入力集中型のフロント
サスペンション装置にあって、ショックアブソーバに曲
げ力として作用する力をスプリングの変位で吸収するこ
とにより、サスペンションのフリクションを低減して乗
心地を向上することができる。
トサスペンション装置によれば、入力集中型のフロント
サスペンション装置にあって、ショックアブソーバに曲
げ力として作用する力をスプリングの変位で吸収するこ
とにより、サスペンションのフリクションを低減して乗
心地を向上することができる。
【0033】また、本発明のうち請求項6に係るフロン
トサスペンション装置によれば、前記アッパリンクと連
結部材とを弾性体ブッシュで連結することにより、スプ
リングによってアッパリンクと連結部材との間に作用す
る捩じりトルクに対して当該連結部材の前記適切な回転
角度を得ることができる。また、製造公差などにより、
連結部材と車輪支持部材との取付軸に対してアッパリン
クの軸線が厳密な交点を持たない場合であっても、その
軸間距離に応じたモーメントを前記弾性体ブッシュの捩
じり剛性で受けることにより、同様の効果を得ることが
できる。
トサスペンション装置によれば、前記アッパリンクと連
結部材とを弾性体ブッシュで連結することにより、スプ
リングによってアッパリンクと連結部材との間に作用す
る捩じりトルクに対して当該連結部材の前記適切な回転
角度を得ることができる。また、製造公差などにより、
連結部材と車輪支持部材との取付軸に対してアッパリン
クの軸線が厳密な交点を持たない場合であっても、その
軸間距離に応じたモーメントを前記弾性体ブッシュの捩
じり剛性で受けることにより、同様の効果を得ることが
できる。
【0034】また、本発明のうち請求項7に係るフロン
トサスペンション装置によれば、前記アッパリンクの軸
線とアッパリンクの各弾性体ブッシュの軸線とを略直交
させることにより、当該アッパリンクに軸力が作用した
際のブッシュの変位量を小さくして、キャンバ剛性や横
剛性を更に高くすることが可能となる。
トサスペンション装置によれば、前記アッパリンクの軸
線とアッパリンクの各弾性体ブッシュの軸線とを略直交
させることにより、当該アッパリンクに軸力が作用した
際のブッシュの変位量を小さくして、キャンバ剛性や横
剛性を更に高くすることが可能となる。
【0035】また、本発明のうち請求項8に係るフロン
トサスペンション装置によれば、アッパリンクが車体側
部材側と連結部材側とで車両前後方向に斜めになってい
るため、連結部材の回転に伴ってアッパリンクの連結部
材側が車両の左右方向に変位するから、その分だけ所望
するアライメント変化を効果的に得ることが可能とな
る。
トサスペンション装置によれば、アッパリンクが車体側
部材側と連結部材側とで車両前後方向に斜めになってい
るため、連結部材の回転に伴ってアッパリンクの連結部
材側が車両の左右方向に変位するから、その分だけ所望
するアライメント変化を効果的に得ることが可能とな
る。
【0036】また、本発明のうち請求項9に係るフロン
トサスペンション装置によれば、連結部材の取付軸がロ
アリンクと車輪支持部材との連結点を通ることから、転
舵時の車輪支持部材の回転軸が、当該連結部材との取付
軸及びロアリンクとの連結点を通ることになり、従って
転舵に際してはロアリンク,アッパリンク,ショックア
ブソーバやスプリングに変位が発生せず、それらの連結
部のブッシュ等に余分な入力や変位を及ぼさずに、耐久
性を向上したり不要なアライメント変化を抑制防止する
ことができる。
トサスペンション装置によれば、連結部材の取付軸がロ
アリンクと車輪支持部材との連結点を通ることから、転
舵時の車輪支持部材の回転軸が、当該連結部材との取付
軸及びロアリンクとの連結点を通ることになり、従って
転舵に際してはロアリンク,アッパリンク,ショックア
ブソーバやスプリングに変位が発生せず、それらの連結
部のブッシュ等に余分な入力や変位を及ぼさずに、耐久
性を向上したり不要なアライメント変化を抑制防止する
ことができる。
【0037】また、本発明のうち請求項10に係るフロ
ントサスペンション装置によれば、アッパリンクと連結
部材との連結点が、連結部材と車輪支持部材の取付軸よ
りも車両外側に配置されているため、当該連結部材を取
付けるための車輪支持部材の延長部とホイール,ブレー
キロータ等との干渉を回避しながら、アッパリンク長さ
を長くすることが可能となり、その分だけブッシュの耐
久性向上やキャンバ変化の直線課等により操縦安定性を
向上させることができる。
ントサスペンション装置によれば、アッパリンクと連結
部材との連結点が、連結部材と車輪支持部材の取付軸よ
りも車両外側に配置されているため、当該連結部材を取
付けるための車輪支持部材の延長部とホイール,ブレー
キロータ等との干渉を回避しながら、アッパリンク長さ
を長くすることが可能となり、その分だけブッシュの耐
久性向上やキャンバ変化の直線課等により操縦安定性を
向上させることができる。
【0038】また、本発明のうち請求項11に係るフロ
ントサスペンション装置によれば、ロアリンクを2本の
リンクで構成することにより、転舵時のキングピン軸を
仮想キングピン軸とすることで、ブレーキロータ等の他
部品との干渉を回避しながらキングピン軸を適切に設定
することが可能となる。
ントサスペンション装置によれば、ロアリンクを2本の
リンクで構成することにより、転舵時のキングピン軸を
仮想キングピン軸とすることで、ブレーキロータ等の他
部品との干渉を回避しながらキングピン軸を適切に設定
することが可能となる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。ここでは、前左右輪に反転して実
施化された本発明のフロントサスペンション装置のう
ち、特に前左輪のフロントサスペンション装置に代表し
て説明を行う。勿論、前右輪のそれについては図面を反
転し、説明中の「右」を「左」に、「左」を「右」に置
換して考えればよい。
に基づいて説明する。ここでは、前左右輪に反転して実
施化された本発明のフロントサスペンション装置のう
ち、特に前左輪のフロントサスペンション装置に代表し
て説明を行う。勿論、前右輪のそれについては図面を反
転し、説明中の「右」を「左」に、「左」を「右」に置
換して考えればよい。
【0040】図1は、本発明の第1実施形態を示す概略
構成を示す斜視図であり、図中、1は、図示されない前
輪を回転自在に支持する車輪支持部材としてのナックル
であって、中央部に前輪の車軸を挿通支持する円筒部1
aが形成されていると共に、下端部1bにボールジョイ
ント3を介してロアリンク4が連結され、上端部1cに
は、回転連結部材5を介してアッパリンク6及びストラ
ット7が連結され、また中央部後方側に突出延長する支
持部1dにタイロッド8が連結されている。
構成を示す斜視図であり、図中、1は、図示されない前
輪を回転自在に支持する車輪支持部材としてのナックル
であって、中央部に前輪の車軸を挿通支持する円筒部1
aが形成されていると共に、下端部1bにボールジョイ
ント3を介してロアリンク4が連結され、上端部1cに
は、回転連結部材5を介してアッパリンク6及びストラ
ット7が連結され、また中央部後方側に突出延長する支
持部1dにタイロッド8が連結されている。
【0041】ロアリンク4は、車幅方向に延長して配設
され、その車幅方向外側端がボールジョイント3を介し
てナックル1の下端部1bに回転自在に連結され、内側
端が二股に分岐されて夫々の端部が弾性体ブッシュ4
a,4bを介してサスペンションメンバー等の車体側部
材14に連結され、平面からみて凡そA字状に形成され
ている。従って、このロアリンク4では、ナックル1の
上下方向の移動即ちバウンド及びリバウンドは許容する
が、ナックル1の前後方向の移動に対してはこれを阻止
することになる。
され、その車幅方向外側端がボールジョイント3を介し
てナックル1の下端部1bに回転自在に連結され、内側
端が二股に分岐されて夫々の端部が弾性体ブッシュ4
a,4bを介してサスペンションメンバー等の車体側部
材14に連結され、平面からみて凡そA字状に形成され
ている。従って、このロアリンク4では、ナックル1の
上下方向の移動即ちバウンド及びリバウンドは許容する
が、ナックル1の前後方向の移動に対してはこれを阻止
することになる。
【0042】回転連結部材5は、図2に示すように、こ
の実施形態では、前記ナックル1の下端部1bのボール
ジョイント3の中心,つまりナックル1とロアリンク4
との連結点Rを通るキングピン軸の延長線に軸線を一致
させるようにして、つまり車両上下方向又は略上下方向
に軸線を向けて当該ナックル1の上端部1cに配設され
た図示されない取付軸回りに回転自在に取付けられてい
る。以下、この取付軸の軸線をLK と表す。この回転連
結部材5のうち、図示の符号5dが、前記取付軸に回転
自在に被嵌されている軸筒であり、この軸筒5dの車幅
方向外方側にアッパリンク6を支持する支持部5eが形
成され、且つ車幅方向内方側にストラット7,特にショ
ックアブソーバ15を支持する支持部5fが形成されて
いる。そして、このうち前記アッパリンク6を支持する
支持部5eには、当該アッパリンク6の軸線に対して直
交する略水平方向に延長された軸線を有する,図示され
ない弾性体ブッシュが介装されている。また、ショック
アブソーバ15を支持する支持部5fには、車両の略前
後方向に延長されて上下方向への揺動のみが許容される
連結軸10が介装されている。
の実施形態では、前記ナックル1の下端部1bのボール
ジョイント3の中心,つまりナックル1とロアリンク4
との連結点Rを通るキングピン軸の延長線に軸線を一致
させるようにして、つまり車両上下方向又は略上下方向
に軸線を向けて当該ナックル1の上端部1cに配設され
た図示されない取付軸回りに回転自在に取付けられてい
る。以下、この取付軸の軸線をLK と表す。この回転連
結部材5のうち、図示の符号5dが、前記取付軸に回転
自在に被嵌されている軸筒であり、この軸筒5dの車幅
方向外方側にアッパリンク6を支持する支持部5eが形
成され、且つ車幅方向内方側にストラット7,特にショ
ックアブソーバ15を支持する支持部5fが形成されて
いる。そして、このうち前記アッパリンク6を支持する
支持部5eには、当該アッパリンク6の軸線に対して直
交する略水平方向に延長された軸線を有する,図示され
ない弾性体ブッシュが介装されている。また、ショック
アブソーバ15を支持する支持部5fには、車両の略前
後方向に延長されて上下方向への揺動のみが許容される
連結軸10が介装されている。
【0043】アッパリンク6は、ほぼ車幅方向に配設さ
れた(正確には後述のように車幅方向に配設されていな
い)一本のI型リンクで構成され、その車幅方向外側端
に前記回転連結部材5の支持部5e内の弾性体ブッシュ
に挿通される揺動軸11が取付けられ、この揺動軸11
を当該回転連結部材5の支持部5e内の弾性体ブッシュ
に挿通し、その突出端部のネジ部にナット31を螺合し
締付けて、両者を揺動可能に連結する。また、このアッ
パリンク6の車幅方向内側端は、前記サスペンションメ
ンバ等の車体側部材14に弾性体ブッシュ13を介して
揺動可能に連結されている。ここで、本実施形態のアッ
パリンク6は、回転連結部材5の前方側を通り且つ車幅
方向外側端が内側端より前方側となるように車幅方向に
対して斜めに且つ回転連結部材5の前方側の脇を通って
配設されている。また、図1及び図2に示すように、こ
のアッパリンク6と車体側部材14とを連結する弾性体
ブッシュ13及びこのアッパリンク6と前記回転連結部
材5とを連結する弾性体ブッシュの軸方向中心位置,即
ち各ブッシュに回転トルクを与えても動かない揺動中心
点間を結ぶ軸線(以下、単にアッパリンク軸線とも記
す)LU が、前記回転連結部材5とナックル1との取付
軸の軸線LK に対して交点Pを形成するように構成され
ている。
れた(正確には後述のように車幅方向に配設されていな
い)一本のI型リンクで構成され、その車幅方向外側端
に前記回転連結部材5の支持部5e内の弾性体ブッシュ
に挿通される揺動軸11が取付けられ、この揺動軸11
を当該回転連結部材5の支持部5e内の弾性体ブッシュ
に挿通し、その突出端部のネジ部にナット31を螺合し
締付けて、両者を揺動可能に連結する。また、このアッ
パリンク6の車幅方向内側端は、前記サスペンションメ
ンバ等の車体側部材14に弾性体ブッシュ13を介して
揺動可能に連結されている。ここで、本実施形態のアッ
パリンク6は、回転連結部材5の前方側を通り且つ車幅
方向外側端が内側端より前方側となるように車幅方向に
対して斜めに且つ回転連結部材5の前方側の脇を通って
配設されている。また、図1及び図2に示すように、こ
のアッパリンク6と車体側部材14とを連結する弾性体
ブッシュ13及びこのアッパリンク6と前記回転連結部
材5とを連結する弾性体ブッシュの軸方向中心位置,即
ち各ブッシュに回転トルクを与えても動かない揺動中心
点間を結ぶ軸線(以下、単にアッパリンク軸線とも記
す)LU が、前記回転連結部材5とナックル1との取付
軸の軸線LK に対して交点Pを形成するように構成され
ている。
【0044】また、本実施形態では、前記アッパリンク
軸線LU に対して、このアッパリンク6と車体側部材1
4とを連結する前記弾性体ブッシュ13の軸線及びこの
アッパリンク6と前記回転連結部材5とを連結する図示
されない前記弾性体ブッシュの軸線の夫々が直交するよ
うに構成されている。ちなみに、本実施形態における前
記図示されない弾性体ブッシュを介したアッパリンク6
と回転連結部材5との連結点Qは、図1,図2に示すよ
うに、前記ナックル1と回転連結部材5との取付軸の軸
線LK よりも車両外方側に位置するように構成されてい
る。そして、このアッパリンク6と回転連結部材5との
連結点Qを含む連結部が、図示されないホイールの内側
凹部内に挿入されるように配置されている。
軸線LU に対して、このアッパリンク6と車体側部材1
4とを連結する前記弾性体ブッシュ13の軸線及びこの
アッパリンク6と前記回転連結部材5とを連結する図示
されない前記弾性体ブッシュの軸線の夫々が直交するよ
うに構成されている。ちなみに、本実施形態における前
記図示されない弾性体ブッシュを介したアッパリンク6
と回転連結部材5との連結点Qは、図1,図2に示すよ
うに、前記ナックル1と回転連結部材5との取付軸の軸
線LK よりも車両外方側に位置するように構成されてい
る。そして、このアッパリンク6と回転連結部材5との
連結点Qを含む連結部が、図示されないホイールの内側
凹部内に挿入されるように配置されている。
【0045】前記ストラット7は、ショックアブソーバ
15とその上部周囲に配設されたスプリング16とで構
成され、ショックアブソーバ15のシリンダチューブ1
5aの下端に略A字状の支持ブラケット17が取付けら
れ、この支持ブラケット17が、前記回転連結部材5の
支持部5fに対して車両前後軸回りに連結されていると
共に、シリンダチューブ15aから上方に突出するピス
トンロッド15bの上端がマウントラバー18や取付板
19を介して、ストラットタワー等の車体側部材14に
取付けられている。
15とその上部周囲に配設されたスプリング16とで構
成され、ショックアブソーバ15のシリンダチューブ1
5aの下端に略A字状の支持ブラケット17が取付けら
れ、この支持ブラケット17が、前記回転連結部材5の
支持部5fに対して車両前後軸回りに連結されていると
共に、シリンダチューブ15aから上方に突出するピス
トンロッド15bの上端がマウントラバー18や取付板
19を介して、ストラットタワー等の車体側部材14に
取付けられている。
【0046】このうち、ショックアブソーバ15のシリ
ンダチューブ15aをナックル1の上端部1cに連結す
るための構造について簡潔に説明する。前記略A字状の
支持ブラケット17の二股先端部には、夫々、車両前後
方向の軸線を共有する円筒部材17aが形成され、その
夫々の内部に弾性体ブッシュ12が内装されている。そ
して、この弾性体ブッシュ12の内孔と前記回転連結部
材5の支持部5fの内孔とを一致させた状態で、これら
の内孔内にボルト等からなる前記連結軸10を挿通し、
例えばその突出端部にナットを螺合し締付けてこれらを
一体に固定する。これにより、ショックアブソーバ15
と回転連結部材5とは、前記弾性体ブッシュ12の弾性
変形によって若干の全方向揺動を可能とはしているもの
の、主として車両前後方向の軸回りに回転する以外は、
その回転や揺動が規制されている状態で連結されたこと
になる。
ンダチューブ15aをナックル1の上端部1cに連結す
るための構造について簡潔に説明する。前記略A字状の
支持ブラケット17の二股先端部には、夫々、車両前後
方向の軸線を共有する円筒部材17aが形成され、その
夫々の内部に弾性体ブッシュ12が内装されている。そ
して、この弾性体ブッシュ12の内孔と前記回転連結部
材5の支持部5fの内孔とを一致させた状態で、これら
の内孔内にボルト等からなる前記連結軸10を挿通し、
例えばその突出端部にナットを螺合し締付けてこれらを
一体に固定する。これにより、ショックアブソーバ15
と回転連結部材5とは、前記弾性体ブッシュ12の弾性
変形によって若干の全方向揺動を可能とはしているもの
の、主として車両前後方向の軸回りに回転する以外は、
その回転や揺動が規制されている状態で連結されたこと
になる。
【0047】一方、前記スプリング16は、その上端
が、支持プレート20等を介して前記ストラットタワー
等の車体側部材14に直接取付けられ、その下端は、支
持プレート21を介して前記ショックアブソーバ15の
シリンダチューブ15aに直接取付けられている。つま
り、このショックアブソーバ15とスプリング16と
は、例えば図3に示すように、夫々への入力が個別の経
路で前記ストラットタワー等の車体側部材14に入力さ
れる入力分離型ストラットを構成する。
が、支持プレート20等を介して前記ストラットタワー
等の車体側部材14に直接取付けられ、その下端は、支
持プレート21を介して前記ショックアブソーバ15の
シリンダチューブ15aに直接取付けられている。つま
り、このショックアブソーバ15とスプリング16と
は、例えば図3に示すように、夫々への入力が個別の経
路で前記ストラットタワー等の車体側部材14に入力さ
れる入力分離型ストラットを構成する。
【0048】そして、本実施形態では、図2に明示する
ように、前記ショックアブソーバ15やスプリング16
は、共に前記回転連結部材5とナックル1との取付軸の
軸線LK よりも車両内方側に配設されて、ホイール等と
の干渉が回避されるようにしてあると共に、前記スプリ
ング16の軸線LS は、同図2,つまり車両正面視にお
いて前記回転連結部材5とナックル1との取付軸の軸線
LK と平行であるものの、このフロントサスペンション
装置を模式化した図4,つまり車両側面視においては、
スプリング16の軸線LS の方が、前記取付軸の軸線L
K よりも、その上部が前方に傾いている。つまり、両軸
線LS ,LK は水平面でオフセットされた位置に配置さ
れ且つ相互の軸が垂直面で互いに傾斜している状態、換
言すれば3次元空間において平行ではないが、交点も持
たない,所謂ねじれの位置関係にあり、本実施形態では
前記ロアリンク4とナックル1との連結点Rを通って,
実質的にキングピン軸を形成する前記回転連結部材5と
ナックル1との取付軸の軸線LK のキャスタ角に対し
て、前記スプリング16の軸線LS の車両前後方向傾き
角は小さく設定されている。更に、本実施形態では図2
に明示するように、前記スプリング16の軸線LS が、
前記ショックアブソーバ15とストラットタワー等の車
体側部材14との連結点Sを通り、且つ前記ショックア
ブソーバ15と回転連結部材5との連結軸10の軸線L
P を通る(数学的に正確には当該軸線L P と交点を有す
る若しくは当該軸線LP の中心点に相当する両者の連結
点を通る)ように設定されている。
ように、前記ショックアブソーバ15やスプリング16
は、共に前記回転連結部材5とナックル1との取付軸の
軸線LK よりも車両内方側に配設されて、ホイール等と
の干渉が回避されるようにしてあると共に、前記スプリ
ング16の軸線LS は、同図2,つまり車両正面視にお
いて前記回転連結部材5とナックル1との取付軸の軸線
LK と平行であるものの、このフロントサスペンション
装置を模式化した図4,つまり車両側面視においては、
スプリング16の軸線LS の方が、前記取付軸の軸線L
K よりも、その上部が前方に傾いている。つまり、両軸
線LS ,LK は水平面でオフセットされた位置に配置さ
れ且つ相互の軸が垂直面で互いに傾斜している状態、換
言すれば3次元空間において平行ではないが、交点も持
たない,所謂ねじれの位置関係にあり、本実施形態では
前記ロアリンク4とナックル1との連結点Rを通って,
実質的にキングピン軸を形成する前記回転連結部材5と
ナックル1との取付軸の軸線LK のキャスタ角に対し
て、前記スプリング16の軸線LS の車両前後方向傾き
角は小さく設定されている。更に、本実施形態では図2
に明示するように、前記スプリング16の軸線LS が、
前記ショックアブソーバ15とストラットタワー等の車
体側部材14との連結点Sを通り、且つ前記ショックア
ブソーバ15と回転連結部材5との連結軸10の軸線L
P を通る(数学的に正確には当該軸線L P と交点を有す
る若しくは当該軸線LP の中心点に相当する両者の連結
点を通る)ように設定されている。
【0049】さらに、タイロッド8は、図示しないステ
アリング装置に連結されている。次に、上記実施形態の
作用を説明する。上記構成を有するサスペンションは、
車両の前後方向から見ると、ロアリンク4とアッパリン
ク6とでダブルウィッシュボーン形式の構成を有し、車
幅方向から見るとロアリンク4とストラット7とでスト
ラット形式の構成を有するので、両形式の長所を併せ持
ち、短所を解消することができる。
アリング装置に連結されている。次に、上記実施形態の
作用を説明する。上記構成を有するサスペンションは、
車両の前後方向から見ると、ロアリンク4とアッパリン
ク6とでダブルウィッシュボーン形式の構成を有し、車
幅方向から見るとロアリンク4とストラット7とでスト
ラット形式の構成を有するので、両形式の長所を併せ持
ち、短所を解消することができる。
【0050】すなわち、ホイールストロークに伴う前
輪,即ちナックル1の動きは、前面から見た場合(車両
正面視)は、ロアリンク4とアッパリンク6とで規制さ
れて、ダブルウィッシュボーン形式と同じものとなり、
横方向から見た場合(車両側面視)は、ロアリンク4と
ショックアブソーバ15とによって規制されて、ストラ
ット形式と同じものとなる。また、前輪,即ちナックル
1への入力に対しても同様で、前後方向の入力に対して
はロアリンク4とストラット8とでその入力を受けるス
トラット形式と同じになり、横方向への入力に対しては
ロアリンク4とアッパリンク6とで入力を受けるダブル
ウィッシュボーン形式と同じになる。
輪,即ちナックル1の動きは、前面から見た場合(車両
正面視)は、ロアリンク4とアッパリンク6とで規制さ
れて、ダブルウィッシュボーン形式と同じものとなり、
横方向から見た場合(車両側面視)は、ロアリンク4と
ショックアブソーバ15とによって規制されて、ストラ
ット形式と同じものとなる。また、前輪,即ちナックル
1への入力に対しても同様で、前後方向の入力に対して
はロアリンク4とストラット8とでその入力を受けるス
トラット形式と同じになり、横方向への入力に対しては
ロアリンク4とアッパリンク6とで入力を受けるダブル
ウィッシュボーン形式と同じになる。
【0051】そこで、従来と同様、車両正面視において
アッパリンクを低い位置に配設することにより横方向か
らの入力に対して高い剛性を得ると共に、車両側面視に
おいて事実上のアッパリンクに相当するショックアブソ
ーバの車体側連結点が高い位置となるため、これにより
高キャスタ剛性を得ることができると共に、前後入力に
対する剛性を低くすることができるから、両者を適切に
組合せることによって乗心地と操安性とを両立すること
ができる。また、本実施形態では、前述のようにアッパ
リンクを低い位置に配設することによってサスペンショ
ン装置としての小型化が可能となると共に、それをサス
ペンションメンバに取付けることによって高剛性化や高
精度化等が図れる。
アッパリンクを低い位置に配設することにより横方向か
らの入力に対して高い剛性を得ると共に、車両側面視に
おいて事実上のアッパリンクに相当するショックアブソ
ーバの車体側連結点が高い位置となるため、これにより
高キャスタ剛性を得ることができると共に、前後入力に
対する剛性を低くすることができるから、両者を適切に
組合せることによって乗心地と操安性とを両立すること
ができる。また、本実施形態では、前述のようにアッパ
リンクを低い位置に配設することによってサスペンショ
ン装置としての小型化が可能となると共に、それをサス
ペンションメンバに取付けることによって高剛性化や高
精度化等が図れる。
【0052】また、車両の旋回時などにナックル1に対
して車体内方に向かう横力が作用すると、当該ナックル
1の下部はロアリンク4によって車幅方向への移動が規
制されているので、当該ナックル1に伝達された横力は
前記回転連結部材5に伝達され、従って前記キングピン
軸を構成する取付軸の軸線LK に作用する。この横力に
対しては、前記連結軸10が車両前後方向に配設されて
いるため、ショックアブソーバ15を含むストラット7
は殆ど抗力を発生しない。一方、前記アッパリンク6の
軸線LU が、前記ナックル1と回転連結部材5との取付
軸の軸線LK と交点を有するため、当該アッパリンク軸
線LU に、前記横力に対抗する大きな抗力を発生するこ
とができる。つまり、アッパリンク6と車体側部材14
や回転連結部材5との連結部に配設された各弾性体ブッ
シュの捩じれによる微小な力を除くと、前記アッパリン
ク軸線LU 上には単純に圧縮又は引張の軸力のみが働く
ため、前記回転連結部材5の取付軸の軸線LK 回りに当
該回転連結部材5を回転させるモーメントは発生しな
い。但し、前記アッパリンク軸線LK が車幅方向に斜め
に配設されていることから、前記ナックル1から入力さ
れる横力から、前記アッパリンク軸線LK に沿った抗力
を分力としたとき、車両前後方向に作用する小さな力が
分力として発生し、回転連結部材5に作用するが、この
力は、前述のように前輪に前後力が作用した際と同様
に、ストラット7によって受けられるから、前記アッパ
リンク6と回転連結部材5との連結点を1点にすること
によるキャンバ剛性,横剛性の低下は全くない。
して車体内方に向かう横力が作用すると、当該ナックル
1の下部はロアリンク4によって車幅方向への移動が規
制されているので、当該ナックル1に伝達された横力は
前記回転連結部材5に伝達され、従って前記キングピン
軸を構成する取付軸の軸線LK に作用する。この横力に
対しては、前記連結軸10が車両前後方向に配設されて
いるため、ショックアブソーバ15を含むストラット7
は殆ど抗力を発生しない。一方、前記アッパリンク6の
軸線LU が、前記ナックル1と回転連結部材5との取付
軸の軸線LK と交点を有するため、当該アッパリンク軸
線LU に、前記横力に対抗する大きな抗力を発生するこ
とができる。つまり、アッパリンク6と車体側部材14
や回転連結部材5との連結部に配設された各弾性体ブッ
シュの捩じれによる微小な力を除くと、前記アッパリン
ク軸線LU 上には単純に圧縮又は引張の軸力のみが働く
ため、前記回転連結部材5の取付軸の軸線LK 回りに当
該回転連結部材5を回転させるモーメントは発生しな
い。但し、前記アッパリンク軸線LK が車幅方向に斜め
に配設されていることから、前記ナックル1から入力さ
れる横力から、前記アッパリンク軸線LK に沿った抗力
を分力としたとき、車両前後方向に作用する小さな力が
分力として発生し、回転連結部材5に作用するが、この
力は、前述のように前輪に前後力が作用した際と同様
に、ストラット7によって受けられるから、前記アッパ
リンク6と回転連結部材5との連結点を1点にすること
によるキャンバ剛性,横剛性の低下は全くない。
【0053】ちなみに、前記従来のフロントサスペンシ
ョン装置にあっては、アッパリンクの軸力と、ナックル
の取付部からの回転連結部材への入力とによって当該回
転連結部材を回転させるモーメントが発生し、これを抑
制防止するために、アッパリンクと回転連結部材との取
付けを車両前後方向の軸回りにのみ回転可能とする必要
があり、そのために例えばアッパリンクと回転連結部材
とを2点で連結する必要が発生するのである。
ョン装置にあっては、アッパリンクの軸力と、ナックル
の取付部からの回転連結部材への入力とによって当該回
転連結部材を回転させるモーメントが発生し、これを抑
制防止するために、アッパリンクと回転連結部材との取
付けを車両前後方向の軸回りにのみ回転可能とする必要
があり、そのために例えばアッパリンクと回転連結部材
とを2点で連結する必要が発生するのである。
【0054】一方、ナックル1に前後方向の入力があっ
たときには、ストラット7と回転連結部材5とを連結し
ている連結軸10が車両前後方向に向いている通常状態
では、ナックル1と回転連結部材5との取付軸から当該
回転連結部材5に前後方向の入力が作用することになる
が、この入力に対しては、ストラット7と回転連結部材
5との連結軸10及びストラット7の上部の車体取付点
に作用する反力によって抗することができ、ナックル1
が前後方向に変位するのを確実に防止することができ
る。また、ストラット7と回転連結部材5との連結軸1
0が、前記キングピン軸を構成するナックル1と回転連
結部材5との取付軸の軸線LK 回りに回転しようとする
と、回転連結部材5とストラット7とが当該軸線LK と
ストラット7の軸線を回転軸として回転することにな
り、この場合にはアッパリンク6の長さを変更する必要
があるが、実際にはアッパリンク6の反力によりこのよ
うな回転変位が発生することはない。
たときには、ストラット7と回転連結部材5とを連結し
ている連結軸10が車両前後方向に向いている通常状態
では、ナックル1と回転連結部材5との取付軸から当該
回転連結部材5に前後方向の入力が作用することになる
が、この入力に対しては、ストラット7と回転連結部材
5との連結軸10及びストラット7の上部の車体取付点
に作用する反力によって抗することができ、ナックル1
が前後方向に変位するのを確実に防止することができ
る。また、ストラット7と回転連結部材5との連結軸1
0が、前記キングピン軸を構成するナックル1と回転連
結部材5との取付軸の軸線LK 回りに回転しようとする
と、回転連結部材5とストラット7とが当該軸線LK と
ストラット7の軸線を回転軸として回転することにな
り、この場合にはアッパリンク6の長さを変更する必要
があるが、実際にはアッパリンク6の反力によりこのよ
うな回転変位が発生することはない。
【0055】また、本実施形態では、アッパリンク6の
車幅方向外方端が回転連結部材5の車幅方向外側の支持
部5eに連結されているので、アッパリンク6の長さを
長く設定することができ、これにより、ホイールストロ
ークに伴うキャンバ角変化を適正化したり、各連結点に
介装される弾性体ブッシュのねじれ角を低減することに
よって、ブッシュの耐久性やキャンバ角変化の直線化等
を図り、乗心地の向上等を実現したりすることができ
る。
車幅方向外方端が回転連結部材5の車幅方向外側の支持
部5eに連結されているので、アッパリンク6の長さを
長く設定することができ、これにより、ホイールストロ
ークに伴うキャンバ角変化を適正化したり、各連結点に
介装される弾性体ブッシュのねじれ角を低減することに
よって、ブッシュの耐久性やキャンバ角変化の直線化等
を図り、乗心地の向上等を実現したりすることができ
る。
【0056】また、本実施形態では、前記アッパリンク
6と回転連結部材5の支持部5eとを連結する図示され
ない弾性体ブッシュ及び当該アッパリンク6と車体側部
材14とを連結する弾性体ブッシュ13の軸線が、共に
前記アッパリンク6の軸線L U と直交するように配設さ
れているので、アッパリンク6の軸線方向に作用する
力,つまりアッパリンクに軸力が作用した際の弾性体ブ
ッシュの変位量を小さくし、キャンバ剛性や横剛性のバ
ランスをより好適に維持することができる。
6と回転連結部材5の支持部5eとを連結する図示され
ない弾性体ブッシュ及び当該アッパリンク6と車体側部
材14とを連結する弾性体ブッシュ13の軸線が、共に
前記アッパリンク6の軸線L U と直交するように配設さ
れているので、アッパリンク6の軸線方向に作用する
力,つまりアッパリンクに軸力が作用した際の弾性体ブ
ッシュの変位量を小さくし、キャンバ剛性や横剛性のバ
ランスをより好適に維持することができる。
【0057】また、本実施形態では、前記ナックル1と
回転連結部材5との取付軸の軸線L K が、同じくナック
ル1とロアリンク4との連結点であるボールブッシュ3
の中心点を通る,即ち当該取付軸の軸線LK がキングピ
ン軸に一致しているので、前輪転舵に際してステアリン
グ機構によりタイロッド8を介してナックル1を回転さ
せても、回転連結部材5の取付軸は何ら回転することが
なく、従ってアッパリンク6には転舵に伴う入力が作用
することはない。
回転連結部材5との取付軸の軸線L K が、同じくナック
ル1とロアリンク4との連結点であるボールブッシュ3
の中心点を通る,即ち当該取付軸の軸線LK がキングピ
ン軸に一致しているので、前輪転舵に際してステアリン
グ機構によりタイロッド8を介してナックル1を回転さ
せても、回転連結部材5の取付軸は何ら回転することが
なく、従ってアッパリンク6には転舵に伴う入力が作用
することはない。
【0058】このように、本実施形態では、アッパリン
ク6を車体側及びナックル1側に対して、夫々1点で連
結しながら、キャンバ剛性や横剛性の低下の発生を確実
に防止することができるので、特に転舵時のタイヤ,ホ
イールと取付部との干渉等,レイアウト上の自由度が増
すと共に、重量、コストの低減が可能となり、更にスト
ラット7のスプリング16のバネ定数、弾性体ブッシュ
類の弾性係数、或いは各リンクの長さを適宜選定するこ
とにより、異なる車種の異なる種類のサスペンションを
構成することができ、或いは異なる車種のサスペンショ
ンの共用化を図るこも可能となる。
ク6を車体側及びナックル1側に対して、夫々1点で連
結しながら、キャンバ剛性や横剛性の低下の発生を確実
に防止することができるので、特に転舵時のタイヤ,ホ
イールと取付部との干渉等,レイアウト上の自由度が増
すと共に、重量、コストの低減が可能となり、更にスト
ラット7のスプリング16のバネ定数、弾性体ブッシュ
類の弾性係数、或いは各リンクの長さを適宜選定するこ
とにより、異なる車種の異なる種類のサスペンションを
構成することができ、或いは異なる車種のサスペンショ
ンの共用化を図るこも可能となる。
【0059】また、本実施形態では、前記図2に示すよ
うな入力分離型のショックアブソーバ及びスプリングの
支持構造を採用し、これに対して前記スプリング16の
軸線LS が、前記ショックアブソーバ15と回転連結部
材5との連結軸LP に対して交点を有する構成としたた
め、車輪に入力される車両重量等の上下力に対し、ショ
ックアブソーバ15と回転連結部材5との連結軸LP 回
りの回転トルクが、当該ショックアブソーバ15に曲げ
力として入力されることがなく、当該ショックアブソー
バのフリクションを低減して乗心地を向上させることが
できる。
うな入力分離型のショックアブソーバ及びスプリングの
支持構造を採用し、これに対して前記スプリング16の
軸線LS が、前記ショックアブソーバ15と回転連結部
材5との連結軸LP に対して交点を有する構成としたた
め、車輪に入力される車両重量等の上下力に対し、ショ
ックアブソーバ15と回転連結部材5との連結軸LP 回
りの回転トルクが、当該ショックアブソーバ15に曲げ
力として入力されることがなく、当該ショックアブソー
バのフリクションを低減して乗心地を向上させることが
できる。
【0060】また、これらに加えて本実施形態では、車
輪には車両の荷重や、走行時の路面の不整等によって上
向きの力が入力されるが、これによりスプリング16
は、それに対する下向きの力をショックアブソーバ15
に加えることで、サスペンションの上下方向の力の釣合
いがとれている。このスプリング16からの下向きの力
は、前記ショックアブソーバ15のシリンダチューブ1
5aを下方に押圧することから、前記支持ブラケット1
7,弾性体ブッシュ12を介して回転連結部材5に入力
される。このとき、前記スプリング16の軸線LS と、
前記回転連結部材5及びナックル1の取付軸の軸線LK
が互いに平行でなく且つ交点を有さない,所謂ねじれの
位置関係にあるため、前記スプリング16の力によって
回転連結部材5にはナックル1との取付軸の軸線LK 回
りに回転トルクが発生し、この回転トルクに対しては、
回転連結部材5とアッパリンク6との連結部の弾性体ブ
ッシュが撓むことで釣合いを保っている。従って、例え
ば図5の平面視において、回転連結部材5にはナックル
1との取付軸の軸線LK 回りに回転トルクが発生し、こ
れによりアッパリンク6との連結部(支持部5e)内の
弾性ブッシュが撓むと共に、その反力によって、アッパ
リンク6の車幅方向外方端には前方向きの力F OUT が発
生し、同時にアッパリンク6の車幅方向内方端には後向
きの力FINが発生する。このため、図6a,bに示すよ
うに、アッパリンク6は回転連結部材5側,即ちナック
ル1側が車両前方に移動されるように変位し、本実施形
態のように当該アッパリンクの車体側が回転連結部材側
より車両後方にあるような場合には、アッパリンク6の
ナックル1側が前方に移動すると同時に車両内方側に移
動するため、車輪にはネガティブキャンバが付き、また
前記タイロッド8よりも前方に位置する回転連結部材5
及びナックル1の前部が車幅方向内方側に移動されるた
めに車輪にはトーインが付くことになるから、これが車
両旋回時の外輪である場合には旋回性能が向上する。
輪には車両の荷重や、走行時の路面の不整等によって上
向きの力が入力されるが、これによりスプリング16
は、それに対する下向きの力をショックアブソーバ15
に加えることで、サスペンションの上下方向の力の釣合
いがとれている。このスプリング16からの下向きの力
は、前記ショックアブソーバ15のシリンダチューブ1
5aを下方に押圧することから、前記支持ブラケット1
7,弾性体ブッシュ12を介して回転連結部材5に入力
される。このとき、前記スプリング16の軸線LS と、
前記回転連結部材5及びナックル1の取付軸の軸線LK
が互いに平行でなく且つ交点を有さない,所謂ねじれの
位置関係にあるため、前記スプリング16の力によって
回転連結部材5にはナックル1との取付軸の軸線LK 回
りに回転トルクが発生し、この回転トルクに対しては、
回転連結部材5とアッパリンク6との連結部の弾性体ブ
ッシュが撓むことで釣合いを保っている。従って、例え
ば図5の平面視において、回転連結部材5にはナックル
1との取付軸の軸線LK 回りに回転トルクが発生し、こ
れによりアッパリンク6との連結部(支持部5e)内の
弾性ブッシュが撓むと共に、その反力によって、アッパ
リンク6の車幅方向外方端には前方向きの力F OUT が発
生し、同時にアッパリンク6の車幅方向内方端には後向
きの力FINが発生する。このため、図6a,bに示すよ
うに、アッパリンク6は回転連結部材5側,即ちナック
ル1側が車両前方に移動されるように変位し、本実施形
態のように当該アッパリンクの車体側が回転連結部材側
より車両後方にあるような場合には、アッパリンク6の
ナックル1側が前方に移動すると同時に車両内方側に移
動するため、車輪にはネガティブキャンバが付き、また
前記タイロッド8よりも前方に位置する回転連結部材5
及びナックル1の前部が車幅方向内方側に移動されるた
めに車輪にはトーインが付くことになるから、これが車
両旋回時の外輪である場合には旋回性能が向上する。
【0061】これに対して、アッパリンクの車体側が回
転連結部材側より車両前方にある場合には、前述と同様
に作用する回転連結部材への回転トルクに対して、アッ
パリンクの変位の支点が異なるため、車両内外方向には
上記と逆方向に動き、車輪の動きも上記と逆になること
は明らかである。また、図7に示すように、スプリング
16の軸線LS の上部が、車両側面視で回転連結部材5
とナックル1との取付軸の軸線LK よりも後方に傾いて
いる場合には、同じく前記と逆に、回転連結部材5に反
時計回りのトルクが作用し、これによりアッパリンク6
の車幅方向外方端は後方に移動して、車輪にはポジティ
ブキャンバとトーアウトが付くことになるから、これら
の場合には旋回時の車両の安定性が向上する。
転連結部材側より車両前方にある場合には、前述と同様
に作用する回転連結部材への回転トルクに対して、アッ
パリンクの変位の支点が異なるため、車両内外方向には
上記と逆方向に動き、車輪の動きも上記と逆になること
は明らかである。また、図7に示すように、スプリング
16の軸線LS の上部が、車両側面視で回転連結部材5
とナックル1との取付軸の軸線LK よりも後方に傾いて
いる場合には、同じく前記と逆に、回転連結部材5に反
時計回りのトルクが作用し、これによりアッパリンク6
の車幅方向外方端は後方に移動して、車輪にはポジティ
ブキャンバとトーアウトが付くことになるから、これら
の場合には旋回時の車両の安定性が向上する。
【0062】そして、このようなスプリングの反力は、
車輪の上下動に伴って増減するが、このスプリング反力
のホイールストロークに伴う増減によって、上記と同様
に車輪のトー角やキャンバ角等のアライメントを変化さ
せることができることから、主としてサスペンションリ
ンクのレイアウト等により決定されるホイールストロー
クに伴うキャンバ角変化やトー角変化を、レイアウトの
自由度がない場合にも適切に設定することが可能とな
り、操縦安定性を向上させることができるようになる。
車輪の上下動に伴って増減するが、このスプリング反力
のホイールストロークに伴う増減によって、上記と同様
に車輪のトー角やキャンバ角等のアライメントを変化さ
せることができることから、主としてサスペンションリ
ンクのレイアウト等により決定されるホイールストロー
クに伴うキャンバ角変化やトー角変化を、レイアウトの
自由度がない場合にも適切に設定することが可能とな
り、操縦安定性を向上させることができるようになる。
【0063】また、本実施形態では、前記アッパリンク
6と車体側部材14との連結部或いはアッパリンク6と
回転連結部材5との連結部に弾性体ブッシュを介装した
ことにより、前述のようにスプリング16の反力から発
生する回転連結部材5からの回転トルクに対して、当該
弾性体ブッシュが適切に弾性変形して撓み、当該下位年
トルクに対して適切な角度変化を得ることができる。ま
た、製造公差等によって、前記アッパリンクの軸線LU
と回転連結部材5及びナックル1の取付軸の軸線LK が
厳密な交点を持たない場合であっても、その軸間距離に
応じたモーメントを各弾性体ブッシュの捩じれ剛性によ
って受けることにより、前述と同様の作用効果を得るこ
とができる。
6と車体側部材14との連結部或いはアッパリンク6と
回転連結部材5との連結部に弾性体ブッシュを介装した
ことにより、前述のようにスプリング16の反力から発
生する回転連結部材5からの回転トルクに対して、当該
弾性体ブッシュが適切に弾性変形して撓み、当該下位年
トルクに対して適切な角度変化を得ることができる。ま
た、製造公差等によって、前記アッパリンクの軸線LU
と回転連結部材5及びナックル1の取付軸の軸線LK が
厳密な交点を持たない場合であっても、その軸間距離に
応じたモーメントを各弾性体ブッシュの捩じれ剛性によ
って受けることにより、前述と同様の作用効果を得るこ
とができる。
【0064】なお、前記実施形態にあっては、スプリン
グ16の軸線LS と回転連結部材5及びナックル1の取
付軸の軸線LK とが常時ねじれの位置関係,つまり互い
に平行でなく且つ交点を持たない位置関係としたため、
実質的にホイールストロークのない状態でも、車両重量
を受けているスプリング16には反力が発生しており、
従って前記回転連結部材5には回転トルクが作用し、当
該回転連結部材5とアッパリンク6との連結部の弾性体
ブッシュ或いはアッパリンク6と車体側部材14との連
結部の弾性体ブッシュ13には捩じりに伴う変形が生じ
る或いは生じようとしている。しかしながら、このスプ
リング16の反力による回転連結部材5への回転トルク
及びそれに伴うアッパリンク6の変位は、ホイールスト
ロークが発生したときに適切なキャンバ角変化やトー角
変化等のアライメント変化を設定するためのものである
から、ホイールストロークのない状態では回転連結部材
5に回転トルクが作用しないようにすれば、前記各連結
部の弾性体ブッシュには捩じりに伴う変形が生じる或い
は生じようとすることがなく、その分だけ耐久性の向上
を望むことができ、そのようにするためには、ホイール
ストロークのない状態で前記スプリング16の軸線LS
と回転連結部材5の取付軸の軸線LK が互いに平行であ
るか若しくは交点を持つものとすればよい。
グ16の軸線LS と回転連結部材5及びナックル1の取
付軸の軸線LK とが常時ねじれの位置関係,つまり互い
に平行でなく且つ交点を持たない位置関係としたため、
実質的にホイールストロークのない状態でも、車両重量
を受けているスプリング16には反力が発生しており、
従って前記回転連結部材5には回転トルクが作用し、当
該回転連結部材5とアッパリンク6との連結部の弾性体
ブッシュ或いはアッパリンク6と車体側部材14との連
結部の弾性体ブッシュ13には捩じりに伴う変形が生じ
る或いは生じようとしている。しかしながら、このスプ
リング16の反力による回転連結部材5への回転トルク
及びそれに伴うアッパリンク6の変位は、ホイールスト
ロークが発生したときに適切なキャンバ角変化やトー角
変化等のアライメント変化を設定するためのものである
から、ホイールストロークのない状態では回転連結部材
5に回転トルクが作用しないようにすれば、前記各連結
部の弾性体ブッシュには捩じりに伴う変形が生じる或い
は生じようとすることがなく、その分だけ耐久性の向上
を望むことができ、そのようにするためには、ホイール
ストロークのない状態で前記スプリング16の軸線LS
と回転連結部材5の取付軸の軸線LK が互いに平行であ
るか若しくは交点を持つものとすればよい。
【0065】また、前記ロアリンク4を一体のAアーム
から二本のリンク部材に分割して構成してもよく、その
場合には例えば当該ロアリンク4を構成する二本のリン
ク部材のうち、車両前方に配設されたほぼI型の前方ロ
アリンク部材を、ほぼ車幅方向に延長して配設し、その
車幅方向外側端がボールジョイント等を介してナックル
1の下端部1bのうちの前方部位に回転自在に連結し、
その内側端を弾性体ブッシュ4aを介してサスペンショ
ンメンバー等の車体側部材14に連結すると共に、車両
後方に配設され、中央部が車両前方に向けて湾曲された
ほぼI型の後方ロアリンク部材を、全体として車幅方向
内側端部が後方に,外側端部が前方になるように斜めに
配設し、その車幅方向外側端をボールジョイント等を介
してナックル1の下端部1bのうちの後方部位に回転自
在に連結し、その内側端を弾性体ブッシュ4bを介し
て、同じくサスペンションメンバー等の車体側部材14
に連結する。
から二本のリンク部材に分割して構成してもよく、その
場合には例えば当該ロアリンク4を構成する二本のリン
ク部材のうち、車両前方に配設されたほぼI型の前方ロ
アリンク部材を、ほぼ車幅方向に延長して配設し、その
車幅方向外側端がボールジョイント等を介してナックル
1の下端部1bのうちの前方部位に回転自在に連結し、
その内側端を弾性体ブッシュ4aを介してサスペンショ
ンメンバー等の車体側部材14に連結すると共に、車両
後方に配設され、中央部が車両前方に向けて湾曲された
ほぼI型の後方ロアリンク部材を、全体として車幅方向
内側端部が後方に,外側端部が前方になるように斜めに
配設し、その車幅方向外側端をボールジョイント等を介
してナックル1の下端部1bのうちの後方部位に回転自
在に連結し、その内側端を弾性体ブッシュ4bを介し
て、同じくサスペンションメンバー等の車体側部材14
に連結する。
【0066】この二本のリンク部材からなるロアリンク
4によるナックル1の拘束作用そのものについては、こ
れが前記A型ロアリンクを分割したものであると考えて
問題はない。但し、ロアリンク4を二本のリンク部材に
分割したことにより、ナックル1とこのロアリンク4と
の実質的な連結点Rは、周知のように前方ロアリンク部
材の車体側連結点及びナックルとの連結点を結ぶ直線
と、後方ロアリンク部材の車体側連結点及びナックルと
の連結点を結ぶ直線との交点になる。従って、車両正面
視でのキングピン軸(仮想キングピン軸)は、このロア
リンク4とナックル1との実質的な連結点Rが車両外方
に移動された分だけ、前記第1実施形態よりもキングピ
ン傾角の設定自由度が大きくなる。このことは、例えば
前輪駆動車に本実施形態のフロントサスペンション装置
を採用し、前記キングピン傾角を大きくして、その路面
との交点とタイヤ接地面の中心点との距離,即ち所謂ス
クラブをネガティブに設定することにより、駆動時のト
ルクステアによるトーイン変化を抑制したり、何れか一
方の前輪にのみ大きな制動力が作用するような制動時の
旋回モーメントを打ち消したりして走行安定性を向上す
ることが可能となる。また、勿論、路面からの入力でス
テアリング装置が共振し、それがステアリングホイール
まで伝達されるシミー現象も抑制防止可能であり、それ
により乗心地を向上することもできる。
4によるナックル1の拘束作用そのものについては、こ
れが前記A型ロアリンクを分割したものであると考えて
問題はない。但し、ロアリンク4を二本のリンク部材に
分割したことにより、ナックル1とこのロアリンク4と
の実質的な連結点Rは、周知のように前方ロアリンク部
材の車体側連結点及びナックルとの連結点を結ぶ直線
と、後方ロアリンク部材の車体側連結点及びナックルと
の連結点を結ぶ直線との交点になる。従って、車両正面
視でのキングピン軸(仮想キングピン軸)は、このロア
リンク4とナックル1との実質的な連結点Rが車両外方
に移動された分だけ、前記第1実施形態よりもキングピ
ン傾角の設定自由度が大きくなる。このことは、例えば
前輪駆動車に本実施形態のフロントサスペンション装置
を採用し、前記キングピン傾角を大きくして、その路面
との交点とタイヤ接地面の中心点との距離,即ち所謂ス
クラブをネガティブに設定することにより、駆動時のト
ルクステアによるトーイン変化を抑制したり、何れか一
方の前輪にのみ大きな制動力が作用するような制動時の
旋回モーメントを打ち消したりして走行安定性を向上す
ることが可能となる。また、勿論、路面からの入力でス
テアリング装置が共振し、それがステアリングホイール
まで伝達されるシミー現象も抑制防止可能であり、それ
により乗心地を向上することもできる。
【0067】また、前記実施形態では、スプリングから
の車体への入力と、ショックアブソーバからの車体への
入力とが個別の経路で入力される所謂入力分離型サスペ
ンションについて説明したが、例えば図8に示すように
スプリングからの車体への入力と、ショックアブソーバ
からの車体への入力とが同一の経路で入力される所謂入
力集中型サスペンションにおいても、本願発明は同様の
効果を得ることができる。また、この入力集中型サスペ
ンションにおいては、特にスプリング16の軸線L
S が、前記ショックアブソーバ15と車体側部材14と
の連結点Sを通り、更に前記ショックアブソーバ15と
回転連結部材5との連結軸LP に対して交点を通るよう
に配設されるため、車輪に入力される車両重量等の上下
力に対して、前記ショックアブソーバ15と回転連結部
材5との連結軸LP 回りに回転トルクが当該ショックア
ブソーバ15に入力されず、ショックアブソーバ15の
フリクションを低減することが可能となり、乗心地を向
上させることができる。
の車体への入力と、ショックアブソーバからの車体への
入力とが個別の経路で入力される所謂入力分離型サスペ
ンションについて説明したが、例えば図8に示すように
スプリングからの車体への入力と、ショックアブソーバ
からの車体への入力とが同一の経路で入力される所謂入
力集中型サスペンションにおいても、本願発明は同様の
効果を得ることができる。また、この入力集中型サスペ
ンションにおいては、特にスプリング16の軸線L
S が、前記ショックアブソーバ15と車体側部材14と
の連結点Sを通り、更に前記ショックアブソーバ15と
回転連結部材5との連結軸LP に対して交点を通るよう
に配設されるため、車輪に入力される車両重量等の上下
力に対して、前記ショックアブソーバ15と回転連結部
材5との連結軸LP 回りに回転トルクが当該ショックア
ブソーバ15に入力されず、ショックアブソーバ15の
フリクションを低減することが可能となり、乗心地を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフロントサスペンション装置の一実施
形態を示す斜視図である。
形態を示す斜視図である。
【図2】図1のフロントサスペンション装置の車両正面
図である。
図である。
【図3】図1のフロントサスペンション装置におけるシ
ョックアブソーバ及びスプリングの支持構造の説明図で
ある。
ョックアブソーバ及びスプリングの支持構造の説明図で
ある。
【図4】図1のフロントサスペンション装置の概略側面
図である。
図である。
【図5】図1のフロントサスペンション装置の概略平面
図である。
図である。
【図6】図1のフロントサスペンション装置による車輪
の動きの説明図であり、(a)は概略平面図、(b)は
概略正面図である。
の動きの説明図であり、(a)は概略平面図、(b)は
概略正面図である。
【図7】本発明のフロントサスペンション装置の異なる
実施形態を示す概略側面図である。
実施形態を示す概略側面図である。
【図8】本発明のフロントサスペンション装置の更に異
なる実施形態を示すショックアブソーバ及びスプリング
の支持構造の説明図である。
なる実施形態を示すショックアブソーバ及びスプリング
の支持構造の説明図である。
1はナックル 3はボールジョイント 4はロアリンク 5は回転連結部材(連結部材) 6はアッパリンク 7はストラット 8はタイロッド 10は連結軸 11は揺動軸 12は弾性体ブッシュ 13は弾性体ブッシュ 14は車体側部材 15はショックアブソーバ 16はスプリング LK は取付軸の軸線 LS はスプリングの軸線
フロントページの続き (72)発明者 笠原 民良 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内
Claims (11)
- 【請求項1】 車輪を回転可能に支持する車輪支持部材
と、一端が前記車輪支持部材の下部に回転可能に連結さ
れ且つ他端が車体側部材に対して上下方向に揺動可能に
連結されたロアリンクと、前記車輪支持部材の上部に略
上下方向の取付軸回りに回転可能に取付けられた連結部
材と、上端が車体側部材に揺動可能に連結され且つ下部
が前記連結部材に対して略車両前後方向の連結軸回りに
回転可能に連結され且つスプリングを支持するショック
アブソーバと、一端が車体側部材に揺動可能に連結され
且つ他端が前記連結部材に揺動可能に連結され且つ車体
側部材への連結点と連結部材への連結点とを結ぶ軸線
が、前記車輪支持部材と連結部材との取付軸と交点を持
つように配設されるアッパリンクと、操舵に伴い車両左
右方向に移動して前記車輪支持部材を回転させるタイロ
ッドとを備え、前記スプリングの軸線が前記連結部材と
車輪支持部材との取付軸と水平面でオフセットされた位
置に配置され且つ相互の軸が垂直面で互いに傾斜してい
ることを特徴とするフロントサスペンション装置。 - 【請求項2】 前記スプリングの上端が車体側部材に取
付けられ、前記車輪及び車輪支持部材が上下動しない状
態では前記スプリングの軸線が前記連結部材と車輪支持
部材との取付軸と交点を持つか又は平行であることを特
徴とする請求項1に記載のフロントサスペンション装
置。 - 【請求項3】 前記スプリングの上端が車体側部材に取
付けられ、且つその下端がショックアブソーバに取付け
られると共に、このスプリングの軸線がショックアブソ
ーバと連結部材との連結軸を通ることを特徴とする請求
項1又は2に記載のフロントサスペンション装置。 - 【請求項4】 前記スプリングの上端がショックアブソ
ーバの上部に取付けられ、前記車輪及び車輪支持部材が
上下動しない状態では前記スプリングの軸線が前記連結
部材と車輪支持部材との取付軸と交点を持つか又は平行
であることを特徴とする請求項1に記載のフロントサス
ペンション装置。 - 【請求項5】 前記スプリングの上端がショックアブソ
ーバの上部に取付けられ、且つその下端がショックアブ
ソーバに取付けられると共に、このスプリングの軸線が
ショックアブソーバと連結部材との連結軸を通ることを
特徴とする請求項1又は4に記載のフロントサスペンシ
ョン装置。 - 【請求項6】 前記アッパリンクと連結部材との連結部
に弾性体ブッシュを用いたことを特徴とする請求項1乃
至5の何れかに記載のフロントサスペンション装置。 - 【請求項7】 前記アッパリンクと連結部材との連結部
の弾性体ブッシュ又はアッパリンクと車体側部材との連
結部の弾性体ブッシュの軸線が、当該アッパリンクの車
体側部材との連結点及び当該アッパリンクの連結部材と
の連結点を結ぶ軸線と略直交することを特徴とする請求
項6に記載のフロントサスペンション装置。 - 【請求項8】 前記アッパリンクの連結部材との連結点
及び当該アッパリンクの車体側部材との連結点が、互い
に車両の前後方向で一致しないことを特徴とする請求項
1乃至7の何れかに記載のフロントサスペンション装
置。 - 【請求項9】 前記連結部材と車輪支持部材との取付軸
が、前記ロアリンクと車輪支持部材との連結点を略通る
ことを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載のフロ
ントサスペンション装置。 - 【請求項10】 前記アッパリンクと連結部材との連結
点が、前記連結部材と車輪支持部材との取付軸よりも車
両外側にあることを特徴とする請求項1乃至9の何れか
に記載のフロントサスペンション装置。 - 【請求項11】 前記ロアリンクが、一端を車輪支持部
材の下部に揺動可能に連結され且つ他端を車体側部材に
揺動可能に連結された2本のリンクで構成されることを
特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載のフロント
サスペンション装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26485596A JP3550908B2 (ja) | 1996-10-04 | 1996-10-04 | フロントサスペンション装置 |
DE19743736A DE19743736B4 (de) | 1996-10-04 | 1997-10-02 | Vorderradaufhängung |
KR1019970050951A KR100319580B1 (ko) | 1996-10-04 | 1997-10-02 | 전방서스펜션 |
US08/944,445 US6116627A (en) | 1996-10-04 | 1997-10-06 | Front suspension |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26485596A JP3550908B2 (ja) | 1996-10-04 | 1996-10-04 | フロントサスペンション装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10109510A true JPH10109510A (ja) | 1998-04-28 |
JP3550908B2 JP3550908B2 (ja) | 2004-08-04 |
Family
ID=17409163
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26485596A Expired - Fee Related JP3550908B2 (ja) | 1996-10-04 | 1996-10-04 | フロントサスペンション装置 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6116627A (ja) |
JP (1) | JP3550908B2 (ja) |
KR (1) | KR100319580B1 (ja) |
DE (1) | DE19743736B4 (ja) |
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US7644938B2 (en) | 2005-08-18 | 2010-01-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | In-wheel suspension |
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KR100457316B1 (ko) * | 2002-09-05 | 2004-11-16 | 현대자동차주식회사 | 스티어링 기어 프레임을 이용한 전륜 현가장치 |
KR100518345B1 (ko) * | 2003-09-06 | 2005-09-29 | 현대모비스 주식회사 | 매뉴얼과 파워 스티어링 시스템에 동시에 적용될 수 있는서스펜션 어셈블리 |
JP2005225382A (ja) * | 2004-02-13 | 2005-08-25 | Honda Motor Co Ltd | 車両用リヤサスペンション装置 |
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WO2010044998A1 (en) * | 2008-10-14 | 2010-04-22 | Pride Mobility Products Corporation | Suspension for personal mobility vehicle |
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DE102009025227A1 (de) * | 2009-06-17 | 2010-12-30 | Audi Ag | Radaufhängung für die hinteren Räder von Kraftfahrzeugen |
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JP3694961B2 (ja) * | 1996-03-15 | 2005-09-14 | 日産自動車株式会社 | フロントサスペンション装置 |
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1996
- 1996-10-04 JP JP26485596A patent/JP3550908B2/ja not_active Expired - Fee Related
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1997
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