JP5547761B2 - 低臭気で環境にも優しいナノ顔料インクジェット用インク組成物 - Google Patents

低臭気で環境にも優しいナノ顔料インクジェット用インク組成物 Download PDF

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Description

本発明はインクジェット用インク組成物に関し、特に溶剤型圧電式インクジェットプリンターに使用でき、インクは、低臭気、低毒性の溶剤を使用し、一切の有害物質を添加せず、インクは、良好な保存安定性とインクジェット安定性を備え、プリント画像は、高い光沢性、引っかき抵抗性、耐候性を備え、さらにインクヘッドノズルが詰まりにくく、環境保護とプリント品質維持の要求に共に応えることができる低臭気環境保護型ナノ顔料インクジェット用インク組成物に関する。
デジタルインクジェットは、ソフトウェアを通して操作し、インクヘッドを利用して、プリント媒介上にインクを噴射し、文字或いは画像を形成するものである。この液体インクジェット方式は、インクヘッドの作用メカニズムにより、サーマル式(Thermal head)と圧電式(Piezo head)に区分される。圧電技術は、信号のコントロールにより、圧電パーツを変形、收縮させ、狭いインクジェットノズルにインクを送り出すもので、インクを精確にコントロールすることができる。こうして、毎回吐出するインクは、完璧な形状と正確な吐出方向を形成する。
ジェットプリントの過程では、インクを、狭いインクヘッド通路を通過させるため、極めて大きなせん断力が生じる。よって、インクは、比較的低い粘度であることが求められる。そのため、インクジェット用インクでは、溶剤が最大の比率を占める。使用する溶剤の違いによって、インクはおおよそ、水性、油性、UV硬化の3種に区分される。中でも、顔料型油性インクは主に、ポリ塩化ビニル(PVC)材質に直接ジェットプリントされ、屋外の大型広告に応用されている。顔料型油性インクはさらに、強溶剤インク(solvent inks)、弱溶剤インク(mild solvent inks)、環境保護溶剤インク(ECO-solvent inks)の3種に区分される。
強溶剤インクは、耐腐食性が強く、無コーティング層のポリ塩化ビニル等物件中に浸透させることができ、付着力が最適で、図案の解析度も高い。しかし、強溶剤インクは、刺激的臭気があり、しかも人体及び環境に対してより大きな害のある化学物質であるシクロヘキサノン、イソホロン等の耐腐食性が強いケトン類溶剤が使用されることが多い。
弱溶剤インクは、ケトン類溶剤を、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等の比較的温和なエステル類溶剤に換え、これを主要原料とする。この溶剤を使用することの長所は、顔料に対する分散性に優れるため、分散研磨時間を短縮することができ、顔料はより良い発色性と光沢を備え、分散顔料型インクジェット用インクに選ばれ易いという点である。欠点は、溶剤の揮発速度が速く、強刺激性臭気を備えることである。特許文献1に開示するエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートは、含水量が比較的高い、或いは湿度が比較的高い環境で分解すると、酸性物質を生じる。特許文献2に指摘するように、この種の酸性物質は、インクヘッドの腐食を招き易い。これにより、インクヘッドは、飛行曲げや切れの状況、インクジェットの品質に悪影響を及ぼすため、アルコールアミン類化合物を添加して、酸性物質を抑制する必要がある。特許文献3においても、インクの酸食問題について掲示している。特許文献3では、シクロヘキシルアミンとイミダゾール類化合物を、酸の調節剤として使用する。しかし、アルコールアミン類、イミダゾールの調節剤は共に、比較的高い毒性と腐食性を備えるため、使用及び操作において、安全上心配がある。
第三種のタイプは、環境保護型インクで、エーテルアルコール類を主要溶剤とする。例えば、ジエチレングリコールモノジエチルエーテルを主要なインク組成溶剤と顔料分散溶剤成分として使用する。これら溶剤を使用することの長所は、毒性が比較的低く、しかも刺激性臭気を含まないため、安全性が大幅に向上する点である。欠点は、溶剤の沸点がわずかに低く、揮発性が高い(VOCs,Volatile rganic compounds)点である。さらに、これら溶剤は極性が比較的低く、高分子分散剤の溶解が比較的劣り、分散が容易でないため、インク製造の難易度が比較的高い。加えて、溶剤そのもの表面張力が比較的低い。表面張力が低すぎれば、プリント画像が滲み易い他、プリントに長期間使用すれば、インクヘッドにインクがたまり、インクジェットのスムーズ性に影響が及ぶ。該類溶剤は、ポリ塩化ビニル材質に対して、一切の耐腐食性を備えないため、該類溶剤の使用には、適当な溶剤或いは添加剤を組み合わせて使用し、インクの表面張力を高め、材質に対する耐腐食性を向上させる必要がある。特許文献4中では、25−45%のプロピレンカーボネートを、エーテルアルコール類溶剤に添加し、インク中の揮発物含量を低下させる。しかし、含量が高すぎれば、画像が乾きにくくなり、プリント速度を高めることができない。特許文献5では、油性インクジェット用インクエーテルアルコール類溶剤中に、γ-ブチロラクトン (γ-Butyrolactone)溶剤を添加する。これにより、ポリ塩化ビニル材質に対して、非常に優れた浸透反応力を発揮できる他、インクのレベリングと乾燥速度を高めることができる。該各配合は、高沸点、低蒸気圧の作業環境を提供することができる。
しかし、環境保護法規の厳格化と化学品に対する研究の発展により、最新のCLP/GHS Annex VI to Regulation (EC) No 1272/2008では、γ-ブチロラクトン溶剤の安全性は、もともとの警告(Xi:Warning)「R22飲み込むと有害性がある」と「R36目に対して刺激性がある」という標示から、「R22飲み込むと有害性がある」、「R41目に対して深刻な傷害がある」、「R67蒸気が眠気とめまいを引き起こす危険(Danger)がある」に変更されている。特許文献6では、エーテルアルコール類溶剤中に1−30%のメチル或いはエチルピロリドンを添加する。これは、刺激性臭気が低く、ポリ塩化ビニル材質に対して、非常に優れた溶解力を備える。しかし、最新EUのREACH法規によれば、メチルピロリドンは、生殖能力に対して影響を及ぼすとされ、既に、高懸念物質(SVHC, Substances of Very High Concern)に加えられている。この他、高極性のピロリジノン類溶剤をあまりに多く添加すると、インクヘッドの材質を溶かし、破壊してしまう。上記を総合すると、ケトン類、エステル類溶剤は、ポリ塩化ビニル材質に対してより良い耐腐食性を備えるが、臭気が強いため、安全性も低い。そのため、化学安全法規の変遷に応じて、化学溶剤を適時に選択し、インクの安全性を向上させ、これと共に良好な解析度を実現する必要がある。本発明は、従来のインクジェット用インク組成物の上記した欠点に鑑みてなされたものである。
米国特許US5,371,279号明細書 米国特許US2009/0139432 A1号明細書 欧州特許EP 2284226A1号明細書 世界特許WO 2010/133889 A2号明細書 米国特許US7,125,447 B2号明細書 米国特許US2005/0148689 A1号明細書
本発明の目的は、1−10% N-エチルピロリドン、1−20%プロピレンカーボネート、50−80%エーテルアルコール類溶剤、顔料、分散剤、樹脂、可塑剤、界面活性剤、環状第三級アミン化合物の酸調整剤を含む低臭気環境保護型ナノ顔料インクジェット用インク組成物を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明は下記の低臭気環境保護型ナノ顔料インクジェット用インク組成物を提供する。低臭気環境保護型ナノ顔料インクジェット用インク組成物は、N-エチルピロリドンとプロピレンカーボネート溶剤を結合させて使用し、γ-ブチロラクトンに置換し、インクジェット用インクの表面張力を調節でき、ポリ塩化ビニル材質に対しての溶解性を増強でき、インクのインクジェットスムーズ性、レベリング性、乾燥速度を高めることができ、該各配合は、高沸点、低蒸気圧の安全な作業環境を提供でき、該N-エチルピロリドン溶剤は、ポリ塩化ビニルに対して非常に優れた溶解力を備え、表面張力は、39 dyne/cmで、蒸気圧は、20°C時に1.0 hPa以下で、該プロピレンカーボネートの表面張力は、42 dyne/cmで、蒸気圧は、20°C時に0.17 hPaで、溶剤の割合を調節することで、インクの表面張力を調節する作用を達成し、良好なレベリング性、インクジェットスムーズ性、プリント解析度を備え、γ-ブチロラクトンを添加する場合と相同の効果を達成し、しかも、該各溶剤引火点は、90°C以上で、VOCsを低下させ、インクの引火点を引き上げることができ、一切の刺激性臭気がなく、危険(Danger)もなく、インク全体の安全性を高めることができ、該N-エチルピロリドンの添加量は、該インクジェット用インク組成物総重量の1〜10%を占め、5〜10%が好ましく、該プロピレンカーボネート、或いはエチレンカーボネートの添加量は、該インクジェット用インク組成物総重量の1〜20%を占め、5〜15%が好ましい。
酸調整剤は、第三級アミンピペリジン、第三級アミンピペリジノール、第三級アミンピペリジンピリジンケトン、第三級アミンピロリジン、第三級アミンピロリジノール、第三級アミンピロリドン、第三級アミンピペラジン化合物より少なくとも一種が選択され、該酸調整剤は、該インクジェット用インク組成物総重量の0.1〜3.0%を占め、該酸調整剤は、1 - メチル - 3 - ピペリジンエチル、1 - (2 - ヒドロキシエチル) -4 - (3 - ヒドロキシプロピル) ピペリジン、3 - (1 - ピペリジニルメチル)フェノール、1 -メチルピペリジン -3 - メタノール、1,3 - ビス - [1 - (2 - ヒドロキシエチル) -4 - ピペリジン-イル]プロパン、N-メチル -3 - ヒドロキシピペリジン、N-エチル-3 - ヒドロキシ-ピペリジン、4 -アセチル-アミノ-1 - ベンジルピペリジン、1 -メチル-2 -ピペリジンメタノール、N-ヒドロキシエチルピペリジン、3−(1−ピペリジン基)−プロピオン酸エチル、ピペリジンペンタノール、トロピンアルコール、1 - (2’-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6 - テトラメチル - 4 - ピペリジノール、5 - ピペリジノール、N-メチル -4 - ピペリドン、N-エチル -4 - ピペリドン、N-(2 - フェニールエチル) -4 - ピロリドン、N-ベンジルピペリドン、1,3-ジメチル-4-ピロリジンケトン、トロピンケトン、N-(2-ヒドロキシエチル)-ピロリジン、3-ジメチルアミノピロリジン、1 - (1 - ピロリジン)シクロペンテン、1-(1-ピロリジン)シクロヘキセン、1 -エチル - 3 - ヒドロキシ - ピロリジン、1 - イソプロピル-3 -ヒドロキシピロリジノール、1 -ベンジル-3 -ピロリジノール、1 - アセチル - 4- (4 - ヒドロキシフェニール) ピペラジンで、単独或いは混合して使用可能で、該酸調整剤により、水を抽出した該インクジェット用インク組成物の酸アルカリ値は、pH 6.0〜9.0となる。
エーテルアルコール類溶剤は、インクジェット用インクの調製に適した従来の主要溶剤で、適した溶剤は、グリコールエーテルで、その構造式は(1)或いは(2)で、その内、R1−R6は、水素原子或いはアルキル基で、nは、2〜5の重複ユニット番号で、
R1−O(CH2CH−R2O)n−R3 (1)
R4−(C=O)−O−(CH2CH−R5O)n−R6 (2)
該各溶剤は、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等で、その内、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエチルエーテル、テトラエチレンジプロピレングリコールモノメチルエステルは、臭気が比較的低く、使用に最適で、該エーテルアルコール類溶剤添加量は、該インクジェット用インク組成物総重量の50〜80%を占め、60〜75%が好ましい。
溶剤型インクジェット用インクに使用可能な樹脂は、インクの粘度特性を調整し、各種のノズルとプリンタ規格に符合させる要求のほか、材料に対する密着性、耐引っかき性、耐磨耗性、防水性、輝度増加及び色剤の耐候度改善等の機能を有する必要があり、さらに着色剤の分散性を損なうことがなく、さらに、インクの揮発により、インクヘッドに樹脂が成膜し硬化した後乾燥してしまい、斜め噴射、或いは永久性の詰まりを形成することがないよう、該樹脂の可塑剤を組み合わせて使用する必要があり、これにより膜面は弾性を備え、完全に硬化することがなくなり、非常に優れた溶解性を備え、使用可能な樹脂は、ポリビニルアセテート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアクリル酸樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アルデヒドケトン樹脂、フェノリック樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース樹脂で、単独使用或いは混合使用が可能で、ポリ塩化ビニル材質上で最適な密著効果を持たせるためには、ポリビニルアセテート樹脂が最も使用に適し、分子量5,000〜100,000の樹脂を使用することができ、分子量10,000〜60,000が最適で、しかもガラス転化温度は、40〜80℃(Tg)で、樹脂は、ザ・ダウ・ケミカル社(Dow Chemical)生産のUCAR(登録商標)溶液重合のビニル樹脂シリーズ:VYHH、VYNS-3、VYNC-P、VMCH、VAGD、VAGF、VAGC、VAGH、VYLF-X、VROH、VERR-40、VMCA、ワッカー社(Wacker)生産のVINNOL(登録商標)表面塗装樹脂シリーズ:E15/40A、E15/45、E15/45M、E15/48A、E20/45、E22/48A、H11/59、H14/36、H15/42、H15/45M、H15/50、H40/50、H40/55、H40/60、H30/48M、H40/43、である。
該樹脂は、単独添加、或いは混合使用が可能で、視耐引っかき性度、防水性と耐引っかき性度、防水性、光沢に応じて決め、フタル酸エステル類、アルキルスルホン酸フェノールエステル類、アジピン酸或いはキワイ酸類、ヒマシ油、リン酸塩類、クエン酸エステル類可塑剤を添加し、環境保護型可塑剤の添加が好ましく、例えば、クエン酸トリブチル、アセチル化クエン酸トリブチル、アジピン酸ジイソノニルで、添加量は、樹脂重量比約0.01〜5倍の量で、これにより成膜後の樹脂は、インクに対して完全に溶解し、この要求を達成することができ、揮発性が比較的高い溶剤を使用していても、インクジェットヘッドが高圧高熱の環境であっても、なお軟化状態にあり、インクジェットヘッドは詰まることがなく、噴出後は、常温下で硬化し、耐引っかき性、防水特性を備え、使用基材の違いに応じて、樹脂を組み合わせて混合使用でき、最適な付着性を備え、形成された薄膜の強度は良好で、最良の効果を達成することができる。
本発明中では、ジエチレングリコールモノジエチルエーテルを主溶剤の分散顔料として使用し、使用顔料の初期粒径は、50〜500 nmで、50〜200 nmが好ましく、有機溶剤に対する溶解係数が8〜11の市販分散剤製品を使用し、例えば、ビックケミー社(BYK Chemie) DISPERBYK(登録商標)シリーズ:BYK-161、BYK-162、BYK-167、BYK-168、BYK-2000、BYK-2164、ルーブリゾール社(Lubrizol) Solsperse(登録商標)シリーズ:Solsperse-32000、Solsperse-32500、Solsperse-35100、Solsperse-37500、Solsperse-71000、Solsperse-76500、エボニック社(Evonik) TEGO(登録商標) Dispers シリーズ:TEGO Dispers-650、TEGO Dispers-651、TEGO Dispers-652、TEGO Dispers-655、TEGO Dispers-670、TEGO Dispers-685、TEGO Dispers-710で、分散剤の使用量は、顔料重量比約0.1〜2倍の量で、0.2〜0.8倍の量が好ましく、インクは、白色或いは有色の無機或いは有機顔料を使用可能である。無機顔料或いは有機顔料は、例えば、二酸化チタン、アントラキノン、ピリミジン、ジケトピロロピロール、ベンゾイミダゾールケトン、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、(イソインドール)ケトン系顔料、(キナルジン)ケトン系顔料、ジオキサジン系顔料、インダンスレン系顔料、ピレン系顔料、ピレンケトン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノンケトン系顔料、或いは金属錯化合物顔料とする。顔色は、Yellow 1、Yellow 3、Yellow 12、Yellow 13、Yellow 14、Yellow 17、Yellow 65、Yellow 73、Yellow 74、Yellow 75、Yellow 81、Yellow 83、Yellow 97、Yellow 126、Yellow 127、Yellow 139、Yellow 150、Yellow 151、Yellow 154、Yellow 174、Yellow 176、Yellow 180、Yellow 183、Yellow 188、Orange 5、Orange 13、Orange 16、Orange 34、Orange 36、Red 2、Red 3、Red 4、Red 8、Red 9、Red 12、Red 14、Red 21、Red 22、Red 23、Red 31、Red 48:1、Red 48:2、Red 48:3、Red 48:4、Red 49:1、Red 49:2、Red 52:1、Red 52:2、Red 53:1、Red 53:3、Red 57:1、Red 63:1、Red 81、Red 112、Red 122、Red 144、Red 146、Red 166、Red 170、Red 171、Red 175、Red 176、Red 177、Red 179、Red 184、Red 185、Red 208、Red 210、Red 243、Red 266、Violet 1、Violet 3、Violet 19、Violet 23、Violet 27、Blue 1、Blue 15:1、Blue 15:2、Blue 15:3、Blue 15:4、Blue 56、Blue 61、Green 7、及びBlack 7を含み、無機分散性顔料(inorganic pigment)は、Pigment Yellow 32、Pigment Yellow 34、Pigment Yellow 36、Pigment Yellow 42、Pigment Red 101、Pigment Red 104、Pigment Blue 27、Pigment Blue 29、Pigment Green 17、Pigment Black 11、及びPigment Orange 21を含み、これら顔料は、単独使用、或いは混合使用が可能で、研磨方式は、公知の方法を採用し、顔料分散インク組成物を製造することができ、例えば、上記の各成分を混合し、しかも快速ミキサーを利用し混合して撹拌し、ボールミル、ローラーミル、ボール研磨機、サンダー、或いは針状研磨機等を用いて混合し粉碎後、遠心分離方式或いはろ過により、顔料の比較的大きい顆粒と未溶解物質を除去後、ろ過速度と粒径分析器により、分散着色剤の品質を判別する。
界面活性剤を利用し、インクの表面張力と消泡性を調節し、インクの表面張力は、基材より低くなければならず、さもなくば良好なコーティング塗布効果が得られず、表面張力が低すぎれば、インクヘッドにインクがたまり易く、よって、表面張力を25〜40 dyme/cmに調節し、28〜30 dyme/cmの間が好ましく、使用可能な界面活性剤は、TEGO(登録商標)Wet KL 245、Wet 250、Wet 260、Wet 265、Wet 270、Wet 280;Perenol(登録商標)F3、F40、F41、F45、S4、S43;CoatOsil(登録商標)1211、1300、1706、1757、1770、2400、2810、3500、3501、3503、3505、3509、3573;Ciba(登録商標)EFKA(登録商標)3030、3033、3232、3288、3600、3777、3883;BYK(登録商標)141、302、307、310、331、333、337、410、1752、9077を含み、単独添加或いは混合使用が可能で、インク中には、ベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類、フェノール類紫外線吸收剤、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)或いはジブチルヒドロキシトルエン(BHT)抗酸化剤を添加することができ、これにより、光線中の紫外線の、顔料に対する破壊作用を効果的に緩めることができ、樹脂の酸化を防止でき、添加量は0.1〜3%である。
インクヘッドのノズルは、インク中の化学物質に容易に腐蝕され、損壊し易く、これにより斜め噴射、或いは詰まり現象が起きるが、最も多い原因は、溶剤、樹脂等のインク中の成分が、環境中水分の影響を受け、水解現象を生じることで、これにより酸性物質を生じ、インクヘッド上のコーティング層と反応し、コーティング層の剥離を引き起こすことで、よって、酸の調節剤を添加する必要があり、常用される酸調節剤は、アルコールアミン類とイミダゾール類化合物で、該各調節剤は共に、比較的高い毒性と腐蝕性を持るため、多くは「危険標示」に分類され、操作及び使用上の安全に疑義が存在し、各アルカリ基を使用することで、分散剤と非常に容易に競爭反応が起き、顔料着色剤の安定性を悪くしてしまい、本発明は、ピペリジン(Piperidine)、ピペリジノール(Piperidinol)、ピペリドン(Piperidone)、ピロリジン(Pyrrolidine)、ピロリジノール(Pyrrolidinol)、ピロリジノン(Pyrrolidinone)、ピペラジン(Piperazine)等の環状第三級アミン化合物を使用し、これらは腐食性と化学毒性が比較的低く、環状の構造はより大きな立体障害を備え、分散剤及び顔料との間で競爭反応が起きず、インク保存の安定性を高め、水抽出インク後の酸アルカリ値を6〜9の間に効果的にコントロールでき、酸アルカリ値は、7〜8が好ましい。
適した酸調節剤は、1 - メチル - ピペリジンエチル、1 - (2 - ヒドロキシエチル) -4 - (3 - ヒドロキシプロピル) ピペリジン、3 - (1 - ピペリジニルメチル)フェノール、1 -メチルピペリジン -3 - メタノール、1,3 - ビス - [1 - (2 - ヒドロキシエチル) -4 - ピペリジン-イル]プロパン、N-メチル -3 - ヒドロキシピペリジン、N-エチル-3 - ヒドロキシ-ピペリジン、4 -アセチル-アミノ-1 - ベンジルピペリジン、1 -メチル -ピペリジンメタノール、N-ヒドロキシエチルピペリジン、3−(1−ピペリジン基)−プロピオン酸エチル、ピペリジンペンタノール、トロピンアルコール、1 - (2’-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6 - テトラメチル - 4 - ピペリジノール、5 -メチルピペリジノール、N-メチル -4 - ピペリドン、N-エチル -4 - ピペリドン、N-(2 - フェニールエチル) -4 - ピロリドン、N-ベンジルピペリドン、1,3-ジメチル-4-ピロリジンケトン、トロピンケトン、N-(2-ヒドロキシエチル)-ピロリジン、3-ジメチルアミノピロリジン、1 - (1 - ピロリジン) シクロペンテン、1-(1-ピロリジン)シクロヘキセン、1 -エチル - 3 - ヒドロキシ - ピロリジン、1 - イソプロピル-3 -ヒドロキシピロリジノール、1 -ベンジル-3 -ピロリジノール、1 - アセチル - 4 - (4 - ヒドロキシフェニール) ピペラジンで、単独添加、或いは混合使用が可能で、添加量は、0.1〜3%で、0.1〜1%が好ましい。
上記した低臭気環境保護型ナノインクジェット用インク組成物のインク引火点は、大気圧下≧60℃において、ポリ塩化ビニル材質上に記録され使用される。
上記した低臭気環境保護型ナノインクジェット用インク組成物中の粘度範囲は、25℃では3.0〜20 cpsの間で、表面張力は、25〜40 dyne/cmの間で、28〜30の間に調節することが好ましい。
本発明の低臭気環境保護型ナノ顔料インクジェット用インク組成物において、添加量の割合は、インクの色、機種によるインクヘッド規格の違いに応じて、単独で添加、或いは混合して添加することができ、本発明インクジェット用インク組成物は、さまざまなブランドの圧電式インクヘッドのインクジェットプリンタに使用でき、ポリ塩化ビニルの基材上にプリントすることができる。
本発明の技術内容、構造特徴、達成する目的を詳細に説明するため、以下に実施例を挙げ並びに図面を組み合わせて説明する。
ナノ顔料分散液の調製
68重量比のジエチレングリコールモノジエチルエーテル中に、20重量比のカーボンブラック(日本三菱化学,MA-100R)と12重量比の分散剤(ドイツエボニック社、TEGO Dispers-652)を添加し、高速撹拌分散機で、回転速度を500 rpmに設定し、1時間撹拌後に、体積比50%のジルコニウムビーズ(2.0 mm)を、ビーズミル中に添加し、プレ分散を行う。得られた粗磨顔料分散液の平均粒径は、1μm以下である。粗磨顔料分散液を、ナノ研磨機中に送り分散を行い、粒径分析及びろ過を行い、黒色顔料分散液を得る。その平均粒径は、80 nmで、粘度は10 cpsである。
78重量比のジエチレングリコールモノジエチルエーテル中に、15重量比のC.I. Pigment Y150 (ドイツ・バイエル社、Yellow E4GN)と6重量比の分散剤(ドイツ・ルーブリゾール社、S76500)を添加し、高速撹拌分散機で、回転速度を500 rpmに設定し、1時間撹拌後、体積比50%のジルコニウムビーズ(2.0 mm)を加え、ビーズミル中でプレ分散を行う。得られた粗磨顔料分散液の平均粒径は、1μm以下である。粗磨顔料分散液を、ナノ研磨機中に送り、分散を行い、粒径分析及びろ過を経て、黄色顔料分散液を得る。その平均粒径は150 nmで、粘度は20 cpsである。
78重量比のジエチレングリコールモノジエチルエーテル中に、15重量比のC.I. Pigment R122 (日本DIC社、Magenta RG)と6重量比の分散剤(ドイツルーブリゾール社、S32000)を添加し、高速撹拌分散機で、回転速度を500 rpmに設定し、1時間撹拌後、体積比50%のジルコニウムビーズ(2.0 mm)を加え、ビーズミル中でプレ分散を行う。得られた粗磨顔料分散液の平均粒径は、1μm以下である。粗磨顔料分散液を、ナノ研磨機中に送り、分散を行い、粒径分析及びろ過を経て、紅紫色顔料分散液を得る。その平均粒径は、120 nmで、粘度は15 cpsである。
68重量比のジエチレングリコールモノジエチルエーテル中に、20重量比のC.I. Pigment Blue 15:3 (日本DIC社、Blue 5412SD)と12重量比の分散剤 (ドイツ・ビックケミー社、BYK-2164)を添加し、高速撹拌分散機で、回転速度を500 rpmに設定し、1時間撹拌後、体積比50%のジルコニウムビーズ(2.0 mm)を加え、ビーズミル中でプレ分散を行う。得られた粗磨顔料分散液の平均粒径は、1 μm以下である。粗磨顔料分散液を、ナノ研磨機中に送り、分散を行い、粒径分析及びろ過を経て、藍紫色顔料分散液を得る。その平均粒径は、120 nmで、粘度は10 cpsである。
低臭気環境保護型ナノ顔料インクジェット用インク実施例は、表1に示す。
Figure 0005547761
インク評価テスト項目
1.インクジェット用インク組成物の粘度テストは、Brookfield DV-E型番号の回転粘度計を用い、温度を25℃に制御した。
2.インクジェット用インク組成物の表面張力テストは、日本協和界面科学株式会社CBVP-A3製の表面張力機を用いた。
3.インクジェット用インク組成物の粒径テストは、日本HORIBAのLA-950粒径分析器を用い、インクD50とD90粒径を検査した。
4.インクジェット用インク組成物の酸アルカリ値テストは、インクを45℃恒温オーブン内に保管し、二週間毎にインク15gを取り出し、蒸留水85gを加え、室温で30分撹拌後、ろ過して液体部分を取り出し、pH meterで溶液の酸アルカリ値を検査し、連続8週間行い、酸アルカリ値の変化を記録した。
評価A:pH測定値は7以上。
評価B:pH測定値は6〜7。
評価C:pH測定値は6以下。
5.インクジェット用インク組成物の高温安定性テスト:インクを広口瓶中に注入し、45℃恆温環境下で8週間放置後、室温に戻し、粘度と粒径分析を行った。
評価A:インク粘度と粒径測定値変化は5%以下。
評価B:インク粘度と粒径測定値変化は10%以下。
評価C:インク粘度と粒径測定値変化は10%以上。
6.インクジェット用インク組成物の低温安定性テスト:インクを広口瓶中に注入し、−10°C恆温環境下で8週間放置後、室温に戻し、粘度と粒径分析を行った。
評価A:インク粘度と粒径測定値変化は5%以下。
評価B:インク粘度と粒径測定値変化は10%以下。
評価C:インク粘度と粒径測定値変化は10%以上。
7.インクジェット用インク組成物のインクジェット安定性テストは、日本EPSON DX5インクヘッドを利用し、連続印刷して、切れや飛行曲げ、インク飛散の状況がないかを観察する。
評価A:12時間連続試験期間に、切れや飛行曲げ、インク飛散の状況は5回より少ない。
評価B:12時間連続試験期間に、切れや飛行曲げ、インク飛散の状況は5回から10回である。
評価C:12時間連続試験期間に、切れや飛行曲げ、インク飛散の状況は10回より多い。
8.インクジェット用インク組成物のインクジェットノズルテストは、EPSON DX5インクヘッドを利用し、インクジェットノズルテストを行った。ジェットプリント10mの完了後に、インクジェットノズルの状況を検査した。インクヘッドを放置し、インク吸収台が3日間停止後に、機器の一般的なインクヘッド清掃機能を起動し、次にインクジェットノズルテストプリントを行い、インクジェットノズルのインクを完全に出す必要があるか、ノズルの詰まり、飛行曲げの現象がないかどうかを、繰り返し3ヶ月観察した。
評価A:インクジェットノズルのインクを完全に噴出する必要があり、ノズルの詰まり、飛行曲げの現象がない。
評価B:インクジェットノズルのインクを完全に噴出する必要があり、飛行曲げの現象がある。
評価C:インクジェットノズルにノズルの詰まり、飛行曲げの現象がある。
9.インクジェット用インク組成物のインクジェット画像表現テストは、インクジェットプリントハローインクテストラインとカラーブロック交差画像を、光沢のあるポリ塩化ビニル材質上において、プリント完成後、画像表現状況を観察した。
評価A:滲みがなく、画像表現が明晰である。
評価B:インク重畳エリアに滲みがあるが、画像表現は良好である。
評価C:滲みが厳重で、画像表現は不良である。
10.インクジェット用インク組成物の耐磨耗テストは、BYK 5005耐磨耗テスト機により、図面に1000回の往復ブラシ洗浄を行い、プリント画像脱落の状況を観察した。
評価A:画像には明確な剥落がなく、画像が完全に維持されている。
評価B:画像に一部剥落があるが、画像が良好に維持されている。
評価C:画像に厳重な剥落があり、画像表現が不良である。
11.耐アルコール性テストは、耐磨耗テスト機により、純度10%のアルコールをしみ込ませたコットンを用い、図面に5回の往復擦拭を行い、プリント画像脱落の状況を観察した。
評価A:画像には明確な剥落がなく、画像が完全に維持されている。
評価B:画像に一部剥落があるが、画像が良好に維持されている。
評価C:画像に厳重な剥落があり、画像表現が不良である。
12.プリント後の画像の光沢を観察した。テストするインクジェットの材質は光沢のあるポリ塩化ビニル材料で、インクジェットされた図案は、BYK AG-4442 gloss 60光沢度計を用い、図案の光沢を測定した。
評価A:輝度測定値が5%以上アップした。
評価B:輝度測定値が5%以内アップした。
評価C:輝度測定値はアップしないか、低下した。
13.乾燥速度評価は、カラーブロックパターンを光沢のあるポリ塩化ビニル材料上にプリントし、室温で一定時間おいた後、白い紙による押圧テストを行い、色が紙に移らないかどうかを観察した。
評価A:5分以内。
評価B:5〜10分以内。
評価C:10分以上。
14.インク臭気評価は、ガラスビーカーに20mLのインクを入れ、ランダムサンプリングの方式で、20人に臭いをかいでもらい、全体評価を統計した。
評価A:インクには明確な臭気がなく、臭いをかいでも不快感がない。
評価B:インクにはいくらか臭気があるが、臭いをかいでもそれほど不快ではない。
評価C:インクには厳重な臭気があり、臭いをかぐと刺激臭があり、不快である。
評価テストの結果は、表2中に示す。
Figure 0005547761
表2は、本発明低臭気環境保護型ナノインクジェット用インクサンプルが、評価項目を完全に満たせることを示している。その成績は、市販のインクより優れ、従来のインク設計を打ち破るもので、インクヘッドの保護作用を兼ね備える。危険性を備える一切の化学物質を添加せず、従来のインクジェット用インク溶剤のような刺激臭がなく、安全と品質に対する要求を同時に満たすことができる。
表3と表4は、比較サンプル実験データを示す。比較サンプル1−5は、プリント品質が比較的劣り、乾燥速度が比較的遅く、しかも滲み現象が起き易いことを示す。サンプルは、インクが酸化し、インクヘッドに飛行曲げの現象が生じることを示す。比較サンプル6−7は、酸調節剤添加量が少なすぎる時には、酸アルカリ値が下がり続け、多すぎる時には、高温安定性が劣り、インク臭気が強くなることを示す。比較サンプル8は、ポリビニルアセテート樹脂が、ポリアクリル酸樹脂に比べ、より優れた引っかき抵抗性と耐アルコール性を有することを示す。
Figure 0005547761
Figure 0005547761
本発明組成分添加量の割合は、インクの色、機種によるインクヘッド規格の違いに応じて、単独で添加、或いは混合して添加することができる。本発明インクジェット用インク組成物は、さまざまなブランドの圧電式インクヘッドのインクジェットプリンタに使用でき、ポリ塩化ビニルの基材上にプリントすることができる。
以上述べたことは、本発明の実施例にすぎず、本発明の実施の範囲を限定するものではなく、本発明の特許請求の範囲に基づきなし得る同等の変化と修飾は、いずれも本発明の権利のカバーする範囲内に属するものとする。

Claims (17)

  1. 低臭気で環境にも優しいナノ顔料インクジェット用インク組成物において、
    インクジェット用インク組成物の総重量に対して、
    1から10重量%のN-エチルピロリドン、
    1から20重量%のプロピレンカーボネート、
    50から80重量%のグリコールエーテル溶剤
    ナノ粒子サイズを有するナノ顔料である顔料、
    分散剤、
    樹脂、
    可塑剤、
    界面活性剤、及び、
    インクジェット用インク組成物の総重量に対して、0.1から3.0重量%の、少なくとも一種の環状第三級アミン化合物である酸調整剤を含むことを特徴とする、ナノ顔料インクジェット用インク組成物
  2. 請求項1記載のナノ顔料インクジェット用インク組成物において、前記酸調整剤は、第三級アミンピペリジン、第三級アミンピペリジノール、第三級アミンピペリドン、第三級アミンピロリジン、第三級アミンピロリジノール、及び、第三級アミンピペラジンからなる群より選択された少なくとも一種の化合物が選択されることを特徴とする、ナノ顔料インクジェット用インク組成物。
  3. 低臭気で環境にも優しいナノ顔料インクジェット用インク組成物において、
    N-エチルピロリドン、
    プロピレンカーボネート、
    グリコールエーテル溶剤、
    顔料、
    分散剤、
    樹脂、
    可塑剤、
    界面活性剤、及び、
    インクジェット用インク組成物の総重量に対して0.1から3.0重量%の、少なくとも一種の環状第三級アミン化合物である酸調整剤を含み、該酸調整剤は、1 - メチル -3 - ピペリジンエチル、1 - (2 - ヒドロキシエチル) -4 - (3 - ヒドロキシプロピル) ピペリジン、3 - (1 - ピペリジニルメチル)フェノール、1 -メチルピペリジン -3 - メタノール、1,3 - ビス - [1 - (2 - ヒドロキシエチル) -4 - ピペリジン-イル]プロパン、N-メチル -3 - ヒドロキシピペリジン、N-エチル-3 - ヒドロキシ-ピペリジン、4 -アセチル-アミノ-1 - ベンジルピペリジン、1 -メチル-2 -ピペリジンメタノール、N-ヒドロキシエチルピペリジン、3−(1−ピペリジン基)−プロピオン酸エチル、ピペリジンペンタノール、トロピンアルコール、1 - (2’-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6 - テトラメチル - 4 - ピペリジノール、1,3-ジメチル-4-ピロリジンケトン、トロピンケトン、N-(2-ヒドロキシエチル)-ピロリジン、1 - (1 - ピロリジン) シクロペンテン、1-(1-ピロリジン)シクロヘキセン、1 -エチル - 3 - ヒドロキシ - ピロリジン、1 - イソプロピル-3 -ヒドロキシピロリジノール、1 -ベンジル-3 -ピロリジノール、1 - アセチル - 4 - (4 - ヒドロキシフェニール) ピペラジンからなる群より少なくとも一種が選択されることを特徴とする、ナノ顔料インクジェット用インク組成物。
  4. 請求項1記載のナノ顔料インクジェット用インク組成物において、前記グリコールエーテル溶剤は、構造式(1)或いは(2)を備え、
    R1−R6は、水素原子或いはアルキル基で、
    nは、2〜5の整数で、
    R 1 −O(CH 2 CH−R 2 O) n −R 3 (1)
    R 4 −(C=O)−O−(CH 2 CH−R 5 O) n −R 6 (2)
    であることを特徴とする、ナノ顔料インクジェット用インク組成物。
  5. 請求項1記載のナノ顔料インクジェット用インク組成物において、前記ナノ顔料インクジェット用インク組成物は25℃では3.0〜20 cpsの粘度範囲を有し、
    25〜40 dyne/cmの表面張力を有することを特徴とする、ナノ顔料インクジェット用インク組成物。
  6. 請求項1記載のナノ顔料インクジェット用インク組成物において、前記樹脂は、ポリビニルアセテート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアクリル酸樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アルデヒドケトン樹脂、フェノリック樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース樹脂からなる群より選択されることを特徴とする、ナノ顔料インクジェット用インク組成物。
  7. 請求項1記載のナノ顔料インクジェット用インク組成物において、前記可塑剤は、クエン酸トリブチル、アセチル化クエン酸トリブチル、アジピン酸ジイソノニルからなる群より少なくとも一種が選択されることを特徴とする、ナノ顔料インクジェット用インク組成物。
  8. 請求項1記載のナノ顔料インクジェット用インク組成物において、前記顔料は、有機或いは無機顔料とされることを特徴とする、ナノ顔料インクジェット用インク組成物。
  9. 請求項3記載のナノ顔料インクジェット用インク組成物において、前記酸調整剤により、水抽出後の該ナノ顔料インクジェット用インク組成物の酸アルカリ値が、pH 6.0〜9.0となるよう調整されることを特徴とする、ナノ顔料インクジェット用インク組成物。
  10. 請求項1記載のナノ顔料インクジェット用インク組成物において、塩化ビニル材料上の前記インクジェット用インク組成物のインク引火点は、大気圧下で60℃に等しいかそれより高いことを特徴とする、ナノ顔料インクジェット用インク組成物。
  11. 請求項3記載のナノ顔料インクジェット用インク組成物において、
    前記グリコールエーテル溶剤は、その構造式が(1)或いは(2)で、
    R 1 −O(CH 2 CH−R 2 O) n −R 3 (1)
    R 4 −(C=O)−O−(CH 2 CH−R 5 O) n −R 6 (2)
    その内、R1−R6は、水素原子或いはアルキル基で、nは、2〜5の整数であることをることを特徴とする、ナノ顔料インクジェット用インク組成物。
  12. 請求項3記載のナノ顔料インクジェット用インク組成物において、前記ナノ顔料インクジェット用インク組成物は25℃では3.0〜20 cpsの粘度範囲を有し、
    25〜40 dyne/cmの表面張力を有することを特徴とする、ナノ顔料インクジェット用インク組成物。
  13. 請求項3記載のナノ顔料インクジェット用インク組成物において、前記樹脂は、ポリビニルアセテート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアクリル酸樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アルデヒドケトン樹脂、フェノリック樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース樹脂からなる群より選択されることを特徴とする、ナノ顔料インクジェット用インク組成物。
  14. 請求項3記載のナノ顔料インクジェット用インク組成物において、前記可塑剤は、クエン酸トリブチル、アセチル化クエン酸トリブチル、アジピン酸ジイソノニルからなる群より選択されることを特徴とする、ナノ顔料インクジェット用インク組成物。
  15. 請求項3記載のナノ顔料インクジェット用インク組成物において、前記顔料は、有機或いは無機顔料とされることを特徴とする、ナノ顔料インクジェット用インク組成物。
  16. 請求項3記載のナノ顔料インクジェット用インク組成物において、前記酸調整剤により、該ナノ顔料インクジェット用インク組成物の酸アルカリ値が、pH 6.0〜9.0となるよう調整されることを特徴とする、ナノ顔料インクジェット用インク組成物。
  17. 請求項3記載のナノ顔料インクジェット用インク組成物において、塩化ビニル材料上の前記インクジェット用インク組成物のインク引火点は、大気圧下で60℃に等しいかそれより高いことを特徴とする、ナノ顔料インクジェット用インク組成物。
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