JP2013209523A - 新規分散剤を使用したインクジェットインキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】低粘度、安定性良好な分散体を非常に早い分散時間で作成でき、かつ白化なく、高耐性なインキ塗膜を形成するインクジェットインキを提供すること。
【解決手段】重量平均分子量(Mw)が2000≦Mw≦15000、酸価(mgKOH/g)が5≦酸価≦20、アミン価(mgKOH/g)が20≦アミン価≦50であり、かつ主鎖が(ポリ)エチレンイミンで、側鎖に少なくとも(ポリ)カプロラクトンを含むことを特徴とする塩基性分散剤を使用することにより、低粘度、安定性良好な分散体を非常に早い分散時間で作成でき、かつ白化なく高耐性なインクジェットインキ組成物を提供する事にある。
【選択図】なし

Description

本発明は、溶剤系インクジェットインキに関する。
インクジェットプリンターに用いられるインキとしては、常温で固形のワックスインキ、水系溶剤や有機溶剤を主成分とした溶剤系インキ、水を主成分とした水性インキ、光の照射により硬化する光硬化インキ等があり、溶剤系インキは屋外広告用などの産業用途として広く用いられている。
屋外広告用途のインキは、インキ塗膜の高耐候性以外に、インキ塗膜の高光沢、広色域、高アルコール耐性、インキの高安定性等が求められている。光沢、色域は顔料の分散レベルが大きく影響している為、分散時間を長くせざるをえないという問題があった。また、インキ塗膜のアルコール耐性は、インキ作成時の樹脂比率の影響が高い為、出来るだけ樹脂比率を高める必要があるが、分散体の粘度如何によりアルコール耐性を良化させる為に必要な樹脂比率に未達となってしまう恐れがあり、これらのインク特性の全てを有するような溶剤型インクジェットインク組成物は、いまだ得られていない現状である。
特開2007−284642号公報 特開2006−56990号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、低粘度、安定性良好な分散体を非常に早い分散時間で作成でき、かつ白化なく、高耐性なインキ塗膜を形成するインクジェットインキを提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
本発明は、重量平均分子量(Mw)が2000≦Mw≦15000、酸価(mgKOH/g)が5≦酸価≦20、アミン価(mgKOH/g)が20≦アミン価≦50であり、かつ主鎖が(ポリ)エチレンイミンで、側鎖に少なくとも(ポリ)カプロラクトンを含むことを特徴とする塩基性分散剤、バインダー樹脂を含有するインクジェットインキ組成物に関する。
更に、有機溶剤としてグリコールモノエステル系溶剤、グリコールジエーテル系溶剤、もしくは乳酸エステル系溶剤のいずれか1つ以上を含むことを特徴とするインクジェットインキ組成物に関する。
本発明によれば、重量平均分子量(Mw)が2000≦Mw≦15000、酸価(mgKOH/g)が5≦酸価≦20、アミン価(mgKOH/g)が20≦アミン価≦50であり、かつ主鎖が(ポリ)エチレンイミンで、側鎖に少なくとも(ポリ)カプロラクトンを含むことを特徴とする塩基性分散剤を使用することで、低粘度、安定性良好な分散体を非常に短い分散時間で作成でき、かつ白化なく高耐性なインクジェットインキ組成物を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
一般的な溶剤系インクジェットインキの組成としては、顔料、顔料分散剤、バインダー樹脂などが用いられる。
本発明で使用される顔料分散剤について説明する。本発明で使用される顔料分散剤の重量平均分子量(Mw)は、2000≦Mw≦15000が好ましく、2000≦Mw≦10000がより好ましい。これは、Mwが2000を下回ると顔料分散体の安定性が不安定となり、また15000を上回るとインキ塗膜の白化現象が発生し、顔料の分散時間が長くなり、かつ顔料分散体の粘度が高くなる為、インキ中のバインダー樹脂比率が低下し耐アルコール性の低下につながる。
なお、重量平均分子量(Mw)はゲルパーミッションクロマトグラフィーによりスチレン換算分子量として求めることができる。
前記顔料分散剤の酸価(mgKOH/g)は5≦酸価≦20が好ましく、5≦酸価≦15がより好ましい。また、分散剤のアミン価(mgKOH/g)は20≦アミン価≦50が好ましく、25≦アミン価≦40がより好ましい。これは、顔料分散剤の酸価、アミン価が上記の範囲外の場合、安定性が極端に劣る為である。
前記顔料分散剤は、主鎖が(ポリ)エチレンイミンで、側鎖に少なくとも(ポリ)カプロラクトンを含むことが好ましい。これは、上記以外の主鎖、測鎖の分散剤を使用すると、分散時間が極端に長くなる為である。前記の主鎖、側鎖を有する分散剤を使用すると、分散時間が短くなり生産性が向上し、かつ、分散体の安定性が保たれるため好ましい。
前記、主鎖が(ポリ)エチレンイミンで、側鎖に少なくともポリ(ポリ)カプロラクトンを含む分散剤の合成方法として、公知の方法を利用することが出来る。
たとえば、(ポリ)カプロラクトンと(ポリ)エチレンイミンを窒素雰囲気下100〜180℃で撹拌することにより得られる。分散剤の重量平均分子量、酸価およびアミン価は、反応温度および撹拌時間を変更することにより、調整することができる。
ただし、所定の分散剤の重量平均分子量、酸価、アミン価を得られる方法であれば、制限を受けるものではない。
前記顔料分散剤は、塩基性分散剤が好ましく用いられ、市販品としては、ルーブリゾール社製のソルスパーズ11200、ソルスパーズ13240、ソルスパーズ13650、ソルスパーズ13940、ソルスパーズ16000、ソルスパーズ17000、ソルスパーズ18000、ソルスパーズ20000、ソルスパーズ24000SG、ソルスパーズ24000GR,ソルスパーズ28000、ソルスパーズ31845、ソルスパーズ32000、ソルスパーズ32500、ソルスパーズ32550、ソルスパーズ32600、ソルスパーズ33000、ソルスパーズ34750、ソルスパーズ35100、ソルスパーズ35200、ソルスパーズ37500、ソルスパーズ38500、ソルスパーズ39000、ソルスパーズ56000、ソルスパーズ71000、ソルスパーズ76500、ソルスパーズX300、ソルスパーズ9000、ソルスパースJ200、ビックケミー社製のDISPERBYK−108、DISPERBYK−109、DISPERBYK−112、DISPERBYK−116、DISPERBYK−130、DISPERBYK−161、DISPERBYK−162、DISPERBYK−163、DISPERBYK−164、DISPERBYK−166、DISPERBYK−167、DISPERBYK−168、DISPERBYK−182、DISPERBYK−183、DISPERBYK−184、DISPERBYK−185、DISPERBYK−2000、DISPERBYK−2008、DISPERBYK−2009、DISPERBYK−2022、DISPERBYK−2050、DISPERBYK−2150、DISPERBYK−2155、DISPERBYK−2163、DISPERBYK−2164、BYK−9077、味の素ファインテクノ社製のアジスパーPB821、PB822、PB823、PB824、PB827等が挙げられる。酸価、アミン価等の観点から、ソルスパーズ24000SG、ソルスパーズ24000GR、ソルスパーズ32000、ソルスパーズ33000、ソルスパーズ35000、ソルスパーズJ200等がより好ましい。これらの分散剤を顔料、溶剤の種類にあわせて使用することができる。前記分散剤はインキ中に0.1〜10重量%含まれることが好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%がよい。
使用する溶剤は、本発明において制限されるものではない。しかし、乾燥性、安定性等の観点より、グリコールモノエステル系溶剤、グリコールジエーテル系溶剤、もしくは乳酸エステル系溶剤を使用することが好ましい。
グリコールジエーテル系溶剤としては、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
更に、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、プロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート等のグリコールモノエステル類が挙げられる。
更に、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル、乳酸エチルヘキシル、乳酸アミル、乳酸イソアミル等の乳酸エステル系溶剤が挙げられる
また、上記以外に混合溶剤として使用できる有機溶剤は、プリンタヘッドを腐蝕したり、顔料を溶解させてしまうような溶剤以外は特に制限をうけるものではない。発明者らが使用検討を行った有機溶剤を例示すると、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールモノエーテル類、
エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールジアセテート、エチレングリコールアセテートプロピオネート、エチレングリコールアセテートブチレート、エチレングリコールプロピオネートブチレート、エチレングリコールジプロピオネート、エチレングリコールジブチレート、ジエチレングリコールアセテートプロピオネート、ジエチレングリコールブチレート、ジエチレングリコールプロピオネートブチレート、ジエチレングリコールジプロピオネート、ジエチレングリコールジブチレート、プロピレングリコールアセテートプロピオネート、プロピレングリコールアセテートブチレート、プロピレングリコールプロピオネートブチレート、プロピレングリコールジプロピオネート、プロピレングリコールジブチレート、ジプロピレングリコールアセテートプロピオネート、ジプロピレングリコールアセテートブチレート、ジプロピレングリコールプロピオネートブチレート、ジプロピレングリコールジプロピオネート、ジプロピレングリコールジブチレート等のグリコールジアセテート類、
メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール類、
アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n-プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル−n-ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n-アミルケトン、メチルイソアミルケトン、ジエチルケトン、エチル−n-プロピルケトン、エチルイソプロピルケトン、エチル−n-ブチルケトン、エチルイソブチルケトン、ジ−n-プロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ヘキシル、酢酸オクチル等のエステル類、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等のグリコール類、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ノナン、イソノナン、ドデカン、イソドデカン等の飽和炭水素類、
1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等の不飽和炭化水素類、
シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロデカン、デカリン等の環状飽和炭化水素類、
シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、1,1,3,5,7−シクロオクタテトラエン、シクロドデセン等の環状不飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、テルペン系溶剤、エーテル系溶剤、および環状イミドなどの一般的な有機溶剤が挙げられる。
これらの溶剤を単独で使用しても、2種類上を混合しても良い。中でも、樹脂溶解性、ノズル上での乾燥性の観点から(ポリ)エチレングリコールジエーテル系溶剤、(ポリ)エチレングリコールモノエーテルモノエステル系溶剤、乳酸エステル系溶剤が好ましい。具体的にはエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテル、乳酸エチル等が挙げられる。
更に、前記溶剤に追加して、含窒素系またはラクトン系溶剤を添加すると、印刷媒体表面を溶解させることができるため定着性、耐候性等を向上させることができる。例としては、3−メチル−2−オキサゾリジノン、3−エチル−2−オキサゾリジノン、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、β−アルコキシプロピオンアミド等が挙げられる。添加量としては1〜20重量%が良いが、好ましくは1〜10重量%、さらに好ましくは3〜9重量%が良い。
本発明に使用されるバインダー樹脂としては、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−マレイン酸系樹脂、塩酢ビ系樹脂、ロジン系樹脂、ロジンエステル系樹脂、エチレン−酢ビ系樹脂、石油樹脂、クマロンインデン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、ブチラール樹脂、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂等が使用できる。バインダー樹脂の具体例としては、三菱レイヨン社製のBR−50、BR−52、MB−2539、BR−60、BR−64、BR−73、BR−75、MB−2389、BR−80、BR−82、BR−83、BR−84、BR−85、BR−87、BR−88、BR−90、BR−95、BR−96、BR−100、BR−101、BR−102、BR−105、BR−106、BR−107、BR−108、BR−110、BR−113、MB−2660、MB−2952、MB−3012、MB−3015、MB−7033、BR−115、MB−2478、BR−116、BR−117、BR−118、BR−122、ER−502、ウィルバー・エリス社製のA−11、A−12、A−14、A−21、B−38、B−60、B−64、B−66、B−72、B−82、B−44、B−48N、B−67、B−99N、DM−55、BASF社製のJONCRYL67、JONCRYL678、JONCRYL586、JONCRYL611、JONCRYL680、JONCRYL682、JONCRYL683、JONCRYL690、JONCRYL819、JONCRYL JDX−C3000、JONCRYL JDX−C3080、日信化学工業製のソルバイン樹脂CL、CNL、C5R、TA3、TA5R、ワッカー社製のビニル樹脂VINNOL E15/45、H14/36、H40/43、E15/45M、E15/40M、荒川化学社製のスーパーエステル75、エステルガムHP、マルキッド 33、安原社製のYSポリスター T80、三井化学社製のHiretts HRT200X、サートマー社製SMA2625Pが挙げられる。バインダー樹脂はインキ中に0.1〜20重量%含まれることが好ましい。添加量がインキ中0.1重量%未満であると、印刷媒体表面への密着が悪く、塗膜の耐性が低下してしまい、20重量%を超えるとインキ粘度が高すぎるため、印刷適性が低下してしまうために好ましくない。また、これらのバインダー樹脂を2種以上組み合わせても良い。
更に、インキ塗膜の耐擦過性、耐アルコール性、耐候性、延伸性、基材汎用性などの機能を発揮するためのバインダー樹脂として塩酢ビ樹脂が好ましい。また、インクジェットプリンターヘッドの微小な吐出口からインキを安定に吐出させるには、低粘度なインキが求められ、分子量Mwが70000以下のバインダー樹脂が好ましく、更に分子量Mwが50000以下のバインダー樹脂が好ましい。
本発明に使用される顔料は、印刷インキ、塗料等に使用される種々の顔料が使用できる。顔料成分としては、カーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム等の無彩色の顔料または有彩色の有機顔料が使用できる。有機顔料としては、トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザエロー、ベンジジンエロー、ピラゾロンレッドなどの不溶性アゾ顔料、リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2Bなどの溶性アゾ顔料、アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーンなどの建染染料からの誘導体、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン系有機顔料、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタなどのキナクリドン系有機顔料、ペリレンレッド、ペリレンスカーレットなどのペリレン系有機顔料、イソインドリノンエロー、イソインドリノンオレンジなどのイソインドリノン系有機顔料、ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジなどのピランスロン系有機顔料、チオインジゴ系有機顔料、縮合アゾ系有機顔料、ベンズイミダゾロン系有機顔料、キノフタロンエローなどのキノフタロン系有機顔料、イソインドリンエローなどのイソインドリン系有機顔料、その他の顔料として、フラバンスロンエロー、アシルアミドエロー、ニッケルアゾエロー、銅アゾメチンエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等が挙げられる。
また、本発明のインキ組成物は可塑剤、紫外線防止剤、光安定化剤、酸化防止剤、加水分解防止剤等の種々の添加剤を使用することができる。
以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に特に限定されるものではない。なお、実施例中、「部」は「重量部」を表す。また下記の実施例、比較例の詳細な条件を以下の表1に示す。
Figure 2013209523
実施例1
(分散剤の合成)
主鎖が(ポリ)エチレンイミンで側鎖が(ポリ)カプロラクトンを含む塩基性分散剤について、表1に示すような性状のものを公知の方法にて合成した。
(顔料分散体の作製)
得られた分散剤14部をエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート46部に溶解し、カーボンブラック(Columbian社製 Raven 1060UP)40部を投入してハイスピードミキサーにて均一になるまで約30分撹拌混合した後、0.6Lの横型サンドミルにてミルベース1kgあたり1時間分散して顔料分散体を得た。
(インクジェットインキ組成物の作製)
得られた顔料分散体10部、塩酢ビ樹脂(ワッカー社製E15/45)5部、および溶剤83部を均一に撹拌混合した後、1μmのフィルタでろ過してインクジェットインキを作製した。
実施例2〜6、比較例1〜6
分散剤を変更した以外は実施例1と同じ操作を行った。
実施例2〜6、比較例1〜6
分散剤および分散溶剤を表1のように変更した以外は、実施例1と同じ操作を行った。
バインダー樹脂量は、インキの粘度が10mPa・sとなるように添加した。
実施例および比較例で得られた顔料分散体およびインクジェットインキの性能について下の方法で評価した。
分散体評価
[安定性]
(保存安定性試験)
上記分散体をスクリュー管瓶(容量約20mL)に20mL取り分け密栓したのち、70℃環境下に1週間静置した後に測定した粘度を、作製直後の初期粘度と比較することで、経時安定性の評価を行った。粘度の測定には東機産業社製TVE25L型粘度計を使用した。またこのときの評価基準は以下の通りであり、△以上を経時安定性良好とする。
◎:経時試験後の粘度上昇が、初期粘度と比較して5%未満
○:経時試験後の粘度上昇が、初期粘度と比較して5%以上10%未満
△:経時試験後の粘度上昇が、初期粘度と比較して10%以上15%未満
×:経時試験後の粘度上昇が、初期粘度と比較して15%以上
[初期粘度]
上記分散体の粘度を測定し、粘度が低いものを良好とする。
◎:150mPa・s以下
○:150mPa・s<粘度≦250mPa・s
△:250mPa・s<粘度≦350mPa・s
×:350mPa・sより高い
[粒度]
上記分散体の粒度を測定を行った。粒度の測定には日機装(株)製 MICROTRAC UPA150を使用した。d99の値が大きいものは、分散時間が十分ではなく、小さくなるに従い分散時間が短縮できていることを意味している。吐出安定性、ノズル詰まり、光沢、色域の観点より測定後のd99の値が小さいものを良好とする。
◎:400nm以下
○:400nm<d99≦600nm
△:600nm<d99≦800nm
×:800nmより大きい
インクジェットインキ評価
[白化]
上記分散体を使用してインキを作成し、バーコーターを用いて12μmにて表面が無処理のポリ塩化ビニル樹脂シートに塗工し、色味を50人に目視により評価してもらい、白化していると感じた人数を記載する。50人に目視により評価してもらい、白化していると感じる人数が少ない方が優れたインキであると言える。
◎:5人以下
○:6〜10人
△:11〜20人
×:20人より多い
[耐アルコール性]
上記分散体を使用してインキを作成し、バーコーターを用いて12μmにて表面が無処理のポリ塩化ビニル樹脂シートに塗工し、ラビングテスター(テスター産業製、型式AB301)にて耐アルコール性を評価。評価条件としては試験用布片(金巾3号)にてエタノール/水=70/30で希釈した液を1滴たらし加重200g、50往復で実施した。
◎:塗布面が全く剥ぎ取られなかった
○:試験片が着色、印刷面にも若干の色落ちが見られた
△:剥ぎ取られたが基材が見えた
×:インキが剥ぎ取られ、基材が半分以上見える
表1から明らかのように、酸価、アミン価、分子量、組成を特定した分散剤を使用する実施例1〜6の顔料分散体の安定性、初期流動性、分散終点、及びインク組成物の白化、耐アルコール性は全て優れている。これに対し、比較例1は酸価が上限を超えている為分散体の安定性が劣る。比較例2はアミン価が下限を下回っている為分散体の安定性がおとり、かつ初期粘度が非常に高い。比較例3はアミン価が上限を超えている為安定性が劣り初期粘度もやや高い。比較例4は分子量が上限を超えている為初期粘度が高く、分散時間もミルベース1kgあたり1時間分散では足りておらず、分散しきれていない。また、初期粘度が高い為、インキ化時に添加できるバインダー樹脂量が少なくなる為、耐アルコール性が劣り、分散剤の分子量が大きい為白化している。比較例5、6は、主鎖、側鎖が異なる為、分散時間がミルベース1kgあたり1時間分散では足りておらず、分散しきれていない。また、顔料分散体の安定性が劣り、インキ化時の耐アルコール性が劣り、白化もしている。

Claims (2)

  1. 少なくとも顔料、有機溶剤、重量平均分子量(Mw)が2000≦Mw≦15000、酸価(mgKOH/g)が5≦酸価≦20、アミン価(mgKOH/g)が20≦アミン価≦50であり、かつ主鎖が(ポリ)エチレンイミンで、側鎖に少なくとも(ポリ)カプロラクトンを含むことを特徴とする塩基性分散剤、およびバインダー樹脂を含有するインクジェットインキ組成物。
  2. 更に、有機溶剤としてグリコールモノエステル系溶剤、グリコールジエーテル系溶剤、もしくは乳酸エステル系溶剤のいずれか1つ以上を含むことを特徴とするインクジェットインキ組成物。

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