JP4884932B2 - インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、顔料、高分子化合物(顔料分散剤または/および定着性樹脂)および有機溶媒を少なくとも含むインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物に関する。

インクジェット記録方式は、圧力、熱、電界などを駆動源として液状のインクをノズルから記録媒体に向けて吐出させ、印刷するものである。このような記録方式は、ランニングコストが低く、高画質化が可能であり、また水性や油性などの各種のインクを印刷できることから、近年、市場を拡大している。

このような状況下、水性顔料インクを用いたA−Oサイズに対応できる大型のインクジェットプリンターが開発され、屋内用のポスター、CADの図面の出力、印刷の色あわせのためのプルーフィング用の出力に用いられてきている。また、ラミネートをすることにより、屋外用途にも用いられている。

さらに、屋外用途の需要が高まり、ラミネートせずに使用可能であって、ポリ塩化ビニル(以下、単に塩ビという)などのフィルムに直接印刷できるとともに、耐水性や耐候性にすぐれた油性顔料インクの開発が行われている。

油性顔料インクは、水性顔料インクに比べて、溶媒に有機溶媒を用いているため、紙がコックリングすることなく、受容層を用いたフィルムにラミネート処理することも不要であり、低コストで印刷可能である。

油性顔料インクには、アルキレングリコール系溶媒と特定のポリエステル樹脂を用いたもの(特許文献1参照)、沸点が150℃以上の有機溶媒とこれに溶解しうる樹脂を用いたもの(特許文献2参照)が、提案されている。
特開平10−77432号公報(第2〜5頁) 特開2002−302629号公報(第4〜6頁)
上記提案の油性顔料インクは、アルキレングリコール系溶媒などの高沸点の有機溶媒をこれ単独で使用したものでは、塩ビなどのフィルムに印刷した場合に定着性に劣るという難点がある。この難点を回避するには、ケトン系溶媒や複素環化合物などの塩ビを溶解させる能力の高い有機溶媒を併用するのが望ましい。

しかし、塩ビを溶解させる能力の高い有機溶媒は、その溶解力が強すぎるため、インクジェットプリンターの射出ヘッドに形成されている撥水膜を侵してしまい、飛行曲がりや不吐出といった印刷不良を引き起こす問題があった。

本発明は、このような事情に照らし、屋外の使用環境に堪えられるインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物において、インクジェットプリンターの射出ヘッドに形成されている撥水膜を侵すことのない、射出特性にすぐれたインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物を提供することを課題としている。

また、本発明は、有機溶媒の選択にて,安全性や臭気にすぐれ、受容層のない塩ビなどの低コストフィルムの印刷媒体にも定着性良好に印刷可能な上記インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物を提供することを課題としている。

インクジェットプリンターの射出ヘッドに形成されている撥水膜には、フッ素コーティング皮膜として、フッ素樹脂を無電解ニッケルめっきにより複合・共析させてつくられるニッケルとフッ素とから構成される複合膜が多く用いられている。この複合膜は、塩ビを溶解する強溶媒に弱く、この強溶媒の接触で剥がれや傷付きを生じやすい。

本発明者らは、この問題を克服するため、鋭意検討した結果、インクジェットプリンター用の油性顔料インク組成物中に、金属配位化合物を含ませると、この金属配位化合物が上記複合膜中のニッケルに配位して、複合膜の耐溶剤性が高められ、インク組成物中にケトン系溶媒や複素環化合物などの塩ビを溶解させる能力の高い有機溶媒を含んでいても、複合膜の剥がれや傷付きが起こりにくくなり、プリンターを長期間使っても、飛行曲がりや不吐出といった印刷不良を引き起こさなくなることがわかった。

また、このように、油性顔料インク組成物として上記ケトン系溶媒や複素環化合物などの塩ビを溶解させる能力の高い有機溶媒を使用できるので、受容層のない塩ビなどの低コストフィルムの印刷媒体に対しても定着性良好に印刷可能となり、さらにこのような有機溶媒とともに、高引火点、高沸点の有機溶媒である(ポリ)アルキレングリコール誘導体を使用することにより、安全性や臭気にすぐれる実用価値の高いインクジェットプリンター用の油性顔料インク組成物が得られることがわかった。

本発明は、このような知見をもとにして、完成されたものである。

すなわち、本発明は、顔料、高分子化合物および有機溶媒を少なくとも含むインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物において、ベンゾトリアゾール、1−(2′,3′−ジヒドロキシプロピル)ベンゾトリアゾール、1−(ヒドロキシメチル)ベンゾトリアゾール、1−〔ビス(2−メチルヘキシル)アミノメチル〕ベンゾトリアゾール、N,N′−ビス(ベンゾトリアゾリルメチル)ヘキサメチレンジアミン、N,N′−ビス(ベンゾリアゾリルメチル)−4,4′−ジアミノジフェニルジアミノジフェニルメタン、N,N′−テトラキス(ベンゾトリアゾリルメチル)−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、1−(1′,2′−ジカルボキシエチル)ベンゾトリアゾール、N−ベンゾトリアゾリルメチルウレア、N,N′−ビス(ベンゾトリアゾリルメチル)ウレア、1H−ベンゾトリアゾールカルボキシリックアシッド、〔1,2,3−ベンゾトリアゾールイル−1−メチル〕〔1,2,4−トリアゾリル−1−メチル〕〔2−エチルへキシル〕アミン、1−〔(2−エチルヘキシルアミノ)メチル〕ベンゾトリアゾール、2,4−ジターシャリーペンチル−6−〔(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル〕フェノール、2,6−ビス〔(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル〕−4−メチルフェノール、ビス〔(1H−ベンゾトリアゾール)−メチル−ビス(2,2,4,6−テトラ−メチル−4−ピペリジル)〕セバケート、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−ターシャリーブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールの中から選ばれる少なくとも1種の金属配位化合物を全インク組成物中0.01〜5重量%含有し、高分子化合物は顔料分散剤または/および定着性樹脂であり、有機溶媒として、ラクトン構造またはラクタム構造を有する化合物からなる複素環化合物を全インク組成物中1〜50重量%、(ポリ)アルキレングリコールのモノアルキルエーテルモノアルキルエステル化合物、ジアルキルエーテル化合物またはジアルキルエステル化合物の中から選ばれる少なくとも1種であって、引火点が70〜120℃、沸点が170〜250℃の(ポリ)アルキレングリコール誘導体を全インク組成物中30〜90重量%含むことを特徴とするインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物に係るものである
このように、本発明は、顔料、高分子化合物および有機溶媒を少なくとも含む、屋外の使用環境に堪えられるインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物において、このインク組成物中に金属配位化合物を含有させたことにより、インクジェットプリンターの射出ヘッドの撥水膜を侵すことのない、射出特性にすぐれたインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物を提供することができる。

また、上記インク組成物の有機溶媒として、複素環化合物や(ポリ)アルキレングリコール誘導体を使用することにより、安全性や臭気にすぐれ、また受容層のない塩ビなどの低コストフィルムの印刷媒体に対しても印刷可能である上記インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物を提供することができる。

本発明に用いられる金属配位化合物は、撥水膜を構成する複合膜中のニッケルと金属配位するものであればよく、とくに好ましくはベンゾトリアゾールまたはその誘導体が用いられる。ベンゾトリアゾールまたはその誘導体は、撥水膜中のニッケルと金属配位しやすく、この配位により撥水膜の耐溶剤性を向上させることができる。また、ベンゾトリアゾールまたはその誘導体は、これをインク組成物中に含ませると、インクの粘度上昇や分散系の破壊などを起こしにくいという利点も有している。

ベンゾトリアゾールまたはその誘導体としては、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−(2′,3′−ジヒドロキシプロピル)ベンゾトリアゾール、1−(ヒドロキシメチル)ベンゾトリアゾール、1−〔ビス(2−メチルヘキシル)アミノメチル〕ベンゾトリアゾール、N,N′−ビス(ベンゾトリアゾリルメチル)ヘキサメチレンジアミン、N,N′−ビス(ベンゾリアゾリルメチル)−4,4′−ジアミノジフェニルジアミノジフェニルメタン、N,N′−テトラキス(ベンゾトリアゾリルメチル)−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、1−(1′,2′−ジカルボキシエチル)ベンゾトリアゾール、N−ベンゾトリアゾリルメチルウレア、N,N′−ビス(ベンゾトリアゾリルメチル)ウレア、1H−ベンゾトリアゾールカルボキシリックアシッド、〔1,2,3−ベンゾトリアゾールイル−1−メチル〕〔1,2,4−トリアゾリル−1−メチル〕〔2−エチルへキシル〕アミン、1−〔(2−エチルヘキシルアミノ)メチル〕ベンゾトリアゾール、2,4−ジターシャリーペンチル−6−〔(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル〕フェノール、2,6−ビス〔(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル〕−4−メチルフェノール、ビス〔(1H−ベンゾトリアゾール)−メチル−ビス(2,2,4,6−テトラ−メチル−4−ピペリジル)〕セバケート、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−ターシャリーブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどが好ましい。これらの中でも、1,2,3−ベンゾトリアゾールや液体のものが好ましい。

本発明において、金属配位化合物の使用量は、全インク組成物中、0.01〜5重量%の範囲が好ましく、0.02〜2重量%の範囲がより好ましく、0.03〜1重量%の範囲が最も好ましい。0.01重量%未満では、十分な耐溶剤性が得られず、5重量%を超えると、インクの粘度や塩ビに印刷したときの印刷物の耐性が失われやすい。

本発明において、油性顔料インク組成物中の有機溶媒としては、塩ビへの定着性を向上させる目的から、複素環化合物を含有するのが好ましい。

一般に、塩ビへの定着性を向上させるには、塩ビを溶解する作用のある化合物が好ましく、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系化合物、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ラクトンなどの含酸素複素環化合物、N−アルキル−2−ピロリドンなどの含窒素複素環化合物などが好ましい。

これらのうち、ケトン系化合物やテトラヒドロフランなどは、塩ビの溶解力にすぐれているが、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルノルマルブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、テトラヒドロフランなどは、臭気がきついだけでなく、労働安全基準法の有機溶剤に指定されており、これらの化合物を5重量%以上含有するものは、特定の資格を有するものしか取り扱えない、健康診断を受ける義務があるなどの制約があり、取り扱い上、難点がある。

上記以外のケトン系化合物やテトラヒドロフラン誘導体なども、分子量の低いものは塩ビの溶解性にすぐれるものもあるが、引火点が低いものが多く、インク組成物としたとき引火点が61℃未満になることがあり、輸送または貯蔵の際、制約を受ける場合がある。また、これらの化合物は臭気がきつく、インク組成物中に少量添加しただけでも、臭気を発するおそれがある。分子量の高いものは引火点が高く、臭気も少ないものが多いが、塩ビの溶解力に欠け、印刷媒体に十分に定着できないおそれがある。

これに対して、複素環化合物は、労働安全衛生法の有規則に該当しない化合物が多く、安全にすぐれており、また臭気も少ないため、インクに使用した場合に、安全性や臭気の点ですぐれている。すなわち、複素環化合物は、上記のようなケトン系化合物に比べて、インク溶媒として非常に適した性能を備えている。

また、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ラクトン類に代表される含酸素複素環化合物は、塩ビの溶解性にはすぐれるが、臭気のあるものが多く、インク用としては、引火点、沸点、臭気などに十分注意して、インクの特徴を損なわないようにする必要がある。テトラヒドロフラン誘導体、テトラヒドロピラン誘導体は、置換基を代えることで、沸点、引火点を高くし、インク溶媒として使用できるものもある。

含酸素複素環化合物の中でも、たとえば、2−アセチルブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−ラクトン、ε−カプロラクトンなどのラクトン構造を有する化合物は、臭気が少ないものが多く、インク溶媒として好ましい。

また、含窒素複素環化合物の中でも、たとえば、N−アルキル−2−ピロリドンのようなラクタム構造を有する複素環化合物は、高引火点、低臭で、かつ塩ビ溶解性にすぐれているため、インク溶媒として好ましい。

上記のN−アルキル−2−ピロリドンとしては、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、N−オクチル−2−ピロリドン、N−ドデシル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げられる。

これらの中でも、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドンなどは、低粘度、低臭で、塩ビ溶解性にすぐれており、かつ生分解性が良好で、急性毒性が低いなどの安全性の面からも、とくに好ましい。

このように、本発明においては、含酸素または/および含窒素複素環からなる複素環化合物の中から、高引火点、低臭でかつ塩ビ溶解性などにすぐれる特性を持つ化合物を選択使用して、安全性を確保しながら定着性を高めるのが望ましい。

本発明において、このような複素環化合物の使用量は、全インク組成物中、1〜50重量%、好ましくは5〜35重量%、より好ましくは12〜25重量%の割合とするのがよい。複素環化合物の使用量が1重量%未満となると、十分な塩ビ溶解力が得られず、50重量%を超えると、塩ビ溶解力の効果が飽和するとともに、インクの揮発性が不十分になり、印刷した際にたれ、にじみなどを生じやすい。

本発明において、油性顔料インク組成物中の有機溶媒としては、さらに(ポリ)アルキレングリコール誘導体を含有するのが望ましい。

(ポリ)アルキレングリコール誘導体は、分子内に極性基(エステル基、エーテル基)と疎水基(アルキル基)を併せ持つものであり、このため、これを主溶媒として使用することにより、塩ビのみならず、普通紙、マット紙、光沢紙などのあらゆる印刷媒体に対して、すぐれた定着性および耐水性を発揮させることができる。また、上記の定着性および耐水性に加えて、臭気や引火点などの特性は、エステル基、エーテル基数およびアルキル基の炭素数により、容易に調整することが可能である。

このような(ポリ)アルキレングリコール誘導体は、インク組成物の安全性や臭気の点より、引火点が70〜120℃の範囲、とくに80〜100℃の範囲にあり、また沸点が170〜250℃の範囲にあるのが望ましい。

このような(ポリ)アルキレングリコール誘導体と前記の複素環化合物を併用すると、インク組成物全体の引火点を63℃以上に設定することが容易となり、輸送時の引火などの安全性などの面で非常にすぐれたものとなる。

(ポリ)アルキレングリコール誘導体には、(ポリ)アルキレングリコールのモノアルキルエーテル化合物やモノアルキルエステル化合物などからなる、分子内に遊離の水酸基をひとつ有する化合物、(ポリ)アルキレングリコールのモノアルキルエーテルモノアルキルエステル化合物、ジアルキルエーテル化合物、ジアルキルエステル化合物などからなる、分子内に遊離の水酸基を持たない化合物がある。

これらの中でも、インクの粘度を低くし、また耐水性を向上させる上で、分子内に水酸基を持たないモノアルキルエーテルモノアルキルエステル化合物、ジアルキルエーテル化合物またはジアルキルエステル化合物が好ましく、また、アルキルエステル化合物では、エステル基がメチルエステル基であるものがとくに好ましい。

(ポリ)アルキレングリコールのモノアルキルエーテルモノアルキルエステル化合物には、エチレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、トリエチレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、プロピレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、トリプロピレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステルなどがある。

これらの化合物の中でも、ジまたはトリアルキレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステルは、モノアルキレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステルに比べて、分子量が大きく、引火点、沸点が高く、低臭のものが多いため、とくに好ましい。中でも、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステルから選ばれる1種または2種以上の混合物を使用するのが好ましい。

これらのモノアルキルエーテルモノアルキルエステル化合物は、分子量が小さくも大きくもないため、安全性と射出ヘッドでのインクの乾燥性による目づまり防止との両立をはかりやすく、また臭気が少ないため、インク組成物に使用したときに不快な臭気が少なくなる。また、ジエチレングリコール誘導体に比べて、ジプロピレングリコール誘導体の方がより安全性が高く、インク溶媒として適している。

このような化合物としては、ジエチレングリコールモノエチルエーテルモノメチルエステル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルモノメチルエステル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルモノメチルエステルなどがある。これらの化合物はとくに高引火点であり、好ましく用いられる。とりわけ、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステルが高引火点でかつ低臭であるため、インク溶媒として適している。

また、(ポリ)アルキレングリコールのジアルキルエーテル化合物としては、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ジプロピレングリコールジアルキルエーテル、トリプロピレングリコールジアルキルエーテルなどが挙げられる。これらのジアルキルエーテル化合物の中から、その1種を単独でまたは2種以上を混合して、使用するのが好ましい。

このようなジアルキルエーテル化合物としては、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレ
ングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテルなどが、とくに低臭であり、好ましい。中でも、(ポリ)プロピレングリコールジアルキルエーテルが比較的低臭でかつ低粘度であり、好ましい。

さらに、(ポリ)アルキレングリコールのジアルキルエステル化合物としては、エチレングリコールジアルキルエステル、ジエチレングリコールジアルキルエステル、トリエチレングリコールジアルキルエステル、プロピレングリコールジアルキルエステル、ジプロピレングリコールジアルキルエステル、トリプロピレングリコールジアルキルエステルなどが挙げられる。これらのジアルキルエステル化合物の中から、その1種を単独でまたは2種以上を混合して、使用するのが好ましい。

このようなジアルキルエステル化合物としては、エチレングリコールジメチルエステル、ジエチレングリコールジメチルエステル、プロピレングリコールジメチルエステル、ジプロピレングリコールジメチルエステルなどがとくに低臭であり、好ましい。中でも、プロピレングリコールジメチルエステルが比較的低臭でかつ低粘度であり、好ましい。

本発明において、上記の(ポリ)アルキレングリコール誘導体は、1種であっても2種以上であってもよいが、その合計の使用量は、全インク組成物中、30〜90重量%の範囲が好ましく、50〜90重量%の範囲がより好ましい。

なお、(ポリ)アルキレングリコール誘導体としては、場合により、引火点が63℃未満のものを使用することもできるが、その使用量は、他の(ポリ)アルキレングリコール誘導体との組み合わせにより、インク組成物全体の引火点が63℃以上となる割合とするのが好ましい。たとえば、引火点が50〜63℃の(ポリ)アルキレングリコール誘導体を使用する場合、その使用量としては、全インク組成物中、35重量%以下、好ましくは30重量%以下となるようにするのがよい。

なおまた、油性顔料インク組成物の中から、上記の(ポリ)アルキレングリコール誘導体および前記の複素環化合物の定性、定量を行うには、たとえば、GCMS(ガスクロマトグラフィー質量分析装置)を用いるのが有効である。

本発明において、油性顔料インク組成物中の有機溶媒には、上記の(ポリ)アルキレングリコール誘導体や複素環化合物以外に、必要により、アルコール系化合物、ケトン系化合物、エステル系化合物、アミン系化合物、グリコール系化合物、グリコールエーテル系化合物、芳香族系化合物などの一般的な有機溶媒を含ませてもよい。

ただし、これらの有機溶媒は、本発明の特徴を損なうことのない種類や量を選択すべきである。とくに、ケトン系化合物、エステル系化合物、芳香族化合物などは、少量でも臭気を発するものが多いため、これらを添加する場合、沸点が150℃以上でかつ引火点が70℃以上を用いるのが好ましい。引火点が150℃未満の有機溶媒は、とくに臭いなどの原因となるため、その使用量は、全インク組成物中、1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満、最も好ましくは0.1重量%未満とするのがよい。

本発明の油性顔料インク組成物は、上記の有機溶媒の使用により、インク組成物全体の引火点が63℃以上、とくに70℃以上となるようにするのが好ましい。

引火点が62℃未満では、国際的輸送関係法規における船舶輸送の場合の危険物として高引火点引火性液体に分類され、輸送、運搬などに際しての制約上、取り扱いにくくなるだけでなく、漏洩などのトラブルの際に、引火などの危険性を伴いやすいのに対して、引火点が63℃以上となるようにすると、このような問題をすべて回避することができる。とくに、引火点が70℃以上となるようにすると、消防法の法別表に掲げられる危険物第四類、第三石油類に分類され、製造、貯蔵、運搬などに際しての制約上、取り扱いやすくなり、また引火などの危険性が少なくなり、好ましい。

本発明において、色材には、耐光性の点より、顔料が用いられるが、これには無機顔料や有機顔料がある。顔料の分散性を向上させるために、適宜の顔料誘導体を併用してもよい。たとえば、ジアルキルアミノメチル基を有する顔料誘導体、ジアルキルアミノエチルスルホン酸アミド基を有する顔料誘導体などが、好ましく用いられる。

無機顔料としては、たとえば、酸化チタン、亜鉛華、酸化亜鉛、トリポン、酸化鉄、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、カオリナイト、モンモリロナイト、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカ、アルミナ、カドミウムレッド、べんがら、モリブデンレッド、クロムバーミリオン、モリブデートオレンジ、黄鉛、クロムイエロー、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー、酸化クロム、ピリジアン、コバルトグリーン、チタンコバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、群青、ウルトラマリンブルー、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット、マイカなどが挙げられる。

有機顔料としては、アゾ系、アゾメチン系、ポリアゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アンスラキノン系、インジゴ系、チオインジゴ系、キノフタロン系、ベンツイミダゾロン系、イソインドリン系、イソインドリノン系の顔料が用いられる。有機顔料としては、酸性、中性または塩基性カーボンからなるカーボンブラックも用いられる。また、架橋したアクリル樹脂の中空粒子なども顔料として使用することができる。

シアンインク組成物における顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15:3、15:4、15:34、16、22、60などが挙げられる。とくに、耐候性、着色力などの点から、C.I.ピグメントブルー15:3、15:4から選択される1種または2種以上の混合物が好ましい。

マゼンタインク組成物における顔料としては、C.I.ピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、112、122、123、168、184、202、209、254、C.I.ピグメントバイオレット19などが挙
げられる。とくに、耐候性、着色力などの点より、C.I.ピグメントレッド122、202、209、254、C.I.ピグメントバイオレット19から選択される1種または2種以上の混合物が好ましい。

イエローインク組成物における顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14C、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、109、110、114、120、128、129、130、138、139、147、150、151、154、155、180、185、213、214などがある。とくに、耐候性などの点より、C.I.ピグメントイエロー74、83、109、110、120、128、138、139、150、151、154、155、213、214から選択される1種または2種以上の混合物が好ましい。
ブラックインク組成物における顔料としては、三菱化学社製のHCF、MCF、RCF、LFF、SCF、キャボット社製のモナーク、リーガル、デグサ・ヒュルス社製のカラーブラック、スペシャルブラック、プリンテックス、東海カーボン社製のトーカブラック、コロンビア社製のラヴェンなどがある。

とくに、三菱化学社製のHCF#2650、#2600、#2350、#2300、MCF#1000、#980、#970、#960、MCF88、LFFMA7、MA8、MA11、MA77、MA100、デグサ・ヒュルス社製のプリンテックス95、85、75、55、45などから選択される1種または2種以上の混合物が好ましい。

本発明において、高分子化合物は、顔料分散剤または/および定着性樹脂として用いられる。このうち、顔料分散剤は、顔料との親和性にすぐれ、分散安定化させる働きを持つものである。また、定着性樹脂は、基材に対する密着性にすぐれ、印字物の耐久性を付与させる働きを持つものである。顔料、有機溶媒、印字媒体などの種類により、顔料分散剤や定着性樹脂を適宜選択することにより、インクとして効果が発揮される。高分子化合物の種類により、1種類で上記両方の働きを持つものもある。

このような高分子化合物は、水およびエタノールに対する溶解度が25℃で3重量%未満、とくに1重量%未満であるのが好ましい。

顔料分散剤や定着性樹脂は、インクジェット記録方式による印刷後、基材の表面または表層部に残り、乾燥して定着する。このため、樹脂成分が水に易溶であると、印刷物の耐水性に欠け、屋外で使用する際に雨などで印刷物が流れるおそれがある。また、印刷物をポスターなどとして使用する際、表面にコート剤などを吹き付けて使用する場合があり、このコート剤にはアルコール成分を主溶媒とするものが多いため、高分子化合物がアルコール溶剤に易溶であると、印刷物がコート剤により垂れ落ちるおそれがある。

これに対して、水およびエタノールに対する溶解度が前記範囲内にある高分子化合物によると、このような問題を生じるおそれはない。

顔料分散剤には、イオン性または非イオン性の界面活性剤や、アニオン性、カチオン性またはノニオン性の高分子化合物が用いられているが、分散安定性、耐水性、耐搾過性などの印刷物の強度の面で、高分子化合物が好ましく、とくにカチオン性基またはアニオン性基を含む高分子化合物が好ましい。

顔料分散剤は、有機溶媒中で顔料と分散剤との酸塩基相互作用にて分散安定化しているため、顔料吸着サイトであるカチオン性基かアニオン性基かの少なくとも一方を含むことが必須であり、顔料の種類などにより分散剤中のカチオン性基やアニオン性基の種類と量をコントロールすることが重要である。

高分子化合物である顔料分散剤としては、ゼネカ社製のSOLSPERSE、ビックケミー社製のDISPERBYK、エフカアディティブズ社製のEFKAなどが好ましい。その中でも、DISPERBYK161、162、168、EFKA4050、4055、4060がより好ましい。これらを顔料、溶媒の種類にあわせて用いることにより、インク組成物として、効果が発揮される場合が多い。

なお、これらの顔料分散剤は、樹脂溶液として市販されていることが多く、溶媒には、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトンなどの低沸点のものが用いられている場合がある。これらをそのまま使用したときは、これらの溶媒に由来する臭気が残るおそれがある。

このため、これらの顔料分散剤では、その溶媒などを考慮して、必要により、臭気、安全性などに影響を及ぼすおそれのある低沸点溶媒をあらかじめ取り除く必要がある。低沸点溶媒を取り除く方法には、減圧蒸留法、再沈法などが用いられる。

これらの方法を用いて、分散剤溶液中の低沸点成分、具体的には沸点が170℃未満の成分を1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満、最も好ましくは0.1重量%未満にすることにより、インク組成物にした際の臭いを制御できる。

定着性樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ニトロセルロース樹脂よりなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂が好ましく用いられる。これらの樹脂は、塩ビに対する定着性にすぐれるものが多く、樹脂中の官能基、構造などを変えることにより、耐水性、分散安定性、印刷性などをコントロールすることができる。これらの中でも、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ニトロセルロース樹脂が好ましい。

アクリル系樹脂としては、ジョンソンポリマー社製のジョンクリル、積水化学社製のエスレックPが好ましい。ポリエステル系樹脂としては、ユニチカ社製のエリーテル、東洋紡社製のバイロンが好ましい。ポリウレタン系樹脂としては、東洋紡社製のバイロンUR、大日精化社製のNT−ハイラミック、大日本インキ化学工業社製のクリスボン、日本ポリウレタン社製のニッポランが好ましい。

塩化ビニル系樹脂としては、日信化学工業社製のSOLBIN、積水化学社製のセキスイPVC−TG、セキスイPVC−HA、ダウ・ケミカル社製のUCARシリーズが好ましい。ニトロセルロース樹脂としては、旭化成社製のHIG、LIG、SL、VX、ダイセル化学社製の工業用ニトロセルロースRS、SSなどが好ましい。

このような定着性樹脂は、重量平均分子量が2,000〜100,000の範囲であるのが好ましく、5,000〜80,000の範囲であるのがより好ましく、10,000〜50,000の範囲であるのが最も好ましい。

重量平均分子量が2,000未満では、インク組成物中で顔料粒子にアニオン性樹脂が吸着した際に立体反発の効果が得られにくく、保存性を向上させる効果が少なく、また媒体と顔料粒子との定着性を高める効果が得られにくく、塗膜強度が十分に得られないおそれがある。また、100,000を超えると、その効果が飽和するとともに、インクの粘度が高くなり、流動性が十分に発揮されないおそれがある。

なお、高分子化合物の重量平均分子量とは、ゲルパーミネーションクロマトグラフィーによりポリスチレン換算分子量として求められる値を意味している。

本発明において、高分子化合物からなる顔料分散剤を使用する場合、この顔料分散剤の使用量は、顔料の種類や分散に用いる溶媒、分散条件などにより異なるが、通常は、顔料に対して、5〜150重量%とするのが好ましい。とくに、有機顔料を用いる場合は、この顔料に対して、40〜150重量%とするのが好ましく、無機顔料を用いる場合は、この顔料に対して、5〜60重量%とするのが好ましい。

また、高分子化合物からなる定着性樹脂を使用する場合、この定着性樹脂の使用量は、その種類や分子量、顔料や溶媒の種類などにより異なるが、通常は、顔料に対して、5〜1,000重量%とするのが好ましく、5〜200重量%とするのがより好ましい。

本発明のインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物は、通常、顔料、高分子化合物(顔料分散剤)および有機溶媒の一部として(ポリ)アルキレングリコール誘導体を、プレミックス後、分散し、得られた分散体に、高分子化合物(定着性樹脂)と残りの有機溶媒である(ポリ)アルキレングリコール誘導体および複素環化合物を添加し、さらに金属配位化合物を混合分散することにより、調製することができる。

上記分散体を得る際には、上記の各成分を、ボールミル、遠心ミル、遊星ボールミルなどの容器駆動媒体ミル、サンドミルなどの高速回転ミル、攪拌槽型ミルなどの媒体攪拌ミル、ディスパーなどの簡単な分散機により、よく撹拌混合し、分散させればよい。

また、この分散体に上記の各成分を添加したのち、スリーワンモーター、マグネチックスターラー、ディスパー、ホモジナイザーなどの簡単な攪拌機を用い、均一に混合する。ラインミキサーなどの混合機を用いて、混合してもよい。さらに、析出粒子をより微細化する目的で、ビーズミルや高圧噴射ミルなどの分散機を用いて、混合してもよい。

本発明においては、このようなインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物の調製に際し、顔料、高分子化合物および有機溶媒のほかに、必要により、任意成分として、界面活性剤、表面調整剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、pH調整剤、電荷付与剤、殺菌剤、防腐剤、防臭剤、電荷調整剤、湿潤剤、皮はり防止剤、紫外線吸収剤、香料、顔料誘導体など、公知の一般的な添加剤を、配合してもよい。

このように調製される本発明のインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物は、25℃における表面張力が20〜40mN/mであるのが好ましい。また、25℃における粘度が、印刷時にヘッド上で2〜20cpであるのが好ましく、3〜13cpであるのがより好ましく、4〜12cpであるのが最も好ましい。

表面張力および粘度を上記範囲内に設定すると、インクジェットプリンター用として用いる場合に、ジェット曲がりなどが少なく噴射性にすぐれ、また普通紙、マット紙などに印刷した際のにじみが少なくなるという特性が得られやすい。

また、本発明のインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物は、顔料粒子の分散平均粒子径が10〜200nmであるのが好ましく、20〜160nmであるのがより好ましい。分散平均粒子径が10nm未満では、粒子が細かいため、印刷物の耐光性に欠けるおそれがあり、200nmを超えると、印刷物の精細さに欠ける場合がある。

なお、ヘッドでの目詰まりなどを避けるために、顔料粒子の最大分散粒子径としては、1,000nm以下であるのが好ましい。

本発明のインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物において、上記した25℃における表面張力と粘度、顔料粒子の分散平均粒子径と最大分散粒子径の各設定は、有機溶媒として前記した特定の成分を使用することにより、他の構成成分の種類や使用量を適宜調整することにより、容易に行うことができる。

本発明のインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物は、臭気や安全性にすぐれ、かつ受容層のない塩ビなどの低コストフィルムなどの印刷媒体に対しても印刷可能で、屋外での使用環境にも十分に堪えることができ、インクジェット記録方式用として有利に使用することができる。その際、たとえば、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックを少なくとも含む4色以上の油性顔料インク組成物を同時に用いて、画像形成するなどの使用形態を任意にとることもできる。

本発明のインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物は、ピエゾ方式のインクジェットプリンターに用いるのが好ましい。

ピエゾ方式のインクジェットプリンターには、VUTEK社、サイテクスビジョン社、ミマキ社、ローランド社、武藤工業社製のプリンターなどがある。中でも、フッ素コーティングされた撥水膜を有する射出ヘッドを備えたインクジェットプリンターが好ましい。これは、フッ素コーティングされた撥水膜に対してインク組成物中の金属配位化合物が配位して、撥水膜の耐溶剤性を高め、その剥がれや傷つきを防いで、プリンターを長期間使っても、印刷不良を引き起こさなくなるからである。

すなわち、既述のとおり、フッ素コーティングは、フッ素樹脂を無電解ニッケルめっきにより複合・共析させてつくられており、その皮膜はニッケルとフッ素から構成されている。このニッケルとフッ素の複合膜は、塩ビを溶解する強溶媒に対して弱く、剥がれや傷付きを生じやすい。しかし、インク中の金属配位化合物が、複合膜中のニッケルに配位して耐溶剤性が増し、剥がれや傷つきを防止することができる。

以下、本発明の実施例を記載して、より具体的に説明する。なお、以下において、部とあるのは重量部を意味するものとする。

また、以下に記載される顔料分散剤「BYK161」、定着性樹脂「バイロンUR−8300」は、それぞれ、減圧蒸留にて低沸点溶媒を留去して、分散で用いる有機溶媒で固形分濃度が20重量%となるように希釈して使用した。

さらに、以下に記載される顔料分散剤「BYK161」、「SOLSPERSE13940」、定着性樹脂「バイロンUR−8300」の各使用量は、それぞれ、有機溶媒で希釈後の重量換算で記載したものである。

100ccのプラスチック製ビンに、顔料として「FASTOGEN BLUE 5430SD」(大日本インキ化学工業社製の銅フタロシアニンブルー顔料)4部、顔料分散剤としてビックケミー社のアミン系高分子分散剤である「BYK161」10部、有機溶媒としてジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル(ダウ・ケミカル社製、引火点96℃)6部、直径0.3mmのジルコニアビーズ100部を計り取り、ペイントコンディショナー(東洋精機社製)により、2時間分散した。

つぎに、このように分散して得られた分散体7.5部に、東洋紡社製のポリウレタン系樹脂「バイロン UR8300」(重量平均分子量30,000)3.8部、ベンゾトリアゾール(和光純薬社製)0.5部、N−メチル−2−ピロリドン10部、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル18.2部、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(ダウ・ケミカル社製、引火点60℃)10部を加え、マグネチックスターラーにより、30分攪拌後、グラスフィルター(桐山製作所製)を用いて、吸引ろ過を行い、インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物Aを調製した。

比較例1
ベンゾトリアゾール0.5部を、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル0.5部に代えた以外は、実施例1と同様にして、インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物Bを調製した。

顔料として、「FASTOGEN BLUE 5430SD」4部に代えて、「HOSTAPERM PINK EB trans」(クラリアント社製のキナクリドン顔料)を4部使用し、顔料分散剤である「BYK161」を20部、有機溶媒であるジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステルを6部使用し、実施例1と同様に分散して、分散体を得た。

この分散体を用い、以下、実施例1と同様にして、インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物Cを調製した。

比較例2
ベンゾトリアゾール0.5部を、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル0.5部に代えた以外は、実施例2と同様にして、インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物Dを調製した。

顔料として、「FASTOGEN BLUE 5430SD」4部に代えて、「NOVOPERM Yellow H2G」(クラリアント社製のアゾ顔料)を4部使用した以外は、実施例1と同様に分散して、分散体を得た。

この分散体を用い、かつベンゾトリアゾール0.5部に代えて、1−(ヒドロキシメチル)ベンゾトリアゾール(城北化学社製)0.5部用いた以外は、実施例1と同様にして、インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物Eを調製した。

比較例3
1−(ヒドロキシメチル)ベンゾトリアゾール0.5部を、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル0.5部に代えた以外は、実施例3と同様にして、インクジェットプリンター用油性顔料インクFを調製した。

顔料として、「NOVOPERM Yellow H2G」4部に代えて、「MA8」(三菱化学社製の酸性カーボンブラック顔料)を4部使用した以外は、実施例3と同様にて、インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物Gを調製した。

顔料として、「HOSTAPERM PINK EB trans」4部に代えて、「クロモファインマゼンタ6887」(大日精化工業社製のキナクリドン顔料)を4部使用
した以外は、実施例2と同様に分散して、分散体を得た。

つぎに、この分散体7.5部に、ダイセル化学社製のニトロセルロース「RS1/4」0.6部、1−(2′,3′−ジヒドロキシプロピル)ベンゾトリアゾール(城北化学社製)0.3部、N−メチル−2−ピロリドン10部、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル21.6部、ジプロピレングリコールジメチルエーテル10部を加え、マグネチックスターラーにて30分攪拌後、グラスフィルターを用いて吸引ろ過を行い、インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物Hを調製した。

顔料として、「FASTOGEN BLUE 5430SD」4部に代えて、「YELLOW PIGMENT E4GN−GT」(バイエル社製のアゾ顔料)を4部使用し、顔料分散剤である「BYK161」を20部、有機溶媒であるジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステルを6部使用し、実施例1と同様に分散して、分散体を得た。

つぎに、この分散体7.5部に、ユニチカ社製のポリエステル系樹脂「エリーテルUE−9800」(重量平均分子量13,000)0.8部、1−(2′,3′−ジヒドロキシプロピル)ベンゾトリアゾール(城北化学社製)0.3部、γ−ブチルラクトン10部、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル21.4部、ジプロピレングリコールジメチルエーテル10部を加え、マグネチックスターラーで30分攪拌後、グラスフィルターを用いて吸引ろ過を行い、インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物Iを調製した。

上記の実施例1〜6および比較例1〜3の各インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物A〜Iについて、下記の方法により、粘度、表面張力、分散平均粒子径および引火点を測定した。これらの結果は、表1に示されるとおりであった。

なお、表1中、各インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物の種類に関して、「インクジェットプリンター用油性顔料」の表記を省き、ただ単に「インク組成物A」、「インク組成物I」のように、記載した。

<粘度>
R100型粘度計(東機産業社製)により、25℃、コーンの回転数20rpmの条件により、粘度を測定した。

<表面張力>
全自動平衡式エレクトロ表面張力計ESB−V(協和科学社製)により、インクの温度を25℃にして、表面張力を測定した。

<分散平均粒子径>
粒度分布測定装置N4−PLUS(コールター社製のレーザードップラー方式の粒度分布計)により、顔料粒子の分散平均粒子径を測定した。

<引火点>
セタ密閉式引火点測定器により、引火点を測定した。

Figure 0004884932
上記表1の結果から明らかなように、実施例1〜6および比較例1〜3の各インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物A〜Iは、適正な粘度、表面張力および分散平均粒子径を有しており、しかも引火点が70℃以上で、消防法法別表に掲げられる危険物第四三石油類非水溶性液体に分類され、比較的安全に取り扱いできる。

つぎに、上記の実施例1〜6および比較例1〜3の各インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物A〜Iについて、下記の方法により、射出特性、乾燥性、定着性、耐アルコール性および臭気を評価した。これらの結果は、表2に示されるとおりであった。

なお、表2中、各インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物の種類に関して、「インクジェットプリンター用油性顔料」の表記を省き、ただ単に「インク組成物A」、「インク組成物I」のように、記載した。

<射出特性>
ソルベントインク用のインクジェットプリンターに、各インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物を充填し、1週間射出試験を行い、射出試験前後のノズルプレート上の撥水膜の剥がれ状態を光学顕微鏡で観察した。剥がれが全く確認できないものを○、剥がれが確認されたものを×、と評価した。

<乾燥性>
各インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物を、25℃、湿度30%の恒温室で、No.6ワイヤーバー(東洋精射機社製)を用いて光沢塩ビ(リンテック社製、P−224RW)に塗布し、指で触れたときに付かなくなった時間が1分以内のものを○、5分以内のものを△、5分以上経っても指に付くものを×、と評価した。

<定着性>
各インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物を、25℃、湿度30%の恒温室で、No.6ワイヤーバー(東洋精機社製)を用いて光沢塩ビ(リンテック社製、P−224RW)に塗布し、1時間後、指によるスクラブ試験を30秒間行った。試験後、スクラブ痕がなかったものを○、スクラブ痕が若干発生したものを△、スクラブ痕が発生し、基材が見えるものを×、と評価した。

<耐アルコール性>
各インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物を、25℃、湿度30%の恒温室で、No.6ワイヤーバー(東洋精機社製)を用いて光沢塩ビ(リンテック社製、P−224RW)に塗布し、1時間後、水/エタノール混合溶液(重量比1/1)を染み込ませた布(旭化成社製、ベンコットン)で塗布面を拭き取った。これにより、塗布面が全く拭き取られなかったものを○、強く擦ると若干色が落ちたものを△、すぐに拭き取られ基材が見えたものを×、と評価した。

<臭気>
各インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物を、25℃、湿度30%の恒温室で、No.6ワイヤーバー(東洋精機社製)を用いて光沢塩ビ(リンテック社製、P−224RW)に塗布し、10分後、ほとんど臭いのしなかったものを○、若干臭いが気になるものを△、不快臭がするものを×、と評価した。

Figure 0004884932
上記表2の結果から明かなように、実施例1〜6のインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物A,C,E,G〜Iは、いずれも、インクジェットプリンターの射出特性にすぐれており、安定した印刷を行うことができ、また塩ビに対して印刷したときの乾燥性、定着性および耐アルコール性にすぐれており、さらに臭気の点ですぐれており、すべての評価項目において、満足できることがわかる。これに対して、比較例1〜3の各インクジェットプリンター用油性顔料インク組成物は、インクジェットプリンターの射出特性が悪く、安定した印刷を行うことができなかった。

Claims (10)

  1. 顔料、高分子化合物および有機溶媒を少なくとも含むインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物において、ベンゾトリアゾール、1−(2′,3′−ジヒドロキシプロピル)ベンゾトリアゾール、1−(ヒドロキシメチル)ベンゾトリアゾール、1−〔ビス(2−メチルヘキシル)アミノメチル〕ベンゾトリアゾール、N,N′−ビス(ベンゾトリアゾリルメチル)ヘキサメチレンジアミン、N,N′−ビス(ベンゾリアゾリルメチル)−4,4′−ジアミノジフェニルジアミノジフェニルメタン、N,N′−テトラキス(ベンゾトリアゾリルメチル)−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、1−(1′,2′−ジカルボキシエチル)ベンゾトリアゾール、N−ベンゾトリアゾリルメチルウレア、N,N′−ビス(ベンゾトリアゾリルメチル)ウレア、1H−ベンゾトリアゾールカルボキシリックアシッド、〔1,2,3−ベンゾトリアゾールイル−1−メチル〕〔1,2,4−トリアゾリル−1−メチル〕〔2−エチルへキシル〕アミン、1−〔(2−エチルヘキシルアミノ)メチル〕ベンゾトリアゾール、2,4−ジターシャリーペンチル−6−〔(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル〕フェノール、2,6−ビス〔(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル〕−4−メチルフェノール、ビス〔(1H−ベンゾトリアゾール)−メチル−ビス(2,2,4,6−テトラ−メチル−4−ピペリジル)〕セバケート、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−ターシャリーブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールの中から選ばれる少なくとも1種の金属配位化合物を全インク組成物中0.01〜5重量%含有し、高分子化合物は顔料分散剤または/および定着性樹脂であり、有機溶媒として、ラクトン構造またはラクタム構造を有する化合物からなる複素環化合物を全インク組成物中1〜50重量%、(ポリ)アルキレングリコール誘導体を全インク組成物中30〜90重量%含み、上記の(ポリ)アルキレングリコール誘導体は、(ポリ)アルキレングリコールのモノアルキルエーテルモノアルキルエステル化合物、ジアルキルエーテル化合物またはジアルキルエステル化合物の中から選ばれる少なくとも1種であって、引火点が70〜120℃の範囲にあり、かつ沸点が170〜250℃の範囲にあることを特徴とするインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物。
  2. (ポリ)アルキレングリコール誘導体は、エチレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、トリエチレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、プロピレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、トリプロピレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ジプロピレングリコールジアルキルエーテル、エチレングリコールジアルキルエステル、プロピレングリコールジアルキルエステルの中から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載のインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物。
  3. 高分子化合物は、水または/およびエタノールに対する溶解度が25℃で3重量%未満である請求項1または2に記載のインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物。
  4. 定着性樹脂は、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ニトロセルロースの中から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜のいずれかに記載のインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物。
  5. 定着性樹脂は、重量平均分子量が2,000〜100,000である請求項1〜のいずれかに記載のインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物。
  6. 定着性樹脂は、顔料に対して、5〜200重量%である請求項1〜のいずれかに記載のインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物。
  7. 顔料分散剤は、顔料に対して、5〜150重量%である請求項1〜のいずれかに記載のインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物。
  8. 25℃における粘度が2〜20cp、表面張力が20〜40mN/m、分散平均粒子径が10〜200nmである請求項1〜のいずれかに記載のインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物。
  9. インクジェットプリンターがピエゾ方式である請求項1〜のいずれかに記載のインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物。
  10. フッ素コーティングされた撥水膜を有するヘッドを備えたインクジェットプリンター用である請求項1〜のいずれかに記載のインクジェットプリンター用油性顔料インク組成物。

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