JP2017061637A - インクジェットインク - Google Patents

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Abstract

【課題】特にポリオレフィン系の被印刷体等の表面に、速乾性で印刷後に乾燥工程を必要とせずに、隠蔽性の高い特に白色や淡色で定着性にも優れた印刷をすることができ、しかも貯蔵安定性に優れ長期間に亘って析出を生じにくい上、間欠印刷性にも優れデキャップタイムにノズルの目詰まりを生じにくいインクジェットインクを提供する。【解決手段】酸化チタン、ポリアミド樹脂、および炭素数2〜4のアルコールを少なくとも含む有機溶剤の併用系に、さらに粘着付与剤として、水酸基価が10mgKOH/g以上、45mgKOH/g以下のテルペンフェノール樹脂および/またはロジンエステルを配合した。【選択図】なし

Description

本発明は、例えばプラスチックフィルム等の非吸収性の被印刷体の表面に印刷後の乾燥工程を必要とせずに、隠蔽性の高い印刷をすることができるインクジェットインクに関するものである。
例えばプラスチックフィルムやコート紙、ラミネート紙等の非吸収性の被印刷体の表面に、インクジェット印刷法によって印刷をする場合は、印刷後のインクジェットインクをブローしたり加熱したりして乾燥させるのが一般的である。
しかし近時、溶剤として有機溶剤のみを使用するか、もしくは水を併用する場合でも有機溶剤の割合を多くしていわゆる有機溶剤リッチの状態とすることで速乾性を付与して乾燥工程を省略可能とした、HEATLESSINK(登録商標)等のインクジェットインクが開発され、実用化されつつある。
また近時、上記のように非吸収性で、しかも黒色等の明度の低い被印刷体や、あるいはビビッドカラーなどの鮮やかな色の被印刷体、さらには透明等の光透過性を有する被印刷体などの表面に、隠蔽性が高く視認性に優れた、特に白色や淡色の印刷をするべく、上記速乾性のインクジェットインクに、高い隠蔽力と着色力とを有する白色の顔料である酸化チタンを少なくとも着色剤として配合することも検討されている。
例えば特許文献1では酸化チタン、バインダ樹脂、および沸点が150〜200℃の極性有機溶剤を含むインクジェットインクが提案されている。
また特許文献2では酸化チタン、バインダ樹脂、および沸点の異なる2種以上のアルコールを含むインクジェットインクが提案されている。
しかし発明者の検討によると、特許文献1、2に記載のインクジェットインクはいずれも速乾性が未だ十分ではなく、乾燥工程を経ないと未乾燥のインクジェットインクが被印刷体の表面で濡れ拡がる等して、印刷の鮮明性が低下しやすいという問題がある。
また、特に特許文献1に記載のインクジェットインクは上記のように有機溶剤の沸点が高いため、例えばインクジェットインクを加熱して気泡を発生させることで、その体積増加分のインクジェットインクをノズルからインク滴として吐出させる、いわゆるサーマル方式のインクジェットプリンタに使用した場合にスムースに気泡が形成されず、所定体積のインク滴を吐出できないおそれもある。
その上、特許文献1、2に記載のものなどの従来の速乾性のインクジェットインクはいずれも、非吸収性の被印刷体の中でも特に極性が小さいため定着性に優れた印刷をするのが難しい、ポリプロピレンフィルムやポリプロピレンラミネート紙などのポリオレフィン系の被印刷体等の表面に対する印刷の定着性が十分でないという問題もある。
ポリオレフィン系の被印刷体等の表面に、速乾性のインクジェットインクを用いて、これまでよりも定着性に優れた印刷をするために種々検討がされている。
例えば特許文献3では、バインダ樹脂としてのポリアミド樹脂、当該ポリアミド樹脂に粘着性を付与して被印刷体に対する印刷の定着性を向上する働きをする粘着付与剤としての、テルペンフェノール樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、およびロジンエステルからなる群より選ばれた少なくとも1種、ならびに有機溶剤を含むインクジェットインクが提案されている。
また特許文献4では、酸価の異なる2種のポリアミド樹脂、粘着付与剤としてのロジン変性マレイン酸樹脂および/またはテルペンフェノール樹脂、ならびにエタノールを主成分とする有機溶剤を含むインクジェットインクが提案されている。
さらに特許文献5では、ポリアミド樹脂、粘着付与剤としてのテルペンフェノール樹脂、およびエタノールを主成分とする有機溶剤を含むインクジェットインクが提案されている。
しかし発明者の検討によると、特許文献3〜5に記載のインクジェットインクはいずれも、ポリオレフィン系の被印刷体等の表面に対する印刷の定着性が未だ十分でないだけでなく、貯蔵時の安定性(貯蔵安定性)が不十分で析出を生じやすい、印刷のデキャップタイムにインクジェットプリンタのノズルが目詰まりして印刷再開時にかすれ等を生じやすい、といった問題がある。
デキャップタイムとは、インクジェットプリンタに複数設けられたノズルのうち、間欠印刷時に印刷パターンに応じてインク滴が吐出されない待機状態とされたノズル内のインクジェットインクが、外気にさらされている時間を指す。
インクジェットプリンタには通常、その運転停止時に、ノズル内のインクジェットインクが外気にさらされることで乾燥して目詰まりを生じたりしないように、ノズルを閉じる(キャップする)機能が付与されているのが一般的である。
しかし印刷時にはキャップは解除されているため、特に間欠印刷時に待機状態となるノズルは次にインク滴が吐出されるまでの間、ノズルが閉じられていない状態(デキャップの状態)が続き、その間、ノズル内のインクジェットインクは外気にさらされ続けることになる。そのため上記時間、つまりデキャップタイムが長いほどノズルの目詰まりを生じやすくなる傾向がある。
デキャップタイムにノズルの目詰まりを生じにくい特性を、以下では「間欠印刷性」の良否として評価することとする。目詰まりを生じないデキャップタイムが長ければ長いほど、インクジェットインクは間欠印刷性が良好であると評価できる。
特開2003−128960号公報 特開2010−100771号公報 特開平10-140060号公報 特開2000-038530号公報 特開2000-178487号公報
本発明の目的は、特にポリオレフィン系の被印刷体等の表面に、速乾性で印刷後に乾燥工程を必要とせずに、隠蔽性の高い特に白色や淡色で定着性にも優れた印刷をすることができ、しかも貯蔵安定性に優れ長期間に亘って析出を生じにくい上、間欠印刷性にも優れデキャップタイムにノズルの目詰まりを生じにくいインクジェットインクを提供することにある。
本発明は、
(1) 酸化チタン、
(2) テルペンフェノール樹脂およびロジンエステルからなる群より選ばれた少なくとも1種の、水酸基価が10mgKOH/g以上、45mgKOH/g以下である粘着付与剤、
(3) ポリアミド樹脂、ならびに
(4)炭素数2〜4のアルコールを少なくとも含む有機溶剤
を含むインクジェットインクである。
本発明によれば、特にポリオレフィン系の被印刷体等の表面に、速乾性で印刷後に乾燥工程を必要とせずに、隠蔽性の高い特に白色や淡色で定着性にも優れた印刷をすることができ、しかも貯蔵安定性に優れ長期間に亘って析出を生じにくい上、間欠印刷性にも優れデキャップタイムにノズルの目詰まりを生じにくいインクジェットインクを提供できる。
本発明は、
(1) 酸化チタン、
(2) テルペンフェノール樹脂およびロジンエステルからなる群より選ばれた少なくとも1種の、水酸基価が10mgKOH/g以上、45mgKOH/g以下である粘着付与剤、
(3) ポリアミド樹脂、ならびに
(4)炭素数2〜4のアルコールを少なくとも含む有機溶剤
を含むインクジェットインクである。
発明者の検討によると、非吸収性の被印刷体に対する印刷の定着性を向上するための粘着付与剤として、上記(2)の水酸基価が10mgKOH/g以上、45mgKOH/g以下であるテルペンフェノール樹脂および/またはロジンエステルを選択して、(1)の酸化チタン、(3)のポリアミド樹脂、および(4)の有機溶剤と併用すると、上記非吸収性の被印刷体の中でも特にポリオレフィン系の被印刷体等の表面に、速乾性で印刷後の乾燥工程を必要とせずに、隠蔽性の高い特に白色や淡色で、しかも定着性にも優れた印刷をすることができる上、貯蔵安定性や間欠印刷性にも優れたインクジェットインクを得ることが可能となる。
すなわち水酸基価が10mgKOH/g未満である粘着付与剤は極性が低いため、特にポリオレフィン系の被印刷体等の表面に対する印刷の定着性を向上する効果には優れるものの、当該極性が低すぎるため、(4)の炭素数2〜4のアルコールを主成分とする有機溶剤に良好に溶解させることができない。そのためインクジェットインクの貯蔵安定性が不良で析出を生じやすい上、間欠印刷性も不良でデキャップタイムにノズルの目詰まりを生じやすくなる。
一方、水酸基価が45mgKOH/gを超える粘着付与剤は極性が高いため、上記(4)の有機溶剤に良好に溶解でき、インクジェットインクの貯蔵安定性は向上できるものの、特に極性の小さいポリオレフィン系の被印刷体等の表面に対する印刷の定着性を向上する効果が得られない。
また、水酸基価が45mgKOH/gを超える粘着付与剤は(4)の有機溶剤による溶解性が良すぎるため、却って間欠印刷性が大きく低下して、デキャップタイムにノズルの目詰まりを生じやすくなる。
間欠印刷性の低下を抑制するためには、発明者の検討によると、粘着付与剤が最初から溶解性に余裕を持たせないで(4)の有機溶剤に溶解しているのが好ましく、そのためには粘着付与剤の水酸基を45mgKOH/g以下に設定するのが有効である。この理由を、発明者は下記のように推測している。
すなわち、粘着付与剤が溶解性に余裕を持たせないで有機溶剤に溶解している状態では、デキャップタイムにインクジェットインクがノズル内で外気にさらされた際に当該外気との界面、つまりノズル内のインクジェットインクの液面で粘着付与剤が速やかに析出してごく薄い膜を形成し、それによって有機溶剤のさらなる揮発が抑制されて、膜の内側のインクジェットインクがデキャップタイムの間、吐出可能な低粘度の状態に維持される。
しかも粘着付与剤はほとんど造膜性のない硬脆い成分であり、当該粘着付与剤からなる上記膜は次の吐出時にノズルに加わる吐出圧力によって簡単に破られるため、デキャップタイムの直後から所定体積のインク滴を吐出させることができ、結果として間欠印刷性が向上する。
ところが、水酸基価が45mgKOH/gを超える粘着付与剤は(4)の有機溶剤による溶解性が良すぎて上記膜を形成しづらいため、上述したメカニズムによって有機溶剤の揮発を抑制する効果が得られない。
また一般に、特定の有機溶剤による溶解性が良すぎる成分(この場合は粘着付与剤)の溶解性は、当該有機溶剤の揮発に伴って大きく変化する傾向がある。
そのため、水酸基価が45mgKOH/gを超える粘着付与剤を(4)の有機溶剤と組み合わせたインクジェットインクは、これらのことが相まって、ノズル内で外気にさらされ続けた際に粘度が大きく上昇したりしやすく、粘度が大きく上昇すると間欠印刷性が大きく低下して、デキャップタイムにノズルの目詰まりを生じやすくなる。
ちなみに特許文献1、2ではバインダ樹脂としてアクリル樹脂(特許文献1)、またはスチレンアクリル樹脂(特許文献2)のみを用いて粘着付与剤は併用しておらず、そのため前述したようにポリオレフィン系の被印刷体等の表面に対する印刷の定着性は不良となる。
また特許文献3〜5において使用している粘着付与剤は、いずれも水酸基価が45mgKOH/gを超える水酸基価の大きい粘着付与剤であるため、上記のようにポリオレフィン系の被印刷体等の表面に対する印刷の定着性を向上する効果が十分でない上、間欠印刷性も不良でデキャップタイムにノズルの目詰まりを生じやすい。
これに対し、水酸基価が10mgKOH/g以上、45mgKOH/g以下である(2)の粘着付与剤を選択して(4)の有機溶剤と併用することにより上記の問題をいずれも解消して、印刷の定着性に優れる上、貯蔵安定性や間欠印刷性にも優れたインクジェットインクを得ることができる。
なおテルペンフェノール樹脂および/またはロジンエステルの水酸基価を、本発明では日本工業規格JIS K0070:1992「化学製品の酸価,けん化価,エステル価,よう素価,水酸基価及び不けん化物の試験方法」所載の測定方法に則って測定した値でもって表すこととする。
《(1)酸化チタン》
酸化チタンとしては、ルチル型、アナターゼ型等の各種の酸化チタンがいずれも使用可能である。
酸化チタンは、インクジェットインク中への分散性を向上することと、印刷に高い隠蔽性を付与することとを併せ考慮すると、平均粒子径が0.2μm以上、特に0.3μm以上であるのが好ましく、0.5μm以下、特に0.4μm以下であるのが好ましい。
また酸化チタンの配合割合は、インクジェットインク中への分散性を向上することと、印刷に高い隠蔽性を付与することとを併せ考慮すると、インクジェットインクの総量の5質量%以上であるのが好ましく、15質量%以下であるのが好ましい。
酸化チタンは、あらかじめ有機溶剤中に分散させた分散液の状態でインクジェットインクの調製に用いるのが、当該インクジェットインク中への分散性を向上する上で好ましい。
なお酸化チタンの分散液を用いる場合は、当該分散液中に含まれる酸化チタンの配合割合が上記の範囲となるように分散液の配合割合を設定すればよい。
また分散液に用いる有機溶剤としては、(2)の粘着付与剤や(3)のポリアミド樹脂に対する溶解性等に影響を及ぼさないために、(4)の有機溶剤の主成分である炭素数2〜4のアルコールの少なくとも1種を選択して用いるのが好ましい。
《(2) 粘着付与剤》
粘着付与剤としては、先に説明したように水酸基価が10mgKOH/g以上、45mgKOH/g以下である、テルペンフェノール樹脂およびロジンエステルからなる群より選ばれた少なくとも1種が用いられる。
水酸基価が上記の範囲である粘着付与剤は、(4)の炭素数2〜4のアルコールを主成分とする有機溶剤によって適度に溶解させることができ、インクジェットインクの貯蔵安定性を向上できる。
また、間欠印刷性を向上してデキャップタイムにノズルの目詰まりを生じにくくできる。
しかも、上記粘着付与剤は極性が高すぎないため、特にポリオレフィン系の被印刷体等の表面に対する十分な定着性も確保できる。
テルペンフェノール樹脂としては、イソプレンが頭尾で順次結合した基本骨格(C)(ただしpは整数を示す。)を有するテルペンと、フェノール類との共重合体であって、水酸基価が上記の範囲である種々のテルペンフェノール樹脂が使用可能である。
テルペンフェノール樹脂としては、例えばヤスハラケミカル(株)製のYSポリスターU130(水酸基価:25mgKOH/g)、YSポリスターU115(水酸基価:30mgKOH/g)等の1種または2種以上が挙げられる。
またロジンエステルとしては、一塩基性カルボン酸でアルキル化ヒドロフェナントレン核を有するアビエチン型またはピマリン型の樹脂酸を主体とするロジンと、アルコール類とのエステルであって、水酸基価が上記の範囲である種々のロジンエステルが使用可能である。
なおロジンとしては、例えばアビエチン酸、デキストロピマル酸等の不飽和結合を含む樹脂酸からなるものや、水素添加されたジヒドロアビエチン酸、テトラヒドロアビエチン酸等を主体とする水添ロジン等が挙げられる。またアルコール類としては、例えばグリセリン、ペンタエリスリトール、トリエチレングリコール等が挙げられる。
ロジンエステルとしては、例えばハリマ化成(株)製のKSU005(水酸基価:11.5mgKOH/g)、KSU007(水酸基価:26.8mgKOH/g)、DS−822(水酸基価:29mgKOH/g)、荒川化学工業(株)製のスーパーエステルA−125(水酸基価:25mgKOH/g)、ペンセル(登録商標)D−125(水酸基価:30mgKOH/g)、パインクリスタル(登録商標)KE−359(水酸基価:43mgKOH/g)、(株)理化ファインテク製のペンタリン(登録商標)CJ(水酸基価:40mgKOH/g)等の1種または2種以上が挙げられる。
《(3) ポリアミド樹脂》
バインダ樹脂がポリアミド樹脂に限定されるのは、下記の理由による。
すなわち、他の多くのバインダ樹脂は(4)の有機溶剤には溶解せず、溶剤としては、例えばトルエン等のさらに高い溶解性を有する溶剤を選択する必要がある。
ところがトルエン等は、インクジェットプリンタのヘッドを侵したり、それによって溶出した成分によってインクジェットインクが汚染されたりするおそれがある他、環境への負荷も大きい。
これに対し、(4)の炭素数2〜4のアルコールを主成分とする有機溶剤に良好に溶解するポリアミド樹脂を選択して使用することにより、上記の問題を解消できる。
ポリアミド樹脂としては、例えばアミノカルボン酸の縮合や二塩基酸とアミンの縮合によって合成され、直鎖状で分子中にアミド基を有し、しかも(4)の有機溶剤に良好に溶解しうる種々のポリアミド樹脂が使用可能である。
これらの条件を満たすポリアミド樹脂としては、例えばBASFジャパン(株)製のバーサミド(登録商標)725、744、756、759、エアープロダクツジャパン(株)製のサンマイド615A、640、(株)ティーアンドケイ東華製のトーマイド(登録商標)90、92、391、394−N、395、TXC−135−G等の1種または2種以上が挙げられる。
《(4) 有機溶剤》
前述したように有機溶剤としては、少なくとも炭素数2〜4のアルコールを用いる。
具体的には、有機溶剤として炭素数2〜4のアルコールのみ(2種以上を併用する場合を含む)を用いてもよいし、上記炭素数2〜4のアルコールの1種または2種以上と、他の有機溶剤とを併用してもよい。
ただし他の有機溶剤を併用する場合は、炭素数2〜4のアルコールの配合割合を、有機溶剤の総量の90質量%以上、特に95質量%以上に設定するのが好ましい。
この範囲より炭素数2〜4のアルコールの配合割合が少ない場合には、当該アルコールを有機溶剤の主成分として用いることによる前述した、あるいは以下に説明する効果が十分に得られないおそれがある。
炭素数2〜4のアルコールとしては、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、およびtert−ブチルアルコールの1種または2種以上が挙げられる。
特にエタノールと、プロパノール類および/またはブタノール類とを併用するのが好ましい。
エタノールは、炭素数2〜4のアルコールの中でも特に揮発乾燥性が良く、インクジェットインクの速乾性を向上する効果に優れている。また、特にサーマル方式のインクジェットプリンタに使用した際に、加熱によってスムースに気泡を発生させて所定体積のインク滴を吐出させることもできる。
しかしエタノール単独では極性が高すぎて、(2)の特定の水酸基価を有する粘着付与剤に対する溶解性が不足する傾向がある。
粘着付与剤に対する溶解性は、エタノール<プロパノール類<ブタノール類の順に炭素数が大きいほど高くなる傾向があるため、エタノールより極性が低く粘着付与剤に対する溶解性が高いプロパノール類および/またはブタノール類を、エタノールと併用するのが好ましい。
ただし、プロパノール類および/またはブタノール類とともにエタノールを併用しない場合には、当該エタノールによる、インクジェットインクの速乾性を向上する効果や気泡をスムースに発生させる効果が得られないだけでなく、粘着付与剤に対する有機溶剤全体での溶解性が高くなりすぎて、インクジェットインクの間欠印刷性が低下するおそれもある。
間欠印刷性の低下を抑制するためには、前述したように(2)の粘着付与剤が最初から溶解性に余裕を持たせないで有機溶剤に溶解しているのが好ましく、そのためには(2)の粘着付与剤に対する溶解性の低いエタノールを、プロパノール類および/またはブタノール類と併用するのが好ましい。
中でもエタノールとプロパノール類とを併用するのが好ましい。またプロパノール類としては、特に(2)の粘着付与剤に対する溶解性に優れた1−プロパノールが好ましい。
また上記エタノールとプロパノール類との併用系にさらに少量のブタノール類を配合すると、当該ブタノール類は、上述したようにプロパノール類に比べて(2)の粘着付与剤に対する溶解性がさらに高い上、揮発乾燥性が低いため、有機溶剤の揮発とそれに伴う粘着付与剤の析出とを抑制して、インクジェットインクの貯蔵安定性を向上できる。
特に、ブタノール類の中でも(2)の粘着付与剤に対する溶解性に優れるとともに揮発乾燥性が低い1−ブタノールが好ましい。
エタノール、1−プロパノール、および1−ブタノールの3種のアルコールの併用系においてエタノールの配合割合は、インクジェットインクの総量の30質量%以上であるのが好ましく、55質量%以下であるのが好ましい。
また1−プロパノールの配合割合は、インクジェットインクの総量の25質量%以上であるのが好ましく、45質量%以下であるのが好ましい。
エタノールと1−プロパノールの配合割合は、特に粘着付与剤の種類と配合割合に合わせて、当該粘着付与剤が溶解性に余裕を持たせないで溶解している状態となるように、上記の範囲内で適宜調整できる。
また1−ブタノールの配合割合は、インクジェットインクの総量の0.5質量%以上、特に0.7質量%以上であるのが好ましく、5質量%以下、特に3質量%以下であるのが好ましい。
1−ブタノールの配合割合がこの範囲未満では、当該1−ブタノールを配合することによる前述した効果が得られず、インクジェットインクの貯蔵安定性が低下するおそれがある。
一方、1−ブタノールの配合割合が上記の範囲を超える場合には、粘着付与剤に対する有機溶剤全体での溶解性が高くなりすぎて間欠印刷性が低下するおそれがある。
これに対し、1−ブタノールの配合割合を上記の範囲とすることにより、有機溶剤の全体での溶解性を適度の範囲に調整して間欠印刷性の低下を抑制しながら、インクジェットインクの貯蔵安定性を向上できる。
炭素数2〜4のアルコールと併用してもよい他の有機溶剤としては、例えばアセトンが挙げられる。
近年のさらなる省エネルギー化の要求に対応するため、インクジェットプリンタについても消費電力のより一層の低減が必要となりつつあり、例えば前述したサーマル方式のインクジェットプリンタでは加熱の電圧が現状よりも低電圧化される傾向にある。
ところが低電圧化前の組成のインクジェットインクを低電圧化されたインクジェットインクに使用すると、ノズルから吐出される1滴ずつのインク滴の容積が現状よりも小さくなって印刷の隠蔽性が低下する傾向がある。
これに対し、インクジェットインクに沸点の低いアセトンを少量配合すると、低電圧でも十分な容積を有するインク滴をノズルから吐出させることができ、隠蔽性の低下を良好に抑制できる。
アセトンの配合割合は、インクジェットインクの総量の1.5質量%以上であるのが好ましく、2.5質量%以下であるのが好ましい。
アセトンの配合割合がこの範囲未満では、当該アセトンを配合することによる、低電圧でも十分な容積を有するインク滴をノズルから吐出させて、印刷の隠蔽性の低下を抑制する効果が十分に得られないおそれがある。
一方、アセトンの配合割合が上記の範囲を超える場合には、インクジェットインクの速乾性が強くなりすぎて間欠印刷性が低下するおそれがある。またインクジェットインクの全体での溶解性が高くなりすぎて、インクジェットプリンタのヘッドを侵したり、それによって溶出した成分によってインクジェットインクが汚染されたりするおそれもある。
これに対し、アセトンの配合割合を上記の範囲とすることにより、インクジェットインクの全体での溶解性を適度の範囲に調整しながら、低電圧でも十分な容積を有するインク滴をノズルから吐出させて、印刷の隠蔽性の低下を抑制することができる。
なおアセトンは、速乾性の低いブタノール類の一部を置換するかたちで配合するのが効果的である。
(4)の有機溶剤の配合割合は、インクジェットインクの残量とする。すなわち(1)〜(3)の各成分や、インクジェットインクにさらに配合してもよい後述する(5)の各成分を所定の割合で配合し、さらに総量が100質量%となるように有機溶剤を加えてインクジェットインクを調製すればよい。
《粘着付与剤およびポリアミド樹脂の配合割合、質量比》
間欠印刷性や貯蔵安定性の低下を抑制しながら印刷の定着性を向上するには、(2)の粘着付与剤による粘着性と、(3)のポリアミド樹脂による造膜性の両方の特性のバランスをとることが肝要である。
そのためには、ポリアミド樹脂に対する粘着付与剤の配合比は、インクジェットインクの総量中の粘着付与剤の配合割合をt(質量%)、ポリアミド樹脂の配合割合をp(質量%)としたとき両者の質量比t/pで表して1.6以上、特に2以上であるのが好ましく、6.7以下、特に6以下であるのが好ましい。
また粘着付与剤の配合割合t(質量%)は、2.5質量%以上、特に3質量%以上であるのが好ましく、10質量%以下、特に9質量%以下であるのが好ましい。
さらに粘着付与剤とポリアミド樹脂の合計の配合割合t+p(質量%)は、4質量%以上、特に4.5質量%以上であるのが好ましく、11.5質量%以下、特に10.5質量%以下であるのが好ましい。
上記の範囲よりポリアミド樹脂に対する粘着付与剤の配合比や粘着付与剤の配合割合が小さい場合には、当該粘着付与剤による、前述したメカニズムに基づいてインクジェットインクの間欠印刷性を向上する効果が十分に得られないため、当該間欠印刷性が低下するおそれがある。また、粘着付与剤による粘着性が低下して印刷の定着性が低下するおそれもある。
また、ポリアミド樹脂が多いため上記の範囲より粘着付与剤の配合比が小さい場合には、当該ポリアミド樹脂の造膜性が強いため、デキャップタイムに、ノズル内のインクジェットインクの液面に、粘着付与剤からなるものよりも強く、次の吐出時にノズルに加わる吐出圧力によって簡単に破られない膜が形成され、当該膜によってインクジェットインクの吐出が妨げられて間欠印刷性が低下するおそれもある。
また、上記の範囲より粘着付与剤とポリアミド樹脂の合計の配合割合が小さい場合には、印刷の厚みが低下して、当該印刷の隠蔽性が低下するおそれがある。
一方、上記の範囲よりポリアミド樹脂に対する粘着付与剤の配合比や粘着付与剤の配合割合が大きい場合には、当該粘着付与剤が、前述したように造膜性のない硬脆い成分であるため、印刷の強度が低下して定着性が低下するおそれがある。
また、ポリアミド樹脂が少ないため上記の範囲より粘着付与剤の配合比が大きい場合には、やはり印刷の強度が低下して定着性が低下するおそれがある。
さらに、上記の範囲より粘着付与剤とポリアミド樹脂の合計の配合割合が大きい場合には、ポリアミド樹脂が多い場合と同様に、デキャップタイムに、ノズル内のインクジェットインクの液面に強い膜が形成されて間欠印刷性が低下するおそれがある。
これに対し、ポリアミド樹脂に対する粘着付与剤の配合比、粘着付与剤の配合割合、および粘着付与剤とポリアミド樹脂の合計の配合割合を、それぞれ上記の範囲とすることにより、間欠印刷性や貯蔵安定性、さらには隠蔽性の低下を抑制しながら、印刷の定着性を向上できる。
なおポリアミド樹脂の配合割合p(質量%)は、上記粘着付与剤の配合割合、ポリアミド樹脂に対する粘着付与剤の配合比、および粘着付与剤とポリアミド樹脂の合計の配合割合を満足する範囲に設定すればよいが、特にインクジェットインクの総量の0.5質量%以上、特に1質量%以上であるのが好ましく、3質量%以下、特に2質量%以下であるのが好ましい。
《(5) その他の成分》
本発明のインクジェットインクには、さらに界面活性剤、脂肪酸アマイド、他の着色剤、キレート化合物、pH調整剤、高沸点溶剤等の各種添加剤を配合してもよい。
〈界面活性剤〉
界面活性剤は、ノズルに対するインクジェットインクの濡れ性を調整して良好な吐出特性を確保したり、被印刷体に対する濡れ性を調整して印刷の画質を向上したりするために機能する。
界面活性剤としては、例えばシリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等の各種界面活性剤のうち、(4)の炭素数2〜4のアルコールを主成分とする有機溶剤に溶解可能な種々の界面活性剤が使用可能である。
特にシリコーン系界面活性剤のうちアクリルシリコーン共重合体系界面活性剤が好ましい。アクリルシリコーン共重合体系界面活性剤によれば、(4)の有機溶剤がポリオレフィン系の被印刷体等の表面で面方向に濡れ拡がるのを抑え、印刷の鮮明性を高めて画質を向上させることができる。
アクリルシリコーン共重合体系界面活性剤としては、例えば信越化学工業(株)製のKP541、KP543、KP545、ビックケミー・ジャパン(株)製のBYK(登録商標)−3550等の1種または2種以上が挙げられる。
界面活性剤の配合割合は、当該界面活性剤中の有効成分量換算で、インクジェットインクの総量の0.1質量%以上、特に0.2質量%以上であるのが好ましく、3質量%以下、特に2質量%以下であるのが好ましい。
〈脂肪酸アマイド〉
脂肪酸アマイドは、印刷の耐スクラッチ性、耐摩耗性、耐転写性を向上するために機能する。
脂肪酸アマイドとしては、例えば飽和脂肪酸アマイド、不飽和脂肪酸アマイド、変性脂肪酸アマイド等のうち、(4)の炭素数2〜4のアルコールを主成分とする有機溶剤に溶解可能な種々の脂肪酸アマイドが挙げられ、特にオレイン酸アマイドが好ましい。
オレイン酸アマイドとしては、例えば日油(株)製のアルフロー(登録商標)E−10等が挙げられる。
脂肪酸アマイドの配合割合は、インクジェットインクの総量の0.1質量%以上であるのが好ましく、0.5質量%以下であるのが好ましい。
〈他の着色剤〉
本発明のインクジェットインクは、酸化チタンによって隠蔽性を確保した上で他の色の着色剤を併用して、隠蔽性が高く視認性に優れた任意の色目に着色することもできる。他の着色剤としては、例えば(4)の炭素数2〜4のアルコールを主成分とする有機溶剤に溶解可能な油溶性染料が好適に使用される。
油溶性染料は、インクジェットインクの色目および色濃度に応じて1種または2種以上を、適宜の割合で用いることができる。
油溶性染料の具体例としては、例えば下記の各種染料等が挙げられる。
(イエロー)
C.I.ソルベントイエロー2、14、15、16、19、21、32、56、61、65、76、79、80、81、82、83、88、89、90、91、151;保土谷化学工業(株)製のAIZEN(登録商標)S.B.N. Yellow 543、SPILON(登録商標) Yellow C−GNH、C−2GH;オリエント化学工業(株)製のOplas(登録商標)Yellow 140、VALIFAST(登録商標)YELLOW1101、1109、1151、1171、3108、3120、3150、3170、3180、4120、4121;中央合成化学(株)製のAlcohol Yellow Y−10、Oil Yellow CH;三菱化学(株)製のDIARESIN(登録商標)Yellow L3G。
(オレンジ)
C.I.ソルベントオレンジ1、2、5、6、11、14、20、36、41、44、45、54、56、57、58、59、62;オリエント化学工業(株)製のVALIFAST ORANGE1201、2210、3208、3209、3210。
(レッド)
C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、35、49、78、81、82、83、84、91、96、99、100、102、109、118、119、121、122、123、124、127、128、129、130、131、132、133、134、142、160、218、C.I.ディスパーズレッド9;オリエント化学工業(株)製のOrient Oil Pink OP、SPIRIT Red 102、VALIFAST Red 1308、1320、1355、1364、1388、2303、2320、3304、3306、3311、3312、3320、PINK 2310N;保土谷化学工業(株)製のAIZEN SPILON Fiery Red BH、Red C−GH、C−BH、Pink BH;中央合成化学(株)製のAL Red 2308、Alcohol Pink P−30。
(ブラウン)
C.I.ソルベントブラウン3、23、24、25、37、42、43、44、58。
(グリーン)
C.I.ソルベントグリーン3、16、21、22;オリエント化学工業(株)製のVALIFAST GREEN 1501。
(ブルー)
C.I.ソルベントブルー5、11、12、24、25、38、44、46、55、64、67、70、73、75;オリエント化学工業(株)製のOrient Oil Blue 603、VALIFAST Blue 1621、1631、2604、2606、2620、2670;保土谷化学工業(株)製のAIZEN SPILON Blue C−RH、GNH、S.P.T. Blue 121;中央合成化学(株)のAlcohol Blue B−10。
(バイオレット)
C.I.ソルベントバイオレット1、2、19、21;オリエント化学工業(株)製のVALIFAST VIOLET 1701、1704;保土谷化学工業(株)製のAIZEN SPILON Violet C−RH、ECH。
(ブラック)
C.I.ソルベントブラック3、5、7、22、23、25、27、28、29、30、34、35、43、47、123;オリエント化学工業(株)製のVALIFAST BLACK 1807、1815、3804、3807、3808、3820、3830、3840、3866、3870;BASF社製のOrasol(登録商標)Black X55、X45、X51、インストラプラスト社製のRLS(ソルベントブラック29)、CN(ソルベントブラック28)。
特に印刷の耐光性を向上することを考慮すると、油溶性染料の中でも含金属染料が好ましい。
〈キレート化合物〉
キレート化合物は、上記含金属染料由来の金属元素や、あるいは不純物としてインクジェットインクに含まれる多価金属イオン、例えばアルミニウムイオン、カルシウムイオン、鉄イオン、マグネシウムイオン、マンガンイオン等を捕捉してインクジェットインクの貯蔵安定性を向上したり、ノズルの目詰まりを防止したりするために機能する。また、特にサーマル方式のインクジェットプリンタの場合は、いわゆるコゲーションの発生を防止することもできる。
キレート化合物としては上記の機能を有し、なおかつ(4)の炭素数2〜4のアルコールを主成分とする有機溶剤に溶解可能な種々のキレート化合物が挙げられ、特にチタンキレート化合物が好ましい。
チタンキレート化合物は上記の機能を有する他、(2)の粘着付与剤に対して有効な架橋剤として作用する。エタノール等が大過剰で存在するインクジェットインク中では架橋は実質的に発現しないが、例えば印刷後の乾燥によってエタノールが系外に放出されると粘着付与剤を架橋反応させて、印刷の耐性を向上するために機能する。
チタンキレート化合物としては、例えばチタンアセチルアセトネート、チタンテトラアセチルアセトネート、チタンエチルアセトアセテート等のβ−ジケトンキレート化合物、リン酸チタン化合物、チタンオクチレングリコレート等のグリコールキレート化合物、チタンエチルアセトアセテート等のケトエステルキレート化合物、ヒドロキシカルボン酸キレート化合物等の1種または2種以上が挙げられる。特にβ−ジケトンキレート化合物が好ましい。
β−ジケトンキレート化合物の具体例としては、例えばマツモトファインケミカル(株)製のオルガチックス(登録商標)TC−100(チタンアセチルアセトネート)、TC−401(チタンテトラアセチルアセトネート)等の1種または2種以上が挙げられる。
キレート化合物の配合割合は、インクジェットインクの総量の0.5質量%以上であるのが好ましく、3質量%以下であるのが好ましい。
〈pH調整剤〉
pH調整剤は、インクジェットインクをアルカリ性として、インクジェットプリンタの金属部材の腐食を防止するために機能する。
pH調整剤としては、例えばアンモニア、有機アミン、苛性アルカリ等の1種または2種以上が挙げられ、特に有機アミンが好ましい。
また有機アミンとしては、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチルモノエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、モノ−1−プロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、およびこれらの誘導体等の1種または2種以上が挙げられる。
pH調整剤の配合割合は、当該pH調整剤を加える前のインクジェットインクのpHや目標とするpH等に応じて任意に設定できるが、インクジェットインクの総量の0.1質量%以上であるのが好ましく、1質量%以下であるのが好ましい。
〈高沸点溶剤〉
高沸点溶剤は、インクジェットインクの急速な乾燥を抑制してデキャップタイムにノズルが目詰まりするのを防止するために機能する。
高沸点溶剤としては、単体で常温では自然乾燥しない種々の溶剤が使用可能である。
かかる高沸点溶剤としては、例えばベンジルアルコール、ジヒドロジャスモン酸メチル等の少なくとも1種が挙げられる。特にベンジルアルコールとジヒドロジャスモン酸メチルの2種の高沸点溶剤を併用すると印刷の鮮明性を高めて画質を向上できる。
高沸点溶剤の配合割合は、インクジェットインクの総量の0.5質量%以上であるのが好ましく、3質量%以下であるのが好ましい。
〈水〉
本発明のインクジェットインクには水を配合してもよい。
その場合には速乾性を確保するために水の量を、(4)の炭素数2〜4のアルコールを主成分とする有機溶剤の総量よりも少量として、有機溶剤リッチとするのが好ましい。
ただし、特にポリオレフィン系の被印刷体等に印刷した際にはじき等を生じず鮮明な印刷をすることや速乾性を向上すること等を考慮すると、インクジェットインクは水を除く非水性とするのが好ましい。
〈その他〉
本発明のインクジェットインクには、さらに従来公知の各種添加剤を配合してもよい。
添加剤としては、例えば防かび剤、殺生剤等が挙げられる。その配合割合は、それぞれインクジェットインクの総量の0.1質量%以上であるのが好ましく、1質量%以下であるのが好ましい。
本発明のインクジェットインクは、例えばサーマル方式、ピエゾ方式等の、いわゆるオンデマンド型のインクジェットプリンタに好適に使用できる他、インクを循環させながらインク滴を形成して印刷をするいわゆるコンティニュアス型のインクジェットプリンタにも使用可能である。
特に、上記各種方式のインクジェットプリンタを用いたインクジェット印刷により、ポリオレフィン系をはじめとする各種プラスチックフィルムやコート紙、ラミネート紙等の種々の非吸収性の被印刷体の表面に印刷するために好適に用いることができる。
そして、上記非吸収性の被印刷体の表面に、定着性に優れた文字や図柄等を印刷することができる。
〈実施例1〉
下記の各成分を配合したのち、5μmのメンブランフィルタを用いてろ過してインクジェットインクを調製した。
Figure 2017061637
表中の各成分は下記のとおり。
酸化チタン分散液:平均粒子径0.35μmの酸化チタンを1−プロパノールに分散させた分散液、酸化チタンの濃度:50質量%。
粘着付与剤:テルペンフェノール樹脂、水酸基価:30mgKOH/g。
ポリアミド樹脂:前出のBASFジャパン(株)製のバーサミド759。
界面活性剤::アクリルシリコーン共重合体系界面活性剤、前出のビックケミー・ジャパン(株)製のBYK−3550、有効成分量:45%。
脂肪酸アマイド:オレイン酸アマイド、前出の日油(株)製のアルフローE−10。
pH調整剤:2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール。
ポリアミド樹脂に対するテルペンフェノール樹脂の質量比t/pは5.00、テルペンフェノール樹脂の配合割合tは7.5質量%、テルペンフェノール樹脂とポリアミド樹脂の合計の配合割合t+pは9.0質量%であった。
また1−プロパノールの配合割合は、酸化チタン分散液中のものを含めて、インクジェットインクの総量の40.0質量%、酸化チタンの配合割合は、インクジェットインクの総量の10.0質量%であった。
〈実施例2〉
粘着付与剤として、水酸基価が10mgKOH/gであるテルペンフェノール樹脂を同量配合したこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂に対するテルペンフェノール樹脂の質量比t/pは5.00、テルペンフェノール樹脂の配合割合tは7.5質量%、テルペンフェノール樹脂とポリアミド樹脂の合計の配合割合t+pは9.0質量%であった。
〈実施例3〉
粘着付与剤として、水酸基価が40mgKOH/gであるテルペンフェノール樹脂を同量配合したこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂に対するテルペンフェノール樹脂の質量比t/pは5.00、テルペンフェノール樹脂の配合割合tは7.5質量%、テルペンフェノール樹脂とポリアミド樹脂の合計の配合割合t+pは9.0質量%であった。
〈実施例4〉
粘着付与剤の量を9.0質量部、エタノールの量を38.1質量部、1−プロパノールの量を26.0質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂に対するテルペンフェノール樹脂の質量比t/pは6.00、テルペンフェノール樹脂の配合割合tは9.0質量%、テルペンフェノール樹脂とポリアミド樹脂の合計の配合割合t+pは10.5質量%であった。
また1−プロパノールの配合割合は、酸化チタン分散液中のものを含めて、インクジェットインクの総量の36.0質量%であった。
〈実施例5〉
粘着付与剤の量を3.0質量部、エタノールの量を53.6質量部、1−プロパノールの量を26.5質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂に対するテルペンフェノール樹脂の質量比t/pは2.00、テルペンフェノール樹脂の配合割合tは3.0質量%、テルペンフェノール樹脂とポリアミド樹脂の合計の配合割合t+pは4.5質量%であった。
また1−プロパノールの配合割合は、酸化チタン分散液中のものを含めて、インクジェットインクの総量の36.5質量%であった。
〈実施例6〉
粘着付与剤の量を10.0質量部、エタノールの量を38.1質量部、1−プロパノールの量を25.0質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂に対するテルペンフェノール樹脂の質量比t/pは6.67、テルペンフェノール樹脂の配合割合tは10.0質量%、テルペンフェノール樹脂とポリアミド樹脂の合計の配合割合t+pは11.5質量%であった。
また1−プロパノールの配合割合は、酸化チタン分散液中のものを含めて、インクジェットインクの総量の35.0質量%であった。
〈実施例7〉
粘着付与剤の量を2.5質量部、エタノールの量を53.6質量部、1−プロパノールの量を17.0質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂に対するテルペンフェノール樹脂の質量比t/pは1.67、テルペンフェノール樹脂の配合割合tは2.5質量%、テルペンフェノール樹脂とポリアミド樹脂の合計の配合割合t+pは4.0質量%であった。
また1−プロパノールの配合割合は、酸化チタン分散液中のものを含めて、インクジェットインクの総量の27.0質量%であった。
〈実施例8〉
1−プロパノールの量を31.0質量部として1−ブタノールを配合しなかったこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂に対するテルペンフェノール樹脂の質量比t/pは5.00、テルペンフェノール樹脂の配合割合tは7.5質量%、テルペンフェノール樹脂とポリアミド樹脂の合計の配合割合t+pは9.0質量%であった。
また1−プロパノールの配合割合は、酸化チタン分散液中のものを含めて、インクジェットインクの総量の41.0質量%であった。
〈実施例9〉
粘着付与剤として、水酸基価が30mgKOH/gであるロジンエステルを同量配合したこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂に対するロジンエステルの質量比t/pは5.00、ロジンエステルの配合割合tは7.5質量%、ロジンエステルとポリアミド樹脂の合計の配合割合t+pは9.0質量%であった。
〈実施例10〉
粘着付与剤として、水酸基価が11.5mgKOH/gであるロジンエステルを同量配合したこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂に対するロジンエステルの質量比t/pは5.00、ロジンエステルの配合割合tは7.5質量%、ロジンエステルとポリアミド樹脂の合計の配合割合t+pは9.0質量%であった。
〈実施例11〉
粘着付与剤として、水酸基価が40mgKOH/gであるロジンエステルを同量配合したこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂に対するロジンエステルの質量比t/pは5.00、ロジンエステルの配合割合tは7.5質量%、ロジンエステルとポリアミド樹脂の合計の配合割合t+pは9.0質量%であった。
〈比較例1〉
ポリアミド樹脂に代えてフェノール樹脂〔DIC(株)製のフェノライト(登録商標)TD−2106〕を同量配合したこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを調製した。
フェノール樹脂に対するテルペンフェノール樹脂の質量比t/pは5.00、テルペンフェノール樹脂の配合割合tは7.5質量%、テルペンフェノール樹脂とフェノール樹脂の合計の配合割合t+pは9.0質量%であった。
〈比較例2〉
粘着付与剤として、水酸基価が3mgKOH/gであるテルペン樹脂を同量配合したこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂に対するテルペン樹脂の質量比t/pは5.00、テルペン樹脂の配合割合tは7.5質量%、テルペン樹脂とポリアミド樹脂の合計の配合割合t+pは9.0質量%であった。
〈比較例3〉
粘着付与剤として、水酸基価が50mgKOH/gであるテルペンフェノール樹脂を同量配合したこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂に対するテルペンフェノール樹脂の質量比t/pは5.00、テルペンフェノール樹脂の配合割合tは7.5質量%、テルペンフェノール樹脂とポリアミド樹脂の合計の配合割合t+pは9.0質量%であった。
〈間欠印刷性評価〉
上記実施例1〜11、比較例1〜3で調製したインクジェットインクをサーマル方式のインクジェットプリンタ〔ビデオジェット(株)製のPrint Mail Wide Array(プリントメールワイドアレイ)、加熱電圧:9V、印刷速度:20インチ/秒(設定周波数:6.0kHz)〕に使用して、インク滴が吐出されない状態でノズル内のインクジェットインクが外気にさらされているデキャップタイムの長さを変えながら、当該デキャップタイムの終了直後にノズルの目詰まり等を生じることなく明瞭な印刷が可能であったか否かを観察して、下記の基準で間欠印刷性を評価した。
○:デキャップタイムが2分間以上でも明瞭な印刷が可能であった。間欠印刷性良好。
△:デキャップタイムが30秒間以上、2分間未満であれば明瞭な印刷が可能であった。間欠印刷性通常レベル。
×:デキャップタイムが30秒間未満でないと明瞭な印刷ができなかった。間欠印刷性不良。
〈隠蔽性評価〉
上記実施例1〜11、比較例1〜3で調製したインクジェットインクをサーマル方式のインクジェットプリンタ〔ビデオジェット(株)製のPrint Mail Wide Array(プリントメールワイドアレイ)、加熱電圧:9V、印刷速度:20インチ/秒(設定周波数:6.0kHz)〕に使用して、無色透明のポリプロピレンフィルムの表面にベタ印刷して乾燥させた。
次いで上記ポリプロピレンフィルムの下に黒のコート紙を重ねた状態で、ベタ印刷した部分のL値を、分光色差計〔日本電色工業(株)製のNF−999〕を用いて、光源:D50、視野角度:2°の条件で測定して、下記の基準で隠蔽性を評価した。
○:L値は50以上であった。隠蔽性良好。
△:L値は40以上、50未満であった。隠蔽性通常レベル。
×:L値は40未満であった。隠蔽性不良。
〈定着性評価〉
上記実施例1〜11、比較例1〜3で調製したインクジェットインクをサーマル方式のインクジェットプリンタ〔ビデオジェット(株)製のPrint Mail Wide Array(プリントメールワイドアレイ)、加熱電圧:9V、印刷速度:20インチ/秒(設定周波数:6.0kHz)〕に使用してポリプロピレンフィルムの表面に印刷をして1日静置した後、印刷上に粘着テープ〔スリーエムジャパン(株)製のスコッチ(登録商標)メンディングテープ〕を貼り付けたのち引き剥がした状態を観察して、下記の基準で定着性を評価した。
○:印刷は取れなかった。定着性良好。
×:印刷が取れた。定着性不良。
〈貯蔵安定性評価〉
上記実施例1〜11、比較例1〜3のインクジェットインクから、それぞれ酸化チタンを除いた樹脂液を調製し、当該各樹脂液を0℃で1時間静置して樹脂液の状態を観察して、下記の基準で評価をした。
○:白濁しなかった。
△:白濁はしたが相分離はしなかった。
×:相分離した。
そして樹脂液の評価が○または△であったものについては、同じ組成で酸化チタンを含むインクジェットインクを室温(23±2℃)で24時間静置して酸化チタンを分離させたのち、振とうして状態を観察して、下記の基準で貯蔵安定性を評価した。
○:樹脂液の評価が○であり、しかもインクジェットインクを振とうすることで、酸化チタンを再び分散させることができた。貯蔵安定性良好。
△:樹脂液の評価は△であったが、インクジェットインクを振とうすることで、酸化チタンを再び分散させることができた。貯蔵安定性通常レベル。
また樹脂液の評価が×であったもの、ならびに樹脂液の評価は○または△であっても、同じ組成で酸化チタンを含むインクジェットインクを、0℃で1時間静置して酸化チタンを分離させたのち振とうしても、当該酸化チタンを再び分散させることができなかったものは、それぞれ貯蔵安定性不良(×)と評価した。
以上の結果を表2〜表4に示す。なお表中、粘着付与剤の種類の欄の符号はRo:ロジンエステル、Tp:テルペンフェノール樹脂、Te:テルペン樹脂を示す。またバインダ樹脂の種類の欄の符号はPA:ポリアミド樹脂、Ph:フェノール樹脂を示す。
Figure 2017061637
Figure 2017061637
Figure 2017061637
表2〜表4の実施例1〜11、比較例1〜3の結果より、酸化チタン、ポリアミド樹脂、および炭素数2〜4のアルコールを少なくとも含む有機溶剤の併用系に、さらに粘着付与剤として、水酸基価が10mgKOH/g以上、45mgKOH/g以下のテルペンフェノール樹脂および/またはロジンエステルを配合することにより、特にポリオレフィン系の被印刷体等の表面に、速乾性で印刷後に乾燥工程を必要とせずに、隠蔽性の高い特に白色や淡色で定着性にも優れた印刷をすることができ、しかも貯蔵安定性、間欠印刷性にも優れたインクジェットインクが得られることが判った。
また、特に実施例1、4〜7の結果より、上記の効果をより一層向上するためには、ポリアミド樹脂に対する粘着付与剤の配合比(質量比t/p)を1.6〜6.7、特に2〜6、粘着付与剤の配合割合tを2.5〜10質量%、特に3〜9質量%、粘着付与剤とポリアミド樹脂の合計の配合割合t+pを4〜11.5質量%、特に4.5〜10.5質量%とするのが好ましいことが判った。
さらに実施例1、8の結果より、インクジェットインクの貯蔵安定性を向上するためには、炭素数2〜4のアルコールとして、エタノール、1−プロパノール、および1−ブタノールの3種を併用するのが好ましいことが判った。

Claims (5)

  1. (1) 酸化チタン、
    (2) テルペンフェノール樹脂およびロジンエステルからなる群より選ばれた少なくとも1種の、水酸基価が10mgKOH/g以上、45mgKOH/g以下である粘着付与剤、
    (3) ポリアミド樹脂、ならびに
    (4)炭素数2〜4のアルコールを少なくとも含む有機溶剤
    を含むインクジェットインク。
  2. 前記ポリアミド樹脂に対する前記粘着付与剤の配合比は、インクジェットインクの総量中の粘着付与剤の配合割合をt(質量%)、ポリアミド樹脂の配合割合をp(質量%)としたとき両者の質量比t/pで表して2以上、6以下である請求項1に記載のインクジェットインク。
  3. 前記インクジェットインクの総量中の前記粘着付与剤の配合割合t(質量%)は、3質量%以上、9質量%以下である請求項1または2に記載のインクジェットインク。
  4. 前記インクジェットインクの総量中の前記粘着付与剤と前記ポリアミド樹脂の合計の配合割合t+p(質量%)は、4.5質量%以上、10.5質量%以下である請求項1ないし3のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
  5. 前記炭素数2〜4のアルコールは、エタノール、1−プロパノール、および1−ブタノールの3種である請求項1ないし4のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
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