JP2015221887A - インクジェットインク - Google Patents

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Abstract

【課題】速乾性で、かつポリオレフィン系等の非吸収性の被印刷体に対する印刷の定着性を十分に向上できる上、貯蔵安定性に優れ長期間に亘って析出等を生じにくく、しかも間欠印刷性にも優れデキャップタイムにインクジェットプリンタのノズルで目詰まりを生じにくいインクジェットインクを提供する。【解決手段】ポリアミド樹脂、炭素数1〜3のアルコール、および油溶性染料の併用系に、粘着付与剤として、水酸基価が10mgKOH/g以上、45mgKOH/g以下のテルペンフェノール樹脂および/またはロジンエステルを配合した。【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット印刷法によって例えばプラスチックフィルムやコート紙、ラミネート紙等の非吸収性の被印刷体の表面に印刷できる上、印刷後に加熱乾燥工程を必要としないインクジェットインクに関するものである。
例えばプラスチックフィルムやコート紙、ラミネート紙等の非吸収性の被印刷体の表面にインクジェット印刷法によって印刷をする場合は、印刷したインクジェットインクを加熱して乾燥させるのが一般的である。
しかし近時、溶剤として有機溶剤のみを使用するか、もしくは溶剤として水を併用する場合でも水より有機溶剤を多くしていわゆる有機溶剤リッチの状態とすることで速乾性を付与して加熱乾燥工程を省略可能とした、HEATLESSINK(登録商標)等のインクジェットインクが開発され、実用化されつつある。
また近時、前記非吸収性の被印刷体の中でも特に極性が小さいため定着性に優れた印刷をするのが難しい、ポリプロピレンフィルムやポリプロピレンラミネート紙等のポリオレフィン系の被印刷体等に、かかる速乾性のインクジェットインクを用いてこれまでより定着性に優れた印刷をするために種々検討がされている。
例えば特許文献1では速乾性のインクジェットインクに、バインダとしてのポリアミド樹脂と、当該ポリアミド樹脂に粘着性を付与して被印刷体に対する印刷の定着性を向上する働きをする粘着付与剤としてのテルペンフェノール樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、およびロジンエステルからなる群より選ばれた少なくとも1種とを配合することが提案されている。
また特許文献2では酸価の異なる2種のポリアミド樹脂と、粘着付与剤としてのロジン変性マレイン酸樹脂および/またはテルペンフェノール樹脂とを配合することが提案されている。
さらに特許文献3ではポリアミド樹脂と、粘着付与剤としてのロジン変性マレイン酸樹脂と、チタンキレートとを配合することが提案されている。
しかし特許文献1〜3に記載のもの等の従来の速乾性のインクジェットインクはいずれも、ポリオレフィン系の被印刷体等に対する印刷の定着性を未だ十分に向上できないだけでなく、貯蔵時の安定性が不十分で析出を生じやすい、印刷のデキャップタイムにインクジェットプリンタのノズルが目詰まりして印刷再開時にかすれ等を生じやすい、といった問題がある。
なおデキャップタイムとは、インクジェットプリンタに複数設けられたノズルのうち間欠印刷時に印刷パターンに応じてインク滴が吐出されない待機状態とされたノズル内のインクジェットインクが外気にさらされている時間を指す。
インクジェットプリンタには通常、その運転停止時にノズル内のインクジェットインクが外気にさらされることで乾燥して目詰まりを生じたりしないようにノズルを閉じる(キャップする)機能が付与されているのが一般的である。
しかし印刷時にはかかるキャップは解除されているため、特に間欠印刷時に待機状態となるノズルは次にインク滴が吐出されるまでの間、ノズルが閉じられていない状態(デキャップの状態)が続きその間、ノズル内のインクジェットインクは外気にさらされ続けることになる。そのためかかる時間つまりデキャップタイムが長いほどノズルの目詰まりを生じやすくなる傾向がある。
デキャップタイムにノズルの目詰まりを生じにくい特性を、以下では「間欠印刷性」の良否として評価することとする。目詰まりを生じないデキャップタイムが長ければ長いほど、インクジェットインクは間欠印刷性が良好であると評価できる。
特開平10-140060号公報 特開2000-038530号公報 特開2000-178487号公報
本発明の目的は速乾性で、特にポリオレフィン系等の非吸収性の被印刷体に対する印刷の定着性を十分に向上できる上、貯蔵安定性に優れ長期間に亘って析出等を生じにくく、しかも間欠印刷性にも優れデキャップタイムにノズルの目詰まりを生じにくいインクジェットインクを提供することにある。
本発明は、
(1) ポリアミド樹脂、
(2) 水酸基価が10mgKOH/g以上、45mgKOH/g以下である、テルペンフェノール樹脂およびロジンエステルからなる群より選ばれた少なくとも1種の粘着付与剤、
(3) 油溶性染料、ならびに
(4) 炭素数1〜3のアルコール
を含むインクジェットインクである。
本発明によれば速乾性で、特にポリオレフィン系等の非吸収性の被印刷体に対する印刷の定着性を十分に向上できる上、貯蔵安定性に優れ長期間に亘って析出等を生じにくく、しかも間欠印刷性にも優れデキャップタイムにノズルの目詰まりを生じにくいインクジェットインクを提供できる。
本発明のインクジェットインクは、
(1) ポリアミド樹脂、
(2) 水酸基価が10mgKOH/g以上、45mgKOH/g以下である、テルペンフェノール樹脂およびロジンエステルからなる群より選ばれた少なくとも1種の粘着付与剤、
(3) 油溶性染料、ならびに
(4) 炭素数1〜3のアルコール
を含んでいる。
発明者の検討によると、非吸収性の被印刷体に対する印刷の定着性を向上するための粘着付与剤として上記(2)の、水酸基価が10mgKOH/g以上、45mgKOH/g以下であるテルペンフェノール樹脂および/またはロジンエステルを選択して、(1)のポリアミド樹脂、(3)の油溶性染料および(4)のアルコールと併用すると、印刷の定着性に優れる上、貯蔵安定性や間欠印刷性にも優れたインクジェットインクを得ることが可能となる。
すなわち水酸基価が10mgKOH/g未満である粘着付与剤は極性が低いため、特にポリオレフィン系の被印刷体等に対する印刷の定着性を向上する効果には優れるものの、当該極性が低すぎるため(4)のアルコールに対する溶解性が不十分でインクジェットインク中に良好に溶解させることができない。そのためインクジェットインクの貯蔵安定性が不良で析出を生じやすい上、間欠印刷性も不良でデキャップタイムにノズルの目詰まりを生じやすくなる。
一方、水酸基価が45mgKOH/gを超える粘着付与剤は極性が高いため(4)のアルコールに良好に溶解でき、インクジェットインクの貯蔵安定性は向上できるものの、特に極性の小さいポリオレフィン系の被印刷体等に対する印刷の定着性を向上する効果は不十分である。
また水酸基価が45mgKOH/gを超える粘着付与剤は(4)のアルコールの揮発に伴ってその溶解性が大きく変化するため、例えばノズル内で外気にさらされ続けた際にアルコールの揮発に伴ってインクジェットインクの粘度が大きく上昇しやすい。そのため間欠印刷性が不良でデキャップタイムにノズルの目詰まりを生じやすくなる。
ちなみに特許文献1〜3において使用している粘着付与剤はいずれも水酸基価が45mgKOH/gを超える水酸基価の大きい粘着付与剤であるため、上記のようにポリオレフィン系の被印刷体等に対する印刷の定着性を向上する効果が十分でない上、間欠印刷性も不良でデキャップタイムにノズルの目詰まりを生じやすい。
これに対し、水酸基価が10mgKOH/g以上、45mgKOH/g以下である(2)の粘着付与剤を選択して使用することにより上記の問題をいずれも解消して、印刷の定着性に優れる上、貯蔵安定性や間欠印刷性にも優れたインクジェットインクを得ることができる。
なおテルペンフェノール樹脂および/またはロジンエステルの水酸基価を、本発明では日本工業規格JIS K0070:1992「化学製品の酸価,けん化価,エステル価,よう素価,水酸基価及び不けん化物の試験方法」所載の測定方法に則って測定した値でもって表すこととする。
〈(1) ポリアミド樹脂〉
ポリアミド樹脂としては、例えばアミノカルボン酸の縮合や二塩基酸とアミンの縮合によって合成され、直鎖状で分子中にアミド基を有し、しかも(4)の炭素数1〜3のアルコールに良好に溶解しうる種々のポリアミド樹脂が使用可能である。バインダ樹脂がかかるポリアミド樹脂に限定されるのは下記の理由による。
すなわち他の多くの樹脂は、上記(4)のアルコールには溶解しないため、溶剤として例えばトルエン等のさらに強い溶解性を有する溶剤を選択しなければならない。ところがトルエン等はインクジェットプリンタのヘッドを侵したり、それによって溶出した成分によってインクジェットインクが汚染されたりするおそれがある他、環境への負荷も大きい。
これに対し(4)の炭素数1〜3のアルコールに良好に溶解する(1)のポリアミド樹脂をバインダ樹脂として使用することにより、上記の問題をすべて解消できる。
これらの条件を満たすポリアミド樹脂としては、例えばBASFジャパン(株)製のバーサミド(登録商標)725、744、756、759、エアープロダクツジャパン(株)製のサンマイド615A、640、(株)ティーアンドケイ東華製のトーマイド(登録商標)90、92、391、394−N、395、TXC−135−G等の1種または2種以上が挙げられる。
〈(2) 粘着付与剤〉
粘着付与剤としては、先に説明したように水酸基価が10mgKOH/g以上、45mgKOH/g以下である、テルペンフェノール樹脂およびロジンエステルからなる群より選ばれた少なくとも1種が用いられる。
水酸基価が上記の範囲である(2)の粘着付与剤は(4)のアルコールに対して適度の溶解性を有するためインクジェットインク中に良好に溶解させることができ、当該インクジェットインクの貯蔵安定性を向上できる。
また間欠印刷性を向上してデキャップタイムにノズルの目詰まりを生じにくくできる。
しかも、かかる粘着付与剤は極性が高すぎないため特にポリオレフィン系の被印刷体等に対する十分な定着性を確保することもできる。
テルペンフェノール樹脂としては、イソプレンが頭尾で順次結合した基本骨格(C)(ただしpは整数。)を有するテルペンとフェノール類との共重合体であって、水酸基価が上記の範囲である種々のテルペンフェノール樹脂が使用可能である。
かかるテルペンフェノール樹脂としては、例えばヤスハラケミカル(株)製のYSポリスターU130(水酸基価:25mgKOH/g)、YSポリスターU115(水酸基価:30mgKOH/g)や、同社製の試作品(水酸基価:10mgKOH/g)、試作品(水酸基価:40mgKOH/g)等の1種または2種以上が挙げられる。
またロジンエステルとしては、一塩基性カルボン酸でアルキル化ヒドロフェナントレン核を有するアビエチン型またはピマリン型の樹脂酸を主体とするロジンとアルコール類とのエステルであって、水酸基価が上記の範囲である種々のロジンエステルが使用可能である。
なおロジンとしては、例えばアビエチン酸、デキストロピマル酸等の不飽和結合を含む樹脂酸からなるものや、水素添加されたジヒドロアビエチン酸、テトラヒドロアビエチン酸等を主体とする水添ロジン等が挙げられる。またアルコール類としては、例えばグリセリン、ペンタエリスリトール、トリエチレングリコール等が挙げられる。
かかるロジンエステルとしては、例えばハリマ化成(株)製のKSU005(水酸基価:11.5mgKOH/g)、KSU007(水酸基価:26.8mgKOH/g)、DS−822(水酸基価:29mgKOH/g)、荒川化学工業(株)製のスーパーエステルA−125(水酸基価:25mgKOH/g)、ペンセル(登録商標)D−125(水酸基価:30mgKOH/g)、パインクリスタル(登録商標)KE−359(水酸基価:43mgKOH/g)、(株)理化ファインテク製のペンタリン(登録商標)CJ(水酸基価:40mgKOH/g)等の1種または2種以上が挙げられる。
〈配合比、配合割合〉
ポリアミド樹脂と粘着付与剤の配合比(質量比)は、印刷の定着性を向上することを考慮すると、
(ポリアミド樹脂)/(粘着付与剤)=1/3〜1/0.8
であるのが好ましい。
すなわち印刷の定着性には、バインダ樹脂としてのポリアミド樹脂による造膜性と、粘着付与剤による粘着性の両方の特性が必要であり、上記の範囲よりポリアミド樹脂が少ない場合には造膜性が低下する結果、特にポリオレフィン系の被印刷体等に定着性に優れた印刷をするのが難しくなるおそれがある。また造膜性が低下する結果、印刷表面の光沢性が低下して印刷の濃度が低下したり画質が低下したりするおそれもある。
また上記の範囲より粘着付与剤が少ない場合には粘着性が低下する結果、やはりポリオレフィン系の被印刷体等に定着性に優れた印刷をするのが難しくなるおそれがある。
また上記の範囲より粘着付与剤が少なく、相対的にポリアミド樹脂が多い場合には間欠印刷性が低下するおそれもある。
すなわち、先に説明したようにポリアミド樹脂の溶解は揮発性の高い(4)の炭素数1〜3のアルコールに依存しているため、デキャップタイムにはアルコールが先に揮発してポリアミド樹脂が析出を生じやすい。そのためポリアミド樹脂が多い場合には、当該ポリアミド樹脂が造膜性に優れることと相まってノズルの目詰まりを生じやすくなって間欠印刷性が低下するおそれがある。
また、上記の範囲より粘着付与剤が少なくポリアミド樹脂が多い場合にはインクジェットインクの造膜性が強くなりすぎて、通常の印刷速度では問題は生じないものの高速印刷ではインクジェットインクの供給が追い付かなくなって、特に印刷初期にかすれを生じるおそれもある。
これに対し、ポリアミド樹脂と粘着付与剤の配合割合を上記の範囲とすることで、間欠印刷性が低下したり印刷初期にかすれを生じたりするのを防止しながら、特にポリオレフィン系の被印刷体等に定着性に優れた印刷をすることが可能となる。
なお、かかる効果をより一層向上することを考慮するとポリアミド樹脂と粘着付与剤の配合比(質量比)は、上記の範囲でも1/2.7〜1/1であるのがさらに好ましい。
またポリアミド樹脂の配合割合はインクジェットインクの総量中の1質量%以上であるのが好ましく、4質量%以下であるのが好ましい。
ポリアミド樹脂の配合割合がこの範囲未満では先に説明したように造膜性が低下して、特にポリオレフィン系の被印刷体等に定着性に優れた印刷をするのが難しくなるおそれがある。
一方、ポリアミド樹脂の配合割合が上記の範囲を超える場合には先に説明したメカニズムによってノズルの目詰まりを生じやすくなって間欠印刷性が低下するおそれがある。またインクジェットインクの貯蔵安定性が低下するおそれもある。
さらに粘着付与剤の配合割合はインクジェットインクの総量中の1質量%以上であるのが好ましく、4質量%以下であるのが好ましい。
粘着付与剤の配合割合がこの範囲未満では先に説明したように粘着性が不足して、特にポリオレフィン系の被印刷体等に定着性に優れた印刷をするのが難しくなるおそれがある。
一方、粘着付与剤の配合割合が上記の範囲を超える場合にはポリアミド樹脂と比較して造膜性が低下するため、印刷表面の光沢性が低下して印刷の濃度が低下したり画質が低下したりするおそれがある。またインクジェットインクの貯蔵安定性が低下するおそれもある。
〈(3) 油溶性染料〉
油溶性染料としては、(4)のアルコールに対する溶解性を有する種々の油溶性染料が使用可能である。
油溶性染料は、インクジェットインクの色目および色濃度に応じて1種または2種以上を適宜の割合で用いることができる。
油溶性染料の具体例としては、例えば下記の各種染料等が挙げられる。
(イエロー)
C.I.ソルベントイエロー2、14、15、16、19、21、32、56、61、65、76、79、80、81、82、83、88、89、90、91、151;保土谷化学工業(株)製のAIZEN(登録商標)S.B.N. Yellow 543、SPILON(登録商標) Yellow C−GNH、C−2GH;オリエント化学工業(株)製のOplas(登録商標)Yellow 140、VALIFAST(登録商標)YELLOW1101、1109、1151、1171、3108、3120、3150、3170、3180、4120、4121;中央合成化学(株)製のAlcohol Yellow Y−10、Oil Yellow CH;三菱化学(株)製のDIARESIN(登録商標)Yellow L3G
(オレンジ)
C.I.ソルベントオレンジ1、2、5、6、11、14、20、36、41、44、45、54、56、57、58、59、62;オリエント化学工業(株)製のVALIFAST ORANGE1201、2210、3208、3209、3210
(レッド)
C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、35、49、78、81、82、83、84、91、96、99、100、102、109、118、119、121、122、123、124、127、128、129、130、131、132、133、134、142、160、218、C.I.ディスパーズレッド9;オリエント化学工業(株)製のOrient Oil Pink OP、SPIRIT Red 102、VALIFAST Red 1308、1320、1355、1364、1388、2303、2320、3304、3306、3311、3312、3320、PINK 2310N;保土谷化学工業(株)製のAIZEN SPILON Fiery Red BH、Red C−GH、C−BH、Pink BH;中央合成化学(株)製のAL Red 2308、Alcohol Pink P−30
(ブラウン)
C.I.ソルベントブラウン3、23、24、25、37、42、43、44、58
(グリーン)
C.I.ソルベントグリーン3、16、21、22;オリエント化学工業(株)製のVALIFAST GREEN 1501
(ブルー)
C.I.ソルベントブルー5、11、12、24、25、38、44、46、55、64、67、70、73、75;オリエント化学工業(株)製のOrient Oil Blue 603、VALIFAST Blue 1621、1631、2604、2606、2620、2670;保土谷化学工業(株)製のAIZEN SPILON Blue C−RH、GNH、S.P.T. Blue 121;中央合成化学(株)のAlcohol Blue B−10
(バイオレット)
C.I.ソルベントバイオレット1、2、19、21;オリエント化学工業(株)製のVALIFAST VIOLET 1701、1704;保土谷化学工業(株)製のAIZEN SPILON Violet C−RH、ECH
(ブラック)
C.I.ソルベントブラック3、5、7、22、23、25、27、28、29、30、34、35、43、47、123;オリエント化学工業(株)製のVALIFAST BLACK 1807、1815、3804、3807、3808、3820、3830、3840、3866、3870;BASF社製のOrasol(登録商標)Black X55、X45、X51、インストラプラスト社製のRLS(ソルベントブラック29)、CN(ソルベントブラック28)
特に印刷の耐光性を向上することを考慮すると、油溶性染料の中でも含金属染料が好ましい。
〈(4) アルコール〉
炭素数1〜3のアルコールとしてはメタノール、エタノール、1−プロパノールおよび2−プロパノールのうちの1種または2種以上が挙げられる。
アルコール選定のポイントとしては油溶性染料の溶解性が最も重要である。かかる溶解性はメタノール>エタノール>2−プロパノール>1−プロパノールの順であり、溶解性の点ではメタノール、エタノールが好ましいが、特に環境への負荷を低減することを考慮するとエタノールが好ましい。
またエタノールをアルコールの主成分として、2−プロパノールおよび/または1−プロパノールを併用することも可能である。
アルコールの配合割合はインクジェットインクの残量とする。すなわち上記(1)〜(3)の各成分や、本発明のインクジェットインクにさらに配合してもよい次項(5)以下の各成分を所定の割合で配合し、さらに総量が100質量%となるようにアルコールを加えてインクジェットインクを調製すればよい。
〈(5) グリコールエーテル〉
本発明のインクジェットインクには、式(a):
(OH)H2n-O-C2m+1 (a)
〔式中nは2〜4の数を示し、mは1〜3の数を示す。〕
で表されるグリコールエーテルを配合してもよい。
かかるグリコールエーテルは油溶性染料に対してエタノールと同等程度の溶解性を有している。その上、エタノール等の(4)のアルコールが先述したポリオレフィン系の被印刷体等の表面で面方向に濡れ拡がる性質を有するのに対してグリコールエーテルは上記表面から内部へ縦に浸透する性質を有し、しかも上記ポリオレフィン系の被印刷体等の表面に対する接触角が大きい。
そのためグリコールエーテルを配合することでインクジェットインクを面方向に濡れ拡がりにくくできるとともに、当該グリコールエーテルを被印刷体内へ浸透させることによってインクジェットインクを速やかに乾燥(浸透乾燥)させることができ、結果として印刷の鮮明性を高めて画質を向上できるという利点がある。
グリコールエーテルとしては、式(a)を満足する種々のグリコールエーテルが使用可能である。
ただし式(a)のグリコールエーテルは(4)のアルコールに比べて揮発性が低いため、インクジェットインクの速乾性を極力低下させないことを考慮すると、当該グリコールエーテルの中でも揮発性の高いプロピレングリコールメチルエーテルが好ましい。
グリコールエーテルの配合割合は、(4)のアルコールとしてエタノールを主成分とする場合、インクジェットインクの総量中の10質量%以上であるのが好ましく、25質量%以下であるのが好ましい。
グリコールエーテルの配合割合がこの範囲未満では、当該グリコールエーテルによる、印刷の鮮明性を高めて画質を向上する効果が十分に得られないおそれがある。
一方、グリコールエーテルの配合割合が上記の範囲を超える場合には相対的にアルコールの割合が少なくなって、当該アルコールに対する溶解性が良いもののグリコールエーテルに対する溶解性が十分でない(1)のポリアミド樹脂などをインクジェットインク中に良好に溶解できないおそれがある。
そのためインクジェットインクの貯蔵安定性が不良で析出を生じやすくなったり、間欠印刷性が不良でデキャップタイムにノズルの目詰まりを生じやすくなるおそれがある。
またグリコールエーテルの配合割合が上記の範囲を超える場合には溶解性が強くなりすぎて、例えばインクジェットプリンタのヘッドを侵したり、それによって溶出した成分によってインクジェットインクが汚染されたりするおそれもある。また、上記のようにインクジェットインクの速乾性が低下するおそれもある。
〈(6) ブタノール〉
本発明のインクジェットインクには、上記(5)のグリコールエーテルに代えてブタノールを配合してもよい。
グリコールエーテルを配合したインクジェットインクを使用すると、先述したメカニズムによってポリオレフィン系の被印刷体等の表面に鮮明性に優れた印刷をすることができる。
しかし、例えば印刷速度が通常の20インチ/秒(設定周波数:6.0kHz)の2倍の40インチ/秒(設定周波数:12.0kHz)といった高速印刷に上記インクジェットインクを使用して、特にポリプロピレンラミネート紙等のポリオレフィン系の被印刷体等の表面にベタ黒などの印刷をすると白スジの不良を生じやすくなる傾向がある。これは前述したグリコールエーテルの特性が高速印刷において強く出すぎるためである。また高速印刷では紙送りやインク滴の吐出速度が速くなってインク滴の着弾位置がずれやすく、それによって白スジが目立ちやすくなるためでもある。
これに対しグリコールエーテルに代えてブタノールを使用すると、当該ブタノールはグリコールエーテルよりもポリオレフィン系の被印刷体等の表面で面方向に濡れ拡がりやすいため白スジの発生を抑制できる。
ブタノールとしては1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコールおよびtert−ブチルアルコールがいずれも使用可能である。
特に上記4種の中でも極性の高い1−ブタノールがポリオレフィン系の被印刷体等の表面で面方向に濡れ拡がりやすく白スジを防止する機能に優れるため好適に使用される。
ブタノールの配合割合はインクジェットインクの総量中の0.5質量%以上であるのが好ましく、5質量%以下であるのが好ましい。
ブタノールの配合割合がこの範囲未満では、当該ブタノールを配合することによる白スジを防止する効果が十分に得られないおそれがある。
またブタノールは油溶性染料に対する溶解性が低いため、当該ブタノールの配合割合が上記の範囲を超える場合には油溶性染料を良好に溶解させることができず、インクジェットインクの貯蔵安定性や間欠印刷性が低下するおそれがある。またインクジェットインクの速乾性が低下するおそれもある。
なお(5)のグリコールエーテルに代えて(6)のブタノールを配合する場合、先述した(4)のアルコールとしてはエタノールおよびプロパノールの2種を併用する。
プロパノールはブタノールに比べて油溶性染料の溶解性、速乾性に優れるため、当該プロパノールを、油溶性染料の溶解性や速乾性が低いもののテルペンフェノール樹脂等の粘着付与剤の溶解性に優れたブタノール、および粘着付与剤の溶解性が低いものの油溶性染料の溶解性に優れたエタノールと併用することにより、溶解性と速乾性の最適のバランスをとることができる。
プロパノールとしては1−プロパノール、2−プロパノールのいずれも使用可能である。特に粘着付与剤の溶解性にも優れるため1−プロパノールが好ましい。
プロパノールの配合割合は(4)のエタノール、(6)のブタノールおよび(7)のポリオキシエチレンヒマシ油系界面活性剤の残量とすればよい。すなわちこの3種にさらに(8)のプロパノールを加えた総量が、(5)のグリコールエーテルを配合する場合の当該グリコールエーテルおよび(4)のアルコールの合計の配合割合と同量となるように(8)のプロパノールの配合割合を設定すればよい。
〈(7) ポリオキシエチレンヒマシ油系界面活性剤〉
上述した(5)のグリコールエーテルに代えて(6)のブタノールを配合するとともに、(4)のアルコールとしてはエタノールおよびプロパノールの2種を配合したインクジェットインクにおいては、さらにポリオキシエチレンヒマシ油およびポリオキシエチレン硬化ヒマシ油からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリオキシエチレンヒマシ油系界面活性剤を配合するのが好ましい。
ポリオキシエチレンヒマシ油系界面活性剤を配合することにより、インクジェットインクの乾燥を若干抑えて当該インクジェットインクを面方向にさらに濡れ拡がりやすくでき、特に高速印刷に使用してポリオレフィン系の被印刷体等の表面にベタ黒などの印刷をした際の白スジの発生をより一層良好に抑制できる。
なおポリオキシエチレンヒマシ油系界面活性剤としてはHLB(親水性親油性バランス)が2.5〜8であるものを選択して用いるのが好ましい。
HLBがこの範囲未満である親油性の高いポリオキシエチレンヒマシ油系界面活性剤を使用した場合には印刷にベトツキ感が残るおそれがある。一方、HLBが上記の範囲を超える親水性の高いポリオキシエチレンヒマシ油系界面活性剤を使用した場合にはポリオレフィン系の被印刷体等の表面に対するインクジェットインクの濡れ性が低下して白スジを生じやすくなるおそれがある。
HLBが上記の範囲であるポリオキシエチレンヒマシ油としては、例えば青木油脂工業(株)製のBLAUNON BR−404(HLB:3.2)、BR−406(HLB:4.4)、BR−410(HLB:6.4)、BR−4135(HLB:7.8)等の1種または2種以上が挙げられる。
またHLBが上記の範囲であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油としては、例えば日光ケミカルズ(株)製のNIKKOL(登録商標)HCO−5(HLB:6.0)、HCO−10(HLB:6.5)、青木油脂工業(株)製のBLAUNON CW−3(HLB:2.8)、CW−10(HLB:6.4)等の1種または2種以上が挙げられる。
上記ポリオキシエチレンヒマシ油系界面活性剤の配合割合はインクジェットインクの総量中の0.5質量%以上であるのが好ましく、2質量%以下であるのが好ましい。
ポリオキシエチレンヒマシ油系界面活性剤の配合割合がこの範囲未満では、当該ポリオキシエチレンヒマシ油系界面活性剤を配合することによる白スジを防止する効果が十分に得られないおそれがある。一方、非イオン界面活性剤の配合割合が上記の範囲を超える場合にはインクジェットインクの速乾性が低下したり、印刷にベトツキ感が残ったりするおそれがある。
〈(8) アセトン〉
(4)のアルコールとしてエタノールおよびプロパノールの2種を配合し、かつ上記(6)(7)の2成分を配合したインクジェットインクには、さらにアセトンを配合してもよい。
近年の、さらなる省エネルギー化の要求に対応するためインクジェットプリンタについても消費電力のより一層の低減が必要となりつつある。
そのため、例えばインクジェットインクを加熱して気泡を発生させることで、その体積増加分のインクジェットインクをノズルからインク滴として吐出させるサーマル方式のインクジェットプリンタにおいては加熱の電圧が現状よりも低電圧化される傾向にある。
ところが(6)〜(8)の各成分を含むインクジェットインクをかかる低電圧化されたインクジェットインクに使用するとノズルから吐出される1滴ずつのインク滴の容積が現状よりも小さくなることから、特に高速印刷に使用してポリオレフィン系の被印刷体等の表面にベタ黒などの印刷をすると白スジの不良を生じやすくなる傾向がある。
これに対し、かかるインクジェットインクに沸点の低いアセトンを少量配合すると低電圧でも十分な容積を有するインク滴をノズルから吐出させることができ、白スジの発生をさらに良好に抑制できる。
アセトンの配合割合はインクジェットインクの総量中の0.5質量%以上であるのが好ましく、4質量%以下であるのが好ましい。
アセトンの配合割合がこの範囲未満では、当該アセトンを配合することによる白スジを防止する効果が十分に得られないおそれがある。
一方、アセトンの配合割合が上記の範囲を超える場合にはインクジェットインクの速乾性が強くなりすぎて間欠印刷性が低下したり、非印刷体の表面で濡れ拡がる前にインクジェットインクが乾燥して却って白スジを生じやすくなったりするおそれがある。またインクジェットインクの溶解性が強くなりすぎてインクジェットプリンタのヘッドを侵したり、それによって溶出した成分によってインクジェットインクが汚染されたりするおそれもある。
なおアセトンは、速乾性の低いブタノールの一部を置換するかたちで配合するのが効果的である。
〈(9) その他の成分〉
本発明のインクジェットインクには、さらに界面活性剤、脂肪酸アマイド、キレート化合物、高沸点溶剤等の各種添加剤を配合してもよい。
(界面活性剤)
界面活性剤は、インクジェットインクのノズルに対する濡れ性を調整して良好な吐出特性を確保したり、被印刷体に対する濡れ性を調整して印刷の画質を向上したりするために機能する。
かかる界面活性剤としては、前述した(7)のポリオキシエチレンヒマシ油系界面活性剤以外の例えばシリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等の各種界面活性剤のうち(4)のアルコールに溶解可能な種々の界面活性剤が使用可能である。
中でも特にシリコーン系界面活性剤のうちアクリルシリコーン共重合体系界面活性剤は、先に説明したように(4)のアルコールがポリオレフィン系の被印刷体等の表面で面方向に濡れ拡がるのを抑えることができ、それによって印刷の鮮明性を高めて画質を向上できるため界面活性剤として好適に使用できる。
かかるアクリルシリコーン共重合体系界面活性剤としては、例えば信越化学工業(株)製のKP541、KP543、KP545、ビックケミー・ジャパン(株)製のBYK−3550等の1種または2種以上が挙げられる。
界面活性剤の配合割合はインクジェットインクの総量中の0.1質量%以上であるのが好ましく、1.5質量%以下であるのが好ましい。
なお、かかる界面活性剤によるインクジェットインクが面方向に濡れ拡がるのを抑制して鮮明性を向上する効果と、先の各成分による面方向に濡れ拡がるのを促して白スジが発生するのを防止する効果とは背反するようにも見えるが、特に高速印刷に使用した際には、各成分を併用してそれぞれの機能のバランスをとることにより、ポリオレフィン系の被印刷体等の表面に白スジがない上、鮮明性にも優れた良好な印刷をすることが可能となる。
(脂肪酸アマイド)
脂肪酸アマイドは印刷の耐スクラッチ性、耐摩耗性、耐転写性を向上するために機能する。
かかる脂肪酸アマイドとしては、例えば飽和脂肪酸アマイド、不飽和脂肪酸アマイド、変性脂肪酸アマイド等のうち(4)のアルコール、(5)のグリコールエーテル、(6)のブタノール、および(8)のアセトンのうちの少なくとも1種に溶解可能な種々の脂肪酸アマイドが挙げられ、特にオレイン酸アマイドが好ましい。
脂肪酸アマイドの配合割合はインクジェットインクの総量中の0.1質量%以上であるのが好ましく、0.5質量%以下であるのが好ましい。
(キレート化合物)
キレート化合物は、含金属染料由来の金属元素や、あるいは不純物としてインクジェットインクに含まれる多価金属イオン、例えばアルミニウムイオン、カルシウムイオン、鉄イオン、マグネシウムイオン、マンガンイオン等を捕捉してインクジェットインクの貯蔵安定性を向上したり、ノズルの目詰まりを防止したりするために機能する。また、特にサーマル方式のインクジェットプリンタの場合はいわゆるコゲーションの発生を防止することもできる。
キレート化合物としては上記の機能を有し、なおかつ(4)のアルコール、(5)のグリコールエーテル、(6)のブタノール、および(8)のアセトンのうちの少なくとも1種に溶解可能な種々のキレート化合物が挙げられ、特にチタンキレート化合物が好ましい。
かかるチタンキレート化合物は上記の機能を有する他、(2)の粘着付与剤に対して有効な架橋剤として作用する。エタノール等が大過剰で存在するインクジェットインク中では架橋は実質的に発現しないが例えば印刷後の乾燥によって系外に放出されると架橋反応して印刷の耐性を向上するために機能する。
チタンキレート化合物としては、例えばチタンアセチルアセトネート、チタンテトラアセチルアセトネート、チタンエチルアセトアセテート等のβ−ジケトンキレート化合物、リン酸チタン化合物、チタンオクチレングリコレート等のグリコールキレート化合物、チタンエチルアセトアセテート等のケトエステルキレート化合物、ヒドロキシカルボン酸キレート化合物等の1種または2種以上が挙げられる。特にβ−ジケトンキレート化合物が好ましい。
β−ジケトンキレート化合物の具体例としては、例えばマツモトファインケミカル(株)製のオルガチックス(登録商標)TC−100(チタンアセチルアセトネート)、TC−401(チタンテトラアセチルアセトネート)等の1種または2種以上が挙げられる。
キレート化合物の配合割合はインクジェットインクの総量中の0.5質量%以上であるのが好ましく、3質量%以下であるのが好ましい。
(高沸点溶剤)
高沸点溶剤はインクジェットインクの急速な乾燥を抑制してデキャップタイムにノズルの目詰まりが生じたりするのを防止するために機能する。
高沸点溶剤としては、単体で常温では自然乾燥しない種々の溶剤が使用可能である。
かかる高沸点溶剤としては、例えばベンジルアルコール、ジヒドロジャスモン酸メチル等の少なくとも1種が挙げられる。特にベンジルアルコールとジヒドロジャスモン酸メチルの2種の高沸点溶剤を併用すると印刷の鮮明性を高めて画質を向上できる。
高沸点溶剤の配合割合はインクジェットインクの総量中の0.5質量%以上であるのが好ましく、3質量%以下であるのが好ましい。
(水)
本発明のインクジェットインクには水を配合してもよい。
その場合には速乾性を確保するために水の量を、(4)のアルコール、(5)のグリコールエーテル、(6)のブタノール、および(8)のアセトンのうち組み合わせる有機溶剤の総量よりも少量として有機溶剤リッチとするのが好ましい。
ただし、特にポリオレフィン系の被印刷体等に印刷した際にはじき等を生じず鮮明な印刷をすることや速乾性を向上すること等を考慮すると、インクジェットインクは水を除く非水性とするのが好ましい。
(その他)
本発明のインクジェットインクには、さらに従来公知の各種添加剤を配合してもよい。かかる添加剤としては、例えば防かび剤、殺生剤等が挙げられる。その配合割合はそれぞれインクジェットインクの総量中の0.1質量%以上であるのが好ましく、1質量%以下であるのが好ましい。
本発明のインクジェットインクは、例えばサーマル方式、ピエゾ方式等の、いわゆるオンデマンド型のインクジェットプリンタに好適に使用できる他、インクを循環させながらインク滴を形成して印刷をするいわゆるコンティニュアス型のインクジェットプリンタにも使用可能である。
特に上記各種方式のインクジェットプリンタを用いたインクジェット印刷により、ポリオレフィン系をはじめとする各種プラスチックフィルムやコート紙、ラミネート紙等の種々の非吸収性の被印刷体の表面に印刷するために好適に用いることができる。
そしてかかる非吸収性の被印刷体の表面に、定着性に優れた文字や図柄等を印刷することができる。
〈実施例1〉
下記の各成分を配合したのち、5μmのメンブランフィルタを用いてろ過してインクジェットインクを調製した。
Figure 2015221887
表中の各成分は下記のとおり。
ポリアミド樹脂:BASFジャパン(株)製のバーサミド759
ロジンエステル:水酸基価:30mgKOH/g
油溶性染料:C.I.ソルベントブラック29
アルコール:エタノール
グリコールエーテル:プロピレングリコールメチルエーテル
界面活性剤:アクリルシリコーン共重合体系界面活性剤
脂肪酸アマイド:オレイン酸アマイド
キレート化合物:チタンアセチルアセトネート
なおポリアミド樹脂とロジンエステルの配合比(質量比)は1/1.7であった。
〈実施例2〉
ロジンエステルとして、水酸基価が11.5mgKOH/gであるものを同量配合したこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂とロジンエステルの配合比(質量比)は1/1.7であった。
〈実施例3〉
ロジンエステルとして、水酸基価が40mgKOH/gであるものを同量配合したこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂とロジンエステルの配合比(質量比)は1/1.7であった。
〈実施例4〉
ロジンエステルに代えて、水酸基価が30mgKOH/gであるテルペンフェノール樹脂を同量配合したこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂とテルペンフェノール樹脂の配合比(質量比)は1/1.7であった。
〈実施例5〉
テルペンフェノール樹脂として、水酸基価が10mgKOH/gであるものを同量配合したこと以外は実施例4と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂とテルペンフェノール樹脂の配合比(質量比)は1/1.7であった。
〈実施例6〉
テルペンフェノール樹脂として、水酸基価が40mgKOH/gであるものを同量配合したこと以外は実施例4と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂とテルペンフェノール樹脂の配合比(質量比)は1/1.7であった。
〈実施例7〉
ポリアミド樹脂の配合量を0.90質量部、テルペンフェノール樹脂の配合量を3.10質量部、ポリアミド樹脂とテルペンフェノール樹脂の配合比(質量比)を1/3.4としたこと以外は実施例4と同様にしてインクジェットインクを調製した。
〈実施例8〉
ポリアミド樹脂の配合量を1.00質量部、テルペンフェノール樹脂の配合量を3.00質量部、ポリアミド樹脂とテルペンフェノール樹脂の配合比(質量比)を1/3としたこと以外は実施例4と同様にしてインクジェットインクを調製した。
〈実施例9〉
ポリアミド樹脂の配合量を2.22質量部、テルペンフェノール樹脂の配合量を1.78質量部、ポリアミド樹脂とテルペンフェノール樹脂の配合比(質量比)を1/0.8としたこと以外は実施例4と同様にしてインクジェットインクを調製した。
〈実施例10〉
ポリアミド樹脂の配合量を2.50質量部、テルペンフェノール樹脂の配合量を1.50質量部、ポリアミド樹脂とテルペンフェノール樹脂の配合比(質量比)を1/0.6としたこと以外は実施例4と同様にしてインクジェットインクを調製した。
〈実施例11〉
アクリルシリコーン共重合体系界面活性剤に代えて、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を同量配合したこと以外は実施例4と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂とテルペンフェノール樹脂の配合比(質量比)は1/1.7であった。
〈実施例12〉
プロピレングリコールメチルエーテルに代えて、2−プロパノールを同量配合したこと以外は実施例4と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂とテルペンフェノール樹脂の配合比(質量比)は1/1.7であった。
〈比較例1〉
テルペンフェノール樹脂に代えて、水酸基価が3mgKOH/gであるテルペン樹脂を同量配合したこと以外は実施例4と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂とテルペン樹脂の配合比(質量比)は1/1.7であった。
〈比較例2〉
テルペンフェノール樹脂として、水酸基価が50mgKOH/gであるものを同量配合したこと以外は実施例4と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂とテルペンフェノール樹脂の配合比(質量比)は1/1.7であった。
〈貯蔵安定性評価〉
上記実施例1〜12、比較例1、2で調製したインクジェットインクを60℃で1週間保管したのち状態を観察して、下記の基準で貯蔵安定性を評価した。
○:析出は全く見られなかった。貯蔵安定性良好。
×:析出が見られた。貯蔵安定性不良。
〈間欠印刷性評価〉
上記実施例1〜12、比較例1、2で調製したインクジェットインクをサーマル方式のインクジェットプリンタ〔ビデオジェット(株)製のPrint Mail Wide Array(プリントメールワイドアレイ)、加熱電圧:11V、印刷速度:20インチ/秒(設定周波数:6.0kHz)〕に使用して、インク滴が吐出されない状態でノズル内のインクジェットインクが外気にさらされているデキャップタイムの長さを変えながら、当該デキャップタイムの終了直後にノズルの目詰まり等を生じることなく明瞭な印刷が可能であったか否かを観察して、下記の基準で間欠印刷性を評価した。
○:デキャップタイムが10分間以上でも明瞭な印刷が可能であった。間欠印刷性良好。
△:デキャップタイムが1分間以上、10分間未満であれば明瞭な印刷が可能であった。間欠印刷性通常レベル。
×:デキャップタイムが1分間未満でないと明瞭な印刷ができなかった。間欠印刷性不良。
〈定着性評価〉
上記実施例1〜12、比較例1、2で調製したインクジェットインクをサーマル方式のインクジェットプリンタ〔ビデオジェット(株)製のPrint Mail Wide Array(プリントメールワイドアレイ)、加熱電圧:11V、印刷速度:20インチ/秒(設定周波数:6.0kHz)〕に使用してポリプロピレンフィルムの表面に印刷をして1日静置した後、印刷を綿棒を用いてこすった状態を観察して、下記の基準で定着性を評価した。
○:印刷は取れなかった。定着性良好。
△:印刷が僅かに取れたものの定着性通常レベル。
×:印刷が取れた。定着性不良。
〈画質試験〉
上記実施例1〜12、比較例1、2で調製したインクジェットインクをサーマル方式のインクジェットプリンタ〔ビデオジェット(株)製のPrint Mail Wide Array(プリントメールワイドアレイ)、加熱電圧:11V、印刷速度:20インチ/秒(設定周波数:6.0kHz)〕に使用してビニールコート紙の表面にバーコードを印刷し、線のエッジをルーペで拡大して観察して、下記の基準で印刷の画質を評価した。
○:問題なく鮮明に印刷されていた。画質良好。
△:若干のにじみがあるものの画質は通常レベル。
×:大きなにじみあり。画質不良。
〈高速印刷時のかすれ評価〉
上記実施例1〜12、比較例1、2で調製したインクジェットインクをサーマル方式のインクジェットプリンタ〔ビデオジェット(株)製のPrint Mail Wide Array(プリントメールワイドアレイ)、加熱電圧:11V〕に使用し、印刷速度を通常の20インチ/秒(設定周波数:6.0kHz)の2倍の40インチ/秒(設定周波数:12.0kHz)に設定してビニールコート紙の表面に1.2cm×1.2cmのベタ黒の印刷をした。
そして印刷のかすれの有無を観察して、下記の基準で高速印刷時のかすれの有無を評価した。
○:全くかすれは見られなかった。
△:若干のかすれが見られた。
×:強いかすれが見られた。
以上の結果を表2〜表4に示す。なお表中、粘着付与剤の種類の欄の符号はRo:ロジンエステル、Tp:テルペンフェノール樹脂、T:テルペン樹脂を示す。また有機溶剤の種類の欄の符号はE:エタノール、P:2−プロパノール、G:プロピレングリコールメチルエーテルを示す。さらに界面活性剤の種類の欄の符号はASi:アクリルシリコーン共重合体系界面活性剤、PSi:ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を示す。
Figure 2015221887
Figure 2015221887
Figure 2015221887
表2〜表4の実施例1〜12、比較例1、2の結果より、ポリアミド樹脂、炭素数1〜3のアルコールおよび油溶性染料の併用系に、粘着付与剤として、水酸基価が10mgKOH/g以上、45mgKOH/g以下のテルペンフェノール樹脂および/またはロジンエステルを配合することにより、特にポリオレフィン系の被印刷体等に対する印刷の定着性に優れるとともに貯蔵安定性、間欠印刷性にも優れたインクジェットインクが得られることが判った。
また実施例4、実施例7〜10の結果より、かかる効果をより一層向上するためには、ポリアミド樹脂と粘着付与剤の配合比(質量比)を1/3〜1/0.8とするのが好ましいことが判った。
さらに実施例4、実施例11、12の結果より、印刷の鮮明性を高めて画質を向上するためには、界面活性剤としてアクリルシリコーン共重合体系界面活性剤を使用するのが好ましいこと、有機溶剤として、炭素数1〜3のアルコールと式(a)のグリコールエーテルを併用するのが好ましいことが判った。
〈実施例13〉
グリコールエーテルに代えて、1−ブタノール4.00質量部、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油〔日光ケミカルズ(株)製のNIKKOL(登録商標)HCO−5、HLB:6.0〕1.00質量部および1−プロパノール16.00質量部を配合するとともにエタノールの配合量を61.80質量部としたこと以外は実施例4と同様にしてインクジェットインクを調製した。
ポリアミド樹脂とロジンエステルの配合比(質量比)は1/1.7であった。
〈実施例14〉
グリコールエーテルに代えて、1−ブタノール1.00質量部、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油〔日光ケミカルズ(株)製のNIKKOL(登録商標)HCO−5、HLB:6.0〕1.00質量部、1−プロパノール16.00質量部およびアセトン2.00質量部を配合したこと以外は実施例4と同様にしてインクジェットインクを調製した。
上記両実施例のインクジェットインクについて先述した貯蔵安定性、間欠印刷性、および定着性の各試験を実施するとともに下記の各試験を実施してその特性を評価した。
〈白スジ(通常印刷時)〉
上記実施例4、13、14で調製したインクジェットインクをサーマル方式のインクジェットプリンタ〔ビデオジェット(株)製のPrint Mail Wide Array(プリントメールワイドアレイ)、加熱電圧:11V、印刷速度:20インチ/秒(設定周波数:6.0kHz)〕に使用してポリプロピレンラミネート紙の表面に1.2cm×1.2cmのベタ黒の印刷をした。
そして白スジの有無を観察して、下記の基準で通常印刷時の白スジの有無を評価した。
○:全く白スジは見られなかった。
△:若干の白スジが見られた。
×:白スジが目立った。
〈白スジ(高速印刷時)〉
上記実施例4、13、14で調製したインクジェットインクをサーマル方式のインクジェットプリンタ〔ビデオジェット(株)製のPrint Mail Wide Array(プリントメールワイドアレイ)、加熱電圧:11V〕に使用し、印刷速度を通常の20インチ/秒(設定周波数:6.0kHz)の2倍の40インチ/秒(設定周波数:12.0kHz)に設定してポリプロピレンラミネート紙の表面に1.2cm×1.2cmのベタ黒の印刷をした。
そして白スジの有無を観察して、下記の基準で通常印刷時の白スジの有無を評価した。
○:全く白スジは見られなかった。
△:若干の白スジが見られた。
×:白スジが目立った。
〈白スジ(低電圧時)〉
上記実施例4、13、14で調製したインクジェットインクをサーマル方式のインクジェットプリンタ〔ビデオジェット(株)製のPrint Mail Wide Array(プリントメールワイドアレイ)、印刷速度:40インチ/秒(設定周波数:12.0kHz)〕に使用し、加熱電圧を8.7Vに設定してポリプロピレンラミネート紙の表面に1.2cm×1.2cmのベタ黒の印刷をした。
そして白スジの有無を観察して、下記の基準で通常印刷時の白スジの有無を評価した。
○:全く白スジは見られなかった。
△:若干の白スジが見られた。
×:白スジが目立った。
以上の結果を表5に示す。
Figure 2015221887
表5の実施例4、13の結果より、グリコールエーテルに代えて1−ブタノール、ポリオキシエチレンヒマシ油系界面活性剤および1−プロパノールを配合することにより、インクジェットインクを高速印刷に使用して特にポリプロピレンラミネート紙等のポリオレフィン系の被印刷体等の表面にベタ黒などの印刷をした際に、白スジの発生を良好に抑制できることが判った。
また実施例13、14の結果より、上記1−ブタノール、ポリオキシエチレンヒマシ油系界面活性剤および1−プロパノールにさらにアセトンを配合することにより、加熱の電圧を低電圧化しても白スジの発生を良好に抑制できることが判った。

Claims (6)

  1. (1) ポリアミド樹脂、
    (2) 水酸基価が10mgKOH/g以上、45mgKOH/g以下である、テルペンフェノール樹脂およびロジンエステルからなる群より選ばれた少なくとも1種の粘着付与剤、
    (3) 油溶性染料、ならびに
    (4) 炭素数1〜3のアルコール
    を含むインクジェットインク。
  2. さらに
    (5) 式(a):
    (OH)H2n-O-C2m+1 (a)
    〔式中nは2〜4の数を示し、mは1〜3の数を示す。〕
    で表されるグリコールエーテル
    を含む請求項1に記載のインクジェットインク。
  3. 前記(4)のアルコールがエタノールおよびプロパノールの2種であるとともに、さらに
    (6) ブタノール、ならびに
    (7) ポリオキシエチレンヒマシ油およびポリオキシエチレン硬化ヒマシ油からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリオキシエチレンヒマシ油系界面活性剤
    を含む請求項1に記載のインクジェットインク。
  4. さらに
    (8) アセトン
    を含む請求項3に記載のインクジェットインク。
  5. ポリアミド樹脂と粘着付与剤の配合比(質量比)は、
    (ポリアミド樹脂)/(粘着付与剤)=1/3〜1/0.8
    である請求項1ないし4のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
  6. さらにアクリルシリコーン共重合体系界面活性剤を含む請求項1ないし5のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
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