JP5547022B2 - 半導体装置 - Google Patents

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本発明は、SiC(炭化珪素)からなる半導体層に、絶縁ゲート型トランジスタとダイオードが形成されている半導体装置に関する。
特許文献1には、SiCからなる半導体層を備えた半導体装置が開示されている。この半導体装置は、MOSFETと、ショットキーバリアダイオード(以下、SBDという)を備えている。MOSFETは、半導体層の上面に形成されたソース電極と、ソース電極とオーミック接続されているn型のソース領域と、ソース領域に接するp型のボディ領域と、ボディ領域に接するn型のドリフト領域と、ドリフト領域に接するn型のドレイン領域と、半導体層の下面に形成されており、ドレイン領域と導通しているドレイン電極と、ボディ領域に対して絶縁膜を介して対向しているゲート電極により構成されている。SBDは、半導体層の上面に形成されているカソード電極と、カソード電極にショットキー接続されているn型の低濃度領域と、低濃度領域に接するn型の高濃度領域と、半導体層の下面に形成されており、高濃度領域とオーミック接続されているアノード電極を備えている。なお、アノード電極は、ドレイン電極と共通化されている。SiCは、絶縁破壊電界が高い。このため、薄いドリフト領域でもMOSFETの耐圧を確保することができ、薄い低濃度領域でもSBDの耐圧を確保することができる。また、ドリフト領域を薄くすることで、MOSFETの低損失化を図ることができ、低濃度領域を薄くすることで、SBDの低損失化を図ることができる。したがって、特許文献1の半導体装置は、低損失で動作することができる。
特開2002−299625号
特許文献1の半導体装置では、半導体層の厚さがMOSFET側とSBD側とで等しく、また、ドレイン領域の厚さと高濃度領域の厚さが等しい。このため、低濃度領域が、ボディ領域の厚さ分だけドリフト領域よりも厚い。したがって、低濃度領域の耐圧はドリフト領域の耐圧よりも高い。半導体装置は、より耐圧が低いドリフト領域でも十分な耐圧が得られるように設計されるので、低濃度領域は必要以上に厚くなる。このように低濃度領域が厚いと、低濃度領域の電気抵抗が高くなり、SBDで生じる損失が大きくなってしまう。上述したように、SiCの半導体層を備える半導体装置では、Si等の他の半導体層を備える半導体装置よりも低濃度領域が薄い。一例では、低濃度領域の厚さは5μm程度であり、ボディ領域の厚さは2μm程度(すなわち、ドリフト領域の厚さは3μm程度)である。この場合、低濃度領域の厚さ約5μmのうち、約2μmは過剰な厚さである。この約2μmの過剰な厚さ部分が、SBDの余剰抵抗成分となる。すなわち、低濃度領域の厚さのうちの約2/5が余剰抵抗成分となっている。このように、特許文献1の半導体装置では、MOSFETで十分な耐圧が得られる厚さにドリフト領域が形成されているため、これに伴ってSBDの低濃度領域が必要以上に厚くなり、SBDで生じる損失が大きくなるという問題があった。
なお、ドリフト領域と低濃度領域の厚さをそろえるために、SBD側の半導体層の厚さを、FET側の半導体層の厚さよりも薄くすることが考えられる。しかしながら、このように半導体層の厚さを位置によって異ならせると、FETとSBDの境界部の半導体層の表面に段差が形成される。このため、実装時にクラック等が生じ易くなる等といった新たな問題が生じる。また、半導体層に段差が形成されていると、段差に電界が集中する場合があり、段差を電界から保護する構造を設けなければならないという問題も生じる。
特許文献1の半導体装置に限らず、SiCからなる半導体層に絶縁ゲート型トランジスタ(例えば、MISFET、MOSFET、IGBT等)とダイオード(例えば、SBD、PNダイオード等)が形成されている半導体装置では同様の問題が生じる。すなわち、絶縁ゲート型トランジスタの耐圧を確保するために絶縁ゲート型トランジスタ中に厚い領域を形成すると、これに伴ってダイオード中にも厚い領域が形成され、ダイオードで生じる損失が大きくなる。したがって、本明細書では、絶縁ゲート型トランジスタとダイオードの間の半導体層の表面に段差を形成することなく、ダイオードの損失を低減することができる技術を提供する。
本明細書が開示する半導体装置は、半導体層と、第1上部電極と、第1下部電極と、ゲート電極と、第2上部電極と、第2下部電極を備えている。半導体層は、SiCにより構成されており、絶縁ゲート型トランジスタが形成されているトランジスタ領域と、ダイオードが形成されているダイオード領域を備えている。第1上部電極は、トランジスタ領域内の半導体層の上面に形成されており、第1下部電極は、トランジスタ領域内の半導体層の下面に形成されており、第2上部電極は、ダイオード領域内の半導体層の上面に形成されており、第2下部電極は、ダイオード領域内の半導体層の下面に形成されている。トランジスタ領域内には、第1領域と第2領域と第3領域と第4領域が形成されている。第1領域は、第1導電型であり、第1上部電極と接続されている。第2領域は、第2導電型であり、第1領域に接している。第3領域は、第1導電型であり、第2領域の下側に形成されており、第2領域に接しており、第2領域によって第1領域から分離されている。第4領域は、第3領域の下側に形成されており、第3領域に接しており、第1下部電極と接続されている。第4領域は、第2導電型であるか、または、第3領域よりも第1導電型不純物濃度が高い第1導電型である。ダイオード領域内には、低濃度領域と高濃度領域が形成されている。低濃度領域は、第1導電型である。低濃度領域は、第2上部電極とショットキー接続されているか、または、第2導電型のアノード領域を介して第2上部電極と接続されている。高濃度領域は、低濃度領域の下側に形成されており、低濃度領域に接しており、第2下部電極と接続されており、低濃度領域よりも第1導電型不純物濃度が高い第1導電型である。ゲート電極は、第1領域と第3領域を分離している範囲の第2領域に絶縁膜を介して対向している。低濃度領域は、第2領域と第3領域を合わせた厚さよりも薄い。高濃度領域は、第4領域よりも厚い。第3領域と低濃度領域が連続する領域であり、第2領域から高濃度領域までの最短距離が第3領域の厚さよりも大きい
なお、第1上部電極と第2上部電極は、互いに繋がった1つの共通電極により構成されていてもよい。また、第1下部電極と第2下部電極は、互いに繋がった1つの共通電極により構成されていてもよい。また、第4領域が第3領域よりも第1導電型不純物濃度が高い第1導電型である場合には、上述した絶縁ゲート型トランジスタは、FET(例えば、MOSFET、MISFET等)であり、第4領域が第2導電型である場合には、上述した絶縁ゲート型トランジスタは、IGBTである。また、低濃度領域が第2上部電極とショットキー接続されている場合には、上述したダイオードはSBDであり、低濃度領域が第2導電型のアノード領域を介して第2上部電極と接続されている場合には、上述したダイオードはPNダイオードである。
トランジスタ領域内の第2領域は、ゲート電極への電圧の印加によってチャネルが形成される領域(いわゆる、ボディ領域)である。トランジスタ領域内の第3領域は、トランジスタの耐圧を確保するための領域(いわゆる、ドリフト領域)である。この半導体装置では、低濃度領域が第2領域と第3領域を合わせた厚さよりも薄く形成されている。すなわち、低濃度領域が、従来の半導体装置よりも薄く形成されている。これによって、低濃度領域の電気抵抗が低減されている。一方で、この半導体装置では、高濃度領域が第4領域よりも厚く形成されている。高濃度領域は不純物濃度が高く電気抵抗が低いので、高濃度領域が厚く形成されても電気抵抗はそれほど増加しない。このため、ダイオードの電流経路である高濃度領域と低濃度領域全体の電気抵抗が、従来の半導体装置に比べて小さくなる。これによって、ダイオードで生じる損失が低減される。また、低濃度領域が薄く形成されている一方で高濃度領域が厚く形成されているので、ダイオード領域における半導体層の厚さを、トランジスタ領域における半導体層の厚さに合わせることができる。したがって、この半導体装置の構成によれば、トランジスタ領域とダイオード領域の境界部の半導体層の表面に段差を形成することなく、ダイオードの損失を低減することができる。
このような構成によれば、高濃度領域と第2領域との間における耐圧を、第3領域の耐圧より高く維持することができる。
上述した半導体装置においては、第4領域と高濃度領域が連続する領域であり、高濃度領域が、第4領域と高濃度領域との境界部において、第4領域から離れるに従って厚くなっていることが好ましい。
このような構成によれば、高濃度領域と第2領域との間の距離を確保しながら、高濃度領域を厚くすることができる。
また、本明細書は、他の形態の半導体装置を提供する。この半導体装置は、半導体層と、第1上部電極と、第1下部電極と、ゲート電極と、第2上部電極と、第2下部電極を備えている。半導体層は、SiCにより構成されており、絶縁ゲート型トランジスタが形成されているトランジスタ領域と、ダイオードが形成されているダイオード領域を備えている。第1上部電極はトランジスタ領域内の半導体層の上面に形成されており、第1下部電極はトランジスタ領域内の半導体層の下面に形成されており、第2上部電極はダイオード領域内の半導体層の上面に形成されており、第2下部電極はダイオード領域内の半導体層の下面に形成されている。トランジスタ領域内には、第1領域と第2領域と第3領域と第4領域が形成されている。第1領域は、第1導電型であり、第1上部電極と接続されている。第2領域は、第2導電型であり、第1領域に接している。第3領域は、第1導電型であり、第2領域の下側に形成されており、第2領域に接しており、第2領域によって第1領域から分離されている。第4領域は、第3領域の下側に形成されており、第3領域に接しており、第1下部電極と接続されている。第4領域は、第2導電型であるか、または、第3領域よりも第1導電型不純物濃度が高い第1導電型である。ダイオード領域内には、低濃度領域と高濃度領域が形成されている。低濃度領域は、第1導電型である。低濃度領域は、第2上部電極とショットキー接続されているか、または、第2導電型のアノード領域を介して第2上部電極と接続されている。高濃度領域は、低濃度領域の下側に形成されており、低濃度領域に接しており、第2下部電極と接続されており、低濃度領域よりも第1導電型不純物濃度が高い第1導電型である。ゲート電極は、第1領域と第3領域を分離している範囲の第2領域に絶縁膜を介して対向している。低濃度領域は、第3領域よりも厚い。低濃度領域の第1導電型不純物濃度は、第3領域の第1導電型不純物濃度よりも高い。
この半導体装置では、低濃度領域の第1導電型不純物濃度が、第3領域の第1導電型不純物濃度よりも高い。このため、低濃度領域の導電率が、第3領域の導電率よりも高い。これにより、低濃度領域の電気抵抗が低減されており、ダイオードで生じる損失が低減されている。また、低濃度領域が第3領域よりも厚いので、従来の半導体装置と同様に、ダイオード領域における半導体層の厚さを、トランジスタ領域における半導体層の厚さに合わせることができる。この半導体装置によっても、トランジスタ領域とダイオード領域の境界部の半導体層の表面に段差を形成することなく、ダイオードの損失を低減することができる。
実施例1の半導体装置10の部分断面図。 従来の半導体装置の部分断面図。 実施例1の半導体装置10の製造方法を示す説明図。 実施例1の半導体装置10の製造方法を示す説明図。 実施例1の半導体装置10の製造方法を示す説明図。 実施例1の半導体装置10の製造方法を示す説明図。 実施例1の半導体装置10の製造方法を示す説明図。 実施例1の半導体装置10の製造方法を示す説明図。 実施例1の半導体装置10の製造方法を示す説明図。 実施例1の半導体装置10の製造方法を示す説明図。 実施例2の半導体装置100の部分断面図。 実施例2の半導体装置100の製造方法を示す説明図。 実施例2の半導体装置100の製造方法を示す説明図。 実施例2の半導体装置100の製造方法を示す説明図。 実施例3の半導体装置200の部分断面図。 実施例3の半導体装置200の製造方法を示す説明図。 実施例3の半導体装置200の製造方法を示す説明図。 実施例3の半導体装置200の製造方法を示す説明図。 第1変形例の半導体装置の部分断面図。 第2変形例の半導体装置の部分断面図。
図1は、実施例1に係る半導体装置10の部分断面図を示している。図1に示すように、半導体装置10は、半導体層12と、半導体層12の表面等に形成されている電極、絶縁膜等により構成されている。半導体層12は、主にSiCにより構成されている。半導体層12は、FET領域20とSBD領域40を備えている。半導体層12の上面12a上には、ソース電極50とアノード電極52が形成されている。ソース電極50は、FET領域20内に形成されている。アノード電極52は、SBD領域40内に形成されている。半導体層12の下面12b上には、共通電極54が形成されている。共通電極54は、FET領域20からSBD領域40まで下面12bの全体に亘って形成されている。
FET領域20内の半導体層12には、ソース領域22と、ボディ領域24と、ドリフト領域26と、ドレイン領域28が形成されている。ソース領域22は、高濃度のn型不純物を含有するn型領域である。ソース領域22は、半導体層12の上面12aに臨む範囲に部分的に形成されている。ソース領域22は、ソース電極50とオーミック接続されている。ボディ領域24は、低濃度にp型不純物を含有するp型領域である。ボディ領域24は、ソース領域22の下側及び側方に形成されており、ソース領域22を下側から覆っている。ボディ領域24は、ソース領域22と接している。ボディ領域24は、ソース領域22が形成されていない位置において、半導体層12の上面12aに臨んでいる。ドリフト領域26は、低濃度にn型不純物を含有するn型領域である。ドリフト領域26は、ボディ領域24の下側に形成されている。ドリフト領域26は、ボディ領域24と接している。ドリフト領域26は、ボディ領域24によって、ソース領域22から分離されている。ドレイン領域28は、ドリフト領域26よりも高濃度にn型不純物を含有するn型領域である。ドレイン領域28は、ドリフト領域26の下側に形成されている。ドレイン領域28は、半導体層12の下面12bに臨む範囲に形成されている。ドレイン領域28は、ドリフト領域26と接している。ドレイン領域28は、共通電極54とオーミック接続されている。FET領域20内の半導体層12の上面12aには、ソース領域22とボディ領域24を貫通してドリフト領域26に達するトレンチが形成されている。トレンチの内面は、ゲート絶縁膜56により覆われている。トレンチ内には、ゲート電極58が充填されている。ゲート電極58は、ソース領域22とドリフト領域26とを分離している範囲のボディ領域24に対してゲート絶縁膜56を介して対向している。ゲート電極58の上面は、層間絶縁膜60により覆われている。ゲート電極58は、層間絶縁膜60によってソース電極50から絶縁されている。FET領域20内には、ソース電極50、ソース領域22、ボディ領域24、ドリフト領域26、ドレイン領域28、共通電極54、ゲート絶縁膜56、及び、ゲート電極58によって、縦型のMOSFETが形成されている。以下では、FET領域20内に形成されているMOSFETを、MOSFET20という。
SBD領域40内の半導体層12には、低濃度領域42と高濃度領域44が形成されている。低濃度領域42は、低濃度にn型不純物を含有するn型領域である。低濃度領域42は、半導体層12の上面12aに臨む範囲に形成されている。低濃度領域42は、アノード電極52とショットキー接続されている。高濃度領域44は、低濃度領域42よりも高濃度にn型不純物を含有するn型領域である。高濃度領域44は、低濃度領域42の下側に形成されている。高濃度領域44は、半導体層12の下面12bに臨む範囲に形成されている。高濃度領域44は、低濃度領域42と接している。高濃度領域44は、共通電極54とオーミック接続されている。SBD領域40内には、アノード電極52、低濃度領域42、高濃度領域44、及び、共通電極54により、SBDが形成されている。以下では、SBD領域40内に形成されているSBDを、SBD40という。
ドリフト領域26のn型不純物濃度と低濃度領域42のn型不純物濃度は、略等しい。図示するように、ドリフト領域26は低濃度領域42と繋がっている。すなわち、ドリフト領域26と低濃度領域42は、連続する1つの層である。また、ドレイン領域28のn型不純物濃度と高濃度領域44のn型不純物濃度は、略等しい。図示するように、ドレイン領域28は、高濃度領域44と繋がっている。すなわち、ドレイン領域28と高濃度領域44は、連続する1つの層である。
図示するように、FET領域20内の半導体層12の厚さt20は、SBD領域40内の半導体層12の厚さt40と略等しい。すなわち、半導体装置10では、FET領域20からSBD領域40にかけて半導体層12の厚さが略一定である。FET領域20内の半導体層12の厚さt20は、ボディ領域24の厚さt24と、ドリフト領域26の厚さt26と、ドレイン領域28の厚さt28とを足し合わせた厚さである。SBD領域40内の半導体層12の厚さt40は、低濃度領域42の厚さt42と高濃度領域44の厚さt44とを足し合わせた厚さである。高濃度領域44の厚さt44は、ドレイン領域28の厚さt28よりも大きい。高濃度領域44の厚さt44は、ドレイン領域28の厚さt28とボディ領域24の厚さt24を足し合わせた厚さと略等しい。したがって、低濃度領域42の厚さt42は、ドリフト領域26の厚さt26と略等しい。
図2は、一例に係る従来の半導体装置の部分断面図を示している。なお、図2では、図1の各部に対応する部分に、図1と同じ参照番号を付している。図示するように、従来の半導体装置では、ドレイン領域28の厚さt28と高濃度領域44の厚さt44が略等しい。このため、低濃度領域42の厚さt42が、ドリフト領域26の厚さt26よりも、ボディ領域24の厚さt24の分だけ厚い。すなわち、図1に示す実施例1の半導体装置10では、図2に示す従来の半導体装置に比べて、高濃度領域44の厚さt44がボディ領域24の厚さt24の分だけ厚くなっている。これによって、図1に示す実施例1の半導体装置10では、図2に示す従来の半導体装置に比べて、低濃度領域42の厚さt42がボディ領域24の厚さt24の分だけ薄くなっている。
図1に示すように、FET領域20とSBD領域40との境界部近傍において、高濃度領域44は、ドレイン領域28から離れるに従って徐々に厚くなっている。図1の参照記号t46は、ボディ領域24と高濃度領域44との間の最短距離を示している。距離t46は、ドリフト領域26の厚さt26よりも大きい。
次に、半導体装置10の動作について説明する。半導体装置10は、主にインバータ回路において電流を切り換えるスイッチング素子として使用される。半導体装置10は、ソース電極50とアノード電極52とが互いに短絡された状態で使用される。半導体装置10の使用時には、共通電極54がソース電極50よりも高電位となる状態と、ソース電極50が共通電極54よりも高電位となる状態とが繰り返される。
最初に、共通電極54がソース電極50よりも高電位となる状態における動作について説明する。共通電極54が高電位である状態において、ゲート電極58にゲートオン電圧が印加されると、MOSFET20がオンする。すなわち、ゲート電極58にゲートオン電圧が印加されると、ゲート絶縁膜56に接している範囲のボディ領域24にチャネルが形成される。そして、ソース電極50から、ソース領域22、チャネル、ドリフト領域26、ドレイン領域28を通って、共通電極54に電子が流れる。ゲート電極58へのゲートオン電圧の印加を停止すると、チャネルが消失し、MOSFET20がオフする。このとき、共通電極54とソース電極50の間に印加される電圧の大部分が、ドリフト領域26に印加される。ドリフト領域26の厚さは、MOSFET20のオフ時に印加される電圧によって絶縁破壊が生じない厚さに設計されている。したがって、ドリフト領域26では絶縁破壊は生じない。また、ソース電極50とアノード電極52が短絡されているので、ソース電極50と共通電極54の間に印加されている電圧と同じ大きさの電圧が、アノード電極52と共通電極54の間にも印加される。この電圧は、SBD40の導通方向と逆方向であるので、SBD40は導通しない。このとき、アノード電極52と共通電極54の間に印加される電圧の大部分は、低濃度領域42に印加される。低濃度領域42に印加される電圧は、ドリフト領域26に印加される電圧と略等しい。また、上述したように、低濃度領域42の厚さはドリフト領域26の厚さと略等しい。すなわち、低濃度領域42は、ドリフト領域26と略同じ耐圧を有している。したがって、低濃度領域42でも絶縁破壊が生じない。また、FET領域20とSBD領域40の境界部においては、ボディ領域24と高濃度領域44の間にも電圧が印加される。境界部では、図1の距離t46に示すボディ領域24と高濃度領域44との間の距離が最短となる位置で、最も高い電界が発生する。実施例1の半導体装置では、距離t46がドリフト領域26の厚さt26よりも大きい。すなわち、境界部において最も高い電界が加わる距離t46に示す位置でも、ドリフト領域26よりも高い耐圧が確保されている。したがって、境界部においても絶縁破壊は生じない。
次に、ソース電極50が共通電極54よりも高電位となる状態について説明する。ソース電極50とアノード電極52は短絡されているので、ソース電極50が高電位にあるときは、アノード電極52が高電位にある。アノード電極52と共通電極54(すなわち、SBD40のカソード電極)の間にアノード電極52が高電位となる電圧が印加されるので、SBD40がオンする。すなわち、共通電極54から、高濃度領域44、低濃度領域42を通って、アノード電極52に電子が流れる。SBD40がオンしている場合には、SBD40で損失が生じる。高濃度領域44は、n型不純物濃度が高いので、導電率が高い。一方、低濃度領域42は、n型不純物濃度が低く、導電率が低い。したがって、このとき生じる損失の大部分は、低濃度領域42で生じる。上述したように、半導体装置10では、高濃度領域44がドレイン領域28よりも厚く形成されていることによって、低濃度領域42が従来の半導体装置よりも薄い。これによって、低濃度領域42の余剰抵抗成分が低減されている。したがって、半導体装置10の低濃度領域42で生じる損失は、従来の半導体装置よりも少ない。さらに、半導体装置10では、FET領域20とSBD領域40の境界部において、高濃度領域44がドレイン領域28から離れるに従って徐々に厚くなるように形成されている。すなわち、境界部では、ボディ領域24と高濃度領域44との間の距離t46が十分確保される範囲内で、高濃度領域44がなるべく上面側に近くなるように形成されている。したがって、境界部近傍にも電流が流れ易くなっており、これによってもSBD40で生じる損失が低減されている。
以上に説明したように、実施例1の半導体装置10では、高濃度領域44がドレイン領域28より厚く形成されていることにより、半導体層12の表面に段差が形成されることなく、低濃度領域42が薄く形成されている。これにより、SBD40で生じる損失が低減されている。特に、半導体装置10では、低濃度領域42の厚さがドリフト領域26の厚さと略等しいため、低濃度領域42の厚さが耐圧を確保するための必要最小限の厚さとなっており、これによってSBD40で生じる損失が最小限に抑えられている。
次に、半導体装置10の製造方法について説明する。半導体装置10は、図3に示す半導体ウエハ70から製造される。半導体ウエハ70は、4H−SiCからなるn型の半導体ウエハである。半導体ウエハ70のn型不純物濃度は、約1×1019cm−3であり、その厚さは約350μmである。図3の範囲20、40は、それぞれ、FET領域20とSBD領域40を示している。半導体ウエハ70のうち、FET領域20内の部分はドレイン領域28に相当し、SBD領域40内の部分は高濃度領域44に相当する。最初に、高濃度領域44に相当する範囲にマスクを形成した状態でRIEを実施して、図4に示すように、FET領域20内の半導体ウエハ70の表面を約2μmエッチングする。次に、半導体ウエハ70を水素雰囲気中で1650℃の温度で熱処理することで、図5に示すように、半導体ウエハ70の表面の段差をなだらかにする。次に、図6に示すように、半導体ウエハ70上に、n型不純物濃度が約5×1015cm−3であるn型のSiCからなる半導体層72をエピタキシャル成長させる。半導体層72は、約10μmの厚さに形成する。ドレイン領域28上の半導体層72はドリフト領域26となり、高濃度領域44上の半導体層72は低濃度領域42となる。次に、図7に示すように、CMPによって半導体層72の上面を平坦化する。次に、FET領域20内の半導体層72の上面に選択的にAl(アルミニウム)イオンを注入することによって、図8に示すようにボディ領域24を形成する。ボディ領域24は、p型不純物濃度が約1×1017cm−3であり、厚さが約2μmとなるように形成する。次に、ボディ領域24の上面に選択的にN(窒素)イオンを注入することによって、図9に示すようにソース領域22を形成する。ソース領域22は、n型不純物濃度が約1×1020cm−3であり、厚さが約0.5μmとなるように形成する。次に、ウエハを約1600℃で熱処理することによって、注入したイオンを活性化させる。次に、RIEによってFET領域20内の半導体層72の上面を選択的にエッチングすることによって、図10に示すように、深さが約2.3μmのトレンチ74を形成する。トレンチ74は、ソース領域22とボディ領域24を貫通してドリフト領域26に達するように形成する。次に、熱酸化法によって、トレンチ74の内面にゲート酸化膜56を形成する。次に、トレンチ74内にP(リン)がドープされたポリシリコン層を成膜することで、ゲート電極58を形成する。なお、酸化膜とポリシリコン層は、トレンチ74外にも形成される。次に、エッチングによって、トレンチ74外の酸化膜とポリシリコン層を除去する。次に、ウエハ上に酸化膜を成膜し、その後エッチングにより酸化膜をパターニングすることにより、ゲート電極58の上面に層間絶縁膜60を形成する。次に、ウエハ上面にNi、Ti等の電極材料を成膜し、その後エッチングにより電極材料をパターニングすることにより、ソース電極50とアノード電極52を形成する。次に、ウエハ下面にNi等の電極材料を成膜することにより、共通電極54を形成する。その後、共通電極54を約1000℃でアニールすることで、共通電極54のオーミック性を向上させる。これにより、図1に示す構造が完成する。その後、半導体ウエハをダイシングすることで、半導体装置10が完成する。この製造方法によれば、CMPにより半導体層72の表面を平坦化するときに、低濃度領域42の表面からダメージ層が除去される。その低濃度領域42上にアノード電極52が形成されるので、アノード電極52を低濃度領域42に対して良好にショットキー接続させることができる。
次に、実施例2の半導体装置について説明する。図11は、実施例2の半導体装置100の部分断面図を示している。なお、図11では、実施例1の半導体装置10と同様の機能を有する部分について、図1と同じ参照番号を付している。実施例2の半導体装置100は、ドレイン領域28と高濃度領域44の境界部が段差状に形成されている点のみが実施例1の半導体装置10と異なる。実施例2の半導体装置100でも、半導体層12の表面に段差が形成されることなく、SBD40の損失が低減されている。
次に、実施例2の半導体装置100の製造方法について説明する。実施例2の半導体装置100も、図3に示す半導体ウエハ70から製造される。最初に、図12に示すように、半導体ウエハ70上に、n型不純物濃度が約5×1015cm−3であるn型のSiCからなる半導体層80をエピタキシャル成長させる。半導体層80は、約2μmの厚さに形成する。次に、SBD領域40内の半導体層80に選択的にNイオンを注入することで、その範囲内の半導体層80のn型不純物濃度を半導体ウエハ70と略同じ濃度まで上昇させる。これによって、図13に示すように、半導体層80内に、不純物濃度が高い領域80aと不純物濃度が低い領域80bが形成される。次に、図14に示すように、半導体層80上に、n型不純物濃度が約5×1015cm−3(領域80b内の半導体層80と略同じ濃度)であるn型のSiCからなる半導体層82をエピタキシャル成長させる。図14に示すように、SBD領域40内の半導体ウエハ70と半導体層80の領域80aによって、高濃度領域44が形成され、SBD領域40内の半導体層82によって低濃度領域42が形成される。また、FET領域20内の半導体ウエハ70によって、ドレイン領域28が形成され、半導体層80の領域80bとFET領域20内の半導体層82によって、ドリフト領域26が形成される。その後は、第1実施例の半導体装置10の製造方法と同様にして、図8に示す工程(ボディ領域24を形成する工程)以降の工程が実施される。これによって、図11に示す半導体装置100が製造される。
なお、上述した実施例1及び実施例2の半導体装置では、低濃度領域42の厚さがドリフト領域26の厚さと等しかった。しかしながら、高濃度領域44がドレイン領域28よりも厚ければ、低濃度領域42の厚さがドリフト領域26の厚さと異なっていてもよい。例えば、高濃度領域44がドレイン領域28よりも厚ければ、低濃度領域42がドリフト領域26より厚くても低濃度領域42は従来の半導体装置よりも薄くなる。したがって、SBD40の損失を低減できる。また、低濃度領域42がドリフト領域26より薄ければ、ドリフト領域26の耐圧に余裕を持たせつつ、SBD40の損失を低減することができる。このように、高濃度領域44がドレイン領域28よりも厚ければ、ドリフト領域26の厚さから独立して低濃度領域42の厚さを設計することができる。すなわち、この技術の技術的意義は、MOSFET20の耐圧及び損失から独立して、SBD40の耐圧及び損失を設計できる点にある。
次に、実施例3の半導体装置について説明する。図15は、実施例3の半導体装置200の部分断面図を示している。なお、図15では、実施例1の半導体装置10と同様の機能を有する部分について、図1と同じ参照番号を付している。実施例3の半導体装置200は、ドレイン領域28と高濃度領域44の厚さが等しい点(すなわち、低濃度領域42の厚さが、ドリフト領域26の厚さとボディ領域24の厚さを足し合わせた厚さと等しい点)で実施例1の半導体装置10と異なる。また、実施例3の半導体装置200は、低濃度領域42のn型不純物濃度が、ドリフト領域26のn型不純物濃度よりも高い点で、実施例1の半導体装置10と異なる。なお、低濃度領域42のn型不純物濃度は、ドレイン領域28及び高濃度領域44のn型不純物濃度より低い。
実施例3の半導体装置では、低濃度領域42がドリフト領域26より厚い。しかしながら、低濃度領域42の不純物濃度がドリフト領域26よりも高く、これによって、低濃度領域42の耐圧性がドリフト領域26の耐圧性と同等に調整されている。また、低濃度領域42は、不純物濃度が高いため、導電率が高い。これによって、低濃度領域42の余剰抵抗成分が低減されている。したがって、SBD40で生じる損失が低減されている。このように、実施例3の半導体装置200でも、半導体層12の表面に段差が形成されることなく、SBD40で生じる損失が低減されている。
次に、実施例3の半導体装置200の製造方法について説明する。実施例3の半導体装置200も、図3に示す半導体ウエハ70から製造される。最初に、図16に示すように、半導体ウエハ70上に、不純物濃度が約5×1015cm−3であるn型のSiCからなる半導体層90をエピタキシャル成長させる。半導体層90は、約2μmの厚さに形成する。次に、SBD領域40内の半導体層90に選択的にNイオンを注入することで、その範囲内の半導体層90の不純物濃度を1×1016cm−3まで上昇させる。これによって、図17に示すように、半導体層90内に、不純物濃度が高い領域90aと、不純物濃度が低い領域90bが形成される。その後、同様にして、半導体層90の形成と、形成した半導体層90のSBD領域40内へのNイオン注入を繰り返し実施することで、図18に示すように、半導体層90を積層する。積層された半導体層90のうち、領域90aにより低濃度領域42が形成され、領域90bによりドリフト領域26が形成される。また、SBD領域40内の半導体ウエハ70によって高濃度領域44が形成され、FET領域20内の半導体ウエハ70によってドレイン領域28が形成される。その後は、第1実施例の半導体装置10の製造方法と同様にして、図8に示す工程(ボディ領域24を形成する工程)以降の工程が実施される。これによって、図15に示す半導体装置200が製造される。
なお、上述した実施例3の半導体装置では、低濃度領域42のn型不純物濃度がドリフト領域26のn型不純物濃度より高いことによって、低濃度領域42がドリフト領域26と等しい耐圧を有していた。しかしながら、低濃度領域42のn型不純物濃度がドリフト領域26のn型不純物濃度よりも高ければ、低濃度領域42の耐圧がドリフト領域26の耐圧と異なっていてもよい。例えば、低濃度領域42のn型不純物濃度がドリフト領域26のn型不純物濃度よりも高ければ、低濃度領域42の耐圧がドリフト領域26の耐圧より高くても、低濃度領域42は従来の半導体装置よりも低抵抗化される。したがって、SBD40の損失を低減できる。また、低濃度領域42の耐圧がドリフト領域26の耐圧より低ければ、ドリフト領域26の耐圧に余裕を持たせつつ、SBDの損失を低減することができる。このように、この技術の技術的意義は、MOSFET20の耐圧及び損失から独立して、SBD40の耐圧及び損失を設計できる点にある。
以上に説明したように、上述した実施例1〜3の技術によれば、FET領域とSBD領域との境界部において半導体層の表面に段差を形成することなく、SBDで生じる損失を低減することができる。なお、実施例1〜3においては、半導体層の厚さが一定であった。しかしながら、これらの領域間で半導体層の厚さに僅かに差があってもよい。すなわち、本明細書に開示の技術は、半導体装置の特性に実質的な影響を与えたり、半導体装置の実装時に問題が生じるような段差を形成することなくSBDの損失を低減することが可能な技術であって、加工精度等による厚さのばらつきまでを補正する技術ではない。したがって、実質的な影響のない範囲で半導体層の厚さに差が生じていたり、実質的に影響のない段差がFET領域とSBD領域との境界部の半導体層の表面に形成されていたとしても、本明細書に開示の技術による技術的効果を得ることができる。また、本明細書に開示の技術は、FET領域とSBD領域との境界部において半導体層の表面に段差が形成されることを防止するものであり、他の位置に段差が形成されることを禁止するものではない。したがって、別の技術的効果を得るために、前記境界部以外の位置の半導体層の表面に段差が形成されていてもよい。前記境界部以外の位置に段差が形成されている場合でも、本明細書の技術によれば、少なくとも前記境界部の半導体層の表面に段差が形成されることを防止することができ、その境界部において問題が発生することを防止することができる。
また、上述した実施例1〜3では、トレンチゲート型のFETを有する半導体装置について説明したが、FETはプレーナ型であってもよい。また、実施例1〜3では、MOSFETとSBDが半導体層に形成されている半導体装置について説明したが、これらに代えて他の種類の素子が半導体層に形成されていてもよい。例えば、MOSFETに代えて、MOSFET以外のMISFETや、IGBTが形成されていてもよい。また、SBDに代えて、JBSダイオードやPNダイオードが形成されていてもよい。例えば、IGBTとPNダイオードを有する半導体装置に実施例2の技術を適用すると、図19に示す構成となる。図19に示す半導体装置は、ドレイン領域28に代えてp型のコレクタ領域128が形成されている点と、低濃度領域42とアノード電極52の間にp型領域140が形成されている点で図1の半導体装置と異なる。この半導体装置では、高濃度領域44の厚さは、コレクタ領域128の厚さよりも大きい。これによって、低濃度領域42のは、ドリフト領域26の厚さと略等しくなっている。また、IGBTとPNダイオードを有する半導体装置に実施例3の技術を適用すると、図20に示す構成となる。図20に示す半導体装置は、ドレイン領域28に代えてp型のコレクタ領域128が形成されている点と、低濃度領域42とアノード電極52の間にp型領域140が形成されている点で図15の半導体装置と異なる。この半導体装置では、低濃度領域42がドリフト領域26より厚い。しかしながら、低濃度領域42の不純物濃度がドリフト領域26よりも高く、これによって、低濃度領域42の耐圧性がドリフト領域26の耐圧性と同等に調整されている。また、例えば、実施例1〜3の半導体装置の低濃度領域42とアノード電極52とが接している領域の半導体層中に、部分的にp型領域を形成してもよい。このような構成によれば、領域40内にJBSダイオードが形成される。
また、上述した実施例1〜3の技術を組み合わせてもよい。例えば、高濃度領域44をドレイン領域28よりも厚くするとともに、低濃度領域42のn型不純物濃度をドリフト領域26のn型不純物濃度よりも高くしてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:半導体装置
12:半導体層
20:FET領域
22:ソース領域
24:ボディ領域
26:ドリフト領域
28:ドレイン領域
40:SBD領域
42:低濃度領域
44:高濃度領域
50:ソース電極
52:アノード電極
54:共通電極
56:ゲート絶縁膜
58:ゲート電極
60:層間絶縁膜

Claims (3)

  1. 半導体装置であって、
    半導体層と、第1上部電極と、第1下部電極と、ゲート電極と、第2上部電極と、第2下部電極を備えており、
    半導体層は、SiCにより構成されており、絶縁ゲート型トランジスタが形成されているトランジスタ領域と、ダイオードが形成されているダイオード領域を備えており、
    第1上部電極は、トランジスタ領域内の半導体層の上面に形成されており、
    第1下部電極は、トランジスタ領域内の半導体層の下面に形成されており、
    第2上部電極は、ダイオード領域内の半導体層の上面に形成されており、
    第2下部電極は、ダイオード領域内の半導体層の下面に形成されており、
    トランジスタ領域内には、
    第1上部電極と接続されている第1導電型の第1領域と、
    第1領域に接している第2導電型の第2領域と、
    第2領域の下側に形成されており、第2領域に接しており、第2領域によって第1領域から分離されている第1導電型の第3領域と、
    第3領域の下側に形成されており、第3領域に接しており、第1下部電極と接続されており、第2導電型であるか、または、第3領域よりも第1導電型不純物濃度が高い第1導電型である第4領域、
    が形成されており、
    ダイオード領域内には、
    第2上部電極とショットキー接続されている、または、第2導電型のアノード領域を介して第2上部電極と接続されている第1導電型の低濃度領域と、
    低濃度領域の下側に形成されており、低濃度領域に接しており、第2下部電極と接続されており、低濃度領域よりも第1導電型不純物濃度が高い第1導電型の高濃度領域、
    が形成されており、
    ゲート電極は、第1領域と第3領域を分離している範囲の第2領域に絶縁膜を介して対向しており、
    低濃度領域が、第2領域と第3領域を合わせた厚さよりも薄く、
    高濃度領域が、第4領域よりも厚
    第3領域と低濃度領域が、連続する領域であり、
    第2領域から高濃度領域までの最短距離が、第3領域の厚さよりも大きい、
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 第4領域と高濃度領域が、連続する領域であり、
    高濃度領域が、第4領域と高濃度領域との境界部において、第4領域から離れるに従って厚くなっていることを特徴とする請求項に記載の半導体装置。
  3. 半導体装置であって、
    半導体層と、第1上部電極と、第1下部電極と、ゲート電極と、第2上部電極と、第2下部電極を備えており、
    半導体層は、SiCにより構成されており、絶縁ゲート型トランジスタが形成されているトランジスタ領域と、ダイオードが形成されているダイオード領域を備えており、
    第1上部電極は、トランジスタ領域内の半導体層の上面に形成されており、
    第1下部電極は、トランジスタ領域内の半導体層の下面に形成されており、
    第2上部電極は、ダイオード領域内の半導体層の上面に形成されており、
    第2下部電極は、ダイオード領域内の半導体層の下面に形成されており、
    トランジスタ領域内には、
    第1上部電極と接続されている第1導電型の第1領域と、
    第1領域に接している第2導電型の第2領域と、
    第2領域の下側に形成されており、第2領域に接しており、第2領域によって第1領域から分離されている第1導電型の第3領域と、
    第3領域の下側に形成されており、第3領域に接しており、第1下部電極と接続されており、第2導電型であるか、または、第3領域よりも第1導電型不純物濃度が高い第1導電型である第4領域、
    が形成されており、
    ダイオード領域内には、
    第2上部電極とショットキー接続されている、または、第2導電型のアノード領域を介して第2上部電極と接続されている第1導電型の低濃度領域と、
    低濃度領域の下側に形成されており、低濃度領域に接しており、第2下部電極と接続されており、低濃度領域よりも第1導電型不純物濃度が高い第1導電型の高濃度領域、
    が形成されており、
    ゲート電極は、第1領域と第3領域を分離している範囲の第2領域に絶縁膜を介して対向しており、
    低濃度領域が、第3領域よりも厚く、
    低濃度領域の第1導電型不純物濃度が、第3領域の第1導電型不純物濃度よりも高いことを特徴とする半導体装置。
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