JP5544985B2 - 液処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、基板の下面側に処理液を供給して液処理を行う液処理装置に関する。
例えばホットウォールタイプの熱処理装置は、ウエハボートに基板であるウエハを多数枚保持して反応管内に搬入した後、減圧雰囲気下で成膜ガスを供給し、反応管の周囲に配置したヒータなどによりウエハや成膜ガスを加熱してウエハへの成膜を行うCVD(Chemical Vapor Deposition)法などの成膜プロセスを適用することができる。
反応管内に搬入されたウエハは、互いに間隔を開けて並列となるようにウエハボートに保持されているので、反応管内に供給された成膜ガスによって半導体装置が形成されるウエハの表面のみならず、ウエハの裏面側にも膜が形成されてしまうことがある。ウエハの裏面側に形成された膜は、熱処理などの際にウエハに反りを生じる要因ともなるので除去する必要がある。
ここで従来、例えば特許文献1に示すように、ウエハの周端部を持ってその裏面側が露出するようにウエハをほぼ水平に保持し、当該ウエハを鉛直軸周りに回転させながらその裏面に有機溶剤を供給することにより、ウエハの裏面に付着したパーティクルを除去する技術が知られている。ここで以下の説明では、ウエハの表面を上面、裏面を下面として説明を行う。
特許文献1に記載の技術を応用してウエハの下面に薬液を供給すると、この薬液はウエハの回転に伴う遠心力などによってウエハの下面全体に広がり、やがて終端部に達してウエハの周囲に振り落とされ、装置外へと排出される。ところがウエハの周囲に振り落とされた薬液は、その一部が気化してガスとなったりミストとなって上方側に巻き上げられ、ウエハの上面側に回り込んで付着してしまう場合がある。この結果、ウエハの上面に形成された膜が一部エッチングされて、半導体装置にダメージを与えてしまうおそれがあるといった問題がある。
特開平03−30426号公報:2ページ右下欄4行目〜3ページ左上欄15行目、第1図、第2図
本発明は、処理液が供給される基板の下面側の雰囲気から、処理液が供給されない基板の上面側への雰囲気の周り込みを防止する共に、上下両面側の雰囲気を分離するために供給されるパージガスの消費量を抑制することが可能な液処理装置を提供する。
本発明に係る液処理装置は、基板を水平に保持した状態で回転させるための基板保持部と、
回転している基板の下面に処理液を供給する処理液供給部と、
前記基板保持部に保持された基板の周囲を囲むように設けられると共に吸引排気口が形成され、基板から飛散した処理液を受け止めるための囲み部材と、
前記基板保持部に保持された基板の上面に対向するように設けられた天板部と、
前記基板の中央部に対向して設けられ、前記天板部と当該基板との間に形成される空間に加圧されたガスを供給するためのガス供給部と、
このガス供給部から供給されるガスの流れに伴って前記天板部と基板との間に形成される空間内の負圧により、この空間の外部の雰囲気の気体を当該空間内に取り込むための気体取り込み口と、を備えたことを特徴とする。
前記液処理装置は以下の特徴を備えていてもよい。
(a)前記気体取り込み口は、前記天板部に開口していること。またこのとき前記天板部の上面側には、清浄空気の下降流が形成されていること。
(b)前記天板部には吸気管が接続され、前記気体取り込み口は、当該吸気管に開口していること。またこのとき清浄空気が供給される空間を備え、前記吸気管は、当該清浄空気が供給される空間内に向けて前記気体取り込み口を開口させるように延伸されていること。
(c)前記天板部の周囲に設けられ、基板の上面周縁部との間に、中央部側の空間よりも狭い狭隘な隙間を形成するための隙間形成部材を備えたこと。この場合、前記囲み部材には、前記吸引排気口を備え、当該吸引排気口を介して吸引排気される気体と、基板から飛散した処理液とが流れ込む液受け空間が、当該囲み部材の内周に沿って形成され、前記液受け空間は、前記吸引排気口からの吸引排気により前記天板部の上面側の雰囲気に対して負圧に維持され、当該囲み部材と前記隙間形成部材との間には、前記天板部の上面側の雰囲気の気体を前記液受け空間に取り込むための隙間が設けられていること。
(d)前記基板保持部は、前記処理液供給部から供給された処理液を基板の下面全体に広げるために、当該基板の下面に対向するガイド板を備えていること
(e)前記処理液は、基板の下面に形成された膜を除去するためのフッ酸水溶液であること。




本発明によれば、基板保持部上に保持された基板の上面に対向するように天板部が設けられ、当該天板部と基板との間に形成される空間へ向けて、当該空間の外部の雰囲気の気体を取り込むための気体取り込み口が設けられているので、基板を回転させながら当該天板部と基板との間に形成された空間の中央部からガスを供給すると、ウエハの回転やガスの流れに伴うベルヌイ効果によって当該天板部と基板との間に形成された空間内が負圧となり、外部の雰囲気の気体を取り込むことができる。この結果、気体取り込み口を設けない場合と比較してガスの供給量を減らしても基板の下面側からの処理液のガスやミストの回り込みを抑えることができる。
実施の形態に係る液処理装置を備えた液処理システムの全体構成を示す横断平面図である。 前記液処理システムの縦断側面図である。 前記液処理システム内に設けられている液処理装置の構成を示す縦断側面図である。 前記液処理装置の内部構成を示す縦断斜視図である。 前記液処理装置の作用を示す第1の説明図である。 前記液処理装置の作用を示す第2の説明図である。 前記液処理装置を格納する筐体の変形例を示す縦断側面図である。 前記液処理装置の他の例を示す縦断側面図である。 比較例に係る液処理装の構成を示す拡大縦断面図である。 実施例に係るウエハの表面側のエッチング量を示す説明図である。 比較例に係るウエハの表面側のエッチング量を示す第1の説明図である。 比較例に係るウエハの表面側のエッチング量を示す第2の説明図である。
本発明に係る実施の形態として、表面側に半導体装置が形成される基板であるウエハの裏面側に付着した、例えばSiN膜などの不要な膜をHF(HydroFluoric acid)溶液にて除去する液処理を実行する液処理装置について説明する。
図1は本実施の形態に係る液処理装置を備えた液処理システム1の全体構成を示す横断平面図であり、図2はその縦断側面図である。液処理システム1は、ウエハWの裏面からSiN膜を除去する液処理を実行する液処理部11と、外部と液処理部11との間でのウエハWの搬入出を行う搬入出部12とを備えている。以下の説明においては搬入出部12の設けられている方向を前方、液処理部11の設けられている向きを後方として説明する。
搬入出部12には、複数枚、例えば25枚のウエハWを収容するFOUP(Front Opening unified Pod)7を載置するための載置台13と、載置台13に載置されたFOUP7と液処理部11との間でウエハWの受け渡しが行われる空間である搬送室14とが設けられている。FOUP7には、複数枚のウエハWがほぼ水平姿勢で保持され、鉛直方向に所定の間隔で並ぶように収容されている。
載置台13は、液処理システム1の外装体を形成する筐体の前面に設けられた側壁部141に沿って、例えば3個のFOUP7を所定の位置に載置可能に構成されている。載置台13に隣接する側壁部141には、FOUP7の載置場所に対応する位置に開口部142が設けられており、この開口部142はシャッター143により開閉自在となっている。FOUP7は、側面部に設けられた開閉自在の蓋体を前記開口部142に対向させるように載置台13上に載置され、例えばシャッター143に設けられた不図示の開閉機構によりこの蓋体が取り外されてウエハWの搬入出が行われる。
搬送室14内には、載置台13上のFOUP7と液処理部11との間でウエハWを搬送する第1のウエハ搬送機構15が設けられている。第1のウエハ搬送機構15は、進退自在、昇降自在、及び回転自在に構成されたピック151を備えており、ウエハWはこのピック151上に保持されて搬送される。また、第1のウエハ搬送機構15は搬送室14内の空間を手前から見て左右方向に移動自在に構成されており、これにより載置台13上に載置された各FOUP7内の任意の高さ位置にピック151を進入させ、また液処理部11に設けられた後述のウエハ受け渡しユニット114にピック151を進入させてウエハWの搬送や受け渡しを行うことができる。
液処理部11は、搬送室14との間で受け渡されるウエハWを一時的に載置するウエハ受け渡しユニット114と、ウエハWに対して液処理を実行する液処理装置を格納した例えば4台の液処理ユニット201〜204と、液処理後のウエハWの温度調節を行う加熱/冷却ユニット115と、進退自在、回転自在及び昇降自在に構成され、ピック161上にウエハWを載置して各ユニット114〜115、201〜204間でウエハWを搬送する第2のウエハ搬送機構16と、を備えている。
この他、液処理部11には、液処理ユニット201〜204へ送液する薬液を貯蔵する薬液貯蔵ユニット111と、液処理システム1全体への電力供給を行う電源ユニット112と、液処理システム1を構成する各ユニットおよび液処理システム1全体の動作を制御する機械制御ユニット113と、が設けられている。また図2に示すように、液処理部11の天井部には、各ユニット114〜115、201〜204や第2のウエハ搬送機構16の設けられている空間に清浄空気のダウンフローを形成するためのファンフィルターユニット(FFU)116が設けられている。
次に各液処理ユニット201〜204内に設けられている液処理装置2の構成について図3、図4を参照しながら説明する。図3の縦断側面図に示すように、液処理装置2は、ウエハWを回転可能に保持する基板保持部であるウエハ保持機構3と、ウエハ保持機構3上に保持されたウエハWの周囲を囲むように設けられ、ウエハWから飛散した薬液等を受けるための囲み部材であるカップ体4と、を筐体21内に配置した構造となっている。
筐体21の天井部には、液処理システム1の既述の液処理部11に設けられたFFU116からの気流が導入される空間である気流導入部24が設けられている。この気流導入部24に流入した空気が筐体21の天井面に設けられた多数の通流孔211を介して筐体21内に流れ込むことにより、筐体21内には上方側から下方側へ向けて流れる清浄空気のダウンフローを形成することができる。筐体21に設けられた23は、第2のウエハ搬送機構16のピック161上に載置されたウエハWが搬入出される搬入出口、22は搬入出口23を開閉するシャッター、212は筐体21内の雰囲気を排気する排気口である。
ウエハ保持機構3は、ほぼ水平に保持されるウエハWの下面側に、当該ウエハWと対向するように設けられたガイド板31と、このガイド板31の中央部を下面側から支持し、鉛直下方に伸びる円筒形状の回転軸32と、この回転軸32内に上下方向に貫挿され、ガイド板31中央部の開口部からその上端部が突没可能に設けられたリフター34と、を備えている。
ガイド板31は、周縁部上面側の角を落として曲面を形成した円盤形状の部材として構成され、当該曲面を設けた周縁部の下面側には周方向に溝部311が形成されている。図3及び図4の分解斜視図に示すようにガイド板31の上面側には、曲面を設けた周縁部よりも中央寄りの平坦な領域に、ウエハWをほぼ水平な状態で支持するための、例えば3個の支持ピン312が周方向に等間隔で設けられている。支持ピン312はウエハWの外周部を底面側から支持するための切り欠き部313を備えている。
ガイド板31を下面側から支持する回転軸32は、ベアリング等を内蔵した軸受け部33を介してカップ体4及び筐体21の底面に支持されている。回転軸32の下端部は筐体21の底面から下方側に突出しており、その下端部にはプーリー364が設けられている一方、回転軸32の側方位置には回転モータ361が配設されていて、この回転モータ361の回転軸にもプーリー362が設けられている。そしてこれら2つのプーリー362、364に駆動ベルト363を捲回することにより回転軸32の回転機構が構成され、回転モータ361を駆動させることで回転軸32を所望の回転速度で回転させ、これによりガイド板31及びこのガイド板31上に保持されたウエハWを回転させることができる。
また回転軸32内に貫挿されたリフター34の上端部には、すり鉢状に広がる開口部341が設けられており、図3に示すようにこの開口部341の傾斜面にはリフター34をガイド板31の上面から突出させた際にウエハWを下面から支持する例えば3本の支持ピン342が設けられている。一方、リフター34の下端部には昇降板352を介してシリンダモータ351が接続されており、このシリンダモータ351を駆動させることによって昇降板352及びリフター34を上下方向に移動させ、ガイド板31の上面からリフター34を突没させて、リフター34の上方に進入してきたピック161と支持ピン342との間でウエハWの受け渡しを行うことができる。
さらにリフター34の内部には、当該リフター34を上下方向に貫通するように液流路343が形成されている。液流路343は不図示のHF溶液貯留部から供給されたHF溶液やDIW(DeIonized Water)、IPA(IsoPropyl Alcohol)などの処理液をリフター34の上端部に設けられた開口部341を介してウエハWの下面へと供給する役割を果たしている。従って本実施の形態に係るリフター34は、ウエハWの下面に処理液であるHF溶液を供給するための本発明の処理液供給部に相当している。
さらにまた図3、図4に示すように、既述のガイド板31の曲面を設けた周縁部の上方位置には、案内板37が配置されている。案内板37は、その下面側に、ガイド板31側の曲面(凸曲面)に対応する凹曲面が形成された板材からなる円環形状の部材であり、その中央領域にはウエハWよりもひと回り大きな径を有する開口部372が形成されている。図3に示すようにガイド板31の支持ピン312上に載置されたウエハWは、この案内板37の開口部372の内側に配置されることとなる。
案内板37は、ガイド板31の上面側の曲面と案内板37の底面側の曲面との間に隙間が形成されるように、ガイド板31の上方位置に固定ピン371によって固定されている。リフター34の開口部341から供給されウエハWの下面とガイド板31の上面との間の隙間を広がるHF溶液は、これらガイド板31と案内板37との間の隙間内を流れてカップ体4側へと案内されるようになっている。
カップ体4は、例えば図4に示すように扁平な円筒形状の部材内に、当該部材の上面側中央領域に開口する凹部(以下、当該凹部の開口した部分を開口部44という)と、この凹部を取り囲むように形成され、当該凹部の上端部から円筒形状の部材の周縁側下端部に向けて末広がりに伸びると共に、縦断面がU字形状に形成された内周面を持つ液受け空間41とが形成された構成となっている。
ガイド板31及び案内板37は、既述のようにカップ体4の底面を貫通する回転軸32に支持されてカップ体4の凹部内に格納されており、これらガイド板31及び案内板37の周縁部は、液受け空間41の上部側の空間内まで伸びだしている。そして、液受け空間41の上部側の内面には、案内板37の上面側の曲面(凸曲面)に対応する凹曲面が形成されており、案内板37がカップ体4内に配置された状態で、これら案内板37の上面と液受け空間41の内面との間にも隙間が形成され、後述するパージガスなどを通流させることができるようになっている。また図3中の45は、ガイド板31の底面側に形成された溝部311内に伸びだして狭隘な空間を形成し、液受け空間41内を流れる気体が回転軸32側への流れ込むことを抑えるための突起部である。
液受け空間41の底部には、液受け空間41内に溜まったHF溶液を排出するための排液口42が設けられており、また例えば液受け空間41の側壁面には、液受け空間41内に流れこんだ気体を排気するための吸引排気口43が設けられている。この吸引排気口43には不図示のコンプレッサーなどが接続されており、液受け空間41内の気体を吸引排気して当該液受け空間41内をカップ体4外部の筐体21内の圧力よりも負圧に維持することができる。
以上に説明した各構成に加え液処理装置2は、カップ体4の開口部44を閉じ、ガイド板31上に保持されたウエハWとの間に扁平な空間を形成するための例えば円板形状の天板部5を備えている。天板部5の上面は例えば支持梁54によって片持ち支持され、当該支持梁54はシリンダモータ55に接続されている。そしてこのシリンダモータ55を駆動させることによってカップ体4内のウエハWの上面に対向する処理位置と、この位置から上方に移動した退避位置との間を移動することができるようになっている。
また天板部5の中央部には、ウエハWと天板部5との間に形成される空間内にパージガスである例えば窒素ガスなどの不活性ガスを供給するためのパージガス供給口531が設けられており、このパージガス供給口531には不図示のパージガス供給源へと繋がるパージガス供給管53が接続されている。これらパージガス供給口531及びパージガス供給管53は、本実施の形態に係る液処理装置2のガス供給部に相当している。
一方、天板部5の下面側には、カップ体4の開口部44の内側に嵌合可能に構成され、天板部5の下方側に向けて突出する円環状の突起部51が形成されている。突起部51には、外周側から内周側へ向けて下方に伸びる例えば2段階の段差が形成されており、この段差の最下端面はウエハWの上面周縁部に対向して、中央部側の空間よりも狭い狭隘な隙間を形成している。本例では、突起部51の最下端面とウエハWの周縁部との間の隙間は例えば0.5mm〜2.0mm程度に形成されている。
突起部51の段差の形成されている領域よりもさらに内周側には、外周側から内周側へ向けて上方に伸びるテーパ状の傾斜面が形成されており、ウエハWと天板部5との間に形成される空間内に供給されたガスを前記の隙間へ向けて案内することができるようになっている。このように突起部51は、ウエハWとの間で狭隘な隙間を形成し、中央側の空間内のガスを液受け空間41側へと排気するという観点においては隙間形成部材としての役割を果たしている。また突起部51は、液受け空間41側の雰囲気をウエハWと天板部5との間に形成される空間から区画して、液受け空間41からのHFガスやミストの逆流を防ぐ区画部材としての役割も果たしている。
ここで天板部5を処理位置まで下降させた状態において、開口部44の内周縁と、この開口部44内に嵌め込まれる突起部51の外周面との間及び、カップ体4の上面と天板部5の下面との間には液受け空間41へと繋がる隙間が形成されていて、筐体21内の雰囲気、即ち天板部5の上面側の雰囲気の気体を液受け空間41側へ取り込む流れを形成することができるようになっている。
以上の構成を備えた天板部5には、パージガスの使用量を削減するための気体取り込み口52が設けられている。本例に係る気体取り込み口52は、天板部5を上下面に貫通する例えば円形の開口部として構成されている。気体取り込み口52は、突起部51とウエハWとの間に形成される狭隘な隙間よりも中央部側の領域に、パージガス供給口531の周囲を取り囲むように例えば6個設けられている。これにより後述の作用説明にて述べるようにウエハWと天板部5との間に形成される空間が負圧になると、気体取り込み口52を介して天板部5の上面側の雰囲気の気体が取り込まれることとなる。
また液処理装置2を含む液処理システム1には、図2、図3に示すように制御部6が接続されている。制御部6は例えば図示しないCPUと記憶部とを備えたコンピュータからなり、記憶部にはこれら液処理システム1や液処理装置2の作用、つまり、各液処理装置2内にウエハWを搬入し、液処理装置2にて液処理を行いウエハWの裏面側のSiN膜を除去してから、ウエハWを搬出するまでの動作に係わる制御についてのステップ(命令)群が組まれたプログラムが記録されている。このプログラムは、例えばハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスク、メモリーカード等の記憶媒体に格納され、そこからコンピュータにインストールされる。制御部6は例えば液処理システム1の機械制御ユニット113内に設けられる。
以上の構成を備えた本実施の形態に係る液処理システム1の作用について説明する。液処理システム1にて処理が開始されると、第1のウエハ搬送機構15は載置台13に載置されたFOUP7からウエハWを取り出し、液処理部11側のウエハ受け渡しユニット114にウエハWを順次載置する。第2のウエハ搬送機構16はウエハ受け渡しユニット114から処理前のウエハWを取り出して、このウエハWをいずれかの液処理ユニット201〜204に搬入する。
液処理ユニット201〜204では、図5(a)に示すように天板部5を退避位置まで退避させておくと共に、筐体21のシャッター22を開くと、ウエハWを保持したピック161が退避位置の天板部5とカップ体4の開口部44との間の位置に進入する。次いで図5(b)に示すようにリフター34を上昇させてピック161と交差させ、リフター34の支持ピン342上にウエハWを受け渡した後、ピック161を筐体21の外へ退出させてシャッター22を閉じる。
そして、リフター34が回転軸32内に没入して支持ピン312上にウエハWが保持されると共に天板部5を処理位置まで降下させて液処理を開始する準備を終える。このとき筐体21内には清浄空気のダウンフローが継続的に形成されている。また図5(a)、図5(b)、図6では軸受け部33の記載を省略してある。
以上の動作を終えたら、図6に示すように回転軸32を例えば数百rpm程度の回転速度で回転させると共に液流路343からHF溶液の供給を開始する。開口部341から吐出されたHF溶液はガイド板31の回転に伴う遠心力によってウエハWとガイド板31との間の空間内を中央側から周縁側へ向けて流れウエハWの下面側全体に広がる。これによりHF溶液がウエハWの下面と接触してSiN膜を溶解してこの不要な膜が除去される。またHF溶液がウエハWとガイド板31との間の空間内を中央側から周縁側へ向けて流れることにより、ウエハWをガイド板31側に引き付けるベルヌイ効果が働きウエハWが固定される。そしてウエハWの下面を通り抜けたHF溶液は、ガイド板31と案内板37との間の隙間に流れ込んで液受け空間41内へと振り落とされる。このように、本例ではベルヌイチャックの要領でウエハWを固定しているが、メカチャックを用いてウエハWを固定してもよいことは勿論である。
一方でウエハWの上面側では加圧されたパージガスがパージガス供給管53からウエハWと天板部5との間の空間内に供給され、このパージガスはウエハWの中央部側から周縁部側へ向けて流れていく。またガイド板31上のウエハWが回転することによってもパージガスに遠心力が働き、これによってもウエハWの中央部側から周縁部側へ向けてのパージガスの流れが促進される。
こうしたガイド板31の回転やパージガスの流れに伴うベルヌイ効果によりガイド板31とウエハWとの間の空間が負圧となり、気体取り込み口52を介して天板部5の上面側の雰囲気の気体(清浄空気)が当該空間内に取り込まれる。天板部5の上面側の清浄空気が取り込まれることにより、気体取り込み口52を設けない場合に比べてパージガス供給管53から供給されるパージガスの供給量を削減することが可能となる。
パージガス及び清浄空気は、ガイド板31とウエハWとの間の空間を中央部側から周縁部側へ向けて流れ、突起部51が設けられている領域に到達し、吸引排気により負圧になっている液受け空間41内へと流れ込む。詳細には、これらのガスはウエハWと突起部51との間の狭隘な隙間を通りぬけ、案内板37と液受け空間41との間の隙間を通って液受け空間41内の下方側の空間へ流れ込む。
さらに、開口部44と突起部51との間のからカップ体4と天板部5のとの間へと続く隙間からは、負圧に維持されている液受け空間41内へ向けて天板部5の上面側から清浄空気が取り込まれる。この清浄空気は、突起部51の下方を通り抜けてきたパージガスと清浄空気との混合ガスの流れと合流して案内板37の上面側を通り抜け、液受け空間41内の下方側の空間へ流れ込む。
このようにパージガス供給口531から供給されたパージガスや気体取り込み口52から取り込まれた清浄空気、天板部5とカップ体4との間の隙間から取り込まれた清浄空気が合流し、案内板37の上面側を流れることにより、ガイド板31から液受け空間41内に飛散したHF溶液のミストやHFが揮発して発生したHFガスは前記のパージガスなどの流れに逆らってウエハWの上面側まで流れ込むことが殆どできない。この結果、半導体装置が形成されるウエハWの上面側がこれらHF溶液のミストやHFガスによってエッチングされてしまう不具合の発生を抑えることができる。
以上の作用によりウエハWの下面側(裏面側)に形成された不要なSiN膜のみが除去されると、液処理装置2はHF溶液の供給を停止し、次いで例えばウエハWを回転させたまま液流路343から開口部341を介してDIWを供給してウエハWの裏面を洗浄し、その後、ウエハWの振切乾燥を行って液処理を終える。
ウエハWの振切乾燥を終えたら回転軸32の回転を停止し、パージガス供給口531からのパージガスの供給を止めた後、天板部5を退避位置まで上昇させ、搬入時とは逆の動作でリフター34からピック161にウエハWを受け渡し、ウエハWを液処理装置2から搬出する。
そしてウエハ受け渡しユニット114を介して搬入時とは逆の経路でウエハWを搬送室14へと搬送し、FOUP7内にウエハWを格納して一連の動作を終える。液処理システム1は上述の動作を複数のウエハWに対して連続的に実行することにより、載置台13上に載置されたFOUP7内の全ウエハWに対して液処理を実行する。
本実施の形態に係る液処理装置2によれば以下の効果がある。ウエハ保持機構3上に保持されたウエハWの上面に対向するように天板部5が設けられ、当該天板部5には例えばその上面側の雰囲気の気体を取り込むための気体取り込み口52が設けられているので、ウエハWを回転させると、ウエハWの回転やパージガスの流れに伴うベルヌイ効果によって前記空間内が負圧となり、天板部5の上面側の雰囲気の気体(本例では筐体21内に形成されたダウンフローの清浄空気)を取り込むことができる。この結果、ウエハWの上面側から下面側へと向かう気体の流れが形成され、この流れによってウエハWの上面側の雰囲気を下面側から分離し、ウエハWの下面側からのHFガスやHFミストの回り込みを抑え、半導体装置の形成されるウエハWの上面側にて不必要なエッチングが進行する不具合の発生を抑えることができる。
また本実施の形態に係る液処理装置2では、ウエハWの上下面の雰囲気をより確実に分離するため、ウエハWの中央部から天板部と当該ウエハWとの間に形成される空間に向けて加圧されたパージガスを供給するためのパージガス供給口531及びパージガス供給管53が設けられている。この結果、気体取り込み口52から取り込まれた気体とパージガスとが合流してウエハWの表面を流れるので、例えば気体取り込み口52を設けない場合などと比較して、パージガスの供給量を減らしてもHFガスやHFミストの回り込みを抑制する効果を発揮できる。
上述の実施の形態ではHF溶液によりウエハWの下面に形成されたSiN膜を除去する液処理の例を示したが、除去する膜や処理液の種類はこの例に限られるものではなく希HClなど他の処理液によりCu膜など他の膜を除去してもよい。また、液処理の種類もウエハWの下面に形成された膜の除去に限られず、例えば洗浄処理など他の種類の処理をおこなってもよい。
ここで気体取り込み口52の合計の面積は例えばウエハWに対向する天板部5の面積の5%〜50%程度の範囲が好適であると考えられる。また気体取り込み口52の形状は図4に示した例に限定されず、扇型や多角形であってもよい。気体取り込み口52の大きさ、設置個数についても上述の例に限られず、これらを増減させてもよい。
これらの他、天板部5を昇降する支持梁54やシリンダモータ55を設けずに、天板部5をカップ体4の上面に固定する構成としてもよい。この場合には例えばカップ体4の側周面にシャッターを備えたウエハWの搬入出口を設け、この搬入出口にピック161を進入させてウエハWの受け渡しが行われる。
そして液処理を行う領域についてもウエハWの下面全体に処理液を供給する場合に限定されず、例えばウエハWの下面の周縁部のみに液処理を施してもよい。この場合にはガイド板31に替えて真空チャックなどで例えばウエハWの下面中央部を保持し、ウエハWの周縁部に処理液の吐出ノズルを対向させてウエハWを回転させ、当該周縁部下面のみに処理液を供給する構成としてもよい。
ここで図3ではカップ体4の全体を筐体21内に格納した例を示したが、図7に示すように小型の筐体21をカップ体4の上面に載置して液処理装置2全体を小型化した構成としてもよい。この場合には筐体21内の雰囲気を排気する排気口212は例えば筐体21の側周壁面などに設けられる。
さらにまた、気体取り込み口52は、天板部5の上面に直接開口させる場合に限られず、例えば図8に示すように天板部5に吸気管56を接続し、当該吸気管56に気体取り込み口52を設けることにより、当該天板部5から離れた位置の雰囲気の気体を取り込んでもよい。図8に示したように気流導入部24は板部材などにより周囲を囲まれた空間であって、筐体21から区画された別の空間となっており、この空間に清浄な気流を取り込むことができるようになっている。そこで本例では吸気管56は、天板部5の上方側へ向けて筐体21内の空間を煙突状に伸び出しており、気体取り込み口52は、この吸気管56の上端部に開口している。一方、FFU116からの清浄空気の気流が導入される気流導入部24には、下端部が筐体21内へ向けて開口する短管状のスリーブ部25が設けられており、吸気管56の上端部は当該スリーブ部25内に挿入されている。
この結果、気体取り込み口52は、気流導入部24内へ向けて開口することとなり、FFU116からの清浄な気流を取り込むことができる。したがって、例えばウエハWの搬入出口23に設けられたシャッター22の開閉動作や、天板部5の昇降動作などに伴ってパーティクルが発生した場合でも、これらのパーティクルが気体取り込み口52から取り込まれてウエハWの表面に付着するといった不具合の発生を低減することができる。ここでパージガス供給管53からのパージガスと、気流導入部24から取り込まれる清浄空気の下降流とを比較すると、パージガスの方が圧力は高く、流量も大きい。また図8に示した例では、吸気管56の上端部は、スリーブ部25を介して気流導入部24の内部に進入させることが可能となっており、天板部5を昇降させる際の吸気管56と筐体21との干渉を避けている。
ここで気体取り込み口52への気体の取り込みは、スリーブ部25を介して吸気管56を気流導入部24内に挿入して行う場合に限定されるものではない。例えば天板5に設けられた通流孔211の下方側近傍位置にて気体取り込み口52を開口させることにより、当該気体取り込み口52を気流導入部24内へ向けて開口させる構成としてもよい。この場合には、吸気管56は、例えば天板5の昇降時に吸気管56と筐体21の天井部とが干渉しない範囲で通流孔211の下方側近傍位置まで延伸される。また、吸気管56を筐体21内で例えばL字状に屈曲させ、搬入出口23が設置されている位置とは反対の方向へ向けて気体取り込み口52を開口させるようにしてもよい。
(実験)
カップ体4上に天板部5を配置し、ウエハWの下面側のSiN膜を除去する液処理を実施し、気体取り込み口52の有無に応じてウエハWの上面側の49箇所(例えば図10に白抜きのドットで示してある)においてエッチング量を計測した。
A.実験条件
図3に示した気体取り込み口52を有する天板部5を備えた液処理装置2と、図9に示すように気体取り込み口52を設けていない天板部5を備えた液処理装置20とを用い、上下両面に1500ÅのSiN膜が形成されたウエハWの下面側にのみHF溶液を供給してSiN膜を除去する実験を行った。ウエハWを850rpmで回転させながら濃度約50wt%、温度60℃のHF溶液を1.0L/分で30秒間供給し、その後リンス洗浄、振切乾燥を行ってウエハWの上面側のエッチング状態を計測した。なお図9に記載の液処理装置20では筐体21等の記載を省略してある。
(実施例1)図3に記載の気体取り込み口52を有する天板部5を備えた液処理装置2を用いて液処理を行った。パージガス供給管53からのパージガス(窒素ガス)の供給量は200L/分とした。
(比較例1)図9に記載の気体取り込み口52を設けていない天板部5を備えた液処理装置20を用いて液処理を行った。図9に記載の液処理装置20は突起部51からウエハWの周縁部に向けてもパージガスが供給されるようにパージガス供給管53aが設けられており、中央部のパージガス供給口531からは200L/分、周縁部の突起部51からは100L/分でパージガスを供給した。図9に示した57はウエハW表面に大量のパージガスを吹きつけることに伴うベルヌイ効果によってウエハWが浮き上がってしまうことを防止するための緩衝板である。
(比較例2)図9に示した液処理装置20において中央部のパージガス供給口531からのみ200L/分のパージガスを供給した。緩衝板57は設けなかった。
B.実験結果
(実施例1)の結果を図10に示し、(比較例1、2)の結果を各々図11、図12に示す。図10〜図12はウエハWの表面側のSiN膜の膜厚の計測結果をウエハW上にプロットした結果を示している。これらの図はウエハWの上面側の膜厚変化量を平均膜厚から±0.4Åの範囲の変化量に対応させてカラープロットした結果を示している。実際のカラープロットでは−0.4Å→平均膜厚→+0.4Åと膜厚が変化するに従って、プロットの色を青→緑→赤へと変化させている。図10〜図12はこのカラープロットの出力をグレースケールに変換して表したものである。
(実施例1)の結果を示す図10によれば、ウエハW表面のSiN膜のエッチング量は平均膜厚からおよそ±0.2Åの範囲内であり、ウエハWの全面がほぼ緑色のカラープロットとなった。これは、ウエハWの上面側にHFガスなどが回りこんでおらず、上面側ではエッチングが進行していないことからSiN膜の表面に顕著な凹凸が形成されていないことを示している。
(比較例1)の結果を示す図11の結果によれば、パージガスを合計で300L/分で供給することにより、(実施例1)の場合とほぼ同様にウエハW表面のSiN膜のエッチング量が平均膜厚からおよそ±0.2Åの範囲内に抑えられ、ウエハWの全面がほぼ緑色のカラープロットが得られた。しかしながら(比較例1)では(実施例1)の1.5倍のパージガスを必要とすることから、気体取り込み口52を設けていない天板部5を用いた場合には、HFガスの上面側への回り込みを防ぐためには多量のパージガスを必要とすることが分かる。
(比較例2)の結果を示す図12の結果によれば、ウエハWの周縁部に平均膜厚に対して+4Å以上の赤色の領域(※の記号を付してある)と、−4Å以下の青色の領域(△の記号を付してある)とが交互に形成されている。これはHFガスが回り込んでウエハWの上面側でもSiN膜のエッチングが進行し段差の大きな凹凸が形成されていることを示している。したがって気体取り込み口52の無い天板部5を用いた場合には、(実施例1)と同じ量のパージガスを供給しただけではHFガスの上面側への回り込みを十分に抑制できないことが分かる。
以上の(実施例1)、(比較例1、2)の結果から、天板部5に気体取り込み口52を設けることにより、パージガスの供給量を減らしても下面側からのHFガスなどの回り込みを抑え、ウエハWの上面側での不必要なエッチングの進行を防止できることが確認できた。
W ウエハ
2、20 液処理装置
21 筐体
3 ウエハ保持機構
31 ガイド板
4 カップ体
41 液受け空間
5 天板部
51 突起部
52 気体取り込み口
6 制御部
7 FOUP

Claims (9)

  1. 基板を水平に保持した状態で回転させるための基板保持部と、
    回転している基板の下面に処理液を供給する処理液供給部と、
    前記基板保持部に保持された基板の周囲を囲むように設けられると共に吸引排気口が形成され、基板から飛散した処理液を受け止めるための囲み部材と、
    前記基板保持部に保持された基板の上面に対向するように設けられた天板部と、
    前記基板の中央部に対向して設けられ、前記天板部と当該基板との間に形成される空間に加圧されたガスを供給するためのガス供給部と、
    このガス供給部から供給されるガスの流れに伴って前記天板部と基板との間に形成される空間内の負圧により、この空間の外部の雰囲気の気体を当該空間内に取り込むための気体取り込み口と、を備えたことを特徴とする液処理装置。
  2. 前記気体取り込み口は、前記天板部に開口していることを特徴とする請求項1に記載の液処理装置。
  3. 前記天板部の上面側には、清浄空気の下降流が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の液処理装置。
  4. 前記天板部には吸気管が接続され、前記気体取り込み口は、当該吸気管に開口していることを特徴とする請求項1に記載の液処理装置。
  5. 清浄空気が供給される空間を備え、前記吸気管は、当該清浄空気が供給される空間内に向けて前記気体取り込み口を開口させるように延伸されていることを特徴とする請求項4に記載の液処理装置。
  6. 前記天板部の周囲に設けられ、基板の上面周縁部との間に、中央部側の空間よりも狭い狭隘な隙間を形成するための隙間形成部材を備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の液処理装置。
  7. 前記囲み部材には、前記吸引排気口を備え、当該吸引排気口を介して吸引排気される気体と、基板から飛散した処理液とが流れ込む液受け空間が、当該囲み部材の内周に沿って形成され、前記液受け空間は、前記吸引排気口からの吸引排気により前記天板部の上面側の雰囲気に対して負圧に維持され、当該囲み部材と前記隙間形成部材との間には、前記天板部の上面側の雰囲気の気体を前記液受け空間に取り込むための隙間が設けられていることを特徴とする請求項に記載の液処理装置。
  8. 前記基板保持部は、前記処理液供給部から供給された処理液を基板の下面全体に広げるために、当該基板の下面に対向するガイド板を備えていることを特徴とする請求項1ないしの何れか一つに記載の液処理装置。
  9. 前記処理液は、基板の下面に形成された膜を除去するためのフッ酸水溶液であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一つに記載の液処理装置。
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