JP2003332284A - 液処理装置および液処理方法 - Google Patents

液処理装置および液処理方法

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JP2003332284A JP2002137244A JP2002137244A JP2003332284A JP 2003332284 A JP2003332284 A JP 2003332284A JP 2002137244 A JP2002137244 A JP 2002137244A JP 2002137244 A JP2002137244 A JP 2002137244A JP 2003332284 A JP2003332284 A JP 2003332284A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液処理ムラの発生を抑える液処理装置および
液処理方法を提供する。 【解決手段】 洗浄処理装置1は、回転プレート61
と、回転プレート61を回転させるモータ66と、ウエ
ハWを支持する支持ピン64aと、ウエハWを保持する
保持ピン64bと、ウエハWに洗浄液を供給する薬液供
給ノズル51を有する。保持ピン64bは、鉛直方向の
枢軸86回りに回転自在であって枢軸86回りの回転に
よってウエハWを保持する形態が変化する保持部材85
と、保持部材85を位置決めする位置調節機構110
と、枢軸86をロックするロック機構88とを有する。
ウエハWの回転数に応じて保持部材85によるウエハW
の保持形態を変化させ、処理ムラの発生を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハやL
CD基板等の各種基板に対して洗浄等の液処理を施す液
処理装置および液処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体デバイスの製造プロセス
においては半導体ウエハ(ウエハ)を所定の薬液や純水
等の洗浄液によって洗浄し、ウエハに付着したパーティ
クル、有機汚染物、金属不純物等のコンタミネーショ
ン、エッチング処理後のポリマー等を除去する洗浄シス
テムが使用されている。
【0003】このような洗浄システムに備えられるウエ
ハ洗浄装置としては、ウエハを略水平姿勢でスピンチャ
ックに保持し、ウエハを静止させた状態または回転させ
た状態でウエハの表裏面に薬液を供給して薬液処理を行
い、次にウエハを所定の回転数で回転させながらウエハ
に純水を供給して薬液を洗い流し、その後にウエハを回
転させながらウエハに乾燥ガス(例えば、窒素ガス(N
))を噴射して乾燥処理を行う枚葉式のウエハ洗浄装
置が知られている。ここで、スピンチャックとしては、
ウエハの裏面を減圧吸引してウエハを保持するタイプ
と、ウエハの周縁を機械的に保持するタイプのものとが
広く用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、減圧吸引タイ
プのスピンチャックを用いた場合にはウエハの裏面の洗
浄処理をウエハの表面の洗浄処理と同時に行うことがで
きない。一方、機械式のスピンチャックでは、ウエハが
保持されている表面部分と裏面部分および端面部分に薬
液が行き渡らずに、洗浄処理の行われない処理ムラを生
ずる問題があった。また、ウエハを保持する機構に洗浄
液が付着することによって、ウエハの洗浄処理が終了し
た後に、この汚染された保持機構によってウエハが再汚
染されるおそれもある。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、基板の液処理における液処理ムラの発生と
基板の再汚染を抑制することができる液処理装置および
液処理方法を提供することを目的とする。また、本発明
は処理液の付着が起こり難い基板保持手段を備えた液処
理装置と、この液処理装置を用いた液処理方法を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明の第1の
観点によれば、基板に処理液を供給して液処理を行う液
処理装置であって、略水平姿勢に保持されたプレート部
材と、前記プレート部材を回転させる回転機構と、前記
プレート部材の周縁に配置され、基板を略水平姿勢で支
持する支持手段と、前記プレート部材の周縁に配置さ
れ、基板を略水平姿勢で保持する保持手段と、前記支持
手段に支持されまたは前記保持手段に保持された基板に
処理液を供給する処理液供給機構と、を具備し、前記保
持手段は、鉛直方向に延在する枢軸と、前記枢軸の回転
中心と偏心するように前記枢軸の上端に固定され、前記
枢軸を所定角度回転させることによって、基板を保持す
るポジションと基板から離隔するポジションを選択可能
な基板保持部と、前記枢軸を所定角度回転させて前記基
板保持部の位置決めを行う位置調節機構と、を有するこ
とを特徴とする液処理装置、が提供される。
【0007】このような液処理装置によれば、保持手段
は液処理の進行に合わせて基板の保持形態を変えること
ができる。これにより処理液が行き渡らずに液処理が行
われない部分の発生を抑制することができる。また、基
板保持部として、略円盤状の第1の皿部材と、略円盤状
の第2の皿部材と、第1の皿部材と第2の皿部材との間
に頸状部が形成されるように第1の皿部材と第2の皿部
材を上下に連結する連結部材とからなり、枢軸を所定角
度回転させることによって連結部材の端面が支持手段に
支持された基板の端面と接離可能である構造をものを用
いると、基板回転時にこれらの基板保持部に付着する処
理液は遠心力によって外側へ飛散しやすくなる。これに
より基板保持部における処理液の付着が防止されて、基
板保持部が清浄に保たれ、基板保持部から基板への汚染
が防止される。
【0008】本発明によれば、このような液処理装置を
用いた液処理方法が提供される。すなわち、本発明の第
2の観点によれば、基板に処理液を供給して液処理を行
う液処理方法であって、基板の端面を押さえる突起部を
有する支持手段に基板を略水平姿勢で載置する工程と、
前記支持手段に支持された基板を静止または低速で回転
させながら、前記基板に処理液を供給して液処理を行う
工程と、上下に連結された略円盤状の第1の皿部材と第
2の皿部材との間に頸状部が形成され、鉛直方向の枢軸
回りの所定角度の回転によって前記頸状部が前記基板の
端面に接して基板を保持するポジションまたは前記基板
の端面から離隔したポジションを選択することができる
偏心構造の保持手段に、前記支持手段に支持された基板
を保持させる工程と、前記基板を高速で回転させて前記
基板に供給された処理液を前記基板から振り切る工程
と、を有することを特徴とする液処理方法、が提供され
る。
【0009】本発明の第3の観点によれば、基板に処理
液を供給して液処理を行う液処理方法であって、基板を
支持する支持手段に基板を載置する工程と、略円盤状の
第1の皿部材と第2の皿部材との間に頸状部が形成され
るように前記第1の皿部材と前記第2の皿部材が連結部
材を介して上下に連結された構造を有し、鉛直方向の枢
軸回りの所定角度の回転によって前記頸状部が前記基板
の端面に接して基板を保持するポジションまたは前記基
板の端面から離隔したポジションを選択することができ
る偏心構造の保持手段に、前記支持手段に支持された基
板を移し替える工程と、前記頸状部の下側に位置する前
記第1の皿部材に基板が支持され、かつ、前記連結部材
と前記基板の端面とが離れている状態において、前記基
板を静止または低速で回転させながら前記基板に処理液
を供給して液処理を行う工程と、前記頸状部に前記基板
を嵌合させて保持し、前記基板を高速回転させて前記基
板に供給された処理液を前記基板から振り切る工程と、
を有することを特徴とする液処理方法、が提供される。
【0010】このような液処理方法によれば、液処理時
には基板の表面および端面はフリーの状態にあり、ま
た、基板を強固に保持していないために、基板を回転さ
せることによって支持手段による基板裏面側の支持位置
がずれる。これにより基板全体に処理液が行き渡り、処
理ムラの発生が抑制される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。本実施の形態で
は、本発明を、ウエハの搬送と洗浄/乾燥処理を一貫し
て行う洗浄処理システムに備えられ、ウエハの表裏面を
同時に洗浄処理することができる洗浄処理ユニットに適
用した場合について説明することとする。
【0012】図1は洗浄処理システム1の概略構造を示
す平面図であり、図2はその側面図である。洗浄処理シ
ステム1は、ウエハWに洗浄処理および洗浄処理後の熱
的処理を施す洗浄処理部2と、洗浄処理部2に対してウ
エハWを搬入出する搬入出部3から構成されている。搬
入出部3は、複数枚、例えば25枚のウエハWを略水平
姿勢で鉛直方向に所定の間隔で収容可能なフープ(FO
UP;front openingunified pod)Fを載置するための
載置台6が設けられたイン・アウトポート4と、載置台
6に載置されたフープFと洗浄処理部2との間でウエハ
Wの受け渡しを行うウエハ搬送装置7が備えられたウエ
ハ搬送部5から構成されている。
【0013】フープFにおいて、ウエハWはフープFの
1側面を通して搬入出され、この側面には開閉可能な蓋
体が設けられている。またフープFの内壁には、ウエハ
Wを所定間隔で保持するための棚板が設けられており、
ウエハWを収容する25箇所のスロットが形成されてい
る。ウエハWは表面(半導体デバイスを形成する面をい
うものとする)が上面(ウエハWを水平に保持した場合
に上側となっている面をいうものとする)となっている
状態で各スロットに1枚ずつ収容される。
【0014】イン・アウトポート4の載置台6上には、
例えば、3個のフープFをY方向に並べて所定位置に載
置することができるようになっている。フープFは蓋体
が設けられた側面をイン・アウトポート4とウエハ搬送
部5との境界壁8側に向けて載置される。境界壁8にお
いてフープFの載置場所に対応する位置には窓部9が形
成されており、窓部9のウエハ搬送部5側には窓部9を
開閉するシャッタ10が設けられている。
【0015】シャッタ10は、フープFに設けられた蓋
体をも開閉することができるようになっており、窓部9
の開閉と同時にフープFの蓋体を開閉する。フープFが
載置台6の所定位置に載置されていないときにはシャッ
タ10が動作しないように、シャッタ10にインターロ
ックを設けることが好ましい。窓部9を開口してフープ
Fのウエハ搬入出口とウエハ搬送部5とを連通させる
と、ウエハ搬送部5に設けられたウエハ搬送装置7のフ
ープFへのアクセスが可能となり、ウエハWの搬送を行
うことが可能な状態となる。なお、窓部9の上部には図
示しないウエハ検査装置が設けられており、フープF内
に収納されたウエハWの枚数と状態をスロット毎に検出
することができるようになっている。このようなウエハ
検査装置はシャッタ10に装着させることも可能であ
る。
【0016】ウエハ搬送部5に設けられたウエハ搬送装
置7はY方向に移動可能である。またウエハ搬送装置7
はウエハWを保持する搬送ピック11を有し、この搬送
ピック11はX方向にスライド自在であり、かつ、Z方
向に昇降可能であり、かつ、X−Y平面内(θ方向)で
回転自在となっている。これによりウエハ搬送装置7を
載置台6に載置された任意のフープFと対向する位置へ
移動させて、搬送ピック11を対向しているフープFの
任意の高さのスロットにアクセスさせることができる。
【0017】またウエハ搬送装置7を洗浄処理部2に設
けられた2台のウエハ受渡ユニット(TRS)16・1
7(ウエハ受渡ユニット(TRS)17の位置は後に示
す図3参照)と対向する位置に移動させて、搬送ピック
11をウエハ受渡ユニット(TRS)16・17にアク
セスさせることができる。つまり、ウエハ搬送装置7
は、フープFに対してウエハWの搬入出を行うととも
に、洗浄処理部2側から搬入出部3側へ、逆に搬入出部
3から洗浄処理部2側へウエハWを搬送する。
【0018】洗浄処理部2は、ウエハ搬送部5との間で
ウエハWの受け渡しを行うためにウエハWを一時的に載
置する2台のウエハ受渡ユニット(TRS)16・17
と、ウエハWの表面と裏面を同時に洗浄処理する4台の
洗浄処理ユニット(CLN)12・13・14・15
と、洗浄処理後のウエハWを加熱処理する3台のホット
プレートユニット(HP)19・20・21(ホットプ
レートユニット(HP)20・21の位置は後に示す図
3参照)と、加熱されたウエハWを冷却する冷却ユニッ
ト(COL)22(冷却ユニット(COL)22の位置
は後に示す図3参照)と、これら全てのユニットにアク
セス可能であり、これらのユニット間でウエハWの搬送
を行う主ウエハ搬送装置18と、を有している。
【0019】また、洗浄処理部2には、洗浄処理システ
ム1全体を稼働させるための電源である電源ユニット
(PU)23と、洗浄処理システム1を構成する各ユニ
ットおよび洗浄処理システム1全体の動作・制御を行う
機械制御ユニット(MCU)24と、洗浄処理ユニット
(CLN)12〜15に送液する所定の薬液を貯蔵する
薬液貯蔵ユニット(CTU)25が設けられている。電
源ユニット(PU)23は図示しない主電源と接続され
る。洗浄処理部2の天井には、各ユニットおよび主ウエ
ハ搬送装置18に清浄な空気をダウンフローするための
フィルターファンユニット(FFU)26が設けられて
いる。
【0020】薬液貯蔵ユニット(CTU)25と電装ユ
ニット(PU)23と機械制御ユニット(MCU)24
を洗浄処理部2の外側に設置することによって、または
外部に引き出すことによって、この面(Y方向側面)か
らウエハ受渡ユニット(TRS)16・17、主ウエハ
搬送装置18、ホットプレートユニット(HP)19〜
21、冷却ユニット(COL)22のメンテナンスを容
易に行うことが可能となる。
【0021】図3はウエハ受渡ユニット(TRS)16
・17と、ウエハ受渡ユニット(TRS)16・17の
X方向に隣接する主ウエハ搬送装置18と、ホットプレ
ートユニット(HP)19〜21と、冷却ユニット(C
OL)22の概略配置を示す断面図である。ウエハ受渡
ユニット(TRS)16・17は上下2段に積み重ねら
れて配置されており、例えば、下段のウエハ受渡ユニッ
ト(TRS)17は、ウエハ搬送部3側から洗浄処理部
2側へ搬送するウエハWを載置するために用い、一方、
上段のウエハ受渡ユニット(TRS)16は、洗浄処理
部2側からウエハ搬送部3側へ搬送するウエハWを載置
するために用いることができる。
【0022】フィルターファンユニット(FFU)26
からのダウンフローの一部は、ウエハ受渡ユニット(T
RS)16・17と、その上部の空間を通ってウエハ搬
送部5に向けて流出する構造となっている。これによ
り、ウエハ搬送部5から洗浄処理部2へのパーティクル
等の侵入が防止され、洗浄処理部2の清浄度が保持され
るようになっている。
【0023】主ウエハ搬送装置18は、Z方向に延在す
る垂直壁27・28およびこれらの間の側面開口部29
を有する筒状支持体30と、その内側に筒状支持体30
に沿ってZ方向に昇降自在に設けられたウエハ搬送体3
1とを有している。筒状支持体30はモータ32の回転
駆動力によって回転可能となっており、それに伴ってウ
エハ搬送体31も一体的に回転されるようになってい
る。
【0024】ウエハ搬送体31は、搬送基台33と、搬
送基台33に沿って前後に移動可能な3本の搬送アーム
34・35・36とを備えており、搬送アーム34〜3
6は、筒状支持体30の側面開口部29を通過可能な大
きさを有している。これら搬送アーム34〜36は、搬
送基台33内に内蔵されたモータおよびベルト機構によ
ってそれぞれ独立して進退移動することが可能となって
いる。ウエハ搬送体31は、モータ37によってベルト
38を駆動させることにより昇降する。なお、符号39
は駆動プーリー、40は従動プーリーである。
【0025】ウエハWの強制冷却を行う冷却ユニット
(COL)22の上には、ホットプレートユニット(H
P)19〜21が3台積み重ねられて設けられている。
なお、ウエハ受渡ユニット(TRS)16・17の上部
の空間に、ホットプレートユニット(HP)19〜21
と冷却ユニット(COL)22を設けることも可能であ
る。この場合には、図1と図3に示されるホットプレー
トユニット(HP)19〜21および冷却ユニット(C
OL)22の位置をその他のユーティリティ空間として
利用することができる。
【0026】洗浄処理ユニット(CLN)12〜15
は、上下2段で各段に2台ずつ設けられている。洗浄処
理ユニット(CLN)12と洗浄処理ユニット(CL
N)14は、その境界をなしている壁面41に対してほ
ぼ対称な構造を有しており、このことは洗浄処理ユニッ
ト(CLN)13と洗浄処理ユニット(CLN)15に
ついても同様である。また洗浄処理ユニット(CLN)
12〜15は同等の構成(部材および機能)を備えてい
る。そこで、以下、洗浄処理ユニット(CLN)12を
例として 、その構造について詳細に以下に説明するこ
ととする。
【0027】図4は洗浄処理ユニット(CLN)12の
概略平面図であり、図5はその概略断面図である。洗浄
処理ユニット(CLN)12はハウジング42を有し、
ハウジング42の内部にはアウターチャンバ43と、薬
液アーム格納部44と、リンス乾燥アーム格納部45と
が設けられている。また、アウターチャンバ43の内部
にはインナーカップ58と、インナーカップ58内にお
いてウエハWを保持するスピンチャック59と、スピン
チャック59に保持されたウエハWの裏面と所定間隔で
対向可能なアンダープレート63と、スピンチャック5
9に保持されたウエハWの表面と所定の間隔で対向可能
なトッププレート60と、が設けられている。
【0028】ハウジング42には窓部46´が形成され
ており、この窓部46´は第1シャッタ46により開閉
自在となっている。図4および図5にはこの第1シャッ
タ46を駆動する機構は図示していない。搬送アーム3
4(または35、36)は洗浄処理ユニット(CLN)
12に対してこの窓部46´を通してウエハWを搬入出
し、窓部46´はウエハWの搬入出時以外は第1シャッ
タ46によって閉塞された状態に保持される。なお、第
1シャッタ46はハウジング42の内部から窓部46´
を開閉するようになっている。これによりハウジング4
2の内部が陽圧になった場合において、ハウジング42
内の雰囲気が外部へ漏洩することが防止される。
【0029】ウエハWの洗浄処理はアウターチャンバ4
3の内部において行われる。アウターチャンバ43には
窓部47´が形成され、この窓部47´は図示しないシ
リンダ駆動機構等によって移動可能な第2シャッタ47
によって開閉自在となっている。搬送アーム34(また
は35、36)は、窓部46´および窓部47´を通し
てアウターチャンバ43内に進入/退出し、スピンチャ
ック59に対してウエハWの受け渡しを行う。窓部47
´はウエハWの受け渡し時以外は第2シャッタ47によ
って閉塞された状態に保持される。
【0030】第2シャッタ47はアウターチャンバ43
の内部から窓部47´を開閉するようになっているため
に、アウターチャンバ43内が陽圧になった場合にも、
アウターチャンバ43内部の雰囲気が外部に漏れ出ない
ようになっている。なお、第1シャッタ46と第2シャ
ッタ47とを共通の駆動機構によって駆動し、窓部46
´と窓部47´を同時に開閉するようにしてもよい。
【0031】アウターチャンバ43の上壁には、アウタ
ーチャンバ43内に不活性ガス、例えば窒素ガス
(N)を供給するガス供給口78が設けられている。
このガス供給口78はアウターチャンバ43内にダウン
フローを形成し、スピンチャック59に保持されたウエ
ハWに吐出された薬液の蒸気がアウターチャンバ43内
に充満することを防止する。またこのようなダウンフロ
ーを形成することによって、ウエハWの表面にウォータ
ーマークが生じ難くなるという効果も得られる。アウタ
ーチャンバ43の底部にはドレイン43aが設けられ、
ドレイン43aから排気および排液を行うことができる
ようになっている。
【0032】インナーカップ58は、上部にテーパー部
が形成され、底壁にドレイン58aが形成された構造を
有している。インナーカップ58は、その上端がスピン
チャック59に保持されたウエハWよりも上方に位置
し、かつ、テーパー部がウエハWを囲繞する位置(図5
において実線で示される位置、以下「処理位置」とい
う)と、その上端がスピンチャック59に保持されたウ
エハWよりも下側の位置(図5において点線で示される
位置、以下「退避位置」という)との間で昇降自在とな
っている。
【0033】インナーカップ58は、搬送アーム34
(または35、36)とスピンチャック59との間でウ
エハWの受け渡しが行われる際には搬送アーム34の進
入/退出を妨げないように退避位置に保持される。一
方、スピンチャック59に保持されたウエハWに洗浄処
理が施される際には処理位置に保持される。これにより
ウエハWに吐出された薬液や純水の周囲への飛散が防止
される。またウエハWの洗浄処理に用いられた薬液はド
レイン58aへと導かれる。ドレイン58aには図示し
ない薬液回収ラインと排気ダクトが接続されており、イ
ンナーカップ58内で発生するミスト等のアウターチャ
ンバ43内への拡散が防止され、また薬液が回収または
廃棄(排液)されるようになっている。
【0034】スピンチャック59は、回転プレート61
と、回転プレート61と接続された回転筒体62とを有
し、ウエハWを支持する支持ピン64aとウエハWを保
持する保持ピン64bが回転プレート61の周縁部に取
り付けられている。回転筒体62の外周面にはベルト6
5が捲回されており、ベルト65をモータ66によって
周動させることにより、回転筒体62および回転プレー
ト61を回転させることができるようになっている。
【0035】搬送アーム34(または35、36)とス
ピンチャック59との間のウエハWの受け渡しは、この
支持ピン64aを利用して行われる。支持ピン64a
は、図4では6箇所に示されているが、ウエハWを確実
に支持する観点から、少なくとも3箇所以上に設けられ
ていればよい。保持ピン64bもウエハWを確実に保持
する観点から、少なくとも3箇所に設けることが好まし
い。
【0036】図6は支持ピン64aおよび保持ピン64
bのより詳細な構造を示す側面図である。図6において
は回転プレート61とアンダープレート63の周縁部の
みを示し、これらの中央部については図示していない。
【0037】支持ピン64aはウエハWの裏面周縁に接
してウエハWを支持する支持円板81と、ウエハWの水
平方向の移動を抑制する突起部82と、これら支持円板
81と突起部82とを保持する支柱部83とを有し、こ
の支柱部83が回転プレート61に固定された構造を有
する。なお、ウエハWの端面と突起部82との間には一
定のクリアランスが設けられている。これら支持円板8
1と突起部82と支柱部83は一体的に形成されていて
もよい。
【0038】保持ピン64bは、ウエハWを保持する保
持部材85と、保持部材85を支持する枢軸86とを有
している。保持部材85は、略円盤状の第1皿部材91
と、略円盤状の第2皿部材92と、第1皿部材91と第
2皿部材92との間に頸状部90が形成されるように第
1皿部材91と第2皿部材92を上下に連結する略円盤
状の連結部材93と、を有している。これら第1皿部材
91と第2皿部材92と連結部材93は一体的に形成さ
れていてもよい。連結部材93の厚みはウエハWの厚み
とほぼ同じであり、連結部材93と第1皿部材91との
連結位置(高さ)は、支持ピン64aがウエハWを支持
する高さと同じとなっている。
【0039】鉛直方向に設けられた枢軸86は、軸回り
に回転自在となるように回転プレート61に嵌め込まれ
ている。枢軸86の下端には枢軸回転機構110がアク
セス可能な凹部86aが形成されており、枢軸回転機構
110の先端を凹部86aに嵌合させて、枢軸回転機構
110の先端を所定角度回転させることによって、枢軸
86を同角度回転させることができる。枢軸86が自然
に回転することがないように、枢軸回転機構110が枢
軸86から離隔した状態では、枢軸86は、回転プレー
ト61に取り付けられたロック機構88によりロックさ
れる。
【0040】枢軸86を回転させると、枢軸86に取り
付けられている保持部材85もまた回転する。ここで、
保持部材85を構成する第1皿部材91と第2皿部材9
2と連結部材93を鉛直方向に貫通する中心軸Aと枢軸
86の回転軸Bとが水平方向でずれるように、保持部材
85は枢軸86に固定されている。このように保持ピン
64bは、所謂、偏心構造を有する。したがって、枢軸
86を回転軸B回りに所定角度回転させると、保持部材
85は支持ピン64aに支持されたウエハWに対して近
づいたり遠ざかったりするようにポジションが変わる。
【0041】図7は支持ピン64aに支持されてほぼ一
定の位置にあるウエハWに対して保持部材85が取り得
るポジションを示す説明図である。図7(a)は搬送ア
ーム34(または35、36)と支持ピン64aとの間
でウエハWの受け渡しが行われるときの保持部材85の
ポジションを示している。搬送アーム34(または3
5、36)と支持ピン64aとの間でウエハWの受け渡
しが行われる際には、保持部材85がウエハWの搬送を
妨げないように、保持部材85全体は、支持ピン64a
に支持されるウエハWの端面よりも外側に退避したポジ
ション(鉛直方向から見たときに保持部材85とウエハ
Wとが重ならないポジション)で保持される。
【0042】図7(b)は、図7(a)に示すポジショ
ンから、枢軸86の回転軸B回りに枢軸86を約70度
(°)反時計回りに回転(支持ピン64aの上方から見
たときの回転方向。以下同様。)させたときの保持部材
85のポジションを示している。このような枢軸86の
回転操作によって、保持部材85はウエハWに近づく。
図7(b)に示すポジションでは、保持部材85はウエ
ハWに接触しないが、ウエハWの表面側周縁を第2皿部
材92が覆う状態となる。
【0043】図7(c)は、図7(a)に示すポジショ
ンから枢軸86の回転軸B回りに枢軸86を約110°
時計回りに回転させたときの保持部材85のポジション
を示している。このような枢軸86の回転操作によっ
て、保持部材85は図7(b)に示すポジションよりも
ウエハWにさらに近づく。図7(c)に示すポジション
においても保持部材85はウエハWに接触しておらず、
ウエハWの表面側周縁を第2皿部材92が覆う状態とな
っている。
【0044】図7(b)と図7(c)とを比較すると、
ウエハWの端面と連結部材93の側面(つまり、頸状部
90の底面)との距離が異なり、これにより、ウエハW
と第2皿部材92との鉛直方向での重なり範囲が異なっ
ている。保持ピン64bの図7(b)に示す形態と図7
(c)に示す形態の使い分けとしては、例えば、以下の
ような場合が挙げられる。
【0045】つまり、ウエハWの表面が疎水性の場合に
はウエハWの表面が薬液や純水等の洗浄液によって濡れ
難いために、ウエハWの端面と保持部材85との間隔を
拡げなければ、ウエハWの端面にまで十分に洗浄液が行
き渡らせることができない。しかし、図7(a)に示す
ポジションでウエハWを回転させると、ウエハWが支持
ピン64aから浮いた際にウエハWが支持ピン64aか
ら脱落するおそれがある。そこで、図7(b)に示すよ
うに、ウエハWの表面側周縁を第2皿部材92で覆いな
がら、ウエハWを保持部材85からできるだけ遠ざける
ことによって、ウエハWの脱落を防止し、かつ、洗浄液
をウエハWの端面にまで十分に行き渡らせることができ
る。
【0046】一方、ウエハWの表面が親水性の場合には
ウエハWの表面が薬液や純水等の洗浄液によって濡れや
すいために、図7(c)に示すように、ウエハWの端面
と保持部材85との間隔を詰めても、十分にウエハWの
端面にまで洗浄液を行き渡らせることができる。また、
このときには、第2皿部材92がウエハWの表面側周縁
を覆う領域が広いために、ウエハWが支持ピン64aか
ら浮いた際のウエハWの脱落をより効果的に防止するこ
とができる。
【0047】図7(d)は、図7(a)に示すポジショ
ンから枢軸86の回転軸B回りに枢軸86を180°回
転させたときの保持部材85のポジションを示してい
る。図7(d)に示す保持部材85のポジションは図6
に示すポジションと同じである。この図7(d)に示す
ポジションでは、ウエハWの端面が連結部材93の側面
に接し、ウエハWは頸状部90に挟み込まれるようにし
て保持される。この状態では、ウエハWを高速で回転さ
せてもウエハWの脱落を防止することができる。このた
め、例えば、図7(d)に示す保持部材85のポジショ
ンは、ウエハWのスピン乾燥処理時に採られる。
【0048】なお、図7(a)に示すポジションから枢
軸86の回転軸B回りに枢軸86を約70°時計回りに
回転させると、ウエハWと保持部材85の間隔は図7
(b)と同様となる。また、図7(a)に示すポジショ
ンから枢軸86の回転軸B回りに枢軸86を約110°
反時計回りに回転させると、ウエハWと保持部材85の
間隔は図7(c)と同様となる。このように、図7
(a)に示すポジションから枢軸86の回転軸B回りに
枢軸86を時計回りまたは反時計回りに360°回転さ
せると、ウエハWと保持部材85の間隔は、図7(a)
→図7(b)→図7(c)→図7(d)→図7(c)→
図7(b)→図7(a)の順に連続的に変化する。した
がって、枢軸86の回転角度を制御することによって、
ウエハWと保持部材85の間隔を所望する値に設定する
ことができる。
【0049】アンダープレート63は回転プレート61
の中央部および回転筒体62内を貫挿して設けられたシ
ャフト67に接続されている。シャフト67は水平板6
8の上面に固定されており、この水平板68はシャフト
67と一体的にエアシリンダ等を有する昇降機構69に
より鉛直方向に昇降可能となっている。アンダープレー
ト63およびシャフト67には、その内部を貫通するよ
うに、薬液や純水、乾燥ガス(例えば、窒素ガス)(以
下「薬液等」という)をウエハWの裏面に向けて供給す
る裏面洗浄用ノズル75が設けられている。
【0050】スピンチャック59(つまり、支持ピン6
4a)と搬送アーム34(または35、36)との間で
ウエハWの受け渡しが行われる際には、アンダープレー
ト63は搬送アーム34と衝突しないように回転プレー
ト61に近接する位置に降下される。ウエハWの裏面に
対して洗浄処理を行う際には、アンダープレート63は
保持ピン64bに保持されたウエハWの裏面に近接する
位置へ上昇され、ウエハWへ裏面洗浄用ノズル75を通
して薬液等が吐出される。なお、アンダープレート63
を所定高さに固定し、回転筒体62を昇降させることに
よって、保持ピン64bに保持されたウエハWとアンダ
ープレート63との間隔を洗浄処理の進行に合わせて調
整するようにしてもよい。
【0051】トッププレート60は釣支枢軸70の下端
に接続されており、水平板71に設けられたモータ72
によって、釣支枢軸70とともに回転可能となってい
る。釣支枢軸70は水平板71の下面に回転自在に支持
され、この水平板71はアウターチャンバ43の上壁に
固定されたエアシリンダ等からなる昇降機構73により
鉛直方向に昇降可能である。トッププレート60と釣支
枢軸70には、鉛直方向にこれらを貫通する孔部77が
設けられており、その内部には、ウエハWの表面に薬液
等を供給する表面洗浄用ノズル120が設けられてい
る。
【0052】スピンチャック59と搬送アーム34との
間でウエハWの受け渡しが行われる際には、トッププレ
ート60が搬送アーム34と衝突しないように、アウタ
ーチャンバ43の上壁に近い位置に保持される。またウ
エハWの表面(上面)に対して洗浄処理を行う際には、
トッププレート60は保持ピン64bに保持されたウエ
ハWの表面に近接する位置へ降下され、表面洗浄用ノズ
ル120からウエハWへ薬液等が吐出される。
【0053】薬液アーム格納部44には、窓部48´
と、窓部48´を図示しない駆動機構によって開閉する
第3シャッタ48とが設けられている。薬液アーム格納
部44をアウターチャンバ43と雰囲気隔離するとき
は、この第3シャッタ48が閉じられる。リンス乾燥ア
ーム格納部45には窓部49´と、窓部49´を図示し
ない駆動機構によって開閉する第4シャッタ49とが設
けられている。リンス乾燥アーム格納部45をアウター
チャンバ43と雰囲気隔離するときは、この第4シャッ
タ49が閉じられる。
【0054】薬液アーム格納部44内には薬液供給系ア
ーム50が格納されており、薬液供給系アーム50には
薬液供給ノズル51とリンスノズル52が取り付けられ
ている。薬液供給ノズル51からは薬液と窒素ガスを吐
出することができ、リンスノズル52からはIPAと純
水を吐出することができるようになっている。薬液供給
系アーム50は回動して、薬液供給ノズル51とリンス
ノズル52をアウターチャンバ43内へ進入させ、スピ
ンチャック59に保持されたウエハWの少なくとも中心
と周縁部との間をスキャンさせることができるようにな
っている。
【0055】薬液供給系アーム50は、ウエハWの洗浄
処理時以外は薬液アーム格納部44に保持される。薬液
アーム格納部44は常時薬液雰囲気となるために、薬液
供給系アーム50には耐食性部品が使用されている。な
お、薬液供給系アーム50にさらに別の薬液を吐出可能
な別のノズルを設けることも可能である。また薬液供給
系アーム50の回動動作のタイミングに合わせて、第3
シャッタ48が窓部48´を開閉するようにこれらを制
御することも好ましい。
【0056】リンス乾燥アーム格納部45にはリンス乾
燥アーム53が格納されており、このリンス乾燥アーム
53には、窒素供給ノズル54とリンスノズル55が設
けられている。窒素供給ノズル54からは窒素ガスを吐
出することができ、リンスノズル55からはIPAと純
水を吐出することができるようになっている。リンス乾
燥アーム53は回動して、窒素供給ノズル54とリンス
ノズル55をアウターチャンバ43内へ進入させ、スピ
ンチャック59に保持されたウエハWの少なくとも中心
と周縁部との間をスキャンさせることができるようにな
っている。
【0057】リンス乾燥アーム53は、ウエハWの洗浄
処理時以外はリンス乾燥アーム格納部45に保持され
る。リンス乾燥アーム53には耐食性部品を使用するこ
とは好ましい。リンス乾燥アーム53の回動動作のタイ
ミングに合わせて、第4シャッタ49により窓部49´
が開閉するようにこれらを制御することも好ましい。
【0058】薬液アーム格納部44には薬液供給系アー
ム洗浄装置56が設けられ、薬液供給ノズル51を適宜
洗浄することができるようになっている。薬液供給ノズ
ル51を洗浄するときは第3シャッタ48が閉じられ、
薬液アーム格納部44内の雰囲気がハウジング42とア
ウターチャンバ43に漏出しないようにようになってい
る。またリンス乾燥アーム格納部45にはリンス乾燥ア
ーム洗浄装置57が設けられ、リンスノズル55を適宜
洗浄することができる。リンスノズル55を洗浄すると
きは第4シャッタ49が閉じられ、リンス乾燥アーム格
納部45の雰囲気がハウジング42とアウターチャンバ
43にしないようになっている。
【0059】次に、洗浄処理システム1におけるウエハ
Wの洗浄工程について説明する。図8は洗浄処理の概略
工程を示すフローチャートである。最初に、搬送ロボッ
トやオペレータによって、未洗浄のウエハWが収納され
たフープFがイン・アウトポート4の載置台6上の所定
位置に載置される(ステップ1)。この載置台6に載置
されたフープFから搬送ピック11によって1枚ずつウ
エハWが取り出され(ステップ2)、取り出されたウエ
ハWは、例えば、ウエハ受渡ユニット(TRS)16に
搬送される(ステップ3)。
【0060】次いで、主ウエハ搬送装置18は、搬送ア
ーム34〜36のいずれか、例えば、搬送アーム34を
用いてウエハ受渡ユニット(TRS)16に載置された
ウエハを取り出し(ステップ4)、洗浄処理ユニット
(CLN)12〜15のいずれか、例えば、洗浄処理ユ
ニット(CLN)12に搬入し、支持ピン64aに受け
渡す(ステップ5)。
【0061】このステップ5は次の順序で行われる。最
初に、ハウジング42に設けられた第1シャッタ46と
アウターチャンバ43に設けられた第2シャッタ47が
開かれる。これとほぼ同時またはこの操作前に、インナ
ーカップ58は退避位置で保持され、アンダープレート
63は回転プレート61に近い位置へと降下され、そこ
で保持される。またトッププレート60はアウターチャ
ンバ43の上壁に近い位置で待機した状態とする。搬送
アーム34が保持しているウエハWが保持部材85に衝
突することのないように、保持部材85を先に図6
(a)に示したポジションで待機させる。その後に搬送
アーム34をアウターチャンバ43内に進入させ、支持
ピン64aにウエハWを受け渡す。
【0062】ウエハWが支持ピン64aに支持された
ら、搬送アーム34をアウターチャンバ43から退出さ
せ、第1シャッタ46および第2シャッタ47を閉じ
る。また、インナーカップ58を上昇させて処理位置で
保持し、アンダープレート63を上昇させてウエハWと
の間を所定間隔に保持し、トッププレート60を降下さ
せてウエハWとの間を所定間隔に保持する(ステップ
6)。
【0063】次に、枢軸回転機構110を枢軸86の凹
部86aに挿入して、保持部材85が図7(b)に示す
ポジションとなるように、枢軸86を反時計回りに70
°回転させる(ステップ7)。こうして保持ピン64b
の保持部材85を構成する第2皿部材92でウエハWの
表面側周縁を覆うことにより、後にウエハWを回転させ
ても、ウエハWが支持ピン64aから浮き上がって支持
ピン64aから脱落するといった事故の発生を防止する
ことができる。枢軸86の回転が終了したら、枢軸回転
機構110を退避させる。
【0064】続いて、ウエハWの薬液処理を行う(ステ
ップ8)。ウエハWの表面の薬液処理は、具体例には、
トッププレート60とウエハWをともに静止させた状
態、またはトッププレート60とウエハWの一方を回転
させて他方を静止させた状態、またはウエハWとトップ
プレート60の両方を回転させた状態、のいずれかの状
態で、表面洗浄用ノズル120から薬液をウエハWの表
面に吐出してウエハWとトッププレート60との間に薬
液層を形成し、所定時間保持することによって行われ
る。また、ウエハWの裏面の薬液処理は、裏面洗浄用ノ
ズル75を通して薬液をウエハWの裏面に向けて吐出
し、ウエハWとアンダープレート63との間に薬液層を
形成し、所定時間保持することによって行われる。
【0065】このような薬液処理の最中には、適量の薬
液を連続的にまたは間欠的に、ウエハWとトッププレー
ト60との間およびウエハWとアンダープレート63と
の間にそれぞれ供給してもよい。また、薬液処理中にウ
エハWの回転と停止を行うことによって、ウエハWをス
リップさせて、支持ピン64aがウエハWを支持する位
置を変えることも好ましい。
【0066】図7(b)に示されるように、ウエハWは
保持部材85と接しておらず、また、ウエハWと保持部
材85の間隔が広いために、使用する薬液の粘度が高い
場合はウエハWの表面が疎水性の場合にも、薬液がウエ
ハWの端面に行き渡る。これにより、ウエハWの表面の
処理ムラの発生が防止される。また、薬液処理中にウエ
ハWの回転と停止を行うことによって、ウエハWをスリ
ップさせて、支持ピン64aがウエハWを支持する位置
を変えることによって、ウエハWの裏面についても処理
ムラの発生を抑制することができる。
【0067】このような薬液処理においてウエハWを回
転させる場合には、その回転数は、例えば、300rp
m以下とすることが、ウエハWの脱落防止と薬液の効率
的な利用の観点等から好ましい。なお、液処理中にウエ
ハWの周囲からこぼれ落ちる薬液は、ドレイン58aを
通して回収され、再利用される。
【0068】薬液処理が終了したらインナーカップ58
を退避位置に降下させる。次に、ウエハWを所定の回転
数で回転させながら、ウエハWに純水を供給してウエハ
Wから薬液を除去するリンス処理を行う(ステップ
9)。リンス処理の開始にあたって保持部材85のポジ
ションを変更してもよいが、ここでは同じポジションで
維持することとする。リンス処理においては、トッププ
レート60の水洗処理が同時に行われる。
【0069】ウエハWの表面のリンス処理方法として
は、例えば、トッププレート60の水洗処理を行いなが
らウエハWの予備リンス処理を行い、ウエハWの最終的
なリンス処理をリンスノズル55を用いて行う方法が挙
げられる。この場合、最初にトッププレート60とウエ
ハWとを所定の回転数(例えば、300rpm以下)で
回転させながら、トッププレート60とウエハWとの間
に純水層が形成され、かつ、この純水層から一定量の純
水が流れ落ちるように、表面洗浄用ノズル120からウ
エハWに向けて純水を吐出する。
【0070】トッププレート60の裏面が十分に水洗処
理されたら純水の吐出を停止して、表面洗浄用ノズル1
20から窒素ガスを吐出し、これによりウエハWとトッ
ププレート60の間の純水層を崩して、トッププレート
60にウエハW表面の純水のパドルがあたらない状態と
する。次いで、トッププレート60の回転数を、例え
ば、2000rpmに上昇させて所定時間保持すること
により、トッププレート60に付着した純水を振り切
る。
【0071】なお、このようにしてトッププレート60
の水洗処理が行われている間に、表面洗浄用ノズル12
0からの窒素ガスの噴射を連続的に行ってもよい。これ
により表面洗浄用ノズル120の内部を乾燥させて、そ
の後に表面洗浄用ノズル120から純水の液滴がウエハ
Wに落下することを防止することができる。
【0072】トッププレート60の水洗処理が終了した
後には、トッププレート60を上昇させ、第4シャッタ
49を開いてリンス乾燥アーム53をインナーカップ5
8内に進入させる。そして、ウエハWを所定の回転数で
回転させながら、リンスノズル55から純水をウエハW
の表面に吐出しつつ、リンス乾燥アーム53をウエハW
の略中心と周縁との間で回動させることによって、ウエ
ハWの両面をより精密にリンス処理する。
【0073】このようなウエハWの表面のリンス処理と
並行して、裏面洗浄用ノズル75からウエハWの裏面に
向けて純水を吐出することによって、ウエハWの裏面の
リンス処理を行う。このとき、ウエハWの裏面全体に純
水があたるようにウエハWとアンダープレート63との
間に純水層を形成する。
【0074】このようなウエハWのリンス処理時におい
て、保持部材85はウエハWと離隔しているために、純
水がウエハWの端面に行き渡る。また、ウエハWから流
れ出る純水によって保持部材85や枢軸86もまた水洗
される。保持部材85や枢軸86は略円盤形または円柱
形であるために純水が外側に回り込んで流れ出る。これ
によって保持部材85や枢軸86における薬液残りが防
止される。さらに、ウエハWを所定の回転数で回転させ
るためにウエハWがスリップして支持ピン64aがウエ
ハWを支持する位置が変化する。これにより、ウエハW
に対して均一な処理を行うことができる。なお、リンス
処理時にウエハWの周囲からこぼれ落ち、または飛散等
する薬液や純水は、ドレイン43aを通して回収され、
または廃棄される。
【0075】ウエハWへの純水の吐出の終了時には、リ
ンスノズル55から窒素ガスを噴射し、リンスノズル5
5内に残っている純水を吐出し、リンスノズル55内の
乾燥処理を行う。これによりリンスノズル55からの純
水の液滴のウエハWへの落下が防止される。同様に、裏
面洗浄用ノズル75からも窒素ガスを噴射して裏面洗浄
用ノズル75内の純水を吐出除去する(ステップ1
0)。
【0076】これとほぼ同時にウエハWの回転を停止す
る(ステップ11)。続いて、枢軸回転機構110を枢
軸86にアクセスさせて枢軸86を反時計回りに110
°度回転させ、保持部材85を図7(b)に示すポジシ
ョンから図7(d)に示すポジションへ変え(ステップ
12)、ウエハWを保持する。枢軸86の回転が終了し
たら、枢軸回転機構110を退避させる。
【0077】次いで、ウエハWを高速回転、例えば30
0rpm〜3000rpmで回転させてウエハWから純
水を振り切りながら、ウエハWの表面に窒素供給ノズル
54から窒素ガスを噴射し、また、ウエハWの裏面には
裏面洗浄用ノズル75を通して窒素ガスを噴射して、ウ
エハWを乾燥させる(ステップ13)。なお、ウエハW
の表面の乾燥処理を、窒素ガスのみを噴射可能な窒素供
給ノズル54を用いて行うことによって、ウエハWの表
面におけるウォーターマークの発生が防止される。ま
た、ウエハWの表面へ窒素ガスを噴射する際には、リン
ス乾燥アーム53をその先端がウエハWの略中心と周縁
との間で移動するように回動させてもよい。また、この
場合に、ガス供給口78から供給される窒素ガスにより
アウターチャンバ43内を窒素雰囲気とすると、リンス
乾燥アーム53のスキャン効果と相まって、よりウォー
ターマークの発生の少ない処理を行うことができる。
【0078】このような乾燥処理時においては、ウエハ
Wは保持部材85の頸状部90に深く入り込んで保持さ
れているために、ウエハWの浮き上がりや脱落等の事故
が防止される。また、保持部材85や枢軸86は略円盤
形または円柱形であるために、純水が外側に流れ出しや
すい。これにより保持部材85や枢軸86への純水の付
着も防止される。
【0079】ウエハWの乾燥処理が終了したら、窒素ガ
スの噴射を停止し、また、ウエハWの回転を停止する。
その後、リンス乾燥アーム53をリンス乾燥アーム格納
部45の内部に収容してアンダープレート63を降下さ
せる(ステップ14)。これとほぼ同時に、枢軸回転機
構110を枢軸86にアクセスさせ、枢軸86を180
°回転する(ステップ15)。これにより図7(a)に
示すように保持部材85はウエハWから離隔したポジシ
ョンとなり、ウエハWの搬出が可能な状態となる。枢軸
86の回転が終了したら、枢軸回転機構110を退避さ
せる。
【0080】次に、第1シャッタ46と第2シャッタ4
7を開いて、例えば、搬送アーム34をアウターチャン
バ43内に進入させ、支持ピン64aに支持されたウエ
ハWを搬送アーム34へ移し替える。ウエハWを保持し
た搬送アーム34が洗浄処理ユニット(CLN)12か
ら退出したら、第1シャッタ46と第2シャッタ47を
閉じる(ステップ16)。
【0081】こうして洗浄処理ユニット(CLN)12
から搬出されたウエハWは、ホットプレートユニット
(HP)19・20・21のいずれかに搬送されてそこ
で熱処理が行われ、その後に必要に応じて冷却ユニット
(COL)22に搬送されて、そこで冷却処理され(ス
テップ17)、さらに、そこから主ウエハ搬送装置18
によってウエハ受渡ユニット(TRS)17に搬送され
てそこに載置され、続いて搬送ピック11がウエハ受渡
ユニット(TRS)17に載置されたウエハWを取り出
して、そのウエハWが収納されていたフープFの元のス
ロットにウエハWを収納する(ステップ18)。
【0082】次に、保持部材85の別の実施形態につい
て説明する。図9は、保持部材85´を有する保持ピン
64b´の構造および保持部材85´がウエハWを保持
するポジションを示す説明図である。なお、図9には、
保持部材85´に保持されたウエハWと支持ピン64a
との位置関係が合わせて示されている。
【0083】保持ピン64b´は、保持ピン64bと同
様に、ウエハWを保持する保持部材85´と、保持部材
85´を支持する枢軸86とを有している。保持部材8
5´は、略円盤状の第1皿部材91´と、略円盤状の第
2皿部材92´と、第1皿部材91´と第2皿部材92
´との間に頸状部90´が形成されるように第1皿部材
91´と第2皿部材92´を上下に連結する断面略四角
形の連結部材93´と、を有している。これら第1皿部
材91´と第2皿部材92´と連結部材93´は一体的
に形成されていてもよい。
【0084】連結部材93´の厚みはウエハWの厚みと
ほぼ同じであり、その側面形状は、ウエハWの端面の形
状に合わせて、くびれた曲面となっている。また、連結
部材93´の各角部には一定の曲率が設けられて、丸み
を帯びている。第1皿部材91´の斜面部の下端の高さ
は、支持ピン64aがウエハWを支持する高さと同じと
なっている。保持部材85´では、第1皿部材91´と
第2皿部材92´の中心は一致するが、連結部材93´
の中心は第1皿部材91´の中心とずれており、第1皿
部材91´の中心と連結部材93´の中心はともに、枢
軸86の回転軸Bからずれている。
【0085】図9(a)は、支持ピン64aと搬送アー
ム34(または35、36)との間でウエハWの受け渡
しが行われる際の保持部材85´のポジションを示して
いる。保持部材85´は、搬送されるウエハWと衝突し
ないように、支持ピン64aに支持されたウエハWより
も外側に退避させたポジション(ウエハWにP点が対面
するポジション)で保持される。
【0086】図9(b)は、図9(a)に示すポジショ
ンから保持部材85´のQ点がウエハW側となるように
枢軸86を枢軸回転機構110を用いて回転させた場合
の保持部材85´のポジションを示している。保持部材
85´と枢軸86の偏心構造に起因して、保持部材85
´が回転する際に第1皿部材91´がウエハWをすくい
上げてウエハWを支持する。このときウエハWは支持ピ
ン64aの支持円板81から離れた状態となる。
【0087】図9(b)に示すポジションにおいては、
第2皿部材92´はウエハWの表面および端面に接して
いないが、ウエハWの表面側周縁を覆っている。また、
ウエハWは支持ピン64aの支持円板81から浮いた状
態となるが、ウエハWの端面は突起部82によってガイ
ドされ、ウエハWの水平方向へのスライドが抑制された
状態となっている。この図9(b)に示すウエハWの保
持形態は、図7(b)または図7(c)に示す保持部材
85のポジションと同様に、ウエハWを静止させて洗浄
処理を行う場合、またはウエハWを低速、例えば300
rpm以下の回転数で回転させながら洗浄処理を行う場
合に用いられる。
【0088】図9(c)は、図9(b)に示すポジショ
ンから保持部材85´のR点がウエハW側となるように
枢軸86を枢軸回転機構110を用いて回転させた場合
の保持部材85´のポジションを示している。枢軸86
の回転によって保持部材85´が回転する際には、第1
皿部材91´の傾斜面をウエハWが滑って上昇すること
によってウエハWの端面が連結部材93´に当接し、ウ
エハWは頸状部90´に挟まれるようにして保持され
る。
【0089】図9(c)に示すポジションにおいては、
図9(b)に示すポジションよりもさらにウエハWが支
持ピン64aの支持円板81から浮くが、ウエハWの端
面は突起部82によってガイドされており、これによっ
てウエハWの水平方向へのスライドが抑制される。この
図9(c)に示すウエハWの保持形態では、ウエハWを
高速回転させてもウエハWの脱落は起こらず、は、ウエ
ハWを、例えば、300rpm以上の回転数に上げてリ
ンス処理やスピン乾燥処理を行う場合に用いられる
【0090】図9(c)に示すポジションから枢軸86
を180°回転させると、図9(b)に示すポジション
を経て、図9(a)のポジションに戻すことができる。
つまり、保持ピン64b´では、枢軸86を所定角度回
転させることによって、支持ピン64aと保持ピン64
b´との間でのウエハWの移し替えを行い、また保持ピ
ン64b´におけるウエハWの保持形態を変化させるこ
とができる。
【0091】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明はこのような形態に限定されるものではな
い。例えば、保持部材85の連結部材93の水平方向断
面の形状は図7に示したように断面略円形に限定される
ものではなく、同様に保持部材85´の連結部材93´
の水平方向断面の形状は図9に示したように断面略四角
形に限定されるものではない。これららの連結部材85
・85´の水平方向断面形状は、楕円形であってもよ
く、五角形等の多角形であってもよい。
【0092】また、保持部材85のウエハWに対するポ
ジションは図7の各図に示されたポジションに限定され
ない。例えば、薬液処理とリンス処理においては、図7
(a)に示すポジションから枢軸86を90°回転させ
たポジション(図7(b)と図7(c)に示すポジショ
ンのほぼ中間のポジション)としてもよい。
【0093】さらに、保持部材85´のように、ウエハ
Wが支持ピン64aからウエハWをすくい上げて保持す
る場合において、さらに保持ピン64b´に支持ピン6
4aの機能を持たせることも可能である。つまり、保持
部材85´において第2皿部材92´と連結部材93´
の形状を変えることなく、第1皿部材91´の外径を大
きくすることによって、搬送アーム34(または35、
36)と保持ピン64b´との間で直接にウエハWの受
け渡しを行うことも可能となる。この場合には支持ピン
64aを設けることを要しない。
【0094】上記説明においては、保持部材85のポジ
ションを、薬液処理とリンス処理で同じとしたが、例え
ば、薬液処理を図7(b)に示すポジションで行い、リ
ンス処理を図7(c)に示すポジションで行ってもよ
い。この場合、ウエハWを回転させて薬液処理を行って
いた場合には薬液処理の終了後にウエハWを静止させ、
枢軸回転機構110を枢軸86の凹部86aにアクセス
させて枢軸86を時計回りに40°回転させればよい。
【0095】また、上記説明においては、リンス処理後
に直ちにウエハWの表裏面から純水を振り切る乾燥工程
を行う場合について説明したが、リンス工程において、
(1)ウエハWの回転開始、(2)純水のウエハWへの
吐出、(3)純水の吐出停止、(4)ウエハWの回転中
止、(5)保持部材85によるウエハWの持ち替え(図
7(b)に示すポジションから図7(d)に示すポジシ
ョンへのウエハWの持ち替え)、(6)ウエハWのスピ
ン乾燥、(7)ウエハWの回転停止、(8)ウエハ保持
部材85によるウエハWの持ち替え(図7(d)に示す
ポジションから図7(b)に示すポジションへのウエハ
Wの持ち替え)、以下(1)へ戻る、という処理を複数
回繰り返して行い、最後の(6)の段階に至ったとき
に、ウエハWに窒素ガスを吹き付けて最終的な乾燥処理
を行うことも好ましい。また、リンス処理は常にウエハ
Wが図7(d)に示すようにウエハ保持部材85に保持
された状態で行ってもよい。
【0096】上記説明においては、ウエハWの表面の薬
液処理をトッププレート60および表面洗浄用ノズル1
20を用いて行った場合について説明したが、薬液処理
は薬液供給系アーム50を動作させて行ってもよい。薬
液供給系アーム50を用いた場合の薬液処理は、第3シ
ャッタ48を開いて薬液供給系アーム50をその先端が
ウエハWの略中心に位置するように回動した後に、
(1)ウエハWの表面に薬液を供給してウエハWの表面
に薬液のパドルを形成して所定時間保持する方法、
(2)ウエハWを所定の回転数で回転させながら、薬液
供給ノズル51から薬液を吐出させつつ薬液供給系アー
ム50をその先端がウエハWの略中心と周縁との間で移
動するように回動させる方法、のいずれかが好適に採用
される。
【0097】薬液の吐出が終了した後には、薬液供給ノ
ズル51内の薬液を窒素ガスによって送り出すことによ
って薬液供給ノズル51からの薬液の液垂れを防止し、
ウエハWの回転を開始するとともに、リンスノズル52
から純水を吐出させながら薬液供給系アーム50を回動
させることによってウエハWのリンス処理(前段のリン
ス処理)を行う。その後は、薬液供給系アーム50を薬
液アーム格納部44に収容して、先に説明したリンス乾
燥アーム53を用いた仕上げのリンス処理を行う。
【0098】なお、リンス処理の開始にあたって、薬液
と純水が混ざり合うことによって薬液の腐食能力が高ま
る場合には、純水を供給する前にIPAをウエハWの表
面に供給することによって多くの薬液を洗い流し、その
後にウエハWに純水を供給することによって、アウター
チャンバ43内の各種部品の腐食等を抑制することがで
きる。表面洗浄用ノズル120および裏面洗浄用ノズル
75へIPAを供給することができるようにすること
は、勿論、容易に可能である。
【0099】本発明は洗浄装置に限定されず、種々の処
理液を用いて基板の液処理を行う装置に対して適用する
ことができる。なお、基板は半導体ウエハに限らず、そ
の他のLCD用ガラス基板やセラミック基板等であって
もよい。
【0100】
【発明の効果】上述の通り、本発明によれば、保持手段
は液処理の進行に合わせて基板の保持形態を変えること
ができる。これにより処理液が行き渡らずに液処理が行
われない部分の発生を抑制することができる。また、基
板保持部として、略円盤状の第1の皿部材と、略円盤状
の第2の皿部材と、第1の皿部材と第2の皿部材との間
に頸状部が形成されるように第1の皿部材と第2の皿部
材を上下に連結する連結部材とからなり、枢軸を所定角
度回転させることによって連結部材の端面が支持手段に
支持された基板の端面と接離可能である構造をものを用
いると、基板を回転させる際に基板保持部に付着する処
理液は遠心力によって外側へ飛散しやすくなる。これに
より基板保持部における処理液の付着が防止されて、基
板保持部が清浄に保たれ、基板保持部から基板への汚染
が防止される。このように、本発明は、基板の処理品質
を高めるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である洗浄処理ユニットを
具備する洗浄処理システムの概略構造を示す平面図。
【図2】図1に示す洗浄処理システムの概略構造を示す
側面図。
【図3】図1に示す洗浄処理システムの概略断面図。
【図4】洗浄処理ユニットの概略構造を示す平面図。
【図5】洗浄処理ユニットの概略構造を示す断面図。
【図6】支持ピンと保持ピンの構造およびウエハの保持
形態を示す説明図。
【図7】保持ピンが備える保持部材のポジションを示す
説明図。
【図8】洗浄処理の概略工程を示すフローチャート(説
明図)。
【図9】保持部材の別の形態とウエハを保持するポジシ
ョンを示す説明図。
【符号の説明】
1;洗浄処理システム 2;洗浄処理部 3;搬入出部 12〜15;洗浄処理ユニット(CLN) 43;アウターチャンバ 59;スピンチャック 58;インナーカップ 61;回転プレート 63;アンダープレート 64a;支持ピン 64b・64b´;保持ピン 81;支持円板 82;突起部 83;支柱部 85・85´;保持部材 86;枢軸 88;ロック機構 90・90´;頸状部 91;第1皿部材 92;第2皿部材 93;連結部材 110;枢軸回転機構
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Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に処理液を供給して液処理を行う液
    処理装置であって、 略水平姿勢に保持されたプレート部材と、 前記プレート部材を回転させる回転機構と、 前記プレート部材の周縁に配置され、基板を略水平姿勢
    で支持する支持手段と、 前記プレート部材の周縁に配置され、基板を略水平姿勢
    で保持する保持手段と、 前記支持手段に支持されまたは前記保持手段に保持され
    た基板に処理液を供給する処理液供給機構と、 を具備し、 前記保持手段は、 鉛直方向に延在する枢軸と、 前記枢軸の回転中心と偏心するように前記枢軸の上端に
    固定され、前記枢軸を所定角度回転させることによっ
    て、基板を保持するポジションと基板から離隔するポジ
    ションを選択可能な基板保持部と、 前記枢軸を所定角度回転させて前記基板保持部の位置決
    めを行う位置調節機構と、 を有することを特徴とする液処理装置。
  2. 【請求項2】 前記基板保持部は、 略円盤状の第1の皿部材と、 略円盤状の第2の皿部材と、 前記第1の皿部材と前記第2の皿部材との間に頸状部が
    形成されるように前記第1の皿部材と前記第2の皿部材
    を上下に連結する連結部材と、 を有し、 前記枢軸を所定角度回転させることによって前記連結部
    材の端面が前記支持手段に支持された基板の端面と接離
    可能であることを特徴とする請求項1に記載の液処理装
    置。
  3. 【請求項3】 前記連結部材は略円盤状の形状を有して
    いることを特徴とする請求項2に記載の液処理装置。
  4. 【請求項4】 前記連結部材は、水平断面の形状が略多
    角形であり、かつ、各角部に所定の曲率が設けられた形
    状を有し、 前記枢軸を所定角度回転させることによって前記連結部
    材の各角部と基板の端面との距離が変化して基板の保持
    形態が変化することを特徴とする請求項2に記載の液処
    理装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の皿部材は前記第1の皿部材よ
    りも外径が長く、かつ、前記第2の皿部材は前記第1の
    皿部材の上側に前記連結部材を介して連結され、 前記支持手段に支持された基板の端面が前記連結部材の
    端面に接していない状態において前記第2の皿部材が前
    記基板の表面側の周縁を覆うように、前記枢軸の回転に
    よって前記基板保持部を配置することが可能であること
    を特徴とする請求項2から請求項4に記載の液処理装
    置。
  6. 【請求項6】 外部から基板を前記支持手段に載置する
    際または前記支持手段に支持された基板を外部へ搬送す
    る際に、搬送される基板に前記第1の皿部材および第2
    の皿部材が接触しないように、 前記第1の皿部材と前記第2の皿部材はともに、前記位
    置調節機構による前記枢軸回りの所定角度の回転によっ
    て前記支持手段に支持される基板の端面よりも外側に退
    避可能であることを特徴とする請求項2から請求項5の
    いずれか1項に記載の液処理装置。
  7. 【請求項7】 前記位置調節機構により位置決めされた
    前記枢軸をロックするロック機構をさらに具備すること
    を特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記
    載の液処理装置。
  8. 【請求項8】 前記枢軸を所定角度回転させることによ
    って、前記第1の皿部材と前記支持手段との間で基板の
    受け渡しが行われることを特徴とする請求項2から請求
    項7のいずれか1項に記載の液処理装置。
  9. 【請求項9】 前記支持手段に支持された基板の裏面に
    対して所定間隔で対向し、その中心部に孔部を有する下
    部プレート部材と、 前記支持手段に支持された基板の裏面と前記下部プレー
    ト部材との間に前記孔部を通して処理液を供給する裏面
    側処理液供給機構と、 をさらに具備することを特徴とする請求項1から請求項
    8のいずれか1項に記載の液処理装置。
  10. 【請求項10】 基板に処理液を供給して液処理を行う
    液処理方法であって、 基板の端面を押さえる突起部を有する支持手段に基板を
    略水平姿勢で載置する工程と、 前記支持手段に支持された基板を静止または低速で回転
    させながら、前記基板に処理液を供給して液処理を行う
    工程と、 上下に連結された略円盤状の第1の皿部材と第2の皿部
    材との間に頸状部が形成され、鉛直方向の枢軸回りの所
    定角度の回転によって前記頸状部が前記基板の端面に接
    して基板を保持するポジションまたは前記基板の端面か
    ら離隔したポジションを選択することができる偏心構造
    の保持手段に、前記支持手段に支持された基板を保持さ
    せる工程と、 前記基板を高速で回転させて前記基板に供給された処理
    液を前記基板から振り切る工程と、 を有することを特徴とする液処理方法。
  11. 【請求項11】 前記液処理工程は、前記頸状部が前記
    基板の端面から離隔したポジションにあり、かつ、前記
    基板の表面側周縁が前記頸状部の上側に位置する前記第
    2の皿部材によって覆われた状態で行われることを特徴
    とする請求項10に記載の液処理方法。
  12. 【請求項12】 前記液処理工程は、前記基板の表面が
    親水性である場合には前記連結部材と前記基板の端面と
    の間隔を詰めて行われ、前記基板の表面が疎水性である
    場合には前記連結部材と前記基板の端面との間隔を前記
    基板の表面が親水性である場合より拡げて行われること
    を特徴とする請求項10または請求項11に記載の液処
    理方法。
  13. 【請求項13】 基板に処理液を供給して液処理を行う
    液処理方法であって、 基板を支持する支持手段に基板を載置する工程と、 略円盤状の第1の皿部材と第2の皿部材との間に頸状部
    が形成されるように前記第1の皿部材と前記第2の皿部
    材が連結部材を介して上下に連結された構造を有し、鉛
    直方向の枢軸回りの所定角度の回転によって前記頸状部
    が前記基板の端面に接して基板を保持するポジションま
    たは前記基板の端面から離隔したポジションを選択する
    ことができる偏心構造の保持手段に、前記支持手段に支
    持された基板を移し替える工程と、 前記頸状部の下側に位置する前記第1の皿部材に基板が
    支持され、かつ、前記連結部材と前記基板の端面とが離
    れている状態において、前記基板を静止または低速で回
    転させながら前記基板に処理液を供給して液処理を行う
    工程と、 前記頸状部に前記基板を嵌合させて保持し、前記基板を
    高速回転させて前記基板に供給された処理液を前記基板
    から振り切る工程と、 を有することを特徴とする液処理方法。
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