JP5544876B2 - 光学補償フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、低ヘーズで位相差の発現性、安定性に優れた光学補償フィルム、特に液晶表示素子用の光学補償フィルムに関するものである。
液晶ディスプレイは、マルチメディア社会における最も重要な表示デバイスとして、携帯電話からコンピューター用モニター、ノートパソコン、テレビまで幅広く使用されている。液晶ディスプレイには表示特性向上のため液晶ディスプレイのモードにあわせ多くの光学フィルムが用いられている。棒状の液晶分子を基板に対して垂直に配向させた、垂直配向(VA)モードの液晶ディスプレイでは、非駆動状態において液晶分子が基板に対して垂直に配向しているため、斜めから見た場合にセル内の棒状の液晶分子が複屈折を発現することに起因して光漏れが生じ、コントラスト比が著しく低下してしまう。このため、液晶セルと偏光板の間に位相差フィルムを配設して光学的に補償を行うことで、斜めから見たときの光漏れを抑制している。垂直配向モードの視野角補償をする位相差フィルムは、面内位相差(Re)が、0nm〜150nm程度、面外位相差(Rth)が100〜300nmの位相差を持つフィルムが好ましく用いられる。具体的な位相差フィルムとしてはセルロース系樹脂からなる二軸延伸フィルムが一般に用いられている。しかしながらセルロース系樹脂は吸湿が大きく環境による位相差などの特性変動が大きいといった課題がある。このため位相差フィルム用樹脂についても様々な検討がなされている。(例えば、特許文献1〜5参照。)。特許文献1〜5には、吸湿が小さいポリプロピレン系樹脂からなるフィルムを用いることが記載されている。ポリプロピレンは格段に安価な材料でありコストメリットが非常に大きい材料である。
特表2006−514325号公報 特開2007−316604号公報 特開2008−216416号公報 特開2009−210728号公報 特開2008−146023号公報
しかしながらポリプロピレン系樹脂は結晶性樹脂でありポリプロピレン系樹脂からなるフィルムは結晶に由来するヘーズが大きく液晶ディスプレイに設置した場合にコントラストが低下するといった課題がある。また未延伸のポリプロピレンフィルムは垂直配向モードの液晶ディスプレイ視野角補償に必要な位相差は有していない。二軸延伸したポリプロピレン系樹脂フィルムは位相差を発現するが、加熱時の位相差の変動が大きくディスプレイ画質の悪化といった課題がある。
そこで、本発明は、低ヘーズで位相差安定性に優れた光学補償フィルムを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定のポリプロピレン系樹脂フィルムにマレイミド系樹脂フィルムを含む光学補償フィルムが上記課題を満足することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明はヘーズが2%以下であるポリプロピレン系樹脂フィルムにマレイミド系樹脂フィルムを含むフィルムであって、波長550nmで測定した面内位相差(Re)が0〜150nm、波長550nmで測定した面外位相差(Rth)が50〜300nmであることを特徴とする光学補償フィルムに関するものである。
以下、本発明の光学補償フィルムについて詳細に説明する。
本発明のポリプロピレン系樹脂フィルムで用いるポリプロピレン系樹脂は、主にプロピレンのユニットからなる樹脂であって、一般に結晶性のものであり、公知の重合用触媒を用いて、プロピレンを単独重合する方法や、プロピレンと他の共重合性コモノマーとを共重合する方法によって製造することができる。ポリプロピレン系樹脂の立体規則性は、アイソタクチック、シンジオタクチック、アタクチックのいずれであってもよく、特に耐熱性の点から、シンジオタクチックあるいはアイソタクチックのポリプロピレン系樹脂が好ましく用いられる。ポリプロピレン系樹脂は、プロピレンの単独重合体で構成することができるほか、プロピレンを主体とし、それと共重合可能なコモノマーを少量、例えば20重量%程度まで、好ましくは10重量%以下の割合で共重合させたものであってもよい。プロピレンに共重合されるコモノマーは、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンンなど炭素原子数4〜20のα−オレフィンが挙げられる。共重合体はランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。好ましい共重合体として、プロピレン/エチレン共重合体やプロピレン/1−ブテン共重合体を挙げることができる。ポリプロピレン系樹脂は、本発明の効果を阻害しない範囲で、種々の添加物が配合されていてもよい。添加物としては例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、造核剤、防曇剤、アンチブロッキング剤などを挙げることができる。酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤などが挙げられる。紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシベンゾフェノン系やヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系の如き紫外線吸収剤、ベンゾエート系の紫外線遮断剤などが挙げられる。帯電防止剤としては、ポリマー型、オリゴマー型、モノマー型のいずれであってもよい。滑剤としては、例えば、エルカ酸アミドやオレイン酸アミドの如き高級脂肪酸アミド、ステアリン酸の如き高級脂肪酸及びその塩などが挙げられる。造核剤としては、例えば、ソルビトール系造核剤、有機リン酸塩系造核剤、ポリビニルシクロアルカンの如き高分子系造核剤などが挙げられる。アンチブロッキング剤としては、球状あるいはそれに近い形状の微粒子が、無機系、有機系を問わず使用できる。これらの添加物は、複数種が併用されてもよい。
本発明のポリプロピレン系樹脂フィルムは、例えば溶融させた前記ポリプロピレン系樹脂を押出成形によって作製することができる。ポリプロピレン系樹脂は、押出機中で溶融混練され、Tダイからフィルム状に押出される。押出される際の温度は、180〜300℃が好ましい。押出機は、単軸押出機であっても2軸押出機であってもよい。例えば単軸押出機の場合は、スクリューの長さLと直径Dの比であるL/Dが20〜40が好ましく、フルフライトタイプ、ニーディングタイプなどの混練部分を有するタイプなどのスクリューを用いることができる。また、ポリプロピレン系樹脂の劣化や分解を可及的に抑制するため、押出機内は、窒素雰囲気又は真空にすることが好ましい。さらに、ポリプロピレン系樹脂が劣化したり分解したりすることで生じる揮発ガスを取り除くため、ベント部を設けることも好ましい。押出に使用されるTダイは、ポリプロピレン系樹脂の流路表面に微小な段差や傷のないものが好ましく、ポリプロピレン系樹脂との摩擦係数の小さい材料でめっき又はコーティングされたものが好ましい。摩擦係数の小さい材料としては、タングステンカーバイド系やフッ素系の特殊めっきなどが挙げられる。このようなTダイを用いることにより、目ヤニの発生を抑制でき、同時にダイラインを抑制できるので、外観の均一性に優れるポリプロピレン系樹脂フィルムが得られる。
Tダイから押出された溶融状フィルムは、金属製冷却ロールと、その金属製冷却ロールの周方向に圧接して回転する弾性体を含むタッチロールとの間に、挟圧させて冷却固化することで、所望のフィルムを得ることができる。この際、タッチロールは、ゴムなどの弾性体がそのまま表面となっているものでもよいし、弾性体ロールの表面を金属スリーブからなる外筒で被覆したものでもよい。弾性体ロールの表面が金属スリーブからなる外筒で被覆されたタッチロールを用いる場合は通常、金属製冷却ロールとタッチロールの間に、ポリプロピレン系樹脂の溶融状フィルムを直接挟んで冷却する。一方、表面が弾性体となっているタッチロールを用いる場合は、ポリプロピレン系樹脂の溶融状フィルムとタッチロールの間にポリエステルフィルムなどを介在させて挟圧することもできる。ポリプロピレン系樹脂の溶融状フィルムを、上記のような冷却ロールとタッチロールとで挟んで冷却固化させるにあたり、冷却ロールとタッチロールは、いずれもその表面温度を低くしておき、溶融状フィルムを急冷させてやる必要がある。具体的には、溶融温度から1分以内両ロールの表面温度が0〜30℃とすることによりヘーズが2%以下となる。これらの表面温度が30℃を超えると、溶融状フィルムの冷却固化に時間がかかるため、ポリプロピレン系樹脂中の結晶成分が成長してしまい、得られるフィルムはヘーズが2%を超え透明性に劣るものとなる。使用する金属製冷却ロールは、その表面状態がポリプロピレン系樹脂フィルムの表面に転写されるため、その表面に凹凸がある場合には、得られるポリプロピレン系樹脂フィルムの厚み精度を低下させる可能性がある。そこで、金属製冷却ロールの表面は可能な限り鏡面状態であることが好ましい。金属製冷却ロールとタッチロールの間で、ポリプロピレン系樹脂の溶融状フィルムとともに熱可塑性樹脂の二軸延伸フィルムを挟圧する場合、この二軸延伸フィルムを構成する熱可塑性樹脂は、ポリプロピレン系樹脂と強固に熱融着しない樹脂であればよく、具体的には、ポリエステル樹脂などを挙げることができる。
ポリプロピレン系樹脂フィルムの厚みは、10μm以上200μm以下が好ましく、特に好ましくは20μm以上100μm以下である。このようにして急冷により得られたフィルムは、透明性に優れるフィルムである。具体的にその透明性は、JIS K7105 に従って測定されるヘイズ値が2%以下、好ましくは1%以下である。また、面内位相差(Re)は、0〜150nmが好ましく、特に好ましくは0〜100nm、面外位相差(Rth)が0〜150nmが好ましく、特に好ましくは0〜100nmである。得られたフィルムは特性を安定させるためにエージングすることも可能である。エージングは室温から100℃、30℃から50℃で行うことが好ましい。また、得られたポリプロピレン系樹脂フィルムの表面を、コロナ処理、オゾン処理などで表面処理することも好ましい。また、表面にエポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、シアノアクリレート系樹脂、アクリルアミド系樹脂などを成分とする接着層を設けることも可能である。
本発明の光学補償フィルムを構成するマレイミド系樹脂フィルムに用いるマレイミド樹脂としては、下記一般式(a)で示されるN−置換マレイミド残基単位よりなるマレイミド系樹脂が好ましい。
Figure 0005544876
(ここで、Rは、炭素数1〜18の直鎖状アルキル基,炭素数1〜18の分岐状アルキル基,炭素数1〜18の環状アルキル基、ハロゲン基、エーテル基、エステル基、アミド基を示す。)
一般式(a)で示されるN−置換マレイミド残基単位におけるRは、炭素数1〜18の直鎖状アルキル基,炭素数1〜18の分岐状アルキル基,炭素数1〜18の環状アルキル基、ハロゲン基、エーテル基、エステル基、アミド基であり、炭素数1〜18の直鎖状アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ラウリル基等が挙げられ、炭素数1〜18の分岐状アルキル基としては、例えばイソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられ、炭素数1〜18の環状アルキル基としては、例えばシクロヘキシル基が挙げられ、ハロゲン基としては、例えば塩素、臭素、フッ素、ヨウ素等があげられ、好ましくはn−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基であり、特に好ましくはn−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基である。
一般式(a)で示されるN−置換マレイミド残基単位の具体的例示としては、例えばN−メチルマレイミド残基単位、N−エチルマレイミド残基単位、N−クロロエチルマレイミド残基単位、N−メトキシエチルマレイミド残基単位、N−n−プロピルマレイミド残基単位、N−イソプロピルマレイミド残基単位、N−n−ブチルマレイミド残基単位、N−イソブチルマレイミド残基単位、N−s−ブチルマレイミド残基単位、N−t−ブチルマレイミド残基単位、N−ヘキシルマレイミド残基単位、N−シクロヘキシルマレイミド残基単位、N−オクチルマレイミド残基単位、N−ラウリルマレイミド残基単位等の1種又は2種以上が挙げられ、特に位相差が発現しやすく、溶剤への溶解性、機械的強度に優れる光学補償フィルムとなることから、N−n−ブチルマレイミド残基単位、N−イソブチルマレイミド残基単位、N−s−ブチルマレイミド残基単位、N−t−ブチルマレイミド残基単位、N−ヘキシルマレイミド残基単位、N−オクチルマレイミド残基単位が好ましい。
一般式(a)で示されるN−置換マレイミド残基単位よりなるマレイミド系樹脂としては、例えばN−メチルマレイミド重合体樹脂、N−エチルマレイミド重合体樹脂、N−クロロエチルマレイミド重合体樹脂、N−メトキシエチルマレイミド重合体樹脂、N−n−プロピルマレイミド重合体樹脂、N−イソプロピルマレイミド重合体樹脂、N−n−ブチルマレイミド重合体樹脂、N−イソブチルマレイミド重合体樹脂、N−s−ブチルマレイミド重合体樹脂、N−t−ブチルマレイミド重合体樹脂、N−ヘキシルマレイミド重合体樹脂、N−シクロヘキシルマレイミド重合体樹脂、N−オクチルマレイミド重合体樹脂、N−ラウリルマレイミド重合体樹脂等を挙げることができる。
その中でも、特に製膜時の成膜性に優れ、光学補償機能、耐熱性に優れた光学補償フィルムとなることからN−n−ブチルマレイミド重合体樹脂、N−ヘキシルマレイミド重合体樹脂、N−オクチルマレイミド重合体樹脂が好ましい。
また、一般式(a)で示されるN−置換マレイミド残基単位よりなるマレイミド系樹脂は、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて一般式(a)で示されるN−置換マレイミド残基単位以外の残基単位を含有するものであってもよく、該残基単位としては、例えば無水マレイン酸残基単位;スチレン残基単位、α−メチルスチレン残基単位等のスチレン類残基単位;アクリル酸残基単位;アクリル酸メチル残基単位、アクリル酸エチル残基単位、アクリル酸ブチル残基単位等のアクリル酸エステル残基単位;メタクリル酸残基単位;メタクリル酸メチル残基単位、メタクリル酸エチル残基単位、メタクリル酸ブチル残基単位等のメタクリル酸エステル残基単位;;酢酸ビニル残基単位、プロピオン酸ビニル残基単位等のビニルエステル類残基単位;アクリロニトリル残基単位;メタクリロニトリル残基単位等の1種又は2種以上を挙げることができる。
また、マレイミド系樹脂としては、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー(以下、GPCと記す。)により測定した溶出曲線より得られる標準ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が1×10以上のものであることが好ましく、特に機械特性に優れ、塗工時の成形加工性に優れた光学補償フィルムとなることから2×10以上2×10以下であることが好ましい。
マレイミド系樹脂の製造方法としては、該マレイミド系樹脂が得られる限りにおいて如何なる方法により製造してもよく、例えばN−置換マレイミド類、場合によってはN−置換マレイミド類と共重合可能な単量体を併用しラジカル重合あるいはラジカル共重合を行うことにより製造することができる。この際のN−置換マレイミド類としては、例えばN−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−クロロエチルマレイミド、N−メトキシエチルマレイミド、N−n−プロピルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−n−ブチルマレイミド、N−イソブチルマレイミド、N−s−ブチルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド、N−ヘキシルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−オクチルマレイミド等の1種又は2種以上が挙げられ、共重合可能な単量体としては、例えば無水マレイン酸;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸エステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等のビニルエステル類;アクリロニトリル;メタクリロニトリル等の1種又は2種以上を挙げることができる。
また、ラジカル重合法としては、公知の重合方法で行うことが可能であり、例えば塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、沈殿重合法、乳化重合法等のいずれもが採用可能である。
ラジカル重合法を行う際の重合開始剤としては、例えばベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等の有機過酸化物;2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−ブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)等のアゾ系開始剤が挙げられる。
そして、溶液重合法、懸濁重合法、沈殿重合法、乳化重合法において使用可能な溶媒として特に制限はなく、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族溶媒;メタノール、エタノール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール系溶媒;シクロヘキサン;ジオキサン;テトラヒドロフラン(THF);アセトン;メチルエチルケトン;ジメチルホルムアミド;酢酸イソプロピル;水;N−メチルピロリドン等が挙げられ、これらの混合溶媒も挙げられる。
また、ラジカル重合を行う際の重合温度は、重合開始剤の分解温度に応じて適宜設定することができ、一般的には40〜150℃の範囲で行うことが好ましい。
本発明のヘーズが2%以下であるポリプロピレン系樹脂フィルムの少なくとも片面にマレイミド系樹脂フィルム含む光学補償フィルムの製造方法としては、前記マレイミド系樹脂を溶媒に溶解した溶液をポリプロピレン系樹脂フィルム上に塗工後、加熱等により溶媒を除去する方法が好ましく用いられる。なお、マレイミド系樹脂からなる塗工膜は塗工のみで膜の厚み方向の位相差が発現するという特異な挙動を示すことを見出している。
使用する溶剤については特に制限はなく、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ニトロベンゼン等の芳香族系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等の酢酸エステル系溶剤;ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、デカン等の炭化水素系溶剤;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール系溶剤;四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、トリクロロエタン等の塩素系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤;N−メチルピロリドン等が挙げられ、これらは2種類以上組み合わせて用いることが出来る。
また、塗工方法としては、例えばドクターブレード法、バーコーター法、グラビアコーター法、スロットダイコーター法、リップコーター法、コンマコーター法等が用いられる。工業的には薄膜塗工はグラビアコーター法、厚膜塗工はコンマコーター法が一般的である。
溶液塗工においては、より容易に高い透明性を有し、且つ厚み精度、表面平滑性に優れた光学補償フィルムが得られることから、溶液粘度10〜10000cpsとすることが好ましく、特に100〜5000cpsとすることが好ましい。この際の該マレイミド系樹脂の塗工厚は、塗工膜の厚み方向の位相差量により決められ、その中でも優れた表面平滑性、視野角改良効果を有する光学補償フィルムが得られることから、乾燥後1〜50μmが好ましく、さらに好ましくは3〜30μm、特に好ましくは5〜20μmである。これらの塗工は片面でも、両面に施すことも可能である。また塗工前に、ポリプロピレン系樹脂フィルムをコロナ処理、オゾン処理等で表面処理することが好ましい。エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂で表面処理することも可能である。
本発明のヘーズが2%以下であるポリプロピレン系樹脂フィルムにマレイミド系樹脂フィルム含む光学補償フィルムは、下記式(1)により示される波長550nmで測定した面内位相差(Re)が0〜150nm、好ましくは0〜100nm、下記式(2)で示される波長550nmで測定した面外位相差(Rth)が50〜300nm、好ましくは100〜250nmである。
Re=(ny−nx)×d (1)
(ここで、nyはフィルム面内の遅相軸方向の平均屈折率、nxは遅相軸と直交するフィルム面内の平均屈折率、nzはフィルム厚み方向の平均屈折率、dはフィルムの厚みを示す。)
Rth=〔(nx+ny)/2−nz〕×d (2)
(ここで、nyはフィルム面内の遅相軸方向の平均屈折率、nxは遅相軸と直交するフィルム面内の平均屈折率、nzはフィルム厚み方向の平均屈折率、dはフィルムの厚みを示す。)
本発明の光学補償フィルムは熱安定性を高めるために酸化防止剤が配合されていても良い。該酸化防止剤としては、例えばヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、その他酸化防止剤が挙げられ、これら酸化防止剤はそれぞれ単独又は併用して用いても良い。そして、相乗的に酸化防止作用が向上することからヒンダードフェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止剤を併用して用いることが好ましく、その際には例えばヒンダードフェノール系酸化防止剤100重量部に対してリン系酸化防止剤を100〜500重量部で混合して使用することが特に好ましい。また、酸化防止剤の添加量としては、本発明の光学補償フィルムを構成するマレイミド系樹脂フィルムにおけるマレイミド系樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましく、特に0.5〜1重量部好ましい。さらに、紫外線吸収剤として、例えばベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、トリアジン、ベンゾエートなどの紫外線吸収剤を必要に応じて配合していてもよい。
本発明の光学補償フィルムは、偏光板と積層して円あるいは楕円偏光板として用いることもできるし、さらに、ポリビニルアルコール/沃素等からなる偏光子と積層し偏光板とすることもできる。また、本発明の光学補償フィルム同士又は他の光学補償フィルムと積層することもできる。
本発明により、液晶ディスプレイのコントラストや視角特性の補償フィルムや反射防止フィルムとして有用な、低ヘーズで位相差安定性に優れた光学補償フィルムを提供することができる。
以下に本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によりなんら制限されるものではない。なお、断りのない限り用いた試薬は市販品を用いた。
〜数平均分子量の測定〜
カラム(東ソー株式会社製、商品名TSK−GEL GMHHR−H)を装着したゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)(東ソー株式会社製、商品名HLC−8020)を用い、カラム温度40℃、流量1.0ml/分の条件下で、THFを溶剤とし標準ポリスチレン換算値として求めた。
〜光線透過率の測定〜
JIS K 7361−1(1997年版)に準拠して測定を行った。
〜ヘーズの測定〜
JIS K 7136(2000年版)に準拠して測定を行った。
〜面内位相差(Re)、面外位相差(Rth)〜
試料傾斜型自動複屈折計(王子計測機器(株)製、商品名KOBRA−WR)を用いて測定波長550nmで3次元屈折率を測定し、その3次元屈折率より面外位相差(Rth)、面内位相差(Re)を計算した。
〜位相差の安定性の評価〜
90℃で24時間熱処理を実施した後、下記式(3)により示される熱処理前後の面外位相差の比(保持率)により、位相差の安定性を評価した。
保持率(%)=Rth2/Rth1×100 (3)
(ここで、Rth1は熱処理前の面外位相差、Rth2は熱処理後の面外位相差を示す。)
製造例1 ポリプロピレン系樹脂フィルムの製造
エチレンユニットを約5重量%含むプロピレン/エチレンランダム共重合体(住友化学製)を二軸押出機(日本製鋼所製TEX:L/D=30)で溶融混錬し、Tダイより押出し溶融状フィルムを金属製冷却ロール(設定温度15℃)と、その金属製冷却ロール(設定温度15℃)の周方向に圧接して回転する弾性体を含むタッチロールとの間に、挟圧させて急冷固化(10秒)することで、透明性に優れるポリプロピレン系樹脂フィルムを得た。なお、ヘーズは0.8%であった。
製造例2 ポリプロピレン系樹脂フィルムの製造
メタロセンポリプロピレン(日本ポリプロ製)を二軸押出機(日本製鋼所製TEX:L/D=30)で溶融混錬し、Tダイより押出し溶融状フィルムを金属製冷却ロール(設定温度15℃)と、その金属製冷却ロール(設定温度15℃)の周方向に圧接して回転する弾性体を含むタッチロールとの間に、挟圧させて急冷固化(5秒)することで、透明性に優れるポリプロピレン系樹脂フィルムを得た。なお、ヘーズは0.6%であった。
製造例3 ポリプロピレン系樹脂フィルムの製造
製造例1に記載のポリプロピレン系樹脂を二軸押出機(日本製鋼所製TEX:L/D=30)で溶融混錬し、Tダイより押出し溶融状フィルムを金属製冷却ロール(設定温度45℃)と、その金属製冷却ロール(設定温度45℃)の周方向に圧接して回転する弾性体を含むタッチロールとの間に、挟圧させて急冷固化(1分20秒)することで、ポリプロピレン系樹脂フィルムを得た。なお、ヘーズは3.2%であった。
合成例1(N−n−ブチルマレイミド重合体樹脂の合成例)
ガラス封管中に、N−n−ブチルマレイミド32.4g、重合開始剤としてジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート0.054gを仕込み、窒素置換後、重合温度60℃、重合時間5時間の条件にてラジカル重合反応を行なった。反応後、クロロホルムを加えポリマー溶液とした後に、過剰のメタノールと混合することにより重合体を析出させた。得られた重合体を濾過後、メタノールで十分洗浄し80℃にて乾燥し20gのN−n−ブチルマレイミド重合体樹脂を得た。得られたN−n−ブチルマレイミド重合体樹脂の数平均分子量は120000であった。
合成例2(N−n−ヘキシルマレイミド重合体樹脂の製造例)
ガラス封管中に、N−n−ヘキシルマレイミド40g、重合開始剤として、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート0.05gを仕込み、窒素置換後、重合温度60℃、重合時間5時間の条件にてラジカル重合反応を行なった。反応後、クロロホルムを加えポリマー溶液とした後に、過剰のメタノールと混合することにより重合体を析出させた。得られた重合体を濾過後、メタノールで十分洗浄し80℃にて乾燥し32gのN−n−ヘキシルマレイミド重合体樹脂を得た。得られたN−n−ヘキシルマレイミド重合体樹脂の数平均分子量は160000であった。
実施例1
合成例1で得られたN−n−ブチルマレイミド重合体樹脂をトルエンおよびメチルエチルケトンの1:1の混合溶剤に溶解し15%溶液とし、コーターにより製造例1で作成し、塗工前にコロナ処理したポリプロピレン系樹脂フィルム上に塗工し50℃で5分、100℃で2分乾燥しポリプロピレン系樹脂フィルムの片面にマレイミド系樹脂フィルム含むフィルムを得た。マレイミド系樹脂フィルムの厚みは14μmであった。得られたフィルムの全光線透過率は92%、ヘーズ0,8%、面内位相差(Re)は4nm、面外位相差(Rth)は125nmであった。得られたフィルムを90℃に設定したオーブンに24時間セットし位相差の安定性を測定したところ位相差変化は見られず保持率は100%であった。
よって、得られたフィルムは、低ヘーズで、位相差の発現性、安定性に優れることから光学補償フィルムに適したものである。
実施例2
合成例1で得られたN−n−ブチルマレイミド重合体樹脂をトルエンおよびメチルエチルケトンの1:1の混合溶剤に溶解し15%溶液とし、コーターにより製造例2で作成し、塗工前に両面をコロナ処理したポリプロピレン系樹脂フィルムの両面に塗工し50℃で5分、120℃で2分乾燥しポリプロピレン系樹脂フィルムの両面にマレイミド系樹脂フィルム含むフィルムを得た。マレイミド系樹脂フィルムの厚みは片面6μmで両面で12μmであった。得られたフィルムの全光線透過率は93%、ヘーズ0,4%、面内位相差(Re)は35nm、面外位相差(Rth)は138nmであった。得られたフィルムを90℃に設定したオーブンに24時間セットし位相差の安定性を測定したところ保持率は99%であった。
よって、得られたフィルムは、低ヘーズで、位相差の発現性、安定性に優れることから光学補償フィルムに適したものである。
実施例3
合成例2で得られたN−n−ヘキシルマレイミド重合体をメチルエチルケトン溶剤に溶解し18%溶液とし、コーターにより製造例1で作成し、塗工前にコロナ処理したポリプロピレン系樹脂フィルム上に塗工し50℃で3分、100℃で2分乾燥しポリプロピレン系樹脂フィルムの片面にマレイミド系樹脂フィルム含むフィルムを得た。マレイミド系樹脂フィルムの厚みは16μmであった。得られたフィルムの全光線透過率は92%、ヘーズ0,8%、面内位相差(Re)は3nm、面外位相差(Rth)は128nmであった。得られたフィルムを90℃に設定したオーブンに24時間セットし位相差の安定性を測定したところ保持率は99%であった。
よって、得られたフィルムは、低ヘーズで、位相差の発現性、安定性に優れることから光学補償フィルムに適したものである。
比較例1
製造例1で製造したポリプロピレン系樹脂フィルムの光学特性を評価した。全光線透過率92%、ヘーズは0.8%と透明性に優れていたが、面内位相差(Re)は3nm、面外位相差(Rth)は2nmであった。
よって、マレイミド系樹脂フィルムを用いなかったことから、面外位相差が小さく光学補償フィルムとして十分な位相差を有していなかった。
比較例2
製造例2で製造したポリプロピレン系樹脂フィルムの光学特性を評価した。全光線透過率93%、ヘーズは0.6%と透明性に優れていたが、面内位相差(Re)は34nm、面外位相差(Rth)は32nmであった。
よって、マレイミド系樹脂フィルムを用いなかったことから、面外位相差が小さく光学補償フィルムとして十分な位相差を有していなかった。
比較例3
製造例3で製造したポリプロピレン系樹脂フィルムの光学特性を評価した。全光線透過率91%、ヘーズは3.2%であり、光散乱の大きなフィルムであった。面内位相差(Re)は5nm、面外位相差(Rth)は5nmであった。
よって、マレイミド系樹脂フィルムを用いなかったことから光学補償フィルムとして十分なヘーズ及び面外位相差を有していなかった。
比較例4
合成例1で得られたN−n−ブチルマレイミド重合体樹脂をトルエンおよびメチルエチルケトンの1:1の混合溶剤に溶解し15%溶液とし、コーターにより製造例3で作成し、塗工前にコロナ処理したポリプロピレン系樹脂フィルム上に塗工し50℃で5分、100℃で2分乾燥しポリプロピレン系樹脂フィルムの片面にマレイミド系樹脂フィルム含むフィルムを得た。マレイミド系樹脂フィルムの厚みは15μmであった。得られたフィルムの全光線透過率は90%であったが、ヘーズ6.8%と非常に光散乱の大きなフィルムであった。面内位相差(Re)は5nm、面外位相差(Rth)は122nmであり、得られたフィルムを90℃に設定したオーブンに24時間セットし位相差の安定性を測定したところ位相差変化は見られず保持率は99%であった。
よって、得られたフィルムは、ヘーズ2%より大きいポリプロピレン系樹脂フィルムを用いたことから光学補償フィルムとして十分なヘーズを有していなかった。
比較例5
合成例2で得られたN−n−ヘキシルマレイミド重合体をメチルエチルケトン溶剤に溶解し18%溶液とし、コーターにより製造例3で作成し、塗工前にコロナ処理したポリプロピレン系樹脂フィルム上に塗工し50℃で3分、100℃で2分乾燥しポリプロピレン系樹脂フィルムの片面にマレイミド系樹脂フィルム含むフィルムを得た。マレイミド系樹脂フィルムの厚みは15μmであった。得られたフィルムの全光線透過率は90%であったが、ヘーズ3.4%と非常に光散乱の大きなフィルムであった。面内位相差(Re)は5nm、面外位相差(Rth)は122nmであり、得られたフィルムを90℃に設定したオーブンに24時間セットし位相差の安定性を測定したところ位相差変化は見られず保持率は99%であった。
よって、得られたフィルムは、ヘーズ2%より大きいポリプロピレン系樹脂フィルムを用いたことから光学補償フィルムとして十分なヘーズを有していなかった。
比較例6
合成例1で得られたN−n−ブチルマレイミド重合体樹脂をトルエンおよびメチルエチルケトンの1:1の混合溶剤に溶解し15%溶液とし、コーターによりトリアセチルセルロース(富士フイルム製、厚み80μm)に塗工し50℃で5分、100℃で2分乾燥しトリアセチルセルロースフィルムの片面にマレイミド系樹脂フィルム含むフィルムを得た。マレイミド系樹脂フィルムの厚みは12μmであった。得られたフィルムの全光線透過率は92%、ヘーズ0,8%、面内位相差(Re)は5nm、面外位相差(Rth)は142nmであった。得られたフィルムを90℃に設定したオーブンに24時間セットし位相差の安定性を測定したところ保持率は128%であり位相差の安定性に劣るものであった。
よって、ポリプロピレン系樹脂フィルムを用いなかったことから、位相差の安定性に劣り光学補償フィルムとして十分な位相差の安定性を有していなかった。

Claims (6)

  1. ヘーズが2%以下であるポリプロピレン系樹脂フィルムの少なくとも片面に1〜14μmの厚みであるマレイミド系樹脂フィルム含むフィルムであって、下記式(1)により示される波長550nmで測定した面内位相差(Re)が、0〜150nmであり、下記式(2)により示される波長550nmで測定した面外位相差(Rth)が、100〜250nmであることを特徴とする光学補償フィルム。
    Re=(ny−nx)×d (1)
    Rth=〔(nx+ny)/2−nz〕×d (2)
    (ここで、nyはフィルム面内の遅相軸方向の平均屈折率、nxは遅相軸と直交するフィルム面内の平均屈折率、nzはフィルム厚み方向の平均屈折率、dはフィルムの厚みを示す。)
  2. ポリプロピレン系樹脂フィルムの少なくとも片面にマレイミド系樹脂を塗工したフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の光学補償フィルム。
  3. ポリプロピレン系樹脂フィルムが、ポリプロピレン系樹脂からフィルムを製造する工程で溶融状フィルムを0〜30℃の冷却ロールで急冷され製造されたポリプロピレン系樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学補償フィルム。
  4. マレイミド系樹脂が、下記一般式(a)で示されるN−置換マレイミド残基単位よりなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学補償フィルム。
    Figure 0005544876
    (ここで、Rは、炭素数1〜18の直鎖状アルキル基,炭素数1〜18の分岐状アルキル基,炭素数1〜18の環状アルキル基、ハロゲン基、エーテル基、エステル基、アミド基を示す。)
  5. ポリプロピレン系樹脂フィルムが表面処理されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学補償フィルム。
  6. ポリプロピレン系樹脂フィルムがコロナ処理にて表面処理されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光学補償フィルム。
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