JP5544553B2 - ピリピロペン誘導体の製造法およびその製造中間体 - Google Patents

ピリピロペン誘導体の製造法およびその製造中間体 Download PDF

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Description

関連出願の参照
本特許出願は、先に出願された日本国における特許出願である特願2007−210804号(出願日:2007年8月13日)に基づく優先権の主張を伴うものである。この先の特許出願における全開示内容は、引用することにより本明細書の一部とされる。
発明の背景
技術分野
本発明は、害虫防除剤として有用なピリピロペン誘導体の製造法に関するものであり、より詳細には、1位および11位にアシルオキシ基を有し、7位に水酸基を有するピリピロペン誘導体の製造法に関するものである。
背景技術
1位および11位にアシルオキシ基を有し、7位が水酸基であるピリピロペン誘導体は、WO2006/129714に記載されるように、害虫に対して防除効果を示す化合物である。
1位および11位にアシルオキシ基を有し、7位が水酸基であるピリピロペン誘導体の製造法としては、WO2006/129714および特開平8−259569号公報に、1,7,11−トリアシルオキシ体を原料とした非選択的なアシルオキシ基の加水分解によって生じる複数の生成物から精製または単離する方法が開示されている。しかし、この方法は低収率であり、大量合成に適用できないなどの問題がある。
また、特開平8−259569号公報には、ピリピロペン誘導体の合成に保護基を組み合わせて用いることが記載されており、Journal of Antibiotics 49巻11号1149頁1996年、Bioorganic Medicinal Chemistry Letter 5巻22号2683頁1995年、特開平8−269065号公報、およびWO2008/013336には、保護基を利用して7位にアシル基を導入した合成例が開示されている。しかし、1位および11位にアシルオキシ基を有し、7位が水酸基であるピリピロペン誘導体の製造に保護基を利用する具体的な方法は開示されていない。
発明の概要
本発明者らは、適当な保護基を用いることによって、天然物として得られるピリピロペンA物質(特開平8−259569号公報;Bioorganic Medicinal Chemistry Letter 5巻22号2683頁1995年;WO2004/060065)から、1位および11位がアシルオキシ基であり、7位が水酸基であるピリピロペン誘導体を高収率で製造できることを見出した。本発明はこの知見に基づくものである。
従って、本発明の目的は、害虫防除剤として有用なピリピロペン誘導体の製造法、およびその製造中間体である化合物を提供することにある。
そして、本発明の第一の態様によれば、次式C:
Figure 0005544553
[式中、R’は、直鎖、分岐鎖、または環状のC2−6アルキルカルボニル基(この基のアルキル部分が分岐鎖または環状であるときは、C3−6アルキルカルボニル基)を表す]
で表される化合物Cを製造する方法が提供され、該方法は、
(a) 次式A1:
Figure 0005544553
[式中、Acは、アセチル基を表す]
で表される化合物A1の7位アセチル基を、塩基を用いて加水分解することにより選択的に脱アシル化した後、7位の水酸基を保護することによって、次式B1:
Figure 0005544553
[式中、
Acは、上記で定義したとおりであり、
1aは、置換されていてもよい直鎖C2−4アルキルカルボニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい−SiR基(ここで、R、RおよびRは、互いに独立して、直鎖もしくは分岐鎖状のC1−6アルキル基、またはフェニル基を表す)、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ−C1−6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルチオ−C1−6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい直鎖、分岐鎖もしくは環状のC1−4アルキル基(この基が分岐鎖または環状であるときは、C3−4アルキル基)、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−6アルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−6アルキニル基、置換されていてもよいベンジル基、または置換されていてもよい飽和もしくは不飽和の5もしくは6員の複素環基を表し、
ここで、R1aにおいて、アルキルカルボニル基が有してもよい置換基は、ハロゲン原子、C1−4アルキルオキシ基、C1−4ハロアルキルオキシ基、C1−4アルキルカルボニル基、C1−4ハロアルキルカルボニル基、C1−4アルキルカルボニルオキシ基およびC1−4ハロアルキルカルボニルオキシ基からなる群から選択されるものであり、複素環基およびベンジル基が有してもよい置換基は、ハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルキルオキシ基、C1−4ハロアルキルオキシ基、C1−4アルキルチオ基、C1−4ハロアルキル基、C1−4アルキルカルボニル基、C1−4ハロアルキルカルボニル基、C1−4アルキルカルボニルオキシ基、C1−4ハロアルキルカルボニルオキシ基、ニトロ基およびシアノ基からなる群から選択されるものである]
で表される化合物B1を得た後、化合物B1の1位および11位のアセチル基を、塩基を用いて加水分解することにより脱アシル化することによって、次式Fa:
Figure 0005544553
[式中、R1aは、上記で定義したとおりである]
で表される化合物Faを得る工程、または
(a) 化合物A1または次式A4’:
Figure 0005544553
[式中、A’、A’およびA11’は、同一または異なっていてもよく、アセチル基またはプロピオニル基を表し、但し、A’、A’およびA11’が同時にアセチル基を表すことはない]
で表される化合物A4’の1位、7位および11位のアシル基を、塩基を用いて加水分解することにより脱アシル化した後、1位および11位の水酸基を保護することによって、次式D:
Figure 0005544553
[式中、2つのRは、互いに一緒になって、次式D−1、D−2、D−3およびD−4:
Figure 0005544553
(式中、Yは、水素原子またはC1−4アルキル基を表し、Xは、同一または異なってもよく、水素原子、C1−4アルコキシ基またはニトロ基を表し、nは0〜5を表す)から選択される基を表す]
で表される化合物Dを得た後、化合物Dの7位の水酸基を保護することにより、次式E:
Figure 0005544553
[式中、
1bは、ホルミル基、置換されていてもよい直鎖C1−4アルキルカルボニル基、置換されていてもよいベンジル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい−SiR基(ここで、R、RおよびRは、互いに独立して、直鎖もしくは分岐鎖状のC1−6アルキル基、またはフェニル基を表す)、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ−C1−6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルチオ−C1−6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい直鎖、分岐鎖もしくは環状のC1−4アルキル基(この基が分岐鎖または環状であるときは、C3−4アルキル基)、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−6アルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−6アルキニル基、または置換されていてもよい飽和もしくは不飽和の5もしくは6員の複素環基を表し、
ここで、R1bにおいて、アルキルカルボニル基が有してもよい置換基は、ハロゲン原子、C1−4アルキルオキシ基、C1−4ハロアルキルオキシ基、C1−4アルキルカルボニル基、C1−4ハロアルキルカルボニル基、C1−4アルキルカルボニルオキシ基およびC1−4ハロアルキルカルボニルオキシ基からなる群から選択されるものであり、複素環基およびベンジル基が有してもよい置換基は、ハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルキルオキシ基、C1−4ハロアルキルオキシ基、C1−4アルキルチオ基、C1−4ハロアルキル基、C1−4アルキルカルボニル基、C1−4ハロアルキルカルボニル基、C1−4アルキルカルボニルオキシ基、C1−4ハロアルキルカルボニルオキシ基、ニトロ基およびシアノ基からなる群から選択されるものであり、
は、上記で定義したとおりである]
で表される化合物Eを得て、さらに化合物Eにおける1位および11位の保護基を脱保護することによって、次式Fb:
Figure 0005544553
[式中、R1bは、上記で定義したとおりである]
で表される化合物Fbを得る工程、ならびに
(b) 化合物FaまたはFbにおける1位および11位の水酸基を目的とするR’に対応するアシル化剤でアシル化することによって、次式B2aまたはB2b:
Figure 0005544553
[式中、R1a、R1bおよびR’は、上記で定義したとおりである]
で表される化合物B2aまたは化合物B2bを得た後、化合物B2aまたは化合物B2bの7位の保護基を脱保護する工程
を含んでなる。
本発明の第二の態様によれば、次式B2a:
Figure 0005544553
[式中、R1aは、上記で定義したとおりであり、R’は、環状のC3−6アルキルカルボニル基を表す]
で表される化合物B2aを製造する方法が提供され、該方法は、
前記化合物A1の7位アセチル基を、塩基を用いて加水分解することにより選択的に脱アシル化した後、7位の水酸基を保護することによって、次式B1:
Figure 0005544553
[式中、AcおよびR1aは、上記で定義したとおりである]
で表される化合物B1を得た後、化合物B1の1位および11位のアセチル基を、塩基を用いて加水分解することにより脱アシル化することによって、次式Fa:
Figure 0005544553
[式中、R1aは、上記で定義したとおりである]
で表される化合物Faを得て、次に、化合物Faにおける1位および11位の水酸基を目的とするR’に対応するアシル化剤でアシル化することを含んでなる。
また、本発明の第三の態様によれば、前記化合物B2b(式B2b中のR’は環状のC3−6アルキルカルボニル基を表す)を製造する方法が提供され、該方法は、
次式A4:
Figure 0005544553
[式中、A、AおよびA11は、同一または異なっていてもよく、アセチル基またはプロピオニル基を表す]
で表される化合物A4の1位、7位および11位のアシル基を、塩基を用いて加水分解することにより脱アシル化した後、1位および11位の水酸基を保護することによって、前記化合物Dを得た後、化合物Dの7位の水酸基を保護することにより前記化合物Eを得て、さらに化合物Eにおける1位および11位の保護基を脱保護することによって前記化合物Fbを得て、次に、化合物Fbにおける1位および11位の水酸基をR’に対応するアシル化剤でアシル化することを含んでなる。
本発明の第四の態様によれば、前記化合物C(式C中のR’は環状のC3−6アルキルカルボニル基を表す)を製造する方法が提供され、該方法は、前記化合物Fbにおける1位および11位の水酸基をR’に対応するアシル化剤でアシル化することによって前記化合物B2bを得た後、化合物B2bの7位の保護基を脱保護することを含んでなる。
本発明の第五の態様によれば、前記化合物Cを製造する方法が提供され、該方法は、前記化合物A4の1位、7位および11位のアシル基を、塩基を用いて加水分解することにより脱アシル化した後、1位および11位の水酸基を保護することによって前記化合物Dを得た後、化合物Dの7位の水酸基を保護することにより前記化合物Eを得て、さらに化合物Eにおける1位および11位の保護基を脱保護することによって前記化合物Fbを得て、次に、化合物Fbにおける1位および11位の水酸基をR’に対応するアシル化剤でアシル化することによって前記化合物B2bを得た後、化合物B2bの7位の保護基を脱保護することを含んでなる。
本発明の第六の態様によれば、1位および11位にアシルオキシ基を有し、7位に水酸基を有するピリピロペン誘導体の製造中間体として有用な化合物が提供され、該化合物は、次式B2b:
Figure 0005544553
[式中、R1bは、上記で定義したとおりであり、R’は、環状のC3−6アルキルカルボニル基を表す]
で表される。
本発明によれば、1位および11位にアシルオキシ基を有し、7位に水酸基を有する、害虫防除剤として有用なピリピロペン誘導体を高収率で製造することが可能となる。
発明の具体的説明
本明細書において、「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味する。
本明細書において、置換基または置換基の一部としての「アルキル」、「アルケニル」または「アルキニル」という用語はそれぞれ、特に定義されていない限り、直鎖状、分岐鎖状、環状またはそれらの組み合わせのアルキル、アルケニルまたはアルキニルを意味する。
本明細書において、置換基に付される「Ca−b」との記号は、その置換基に含まれる炭素原子の数がa個からb個までであることを意味する。また、「Ca−bアルキルカルボニル」という場合の「Ca−b」とは、カルボニル部分の炭素原子を除いた、アルキル部分の炭素原子の数がa個からb個までであることを意味する。
本明細書において、「ハロアルキル基」との用語は、少なくとも一つのハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味する。同様に、「ハロアルキルオキシ基」、「ハロアルキルカルボニル基」および「ハロアルキルカルボニルオキシ基」との用語は、それぞれ、少なくとも一つのハロゲン原子で置換されたアルキルオキシ基、アルキルカルボニル基およびアルキルカルボニルオキシ基を意味する。
R’が表す、直鎖、分岐鎖または環状のC2−6アルキルカルボニル基(この基のアルキル部分が分岐鎖または環状であるときは、C3−6アルキルカルボニル基)の具体例としては、シクロプロパンカルボニル基、プロピオニル基等が挙げられる。このアルキルカルボニル基は、好ましくは環状のC3−6アルキルカルボニル基とされ、より好ましくはシクロプロパンカルボニル基とされる。
1aおよびR1bが表す−SiR基(ここで、R、RおよびRは、互いに独立して、直鎖もしくは分岐鎖状のC1−6アルキル基、またはフェニル基を表す)の具体例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等が挙げられる。この−SiR基は置換されていてもよく、その置換基としてはハロゲン原子が挙げられる。この−SiR基は、R、RおよびRの全てが直鎖もしくは分岐鎖状のC1−6アルキル基を表すアルキルシリル基であることが好ましく、より好ましくはtert−ブチルジメチルシリル基とされる。
1aおよびR1bが表す、直鎖、分岐鎖または環状のC1−4アルキル基(この基が分岐鎖または環状であるときは、C3−4アルキル基)の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。このアルキル基は置換されていてもよく、その置換基としてはハロゲン原子が挙げられる。
1aおよびR1bが表すC2−6アルケニル基の具体例としては、ビニル基、(1−または2−)プロペニル基、(1−、2−または3−)ブテニル基、(1−、2−、3−または4−)ペンテニル基、(1−、2−、3−、4−または5−)ヘキセニル基等が挙げられる。このアルケニル基は置換されていてもよく、その置換基としてはハロゲン原子が挙げられる。
1aおよびR1bが表すC2−6アルキニル基の具体例としては、エチニル基、(1−または2−)プロピニル基、(1−、2−または3−)ブチニル基、(1−、2−、3−または4−)ペンチニル基、(1−、2−、3−、4−または5−)ヘキシニル基等が挙げられる。このアルキニル基は置換されていてもよく、その置換基としてはハロゲン原子が挙げられる。
1aおよびR1bが表す、飽和または不飽和の5または6員の複素環基の具体例としては、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオフラニル基等が挙げられる。この複素環基は置換されていてもよく、その置換基としては、ハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルキルオキシ基、C1−4ハロアルキルオキシ基、C1−4アルキルチオ基、C1−4ハロアルキル基、C1−4アルキルカルボニル基、C1−4ハロアルキルカルボニル基、C1−4アルキルカルボニルオキシ基、C1−4ハロアルキルカルボニルオキシ基、ニトロ基およびシアノ基が挙げられる。この複素環基は、好ましくはテトラヒドロピラニル基とされる。
1aが表す、直鎖C2−4アルキルカルボニル基の具体例としては、プロピオニル基、プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基等が挙げられる。このアルキルカルボニル基は置換されていてもよく、その置換基としては、ハロゲン原子、C1−4アルキルオキシ基、C1−4ハロアルキルオキシ基、C1−4アルキルカルボニル基、C1−4ハロアルキルカルボニル基、C1−4アルキルカルボニルオキシ基およびC1−4ハロアルキルカルボニルオキシ基が挙げられる。
1bが表す、直鎖C1−4アルキルカルボニル基の具体例としては、アセチル基、プロピオニル基、プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基等が挙げられる。このアルキルカルボニル基は置換されていてもよく、その置換基としては、ハロゲン原子、C1−4アルキルオキシ基、C1−4ハロアルキルオキシ基、C1−4アルキルカルボニル基、C1−4ハロアルキルカルボニル基、C1−4アルキルカルボニルオキシ基およびC1−4ハロアルキルカルボニルオキシ基が挙げられる。
1aおよびR1bが表すC1−6アルキルオキシ−C1−6アルキル基は置換されていてもよく、その置換基としては、ハロゲン原子が挙げられる。
1aおよびR1bが表すC1−6アルキルチオ−C1−6アルキル基は置換されていてもよく、その置換基としては、ハロゲン原子が挙げられる。
1aおよびR1bが表すベンジル基は置換されていてもよく、その置換基としては、ハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルキルオキシ基、C1−4ハロアルキルオキシ基、C1−4アルキルチオ基、C1−4ハロアルキル基、C1−4アルキルカルボニル基、C1−4ハロアルキルカルボニル基、C1−4アルキルカルボニルオキシ基、C1−4ハロアルキルカルボニルオキシ基、ニトロ基およびシアノ基が挙げられる。
1aは、好ましくはハロゲン原子で置換されていてもよい−SiR基(ここで、R、RおよびRは、互いに独立して、直鎖もしくは分岐鎖状のC1−6アルキル基、またはフェニル基を表す)、または置換されていてもよい飽和もしくは不飽和の5もしくは6員の複素環基とされ、より好ましくは−SiR基(ここで、R、RおよびRは、互いに独立して、直鎖もしくは分岐鎖状のC1−6アルキル基、またはフェニル基を表す)、または飽和もしくは不飽和の5もしくは6員の複素環基とされ、さらに好ましくは−SiR基(ここで、R、RおよびRは、互いに独立して、直鎖もしくは分岐鎖状のC1−6アルキル基、またはフェニル基を表す)、またはテトラヒドロピラニル基とされ、最も好ましくはtert−ブチルジメチルシリル基またはテトラヒドロピラニル基とされる。
1bは、好ましくはアセチル基、クロロアセチル基、置換されていてもよい飽和もしくは不飽和の5もしくは6員の複素環基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい−SiR基(ここで、R、RおよびRは、互いに独立して、直鎖もしくは分岐鎖状のC1−6アルキル基、またはフェニル基を表す)とされ、より好ましくはアセチル基、クロロアセチル基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい−SiR基(ここで、R、RおよびRは、互いに独立して、直鎖もしくは分岐鎖状のC1−6アルキル基、またはフェニル基を表す)とされ、さらに好ましくはアセチル基、クロロアセチル基またはtert−ブチルジメチルシリル基とされ、最も好ましくはアセチル基またはクロロアセチル基とされる。
2つのR2が一緒になって表す置換基は、好ましくは次式D−1またはD−2:
Figure 0005544553
(式中、Yは、水素原子またはC1−4アルキル基を表し、Xは、同一または異なってもよく、水素原子、C1−4アルコキシ基またはニトロ基を表し、nは0〜5を表す)とされ、より好ましくはイソプロピリデン、ベンジリデンまたはp−メトキシベンジリデンとされる。他の実施態様によれば、2つのR2が一緒になって表す置換基は、好ましくはD−1とされ、より好ましくはイソプロピリデンとされる。
、AおよびA11は、好ましくは共にアセチル基とされる。
本発明の好ましい実施態様によれば、第一の態様による方法または第五の態様による方法において、R’は、環状のC3−6アルキルカルボニル基とされる。
本発明の他の好ましい実施態様によれば、第一の態様による方法において、R1aは、ハロゲン原子で置換されていてもよい−SiR基(ここで、R、RおよびRは、互いに独立して、直鎖もしくは分岐鎖状のC1−6アルキル基、またはフェニル基を表す)、または置換されていてもよい飽和もしくは不飽和の5もしくは6員の複素環基とされる。
本発明の他の好ましい実施態様によれば、第一の態様による方法または第三の態様による方法において、R1bは、アセチル基、クロロアセチル基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい−SiR基(ここで、R、RおよびRは、互いに独立して、直鎖もしくは分岐鎖状のC1−6アルキル基、またはフェニル基を表す)とされる。
本発明の他の好ましい実施態様によれば、第一の態様による方法または第三の態様による方法において、2つのR2は、互いに一緒になって、次式のD−1またはD−2:
Figure 0005544553
(式中、Yは、水素原子またはC1−4アルキル基を表し、Xは、同一または異なってもよく、水素原子、C1−4アルコキシ基またはニトロ基を表し、nは0〜5を表す)
を表す。
本発明の他の好ましい実施態様によれば、第二の態様による方法において、R1aは、置換されていてもよい直鎖C2−4アルキルカルボニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい−SiR基(ここで、R、RおよびRは、互いに独立して、直鎖もしくは分岐鎖状のC1−6アルキル基、またはフェニル基を表す)、または置換されていてもよい飽和もしくは不飽和の5もしくは6員の複素環基とされる。
本発明の他の好ましい実施態様によれば、第六の態様による化合物において、R1bは、アセチル基、クロロアセチル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい−SiR基(ここで、R、RおよびRは、互いに独立して、直鎖もしくは分岐鎖状のC1−6アルキル基、またはフェニル基を表す)、または置換されていてもよい飽和もしくは不飽和の5もしくは6員の複素環基とされ、R’は、環状のC3−6アルキルカルボニル基とされる。
本発明のさらに別の好ましい実施態様としては、前記式B2a、式B2bおよび式CにおけるR’が、プロピオニル基またはシクロプロパンカルボニル基である、方法が挙げられる。
さらに別の好ましい実施態様としては、前記化合物Faを経由する方法であって、前記式B1、Fa、またはB2aにおけるR1aが、置換されていてもよい直鎖または分岐鎖状のアルキルシリル基、置換されていてもよい飽和もしくは不飽和の5または6員の複素環基である、方法が挙げられる。
さらに別の好ましい実施態様としては、前記化合物Fbを経由する方法であって、前記式E、Fbまたは、B2bにおけるR1bが、アセチル基、クロロアセチル基、または置換されていてもよい直鎖または分岐鎖状のアルキルシリル基である方法、が挙げられる。
さらに別の好ましい実施態様としては、前記化合物Fbを経由する方法であって、前記式DまたはEにおけるR2が、前記式D−3で示される基である、方法が挙げられる。
より好ましい実施態様としては、前記化合物D、E、FbおよびB2bを経由する方法であって、前記式DまたはEにおけるR2が、前記式D−3で示される基であり、前記式E、Fbまたは、B2bにおけるR1bが、アセチル基、クロロアセチル基、または置換されていてもよい直鎖または分岐鎖状のアルキルシリル基であり、前記式B2bおよび式CにおけるR’が、シクロプロパンカルボニル基である、方法が挙げられる。
本発明のさらに好ましい態様によれば、
次式C:
Figure 0005544553
[式中、R’は、環状のC3−6アルキルカルボニル基を表す]
で表される化合物Cを製造する方法が提供され、該方法は、次式A4:
Figure 0005544553
[式中、A、A、A11は、同一または異なっていてもよく、アセチル基またはプロピオニル基を表す]
で表される化合物A4の1位、7位および11位のアシル基を、塩基を用いて加水分解することにより脱アシル化した後、1位および11位の水酸基を保護することによって、次式D:
Figure 0005544553
[式中、2つのRは、互いに一緒になって、次式D−1:
Figure 0005544553
(式中、Yは、水素原子またはC1−4アルキル基を表す)で表される基を表す]
で表される化合物Dを得た後、化合物Dの7位水酸基を保護することにより、次式E:
Figure 0005544553
[式中、R1bは、アセチル基またはクロロアセチル基を表し、Rは、上記で定義したとおりである]
で表される化合物Eを得て、さらに化合物Eにおける1位および11位の保護基を脱保護することによって、次式Fb:
Figure 0005544553
[式中、R1bは、上記で定義したとおりである]
で表される化合物Fbを得て、次に、化合物Fbにおける1位および11位の水酸基をR’に対応するアシル化剤でアシル化することによって、次式B2b:
Figure 0005544553
[式中、R1bおよびR’は、上記で定義したとおりである]
で表される化合物B2bを得た後、化合物B2bの7位の保護基を脱保護することを含んでなる。
本発明を、以下のスキームに沿ってさらに詳細に説明する。
Figure 0005544553
上記スキームにおいて、Ac、R1a、R1b、A 、A 、A11、およびRは、上記で定義したとおりであり、R’は、直鎖、分岐鎖または環状のC2−6アルキルカルボニル基(この基のアルキル部分が分岐鎖または環状であるときは、C3−6アルキルカルボニル基)を表す。
各工程における生成物は、後処理することなく、次の工程に用いてもよい。
1−1:化合物A1からの化合物A3の製造
化合物A1は、例えば、特開平6−184158号公報、WO2004/060065、特開平8−259569号公報、またはBioorganic Medicinal Chemistry Letter 5巻22号2683頁に記載の方法で得ることができる。
化合物A1から化合物A3を製造する工程において用いられる溶媒としては、メタノールなどの炭素数1〜4のアルコール溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリルなどの非プロトン性極性有機溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン系溶媒、または水、およびこれらの混合溶媒が挙げられる。
用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、シアン化ナトリウム、シアン化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化バリウムなどの無機塩基、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、tert-ブトキシカリウムなどのアルカリ金属、アルカリ土類金属のアルコキシド、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ヒドラジン、グアニジンなどの有機塩基が挙げられ、好ましくは、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、tert-ブトキシカリウムが挙げられ、特に好ましくは、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、tert-ブトキシカリウムとされる。
塩基の使用量は、化合物A1に対して0.01〜1.2等量用いることが好ましい。反応温度は、−20℃〜50℃の範囲とすることが好ましい。反応時間は、0.5時間〜7日間の範囲とすることが好ましい。
1−2:化合物A3からの化合物B1の製造
化合物A3から化合物B1を製造する工程において、7位水酸基の保護は、目的とするR1aに対応するR1a−Hal(Halはハロゲン原子を表す)で表されるR1aのハロゲン化物、酸無水物、混合酸無水物、または3,4−ジヒドロピランを使用し、塩基の存在下、酸の存在下またはこれらの非存在下で、またはジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、カルボニルジイミダゾール、ジピリジルジスルフィド、ジイミダゾイルジスルフィド、1,3,5−トリクロロベンゾイルクロリド、1,3,5−トリクロロベンゾイル無水物、PyBop、PyBropなどの縮合剤を使用することによって行うことができる。
この工程は無溶媒で実施することもできるが、溶媒を用いて実施することもできる。用いられる溶媒としては、アセトン、ジエチルケトンなどのケトン系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルなどの非プロトン性極性有機溶媒、ピリジンなどの極性有機溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素系溶媒、トルエンなどの芳香族炭化水素系溶媒およびこれらの混合溶媒が挙げられる。
用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、tert-ブトキシカリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどが挙げられる。
用いられる酸としては、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸1水和物、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩、10−カンファースルホン酸、塩酸、硫酸などが挙げられる。
反応温度は、−20℃〜50℃の範囲とすることが好ましい。反応時間は、0.5時間〜4日間の範囲とすることが好ましい。
1−3:化合物B1からの化合物Faの製造
化合物B1から化合物Faを製造する工程において用いられる溶媒としては、メタノールなどの炭素数1〜4のアルコール溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリルなどの非プロトン性極性有機溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン系溶媒、または水、およびこれらの混合溶媒が挙げられる。
用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、シアン化ナトリウム、シアン化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化バリウムなどの無機塩基、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、tert-ブトキシカリウムなどのアルカリ金属、アルカリ土類金属のアルコキシド、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ヒドラジン、グアニジンなどの有機塩基が挙げられ、好ましくは、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げられ、特に好ましくは炭酸カリウムとされる。
塩基の使用量は、化合物B1に対して0.01〜10等量用いることが好ましい。反応温度は、−20℃〜50℃の範囲とすることが好ましい。反応時間は、0.5時間〜48時間の範囲とすることが好ましい。
2−1:化合物A4からの化合物A2の製造
化合物A4および化合物A4’としては、例えば、特開平6−184158号公報、WO94/09147、特開平8−239385号公報などに記載の方法による天然物を用いることができ、あるいは、例えば特開平8−259569号公報に記載の方法による誘導体を用いることもできる。
化合物A4から化合物A2を製造する工程において用いられる溶媒としては、メタノールなどの炭素数1〜4のアルコール溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリルなどの非プロトン性極性有機溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン系溶媒、または水、およびこれらの混合溶媒が挙げられる。
用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、シアン化ナトリウム、シアン化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化バリウムなどの無機塩基、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、tert-ブトキシカリウムなどのアルカリ金属、アルカリ土類金属のアルコキシド、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ヒドラジン、グアニジンなどの有機塩基が挙げられ、好ましくは、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げられ、特に好ましくは炭酸カリウムとされる。
塩基の使用量は、化合物A4に対して0.01〜10等量用いることが好ましい。反応温度は、−20℃〜50℃の範囲とすることが好ましい。反応時間は、0.5時間〜48時間の範囲とすることが好ましい。
この工程によれば、化合物A1または化合物A4’(化合物A4におけるA、AおよびA11がそれぞれA’、A’およびA11’である化合物)から化合物A2を同様に製造することができる。
2−2:化合物A2からの化合物Dを経た化合物Eの製造
化合物A2から化合物Dを製造する工程において用いられる溶媒としては、アセトン、ジエチルケトンなどのケトン系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルなどの非プロトン性極性有機溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素系溶媒、トルエンなどの芳香族炭化水素系溶媒、およびこれらの混合溶媒が挙げられる。
1位および11位の水酸基の保護には、目的とするRに対応するジメトキシプロパン、アセトン、置換されていてもよいベンズアルデヒドまたはそのジメチルアセタール体、2−メトキシプロペン、2−エトキシプロペン、ホスゲン、トリホスゲン、トリクロロアセチルクロリド、p−ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド、カルボニルジイミダゾールなどを用いることができる。また、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸1水和物、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩、10−カンファースルホン酸、フッ化水素、塩酸、臭化水素、硫酸、ヨウ素、塩化鉄、塩化スズ、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、トリメチルクロロシラン、トリメチルシリルトリフレート、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノンなどの酸触媒(好ましくはp−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩およびp−トルエンスルホン酸)を、化合物A2に対して0.001〜20等量(より好ましくは0.01〜5等量、さらに好ましくは0.01〜0.04等量)の使用量で用いることが好ましい。
反応温度は、好ましくは−20℃〜50℃の範囲とされ、より好ましくは室温〜50℃の範囲とされる。反応時間は、0.5時間〜48時間の範囲とすることが好ましい。
さらに詳しくは、例えば、RがD−1である化合物DおよびEを得る場合は、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸1水和物、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩、10−カンファースルホン酸などの酸触媒を、化合物A2に対して0.001〜20等量、好ましくは0.01〜5等量、より好ましくは0.01〜0.04等量の量で使用し、ジメトキシプロパン、2−メトキシプロペン、2−エトキシプロペンなどの保護基導入試薬と反応させるか、あるいはアセトン溶媒中でp−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩、硫酸または硫酸銅を、化合物A2に対して0.001〜20等量の量で使用して反応させることができる。
がD−2である化合物DおよびEを得る場合は、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸1水和物、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩、塩化亜鉛などの酸触媒を、化合物A2に対して0.001〜20等量の量で使用し、置換されていてもよいベンズアルデヒドまたはそのジメチルアセタール体を反応させることができる。
次に、化合物Dから化合物Eを製造する工程は無溶媒で実施することもできるが、溶媒を用いて実施することもできる。用いられる溶媒としては、アセトン、ジエチルケトンなどのケトン系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリルなどの非プロトン性極性有機溶媒、ピリジンなどの極性有機溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素系溶媒、トルエンなどの芳香族炭化水素系溶媒およびこれらの混合溶媒が挙げられる。
1bに相当する7位水酸基の保護基の導入は、R1b−Halで表されるR1bのハロゲン化物、R1bOH、R1bCl、(R1b2O、混合酸無水物、または3,4−ジヒドロピランを使用し、塩基の存在下、酸の存在下またはこれらの非存在下で、またはジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、カルボニルジイミダゾール、ジピリジルジスルフィド、ジイミダゾイルジスルフィド、1,3,5−トリクロロベンゾイルクロリド、1,3,5−トリクロロベンゾイル無水物、PyBop、PyBropなどの縮合剤を使用することによって行なうことができる。
用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、tert-ブトキシカリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどが挙げられる。
用いられる酸としては、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸1水和物、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩、10−カンファースルホン酸、塩酸、硫酸などが挙げられる。
反応温度は、−20℃〜50℃の範囲とすることが好ましい。反応時間は、0.5時間〜7日間の範囲とすることが好ましい。
さらに詳しくは、例えば、R1bをハロゲン原子で置換されていてもよい直鎖C1−4アルキルカルボニル基(例えば、アセチル基、クロロアセチル基)とする場合は、無溶媒か、あるいはテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミドまたはピリジンおよびこれらの混合溶媒中で、R1bClまたは(R1b2Oを化合物Dに対して1〜20等量の量で使用し、塩基としてピリジン、ジメチルアミノピリジンまたはトリエチルアミンを化合物Dに対して0.1〜20等量の量で使用して、−20℃〜50℃で反応させることができる。
1bをハロゲン原子で置換されていてもよい−SiR基(ここで、R、RおよびRは、互いに独立して、直鎖もしくは分岐鎖状のC1−6アルキル基、またはフェニル基を表す)とする場合は、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、またはこれらの混合溶媒中で、R1bのハロゲン化物を化合物Dに対して1〜10等量の量で使用し、塩基としてイミダゾールを化合物Dに対して1〜10等量の量で使用して、−20℃〜50℃で反応させることができる。
2−3:化合物Eからの化合物Fbの製造
化合物Eから化合物Fbを製造する工程において用いられる溶媒としては、メタノールなどの炭素数1〜4のアルコール溶媒、アセトン、ジエチルケトンなどのケトン系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリルなどの非プロトン性極性有機溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン系溶媒、または水、およびこれらの混合溶媒が挙げられる。
部分の脱保護には、保護基のタイプに合わせて、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸無水物、フッ化水素、塩酸、臭化水素、硫酸、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸1水和物、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩、10−カンファースルホン酸などの有機酸、または塩化ホウ素、臭化マグネシウム、ジニトロ亜鉛、塩化ビスマス、塩化セリウム、塩化鉄、塩化スズ、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、パラジウムカーボン、水酸化パラジウムなどの水素化触媒を、化合物Eに対して0.01〜20等量の量で使用することができる。
反応温度は、−20℃〜50℃の範囲とすることが好ましい。反応時間は、0.5時間〜48時間の範囲とすることが好ましい。
さらに詳しくは、例えば、化合物EにおけるRがD−1である場合は、水、メタノール、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリルもしくは酢酸、またはこれらの混合溶媒中で、塩酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸1水和物、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩、またはジニトロ亜鉛、塩化ビスマス(好ましくは、塩酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩)を、化合物Eに対して0.01〜20等量の量で使用して、−20℃〜50℃、好ましくは室温〜40℃で反応させることによって、化合物Fbを得ることができる。
がD−2である場合は、水、メタノール、テトラヒドロフランもしくはクロロホルム、またはこれらの混合溶媒中で、10−カンファースルホン酸を、化合物Eに対して0.01〜20等量の量で使用して、−20℃〜50℃、好ましくは室温〜40℃で反応させることによって、化合物Fbを得ることができる。
3:化合物Faからの化合物B2aの製造および化合物Fbからの化合物B2bの製造
化合物Faから化合物B2aを製造する工程、および化合物Fbから化合物B2bを製造する工程は、無溶媒で実施することもできるが、溶媒を用いて実施することもできる。用いられる溶媒としては、アセトン、ジエチルケトンなどのケトン系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルなどの非プロトン性極性有機溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素系溶媒、トルエンなどの芳香族炭化水素系溶媒およびこれらの混合溶媒が挙げられる。
1位および11位へのR’基の導入は、目的とするR’に対応するR’OH、R’Cl、(R’)2O、または混合酸無水物を使用し、塩基の存在下または非存在下で、またはジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、カルボニルジイミダゾール、ジピリジルジスルフィド、ジイミダゾイルジスルフィド、1,3,5−トリクロロベンゾイルクロリド、1,3,5−トリクロロベンゾイル無水物、PyBop、PyBropなどの縮合剤を用いることによって行うことができる。
用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、tert-ブトキシカリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン(好ましくは、ピリジン)などが挙げられる。
反応温度は、好ましくは−20℃〜50℃の範囲とされ、より好ましくは0℃〜30℃の範囲とされる。反応時間は、好ましくは0.5時間〜48時間の範囲とされる。
4:化合物B2aまたは化合物B2bからの化合物Cの製造
化合物B2aまたは化合物B2bから化合物Cを製造する工程において用いられる溶媒としては、メタノールなどの炭素数1〜4のアルコール溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルなどの非プロトン性極性有機溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素系溶媒、トルエンなどの芳香族炭化水素系溶媒、水およびこれらの混合溶媒が挙げられる。
化合物B2bにおけるR1bの脱保護は、保護基の種類に応じて行うことができる。例えば、R1bがホルミル基、アセチル基、またはクロロアセチル基である場合は、塩基として、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、シアン化ナトリウム、シアン化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化バリウムなどの無機塩基、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、tert-ブトキシカリウムなどのアルカリ金属、アルカリ土類金属のアルコキシド、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ヒドラジン、グアニジンなどの有機塩基(好ましくは、ナトリウムメトキシド、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸水素ナトリウム)などを、化合物B2bに対して0.01〜10等量、好ましくは0.1〜2等量の量で使用することができる。
1bがハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ−C1−6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルチオ−C1−6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい直鎖、分岐鎖、または環状のC1−4アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−6アルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−6アルキニル基または、置換されていてもよい飽和もしくは不飽和の5もしくは6員の複素環、置換されていてもよいベンジル基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい−SiR基である場合は、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸1水和物、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩、フッ化水素-ピリジン、トリフッ化水素−トリエチルアミン、酢酸、塩化酢酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸無水物、フッ化水素、塩酸、臭化水素、硫酸、チオフェノール、10−カンファースルホン酸などの有機酸、または塩化ホウ素、臭化ホウ素、臭化マグネシウム、塩化セリウム、塩化銅、硫酸銅、塩化リチウム、塩化鉄、塩化スズ、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化チタン、パラジウムカーボン、水酸化パラジウム、塩化パラジウムなどの水素化触媒、トリメチルクロロシラン、トリメチルヨードシラン、トリメチルシリルトリフレート、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノンなどを、化合物B2bに対して0.1〜10等量の量で使用することができる。
反応温度は、好ましくは−20℃〜50℃の範囲とされ、より好ましくは0℃〜室温の範囲とされる。反応時間は、好ましくは0.5時間〜7日間の範囲とされる。
この工程によれば、化合物B2aから化合物Cを同様に製造することができる。
本発明の具体例を以下に示すが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1:
7−デアセチルピリピロペンAの合成
ピリピロペンA(30mg)を80%メタノール水溶液(2mL)に溶解し、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−ウンデカ−7−エン(9mg)を加え、室温で1時間半撹拌した。反応溶液に酢酸を加え反応を止めた後、減圧下で溶媒を留去して、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、7−デアセチルピリピロペンAの粗生成物を得た。これを分取薄層カラムクロマトグラフィー(Merck シリカゲル60F254 0.5 mm、アセトン:ヘキサン=1:1)にて精製して、7−デアセチルピリピロペンA(17mg、収率61%)を得た。ESI−MSおよびH−NMRの測定結果より、特開平08−259569号公報に記載されているPR−7であることを確認した。
実施例2:
7−O−tert−ブチルジメチルシリル−7−デアセチルピリピロペンAの合成
実施例1の方法で合成した7−デアセチルピリピロペンA(30mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し、イミダゾール(113mg)、tert−ブチルジメチルクロロシラン(250mg)を加えた。室温で24時間撹拌後、反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、7−O−tert−ブチルジメチルシリル−7−デアセチルピリピロペンAの粗生成物(470mg)を得た。
ESI-MS:m/z 656 (M+H)+
1H-NMR (CDCl3):δ 0.11 (3H, s), 0.16 (3H, s), 0.90 (3H,s), 0.96 (9H, s), 1.30-1.38 (1H, m), 1.32-1.37 (1H, m), 1.41 (3H, s), 1.60 (3H,s), 1.61-1.69 (2H, m), 1.77-1.92 (1H, m), 2.05 (6H, s), 2.15 (1H, m), 2.89 (1H,d, J = 2.4 Hz), 3.64-3.70 (2H, m), 3.73 (1H, d, J = 11.6 Hz), 3.83 (1H, d, J = 11.6 Hz), 4.78 (1H, dd, J = 4.8, 11.2 Hz), 4.99 (1H, m), 6.36 (1H, s), 7.42 (1H,dd, J = 4.8, 8.0 Hz), 8.11 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.70 (1H, d, J = 4.4 Hz), 9.00 (1H, d, J = 2.0 Hz).
実施例3:
7−O−tert−ブチルジメチルシリル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの合成
実施例2で得た7−O−tert−ブチルジメチルシリル−7−デアセチルピリピロペンA(470mg)を88%メタノール水溶液(40mL)に溶解し、炭酸カリウム(307mg)を加え、室温で19時間半撹拌した。減圧下で溶媒を留去して、残渣に水、酢酸エチルを加えた。溶解しない固形物をろ取することで、7−O−tert−ブチルジメチルシリル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(65mg)を得た。母液を酢酸エチルで抽出した後、酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去して、7−O−tert−ブチルジメチルシリル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(235mg)を得た。あわせて300mg(実施例2から2段階の収率95%)の7−O−tert−ブチルジメチルシリル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAを得た。
ESI-MS:m/z 572 (M+H)+
1H-NMR (CD3OD):δ 0.08 (3H, s), 0.13 (3H, s), 0.64 (3H,s), 0.90 (9H, s), 1.19 (1H, dt, J = 3.6, 12.8 Hz), 1.31 (3H, s), 1.33-1.36 (2H,m), 1.48 (1H, t, J = 12.0 Hz), 1.53 (3H, s), 1.62-1.80 (3H, m), 1.99-2.03 (1H, m), 3.16 (1H, d, J = 10.8 Hz), 3.44 (1H, d, J = 10.8 Hz), 3.56 (1H, dd, J = 4.8,11.6 Hz), 3.76 (1H, dd, J = 5.2, 11.2 Hz), 4.86 (1H, d, J = 3.2 Hz), 6.47 (1H, s), 7.47 (1H, ddd, J = 0.8, 4.8, 8.0 Hz), 8.17 (1H, dt, J = 2.0, 8.4 Hz), 8.55 (1H, dd, J = 2.0, 4.8 Hz), 8.91 (1H, dd, J = 0.8, 2.4 Hz).
実施例4:
7−O−tert−ブチルジメチルシリル−1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの合成
実施例3の方法で合成した7−O−tert−ブチルジメチルシリル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(57mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、0℃でピリジン(0.5mL)を加え、同温で30分撹拌し、シクロプロパンカルボニルクロリド(62mg)を加えた。同温で3時間撹拌後、反応溶液を水にあけ、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、7−O−tert−ブチルジメチルシリル−1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの粗生成物(87mg)を得た。これを分取薄層カラムクロマトグラフィー(Merck シリカゲル60F254 0.5mm、クロロホルム:メタノール=30:1)にて精製して、7−O−tert−ブチルジメチルシリル−1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(67mg、収率95%)を得た。
ESI-MS:m/z 708 (M+H)+
1H-NMR (CDCl3):δ 0.11 (3H, s), 0.15 (3H, s), 0.85-0.88(4H, m), 0.91 (3H, s), 0.96 (9H, s), 0.92-1.01 (4H, m), 1.25-1.36 (1H, m), 1.42(3H, s), 1.45-1.47 (1H, m), 1.53-1.65 (5H, m), 1.58 (3H, s), 1.80-1.93 (2H, m),2.12-2.16 (1H, m), 2.81 (1H, d, J = 2.0 Hz), 3.65 (1H, d, J = 12.0 Hz), 3.70 (1H, m), 3.91 (1H, d, J = 11.6 Hz), 4.81 (1H, dd, J = 4.8, 11.6 Hz), 4.98 (1H, m),6.36 (1H, s), 7.41 (1H, dd, J = 4.8, 8.0 Hz), 8.10 (1H, dt, J = 2.0, 8.4 Hz), 8.69 (1H, dd, J = 1.6, 4.8 Hz), 9.00 (1H, d, J = 2.0 Hz).
実施例5:
1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの合成
実施例4の方法で合成した7−O−tert−ブチルジメチルシリル−1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(100mg)をテトラヒドロフラン(1.5mL)に溶解し、0℃でピリジン(0.6mL)、フッ化水素・ピリジン(0.9mL)を加えた。同温で4日間撹拌後、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの粗生成物(92mg)を得た。これを分取薄層カラムクロマトグラフィー(Merck シリカゲル60F254 0.5 mm、クロロホルム:メタノール=20:1)にて精製して、1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(79mg、収率95%)を得た。
ESI-MS:m/z 594 (M+H)+
1H-NMR (CDCl3):δ 0.85-0.88 (4H, m), 0.92 (3H, s), 0.96-1.01 (4H, m), 1.35 (1H, dt, J = 4.0, 12.6 Hz), 1.42 (3H, s), 1.45-1.50 (2H, m),1.56-1.63 (3H, m), 1.66 (3H, s), 1.79-1.93 (3H, m), 2.14 (1H, m), 2.17 (1H, d, J = 3.6 Hz), 2.85 (1H, d, J = 2.0 Hz), 3.74 (1H, d, J = 12.0 Hz), 3.78-3.82(1H, m), 3.86 (1H, d, J = 11.6 Hz), 4.82 (1H, dd, J = 5.2, 11.6 Hz), 4.99 (1H, m), 6.52 (1H, s), 7.42 (1H, dd, J = 4.8, 8.0 Hz), 8.11 (1H, dt, J = 1.9, 8.1 Hz), 8.70(1H, dd, J = 1.6, 4.8 Hz), 9.00 (1H, d, J = 2.0 Hz).
実施例6:
7−デアセチル−7−O−テトラヒドロピラニルピリピロペンAの合成
実施例1の方法で得た7−デアセチルピリピロペンA(500mg)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、3,4−ジヒドロピラン(372mg)、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩(348mg)を加えた。室温で73時間半撹拌後、反応溶液を水にあけ、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、7−デアセチル−7−O−テトラヒドロピラニルピリピロペンA(742mg)の粗生成物を得た。ESI−MSおよびH−NMRの測定結果より、特開平08−259569号公報に記載されているPR−44であることを確認した。
実施例7:
1,7,11−トリデアセチル−7−O−テトラヒドロピラニルピリピロペンAの合成
実施例6で得た7−デアセチル−7−O−テトラヒドロピラニルピリピロペンA(742mg)を66%メタノール水溶液(9mL)に溶解し、炭酸カリウム(511mg)を加え、室温で4時間撹拌した。水を加え、溶解しない固形物をろ取することで、1,7,11−トリデアセチル−7−O−テトラヒドロピラニルピリピロペンA(453mg、実施例6から2段階の収率90%)を得た。
ESI-MS:m/z 542 (M+H)+
実施例8:
1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチル−7−O−テトラヒドロピラニルピリピロペンAの合成
実施例7の方法で合成した1,7,11−トリデアセチル−7−O−テトラヒドロピラニルピリピロペンA(450mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(6mL)に溶解し、0℃でピリジン(3mL)を加え、同温で10分撹拌し、シクロプロパンカルボニルクロリド(525mg)を加えた。同温で1時間撹拌後、反応溶液を水にあけ、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチル−7−O−テトラヒドロピラニルピリピロペンAの粗生成物(800mg)を得た。
ESI-MS:m/z 678 (M+H)+
実施例9:
1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの合成
実施例8で得た1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチル−7−O−テトラヒドロピラニルピリピロペンA(800mg)をメタノール(8mL)に溶解し、0℃でp−トルエンスルホン酸1水和物(142mg)を加えた。同温で21時間半撹拌後、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、減圧下でメタノールを留去して酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの粗生成物(570mg)を得た。これをシリカゲルクロマトグラフィー(Mega Bond Elut (Varian)、アセトン:ヘキサン=3:5)にて精製して、1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(346mg、実施例8から2段階の収率70%)を得た。実施例5のESI−MSデータおよびH−NMRデータと一致した。
実施例10:
1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの合成
ピリピロペンA(1g)を66%メタノール水溶液(15mL)に溶解し、炭酸カリウム(355mg)を加え、室温で20時間撹拌した。減圧下で溶媒を留去し、酢酸エチルと水を加え、溶解しない結晶をろ取することで、1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(737mg、収率94%)を得た。ESI−MSおよびH−NMRの測定結果より、特開平08−259569号公報に記載されているPR−3であることを確認した。
実施例11:
1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−イソプロピリデンピリピロペンAの合成
実施例10の方法で合成した1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(200mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、アセトンジメチルアセタール(456mg)、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩(550mg)を加えた。室温で25時間半撹拌後、反応溶液を水にあけ、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−イソプロピリデンピリピロペンAの粗生成物を得た。これを分取薄層カラムクロマトグラフィー(Merck シリカゲル60F254 0.5 mm、クロロホルム:メタノール=10:1)にて精製して、1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−イソプロピリデンピリピロペンA(171mg、収率79%)を得た。ESI−MSおよびH−NMRの測定結果より、特開平08−269065号公報に記載されているPR−16であることを確認した。
実施例12:
7−O−tert−ブチルジメチルシリル−1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−イソプロピリデンピリピロペンAの合成
実施例11の方法で合成した1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−イソプロピリデンピリピロペンA(168mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、イミダゾール(92mg)、tert−ブチルジメチルクロロシラン(204mg)を加えた。室温で22時間撹拌後、反応溶液を水にあけ、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、7−O−tert−ブチルジメチルシリル−1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−イソプロピリデンピリピロペンAの粗生成物(193mg)を得た。これを分取薄層カラムクロマトグラフィー(Merck シリカゲル60F254 0.5 mm、クロロホルム:メタノール=20:1)にて精製して、7−O−tert−ブチルジメチルシリル−1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−イソプロピリデンピリピロペンA(187mg、収率90%)を得た。
ESI-MS:m/z 612 (M+H)+
1H-NMR (CDCl3):δ 0.11 (3H, s), 0.16 (3H, s), 0.96 (9H,s), 1.03 (1H, m), 1.10 (3H, s), 1.33 (1H, dt, J = 3.6, 12.8 Hz), 1.40 (3H, s), 1.43 (3H, s), 1.44 (3H, s), 1.39-1.44 (1H, m), 1.55-1.58 (2H, m), 1.58 (3H, s), 1.64 (1H, q, J = 12.0 Hz), 1.81 (1H, dq, J = 3.6, 12.8 Hz), 2.20 (1H, dt, J = 3.2, 12.8 Hz), 2.81 (1H, d, J = 1.6 Hz), 3.42 (1H, d, J = 10.8 Hz), 3.51 (1H, d, J= 10.4 Hz), 3.50-3.53 (1H, m), 3.72 (1H, dd, J = 4.8, 11.2 Hz), 4.97 (1H, m), 6.35 (1H, s), 7.41 (1H, dd, J = 4.8, 8.0 Hz), 8.10 (1H, dt, J = 1.6, 8.0 Hz), 8.69 (1H, dd, J = 1.6, 4.8 Hz), 9.00 (1H, d, J = 2.0 Hz).
実施例13:
7−O−tert−ブチルジメチルシリル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの合成
実施例12の方法で合成した7−O−tert−ブチルジメチルシリル−1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−イソプロピリデンピリピロペンA(116mg)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解し、0℃で63%酢酸(4mL)を加えた。室温で24時間撹拌後、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、7−O−tert−ブチルジメチルシリル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの粗生成物(101mg)を得た。これを分取薄層カラムクロマトグラフィー(Merck シリカゲル60F254 0.5 mm、クロロホルム:メタノール=10:1)にて精製して、7−O−tert−ブチルジメチルシリル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(91mg、収率84%)を得た。
ESI-MS:m/z 572 (M+H)+
1H-NMR (CD3OD):δ 0.08 (3H, s), 0.13 (3H, s), 0.64 (3H,s), 0.90 (9H, s), 1.19 (1H, dt, J = 3.6, 12.8 Hz), 1.31 (3H, s), 1.33-1.36 (2H,m), 1.48 (1H, t, J = 12.0 Hz), 1.53 (3H, s), 1.62-1.80 (3H, m), 1.99-2.03 (1H, m), 3.16 (1H, d, J = 10.8 Hz), 3.44 (1H, d, J = 10.8 Hz), 3.56 (1H, dd, J = 4.8,11.6 Hz), 3.76 (1H, dd, J = 5.2, 11.2 Hz), 4.86 (1H, d, J = 3.2 Hz), 6.47 (1H, s), 7.47 (1H, ddd, J = 0.8, 4.8, 8.0 Hz), 8.17 (1H, dt, J = 2.0, 8.4 Hz), 8.55 (1H, dd, J = 2.0, 4.8 Hz), 8.91 (1H, dd, J = 0.8, 2.4 Hz).
実施例14:
1,11−ジデアセチル−1,11−O−イソプロピリデンピリピロペンAの合成
実施例11の方法で合成した1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−イソプロピリデンピリピロペンA(100mg)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、トリエチルアミン(61mg)、4−ジメチルアミノピリジン(7mg)、無水酢酸(26mg)を加えた。室温で4時間撹拌後、反応溶液を水にあけ、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、1,11−ジデアセチル−1,11−O−イソプロピリデンピリピロペンAの粗生成物(120mg)を得た。これを分取薄層カラムクロマトグラフィー(Merck シリカゲル60F2540.5 mm、クロロホルム:メタノール=20:1)にて精製して、1,11−ジデアセチル−1,11−O−イソプロピリデンピリピロペンA(103mg、収率95%)を得た。ESI−MSおよびH−NMRの測定結果より、特開平08−269065号公報に記載されているPR−43であることを確認した。
実施例15:
1,11−ジデアセチルピリピロペンAの合成
実施例14の方法で合成した1,11−ジデアセチル−1,11−O−イソプロピリデンピリピロペンA(99mg)をテトラヒドロフラン(1.2mL)、メタノール(2.4mL)に溶解し、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩(185mg)を加えた。室温で30時間撹拌後、トリエチルアミンを加え、減圧下で溶媒を留去した。残渣にクロロホルム、水を加え、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、1,11−ジデアセチルピリピロペンAの粗生成物(85mg)を得た。これを分取薄層カラムクロマトグラフィー(Merck シリカゲル60F254 0.5 mm、クロロホルム:メタノール=60:1)にて精製して、1,11−ジデアセチルピリピロペンA(64mg、収率72%)を得た。ESI−MSおよびH−NMRの測定結果より、特開平08−259569号公報に記載されているPR−5であることを確認した。
実施例15a:
1,11−ジデアセチルピリピロペンAの合成
1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(9.67g)をN,N−ジメチルホルムアミド(48mL)に懸濁させ、アセトンジメチルアセタール(6.61g)、p−トルエンスルホン酸一水和物(0.08g)を加えて38〜41℃で4時間撹拌した。4−ジメチルアミノピリジン(0.08g)を加えて減圧下1時間半留去した後、0℃に冷却した。同溶液にトリエチルアミン(2.57g)、無水酢酸(2.37g)を加えて同温で16時間撹拌後、反応溶液に水(96g)を加えて5%塩酸でpHを7.17に調整した。析出した淡黄色粉末を濾過して、水(20g)で2回洗浄した。得られた粗生成物をメタノール(48mL)に懸濁させ、15%塩酸(4.7g)を加えて25〜27℃で2時間攪拌した。水(33mL)を加えて不溶物を濾過した後、5%水酸化ナトリウム水溶液でpHを4.41に調整した。さらに水(31mL)を加えて析出した淡黄色粉末を濾過して、30%メタノール水(20mL)で2回洗浄した。40℃で23時間乾燥して1,11−ジデアセチルピリピロペンAを8.62g得た。H−NMRの測定結果は実施例15の化合物の測定結果と一致した。
実施例16:
1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,11−ジデアセチルピリピロペンAの合成
実施例15の方法で合成した1,11−ジデアセチルピリピロペンA(61mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(1.2mL)に溶解し、0℃でピリジン(0.3mL)を加え、同温で10分撹拌し、シクロプロパンカルボニルクロリド(77mg)を加えた。同温で1時間半撹拌後、反応溶液を水にあけ、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,11−ジデアセチルピリピロペンAの粗生成物(97mg)を得た。これを分取薄層カラムクロマトグラフィー(Merck シリカゲル60F254 0.5 mm、クロロホルム:メタノール=20:1)にて精製して、1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,11−ジデアセチルピリピロペンA(73mg、収率93%)を得た。
ESI-MS:m/z 636 (M+H)+
1H-NMR (CDCl3):δ 0.84-0.89 (4H, m), 0.89 (3H, s), 0.90-1.06 (4H, m), 1.37 (1H, dt, J = 3.8, 13.2 Hz), 1.45 (3H, s), 1.53 (1H, d, J = 4.0 Hz), 1.55-1.67 (4H, m), 1.70 (3H, s), 1.79-1.87 (2H, m), 1.89-1.94 (2H, m), 2.14-2.18 (1H, m), 2.16 (3H, s), 2.97 (1H, d, J = 2.0 Hz), 3.77 (2H, s), 4.81 (1H, dd, J = 4.8, 11.7 Hz), 5.00 (1H, m), 5.02 (1H, dd, J = 5.0, 11.4 Hz), 6.46 (1H, s), 7.40 (1H, dd, J = 4.9, 8.0 Hz), 8.09 (1H, dt, J = 1.9, 8.1 Hz), 8.68 (1H, dd, J = 1.6, 4.8 Hz), 9.00 (1H, d, J = 2.0 Hz).
実施例16a:
1,11−0−ジシクロプロパンカルボニル−1,11−ジデアセチルピリピロペンAの合成
1,11−ジデアセチルピリピロペンA(25.76g)を酢酸エチル(130mL)に懸濁させ、ピリジン(15.84g)を加えて10〜15℃に冷却した。シクロプロパンカルボニルクロリド(15.70g)を滴下して加え、25〜30℃で3時間撹拌した。再び10〜15℃に冷却して水(50mL)を滴下して加えて5N−塩酸でpHを2.59に調整した。分液して得られた有機層を5%重曹水(50mL)、10%食塩水(50mL)で順次洗浄した。得られた酢酸エチル溶液を減圧下留去してさらにメタノールに置換して約130mLに液量を調整した。水(130mL)を滴下して加えて析出した淡黄色粉末を濾過して、50%メタノール水(40mL)で2回洗浄した。40℃で23時間乾燥して1,11−0−ジシクロプロパンカルボニル−1,11−ジデアセチルピリピロペンAを30.80g得た。H−NMRの測定結果は実施例16の化合物の測定結果と一致した。
実施例17:
1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの合成
実施例16の方法で合成した1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,11−ジデアセチルピリピロペンA(67mg)を95%メタノール水溶液(0.07mL)に溶解し、0℃で炭酸ナトリウム(22mg)を加えた。同温で4日間撹拌後、酢酸を加え、減圧下でメタノールを留去してクロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの粗生成物(74mg)を得た。これを分取薄層カラムクロマトグラフィー(Merck シリカゲル60F254 0.5 mm、クロロホルム:メタノール=10:1)にて精製して、1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(47mg、収率76%)を得た。実施例5のESI−MSデータおよびH−NMRデータと一致した。
実施例17a:
1,11−0−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの合成
1,11−0−ジシクロプロパンカルボニル−1,11−ジデアセチルピリピロペンA(30.00g)を水(20mL)とメタノール(190mL)の混液に懸濁させ、0〜5℃に冷却した。ナトリウムメトキシドの1M−メタノール溶液(4.49mL)を加えて同温で23時間撹拌した。1.2%塩酸(20mL)を加えて0.5μmのフィルターで濾過した。減圧下留去して液量を約90mLに調整した。メタノール/水=2/1の混液(120mL)を加えて約150mLに液量を調整し、さらにメタノール/水=2/1の混液(120mL)を加えて約180mLに液量を調整した。1時間室温にて攪拌したのち5℃に冷却して17時間攪拌した。析出した淡黄色粉末を濾過して、30%メタノール水(50mL)で2回洗浄した。40℃で22時間乾燥して1,11−0−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAを23.82g得た。H−NMRの測定結果は実施例17の化合物の測定結果と一致した。
実施例18:
7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−イソプロピリデンピリピロペンAの合成
実施例11の方法で合成した1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−イソプロピリデンピリピロペンA(100mg)をテトラヒドロフラン(2mL)に溶解し、トリエチルアミン(61mg)、クロロ酢酸無水物(103mg)を加えた。室温で3時間半撹拌後、反応溶液を水にあけ、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−イソプロピリデンピリピロペンAの粗生成物(118mg)を得た。これを分取薄層カラムクロマトグラフィー(Merck シリカゲル60F254 0.5 mm、クロロホルム:メタノール=20:1)にて精製して、7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−イソプロピリデンピリピロペンA(80mg、収率70%)を得た。
ESI-MS:m/z 574 (M+H)+
1H-NMR (CDCl3):δ 1.11 (3H, s), 1.16 (1H, dd, J = 2.4, 12.6 Hz), 1.33-1.41 (1H, m), 1.44 (3H, s), 1.45 (3H, s), 1.52 (1H, d, J = 4.0 Hz), 1.58-1.65 (1H, m), 1.62 (3H, s), 1.70 (3H, s), 1.66-1.75 (2H, m), 1.77-1.86 (1H, m), 2.22 (1H, m), 2.90 (1H, d, J = 2.0 Hz), 3.48 (2H, s), 3.54 (1H, dd, J = 3.6, 12.0 Hz), 4.19 (2H, d, J = 4.0 Hz), 5.00 (1H, m), 5.09 (1H, dd, J = 5.6, 11.6 Hz), 6.45 (1H, s), 7.41 (1H, dd, J = 4.8, 8.0 Hz), 8.10 (1H, dt, J = 1.6, 8.0Hz), 8.70 (1H, dd, J = 1.6, 4.8 Hz), 9.02 (1H, d, J = 1.6 Hz).
実施例19:
7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの合成
実施例18の方法で合成した7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−イソプロピリデンピリピロペンA(35mg)をテトラヒドロフラン(0.6mL)、メタノール(1.2mL)に溶解し、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩(61mg)を加えた。室温で31時間撹拌後、反応溶液を水にあけ、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの粗生成物(30mg)を得た。これを分取薄層カラムクロマトグラフィー(Merck シリカゲル60F254 0.5 mm、クロロホルム:メタノール=10:1)にて精製して、7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(24mg、収率74%)を得た。
ESI-MS:m/z 534 (M+H)+
1H-NMR (CD3OD):δ 0.74 (3H, s), 1.32 (1H, m), 1.44 (3H,s), 1.54 (2H, m), 1.69-1.75 (2H, m), 1.75 (3H, s), 1.79-1.86 (1H, m), 1.91-1.94(1H, m), 2.12 (1H, m), 3.26 (1H, d, J = 11.6 Hz), 3.52 (1H, d, J = 10.8 Hz), 3.67 (1H, dd, J = 5.2, 11.6 Hz), 4.33 (2H, d, J = 2.4 Hz), 4.98 (1H, m), 5.15 (1H,dd, J = 5.2, 11.6 Hz), 6.79 (1H, s), 7.55 (1H, dd, J = 4.8, 8.0 Hz), 8.28 (1H, dt, J = 2.4, 8.0 Hz), 8.62 (1H, dd, J = 1.6, 4.8 Hz), 9.02 (1H, d, J = 2.4 Hz).
実施例20:
7−O−クロロアセチル−1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの合成
実施例19の方法で合成した7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(21mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(1.2mL)に溶解し、0℃でピリジン(0.3mL)、シクロプロパンカルボニルクロリド(25mg)を加えた。同温で2時間半撹拌後、反応溶液を水にあけ、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、7−O−クロロアセチル−1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの粗生成物(37mg)を得た。これを分取薄層カラムクロマトグラフィー(Merck シリカゲル60F254 0.5 mm、クロロホルム:メタノール=30:1)にて精製して、7−O−クロロアセチル−1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(16mg、収率58%)を得た。
ESI-MS:m/z 670 (M+H)+
1H-NMR (CDCl3):δ 0.85-0.90 (4H, m), 0.91 (3H, s), 0.96-1.08 (4H, m), 1.38 (1H, dt, J = 4.0, 12.6 Hz), 1.45 (3H, s), 1.54-1.67 (5H, m),1.72 (3H, s), 1.81-1.95 (3H, m), 2.17 (1H, m), 2.89 (1H, d, J = 1.6 Hz), 3.78 (2H, s), 4.17 (2H, d, J = 2.8 Hz), 4.82 (1H, dd, J = 4.8, 11.6 Hz), 5.01 (1H, m),5.09 (1H, dd, J = 5.2, 11.6 Hz), 6.45 (1H, s), 7.41 (1H, dd, J = 4.8, 8.0 Hz), 8.10 (1H, dt, J = 1.6, 8.0 Hz), 8.69 (1H, dd, J = 1.6, 4.8 Hz), 9.02 (1H, d, J =1.6 Hz).
実施例21:
1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの合成
実施例20の方法で合成した7−O−クロロアセチル−1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(14mg)を95%メタノール水溶液(1.4mL)に溶解し、炭酸水素ナトリウム(1.9mg)を加えた。室温で3時間撹拌後、酢酸を加え、減圧下でメタノールを留去して、1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの粗生成物を得た。これを分取薄層カラムクロマトグラフィー(Merck シリカゲル60F254 0.5 mm、クロロホルム:メタノール=10:1)にて精製して、1,11−O−ジシクロプロパンカルボニル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(12mg、収率94%)を得た。実施例5のESI−MSデータおよびH−NMRデータと一致した。
実施例22:
1,11−O−ベンジリデン−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの合成
実施例10の方法で合成した1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(1.0g)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩(2.75g)、ベンズアルデヒドジメチルアセタール(3.3g)を加えた。室温で5時間撹拌後、反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、1,11−O−ベンジリデン−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの粗生成物を得た。これをシリカゲルクロマトグラフィー(Mega Bond Elut (Varian)、アセトン:クロロホルム=1:10)にて精製して、1,11−O−ベンジリデン−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(887mg、収率74%)を得た。ESI−MSおよびH−NMRの測定結果より、特開平08−269065号公報に記載されているPR−93であることを確認した。
実施例23:
1,11−O−ベンジリデン−7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの合成
実施例22の方法で合成した1,11−O−ベンジリデン−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(1.0g)をピリジン(2.5mL)に溶解し、0℃でクロロ酢酸無水物(206mg)を加えた。同温で1時間半撹拌後、反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、1,11−O−ベンジリデン−7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの粗生成物を得た。これをシリカゲルクロマトグラフィー(Mega Bond Elut (Varian)、アセトン:ヘキサン=1:100)にて精製して、1,11−O−ベンジリデン−7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(359mg、収率72%)を得た。
ESI-MS:m/z 622 (M+H)+
1H-NMR (CDCl3):δ 1.19-1.22 (1H, m), 1.25 (3H, s), 1.41(1H, m), 1.48 (3H, s), 1.53-1.56 (1H, m), 1.70 (3H, s), 1.70-1.84 (3H, m), 1.95(1H, m), 2.27 (1H, m), 2.88 (1H, d, J = 1.6 Hz), 3.49 (1H, d, J = 10.4 Hz), 3.50-3.53 (1H, m), 3.89 (1H, d, J = 10.4 Hz), 4.20 (2H, d, J = 3.2 Hz), 5.02 (1H, m), 5.12 (1H, dd, J = 5.2, 11.6 Hz), 5.54 (1H, s), 6.46 (1H, s), 7.33-7.43 (4H, m), 7.51 (2H, dd, J = 1.6, 8.0 Hz), 8.11 (1H, dt, J = 2.0, 8.0 Hz), 8.70 (1H, dd, J = 1.6, 4.8 Hz), 9.02 (1H, d, J = 2.0 Hz).
実施例24:
7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの合成
実施例23の方法で合成した1,11−O−ベンジリデン−7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(10mg)をクロロホルム(1mL)、メタノール(9mL)に溶解し、10−カンファースルホン酸(3mg)を加えた。室温で5日間撹拌後、反応溶液を水にあけ、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの粗生成物を得た。これをシリカゲルクロマトグラフィー(Mega Bond Elut (Varian)、アセトン:クロロホルム=1:10)にて精製して、7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(8mg、収率100%)を得た。実施例19のESI−MSデータおよびH−NMRデータと一致した。
実施例25:
1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−p−メトキシベンジリデンピリピロペンAの合成
実施例10の方法で合成した1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(1.0g)をN,N−ジメチルホルムアミド(22mL)に溶解し、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩(2.76g)、p−メトキシベンズアルデヒドジメチルアセタール(0.4g)を加えた。室温で4時間撹拌後、反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−p−メトキシベンジリデンピリピロペンAの粗生成物を得た。これをシリカゲルクロマトグラフィー(Mega Bond Elut (Varian)、アセトン:クロロホルム=1:10)にて精製して、1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−p−メトキシベンジリデンピリピロペンA(520mg、収率41%)を得た。ESI−MSおよびH−NMRの測定結果より、特開平08−269065号公報に記載されているPR−124であることを確認した。
実施例26:
7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−p−メトキシベンジリデンピリピロペンAの合成
実施例25の方法で合成した1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−p−メトキシベンジリデンピリピロペンA(100mg)をテトラヒドロフラン(2mL)に溶解し、トリエチルアミン(50mg)、クロロ酢酸無水物(60mg)を加えた。室温で2時間半撹拌後、反応溶液を水にあけ、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−p−メトキシベンジリデンピリピロペンAの粗生成物を得た。これをメタノールと酢酸エチルで再結晶化、さらにシリカゲルクロマトグラフィー(Mega Bond Elut (Varian)、アセトン:クロロホルム=1:30)にて精製して、7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−p−メトキシベンジリデンピリピロペンA(83mg、収率75%)を得た。
ESI-MS:m/z 652 (M+H)+
1H-NMR (CDCl3):δ 1.20 (1H, m), 1.24 (3H, s), 1.40 (1H,m), 1.47 (3H, s), 1.54 (1H, d, J = 3.6 Hz), 1.72 (3H, s), 1.66-1.80 (3H, m), 1.93 (1H, m), 2.26 (1H, m), 2.87 (1H, d, J = 2.0 Hz), 3.47 (1H, d, J = 10.0 Hz), 3.47-3.51 (1H, m), 3.80 (3H, s), 3.87 (1H, d, J = 10.4 Hz), 4.20 (2H, d, J = 3.2 Hz), 5.01 (1H, m), 5.12 (1H, dd, J = 5.6, 11.6 Hz), 5.50 (1H, s), 6.46 (1H, s), 6.90 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.41 (1H, dd, J = 4.8, 12.0 Hz), 7.43 (2H, d, J = 8.8 Hz), 8.10 (1H, dt, J = 2.0, 8.4 Hz), 8.70 (1H, dd, J = 2.4, 4.8 Hz), 9.02 (1H, d, J = 2.0 Hz).
実施例27:
7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの合成
実施例26の方法で合成した7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチル−1,11−O−p−メトキシベンジリデンピリピロペンA(30mg)をクロロホルム(5mL)、メタノール(1mL)に溶解し、10−カンファースルホン酸(3mg)を加えた。室温で5日間撹拌後、反応溶液を水にあけ、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去して、7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンAの粗生成物を得た。これをシリカゲルクロマトグラフィー(Mega Bond Elut (Varian)、アセトン:クロロホルム=1:5)にて精製して、7−O−クロロアセチル−1,7,11−トリデアセチルピリピロペンA(14mg、収率69%)を得た。実施例19のESI−MSデータおよびH−NMRデータと一致した。

Claims (6)

  1. 次式C:
    Figure 0005544553
    [式中、R’は、環状のC3−6アルキルカルボニル基を表す]で表される化合物Cを製造する方法であって、
    (a) 次式A1:
    Figure 0005544553
    [式中、Acは、アセチル基を表す]
    で表される化合物A1の7位アセチル基を、塩基を用いて加水分解することにより選択的に脱アシル化した後、7位の水酸基を保護することによって、次式B1:
    Figure 0005544553
    [式中、
    Acは、上記で定義したとおりであり、
    1aは、ハロゲン原子で置換されていてもよい−SiR基(ここで、R、RおよびRは、互いに独立して、直鎖もしくは分岐鎖状のC1−6アルキル基、またはフェニル基を表す)、またはテトラヒドロピラニル基を表す]
    で表される化合物B1を得た後、化合物B1の1位および11位のアセチル基を、塩基を用いて加水分解することにより脱アシル化することによって、次式Fa:
    Figure 0005544553
    [式中、R1aは、上記で定義したとおりである]
    で表される化合物Faを得る工程、または
    (a) 化合物A1または次式A4’:
    Figure 0005544553
    [式中、A’、A’およびA11’は、同一または異なっていてもよく、アセチル基またはプロピオニル基を表し、但し、A’、A’およびA11’が同時にアセチル基を表すことはない]
    で表される化合物A4’の1位、7位および11位のアシル基を、塩基を用いて加水分解することにより脱アシル化した後、1位および11位の水酸基を保護することによって、次式D:
    Figure 0005544553
    [式中、2つのRは、互いに一緒になって、次式D−1、D−2、D−3およびD−4:
    Figure 0005544553
    (式中、Yは、水素原子またはC1−4アルキル基を表し、Xは、同一または異なってもよく、水素原子、C1−4アルコキシ基またはニトロ基を表し、nは0〜5を表す)から選択される基を表す]
    で表される化合物Dを得た後、化合物Dの7位の水酸基を保護することにより、次式E:
    Figure 0005544553
    [式中、
    1bは、アセチル基、クロロアセチル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい−SiR基(ここで、R、RおよびRは、互いに独立して、直鎖もしくは分岐鎖状のC1−6アルキル基、またはフェニル基を表す)、またはテトラヒドロピラニル基を表し、
    は、上記で定義したとおりである]
    で表される化合物Eを得て、さらに化合物Eにおける1位および11位の保護基を脱保護することによって、次式Fb:
    Figure 0005544553
    [式中、R1bは、上記で定義したとおりである]
    で表される化合物Fbを得る工程、ならびに
    (b) 化合物FaまたはFbにおける1位および11位の水酸基を目的とするR’に対応するアシル化剤でアシル化することによって、次式B2aまたはB2b:
    Figure 0005544553
    [式中、R1a、R1bおよびR’は、上記で定義したとおりである]で表される化合物B2aまたは化合物B2bを得た後、化合物B2aまたは化合物B2bの7位の保護基を脱保護する工程
    を含んでなる、方法。
  2. 1bが、アセチル基、クロロアセチル基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい−SiR基(ここで、R、RおよびRは、互いに独立して、直鎖もしくは分岐鎖状のC1−6アルキル基、またはフェニル基を表す)である、請求項1に記載の方法。
  3. 2つのR2が、互いに一緒になって、次式のD−1またはD−2:
    Figure 0005544553
    (式中、Yは、水素原子またはC1−4アルキル基を表し、Xは、同一または異なってもよく、水素原子、C1−4アルコキシ基またはニトロ基を表し、nは0〜5を表す)を表す、請求項1に記載の方法。
  4. 次式C:
    Figure 0005544553
    [式中、R’は、環状のC3−6アルキルカルボニル基を表す]
    で表される化合物Cを製造する方法であって、
    次式Fb:
    Figure 0005544553
    [式中、
    1bは、アセチル基、クロロアセチル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい−SiR基(ここで、R、RおよびRは、互いに独立して、直鎖もしくは分岐鎖状のC1−6アルキル基、またはフェニル基を表す)、またはテトラヒドロピラニル基を表す]
    で表される化合物Fbにおける1位および11位の水酸基をR’に対応するアシル化剤でアシル化することによって、次式B2b:
    Figure 0005544553
    [式中、R1bおよびR’は、上記で定義したとおりである]
    で表される化合物B2bを得た後、化合物B2bの7位の保護基を脱保護することを含んでなる、方法。
  5. 次式C:
    Figure 0005544553
    [式中、R’は、環状のC3−6アルキルカルボニル基を表す]で表される化合物Cを製造する方法であって、
    次式A4:
    Figure 0005544553
    [式中、A、AおよびA11は、同一または異なっていてもよく、アセチル基またはプロピオニル基を表す]
    で表される化合物A4の1位、7位および11位のアシル基を、塩基を用いて加水分解することにより脱アシル化した後、1位および11位の水酸基を保護することによって、次式D:
    Figure 0005544553
    [式中、2つのRは、互いに一緒になって、次式D−1、D−2、D−3およびD−4:
    Figure 0005544553
    (式中、Yは、水素原子またはC1−4アルキル基を表し、Xは、同一または異なってもよく、水素原子、C1−4アルコキシ基またはニトロ基を表し、nは0〜5を表す)から選択される基を表す]
    で表される化合物Dを得た後、化合物Dの7位の水酸基を保護することにより、次式E:
    Figure 0005544553
    [式中、
    1bは、アセチル基、クロロアセチル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい−SiR基(ここで、R、RおよびRは、互いに独立して、直鎖もしくは分岐鎖状のC1−6アルキル基、またはフェニル基を表す)、またはテトラヒドロピラニル基を表し、
    は、上記で定義したとおりである]
    で表される化合物Eを得て、さらに化合物Eにおける1位および11位の保護基を脱保護することによって、次式Fb:
    Figure 0005544553
    [式中、R1bは、上記で定義したとおりである]
    で表される化合物Fbを得て、次に、化合物Fbにおける1位および11位の水酸基をR’に対応するアシル化剤でアシル化することによって、次式B2b:
    Figure 0005544553
    [式中、R1bおよびR’は、上記で定義したとおりである]
    で表される化合物B2bを得た後、化合物B2bの7位の保護基を脱保護することを含んでなる、方法。
  6. 次式B2bで表される化合物:
    Figure 0005544553
    [式中、
    1bは、アセチル基、クロロアセチル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい−SiR基(ここで、R、RおよびRは、互いに独立して、直鎖もしくは分岐鎖状のC1−6アルキル基、またはフェニル基を表す)、またはテトラヒドロピラニル基を表し、
    R’は、環状のC3−6アルキルカルボニル基である]。
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