JP5539169B2 - インクジェット用弾性部材 - Google Patents

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Description

本発明は、インク貯蔵部及びインク流路部に用いられるインクシールやゴム栓等のインクジェット用弾性部材に関する。
インクジェット記録ヘッドのインク貯蔵部及びインク流路に用いられる弾性部材としては、シール部品やゴム栓等が挙げられ、その材料としては通常熱可塑性エラストマーが使用される。インクジェット用途では、その材料にはインクの蒸発を防ぐための水蒸気バリア性、気泡の侵入を抑制するための空気バリア性、シール性を確保するためのゴム弾性や柔軟性(低硬度)等が要求される(特許文献1)。さらに、インクジェット記録ヘッドは極微小な液滴を飛ばすため、インクを吐出するノズルの直径は小さく、例えば10μm以下である場合もある。そのためインク流路を構成する弾性部材から数μmの大きさの異物が排出された場合には、その異物がインクの吐出を妨げて印字不良を引き起こす場合がある。したがって、インクジェット用弾性部材には接液性が求められ、インクに溶けずに異物となる排出物が出来る限り排出されない必要がある。
また、熱可塑性エラストマーは一般的に射出成形時の離型性が低く、型離れせずに成形できない場合がある。熱可塑性エラストマーの中でも低硬度かつバリア性の高い材料は離型性が特に低い傾向があるため、インクジェット用途に求められる物性を有する熱可塑性エラストマーは離型性が低い場合が多い。そのため成形時には離型剤が必要とされることがほとんどである。離型剤は外部離型剤と内部離型剤とに大きく分けられる。外部離型剤は金型に直接塗布して使用される。外部離型剤は金型に簡単に処理できるものの、離型剤の効果が徐々に低下していくため、その度離型剤を塗布する必要がある。一方、内部離型剤はあらかじめ材料に練り込んで使用する。内部離型剤が配合されている材料を用いれば、離型剤を金型に塗布する手間が省け、さらに成形を繰り返しても離型効果が低下しない利点がある。
特開2005−305878号公報
インクジェット用途に適した低硬度かつ高バリア性を有する熱可塑性エラストマーは離型性が低いため、離型剤を必要とする。一般的な内部離型剤としてはステアリン酸亜鉛やステアリン酸アミド等が挙げられる。しかしながら、これらの化合物はブリードしやすく、かつインクに溶けにくい性質があるためインクジェット用弾性部材として使用するとインク中にブリードして印字に不具合を与える場合があった。そのため、インクジェット用途に適した熱可塑性エラストマーに配合できる接液性の良好な内部離型剤が求められていた。本発明は離型性が良好で、かつ印字に不具合を与えないインクジェット用弾性部材を提供することを目的とする。
本発明に係るインクジェット用弾性部材は、インクを貯蔵するインク貯蔵部及びインクジェット記録ヘッドにインクを供給するインク流路部の少なくとも一方に用いられるインクジェット用弾性部材であって、少なくともエチレンオキサイド付加体構造を有する非イオン性界面活性剤と、スチレン系熱可塑性エラストマーAと、熱可塑性樹脂Bとを含み、該非イオン性界面活性剤が該スチレン系熱可塑性エラストマーA100質量部に対し0.1〜5質量部含まれる。
本発明によれば、離型性が良好で、かつ印字に不具合を与えないインクジェット用弾性部材を提供できる。
本発明に係るインクジェット用弾性部材を備えるインクジェット記録ヘッドの構成を示す概略図である。
(インクジェット用弾性部材)
本発明に係るインクジェット用弾性部材は、インクを貯蔵するインク貯蔵部及びインクジェット記録ヘッドにインクを供給するインク流路部の少なくとも一方に用いられれば特に限定されない。本発明に係るインクジェット用弾性部材としては、例えばインクジェット記録ヘッドに用いられるインクシールやゴム栓等が挙げられる。インクシールとしては、例えば図1に示すインクジェット記録ヘッドのジョイントシール6が挙げられる。ジョイントシール6は流路プレート7とチッププレート5との間に配置され、インク流路を形成する部品の一つであり、ゴム弾性、バリア性、接液性が要求される。インクカートリッジから供給されたインクは、チップタンク8と流路プレート7とを溶着することで形成されたインク流路を通過する。さらに、インクはジョイントシール6、チッププレート5に設けられたインク流路を通り、最終的にチップ2に設けられたヒーターの熱により吐出される。
本発明に係るインクジェット用弾性部材は、少なくともエチレンオキサイド付加体構造を有する非イオン性界面活性剤と、スチレン系熱可塑性エラストマーAと、熱可塑性樹脂Bとを含む。
(スチレン系熱可塑性エラストマーA)
本発明に係るインクジェット用弾性部材には、スチレン系熱可塑性エラストマーAがベース樹脂として用いられる。熱可塑性エラストマーはスチレン系、オレフィン系、塩ビ系、ウレタン系、エステル系、アミド系、シリコーン系等種々の系列に分類される。本発明に係るインクジェット用弾性部材では、これらの中でもインクジェット用弾性部材に求められる低硬度、水蒸気バリア性、空気バリア性、耐インク性等の特性をバランスよく満たすスチレン系熱可塑性エラストマーが用いられる。
一方、オレフィン系は水蒸気バリア性に優れるが、空気バリア性が低い。塩ビ系は水蒸気バリア性に劣る。ウレタン系やエステル系、アミド系は低硬度化が難しく、インクシールやゴム栓等の低硬度が求められるインクジェット用弾性部材には適さない。シリコーン系は非常に柔軟性があるが、空気バリア性、水蒸気バリア性がともに非常に低く、インクジェット用途に適さない。このように、インクジェット用途にはスチレン系が適していることが分かり、本発明に係るインクジェット用弾性部材にはスチレン系熱可塑性エラストマーAをベース樹脂として用いる。
スチレン系熱可塑性エラストマーAとしては、例えばSBS(スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体)、3−4SIS(スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体)、1−2SIS、SEBS(スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体)、SEPS(スチレン−エチレン/プロピレン−スチレンブロック共重合体)、SIBS(スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体)等が挙げられる。これらの中でもバリア性が高いSEBS、3−4SIS、SIBSはインクジェット用途に特に適しているため好ましい。これらは一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
(熱可塑性樹脂B)
本発明で用いられるスチレン系熱可塑性エラストマーAには、射出成型性を改善する滑剤の目的で熱可塑性樹脂Bが含まれる。熱可塑性樹脂Bが配合されることで流動性が上がり成形しやすくなり、さらに高温で固化しやすくなるため成形サイクルを速くすることができる。
本発明における熱可塑性樹脂Bは特に限定されないが、本発明におけるスチレン系熱可塑性エラストマーAと相溶性が良好なオレフィン系重合体又はスチレン系重合体が好ましい。例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン等が好ましい。これらは一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。熱可塑性樹脂Bは、スチレン系熱可塑性エラストマーA100質量部に対し10〜50質量部含まれることが好ましい。熱可塑性樹脂Bの含有量を10質量部以上とすることで成形性が向上する。また熱可塑性樹脂Bの含有量を50質量部以下とすることで硬度の増加、ゴム弾性の低下を抑制することができる。なお、スチレン系熱可塑性エラストマーAと熱可塑性樹脂Bとは異なり、本発明に係るインクジェット用弾性部材はそれぞれを含む必要がある。
(非イオン性界面活性剤)
本発明に係るインクジェット用弾性部材には、内部離型剤として非イオン性界面活性剤が含まれる。スチレン系熱可塑性エラストマーAは離型性が低い。また、インクジェット用のシール部材やゴム栓に求められる硬度は20〜80(JIS K6253)と低硬度であり、低硬度になるほど離型性が低下する傾向があるため、本発明に係るインクジェット用弾性部材には離型剤が必要である。さらにスチレン系熱可塑性エラストマーAの中でもバリア性が高いSEBS、3−4SIS、SIBSは材料自身の粘着性が強く離型性が特に低いため、離型剤は必須である。
本発明においては、内部離型剤としてエチレンオキサイド付加体構造を有する非イオン性界面活性剤を使用する。インクジェット用弾性部材に用いられる内部離型剤には、離型性を向上させることはもちろんのこと、インク中にブリードした内部離型剤がインク物性に影響を与えないこと、また異物となって印字に影響を与えないことが求められる。
本発明者らは、内部離型剤としてエチレンオキサイド付加体構造を有する非イオン性界面活性剤を使用することで、インク物性や印字に影響を与えずに離型性を付与できることを見出した。エチレンオキサイド付加体構造を有する界面活性剤は、離型剤として通常使用されることはない。しかしながら、界面活性剤が表面張力を下げる効果を有することに着目して離型性を検討した結果、離型効果を見出した。また、エチレンオキサイド付加体構造を有する界面活性剤は、インクの記録媒体への定着性を向上させる特性や、耐水性を向上させる特性を有しており、従来からインクの成分として使用されることも多い。すなわち、インクの成分としても使用できることから、それ自身が異物となって印字不良を起こすこともない。
本発明においては内部離型剤として非イオン性の界面活性剤を用いる。近年、インクは中性インクが主流であり、インク物性への影響を考えた場合に非イオン系が適している。さらにインクへの影響を考えた場合、本発明に係るインクジェット用弾性部材に用いる界面活性剤と、インクに配合する界面活性剤とで同じ界面活性剤を使用することが好ましい。
本発明におけるエチレンオキサイド付加体構造を有する非イオン性界面活性剤としては、例えばアセチレングリコールエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等が挙げられる。これらは一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。なお、本発明におけるエチレンオキサイド付加体構造を有する非イオン性界面活性剤はこれらに限定されない。
さらに本発明者らは本発明に係るインクジェット用弾性部材を用いた場合、離型性と接液性の両立だけでなく、インク流路内に存在する気泡を減らすことができる新たな効果も見出した。インクジェットにおいては、インク流路内に気泡が存在すると吐出不良やインク供給に不具合が生じる可能性がある。気泡を減らす方法としては、高い空気バリア性を有する材料を使用する方法の他に、インクジェット記録ヘッドにインクを充填する際の初期の気泡量を減らす方法が挙げられる。インク充填時の気泡は、そのまま該気泡がノズルに流れ着けば吐出不良やインク供給に不具合を起こし、さらに空気が外部環境から侵入する際の核となるため、初期の気泡量(初期泡量)を減らすことは重要である。本発明に係るインクジェット用弾性部材には界面活性剤としての機能も有する内部離型剤が含まれる。したがって、本発明に係るインクジェット用弾性部材は、インクとの接触角が小さい、すなわちインクに濡れやすくなっているため、インクの充填時に気泡が残りにくい性質を有する。
本発明に係るインクジェット用弾性部材において、エチレンオキサイド付加体構造を有する非イオン性界面活性剤は、スチレン系熱可塑性エラストマーA100質量部に対し0.1〜5質量部含まれる。含有量が0.1質量部未満の場合、十分な離型性、初期泡量の低下効果が得られない。一方、含有量が5質量部を超える場合、ゴム弾性の低下やバリア性の低下が起こる。含有量は、1〜5質量部であることが好ましい。
(軟化剤)
本発明に係るインクジェット用弾性部材には、スチレン系熱可塑性エラストマーAと熱可塑性樹脂Bとの混練り性を向上させる相溶化剤及び硬度を調整するための軟化剤の役割として、石油系軟化剤やパラフィン、ポリブテン等の化合物が含まれてもよい。この中でもポリブテンはバリア性が高く好ましい。但し、軟化剤は配合しすぎると引張強度やゴム弾性の低下が懸念されるため、含有量としてはスチレン系熱可塑性エラストマーA100質量部に対し50質量部以下が好ましい。
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらに限定されない。
[実施例1]
本実施例ではインクジェット用弾性部材として、図1に示すインクジェット記録ヘッドのジョイントシール6を使用した。本実施例においてジョイントシール6は、ベース樹脂と、滑剤と、軟化剤と、内部離型剤とを表1に示す配合比で混合し、バンバリーミキサーを用いて混練りを行った後、ペレタイザーでペレット化し、ペレットを射出成形機で射出成形することで作製した。
ベース樹脂には3−4SIS[(株)クラレ製、商品名:ハイブラー7311]を使用した。滑剤にはポリエチレン[(株)プライムポリマー製、商品名:NEO−ZEX5000SF]を使用した。軟化剤にはポリブテン[出光興産(株)製、商品名:HV−300]を使用した。内部離型剤にはエチレンオキサイド付加構造体[川崎ファインケミカル(株)製、商品名:アセチレノールE100]を使用した。
離型性の評価は以下の方法で行った。成形時に2回以内のイジェクトピンの突き出しで離型した場合を「離型した」、2回の突き出しで離型しなかった場合を「離型しなかった」として個数をカウントし、離型率を算出した。内部離型剤を配合していない材料を用いて成形した場合の離型率に対し、離型率が2倍以上向上する場合を○、2倍未満の向上である場合を×とした。
接液性の評価は、作製したジョイントシール6を用いてインクジェット記録ヘッドを作製し、70℃で1日保存した後に印字評価を行った。印字不良が発生しない場合を○、印字不良が発生する場合を×とした。
初期泡量の評価は、作製したジョイントシール6を備えるインクジェット記録ヘッドに試験インクを充填した後、X線CTで断面観察して初期泡量を確認した。内部離型剤を配合していない材料を用いて作製したジョイントシール6を備えるインクジェット記録ヘッドと比較し、初期泡量が低減される場合を○、初期泡量が低減されない場合を×とした。なお、前記試験インクの構成は、グリセリン:7.5質量%、チオジグリコール:7.5質量%、アセチレノールE100:1質量%、純水:84質量%とした。また、本発明において使用できるインクは前記試験インク以外にも通常インクジェットで使用されるインクを使用することができる。
成形性の評価は、前記ペレットを射出成形機で射出成形する際、射出成形性が良好である場合を○、射出成形が困難である場合を×とした。
ゴム弾性の評価は、作製したジョイントシール6と、内部離型剤を配合していない材料を用いて作製したジョイントシール6とのゴム弾性を比較した際、ゴム弾性が低下しない場合を○、ゴム弾性が低下する場合を×とした。
[実施例2〜10、比較例1〜4]
表1に示す条件を用いた以外は実施例1と同様にジョイントシール6を作製し、評価した。3−4SIS以外のベース樹脂には、SIBS[(株)カネカ製、商品名:SIBSTAR 073T]、SEBS[(株)クラレ製、商品名:セプトン8007]を使用した。ポリエチレン以外の滑剤には、ポリプロピレン[日本ポリプロ(株)製、商品名:ノバテックPP BC05B]、ポリスチレン[PSジャパン(株)製、商品名:HT478]を使用した。ポリブテン以外の軟化剤には、パラフィン[新日本石油(株)製、商品名:ダイアナプロセスオイルPW150]を使用した。アセチレノールE100以外の内部離型剤としては、エチレンオキサイド付加構造体[川崎ファインケミカル(株)製、商品名:アセチレノールE300]、ステアリン酸亜鉛[日油(株)製、商品名:ジンクステアレートGF−200]を使用した。
Figure 0005539169
表1に示すように、実施例1〜10ではいずれも離型性評価、接液性評価、初期泡量評価、成形性評価及びゴム弾性評価において良好な結果が得られた。
一方、比較例1では内部離型剤にステアリン酸亜鉛を使用したが、接液性評価において印字不良が発生し、接液性に問題があった。比較例2では内部離型剤をベース樹脂100質量部に対して0.01質量部配合したが、離型性評価において大きな離型率向上効果が得られなかった。比較例3では内部離型剤をベース樹脂100質量部に対して10質量部配合したが、ゴム弾性評価において内部離型剤を配合しない材料に比べて硬度、ゴム弾性が低下しジョイントシールとしての使用が困難であった。比較例4では滑剤を使用していないが、溶融粘度が高く、温度が下がっても固化しにくいため、成形性評価において射出成型が困難であった。
以上のように、本発明に係るインクジェット用弾性部材によれば、インクジェット用途に必要な水蒸気、空気バリア性、柔軟性、ゴム弾性を維持しつつ、離型性の向上及び初期泡量の低減を達成できる。
1 PWB
2 チップ
3 ねじ
4 マクラ
5 チッププレート
6 ジョイントシール
7 流路プレート
8 チップタンク

Claims (5)

  1. インクを貯蔵するインク貯蔵部及びインクジェット記録ヘッドにインクを供給するインク流路部の少なくとも一方に用いられるインクジェット用弾性部材であって、少なくともエチレンオキサイド付加体構造を有する非イオン性界面活性剤と、スチレン系熱可塑性エラストマーAと、熱可塑性樹脂Bとを含み、該非イオン性界面活性剤が該スチレン系熱可塑性エラストマーA100質量部に対し0.1〜5質量部含まれるインクジェット用弾性部材。
  2. 前記非イオン性界面活性剤がアセチレングリコールエチレンオキサイド付加物である請求項1に記載のインクジェット用弾性部材。
  3. 前記熱可塑性樹脂Bがオレフィン系重合体又はスチレン系重合体である請求項1又は2に記載のインクジェット用弾性部材。
  4. 前記スチレン系熱可塑性エラストマーAがスチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体である請求項1から3のいずれか一項に記載のインクジェット用弾性部材。
  5. 前記熱可塑性樹脂Bが前記スチレン系熱可塑性エラストマーA100質量部に対し10〜50質量部含まれる請求項1から4のいずれか一項に記載のインクジェット用弾性部材。
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