JP2007203747A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007203747A
JP2007203747A JP2007134798A JP2007134798A JP2007203747A JP 2007203747 A JP2007203747 A JP 2007203747A JP 2007134798 A JP2007134798 A JP 2007134798A JP 2007134798 A JP2007134798 A JP 2007134798A JP 2007203747 A JP2007203747 A JP 2007203747A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
jet recording
ink supply
recording apparatus
packing member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007134798A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Kanai
正弘 金井
Yuichi Seki
祐一 関
Masanori Takemura
正範 竹村
Akihiko Kitazawa
顕彦 北澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2007134798A priority Critical patent/JP2007203747A/ja
Publication of JP2007203747A publication Critical patent/JP2007203747A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】各種のインクに対する耐蝕性が高く、成形加工精度が安定であり、さらに、インクジェット記録装置の故障の原因を作らないパッキング部材を有するインク供給口を備えたインクジェット記録装置用インクカートリッジおよびインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】インク供給針14の外周に密着可能なパッキング部材19を有するインク供給口15を備えたインクジェット記録装置用インクカートリッジにおいて、パッキング部材19が、ポリエチレンオイルを25重量%以下含有する熱可塑性エラストマーにより成形され、インク供給針14を有するインクジェット記録装置において、インクジェット記録装置用インクカートリッジのインク供給口15が、パッキング部材19を介してインク供給針14に密着されており、パッキング部材19が、ポリエチレンオイルを25重量%以下含有する熱可塑性エラストマーにより成形されていることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェット記録装置用インクカートリッジおよびインクジェット記録装置に関し、より具体的には、パッキング部材を有するインク供給口を備えたインクジェット記録装置用インクカートリッジおよびインクジェット記録装置に関する。
パーソナルコンピュータの発達によりグラフィック処理が比較的簡単に実行できるようになったため、ディスプレイに表示される例えばカラー画像のハードコピーを高品質で出力できる記録装置が求められている。このような要求に応えるためにインクジェット式記録ヘッドを搭載した記録装置が提供されている。
インクジェット式記録装置は、印刷時の騒音が比較的小さく、しかも小さなドットを高い密度で形成できるため、カラー印刷を含めた多くの印刷に使用されている。
このようなインクジェット式記録装置の記録ヘッドへのインク供給は、インクを吐出する記録ヘッドに連通されたインク供給針をインクジェット記録装置用インクカートリッジのインク供給口に挿入し、インクカートリッジ内のインクをインク供給針を経由して記録ヘッドに送り込むことによって、印刷記録が行なわれる。この際、外気との接触によるインクの乾燥および気泡の混入等の不具合を防ぐために、インク供給針には、高い成形性を有し、かつガス透過性の極めて低いオレフィン系非晶質ポリマーを用い、インク供給口内には、インク供給針の外周に密着可能なパッキング部材を設けることにより、インク流路の密閉性を保つ手法が知られている。このようなパッキング部材としては、インクの補給がインクカートリッジを交換することにより行なわれ、インクカートリッジのインク供給口とインク供給針との着脱が容易であることが必要となることから、ブチルゴムが幅広く用いられている。
しかしながら、ブチルゴムは、必ずしも各種のインクに対して安定であるとは言えず、各種のインクに対する不満が生じる場合もある。また、ブチルゴムは、一般にコンプレッション成形方法によって成形がなされるため、材料の厚みのばらつきにより寸法精度が一定せず、品質確保の観点から全数の仕上がり確認が強いられているのが現状である。
前記欠点を有するブチルゴムに代わる材料としては、常温ではゴム弾性を示し、高温では可塑化され成形可能な性質を示す熱可塑性エラストマーが考えられる。熱可塑性エラストマーは、インクに対して高い安定性を有しているだけでなく、一般の射出成形法により成形することができるので、寸法精度においても高い安定性を有している。
しかしながら、このような熱可塑性エラストマーをインクジェット記録装置用インクカートリッジのインク供給口内のパッキング部材に使用し、インク供給針をインク供給口に挿入することで、パッキング部材とインク供給針とを密着させると、特に、オレフィン系非晶質ポリマー製のインク供給針が、一定時間後に変質し、インク供給針をインクカートリッジのインク供給口から抜くこと、および新たなインクカートリッジのインク供給口をインク供給針に挿入することが困難になり、インクジェット記録装置の故障の原因になるという不具合が生じる。
本発明は、前記問題点を鑑みて成されたものであり、この目的とするところは、各種のインクに対する耐蝕性が高く、成形加工精度が安定であり、さらに、インクジェット記録装置の故障の原因を作らないパッキング部材を有するインク供給口を備えたインクジェット記録装置用インクカートリッジおよびインクジェット記録装置を提供することである。
本発明者らは鋭意検討の結果、成形時に求められる適切な流れ性と、成形後に求められる部材の適切なゴム硬度とを得るために、熱可塑性エラストマーに通常添加されるポリエチレンオイルの添加量を調整することにより、驚くべきことに前記目的を達成することができた。すなわち、本発明の技術的構成およびその作用効果は以下の通りである。
請求項1に係るインクジェット記録装置用インクカートリッジは、インクジェット記録装置本体に設けられたインク供給針の外周に密着可能なパッキング部材を有するインク供給口を備えたインクジェット記録装置用インクカートリッジにおいて、前記パッキング部材が、ポリエチレンオイルを25重量%以下含有する熱可塑性エラストマーにより成形されていることを特徴とする。このように、パッキング部材が熱可塑性エラストマーであることにより、各種のインクに対する耐蝕性が高く、成形加工精度が安定したパッキング部材とすることができる。また、熱可塑性エラストマーがポリエチレンオイルを25重量%以下含有することにより、オレフィン系非晶質ポリマー製のインク供給針をインク供給口に挿入した場合においても、パッキング部材がオレフィン系非晶質ポリマー製のインク供給針を変質させにくくなる。よって、インクジェット記録装置の故障の原因を作らないパッキング部材を有するインク供給口を備えたインクジェット記録装置用インクカートリッジとすることができる。
請求項2に係るインクジェット記録装置用インクカートリッジは、前記熱可塑性エラストマーのゴム硬度が40〜70(ショア硬度)であることを特徴とする。これにより、特に、パッキング部材とインク供給針との密着性を高くでき、インク流路の密閉性をより確実に保つことができる。そのため、特に、外気との接触によるインクの乾燥および気泡の混入等の不具合を防げるインクジェット記録装置用インクカートリッジとすることができる。
請求項3に係るインクジェット記録装置用インクカートリッジは、前記パッキング部材が、前記インク供給針の外周面に当接するように前記パッキング部材の内方に傾斜して張り出した接触舌片を有することを特徴とする。接触舌片は弾性変形しやすく、例えば、装着の寸法ずれなどを許容して、インク供給針との安定した接触を保証することができる。そのため、特に、外気との接触によるインクの乾燥および気泡の混入等の不具合を防げるインクジェット記録装置用インクカートリッジとすることができる。
請求項4に係るインクジェット記録装置は、インクジェット記録ヘッドに連通されたインク供給針を有するインクジェット記録装置において、インクジェット記録装置用インクカートリッジのインク供給口が、パッキング部材を介して前記インク供給針に密着されており、前記パッキング部材が、ポリエチレンオイルを25重量%以下含有する熱可塑性エラストマーにより成形されていることを特徴とする。このように、パッキング部材が熱可塑性エラストマーであることにより、パッキング部材に各種のインクに対する耐蝕性を付与し、パッキング部材の成形加工精度を安定させることができる。また、熱可塑性エラストマーがポリエチレンオイルを25重量%以下含有することにより、オレフィン系非晶質ポリマー製のインク供給針をインク供給口に挿入した場合においても、パッキング部材がオレフィン系非晶質ポリマー製のインク供給針を変質させにくくなる。よって、インクジェット記録装置用インクカートリッジのインク供給口が、インクジェット記録装置の故障の原因を作らないパッキング部材を介してインク供給針に密着されたインクジェット記録装置とすることができる。
請求項5に係るインクジェット記録装置は、熱可塑性エラストマーのゴム硬度が40〜70(ショア硬度)であることを特徴とする。これにより、特に、パッキング部材とインク供給針との密着性を高くでき、インク流路の密閉性をより確実に保つことができる。そのため、特に、外気との接触によるインクの乾燥および気泡の混入等の不具合を防げるインクジェット記録装置とすることができる。
請求項6に係るインクジェット記録装置は、パッキング部材が、インク供給針の外周面に当接するように前記パッキング部材の内方に傾斜して張り出した接触舌片を有することを特徴とする。接触舌片は弾性変形しやすく、例えば、装着の寸法ずれなどを許容して、インク供給針との安定した接触を保証することができる。そのため、特に、外気との接触によるインクの乾燥および気泡の混入等の不具合を防げるインクジェット記録装置とすることができる。
請求項1に係るインクジェット記録装置用インクカートリッジによれば、インクジェット記録装置本体に設けられたインク供給針の外周に密着可能なパッキング部材を有するインク供給口を備えたインクジェット記録装置用インクカートリッジにおいて、前記パッキング部材が、熱可塑性エラストマーにより成形されているので、各種のインクに対する耐蝕性が高く、成形加工精度が安定したパッキング部材を有するインク供給口を備えたインクジェット記録装置用インクカートリッジを提供することができた。
また、熱可塑性エラストマーがポリエチレンオイルを25重量%以下含有することにより、オレフィン系非晶質ポリマー製のインク供給針をインク供給口に挿入した場合においても、パッキング部材がオレフィン系非晶質ポリマー製のインク供給針を変質させにくくなるので、インクジェット記録装置の故障の原因を作らないパッキング部材を有するインク供給口を備えたインクジェット記録装置用インクカートリッジを提供することができた。
請求項2に係るインクジェット記録装置用インクカートリッジによれば、前記熱可塑性エラストマーのゴム硬度が40〜70(ショア硬度)であることにより、特に、パッキング部材とインク供給針との密着性を高くでき、インク流路の密閉性をより確実に保つことができる。そのため、特に、外気との接触によるインクの乾燥および気泡の混入等の不具合を防げるインクジェット記録装置用インクカートリッジを提供することができた。
請求項3に係るインクジェット記録装置用インクカートリッジによれば、前記パッキング部材が、前記インク供給針の外周面に当接するように前記パッキング部材の内方に傾斜して張り出した接触舌片を有するので、接触舌片が容易に弾性変形することにより、例えば、装着の寸法ずれなどを許容して、インク供給針との安定した接触を保証することができる。そのため、特に、外気との接触によるインクの乾燥および気泡の混入等の不具合を防げるインクジェット記録装置用インクカートリッジを提供することができた。
請求項4に係るインクジェット記録装置によれば、インクジェット記録ヘッドに連通されたインク供給針を有するインクジェット記録装置において、インクジェット記録装置用インクカートリッジのインク供給口が、パッキング部材を介してインク供給針に密着されており、パッキング部材が、熱可塑性エラストマーにより成形されているので、各種のインクに対する耐蝕性が高く、成形加工精度が安定したパッキング部材を有するインク供給口を備えたインクジェット記録装置を提供することができた。
また、熱可塑性エラストマーがポリエチレンオイルを25重量%以下含有することにより、オレフィン系非晶質ポリマー製のインク供給針をインク供給口に挿入した場合においても、パッキング部材がオレフィン系非晶質ポリマー製のインク供給針を変質させにくくなるので、インクジェット記録装置用インクカートリッジのインク供給口が、インクジェット記録装置の故障の原因を作らないパッキング部材を介してインク供給針に密着されたインクジェット記録装置を提供することができた。
請求項5に係るインクジェット記録装置によれば、熱可塑性エラストマーのゴム硬度が40〜70(ショア硬度)であることにより、特に、パッキング部材とインク供給針との密着性を高くでき、インク流路の密閉性をより確実に保つことができる。そのため、特に、外気との接触によるインクの乾燥および気泡の混入等の不具合を防げるインクジェット記録装置を提供することができた。
請求項6に係るインクジェット記録装置によれば、パッキング部材が、インク供給針の外周面に当接するように前記パッキング部材の内方に傾斜して張り出した接触舌片を有しているので、接触舌片は弾性変形しやすく、例えば、装着の寸法ずれなどを許容して、インク供給針との安定した接触を保証することができる。そのため、特に、外気との接触によるインクの乾燥および気泡の混入等の不具合を防げるインクジェット記録装置を提供することができた。
本発明に係る実施の形態を以下に例示するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、前記本発明の特徴とするところの範囲内で適宜変更することができるものである。
図2は、本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置用インクカートリッジが搭載されたインクジェット記録装置の一例を示す概略図であって、キャリッジ1は、プラテン3の軸方向に往復動可能となるように、ガイド2,2に配設されており、このキャリッジ1には印字信号に一致してインク滴を噴射するインクジェット記録ヘッド4と、これにインクを供給するインクジェット記録装置用インクカートリッジ5(以下、単にインクカートリッジともいう)が搭載されている。なお、ケーブル10は、インクジェット記録ヘッド4に印字信号を伝送する役割を果たす。
より具体的には、本発明の実施の形態に係るインクカートリッジ5は、図1に示すように、インクカートリッジ5の本体を構成する容器11の底面にはインク供給口15が一体的に設けられた構成となっており、容器11の上部には蓋22が設けられている。インク容器11の内側に突出するインク供給口15には、高分子材料や耐蝕性金属等により構成された升目のサイズ20〜100ミクロンメ−トル程度のフィルター17が溶着固定されている。インク供給口15の先端開口側には、インク供給針の外周に密着可能なパッキング部材19が設けられており、インク供給口15には、高い気密性を有し、接触などによる外力では破損せず、かつインク供給針の貫通が容易であるシール材20として、例えば高分子フィルムや、高分子フィルムに金属層をラミネートしたフィルムが溶着されている。
インクを保持するための多孔質体21は、断面が容器11に対して若干大き目に作られており、下端部がインク供給口15のフィルター17に弾力をもって接触し、また多孔質体21の周辺が容器11の側壁により圧迫された状態で容器11内に収容されている。
電極6,7は、インクカートリッジ5のインクがインク供給口15内にのみ存在する状態、いわゆるインクニアエンドを検出するための電極であり、一方は容器11の底部に、また他方はインク供給口15に位置するように設けられている。これらの電極6,7は、多孔質体21のインクが少なくなって全体のインク残量が急激に少なくなりつつある時点で信号を出力する目的で使用されている。
本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置は、図3に示すように、上述の構成を有するインクカートリッジ5のインク供給口15を、インクジェット記録ヘッド4に連通されたインク供給針14に平行に押し込むことにより得ることができる。この過程においてインク供給針14は、シール材20を貫通してパッキング部材19に到達する。これによりインク供給針14の先端部がパッキング部材19を介してインク供給口15と液密状態となり、インク供給口15内のインクと連通することになる。なお、インク供給針14がシール材20を貫通する際、シール材20はその弾性によりインク供給針14の先端形状にできるかぎり変形して空気の混入を防止する。
なお、本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置は、インクジェット記録ヘッド4に連通されたインク供給針14を有するインクジェット記録装置において、インクカートリッジ5のインク供給口15が、結果としてパッキング部材19を介してインク供給針14に密着されていればよく、必ずしも、前述のように、パッキング部材19があらかじめインクカートリッジ5のインク供給口15に設けられている必要はない。すなわち、インクカートリッジ5を、パッキング部材19があらかじめ設けられたインク供給針14に装着させることにより、あるいはインクカートリッジ5をインク供給針14に装着させる時にはじめて、パッキング部材19を用いることより本発明に係るインクジェット記録装置とすることもできる。
カ−トリッジと協同するインク供給針14は、図4に示すように、その先端が円錐状に形成されていて、その先端面34にカートリッジのインクと供給路35とを接続する複数の通孔36,36,36,36が穿設されているので、多孔質体21のインクは、フィルター17、インク供給口15、インク供給針14の通孔36および供給路35を経由して、インクジェット記録ヘッド4に到達し、最終的に印刷に供される。
本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置用インクカートリッジは、上記構成のインクジェット記録装置用インクカートリッジ5において、前記パッキング部材19が、熱可塑性エラストマーにより成形されている。熱可塑性エラストマーは、各種のインクに対する耐蝕性が高く、また、通常の射出成形法を用いることができるので、加工精度が安定したパッキング部材19を成形することができる。このような熱可塑性エラストマーとしては公知のものをいずれも用いることができるが、硬質ポリマー成分としては、ポリスチレン成分、ポリエチレン成分、ポリプロピレン成分、ポリエステル成分、ポリアミド成分等を挙げることができ、軟質ポリマー成分としては、エチレンプロピレンゴム成分、エチレンブタジエンゴム成分、ポリエステル成分、ポリエーテル成分等を挙げることができる。
熱可塑性エラストマーには、前記硬質ポリマー成分および軟質ポリマー成分の他に、ポリエチレンオイルが25重量%以下含有され、より好ましくは20重量%〜25重量%含有される。ポリエチレンオイルが20重量%以上であることにより、熱可塑性エラストマー溶融流動体に流れ性が付与され、パッキング部材19を確実に成形することができる。さらに、ポリエチレンオイルが25重量%以下であることにより、高い成形性と低いガス透過性のため好ましく用いられるオレフィン系非晶質ポリマー製のインク供給針14をインク供給口15に挿入した場合においても、パッキング部材19がオレフィン系非晶質ポリマー製のインク供給針14を変質させにくくなる。このようなポリエチレンオイルは、粘度が100〜10000CSの範囲にあるものが好適に使用される。
また、前記熱可塑性エラストマーのゴム硬度は、39〜71(ショア硬度)であることが好ましく、これによりパッキング部材19とインク供給針14との密着性を高くでき、インク流路の密閉性をより確実に保つことができる。(ゴム硬度が71を超えるとシール材としての役割を果たしにくくなり、39より小さいと自動組み込み(ラインによる自動組み立て)が困難になる。)
また、パッキング部材19は、より具体的には、図5に示す断面斜視図のように、前記インク供給針の外周面に当接するように筒状の胴部19cの内方に傾斜して張り出した接触舌片19aを有するのが好ましい。接触舌片19aは、上端側に厚肉に構成された接触部19bを有し、また適当な長さを有しているので、図5中における矢印方向からのインク供給針14の挿入に対して弾性変形しやすく、例えば、装着の寸法ずれなどを許容して、インク供給針14との安定した接触を保証することができる。
なお、パッキング部材は、図5に示す形状に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で、例えば、Oリングのような形状であってもよい。
次に本発明の実施例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
下記組成の熱可塑性エラストマー成分を射出成形機により、図5に示す断面斜視図となるような形状に成形することで、ゴム硬度が40〜70(ショア硬度)のパッキング部材を得た。
<熱可塑性エラストマーの成分>
・ポリプロピレン 40重量%
・ポリスチレン−エチレンプロピレンゴム−ポリスチレンのブロックコポリマー(SEPS) 35重量%
・ポリエチレンオイル(100〜1000CS) 25重量%
(比較例1)
熱可塑性エラストマーの成分を下記組成とした以外は、実施例1と同様に成形することにより、ゴム硬度が40〜70(ショア硬度)のパッキング部材を得た。
<熱可塑性エラストマーの成分>
・ポリプロピレン 15重量%
・ポリスチレン−エチレンプロピレンゴム−ポリスチレンのブロックコポリマー(SEPS) 35重量%
・ポリエチレンオイル(100〜1000CS) 50重量%
(インクカートリッジ装着・放置試験)
インクジェット記録装置(セイコーエプソン株式会社製の商品名PM−750C)に設けられたオレフィン系非晶質ポリマー製インク供給針に、パッキング部材をそれぞれ前記実施例1および比較例1で得た熱可塑性エラストマーとしたインクカートリッジ(セイコーエプソン株式会社製の商品名S020093/MJIC7)をインクカートリッジのインク供給口から嵌め込み、インク供給針とパッキング部材を密着させた。この状態で60℃、3日間放置した後、インクジェット記録装置のオレフィン系非晶質ポリマー製インク供給針からインクカートリッジを引き抜いた。試験前のインク供給針の状態図を図6に、実施例1および比較例1で得たパッキング部材を用いて試験した後のインク供給針の状態図を、それぞれ図7および図8に示す。また、上記、60℃、3日間の放置条件を、70℃、3日間に代えて、同様にインクカートリッジ装着・放置試験を行った。比較例1で得たパッキング部材を用いて試験した後のインク供給針の状態図を図9に示す。
実施例1で得たパッキング部材を有するインクカートリッジを用いた場合、前記試験(放置条件:60℃、3日間)後、インクカートリッジをインク供給針から容易に抜くことができ、また図7に示すように、インク供給針の状態は図6と同様であり、インク供給針の変質は確認されなかった。また、70℃、3日間の放置条件においても、図示はしないが、放置試験後のインク供給針の変質は確認されなかった。
比較例1で得たパッキング部材を有するインクカートリッジを用いた場合、試験(放置条件:60℃、3日間)後、インクカートリッジをインク供給針から抜くのは困難であった。インクカートリッジを強く引き抜いた結果、図8に示すように、試験後のインク供給針には、変質が確認された。また、70℃、3日間の放置条件においては、図9に示すように、放置試験後にインクカートリッジをインク供給針から強く引き抜いた結果、インク供給針は著しく変質した。
以上の結果より、本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置用インクカートリッジ(実施例1)は、熱可塑性エラストマーがポリエチレンオイルを25重量%以下含有することにより、オレフィン系非晶質ポリマー製のインク供給針をインク供給口に挿入した場合においても、パッキング部材がオレフィン系非晶質ポリマー製のインク供給針を変質させにくくなることが確認された。
本発明に係るインクジェット記録装置用インクカートリッジの一例を示す断面図。 本発明に係るインクジェット記録装置用インクカートリッジが搭載されたインクジェット記録装置の一例を示す概略図。 図1に示すインクジェット記録装置用インクカートリッジが搭載されたインクジェット記録装置の一例の断面図。 図3の要部拡大図。 本発明に係るインクジェット記録装置用インクカートリッジのインク供給口が有するパッキング部材の一例を示す断面斜視図。 インクカートリッジ装着・放置試験前のインク供給針の状態図。 実施例1で得たパッキング部材を用いて、インクカートリッジ装着・放置試験(60℃、3日間)を行なった後のインク供給針の状態図。 比較例1で得たパッキング部材を用いて、インクカートリッジ装着・放置試験(60℃、3日間)を行なった後のインク供給針の状態図。 比較例1で得たパッキング部材を用いて、インクカートリッジ装着・放置試験(70℃、3日間)を行なった後のインク供給針の状態図。
符号の説明
1 キャリッジ
2 ガイド
3 プラテン
4 インクジェット記録ヘッド
5 インクジェット記録装置用インクカ−トリッジ
10 ケ−ブル
11 インク容器
15 インク供給口
17 フィルター
19 パッキング部材
19a 接触舌片
19b 接触部
19c 胴部
20 シ−ル材
21 多孔質体
22 蓋
34 先端面
35 供給路
36 通孔

Claims (6)

  1. インクジェット記録装置本体に設けられたインク供給針の外周に密着可能なパッキング部材を有するインク供給口を備えたインクジェット記録装置用インクカートリッジにおいて、前記パッキング部材が、ポリエチレンオイルを25重量%以下含有する熱可塑性エラストマーにより成形されていることを特徴とするインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
  2. 前記熱可塑性エラストマーのゴム硬度が40〜70(ショア硬度)であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
  3. 前記パッキング部材が、前記インク供給針の外周面に当接するように前記パッキング部材の内方に傾斜して張り出した接触舌片を有することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
  4. インクジェット記録ヘッドに連通されたインク供給針を有するインクジェット記録装置において、インクジェット記録装置用インクカートリッジのインク供給口が、パッキング部材を介して前記インク供給針に密着されており、前記パッキング部材が、ポリエチレンオイルを25重量%以下含有する熱可塑性エラストマーにより成形されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 前記熱可塑性エラストマーのゴム硬度が40〜70(ショア硬度)であることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記パッキング部材が、前記インク供給針の外周面に当接するように前記パッキング部材の内方に傾斜して張り出した接触舌片を有することを特徴とする請求項4または5に記載のインクジェット記録装置。
JP2007134798A 2007-05-21 2007-05-21 インクジェット記録装置 Withdrawn JP2007203747A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007134798A JP2007203747A (ja) 2007-05-21 2007-05-21 インクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007134798A JP2007203747A (ja) 2007-05-21 2007-05-21 インクジェット記録装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000002277A Division JP2001191547A (ja) 2000-01-11 2000-01-11 インクジェット記録装置用インクカートリッジおよびインクジェット記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007203747A true JP2007203747A (ja) 2007-08-16

Family

ID=38483603

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007134798A Withdrawn JP2007203747A (ja) 2007-05-21 2007-05-21 インクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007203747A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101509359B1 (ko) 액체 주입 용기
JP5691307B2 (ja) 液体収容容器、及び、液体噴射システム
JP5552931B2 (ja) 液体収容容器、および、液体噴射システム
US20160288512A1 (en) Cartridge and Liquid Ejection Apparatus
JP5552932B2 (ja) 液体収容容器、および、液体噴射システム
WO2014136439A1 (ja) 液体収容体収容容器、液体供給装置、及び液体噴射装置
US20070247499A1 (en) Multi-function thermoplastic elastomer layer for replaceable ink tank
JPH0639166B2 (ja) 記録器具
JP2008307871A (ja) リフィルインクカートリッジ及びその保護部材
JP6488641B2 (ja) 液体消費装置
JP5776242B2 (ja) キャップ、液体収容容器、および、液体噴射システム
JP2001191547A (ja) インクジェット記録装置用インクカートリッジおよびインクジェット記録装置
JP2007203747A (ja) インクジェット記録装置
JP2012196776A (ja) 液体供給針、液体供給装置及び液体噴射装置
US7585065B2 (en) Ink-jet recording apparatus
JP2010284901A (ja) 液体収容体の製造方法
JP2010214776A (ja) 液体収容容器
US20230347655A1 (en) Container including container body having liquid supply opening positioned below cover
JP4096923B2 (ja) 液体導通材及び液体噴射装置
JP5867548B2 (ja) 液体収容容器
US20220348020A1 (en) Liquid housing container and liquid ejection device
JP6565413B2 (ja) 液体カートリッジ、液体吐出装置、及び液体カートリッジの製造方法
JP2007216562A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2007230101A (ja) 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP2010054018A (ja) バルブユニット

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070620

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070620

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20080319

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080331

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20080516