JP2012196776A - 液体供給針、液体供給装置及び液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐久性を確保しつつ、容易に製造することが可能な液体供給針、液体供給装置及び液体噴射装置を提供する。
【解決手段】中空のインク供給針24は、インクを収容するインクカートリッジ20からインクを取り出すために、インクカートリッジ20のインク取り出し部32に差し込まれてインクカートリッジ20内の弁体36に先端形成部材45が当接するとともに、インクが流通可能な内部空間43を有するパイプ部と、該内部空間43と外部とを連通する連通孔46とを備える。そして、先端形成部材45を、パイプ部を形成する第1材料とは異なるとともに弁体36よりも硬い第2材料によって形成した。
【選択図】図4
【解決手段】中空のインク供給針24は、インクを収容するインクカートリッジ20からインクを取り出すために、インクカートリッジ20のインク取り出し部32に差し込まれてインクカートリッジ20内の弁体36に先端形成部材45が当接するとともに、インクが流通可能な内部空間43を有するパイプ部と、該内部空間43と外部とを連通する連通孔46とを備える。そして、先端形成部材45を、パイプ部を形成する第1材料とは異なるとともに弁体36よりも硬い第2材料によって形成した。
【選択図】図4
Description
本発明は、例えば、インクジェット式プリンターなどの液体噴射装置、該液体噴射装置に備えられる液体供給装置、及び該液体供給装置に備えられる液体供給針に関する。
一般に、液体噴射装置の一種として、インクジェット式プリンターが広く知られている。インクジェット式プリンターは、液体としてのインクを噴射する記録ヘッド(液体噴射ヘッド)を備え、該記録ヘッドにインクを供給するためにインクカートリッジ(液体収容体)が挿抜可能に装填される構成となっている。
インクカートリッジの装填方式には、プリンターに移動可能に設けられたキャリッジの上部にインクカートリッジが装填されるオンキャリッジタイプと、プリンター本体に設けられたカートリッジホルダーにインクカートリッジを装填するオフキャリッジタイプとが知られている。
オンキャリッジタイプでは、キャリッジの上部に装填装置(液体供給装置)のインク供給針(液体供給針)が突設され、装填されたインクカートリッジ内のインクは、そのインク取り出し口(液体取り出し部)に差し込まれたインク供給針の針孔(連通孔)を通じてキャリッジ側のインク流路(液体供給路)へ送られてキャリッジ下部に設けられた記録ヘッドに供給される構成となっている。一方、オフキャリッジタイプの場合、カートリッジホルダーにインク供給針が備えられ、装填されたインクカートリッジ内のインクは、そのインク取り出し口に差し込まれたインク供給針の針孔を通じてインク供給チューブへ送られてサブタンク等を介して記録ヘッドに供給される構成となっている。
そして、従来、上述したようなインク供給針としては、例えば特許文献1に示すものが知られている。この特許文献1のインク供給針は、円盤状基板の上面中心に一体成形された樹脂製の円形パイプと、該円形パイプ内の中心位置に同軸状態で装着された金属製の先端が尖った円柱状の心棒とで構成されている。この場合、円形パイプの内周面には周方向に沿って等間隔に複数の内歯が形成されることで、円形パイプの内周面と心棒の外周面との間にインクが流れる複数本の微細なインクオリフィスが形成されている。
そして、このインク供給針は、装填されたインクカートリッジのインク取り出し口に差し込まれた場合に、硬い金属製の心棒がインクカートリッジ内の弁体(相手部材)を押圧することで、該弁体を開弁するようになっている。
ところで、特許文献1のインク供給針は、装填されたインクカートリッジのインク取り出し口に差し込まれた場合に、弁体からの反力を硬い金属製の心棒で受けるように構成されているため、耐久性を確保することはできる。しかしながら、このインク供給針は、微細なインクオリフィスを形成するべく、円形パイプ内の中心位置に心棒を同軸状態で極めて精密に支持しなければならないため、その製造が困難になってしまうという問題がある。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、耐久性を確保しつつ、容易に製造することが可能な液体供給針、液体供給装置及び液体噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の液体供給針は、液体を収容する液体収容体に当接する先端部分と、前記液体が流通可能な内部空間を有するパイプ部と、該内部空間と外部とを連通する連通孔とを備えた中空の液体供給針であって、前記先端部分を、前記パイプ部を形成する第1材料とは異なるとともに、前記先端部分が当接する前記液体収容体の被当接部材よりも硬い第2材料によって形成した。
この発明によれば、液体供給針は、被当接部材に当接する先端部分が被当接部材よりも硬い第2材料によって形成されているため、先端部分が相手部材との係合によって変形したり摩耗したりし難くなる。すなわち、先端部分だけを第2材料によって形成するだけで耐久性が確保される。したがって、液体供給針を、耐久性を確保しつつ容易に製造することが可能となる。
本発明の液体供給針は、前記先端部分のうち、前記被当接部材と当接する部分を含む一部が前記第2材料によって形成されている。
この発明によれば、先端部分全体を第2材料によって形成する場合に比べて、第2材料の使用量を抑えることが可能となる。特に第2材料が高価である場合には、製造コストを大幅に削減することができる。
この発明によれば、先端部分全体を第2材料によって形成する場合に比べて、第2材料の使用量を抑えることが可能となる。特に第2材料が高価である場合には、製造コストを大幅に削減することができる。
本発明の液体供給針において、前記先端部分は、前記第1材料からなるとともに凹部を形成した凹部形成部と、前記凹部に嵌め込まれた先端形成部材とからなる。
この発明によれば、先端形成部材を別体として製造することができるので、液体供給針を容易に製造することが可能となる。
この発明によれば、先端形成部材を別体として製造することができるので、液体供給針を容易に製造することが可能となる。
本発明の液体供給針において、前記先端形成部材は、前記内部空間と隔絶されている。
この発明によれば、先端形成部材が内部空間の形成に関与しないため、先端形成部材の形成精度が低下しても内部空間の形成精度が低下しないようにすることが可能となる。
この発明によれば、先端形成部材が内部空間の形成に関与しないため、先端形成部材の形成精度が低下しても内部空間の形成精度が低下しないようにすることが可能となる。
本発明の液体供給針において、前記液体供給針は、前記内部空間と連通するとともに前記液体が消費される下流側に該液体を供給するための液体供給路を形成する液体供給路形成部材と一体に形成され、前記液体供給路形成部材は、熱可塑性樹脂材料によって形成されている。
この発明によれば、液体供給路形成部材に溝を形成して、該溝を熱可塑性樹脂製のフィルムで覆うように溶着することで、液体供給路形成部材に溝とフィルムとで構成される液体供給路を容易に形成することが可能となる。
本発明の液体供給装置は、上記構成の液体供給針と、前記内部空間と連通するとともに前記液体が消費される下流側に該液体を供給するための液体供給路を形成する液体供給路形成部材とを備えた。
この発明によれば、上記構成の液体供給針と同様の作用効果を得ることが可能となる。
本発明の液体噴射装置は、前記液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドに前記液体を供給する液体供給手段とを備え、前記液体供給手段を上記構成の液体供給装置によって構成した。
本発明の液体噴射装置は、前記液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドに前記液体を供給する液体供給手段とを備え、前記液体供給手段を上記構成の液体供給装置によって構成した。
この発明によれば、上記構成の液体供給装置と同様の作用効果を得ることが可能となる。
以下、本発明をインクジェット式プリンターに具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」をいう場合は、特に説明がない限り、図1を基準とした場合の「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」と一致するものとする。
図1に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式プリンター11は、略矩形箱状をなす本体フレーム12を備えている。本体フレーム12内の下部には、その長手方向である左右方向に沿って延びる矩形板状の支持台13が設けられている。支持台13上には、本体フレーム12の背面下部に設けられた紙送りモーター14の駆動に基づき、図示しない紙送り機構によりターゲットとしての記録用紙Pが後方側から給送されるようになっている。
本体フレーム12内における支持台13の上方には、該支持台13の長手方向に沿ってガイド軸15が架設されている。ガイド軸15には、該ガイド軸15の軸線方向(左右方向)に沿って往復移動可能にキャリッジ16が支持されている。すなわち、キャリッジ16には左右方向に貫通するように支持孔16aが形成されるとともに、該支持孔16aにガイド軸15が挿通されることにより、キャリッジ16がガイド軸15によって左右方向に往復移動可能に支持されている。
本体フレーム12の後壁内面におけるガイド軸15の両端部と対応する位置には、駆動プーリー17a及び従動プーリー17bが回転自在に支持されている。駆動プーリー17aにはキャリッジ16を往復移動させる際の駆動源となるキャリッジモーター18の出力軸が連結されている。
各プーリー17a,17b間には、一部がキャリッジ16に連結された無端状のタイミングベルト17が掛装されている。従って、キャリッジ16は、キャリッジモーター18の駆動力により、ガイド軸15にガイドされながら無端状のタイミングベルト17を介して左右方向に移動されるようになっている。
図1及び図2に示すように、キャリッジ16上には、内部に液体としての複数色(本実施形態では、ブラック、シアン、イエロー、マゼンタの4色)のインクが互いに隔絶された状態で収容された液体収容体としてのインクカートリッジ20が着脱可能に装着されている。
一方、キャリッジ16の下部には、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド19が設けられている。記録ヘッド19の下面には、各色のインクを噴射するための複数のノズル21が開口している。各ノズル21は、前後方向に並んでなる複数(本実施形態では4列)のノズル列を形成している。各ノズル列は、左右方向において互いに等間隔で平行に並んでいる。
また、キャリッジ16における記録ヘッド19上には、液体供給手段としての液体供給装置を構成するインク供給装置22が配置されている。インク供給装置22は、記録ヘッド19に接続される平板状の液体供給路形成部材としてのインク供給路形成部材23と、該インク供給路形成部材23上に一体となるように立設されるとともにインクカートリッジ20が接続される複数(本実施形態では4つ)の液体供給針としての中空のインク供給針24とを備えている。
そして、インクカートリッジ20内のインクは、記録ヘッド19に備えられた図示しない圧電素子の駆動により、インクカートリッジ20からインク供給装置22を介して記録ヘッド19へと供給され、該記録ヘッド19の各ノズル21から支持台13上に給送された記録用紙Pに噴射されて印刷が行われるようになっている。
なお、本体フレーム12内の右端部に位置する記録用紙Pと対応しないホームポジション領域(非印刷領域)には、非印刷時に記録ヘッド19のクリーニング等のメンテナンスを行うためのキャップ25等を有するメンテナンス機構26が設けられている。
図3(a)、(b)に示すように、インクカートリッジ20は、各色のインクをそれぞれ収容するインク室30を内部に有するケース31を備えている。ケース31の下面における各インク供給針24と対応する位置には、各インク室30のインクをそれぞれ取り出すべく各インク供給針24が差し込まれる液体取り出し部としてのインク取り出し部32が設けられている。
インク取り出し部32は凹部33を備えるとともに、該凹部33の下端の開口部33aは薄くて軟らかい合成樹脂製のフィルムシート34が貼着されることによって閉塞されている。凹部33内の下部には、エラストマーよりなる円筒状のパッキン35が設けられている。パッキン35の内径は、上側よりも下側の方が大きくなっている。すなわち、パッキン35における下側の内径はインク供給針24の外径よりも大きく、且つパッキン35における上側の内径はインク供給針24の外径よりも若干小さくなっている。
パッキン35の上端の開口部35aは、ポリプロピレンよりも硬い材料であるポリアセタールによって形成されるとともに上端が開口した有底円形箱状をなす被当接部材としての弁体36によって閉塞されている。凹部33の底壁(上壁)37における弁体36の真上の位置には、下側に突出する凸部38が設けられている。凸部38内には、インク室30と凹部33内とを連通する連通路38aが形成されている。凹部33の底壁37と弁体36との間には、弁体36を下側に向かって付勢する圧縮コイルばね39が介在している。
すなわち、圧縮コイルばね39の上端は凸部38を囲むように底壁37の下面に当接しているとともに、圧縮コイルばね39の下端は弁体36の内底面に当接している。したがって、圧縮コイルばね39は、その付勢力によって、常に弁体36をパッキン35の上端に密着させた閉弁状態、すなわち弁体36が開口部35aを閉塞した状態に維持している。この場合、パッキン35の上端は、弁体36の弁座として機能するようになっている。
記録ヘッド19内には、各ノズル21と連通するとともにインクを貯留するインク貯留室19aが設けられている。そして、このインク貯留室19aは、図示しない流路を介してインク供給路42と連通している。インク供給針24は、円形のパイプ部(円筒状の部分)と、該パイプ部の上端に設けられた円錐部(円錐状の部分)とを有している。パイプ部は、内部にインクが流通可能な内部空間43を有している。そして、この内部空間43は、インク供給路42と連通している。円錐部には、内部空間43からパイプ部の軸線方向に沿って外部に貫通する2つの連通孔46が形成されている。
インク供給針24の先端部分(円錐部)は、凹部としての嵌合凹部44を形成する凹部形成部と、該嵌合凹部44に嵌め込まれるとともに先端が尖ったブロック状の先端形成部材45とからなっている。したがって、先端形成部材45は、インク供給針24の先端部分(円錐部)の一部を構成している。また、先端形成部材45は、嵌合凹部44(凹部形成部)によって囲まれることで、各連通孔46や内部空間43と隔絶されている。
先端形成部材45は、弁体36を形成する材料であるポリアセタールよりも硬い材料である第2材料としての変性ポリフェニレンエーテルによって形成されている。この変性ポリフェニレンエーテルは、非結晶性のエンジニアリングプラスチックの一種であって、ポリフェニレンエーテルとポリスチレンとのポリマーアロイによって構成されている。
一方、先端形成部材45を除くインク供給針24は、熱可塑性樹脂の一種であってガスバリア性及び水分非透過性に優れた材料である第1材料としてのポリプロピレンによって成形されている。なお、変性ポリフェニレンエーテルは、ポリプロピレンに比べて極めて高価な材料である。
また、インク供給路形成部材23の下面には、溝40が形成されるとともに、該溝40を覆うようにポリプロピレン製のフィルムカバー41が溶着されている。そして、本実施形態では、インク供給路形成部材23とインク供給針24とによってインク供給装置22が構成されている。
さらに、本実施形態では、溝40とフィルムカバー41とで囲まれた空間により、インク供給装置22よりも下流側に位置するとともにインクを噴射して消費する記録ヘッド19にインクを供給するための液体供給路としてのインク供給路42が構成されている。なお、2つの連通孔46は、インク供給針24の先端部分における先端形成部材45の先端よりもパイプ部側の位置に位置している。
次に、インク供給装置22にインクカートリッジ20を装着する際の作用について説明する。
さて、インク供給装置22にインクカートリッジ20を装着する場合には、図3(a)、(b)に示すように、まず、インクカートリッジ20のインク取り出し部32とインク供給装置22のインク供給針24とを上下方向において対向させる。続いて、インク取り出し部32をインク供給針24の先端形成部材45にあてがった後、インクカートリッジ20を真下に向かって押圧する。
さて、インク供給装置22にインクカートリッジ20を装着する場合には、図3(a)、(b)に示すように、まず、インクカートリッジ20のインク取り出し部32とインク供給装置22のインク供給針24とを上下方向において対向させる。続いて、インク取り出し部32をインク供給針24の先端形成部材45にあてがった後、インクカートリッジ20を真下に向かって押圧する。
すると、インク供給針24によってフィルムシート34が突き破られて、インク供給針24の先端形成部材45の先端が弁体36に当接する。さらに、インクカートリッジ20を真下に向かって押圧すると、インク供給針24によって、パッキン35の内径が広げられるとともに、弁体36が圧縮コイルばね39の付勢力に抗して押し上げられる。すると、図4に示すように、パッキン35がインク供給針24のパイプ部に密着することでパッキン35とインク供給針24とのシールが確保されるとともに、弁体36がパッキン35の上端から離間した開弁状態、すなわち弁体36が開口部35aを開放した状態となる。こうしてインク供給装置22へのインクカートリッジ20の装着が完了する。
このとき、インクカートリッジ20のインク取り出し部32の凹部33内におけるパッキン35よりも上側の空間にはインク室30のインクが連通路38aを通って既に流れ込んでいるとともに、該空間にインク供給針24の連通孔46が位置している。このため、インクカートリッジ20内のインクは、インク供給針24の連通孔46から内部空間43に流れ込んだ後、インク供給路42及び図示しない流路を経由して記録ヘッド19のインク貯留室19aに流れ込む。そして、インク貯留室19aに流れ込んだインクは、記録ヘッド19に備えられた図示しない圧電素子の駆動により、各ノズル21から噴射されて消費される。
ここで、インク供給装置22にインクカートリッジ20を装着した状態では、インク供給針24の先端に圧縮コイルばね39の付勢力によって弁体36が押し付けられた状態になっている。このため、インク供給針24における弁体36に当接する尖った先端部分までも、弁体36を形成する材料であるポリアセタールよりも軟らかい材料であるポリプロピレンによって形成すると、インク供給針24の尖った先端部分が丸まったり平坦になったりするように塑性変形されてしまう。
この結果、現在装着しているインクカートリッジ20のインクが空になって、新しいインクカートリッジ20を再びインク供給装置22に装着する際に、インク供給針24によってフィルムシート34が突き破られにくくなって、インクカートリッジ20の交換作業が困難になってしまうという問題がある。
この点、本実施形態では、インク供給針24における弁体36に当接する尖った先端部分が、弁体36を形成する材料であるポリアセタールよりも硬い材料である変性ポリフェニレンエーテルによって形成された先端形成部材45によって構成されている。このため、先端形成部材45の尖った先端に圧縮コイルばね39の付勢力によって弁体36が押し付けられても、該先端形成部材45の尖った先端が丸まったり平坦になったりするように塑性変形や摩耗することが効果的に抑制される。
したがって、現在装着しているインクカートリッジ20のインクが空になって、新しいインクカートリッジ20を再びインク供給装置22に装着する場合でも、先端形成部材45の先端は尖った状態に維持されるため、インク供給針24によってフィルムシート34が容易に突き破られる状態が維持される。この結果、インクカートリッジ20の交換作業を容易に行うことができる。
以上、詳述した実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)インク供給針24は、インク供給路形成部材23と一体に成形されるため、容易に製造することができる。加えて、インク供給針24は、弁体36に当接する尖った先端部分のみが、弁体36を形成する材料であるポリアセタールよりも硬い材料である変性ポリフェニレンエーテルによって形成された先端形成部材45によって構成されている。このため、先端形成部材45の尖った先端に圧縮コイルばね39の付勢力によって弁体36が押し付けられても、該先端形成部材45の尖った先端が丸まったり平坦になったりするように塑性変形や摩耗することを効果的に抑制することができる。したがって、インク供給針24は、その耐久性を確保することができるとともに、容易に製造することができる。
(1)インク供給針24は、インク供給路形成部材23と一体に成形されるため、容易に製造することができる。加えて、インク供給針24は、弁体36に当接する尖った先端部分のみが、弁体36を形成する材料であるポリアセタールよりも硬い材料である変性ポリフェニレンエーテルによって形成された先端形成部材45によって構成されている。このため、先端形成部材45の尖った先端に圧縮コイルばね39の付勢力によって弁体36が押し付けられても、該先端形成部材45の尖った先端が丸まったり平坦になったりするように塑性変形や摩耗することを効果的に抑制することができる。したがって、インク供給針24は、その耐久性を確保することができるとともに、容易に製造することができる。
(2)インク供給針24における先端部分(円錐部)は、先端形成部材45のみがパイプ部を形成するポリプロピレンに比べて高価な変性ポリフェニレンエーテルによって形成されている。このため、先端部分全体を変性ポリフェニレンエーテルによって形成する場合に比べて、製造コスト(材料コスト)を低減することができる。
(3)インク供給針24における先端部分(円錐部)は、別体として形成した先端形成部材を嵌合凹部44に嵌め込んでなる構成であるため、インク供給針24を容易に製造することができる。
(4)インク供給針24は、その先端部分を構成する先端形成部材45が内部空間43と隔絶された構成になっている。このため、先端形成部材45が内部空間43の形成に関与しないので、先端形成部材45の形成精度が低下しても内部空間43の形成精度が低下しないようにすることができる。加えて、先端形成部材45が内部空間43と隔絶されることで、先端形成部材45を形成する材料を、ガスバリア性及び水分非透過性を考慮することなく硬さ(耐久性)に特化したものとすることができる。
(5)インク供給路形成部材23は、インク供給針24を形成する材料と同じ材料の熱可塑性樹脂材料であるポリプロピレンによって形成されている。このため、インク供給路形成部材23の下面の溝40を覆うようにポリプロピレン製のフィルムカバー41を溶着することで、溝40とフィルムカバー41とで囲まれた空間により、記録ヘッド19にインクを供給するためのインク供給路42を容易に形成することができる。
(変更例)
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
(変更例)
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・図5(a)に示すように、インク供給針24全体をポリプロピレンで形成し、該インク供給針24の尖った先端の表面に弁体36を形成する材料であるポリアセタールよりも硬い材料であるニッケルやクロムなどのめっきを施して金属膜50を先端部分として形成してもよい。
・図5(b)に示すように、インク供給針24は、各連通孔46が形成される先端部分全体(円錐部)を変性ポリフェニレンエーテルによって形成するとともに、先端部分以外の部分(パイプ部)をポリプロピレンによって形成してもよい。この場合、インク供給針24を、変性ポリフェニレンエーテルとポリプロピレンとの二色成形によって成形してもよい。
・インク供給路形成部材23及びインク供給針24は、ガスバリア性及び水分非透過性を有する材料であれば、ポリプロピレン以外の合成樹脂で形成してもよい。この場合、インク供給路形成部材23及びインク供給針24は、熱硬化性樹脂材料で形成してもよい。
・先端形成部材45は、弁体36を形成する材料であるポリアセタールよりも硬い材料であれば、変性ポリフェニレンエーテル以外の材料によって形成してもよい。この場合、先端形成部材45は、合成樹脂材料、金属材料、鉱物、セラミックなどで形成してもよい。
・インク供給針24において、先端形成部材45は、必ずしも内部空間43と隔絶する必要はない。
・インクジェット式プリンター11は、本体フレーム12内におけるキャリッジ16とは離間した位置に設けられたカートリッジホルダーに装着されるインクカートリッジのインクをインク供給チューブなどによって記録ヘッド19に供給する、いわゆるオフキャリッジ方式のプリンターであってもよい。この場合、インク供給装置22は、カートリッジホルダーに設けられる。
・インクジェット式プリンター11は、本体フレーム12内におけるキャリッジ16とは離間した位置に設けられたカートリッジホルダーに装着されるインクカートリッジのインクをインク供給チューブなどによって記録ヘッド19に供給する、いわゆるオフキャリッジ方式のプリンターであってもよい。この場合、インク供給装置22は、カートリッジホルダーに設けられる。
・インクジェット式プリンター11において、ターゲットは、プラスチックフィルム、布、金属箔などであってもよい。
・上記実施形態では、液体噴射装置をインクジェット式プリンター11に具体化したが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置を採用してもよい。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
・上記実施形態では、液体噴射装置をインクジェット式プリンター11に具体化したが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置を採用してもよい。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
11…液体噴射装置としてのインクジェット式プリンター、19…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、20…液体収容体としてのインクカートリッジ、22…液体供給手段としての液体供給装置を構成するインク供給装置、23…液体供給路形成部材としてのインク供給路形成部材、24…液体供給針としてのインク供給針、32…液体取り出し部としてのインク取り出し部、36…被当接部材としての弁体、42…液体供給路としてのインク供給路、43…内部空間、44…凹部としての嵌合凹部、45…先端部分(円錐部)の一部を構成する先端形成部材、46…連通孔。
Claims (7)
- 液体を収容する液体収容体に当接する先端部分と、前記液体が流通可能な内部空間を有するパイプ部と、該内部空間と外部とを連通する連通孔とを備えた中空の液体供給針であって、
前記先端部分を、前記パイプ部を形成する第1材料とは異なるとともに、前記先端部分が当接する前記液体収容体の被当接部材よりも硬い第2材料によって形成したことを特徴とする液体供給針。 - 前記先端部分のうち、前記被当接部材と当接する部分を含む一部が前記第2材料によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体供給針。
- 前記先端部分は、前記第1材料からなるとともに凹部を形成した凹部形成部と、前記凹部に嵌め込まれた先端形成部材とからなることを特徴とする請求項2に記載の液体供給針。
- 前記先端形成部材は、前記内部空間と隔絶されていることを特徴とする請求項3に記載の液体供給針。
- 前記液体供給針は、前記内部空間と連通するとともに前記液体が消費される下流側に該液体を供給するための液体供給路を形成する液体供給路形成部材と一体に形成され、
前記液体供給路形成部材は、熱可塑性樹脂材料によって形成されていることを特徴とする請求項4に記載の液体供給針。 - 請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の液体供給針と、前記内部空間と連通するとともに前記液体が消費される下流側に該液体を供給するための液体供給路を形成する液体供給路形成部材と
を備えたことを特徴とする液体供給装置。 - 前記液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、
該液体噴射ヘッドに前記液体を供給する液体供給手段と
を備え、
前記液体供給手段を請求項6に記載の液体供給装置によって構成したことを特徴とする液体噴射装置。
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