JP5534721B2 - 振動波駆動装置及び振動波駆動装置を用いた撮像装置 - Google Patents

振動波駆動装置及び振動波駆動装置を用いた撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、振動波駆動装置及び振動波駆動装置を用いた撮像装置に関する。特に、スチルカメラ、ビデオカメラの撮像装置及びそれらに好適に用いられる振動波駆動装置に関する。
カメラのレンズ駆動用などに製品応用がなされている振動波駆動装置として、棒状型の振動波駆動装置がある。特許文献1では従来の棒状の振動波駆動装置を用いてロータの出力をギヤを用いて外部へ伝達する仕組みが開示されている。図10を用いてその仕組みを説明する。図10(a)は従来の棒状の振動波駆動装置の断面図であり、図10(b)は、ロータとギヤとの係合部分を示す斜視図である。
図10(a)において、第1の弾性体1、第2の弾性体2、積層圧電素子3は、シャフト4及びナット5によって、所定の挟持力が付与されるように締め付けられている。7はロータであり、ロータ7の一方の面(図で下方端)が耐摩耗性部材6に接触する。耐摩耗性部材6は、第1の弾性体1の上方端に設けられる。また、ロータ7の他方の面にはギヤ8が設けられ、ギヤ8は、ロータ7と一緒に回転し、振動波駆動装置の出力を外部に伝達する。ギヤ8は、振動波モータを取り付けるためのフランジ(固定部)10により、シャフト4のスラスト方向に位置が固定されており、ロータ7に加圧力を付与するための加圧バネ15が、このギヤ8とロータ7との間に設けられている。
図10(b)に示すように、ロータ7には円形凹部7cが設けられると共に、ロータ7の上面に、半径方向に延びた一対の溝部7a,7bが軸対称に設けられている。ギヤ8の下面には、ロータ7の円形凹部7cに係合するように、円筒状凸部8cが設けられる。それと共に、ロータ7の溝部7a,7bにそれぞれ係合するように、一対の突起部8a,8b(突起部8bは不図示)が設けられる。これらの係合により、ロータ7の回転がギヤ8に伝達されて出力が行われる構成になっている。
特開2008−187805号公報
このように、従来の振動波駆動装置は、ギヤ8の外部ギヤへの出力伝達は平歯車によってなされるため、カメラのレンズ鏡筒の光軸と振動波駆動装置の回転軸を略並行に配置する必要があった。
しかしながら、鏡筒の光軸と振動波駆動装置の回転軸を略平行に配置することによって、振動波駆動装置の配置の自由度が制限されスペースを有効利用するには更なる改善が求められていた。本発明はこの課題に鑑みてなされたものであって、部品点数を増やすことなく、振動波駆動装置の回転軸を鏡筒の光軸に対し略垂直に配置することが可能な振動波駆動装置及び該振動波駆動装置を設けたスチルカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の振動波駆動装置は、振動を発生させる振動子と、前記振動子に摩擦接触し前記振動によって回転軸まわりに回転する回転子と、前記回転軸と同軸まわりで回転し前記回転子の回転を外部に伝達する出力伝達部材と、前記振動子を外部に固定する固定部と、を備え、前記出力伝達部材は、前記固定部と前記回転子との間に設けられ、前記出力伝達部材の一部が、ウォームギヤのウォーム部を構成し、前記ウォーム部の出力半径が、前記回転子の外形より小さいことを特徴とする。
本発明により、振動波駆動装置の回転系に設けられたウォームから出力を取り出すことで、振動波駆動装置の回転軸を光軸に対して略垂直な位置に配置することが可能となる。また、回転子とダイレクトに連結される出力伝達部材にウォームを設けるため、部品点数を増やすことなく構成の最適化が可能である。
本発明の第1の実施形態を説明する振動波駆動装置の断面図である。 本発明の第1の実施形態の振動波駆動装置における別のギヤ構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態の振動波駆動装置におけるギヤに設けたスリットを示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態を説明する振動波駆動装置の断面図であり、ウォームギヤによるスラスト力がフランジ側へ作用しているときの状態を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態を説明する振動波駆動装置の断面図であり、ウォームギヤによるスラスト力がロータ側へ作用しているときの状態を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係わるギヤの駆動中の姿勢の変化を表す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係わるロータとギヤの別の嵌合の様子を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係わるギヤの嵌合部とロータの嵌合部の構造を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に関わる撮像装置の模式図である。 従来の棒状振動子の断面構造とギヤとロータの係合の様子を示す図である。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態を説明する振動波駆動装置の断面図である。図1において、第1の弾性体1、第2の弾性体2、電気−機械エネルギー変換素子である積層圧電素子3は、軸部材であるシャフト4及びナット5によって、所定の挟持力が付与されるように締め付けられている。第1及び第2の弾性体としては、真鍮やステンレス等の金属が用いられ、この第1及び第2の弾性体と積層圧電素子3とでランジュバン型の振動子が構成されている。
7はロータ(回転子)であり、ロータ7の一方の面(図では下面)が耐摩耗性部材6に接触する。耐摩耗性部材6は、第1の弾性体1の上方端に設けられる。ロータ7の一方の面は、他方の面(図では上面)よりも接触面積が小さく、かつ適度なバネ性を有する構造となっている。また、ロータ7の他方の面には出力伝達部材としてギヤ8が設けられ、ギヤ8は、ロータ7と同軸で一緒に回転し、振動波駆動装置の出力(つまり、ロータの回転)を外部に伝達する。ギヤ8の詳細な構成については後述する。
さらに、ギヤ8は、ロータ7に加圧力を付与するための加圧バネ15により、振動波駆動装置を外部に取り付けるための固定部であるフランジ10の方向へロータ7に付与される加圧力と同じ大きさの加圧力が付与される。そして、この加圧力に対してフランジ10の端面に当接することで、シャフト4のスラスト方向に位置が固定されている。
従来の棒状振動波駆動装置と同様に、積層圧電素子3に高周波電圧を印加することで振動子9に例えば超音波帯域の周波数を持つ曲げ振動を発生させる。この結果、ロータ7に接触する第1の弾性体1の上面には楕円運動が形成され、ロータ7は耐摩耗性部材6に押圧されて摩擦接触し回転駆動する。ロータ7とギヤ8の端面には、従来の棒状振動波駆動装置と同様に図10(b)で示すような一対の溝部と突起部が設けられ、これらの係合により、ロータ7の回転がギヤ8に伝達される構成になっている。これによって、ロータ7、ギヤ8、加圧バネ15が一体となってシャフト4の軸周りに回転する。ここで、摩擦接触とは、接触する二つの物体の相対運動の方向と逆向きに働く摩擦力を伴う接触状態のことを示す。また、回転子とは、ステータの微小振動(楕円運動)により回転される構成部品であり、加圧ばね15の加圧力で摩擦板6へ押圧されるように組み込まれ、ステータ側接触面の楕円運動により接触部で発生する摩擦力で回転される。伝達部材とは、モータの駆動力を外部へ伝達するために設けられた構成部品であり、回転子とフランジ間に配置され、回転子の摩擦接触部と反対側の面で一体的に回転するよう係合している。
図10(a)で示す従来の棒状振動波駆動装置のギヤと比較すると本実施形態のギヤ8は軸方向に長いため、シャフト4においてギヤ8の配置部分が長くなる。したがって、本実施形態では従来よりも径を太くし剛性を上げることで、駆動時における振動子9の支持を安定させている。
ギヤ8の詳細な構造を説明する。図1のギヤ8は、出力取り出し部としてウォーム81(ウォーム部)を有する。ウォーム81と外部ギヤ(1段目のギヤ)であるウォームホイール11とでウォームギヤを構成している。ウォームギヤにより、回転子の回転軸と略垂直な回転軸まわりの回転運動を生ぜしめる。一般的に、ウォームギヤとは、ねじ歯車(ウォーム)とそれに合うはす歯歯車(ウォームホイール)とを組み合わせた機構であり、ウォーム径が小さく、噛み合い箇所でウォーム軸方向に推力(スラスト力)を発生する。また、高減速比であることが特徴である。本実施形態のウォーム81は円筒型ウォームであり、ロータ7とフランジ10の間に配置されている。もちろん、図2のように、端部ほど径の大きな鼓型ウォームを使用することもできる。鼓型ウォームを使用することでウォームホイール11との接触面積が広くなり耐磨耗性が向上する。
ウォーム81の出力伝達径(ウォーム81のウォームホイール11との噛み合う箇所の径)は回転子外径よりも小さくなっている。これは、ウォームギヤのトルク伝達により発生するスラスト力Fwが、ギヤ8をシャフトに対して傾斜させるモーメントとして作用するため、出力伝達径が小さいほうが前記傾斜させるモーメントが小さくなるため好ましい。
ギヤ8の一方の端面(図1で上方)はフランジ10の下部で嵌合している。また、内周方向へ張り出しているストッパ82はシャフト4と嵌合している。したがって、ギヤ8は軸方向の両端付近の二点で嵌合する構成となっており、スラスト力Fwによってギヤの姿勢が変化する影響を抑制するための支持手段となっている。つまりギヤ8の軸に対する傾きを制限している。また、ストッパ82はシャフト4の段差に当接する位置に設けられており、スラスト力Fwをシャフト4の段差が受け止めるので、ギヤ8の軸方向に対する移動量を制限している。実施形態1ではギヤ8の位置は軸方向に固定されている。
さらに、ギヤ8は、ウォーム81よりも径の大きいフランジ部83を一体的に有している。フランジ部83に図3のような放射状のスリットを設け、別途設けたフォトインタラプタ12を用いて回転センサとしての機能を持たせることが可能である。これは、ウォームギヤが高減速比であることを利用し、高回転で駆動している振動波駆動装置の回転をダイレクトに読み取ることで高精度な駆動を可能とするものである。もちろん、フランジ部83に別に用意したスリットを固着させ回転センサとすることもできる。
スペース上の利点としては、シャフト4を中心とする円周方向のうち、ウォームホイールが占めるスペース以外を自由に利用することが可能である。そのため、本実施形態では、ウォームの外周であり、かつ回転子外径よりも内周側に、電気部品13を配置している。一般的な電磁モータとは異なり本発明の振動波駆動装置は磁場の影響を受けないため、たとえば磁場を発生するコイルを配置して、振動波駆動装置へ磁束が漏れたとしても問題とならない。
以上、説明したように、本実施形態では、ロータと同軸で回転する出力伝達手段であるギヤの一部をウォームギヤのウォームとして構成したため、部品点数を増やすことなく、振動波駆動装置の回転軸をレンズの鏡筒の光軸に対し略垂直に配置することができる。
(第2の実施形態)
図4と図5は、第2の実施形態を説明する振動波駆動装置の断面図である。第1の実施形態と同一形状の部品について説明は省略する。
本実施形態では、ストッパ82とシャフト4の段差(ストッパ82との嵌合部)にスペースA(間隙)を設け、ウォームギヤのトルク伝達により発生するスラスト力Fwの方向によって、ギヤ8が軸方向に移動可能としている。
図4は、本実施形態におけるスラスト力Fwの方向がフランジ10の方向へ作用しているときの状態を示している。以降、第一の状態とする。ギヤ8は加圧バネ15の圧縮による力Fsとウォームギヤのスラスト力Fwにより、フランジ方向へ加圧力を付与されている。そして、この足し合わされた加圧力によって、ギヤ8はフランジ10に当接する状態で、シャフト4のスラスト方向に位置が固定されている。また、耐摩耗性部材6とロータ7の摩擦駆動部(耐摩擦性部材との摩擦接触部)には、この状態における加圧バネ15の圧縮量により決まる加圧力が付与されている。
一方、図5は、本実施形態におけるスラスト力Fwの方向がロータ7の方向へ作用しているときの状態を示している。以降、第二の状態とする。ウォームギヤのスラスト力Fwが、加圧バネ15によってギヤ8がフランジ10の方向へ押し上げられる力Fsよりも大きいとき、ギヤ8はロータ7に近づく方向へ動き始め、加圧バネ15の力Fsとスラスト力Fwが釣り合う軸方向の位置まで移動する。加圧バネ15の力Fsとスラスト力Fwの差が大きい場合は、ストッパ82がシャフト4の段差に当接するまで移動する。このとき、スラスト力Fwから加圧バネ15の力Fsを差し引いた加圧力によって、ギヤ8はシャフト4の段差に当接する状態で、軸方向の位置が固定されている。シャフト4の段差は、ギヤ8がロータ側へ移動したときにギヤ8とロータ7の端面が接しない位置であり、ギヤ8とフランジ10との間で嵌合を維持できる範囲内の位置に設定している。また、図4のときと同様に、耐摩耗性部材6とロータ7の摩擦駆動部には、この状態における加圧バネ15の圧縮量により決まる加圧力が付与されている。
したがって、第一と第二の状態では加圧バネ15の圧縮量が異なり、摩擦駆動部に付与される加圧力が異なる。つまり、図4のようにスラスト力Fwがフランジ10の方向へ作用する第一の状態よりも、図5のようにロータ7の方向へ作用する第二の状態の方が摩擦駆動部への押圧荷重は増大する。
特に本実施形態では、カメラレンズに本発明の振動波駆動装置を使用するときに、鏡筒の繰り出し、繰り込み動作を行うロータ回転方向とスラスト力Fwの方向を合わせる工夫が成されている。繰り出し動作とはレンズが突出する方向に移動する動作であり、繰り込みとはその反対方向(カメラ本体に収容される方向)に移動する動作を示す。
まず、鏡筒を繰り出すときは、ロータの回転方向が摩擦駆動部の押圧加重を増大する第二の状態となるようにする。そして、鏡筒を繰り込むときは、第二の状態と比較して押圧加重が低減する第一の状態になるようにする。このようにすることで、鏡筒を繰り出すときはトルクの大きい力強い出力となり、繰り込むときは比較的トルクの小さい弱い出力になるように駆動モードを異ならしめることができる。従来の棒状振動波駆動装置は、繰り出しと繰り込み動作時のスラスト力が略一致していたため、異物を巻き込まないために敢えて繰り込み動作時のスラスト力を下げることに伴って、繰り出し動作時のスラスト力も下げざるを得なかった。しかし、この構成により、繰り込み動作時に異物を巻き込むことを防止するとともに、外部から繰り出し動作を抑制する力が加えられた場合であっても力強い繰り出し動作を実現することができる。
また、このとき振動波駆動装置の駆動信号である交番電圧の振幅を、ロータの回転方向によって切り替えるようにしている。具体的には、第一状態と第二状態とで、入力信号を生成するパルスのパルス幅設定を異ならしめることにより、積層圧電素子3へ印加する交番電圧の振幅に差を持たせている。つまり、第二の状態では、摩擦駆動部の押圧荷重が増大し発生する摩擦力が大きくなるので、パルス幅を大きくし印加電圧の振幅をより大きくすることで安定した駆動を実現している。
次に、第二の状態でのギヤ8の挙動について説明する。図6は、本発明の振動波駆動装置を長時間駆動した後のギヤ8の姿勢を表している。図6では、分かりやすくするために特に姿勢変化量の倍率を上げて表現している。
第二の状態では、スラスト力Fwが、ギヤ8におけるシャフト14との嵌合部に径方向の側力Fw2をもたらす。この側力Fw2により、ギヤ8のシャフトとの嵌合部に摩耗あるいは変形を生じさせる。そして、スラスト力Fwはギヤ8のフランジ10との嵌合部を支点に、ギヤ8を時計回りの方向へ回転させようとするモーメントとして作用する。したがって、ギヤ8は定常的に図6のような姿勢となって回転する。
このとき、シャフト4を中心とする周方向断面で捉えると、加圧バネ15はウォームホイール11の付近でより圧縮されるため、ロータ7を耐摩耗性部材6へ押し付ける荷重にムラが発生し、摩擦駆動部に面圧分布をもたらす。また、ロータ7の軸心は、ウォームホイール11が配置された側とは反対方向へ押し出され、結果として回転に同期した速度変動を発生しやすくなり不安定な駆動となる可能性がある。
上述した摩擦駆動部の面圧分布とロータ7の軸心ズレが発生する状況においては、駆動中にロータ7の軸心がギヤ8によって拘束されることなく、安定して回転できる位置を振動波駆動装置自身が決められる構造が好ましい。すなわち、図7の断面図のように、ロータ7の円形凹部7cとギヤ8の円筒状凸部8cとの間、又は、ロータ7の丸穴7hとギヤ8の円柱状凸部8hとの間に、ギヤ8の姿勢変化量以上のクリアランス(間隙)を設けることが好ましい。ここで、円形凹部7c及び丸穴7hは、ロータ7におけるギヤ8との嵌合部であり、円筒状凸部8c及び円柱状凸部8hは、ギヤ8におけるロータ7との嵌合部である。
図8(a)、(b)は、それぞれロータ7とギヤ8の端面形状を示す斜視図である。図8(a)は、ギヤ8の端面に同心円状に4本の円柱状凸部8hを90度間隔で設けた場合の斜視図である。一方、図8(b)は、円柱状凸部8hと十分なクリアランスを有する径の丸穴7hが、円柱状凸部8hと相対する位置に設けられている。丸穴7h及び円柱状凸部8hを90度間隔で設けることにより、少なくとも一つの円柱状凸部8hで確実にロータ7からギヤ8へトルクの伝達が可能である。
図8(c)は、軸方向から見たロータ7とギヤ8の嵌合状態を表している。実線がロータ7、破線がギヤ8の外形形状である。この図では、ロータ7がギヤ8に対して同図上方へ偏芯しており、偏芯量は最大で丸穴7hと円柱状凸部8hの半径の差分だけ偏芯することが可能であり、0.1mmから0.3mm程度のクリアランスを設けている。ロータ7からギヤ8へのトルクの伝達は、複数ある円柱状凸部8hの一部で行われる。同図では、矢印の方向にロータ7が回転する場合、円柱状凸部8hでトルクが伝達されている。もちろん、円柱状凸部8hの数、および円柱状凸部8hと丸穴7hのクリアランスの大きさは適切な値に調節することが必要となる。
このように、ロータとギヤの嵌合部に所定の間隙を有することにより、駆動中のロータ7に径方向に拘束する力を与えないので、ギヤ8の姿勢変化に関わらず、ロータ7の軸心は安定して駆動可能な位置を自ら探して滑らかな駆動を維持することができる。
(第3の実施形態)
図9(a)は撮像装置であるカメラの外観斜視図であり、40はレンズの鏡筒を示す。図9(b)は鏡筒の駆動機構を示す模式図である。
図9(b)において、本実施形態のカメラは、振動波駆動装置及び減速ギヤ20a〜20cを鏡筒40の側面に配置し、振動波駆動装置の出力を減速ギヤ20a〜20cを介して鏡筒40のギヤ30に伝達することで、鏡筒が光軸方向に移動する。本実施形態では、ウォームホイール11の回転出力を減速して鏡筒40のギヤ30に伝えるために、3つの減速ギヤ20a〜20cを有しているが、減速ギヤの数は、鏡筒の繰り出し、繰り込み速度応じて所望の数だけ設けると良い。また、減速ギヤを設けず、ウォームホイール11が直接、鏡筒40のギヤ30と噛み合い、鏡筒を駆動してもよい。
本発明の振動波駆動装置は、出力伝達部材の一部がウォームギヤのウォームを構成し、ウォームホイール11と噛みあうことにより、カメラの上下方向を回転軸とする回転を、光軸方向を回転軸とする回転に変換することができる。よって、本実施形態のように振動波駆動装置を光軸に対して略垂直に配置することが可能となる(つまり、振動波駆動装置の回転軸を鏡筒の光軸に対し略垂直に配置することが可能となる)。
また、図9(b)では、振動波駆動装置を減速ギヤの横に設けているが、振動波駆動装置と減速ギヤは光軸方向で略重なるように設けることで、コンパクトに配置することができる。
1 第1の弾性体
2 第2の弾性体
3 積層圧電素子
4 シャフト
5 ナット
6 摩擦板
7 ロータ
7c 円形凹部
7h 丸穴
8 ギヤ
81 ウォーム
82 ストッパ
83 張り出し部
8c 円筒状凸部
8h 円柱状凸部
9 振動子
10 フランジ
11 ウォームホイール
12 フォトインタラプタ
13 コイル
15 加圧バネ

Claims (7)

  1. 振動を発生させる振動子と、前記振動子に摩擦接触し前記振動によって回転軸まわりに回転する回転子と、前記回転軸と同軸まわりに回転し前記回転子の回転を外部に伝達する出力伝達部材と、前記振動子を外部に固定する固定部と、を備え、
    前記出力伝達部材は、前記固定部と前記回転子との間に設けられ、
    前記出力伝達部材の一部が、ウォームギヤのウォーム部を構成し
    前記ウォーム部の出力半径が、前記回転子の外径より小さいことを特徴とする振動波駆動装置。
  2. 前記回転子の軸となる軸部材には段差が設けられており、
    前記出力伝達部材には、前記段差に嵌合することにより、前記出力伝達部材の前記軸に対する傾きと前記軸方向への移動量とを制限するストッパが設けられていることを特徴とする請求項1記載の振動波駆動装置。
  3. 前記ストッパと前記段差との間に間隙を設け、前記出力伝達部が軸方向に移動可能となることを特徴とする請求項に記載の振動波駆動装置。
  4. 前記回転子における前記出力伝達部材との嵌合部と、前記出力伝達部材における前記回転子との嵌合部との間に間隙が設けられていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の振動波駆動装置。
  5. 前記ウォーム部は鼓型であり端部ほど外径が大きくなる構造であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の振動波駆動装置。
  6. 前記出力伝達部材は、前記ウォーム部よりも径の大きい張り出し部を一体的に有するとともに、前記張り出し部には、フォトインタラプタと共に用いられ、回転センサとして機能する放射状のスリットが設けられていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の振動波駆動装置。
  7. 請求項1乃至のいずれかに記載の振動波駆動装置が鏡筒の光軸に対して略垂直に配置されていることを特徴とする撮像装置。
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