JPH08251950A - 光学アラインメントねじのための圧電アクチュエータ - Google Patents

光学アラインメントねじのための圧電アクチュエータ

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JPH08251950A
JPH08251950A JP7063309A JP6330995A JPH08251950A JP H08251950 A JPH08251950 A JP H08251950A JP 7063309 A JP7063309 A JP 7063309A JP 6330995 A JP6330995 A JP 6330995A JP H08251950 A JPH08251950 A JP H08251950A
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stage
piezoelectric
pad
optical
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JP7063309A
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Inventor
S Ruke Francis
エス.ルーケ フランシス
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Oclaro Photonics Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は電気機械的アクチュエータを提供する
ものであり、一層詳細には、光学的素子に関連して位置
決め用のシャフトを回転させるための圧電素子要素を用
いたアクチュエータを提供する。 【構成】圧電アクチュエータ50は、顎部材60、61
を有する。圧電アクチュエータ50のフレームは、フラ
ンジ86によってベース板85に固定されている。圧電
素子51に対する電気信号の極性が、素子51が伸張
し、印加された電気信号の振幅が増加するようなもので
ある場合、顎部材60、61の相対的な長手方向の動き
が起こる。顎部と軸80との間のスリップがないとする
と、軸80の回転が起こる。圧電素子51に対する電気
信号の振幅が低減するにつれて、圧電素子51が収縮
し、それぞれ反対の方向に顎部材60、61の長手方向
の動きが起こる。軸80の慣性力のために、急速に立上
るか下降する電気信号により、顎部と軸80との間のス
リップが起こるような顎部材60、61の急速な動きが
誘導される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電気機械的なアクチュ
エータに関し、さらに詳しくは、圧電素子を利用して、
光学素子に関連して設けられた位置決め軸を回転させる
アクチュエータに関する。またこの発明は電気機械的な
アクチュエータに関し、さらに詳しくは、圧電素子を使
用して、光学ステージを回転させるアクチュエータに関
する。
【0002】
【従来の技術】実験光学で使用されるベンチ機構は、多
くの場合、個々の光学部材、例えば、レンズ、フィル
タ、ミラー、放射源および放射検出器を組込んだもので
あり、これらは調整可能な支持体に取付けられている。
この種の支持体は、光学装置内で部材を適切に位置決め
するために、横方向および縦方向の両者の調整を行うこ
とができる。加えて、装置の光軸に対して部材を適切に
配向させるために、幾つかの形態の傾動(軸線方向)調
整機構が設けられている。
【0003】傾動調整の特定の形態は、光学部材の性状
および必要な精度に応じて変動するが、調整可能なマウ
ントの共通の形態は、米国、カリフォルニア州のマウン
テン・ビューのニュー・フォーカス社により販売されて
いるモデル9809のような3つのねじを含む装置であ
り、これは、「光学取付け装置」と題され、フランシス
・エス・ルーケ(Francis S. Luecke )に対して付与さ
れ、この発明の譲渡人であるニュー・フォーカス社(Ne
w Focus Inc.)に譲渡された米国特許第5,140,4
70号に記載されている。このマウント、およびニュー
・フォーカス社により販売されている他の類似するマウ
ントは、マウントに保持された光学部材を傾動させるた
めに三角形の構成で配置された3つの1/4−80調整
ねじを有する。この装置における調整ねじは、手動調整
のための刻み付きノブを備えている。
【0004】これらのマウントは非常に成功を収めたも
のであり、実験光学用の機構において広範に使用されて
いる。これらは優れた安定性を有し、調整が容易なよう
に構成されている。また、これらのマウントは、真空中
および安全ではなく不便であるような他の環境、または
科学者にとって危険な環境における、またはマウントに
届かない場所における使用を促進するものである。とは
いうものの、マウントの手動調整に起因する光学部材の
僅かな片寄りであっても、これを回避するのが望まし
い。さらに、ある種の実験光学用の機構は、大きな空間
を占有すると共に、光学ベンチの内部に配置されたマウ
ントの手動調整を望ましいものとするより寧ろ、より具
合の悪いものとしている。加えて、通常は、装置上で、
すなわち装置を実際に作動させながら動的な調整を行う
のが望ましい。しかし、この場合、レーザーを組込んだ
装置では危険性が生ずることとなる。レーザー放射に不
注意に露呈されると、人体の視覚または体の他の部分が
永久的に損傷され得るためである。
【0005】手動の調整ねじの使用には固有の欠点があ
るにも拘らず、電気的に駆動されるアクチュエータの使
用は、コスト、大きさおよび安定性の観点から制限され
ている。これらの制限のために、遠隔制御されたアクチ
ュエータの使用は特定の光学部材に限定されており、こ
のような場合、光学部材とアクチュエータとが相互に関
連し、アクチュエータは単一の部材に対して全く専用の
ものとなっている。この手法は完成した光学装置では、
多くの場合、満足し得るものであるが、実験用の機構で
は甚だしく厄介であり高価なものである。
【0006】圧電装置は、光学装置において位置決め軸
を機械的に駆動させるのに良く適合していることが認識
されている。例えば、スタウフェンバーグ(Staufeuber
g )とハベル(Hubbell )に対する米国特許第4,62
2,483号は、圧電素子を利用して軸のような機械的
部材を交互に緊締し駆動する装置を記載したものであ
る。
【0007】スタウフェンバーグに対する米国特許第
4,727,278号には、光学部材を支持する球体の
回転のための圧電多軸位置決め装置が記載されている。
これに記載されている傾動装置は、球形のマウントに限
定されており、これら自体は、ニュー・フォーカス・モ
デル9809のような汎用マウントと共に使用すること
はできない。
【0008】さらに別の圧電的に駆動される装置が、前
記スタウフェンバーグとフベルに対する米国特許第4,
831,306号に示されている。この装置において
は、環状のハウジング内に取付けられた圧電素子が所定
の様式で付勢され、これにより係合部材が第1の極性信
号により駆動され、出力軸との係合を生起した後、第2
の極性信号により駆動され、出力軸との係合から部材が
外される。圧電装置は他の目的のために使用されている
が、これについては、例えば、「球形のロータを有する
圧電慣性ステップモータ」、Reviews of Scientific In
struments 63(8)、1992年8月、第3909〜
3912頁に、エル・ホワルド(L. Howald )、エッチ
・ルジン(H. Rudin)およびエッチ・ジェイ・グンター
ロッド(H.-J. Guntherodt)により記載されている。こ
の刊行物には、光学部材を支持し得る研磨したスチール
球体を位置決めするために、複数の慣性圧電アクチュエ
ータを使用する装置が記載されている。この刊行物に記
載された装置では、アクチュエータは1つの方向に緩慢
に駆動され、反対の方向に急激に駆動される。摩擦によ
り、研磨されたボールが遅いアクチュエータの動きに追
従するが、慣性力により、ボールが急激なアクチュエー
タの動きに追従することが妨げられる。
【0009】ジョン・ディ・スキッパ(John D. Skippe
r )による刊行物、「圧電牽引モータは低速で高いトル
ク、高いパワーをもたらす」、PCIM、1992年6
月、第36〜39頁には、回転出力軸を有する圧電モー
タが記載されている。この刊行物には、圧電装置の機械
的な動きは非常に小さいために、圧電装置を回転出力軸
に連結するのは困難であることが記載されている。
【0010】ニューポート(Newport )のロータリース
テージ、モデル481−Aは、回転ステージ上のウォー
ムギアに係合するウォームねじを備える、手動で操作す
る側部に取付けた蝶ねじによって位置決めを行うよう設
計されている。RSXおよびRSAシリーズのようなニ
ューポートの回転ステージは、ステージの周縁部に係合
する小さい駆動ホイールにより摩擦によって駆動され
る。モデル495のモータ付き回転ステージは、回転可
能なステージに固定したウォームギアと接触する、モー
タ駆動のウォームねじを組込んだものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の一般的な目的
は、フレーム部材に取付けた単一の圧電素子を有し、駆
動されるねじ山付きの軸に嵌合するよう適合した一対の
当接する顎部材を有する単純な設計の、低コストの圧電
アクチュエータを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】圧電素子は、平行な経路
で当接する顎部材の往復運動を行わせるよう作動し得
る。その間に保持された駆動される出力軸に対する顎部
材の往復運動は、第1の方向に相対的に遅く顎部を移動
させることによって単純な回転運動に変換され、その
際、軸と顎部との間の摩擦係数が軸の慣性力を克服する
ようにする。顎部と軸との間の係合を維持して、増分だ
け軸を回転させる。第2の方向の顎部の運動は相対的に
速いものとし、これにより出力軸の慣性力によってこれ
が顎部の運動に追従するのが防止され、軸が顎部内でス
リップし、先の増分の運動が保存されるようにする。こ
の結果、出力軸が段階的に回転する。逆方向の軸の回転
運動は、第1および第2の方向の運動の速度を単に交換
することによって行う。
【0013】この装置の最大幅は、出力軸の直径より僅
かに大きいことを要するのみである。出力軸は典型的に
は0.25インチであるため、最大幅は0.5インチ未
満に容易に維持することができる。0.25インチの出
力軸を駆動するのに必要な装置の長さは1.0インチ以
下でよく、厚さは0.3インチ未満とすることができ、
例外的に小型の装置が提供される。
【0014】この装置は外部駆動軸を提供するため、調
整ねじを支持する光学マウントに対してアクチュエータ
が回転するのを防止するための単純な係合ピンまたはク
ランプを用いて、これを容易に既存のマウントに取付け
ることができる。この装置は、調整ねじを単に除去し、
装置の顎部の間にこれを噛合させ、ねじをマウントに再
挿入し、マウントに対する装置の位置を固定することに
より、既存の光学マウントに取付けることができる。
【0015】設計が単純であり、従来の材料から容易に
製造できるために、この装置を製造するのは安価であ
る。
【0016】装置の寸法が小さいために、光学装置にお
いて妥協を要することなく、込み入った複雑な光学機構
内でこれを使用することができる。
【0017】所望するものと逆の方向の回転を回避する
ために出力軸の慣性特性を使用することにより、この装
置では、出力軸を緊締する圧電素子の必要性が除去され
ている。これにより装置の寸法および複雑性の両者、並
びに随伴する電子装備が大幅に低減される。
【0018】この装置はシステムの機械的な共鳴による
ものではないため、広範囲の出力速度および運動を提供
することができる。0.25インチの出力軸を用いて、
2〜3RPMの範囲の二方向の回転が容易に達成され
る。アクチュエータの1回のステップにより、約1分の
回転軸の運動が与えられるため、0.02マイクロメー
タのオーダーで光学部材の非常に精密な位置決めを行う
ことができる。これは手動の調整技術によって信頼性良
く得られるものより、実質的にさらに精密である。加え
て、この装置は遠隔制御されるため、光学実験担当者
は、調整の実際の地点から遠隔とし得る位置で、光学装
置に対する調整の効果を容易にモニターすることができ
る。
【0019】回転可能な光学ステージの態様では、2イ
ンチの直径のステージについて、360度/分に達する
速度でステージの二方向の回転を達成することができ
る。圧電アクチュエータの運動は相対的に小さいため、
0.1ラジアン以内の位置決めが容易に達成される。圧
電アクチュエータに印加する電気駆動信号の振幅を低減
することにより、更なる精度を得ることができる。
【0020】圧電アクチュエータは、電気駆動信号によ
り付勢されていない場合はブレーキとして、すなわち保
持手段およびクランプとして働くため、別のクランプ装
置に対する必要性が除去される。
【0021】さらに、圧電アクチュエータの緊締力は、
回転可能なステージに加えられる僅かな力に対向して回
転可能なステージを所定の位置に保持するのに十分であ
るが、手動で克服し得るものであるため、最初の設定の
ための手動による迅速な粗動位置決めの選択枝は維持し
ておく。
【0022】これらの効果の中のある種のものは、従来
技術において個々には見出すことはできるが、出力軸ま
たは回転ステージの慣性特性と組合せた単一の圧電素子
を利用する単純な設計による、出力軸または回転ステー
ジの二方向の回転を達成する従来技術による装置は知ら
れていない。
【0023】この発明の目的は、光学部材を取付けるた
めの回転ステージを迅速かつ正確に位置決めするのに使
用するのに適切な、小さく低コストで信頼性の高い圧電
アクチュエータを提供することである。
【0024】この発明の他の目的は、唯一の圧電素子の
みを必要とする出力軸または回転ステージのための二方
向圧電駆動装置を提供することである。
【0025】この発明のさらに他の目的は、圧電緊締装
置を利用せず、したがって単一の圧電素子のみを必要と
する回転光学ステージのための二方向圧電駆動装置を提
供することである。
【0026】この発明の更なる目的は、コンピュータゲ
ームをするのに普通に使用されている種類の従来の二軸
ジョイスティック装置を用いて制御することのできる調
整可能な光学マウントのための圧電アクチュエータを提
供することである。
【0027】この発明のさらに他の目的は、従来の二軸
ジョイスティック装置から発生された制御信号を受入
れ、光学マウントの個々の調整軸、および全ての調整軸
の同時運動を含む種々の組合せで調整軸を動かす、3つ
のねじの光学マウントのための圧電アクチュエータ装置
を提供することである。
【0028】この発明のさらに他の目的は、マウントを
全ゆる方向に傾動させ、マウントを組込んだ装置の光学
軸線に沿ってマウントを長手方向に移動させるための、
光学マウントの調整ねじのための圧電アクチュエータを
提供することである。
【0029】この発明のさらに他の目的は、回転ステー
ジの手動の位置決めを図るが、他の場合は回転ステージ
を所定の位置に保持するのに十分な緊締作用を有する特
性を有するクランプとしても働く、圧電装置素子に印加
される電気信号の印加により遠隔的に位置決めし得る回
転可能な光学ステージを提供することである。
【0030】この発明によれば、回転可能な光学ステー
ジの周縁部と摩擦により係合した駆動パッドの往復(二
方向)運動を行うよう作動し得る単一の圧電素子を有す
る、低コストの圧電アクチュエータも提供される。駆動
パッドの往復運動は、駆動パッドを第1の方向に相対的
に遅く動かすことにより、光学ステージの回転運動へと
変換され、その際、パッドとステージとの間の摩擦係数
が回転ステージの慣性力を克服してステージを増分だけ
回転させるようにする。第2の反対方向における駆動パ
ッドの運動は相対的に速く、これにより駆動パッドが回
転ステージに対してスリップし、先の増加分の回転運動
が保存されるようにする。この結果、回転ステージが段
階的に回転する。反対方向のステージの回転は、第1お
よび第2の方向の運動の速度を単に交換することによっ
て行う。
【0031】回転ステージは圧電駆動部を容易に受入れ
るものであり、これは従来技術による回転ステージを駆
動するのに使用される典型的な電動モータと比較して遥
かに小さい。
【0032】圧電駆動部と回転ステージとの間の係合は
摩擦によるもので、これはステージを電動で駆動する必
要性を伴うことなく、ステージの手動による迅速な粗動
位置決めを可能とするものである。これは、ウォームね
じを駆動しなければ手動で位置決めできないウォーム駆
動を利用する、せいぜい遅くのろい過程である従来技術
による電動モータに対する実質的な利点である。この発
明の装置は、電気的に駆動されるウォームねじ装置の微
動調整能力と摩擦駆動ステージの迅速な位置決め能力と
を組合せるものであって、これらの装置に固有の欠点、
ウォームねじ装置の迅速な位置決め能力の欠如、および
摩擦駆動装置に固有の精密性の欠如を有していない。
【0033】圧電駆動部は小さい寸法であるため、回転
位置決めステージの全体の寸法は、駆動部を収容するた
めに大きく拡大する必要はない。
【0034】加えて、回転ステージの慣性特性を使用し
て、所望のものとは反対の方向の回転を回避しているた
め、圧電素子が逆行して予備駆動位置に帰還する際に、
ステージを回転から抑止するための追加的なクランプ部
材を必要としない。
【0035】さらに、この装置は何らかの部材の機械的
共鳴によるものではないため、回転駆動速度を広範に変
動させることができる。
【0036】この発明の装置は、機械的なバックラッシ
ュを本質的に有しておらず、精巧な予備負荷用の構成を
必要性としない。これにより、いずれの方向からの接近
に対しても回転ステージに取付けられた光学部材を正確
に位置決めすることが可能となり、かくして最初の接近
の際に所望の位置を逃した場合に所望の位置を越えてス
テージを後戻りさせる必要性が除去される。
【0037】これらの効果の中のある種のものは、従来
技術において個々に見出すことがあるかも知れないが、
回転ステージの慣性特性と組合せた単一の圧電素子を利
用した単純な駆動部材を用いて、回転光学ステージの二
方向の運動を達成する公知の装置はない。
【0038】本発明の他の目的および本発明の付随する
多くの効果は、図面全体に渡って同様の参照番号は同様
の部分を示すものとする添付図面と併せて考慮する際
に、以下の詳細な説明を参照することによってこれをよ
り良く理解するすると共に、容易に理解されるものとな
ろう。
【0039】
【実施例】図1に示すマイケルソン干渉計光学装置は、
レーザーおよびビームエキスパンダ2のような放射源を
取付けた光学ベンチ1を備える。レーザー2の出力ビー
ムはビーム分割用立方体3へと向けられ、これにより入
射ビームの一部分は、光学ベンチ1に固定された手動で
調整可能なニュー・フォーカス・モデル9809マウン
ト5によって位置決めされた参照ミラー4へと向けられ
る。入射ビームの他の部分は、試験または評価に供する
ものとし得る第2のミラー6に向けられる。ミラー4お
よび6からの反射ビームはビーム分割用立方体3におい
て再結合され、観察スクリーン10へと向けられる。
【0040】ミラー4の微動位置決めは、調整ねじ5
a、5b、5cによって従来の様式で行われる。試験ミ
ラー6を保持する調整可能マウント7の調整ねじ34、
36、38は、マウント5に類似する様式でノブ7a、
7b、7cによって手動で調整することができる。これ
に加えて、調整ねじ34、36、38は、ジョイスティ
ック制御装置8により発生した信号に応答して、ハウジ
ング7h内の圧電アクチュエータによって駆動すること
ができる。ジョイスティック制御装置8からの信号は、
電子制御装置9によって圧電アクチュエータのための駆
動信号に変換される。ジョイスティックの動きに応答し
て発生した制御信号は、ジョイスティックの位置決めに
応じて、3つの調整ねじ34、36、38のそれぞれの
個々の動きをもたらすと共に、2つのねじの同時の動き
をももたらす。ジョイスティックはいわゆる「発射」ボ
タン(Fire button )も備えており、これにより3つの
ねじの全てを同時に駆動するのに有効な制御信号を発生
させる。
【0041】図1に示したものは、この発明を用いる環
境を説明する目的のためのものであり、光学装置が典型
的には遥かに複雑である実際の機構から、大幅に単純化
したものであることが理解されよう。
【0042】図2は、図1の光学マウント5をさらに詳
細に示すものである。ステージ板21は、レンズ、ミラ
ー、フィルタ、回折格子、ビームスプリッタまたは類似
する光学部材を収容することのできるマウント領域16
を有する。ベース板22は、平坦な側部のそれぞれにね
じ山付き孔部24aのような取付け孔部を備え、ポスト
またはねじ山付きロッドのような垂直支持部材への取付
けに備える。調整ねじ34、36、38は、ベース板2
2内のねじ山付きポートに対応して貫通している。調整
ねじ34、36、38の先端部は、ステージ板21の浅
いレセプタクル内に当接している。調整ねじ34と36
および36と38の間に位置するばね手段(図面には示
していない)は、調整ねじ34、36、38の先端部に
対してステージ板を保持する。光学マウントの更なる詳
細は米国特許第5,140,470号に記載されてお
り、その内容を参考によりここに援用する。
【0043】ベース板22、したがって、光学装置の残
部に対するステージ板21の角度は、個々の調整ねじ3
4、36、38の回転によって変化させることができ、
回転の方向に応じてこれらを伸ばしたり引込んだりする
ことができる。調整ねじ34、36、38の位置の手動
調整は、ねじの端部のノブを用いて行うことができる
が、極く僅かにノブに接触した場合であっても、光学装
置の残部に対するステージ板21およびベース板22の
永久的または一時的な変位がもたらされよう。調整ねじ
34、36、38に対する人間による物理的または手動
の接触を伴うことなくステージ板21の角度の調整を可
能とするために、ベース板22に固定されたアクチュエ
ータハウジング40内に圧電アクチュエータを取付け
る。それぞれの調整ねじが併設された圧電アクチュエー
タを有し、これを駆動信号によって付勢し、いずれかの
方向におけるねじの回転を生起することができる。ジョ
イスティック制御装置8の動きに応答して電子制御装置
9によって発生した駆動信号は、アクチュエータのハウ
ジングカバー41を貫通するケーブル42によって圧電
アクチュエータに伝達される。
【0044】図3は、アクチュエータハウジング40お
よびカバー41を取外した光学マウントを示し、それぞ
れ調整ねじ34、36、38に対して取付けた圧電アク
チュエータ34a、36a、38aが開示されている。
【0045】図4は、アクチュエータハウジング40の
開口部34b、36b、38b内に配置した圧電アクチ
ュエータ34a、36a、38aを示す分解図である。
圧電アクチュエータは、領域34c、36c、38c内
の開口部に滑り嵌めされており、ハウジングに対するア
クチュエータの回転運動が防止されている。開口部は、
領域34d、36d、38dにおいてアクチュエータよ
り僅かに大きく、圧電アクチュエータの駆動による動き
を受入れる。
【0046】カバー41は、図示しない位置決めピンに
よって、割出し孔部42a、42b、42cへと至るカ
バー41の下部表面において、アクチュエータハウジン
グ40に対して正確に割出されている。取付けねじ4
6、48は、それぞれカバー41のクリアランス孔部4
6a、48a、およびそれぞれアクチュエータハウジン
グ40のクリアランス孔部46b、48bを貫通し、ベ
ース板22の図示しないねじ山付き孔部46c、48c
に入る。取付けねじ46、48を緊締すると、アクチュ
エータハウジング40はベース板22に固定保持され、
圧電アクチュエータ34a、36a、38aは正確に位
置決めされて保持され、駆動信号により付勢される際の
回転が防止される。
【0047】図5は、カバー41を除去したマウントの
頂部平面図である。全ての参照符号は、前記した図面の
部材を示すのに使用したものと同一である。エラストマ
ー材料からなる弾性パッド34e、36e、38eを、
領域34c、36c、38cにおけるアクチュエータハ
ウジング40の壁部の間に配置し、付勢した場合にアク
チュエータ34a、36a、38aが回転するのを防止
する。代替的に、パッド34e、36e、38eは、同
領域におけるエラストマー注封材料の形態で構成するこ
とができる。
【0048】図6に示す圧電アクチュエータ50は、好
適な態様の1つの選択枝である。このアクチュエータ
は、対向端部に電極52、53を有する圧電素子51を
備える。それぞれの電極に電気的に接続されたリード線
52a、53aにより、圧電素子51に対して駆動信号
を印加するのが可能となる。駆動信号により圧電素子5
1が伸びる。2つの電極を図示しているが、圧電素子5
1の内部構造は、実際は複数の相互接続された電極を内
蔵し得るものであり、装置を作動させるのに必要な電圧
の低減を図る。圧電素子50の第1の端部55は、アク
チュエータフレーム(本体)のベース部分56に固定さ
れており、対向端部57は、第2の可動顎部材61と共
働して顎部の間に保持された調整ねじと係合する第1の
可動顎部材60に固定されている。顎部60、61の内
側表面60a、61aにはねじ山が付されており、顎部
の間に保持された調整ねじのねじ山を収容する。
【0049】弾性屈曲部材65、66は、ベース部分5
6および第1の可動顎部材60を接続し、圧電素子51
の二方向の長さ方向における長手方向の運動を図るもの
である。素子51のこのような長さ方向の運動により、
顎部材60、61の長手方向の往復運動が生起し、これ
により今度は、顎部60、61の内側表面60a、61
aの間に保持されたねじ山を付した調整ねじのような円
筒部材の回転運動が与えられる。顎部材60、61の一
対のばね保持溝60b、61bは、図9に示すように平
坦なクランプばね70を配置して保持するよう働き、こ
れにより間に配置されたねじ山付き調整ねじのような円
筒部材に対する内側表面60a、61aの圧力が増加す
る。
【0050】アクチュエータのフレームは、従来のワイ
ヤ放電機械加工技術によって適切な真鍮のストックから
製造する。平坦なクランプばね70は、適切なばね特性
および疲労特性を有するいずれの材料からも製造するこ
とができる。
【0051】図7に示す圧電アクチュエータ50′は、
好適な態様のものである。このアクチュエータは、対向
端部に電極52′、53′を有する圧電素子51′を備
える。それぞれの電極に電気的に接続されたリード線5
2a′、53a′により、圧電素子51′に対して駆動
信号を印加するのが可能となる。第1の極性の駆動信号
により、圧電素子52′が伸びる。圧電素子51′の第
1の端部55′は、アクチュエータフレーム(本体)の
ベース部分56′に固定されており、対向端部57′
は、第2の可動顎部材61′と共働して顎部60′、6
1′の内側表面60a′、61a′の間に保持された調
整ねじと係合する第1の可動顎部材60′に固定されて
いる。
【0052】弾性屈曲部材65′は、ベース部分56′
および第1の可動顎部材60′を接続し、圧電素子5
1′の二方向の長さ方向の長手方向の運動を図るもので
ある。素子51′のこのような長さ方向の運動により、
顎部材60′、61′の長手方向の往復運動が生起し、
これにより今度は、顎部60′、61′の内側表面60
a′、61a′の間に保持されたねじ山を付した調整ね
じのような円筒部材に対して回転運動が与えられる。顎
部材60′、61′の一対のばね保持溝60b′、61
b′は、図10に示すように平坦なクランプばね70′
を配置して保持するよう働き、これにより間に配置され
たねじ山付き調整ねじのような円筒部材に対する内側表
面60a′、61a′の圧力が増加する。アクチュエー
タのフレームは、従来のワイヤ放電機械加工技術によっ
て適切な真鍮のストックから製造する。平坦なクランプ
ばね70′は、適切なばね特性および疲労特性を有する
いずれの材料からも製造することができる。
【0053】アクチュエータフレームを介して延在する
穴部68′、69′は、圧電素子51′の接合の際にフ
レームを引張るためにアクチュエータの製造に当って使
用するものであり、このため、組立てた後は、圧電素子
51′は圧縮された状態である。これを行うのは、圧電
素子51′に電気信号が印加される際に、フレームと圧
電素子51′との間の結合が破壊されるのを回避するた
めである。
【0054】図8は、図7に示した圧電アクチュエータ
の好適な形態を示す図であり、一部を断面図とし一部を
切離してフレームの内部の幾何学的配置を示すものであ
る。圧電素子のための開口部が、アクチュエータフレー
ム50′を介して延在していることを認めることができ
る。圧電素子51′は、端部55′、56′においての
みフレームと接触している。
【0055】図11は、この発明の主要な部材の単純化
した斜視図である。圧電アクチュエータ50は、ベース
板85のねじ山付き孔部を貫通するねじ山部分80aを
備える円筒形の軸80に対して配置した顎部材60、6
1を有する。圧電アクチュエータ50のフレームは、フ
ランジ86によってベース板85に固定されている。こ
の説明の目的のために、軸80の慣性効果をフライホイ
ール88によって表すものとする。
【0056】圧電素子51に対する電気信号の極性が、
素子51が伸張し、印加された電気信号の振幅が増加す
るようなものである場合、顎部材60、61の相対的な
長手方向の動きが、それぞれ矢印82a、83aの方向
に起こる。顎部と軸80との間のスリップがないとする
と、矢印82a′の方向に軸80の回転が起こる。圧電
素子51に対する電気信号の振幅が低減するにつれて、
圧電素子51が収縮し、それぞれ矢印82b、83bの
方向に顎部材60、61の長手方向の動きが起こる。顎
部と軸80との間にはスリップが起こらないと再度仮定
すると、矢印82b′の方向に軸80の回転が起こる。
【0057】軸80の慣性力のために、急速に立上るか
下降する電気信号により、顎部と軸80との間のスリッ
プが起こるような顎部材60、61の急速な動きが誘導
される。このスリップの持続時間は、圧電素子51に対
して印加される電気信号の波形および振幅、並びに顎部
と軸80との間の摩擦係合、軸80およびこれに連結さ
れた他の機械的部材の慣性力、併せて軸80とベース板
85のねじ山付き孔部との間の摩擦係合のような機械的
特性に依存する。
【0058】逆に、圧電素子51に対する遅く立上るか
下降する信号の印加によって、顎部材60、61の遅い
長手方向の動きが対応して起こり、顎部と軸80との間
のスリップは殆どまたは全く起こらない。
【0059】この結果、適当な波形および極性を有する
周期的な電気信号を単に印加することにより、82aま
たは83bのいずれかの方向で軸80の選択的な回転を
得ることができる。すなわち、遅く立上る波形の後に急
速に下降する波形を有する周期的な信号により、第1の
方向の回転が起こり得る。逆に、急速に立上る波形の後
に遅く下降する波形を有する周期的な信号は、軸80を
反対の方向に回転させるのに有効であろう。波形のより
完全なグラフ、および数学的表現を図23に示す。図1
2において、90で始まる波形は、矢印82a′の方向
の回転を生成する電気信号を示す。縦軸により表す電圧
は、点91におけるピーク値に到達するまで、徐々に増
加する速度で正の方向に増加することが理解できる。こ
の点における電圧は、圧電素子51に対して印加される
最大値を表し、したがって素子51の最大長さを示すも
のでもある。印加電圧は徐々に増加しているため、軸8
0と顎部材60、61との間にはスリップは起こらず、
軸80は矢印82a′の方向に短い距離回転する。その
後に、電気信号は、ピーク91と最小値92との間の波
形の部分により示されるように尖鋭に下降する。尖鋭に
下降した信号により、顎部材60、61は矢印60b、
61bの方向に急速に動く。この動きは非常に急速であ
るため、慣性力および軸80の摩擦係合のような装置の
機械的特性が組合されて、軸が顎部の長手方向の動きに
追従するのが防止される。周期的な様式で波形90〜9
2を繰返すことにより、矢印82a′の方向の軸80の
増加分の動きが起こり、これにより調整ねじが駆動され
る。
【0060】矢印82b′の方向の軸80の回転は、点
94で始まる波形により表される電気信号の印加によっ
て行う。この場合、印加電圧の相対的に急速な増加によ
り、圧電素子51が極めて急速に伸張し、矢印82a、
83aの方向における顎部材60、61の間の急速な長
手方向の動きが誘導される。この動きは相対的に急速で
あるため、軸80と顎部材60、61との間にスリップ
が起こり、軸80の回転運動は生じない。印加電圧は、
圧電素子50の最大長さに対応する点96における最大
値へと増加する。その後に、点96と98との間の波形
の部分により示されるように、電気信号を徐々に下降さ
せる。圧電素子50の長手方向の動きは印加電圧に追従
するため、顎部材60、61の運動は十分に遅く、これ
により周期の最初の相(点94〜点96)の間は軸80
が顎部材の動きに追従するのを妨げていた装置の慣性力
および他の機械的特性が克服される。したがって、顎部
材60、61は、矢印82b、83bの方向のその長手
方向の動きの間は、軸80とのスリップのない係合状態
のままとなり、軸80が矢印82b′の方向に回転し、
調整ねじが駆動される。周期的な様式で波形94〜98
を繰返すことにより、矢印82b′の方向の軸80の増
加分の回転が起こる。
【0061】鋸の歯の波形の様式で遅い変化部分と急速
な変化部分とを有する線形の波形を印加することによ
り、いずれかの方向における回転運動を生成することは
可能であろう。この種の波形は、機能し得るものではあ
るが、回転の最大速度を達成する観点では最適の性能を
与えない。波の最大傾斜が、信号の到来に当ってスリッ
プを生じないものに限定されているか、またはこれに代
えて顎部と軸との間の幾分かの係合を生ずるのに十分に
低い傾斜に限定されているためである。代替物には最適
の結果を与えるものはない。理想的には、波形は線形の
ものとはせずに、既に示した形状をとるものとする。シ
ステムの最適の性能を得るために、所望の方向の回転を
生ずる波形の部分が、徐々に増加する傾斜を有するもの
とすべきである。これにより軸の加速の利点があり、所
望の方向の最も急速な回転が与えられるためである。顎
部が最終的にスリップしない関係で軸に係合するのを防
止するために、反対方向の信号の波形も徐々に増加する
傾斜を有するものとすべきである。しかしながら、所望
しない方向の顎部の動きを生ずる信号の部分の持続時間
は、実質的に有害な効果を伴うことなく短く維持し得る
ことから、これが徐々に増加する傾斜をも有すること
は、それ程臨界的なものではない。実際的な観点から
は、波形の急速に立上るか下降する部分は、圧電素子の
キャパシタンスに大きく依存し、回路部品を選択するこ
とにより可及的に傾斜を大きくすることができる。理論
的な観点からは、波形の急速な立上りまたは下降部分
は、顎部材60、61と軸80との間の全ゆるスリップ
しない係合に帰着し得るものより、少なくとも4倍速い
のが望ましい。同様の様式で、波形の遅く立上るか下降
する部分は、顎部材60、61と軸80との間のスリッ
プする係合に帰着し得るものより、少なくとも4倍遅く
すべきことが見出されている。このような余裕により、
装置変数の変化が受入れられ、長期間に渡る信頼性の高
い動作が確実となる。
【0062】図10〜図17に開示されている圧電アク
チュエータに対して適当な制御並びに駆動信号を発生す
るための電気的回路は、通常の12V直流電源によって
作動するように設計されている。本発明において用いら
れている電気回路に関連する形態では、若干の制御信号
を用いている。これらの制御信号は以下のように規定さ
れている。 CLK:この信号はシステムクロックである。通常、1
kHzの周波数を有する12Vの矩形波である。 AIN:クロックと同期する12Vの矩形波である。こ
れは調整ねじ34が時計方向へと駆動されるときに付勢
される。 BIN:クロックと同期する12Vの矩形波である。こ
れは調整ねじ36が時計方向へと駆動されるときに付勢
される。 CIN:クロックと同期する12Vの矩形波である。こ
れは調整ねじ38が時計方向へと駆動されるときに付勢
される。 AOUT:クロックと同期する12Vの矩形波である。
これは調整ねじ34が反時計方向へと駆動される際に付
勢される。 BOUT:クロックと同期する12Vの矩形波である。
これは調整ねじ36が反時計方向へと駆動される際に付
勢される。 COUT:クロックと同期する12Vの矩形波である。
これは調整ねじ38が反時計方向へと駆動される際に付
勢される。 PCA1、PCA2…PCC1、PCC2:これらは供
給側から抽出された電源を制御するための12Vの信号
である。 図13を参照して、ジョイスティックブロック110
は、垂直動作用ポテンショメータ、水平動作用ポテンシ
ョメータ、および、いわゆる発射用ボタンを有するコン
ピュータタイプのジョイスティックを含む。ジョイステ
ィックと関連的に用いられる水平および垂直動作用ポテ
ンショメータは、電圧を発生し、この電圧はブロック1
10において中央部、すなわち、中立部位からジョイス
ティックの変位量に比例した電圧である出力信号AV、
BV、CVおよびDVの出力信号を生成する。これらの
信号は通常のものであるが、それら自体によって、圧電
アクチュエータの制御のために適当なものとは言えな
い。出力信号A、B、CおよびDは、実際、ジョイステ
ィックと関連して用いられるポテンショメータで発生し
た電圧に応答する二値化信号であり、ジョイスティック
が中立位置にあるか、あるいは上方向、下方向、左方
向、右方向にそれぞれ移動したか否かによって高い値若
しくは低い値となる。
【0063】多段ブロック120は、ジョイスティック
のアナログ出力信号を結合させるのに役立つ。この場
合、これらの信号は三つの圧電装置のそれぞれを駆動す
るために用いられる時間を制御するための導線DLによ
って送られる信号を生ずる。例えば、調整ねじ38を駆
動するとき、このブロックは制御方向のジョイスティッ
クの出力信号の大きさを検出し、圧電装置が接続されて
いる時間を決定し、それによってそれが受ける駆動パル
スの量を決める。
【0064】状態ブロック(State block )130は、
トラックをキープし、このトラックによって圧電装置が
駆動される。デコードブロック(Decode block)140
は、水平方向と垂直方向のジョイスティックの出力信号
をジョイスティックのコマンド信号に従うのに必要とさ
れるアクチュエータのねじの動きの方向および範囲を表
す三つのアクチュエータねじ制御信号に変換する。高電
圧ブロック(High voltage block)は、アクチュエータ
ねじ制御信号に応答し、適当な圧電アクチュエータを付
勢するための適度に高い電圧信号を生成する。システム
クロック信号は、ブロック160によって生成され、こ
れはシステムのタイミング信号を与えるものである。
【0065】図14〜図20は、前記の機能ブロックの
詳細な説明を表している。
【0066】図22は、ジョイスティックのレバーが前
方へと押されたとき、信号AIN、PCA1およびPC
A2の間の関係を示すタイミングダイヤグラムである。
【0067】図20に示されるMOSFET装置150
a、150bおよび150cは、クロック信号が下方へ
と向いたときに、信号PCA1、PCA2およびAIN
によって導通状態に置かれる。インダクタ150dにお
ける電流は、次なる(1)式によって増加する。
【0068】
【数1】
【0069】この場合、V+ は供給電圧を示す。
【0070】
【数2】
【0071】
【数3】
【0072】ここで、Cpは圧電装置のキャパシタンス
であり、C150fおよびC150eはCpに対して十分に大き
い。
【0073】デコード回路140の遅延回路によって決
定される時間における点でMOSFET装置150aお
よび150bは、ターンオフされ、これによってインダ
クタ150dに蓄えられた電流はキャパシタ150eに
よって形成される直列回路と圧電装置のキャパシタンス
CPに強制的に導入される。
【0074】タイミング回路によって決定される時間
は、次なる(4)式によって選択される。
【0075】
【数4】
【0076】それによって、圧電装置に印加されている
出力電圧は次なる(5)式によって増加する。
【0077】
【数5】
【0078】この場合、CP1は次なる(6)式によって
決定され、Wo1は次なる(7)式によって決定される。
【0079】
【数6】
【0080】
【数7】
【0081】これは、図23において、時刻t1 で始ま
る曲線(ii)の部分によってグラフ状に図示されてい
る。
【0082】インダクタ150dにおける電流が0まで
下降し、且つダイオード150gが反対側へとバイアス
がかけられるようになると、電圧はその情報を阻止され
る。この時点で圧電素子に印加される電圧は、(8)式
の如くである。
【0083】
【数8】
【0084】ここで、CT は100CP1であるとき、電
圧は11倍となる。
【0085】時刻tにおいて始まる電圧の急激な変化
は、圧電装置の速度において対応する急激な変化を惹起
し、圧電アクチュエータの顎部が螺刻された調整ねじ上
でスリップし、この調整ねじに対して回転動作を誘起す
ることはない。
【0086】波形のピークにおいて、圧電装置の速度
は、スリップしない点まで遅くなる。顎部はクロック信
号が立ち上がり、MOSFET150aとMOSFET
150hが導通する前にスリップしない状態において前
記調整ねじと係合する。この時点で圧電装置に印加され
ている電圧は、インダクタ150jを介して接地側へと
放出される。寄生抵抗(parasitic resistances )にお
いて失うことのなかったエネルギ若しくは圧電装置によ
って達成された仕事(量)は、(−)側の電圧として圧
電装置に対するキャパシタンスで蓄えられる。インダク
タ150jの値はインダクタ150dのインダクタンス
を約10倍することによって選択され、図23に示され
るように、波形の立ち下がりが圧電アクチュエータの顎
と調整ねじとの非スリップ係合を確保するのに十分な低
い値まで保持される。
【0087】反対方向に対する回転は、同じような形態
で達成される。しかしながら、(−)方向の電圧の供給
がないために、電位差はキャパシタ150fに対して最
初にチャージすることによって創出される。次いで、イ
ンダクタ150Kを介してMOSFET150a、15
0bおよび150mが導通するようにディスチャージさ
れる。MOSFET150aおよび150bは、次い
で、ターンオフされ、これによってインダクタ150k
の電流は圧電装置に対するキャパシタンスから導出され
る。これは圧電装置に対する電圧を(−)方向で駆動す
ることを意味する。
【0088】圧電装置は、ダイオード150nおよびキ
ャパシタ150eによって反対方向へとバイアスされる
ことに起因する損傷から保護されている。これは、バイ
アスを創成するためにチャージし、これによって安定し
た状態における波形の如何なる点においても圧電装置に
対する電圧が(−)側へと印加されることを阻止する。
【0089】図21は、クロック回路の詳細なダイヤグ
ラムであって、この回路は、周波数約1kHzにおいて
システム用タイミング信号を発生させる。IC回路から
なる増幅器160aおよび160bは、抵抗160cと
キャパシタ160dとによって接続されており、これに
よって発振回路が形成される。増幅器160eは、回路
の周波数決定部分からの出力負荷を遮断するためのバッ
ファとして用いられる。回転光学ステージ 回転光学ステージにおける本発明の好適な実施例では、
回転ステージのベース部材に対して固定されたフレーム
部材に装着されている圧電素子を含む。圧電素子はフレ
ーム部材の受容部分に嵌合する第1の端部と、駆動パッ
ドが固定される第2の端部とを有する。駆動パッドは回
転ステージの回転部分に摩擦的に係合するための駆動部
位を有している。駆動パッドは、また、バイアス用のば
ねの保持を行う部位を含む。前記バイアス用ばねは回転
ステージの移動部位に対して駆動部位を強制的に係合さ
せるとともに圧電アクチュエータを所定の位置に保持す
るための役割を果たす。圧電素子は駆動パッドの往復動
作を生ずるために作用する。前記圧電素子によって生じ
た駆動パッドの往復動作は第1の方向において駆動パッ
ドが比較的に緩慢に移動することによって光学ステージ
の回転動作に変換される。それによって、駆動パッドと
回転光学ステージ間の摩擦係数が回転光学ステージの慣
性力並びに回転抵抗を克服し、移動自在な光学ステージ
が若干回転するに至る。電気的な駆動信号が駆動パッド
と回転光学ステージとの間の係合を維持するために形成
され、これによって光学ステージが増分回転することに
なる。
【0090】圧電素子が延在限部位に到達すると、電気
的な駆動信号はシフトされて第2の反対側の方向におい
て駆動パッドの迅速な移動を惹起する。その結果、回転
光学ステージの慣性特性が、該回転ステージを駆動パッ
ドの動きに従うことから阻止せしめ、駆動パッドは回転
光学ステージに対してスリップするに至る。それによっ
て光学ステージの増分回転が予め確保される。その結
果、光学ステージの段階的な回転となる。反対方向に指
向した光学ステージの回転動作は、第1と第2の方向に
おける動作特性を単純に交換することによって達成され
る。
【0091】図24を参照して、回転光学ステージ19
0は、ベース部材192を含み、このベース部材192
は回転ステージ部材194を支持する。この回転ステー
ジ部材194に対して、例えば、解析格子、ミラー、偏
向プリズム、あるいはこれに類似する装置のような光学
素子を固定することができる。ベース部材192の切欠
部位196および198は回転ステージ部材194が手
によって回転するために把持することを可能とする。ス
テージ部材194の上部周縁にある露呈部200は、手
動による操作を容易にする。ベース部材192の頂部に
表されている割出しマーク202は、回転ステージ部材
194に設けられているスケール204との関係で用い
られ、粗動初期位置を示すことになる。カバーとフレー
ム要素206は、例えば、ねじ208の如き適当な手段
によってベース部材192に固着される。
【0092】孔210および212は、ベース部材19
2を光学的なベンチ若しくは他の光学的なシステム支持
部材に固着するために用いられる従来の光学的装着用ハ
ードウエアを提供するものである。
【0093】図25は、図24に示される回転光学ステ
ージ190の部分的な分解斜視図である。ステンレス製
の回転ステージ部材194は、これと補間関係にあるス
テンレス製の下部部材214を有し、これらは互いに螺
着される。回転ステージ部材194は、図26に示され
るように、外側円筒駆動表面197の下側に整合するよ
うに設けられた外側表面のねじ部195を含む。回転ス
テージ部材194の前記外側表面ねじ部195は下部円
形部材214の内側に設けられているねじ部224と螺
合する。内側ねじ部201が回転ステージ部材194の
開口部203を画成する壁部に設けられている。光学的
若しくは他の装置と対応するためである。
【0094】上部ステージ部材194と下部ステージ部
材214は、傾斜したベアリング用溝220および22
2をそれぞれ有し、ベース部材192において補間的な
溝230と結合してステージ部材194の回転を確保す
るために、図26のボールベアリング234と対応する
精密且つ低摩擦のボールベアリング機構を提供する。
【0095】ベース部材192におけるアクチュエータ
用切欠部232は圧電カバーとフレーム要素206に対
応する。圧電カバーとフレーム要素206は、第1と第
2の対向する面240と242とを有する。圧電素子2
50は、第1の端部部位254に設けられた球形状のキ
ャップ252と、第2の端部部位258に設けられた青
銅製の駆動パッド256を有する。球形状のキャップ2
52と駆動パッド256はエポキシのような適当な接着
剤によって圧電素子250に固定することができる。バ
イアスを付与するためのばね260は、駆動パッド25
6と第2のフレームの対向面242との間に嵌合し、図
27および図28に示されるように、バイアス用ばね調
整ねじ280によって所定位置に保持される。螺刻され
た調整ねじ280は、面242を有する構造体に設けら
れたねじ装着用孔262に配設され、且つバイアス用ば
ね260の面260bに係合する。
【0096】図26の断面は、ステージ部材194に設
けられた傾斜するベアリング用の溝220と下部部材2
14に設けられた傾斜するベアリング用の溝22とがベ
ース部材192の内側に設けられたV溝230と結合す
ることによってボールベアリング234を保持するため
の一組のV溝を形成することを図示している。ステージ
部材194と下部部材214は補間的な螺刻部位195
と224によって螺着関係が保持されている。
【0097】図27は、圧電アクチュエータ250の領
域が切り欠かれたベース部材192の部分と共に回転光
学ステージを平面的に示している。ここでは、部分的に
断面が描かれている。球形状キャップ252はカバーお
よびフレーム要素206の第1の対向面240に対して
係合し、且つ圧電素子250の動きがステージ部材19
4の動きに対応することを許容する。駆動パッド256
はバイアス用ばねの保持手段としてのスロット270を
有し、このスロット270はバイアス用ばね260のテ
ーパ274が設けられた端部を受容する。バイアス用ば
ね調整用ねじ280はテーパが設けられた部位282を
有し、ねじ装着用孔262に係合して前記バイアス用ば
ね260の一方の端部と係合する。
【0098】バイアス用ばね260は、位置決めされて
駆動パッド256の駆動部位284が回転ステージ部材
194の円筒状の駆動表面部位197と強制的に係合せ
しめられ、同時にフレーム要素の面240に対して圧電
素子250の球形状キャップ252を強制的に当接せし
める。圧電素子250は、当該圧電素子250に連結さ
れる一対の駆動信号用リード線284を有する。
【0099】図28は、ベース部材192の部分的に切
り欠かれた側面図を示し、さらにフレーム要素206を
部分的に断面で示してバイアス用ばね260とバイアス
用ばね調整ねじ280の構成を示している。
【0100】図29に本発明のさらに別の実施例を示
す。すなわち、この図29は、磁性体を用いたアクチュ
エータを斜視的に示したものである。該アクチュエータ
300はコイル304によって囲繞された磁性体302
を用い、該磁性体302は前記圧電アクチュエータで既
に説明したように付勢される。この構成では、より一層
正確な動作が確保される。磁性体302としては、例え
ば、ニッケル合金、その他の金属または合金が用いられ
る。動作説明 駆動信号用リード線284に対して用いられる駆動信号
は、図13に示す端子PAおよびAGから取り込まれ
る。この場合、ジョイスティックの上部位置に対する変
位は、回転ステージ部材を一方の方向へと回転せしめ、
ジョイスティックを下方へと動かすと、回転ステージは
反対方向へと回転することになる。これに代えて、単一
のポテンショメータが回転を制御するために設けられて
もよい。単一のアクチュエータが駆動されるべきである
ことから、三つの駆動源の配列に対して必要とされる回
路を設けることなくジョイスティックの垂直方向のポテ
ンショメータから直接必要とされる駆動信号を生成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の圧電アクチュエータを取付けた調整
可能な光学マウントを利用するマイケルソン干渉計の光
学機構の斜視図である。
【図2】この発明の圧電アクチュエータを内蔵するのに
使用するハウジングの斜視図である。
【図3】位置決めねじに対する圧電駆動部の配置を示す
光学マウント装置の斜視図である。
【図4】圧電アクチュエータのための保持ハウジングお
よびハウジングのためのカバー板を示す分解斜視図であ
る。
【図5】保持ソケット内に配置した圧電アクチュエータ
を有する保持ハウジングの平面図である。
【図6】この発明で使用するのに適切な圧電アクチュエ
ータの斜視図である。
【図7】この発明で使用するための圧電アクチュエータ
の好適な形態の斜視図である。
【図8】この発明で使用するための圧電アクチュエータ
の好適な形態の、一部断面図とした斜視図である。
【図9】装置の開放端部に渡る場所にクランプばねを有
する図6の圧電アクチュエータの斜視図である。
【図10】装置の開放端部に渡る場所にクランプばねを
有する図7の圧電アクチュエータの斜視図である。
【図11】この発明の動作を支配する原理を説明する斜
視図である。
【図12】時計回りおよび反時計回り方向の回転を行う
ために圧電アクチュエータに印加する駆動信号の波形を
示す図である。
【図13】圧電アクチュエータを制御するために使用す
る電子装置の模式的ブロック図である。
【図14】圧電アクチュエータのための制御信号を発生
するのに使用するジョイスティックに併設する回路の詳
細模式図である。
【図15】マルチプレクサ回路の詳細模式図である。
【図16】状態回路の詳細模式図である。
【図17】デコード回路の詳細模式図である。
【図18】デコード回路の詳細模式図である。
【図19】デコード回路の詳細模式図である。
【図20】圧電アクチュエータAへの駆動信号を発生す
るのに使用する高電圧回路のA部分の詳細模式図であ
る。
【図21】クロック回路の詳細模式図である。
【図22】圧電アクチュエータのための高電圧駆動信号
を発生するのに使用する種々の信号の間の関係を示すタ
イミング図である。
【図23】圧電アクチュエータに印加する駆動信号の波
形および数学的表現を示す図である。
【図24】この発明を組込んだ回転光学ステージの斜視
図である。
【図25】図24に示した回転光学ステージの分解図で
ある。
【図26】図24の線XXVI−XXVIに沿う回転光
学ステージの断面図である。
【図27】図24に示した回転光学ステージの一部を切
欠いた頂面図である。
【図28】一部を切欠いて光学ステージを回転させるた
めに利用する圧電アクチュエータの側面図を示す図24
に示した回転光学ステージの側面図である。
【図29】マグネット構造のアクチュエータの一部切欠
斜視図である。
【符号の説明】
1…光学ベンチ 2…レーザー 3…ビーム分割用立方体 4…参照ミラー 5…マウント 5a、5b、5c…調整ねじ 6…ミラー(試験ミラー) 7…調整可能マウント 7a、7b、7c…ノブ 7h…ハウジング 8…ジョイスティック制御装置 9…電子制御装置 10…観察スクリーン 16…マウント領域 21…ステージ板 22…ベース板 34、36、38…調整ねじ 34a、36a、38a…圧電アクチュエータ 34b、36b、38b…開口部 40…アクチュエータハウジング 41…カバー 50…圧電アクチュエータ 51…圧電素子 52…電極 53…電極 55…端部 56…ベース部分 57…対向端部 60…顎部材 61…顎部材 65…弾性屈曲部材 66…弾性屈曲部材 70…クランプばね 80…軸 85…ベース板

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二方向へと移動可能な可動ステージのため
    の圧電アクチュエータであって、 第1と第2の対向する面を有する固定されたフレーム素
    子と、 第1と第2の端部部位を有する細長い圧電素子と、 前記第2の端部部位に固定された駆動用パッドを含み、 前記第1の面は前記圧電素子の第1の端部に対して当接
    し、 前記駆動用パッドは保持手段と前記可動ステージに摩擦
    係合するための駆動部位を有し、 前記第2の面と前記駆動用パッド保持手段との間に位置
    決めされ、前記駆動用パッドを前記可動ステージに対し
    て付勢し、且つ前記第1の面に対して所定位置に前記圧
    電アクチュエータにバイアスをかけ且つ保持するための
    バイアス手段を有することを特徴とする圧電アクチュエ
    ータ。
  2. 【請求項2】請求項1記載のアクチュエータにおいて、
    前記可動ステージは回転光学ステージであることを特徴
    とする圧電アクチュエータ。
  3. 【請求項3】請求項2記載のアクチュエータにおいて、
    前記駆動用パッドの駆動部位は前記回転ステージの円筒
    状の素子の駆動部位の周縁に係合することを特徴とする
    圧電アクチュエータ。
  4. 【請求項4】請求項3記載のアクチュエータにおいて、
    前記駆動用パッドの前記駆動部位は前記回転ステージの
    円筒状の素子の駆動部位の直径に対応する直径を有する
    凹状形状に対し平坦な面を有することを特徴とする圧電
    アクチュエータ。
  5. 【請求項5】請求項4記載のアクチュエータにおいて、
    前記駆動用パッドと円形素子部位との間のバイアス用ば
    ね手段による摩擦係合は、前記圧電アクチュエータが寸
    法方向における迅速な物理的変更を生起する電気的信号
    によって駆動されたとき、前記円筒状素子に対して前記
    駆動用パッドがスリップすることを許容し、且つ前記圧
    電アクチュエータが前記圧電素子の緩慢な物理的寸法変
    化を生起する電気的信号によって駆動されたとき、前記
    駆動用パッドを前記円形状素子に対してスリップするこ
    とを阻止することを特徴とする圧電アクチュエータ。
  6. 【請求項6】請求項5記載のアクチュエータにおいて、
    当該アクチュエータは、さらに制御信号に応答して前記
    圧電素子に対して電気的な駆動信号を生成し、且つ供給
    する駆動手段を有し、前記電気的駆動信号は前記圧電素
    子の第1の寸法方向の変化を生ずる第1の部位と前記圧
    電素子の第2の寸法方向の変化を生ずる第2の部位とを
    有し、それによって前記回転ステージの円筒状の素子の
    駆動部位の円形周辺に対して一般的に接線方向において
    前記フレーム素子に対して前記駆動用パッドの往復動作
    を生じせしめることを特徴とする圧電アクチュエータ。
  7. 【請求項7】請求項6記載のアクチュエータにおいて、
    前記駆動手段は、さらに加速度および速度制御手段を有
    し、前記加速度および速度制御手段は、前記駆動用パッ
    ドと前記円筒状素子駆動部位との間の非スリップ係合を
    維持するための低速の加速度および速度を提供するため
    の前記第1の寸法の変化を制御するとともに、前記回転
    ステージの慣性力によって前記円筒状素子の駆動部位に
    対して前記駆動用パッドがスリップすることを生じせし
    めるより高い加速度並びに速度を提供するための第2の
    寸法の変化を制御することを特徴とする圧電アクチュエ
    ータ。
  8. 【請求項8】請求項7記載のアクチュエータにおいて、
    前記駆動手段は、さらに前記第1と第2の寸法の変化の
    相対的な加速度および速度を交換するための制御信号に
    応答する手段を有し、それによって前記円筒状素子の駆
    動部位と前記駆動パッドとが摩擦係合し、バイアス力は
    前記駆動用パッドを前記移動ステージに対して付勢し、
    前記移動ステージの慣性力並びに回転摩擦および前記第
    1と第2の寸法の変化の加速度および速度は前記駆動用
    パッドと前記可動ステージとの間の非スリップ係合を前
    記圧電素子の比較的遅い第1の寸法の変化の期間に与え
    るとともに、前記ステージの回転動作を許容する圧電素
    子の比較的速い第2の寸法変化の間に前記駆動用パッド
    と前記可動ステージ間でスリップ係合を与えるものであ
    り、前記非スリップ係合とスリップ係合とは前記第1と
    第2の寸法変化の相対的な加速度および速度の交換によ
    って反転させられるものであることを特徴とする圧電ア
    クチュエータ。
  9. 【請求項9】圧電素子によって駆動される光学ステージ
    であり、 光学的素子を支持するために用いられる可動ステージ部
    材と、 前記可動ステージ部材に近接し且つ第1と第2の対向す
    る面を有する固定されたフレーム要素と、 第1と第2の端部部位を有する細長い圧電素子と、を含
    み、 前記第1の面は前記圧電素子の第1の端部部位に当接
    し、 前記第2の端部部位に固定された駆動用パッドと、 前記駆動用パッドのバイアス用ばね保持手段と、 前記可動用ステージに摩擦係合する前記駆動用パッドの
    駆動部位と、前記第2の面と前記バイアス用ばね保持手
    段との間に位置決めされたバイアス用ばね手段とを有
    し、前記バイアス用ばね手段は前記駆動用パッドを前記
    可動ステージに対して付勢し且つ前記第1の面と前記可
    動ステージに対して所定の位置で前記圧電アクチュエー
    タにバイアスをかけ且つ保持することを特徴とする光学
    ステージ。
  10. 【請求項10】請求項9記載の光学ステージにおいて、
    前記バイアス用ばね手段は前記圧電素子が緩慢に変化す
    る電気的信号によって付勢されるとき、前記可動ステー
    ジに対して非スリップ係合状態で前記駆動用パッドを保
    持するとともに、前記圧電素子が比較的速く変化する信
    号によって付勢されるとき、前記可動ステージに対して
    前記駆動用パッドをスリップさせることを許容するのに
    十分な力で前記可動用ステージに対し前記駆動用パッド
    を付勢することを特徴とする光学ステージ。
  11. 【請求項11】請求項10記載の光学ステージにおい
    て、前記バイアス用ばね手段は前記可動用ステージを保
    持するための十分な力で前記可動用ステージに対し前記
    駆動用パッドを付勢することを特徴とする光学ステー
    ジ。
  12. 【請求項12】請求項11記載の光学ステージにおい
    て、前記力は前記可動ステージの手動による移動を許容
    するものであることを特徴とする光学ステージ。
  13. 【請求項13】請求項9記載の光学ステージにおいて、
    前記可動ステージは回転動作を与えることを特徴とする
    光学ステージ。
  14. 【請求項14】請求項13記載の光学ステージにおい
    て、前記駆動用パッドの駆動部位は前記可動用ステージ
    部材の円筒状の要素の駆動部位の周縁に係合することを
    特徴とする光学ステージ。
  15. 【請求項15】請求項14記載の光学ステージにおい
    て、前記駆動用パッドの駆動部位は前記可動用ステージ
    部材の円筒状の要素の駆動部位の直径に対応する直径を
    有する凹状形状に対し平坦であるこことを特徴とする光
    学ステージ。
  16. 【請求項16】請求項15記載の光学ステージにおい
    て、前記バイアス用ばね手段による前記駆動用パッドと
    前記円形状の要素の部位との間の摩擦係合は前記圧電ア
    クチュエータが前記圧電素子の迅速な物理的寸法変化を
    生起する電気的信号によって駆動されるとき、前記円形
    状要素の駆動部位に対し前記駆動用パッドがスリップす
    ることを許容するとともに、前記圧電アクチュエータが
    前記圧電素子の緩慢な物理的寸法の変化を生起する電気
    的信号によって駆動されるとき、前記円筒状要素の駆動
    部位に対して前記駆動用パッドがスリップすることを阻
    止することを特徴とする光学ステージ。
  17. 【請求項17】請求項16記載の光学ステージにおい
    て、駆動手段は制御信号に対応して前記圧電素子に対し
    電気的駆動信号を供給するための駆動手段をさらに有
    し、前記電気的駆動手段は前記圧電素子の第1の寸法変
    化を生ずる第1の部位と前記圧電素子の第2の寸法変化
    を生ずる第2の部位とを有し、それによって前記回転ス
    テージの円筒状要素の駆動部位の円形周縁に対して一般
    的に接線方向において前記フレーム要素に対し前記駆動
    用パッドの往復動作を生起することを特徴とする光学ス
    テージ。
  18. 【請求項18】請求項17記載の光学ステージにおい
    て、前記駆動手段は、さらに加速度および速度制御手段
    を有し、前記加速度および速度制御手段は前記円筒状要
    素の駆動部位との間で非スリップ係合を維持するための
    低い加速度および速度を提供すべく前記第1の寸法変化
    を制御し、且つ前記回転ステージの慣性力によって前記
    円筒状要素の駆動部位に対し前記駆動用パッドがスリッ
    プすることを制御するための高い加速度および速度を提
    供するために前記第2の寸法変化を制御するものであ
    り、それによって前記回転ステージが第1の回転方向に
    駆動されることを特徴とする光学ステージ。
  19. 【請求項19】請求項18記載の光学ステージにおい
    て、前記駆動手段は、さらに制御信号に応答して前記第
    1と第2の寸法変化の相対的加速度および速度を交換す
    る手段を有し、それによって、駆動用パッドと前記円筒
    状要素の駆動部位との間の摩擦係合と、前記駆動用パッ
    ドの前記可動ステージに対して与えられるバイアス力
    と、前記可動ステージの慣性力および回転摩擦力と、前
    記第1と第2の寸法変化の加速度および速度が前記圧電
    素子の相対的に遅い第1の寸法変化の間に前記駆動用パ
    ッドと前記可動ステージとの間の非スリップ係合と前記
    圧電素子の比較的速い第2の寸法変化の間に前記駆動用
    パッドと前記可動ステージとの間でスリップ係合を与
    え、これによって前記第1と第2の寸法変化の相対的加
    速度および速度を交換して前記ステージの回転動作を反
    転させることを許容することを特徴とする光学ステー
    ジ。
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