JP3454026B2 - 電気機械変換素子を使用した駆動装置 - Google Patents

電気機械変換素子を使用した駆動装置

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JP3454026B2
JP3454026B2 JP19410796A JP19410796A JP3454026B2 JP 3454026 B2 JP3454026 B2 JP 3454026B2 JP 19410796 A JP19410796 A JP 19410796A JP 19410796 A JP19410796 A JP 19410796A JP 3454026 B2 JP3454026 B2 JP 3454026B2
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龍一 吉田
泰弘 岡本
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ミノルタ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電気機械変換素
子を使用した駆動装置に関し、特に精密測定用XY移動
ステ−ジ、カメラの撮影レンズ、オ−バ−ヘツドプロジ
エクタの投影レンズ、双眼鏡のレンズなどの駆動に適し
た電気機械変換素子を使用した駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電素子に対し、緩やかな立ち上がり部
とこれに続く急速な立ち下がり部からなる波形の駆動パ
ルスを印加すると、駆動パルスの緩やかな立ち上がり部
では圧電素子が緩やかに厚み方向の伸び変位を生じ、急
速な立ち下がり部では急速に縮み変位を生じる。そこ
で、この特性を利用し、圧電素子の一端をフレ−ムに固
定し、圧電素子の他の端に駆動部材を接着固定し、圧電
素子に上記した波形の駆動パルスを印加し、圧電素子に
発生する厚み方向の速度の異なる振動を駆動部材に伝達
して駆動部材を異なる速度で往復動させ、駆動部材に摩
擦結合した移動部材を所定方向に移動させる構成が知ら
れている。
【0003】しかしながら、この構成の駆動装置におい
ては、駆動部材の長さが長くなるにつれて長さ方向の弾
性変形のために、移動部材を移動させるに十分な往復変
位を得ることが困難となる。この問題への対策として、
圧電素子の一端をフレ−ムに固定せず、慣性体に固定す
る構成が提案されている。この構成は圧電素子の一端を
慣性体に固定し、他端を直接移動部材に固着結合するも
ので、先と同様に圧電素子に厚み方向の速度の異なる振
動を発生させることで移動部材を所定方向に移動させる
ことができる。
【0004】図9は上記した慣性体を使用する圧電素子
駆動装置の一例である。図9において、101はレンズ
鏡筒、102及び103はレンズ鏡筒101を光軸方向
に移動自在に支持する案内軸で、レンズ鏡筒の突出部1
01a及び101bには案内軸102が貫通し、突出部
101a及び101bの下面にねじ104及び105で
固定された板ばね114の中央の湾曲部114aが案内
軸102に適当な圧力で圧接している。レンズ鏡筒の突
出部101cの先端はフオ−ク状に形成され、案内軸1
03により支持されている。115は圧電素子で、その
一端はレンズ鏡筒101に接着固定され、他の端は慣性
体(重り)116に固定されている。
【0005】以上の構成において、圧電素子に、図10
に示すような緩やかな立ち上がり部と急速な立ち下がり
部からなる駆動パルスを印加すると、駆動パルスの緩や
かな立ち上がり部では圧電素子は緩やかな伸び変位を生
じる。このとき、レンズ鏡筒101は板ばね114によ
り案内軸102に摩擦結合しているため実質的に移動せ
ず、圧電素子の端部に固定された慣性体(重り)116
のみが矢印a方向に変位する。
【0006】次に、駆動パルスの急速な立ち下がり部で
は、圧電素子は急速な縮み変位を生じるが、慣性体(重
り)116は慣性でその位置に留まろうとする。このた
め、レンズ鏡筒101は、板ばね114による案内軸1
02との摩擦結合に打ち勝ち圧電素子の縮み変位と共に
実質的に矢印a方向に移動する。
【0007】以上の動作説明では、圧電素子の緩やかな
伸び変位ではレンズ鏡筒101が実質的に移動せず、圧
電素子の急速な縮み変位では実質的に移動すると説明し
たが、ここで実質的とは、矢印a方向と、これと反対方
向のいずれにおいてもレンズ鏡筒101と板ばね114
の間の摩擦結合面に滑りを生じつつ追動し、駆動時間の
差によつて全体として矢印a方向に移動するものも含む
ことを意味している。
【0008】上記波形の駆動パルスを連続して圧電素子
115に印加することにより、レンズ鏡筒101を矢印
aで示す方向へ連続して移動させることができる。
【0009】レンズ鏡筒101を矢印aと反対方向へ移
動させるときは、急速な立ち上がり部とこれに続く緩や
かな立ち下がり部からなる波形の駆動パルスを圧電素子
115に印加することで達成できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記した圧電素子によ
る駆動装置では、慣性体に発生する慣性力を利用して移
動体(上記の例ではレンズ鏡筒)を駆動するから、駆動
速度は慣性体の質量と移動体の質量とに依存し、図11
に示すように、慣性体の質量と移動体の質量との比率が
最適値にあるとき最高の駆動速度を得ることができる。
そして、慣性体の質量が前記最適値よりも小さい場合は
慣性体に発生する慣性力が小さくなつて駆動速度が低下
し、慣性体の質量が前記最適値よりも大きい場合は、慣
性力が大き過ぎて移動体の移動方向とは逆方向に向かう
力が生じて移動体の移動を阻害するほか、慣性体及び圧
電素子を含めた質量系の共振周波数が低下するので駆動
パルス周波数を高くすることができず、駆動速度が低下
する。
【0011】このため、高い駆動速度を得るには慣性体
の質量と移動体の質量との比率を最適値に保つ必要があ
るが、実験などにより最適値を求めるにしても最適値を
求めることは非常に難しい。また、この種の駆動装置を
移動ステ−ジなどの駆動装置に適用した場合は、移動ス
テ−ジのテ−ブルに置く物体の質量により移動体の質量
が変動するから、慣性体の質量と移動体の質量との比率
を最適値に設定することは殆どできず、テ−ブルに置く
物体の質量により駆動速度が変動するという不都合があ
つた。
【0012】この発明は上記課題を解決するもので、上
記した慣性体を使用することなく移動体の質量に基づく
慣性力を利用して移動体を移動させるようにしたもので
あって、電気機械変換素子と、前記電気機械変換素子の
一端に固着結合され該電気機械変換素子と共に移動する
移動体と、前記移動体の所定方向への移動を案内する案
内部材と、前記電気機械変換素子の他端に結合されると
共に前記案内部材に摩擦結合し、前記案内部材を所定の
押圧力で押圧して、前記摩擦結合部分に前記移動体と前
記案内部材との間に発生する摩擦力よりも大きい摩擦力
を発生させる摩擦力発生部材と、前記電気機械変換素子
を伸縮変位させるための電力を供給する駆動制御手段と
を備えたことを特徴とするものである。
【0013】そして、前記移動体の質量と前記摩擦力発
生部材の質量とを、 (移動体の質量)/4≧(摩擦力発生部材の質量) の関係に設定すると、移動体の質量の増加による移動体
の移動速度の低下を抑制することができる。
【0014】また、前記電気機械変換素子の質量と前記
摩擦力発生部材の質量とを、 (電気機械変換素子の質量)×3/2≧(摩擦力発生部
材の質量) の関係に設定すると、電気機械変換素子及び移動体の共
振周波数を高めて駆動パルスの周波数を高くでき、移動
体の移動速度を高めることができる。
【0015】さらに、前記駆動制御手段は、案内部材と
摩擦力発生部材との間の摩擦結合部分に滑りが生じない
ように電気機械変換素子に緩やかな伸縮変位を発生させ
ることで、電気機械変換素子に発生する伸縮量だけで前
記移動体を移動させる駆動が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて説明する。まず、移動体の移動速度と、移動体の質
量及び摩擦力発生部材の質量との関係、電気機械変換素
子の駆動速度と摩擦力発生部材の質量との関係について
説明する。
【0017】図1は、先に従来技術として図9を参照し
て説明した慣性体を使用した圧電素子駆動装置をレンズ
駆動機構に適用した例を模式的に説明した図である。レ
ンズLを保持したレンズ保持枠11は案内軸12に摺動
自在に支持されている。レンズ保持枠11には圧電素子
13の一端が接着固定され、圧電素子13の他の端には
慣性体14が接着固定されている。また、レンズ保持枠
11にはバネ15の一端が固定され、バネ15の他の端
部付近15aは案内軸12に適当な圧接力で圧接し、バ
ネ15と案内軸12とは摩擦結合している。
【0018】圧電素子13に緩やかな立ち上がり部と急
速な立ち下がり部からなる駆動パルスを印加すると、駆
動パルスの緩やかな立ち上がり部では圧電素子13は緩
やかな伸び変位を生じるが、レンズ保持枠11はバネ1
5により案内軸12に摩擦結合して実質的に移動しない
から、圧電素子13の一端に接着固定された慣性体14
のみが矢印a方向に移動する。
【0019】駆動パルスの急速な立ち下がり部では、圧
電素子13は急速な縮み変位を生じるが、レンズ保持枠
11やレンズLは慣性によりその位置に留まろうとする
ため、この反力により圧電素子13を矢印aと反対方向
に引き寄せようとする。同時に、慣性体14も慣性によ
りその位置に留まろうとするため、この反力により圧電
素子13を矢印a方向に引き寄せようとする。このた
め、圧電素子13の両端に固定された各部材はそれぞれ
圧電素子13側に引き寄せられる。このとき、レンズ保
持枠11に加わる引寄力よりもバネ15と案内軸12と
の間に生ずる摩擦結合力を弱く設定しておくと、圧電素
子13に急速な縮み変位が生じたときレンズ保持枠11
が矢印a方向に移動する。従つて、移動体の駆動速度は
圧電素子13の両端に固定された慣性体14やレンズ保
持枠11等の各部材の質量とバネ15と案内軸12との
間に生ずる摩擦結合力とに依存して決定される。
【0020】一方、図2は、この発明による圧電素子駆
動装置をレンズ駆動機構に適用した例を模式的に説明し
た図である。レンズLを保持したレンズ保持枠21は案
内軸22に摺動自在に支持されている。レンズ保持枠2
1には圧電素子23の一端が接着固定され、圧電素子2
3の他の端にはバネ24の一端が固定され、バネ24の
他の端部付近24aは案内軸22に適当な圧接力で圧接
してバネ24と案内軸22とは摩擦結合し、摩擦結合部
Maを構成している。バネ24と案内軸22とで構成さ
れる摩擦結合部Maで発生する摩擦力F2は、レンズ保
持枠21と案内軸22とで構成される摺動部Mbで発生
する摩擦力F1よりも著しく大きい値(F2>>F1)
になるように設定する。
【0021】この構成においては、圧電素子23に緩や
かな立ち上がり部と急速な立ち下がり部からなる駆動パ
ルスを印加すると、駆動パルスの緩やかな立ち上がり部
では圧電素子23は緩やかな伸び変位を生じる。このと
き、上述の通り摩擦力F2が摩擦力F1に対して著しく
大きいため、バネ24と案内軸22との間の摩擦結合部
Maでは摩擦結合状態が維持されるから、圧電素子23
の緩やかな伸び変位によりレンズ保持枠21は矢印a方
向に移動する。
【0022】駆動パルスの急速な立ち下がり部では、圧
電素子23は急速な縮み変位を生じるが、このとき、レ
ンズ保持枠21は慣性により実質的に移動せず、バネ2
4は摩擦結合部Maにおける案内軸22との間の摩擦結
合に打ち勝つて案内軸22上を滑る。
【0023】上記した構成では、理論的には、摩擦結合
部Maを構成する物体の質量(ここではバネ24の質
量)は移動体の質量(ここではレンズLを含む保持枠2
1の質量)に対して小さい程、移動体を高速で駆動する
ことができる。そこで、摩擦結合部Maの質量と移動体
の質量との比率と、移動体の駆動速度との関係を実験に
より調べた。
【0024】図3は、移動体質量、及び圧電素子を駆動
する駆動パルスの周波数(以下駆動周波数という)を一
定値に固定し、移動体質量に対する摩擦結合部質量の比
率と移動体の駆動速度との関係を調べた実験結果を示
す。この実験結果によれば、摩擦結合部質量が移動体質
量の1/4以下であれば、理論上の最高速度V1 の1/
2以上の速度で駆動することができることがわかる。
【0025】なお、摩擦結合部質量を零にすることはで
きないから、図3において摩擦結合部質量/移動体質量
が零を示すY軸上の駆動速度は理論値を示す。
【0026】図4は、駆動周波数と駆動速度との関係を
調べた実験結果を示すもので、ここでは摩擦結合部の質
量が十分に軽い場合を(a)で示し、摩擦結合部の質量
が重い場合を(b)で示す。この実験結果によれば、摩
擦結合部の質量が軽い場合(a)は駆動周波数の高いと
ころに駆動速度のピ−ク値があり、駆動速度も高くな
る。また、摩擦結合部の質量が重い場合(b)は、駆動
周波数の低いところに駆動速度のピ−ク値があり、駆動
速度も低くなる。即ち、摩擦結合部の質量が軽い程駆動
周波数を高く設定でき、駆動速度も高くできることがわ
かる。
【0027】図5は、摩擦結合部の質量と圧電素子質量
の比率と駆動速度との関係を調べた実験結果を示すもの
で、圧電素子は同一のものを使用し、駆動周波数は最適
値に設定した。この実験結果によれば、摩擦結合部の質
量が圧電素子質量の3/2以下であれば、理論上の最高
速度Vmax の1/2の速度で駆動することができること
がわかる。
【0028】
【実施例】次に、この発明の駆動装置を移動ステ−ジに
適用した実施例を説明する。図6は移動ステ−ジに適用
するに適したアクチエ−タを構成部材を分解して示す斜
視図、図7はアクチエ−タを組み立てた状態を示す斜視
図である。
【0029】図6及び図7において、アクチエ−タ50
は図示しない移動ステ−ジの基台に固定される支持ブロ
ツク51、52、ガイド軸(案内部材)53、圧電素子
54、摩擦力発生部55、スライダブロツク(移動体)
56などから構成される。
【0030】ガイド軸53は、図示しない移動ステ−ジ
の基台にねじ等により固定された支持ブロツク51と5
2に、小ねじ51a、52aにより固定的に支持されて
いる。圧電素子54は、その一方の面が摩擦力発生部5
5に接着固定され、他方の面がスライダブロツク56に
接着固定される。
【0031】スライダブロツク56はガイド軸53に案
内されてガイド軸方向に移動可能に支持されており、ス
ライダブロツク56とガイド軸53との間に発生する摩
擦力F1 が小さくなるように、スライダブロツク56は
ガイド軸53との間に転動軸受などを介して支持するよ
うにするとよい。なお、57はスライダブロツク56と
後述するテ−ブル64とを結合させる連結ピンを植込む
ねじ穴である。
【0032】摩擦力発生部55は、圧電素子54に接着
固定されるブロツク部55aとガイド軸53を所定の圧
力で挟む挟持部55bとから構成され、挟持部55bは
ガイド軸53に摩擦結合し、摩擦結合部Maを構成す
る。摩擦結合部Maにおける摩擦力F2 は、前記したス
ライダブロツク56とガイド軸53とで構成される摺動
部Mbにおける摩擦力F1 よりも著しく大きく(F2 >
>F1 )設定される。摩擦力発生部55は可能な限り軽
量に構成してスライダブロツク(移動体)56に対する
質量の比率を小さくし、高速駆動を可能にする。
【0033】この構成により、圧電素子54に図10に
示すような緩やかな立上り部分と急速な立下り部分を持
つ鋸歯状波駆動パルスを印加すると、駆動パルスの緩や
かな立上り部分では、圧電素子54が緩やかに厚み方向
に伸び変位するが、このとき摩擦力発生部55の挟持部
55bはガイド軸53に摩擦力F2 で摩擦結合している
ため摩擦力発生部55はガイド軸53に対して移動せ
ず、スライダブロツク56がガイド軸53に案内されて
矢印a方向に移動する。
【0034】駆動パルスの急速な立下り部分では、圧電
素子54が急速に厚み方向に縮み変位を生ずる。このと
き、スライダブロツク56がその位置に留まろうとする
慣性力の反力が摩擦結合部Maの摩擦力F2 に打ち勝つ
て摩擦結合部Maに滑りを生じるので、摩擦力発生部5
5はガイド軸53に対して矢印a方向に移動し、スライ
ダブロツク56は移動しない。
【0035】圧電素子54に前記駆動パルスを連続的に
印加することにより、スライダブロツク56を連続的に
矢印a方向に移動させることができる。スライダブロツ
クを先と反対方向(矢印aと反対方向)に移動させるに
は、圧電素子54に印加する鋸歯状波駆動パルスの波形
を変え、急速な立上り部分と緩やかな立下り部分からな
る駆動パルスを印加すれば達成できる。また、圧電素子
54に印加する駆動パルスの波形としては、鋸歯状波の
パルスに限定されるものではなく、正弦波状の交流波形
を全波整流した波形であつてもよい。
【0036】図8は、前記したアクチエ−タを使用して
構成した移動ステ−ジ60を分解して示した斜視図であ
る。図8において、61は基台、62は基台61の側縁
に設けたリニアボ−ルベアリング、64は物品を載置す
るテ−ブルで、下面にはリニアボ−ルベアリング62に
係合するスライド部63が設けられている。また、基台
61上には、その中央部分に先に説明したアクチエ−タ
50の支持ブロツク51、52が固定され、前記したア
クチエ−タ50が組み立て配置されている。
【0037】基台61の側縁に設けた2本のリニアボ−
ルベアリング62は公知のものであり、平行に配置さ
れ、テ−ブル64の下側側縁に平行に配置された2本の
スライド部63と係合し、基台61に対しテ−ブル64
を平行移動可能に支持する。
【0038】テ−ブル64には、その中央部分にアクチ
エ−タ50のスライダブロツク56上に植込まれた連結
ピン68に係合する穴65が形成され、穴65はテ−ブ
ル64の移動方向に対して直交する方向に細長く形成さ
れ、テ−ブル64の移動方向に対しては緩み無く連結ピ
ン68に係合し、移動方向に対して直交する方向には連
結ピン68に緩く係合し、アクチエ−タ50の作動方向
とリニアボ−ルベアリング62で支持されたテ−ブル6
4の移動方向に誤差があつても、テ−ブル64の移動に
支障がないように構成されている。
【0039】この移動ステ−ジ60では、テ−ブル64
の位置を検出するため、MRセンサを設けてある。即
ち、着磁ロツド69を基台61に固定し、テ−ブル64
の裏面の着磁ロツド69に対向する位置に磁気抵抗素子
70が固定されており、テ−ブル64の移動により磁気
抵抗素子70が着磁ロツド69上を移動するとき、磁気
抵抗素子70の磁気抵抗が磁極ピツチに応じて周期的に
変化し、テ−ブル64の位置と移動距離を検出するよう
に構成されている。
【0040】以上説明した移動ステ−ジでは、駆動装置
として使用したアクチエ−タが従来のアクチエ−タのよ
うに慣性体を使用しない構造のものであるから、移動テ
−ブルに載置される物体によつて質量が異なる場合で
も、載置される物体の質量に影響されることなく、常に
高い駆動速度で駆動することができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明の電気機
械変換素子を使用した駆動装置は従来の駆動装置のよう
に慣性体を使用しないので、慣性体の質量に対する移動
体の質量の比率を最適値に保つ必要がなく、また、移動
体の質量に対して摩擦力発生部の質量を軽くすることが
できるから、高い駆動速度を得ることができる。
【0042】駆動速度が移動体の質量に依存して変動す
ることがないから、移動ステ−ジなど移動テ−ブルに載
置される物体によつて質量が異なる場合でも、常に高い
駆動速度を維持することができ、移動ステ−ジなどの駆
動装置として好適な駆動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の慣性体を使用した圧電素子駆動装置を模
式的に説明した図。
【図2】この発明による圧電素子駆動装置を模式的に説
明した図。
【図3】移動体質量に対する摩擦結合部質量の比率と移
動体の駆動速度の関係を説明する図。
【図4】駆動周波数と移動体の駆動速度の関係を説明す
る図。
【図5】移動体質量と圧電素子質量の比率と移動体の駆
動速度の関係を説明する図。
【図6】この発明の実施例のアクチエ−タの構成を示す
分解斜視図。
【図7】図6に示すアクチエ−タの組み立て状態を示す
斜視図。
【図8】図6のアクチエ−タを使用した移動ステ−ジの
構成を示す分解斜視図。
【図9】従来の慣性体を使用した圧電素子駆動装置によ
るレンズ駆動機構を説明する斜視図。
【図10】圧電素子に印加する駆動パルスの波形を説明
する図。
【図11】慣性体質量と移動体質量の比率と移動体の駆
動速度の関係を説明する図。
【符号の説明】
11、21 レンズ保持枠 12、22 案内軸 13、23 圧電素子 14 慣性体 15、24 バネ L レンズ 50 アクチエ−タ 51、52 支持ブロツク 53 ガイド軸 54 圧電素子 55 摩擦力発生部 55a ブロツク部 55b 挟持部 60 移動ステ−ジ 64 テ−ブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−317403(JP,A) 特開 平8−70586(JP,A) 特開 平7−298656(JP,A) 特開 平4−69070(JP,A) 特開 平7−308083(JP,A) 特開 平2−46183(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 2/00 G02B 7/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気機械変換素子と、 前記電気機械変換素子の一端に固着結合され該電気機械
    変換素子と共に移動する移動体と、 前記移動体の所定方向への移動を案内する案内部材と、 前記電気機械変換素子の他端に結合されると共に前記案
    内部材に摩擦結合し、前記案内部材を所定の押圧力で押
    圧して、前記摩擦結合部分に前記移動体と前記案内部材
    との間に発生する摩擦力よりも大きい摩擦力を発生させ
    る摩擦力発生部材と、 前記電気機械変換素子を伸縮変位させるための電力を供
    給する駆動制御手段とを備えたことを特徴とする電気機
    械変換素子を使用した駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記移動体の質量と前記摩擦力発生部材
    の質量とは、 (移動体の質量)/4≧(摩擦力発生部材の質量) の関係に設定されていることを特徴とする請求項1記載
    の電気機械変換素子を使用した駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記電気機械変換素子の質量と前記摩擦
    力発生部材の質量とは、 (電気機械変換素子の質量)×3/2≧(摩擦力発生部
    材の質量) の関係に設定されることを特徴とする請求項1記載の電
    気機械変換素子を使用した駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動制御手段は、案内部材と摩擦力
    発生部材との間の摩擦結合部分に滑りが生じないように
    電気機械変換素子に伸縮変位を発生させ、電気機械変換
    素子に発生する伸縮量だけで前記移動体を移動させる駆
    動が可能であることを特徴とする請求項1記載の電気機
    械変換素子を使用した駆動装置。
JP19410796A 1996-07-05 1996-07-05 電気機械変換素子を使用した駆動装置 Expired - Lifetime JP3454026B2 (ja)

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