JP5534488B2 - 研磨装置及び研磨装置における研磨パッドのドレス方法 - Google Patents
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Description
がら研磨加工する基板研磨機構と、研磨加工の合間に研磨パッドの表面を平坦にドレッシ
ングするドレス機構とを備えた研磨装置、及びこのような研磨装置における研磨パッドの
ドレス方法に関する。
置は、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)により基板表面を超精
密に研磨加工する技術として、シリコン基板やガラス基板、半導体ウェーハなどの基板の
研磨加工に広く利用されている。研磨装置では、基板チャックに保持された基板と研磨パ
ッドが装着された研磨ヘッドとが偏芯状態の対向姿勢で設けられており、これらを相対回
転させて当接させ、基板と研磨パッドとの当接部に加工対象(シリコン基板、ウェーハ基
板における層間絶縁膜や金属膜等)に応じたスラリー(Slurry)を供給して、研磨パッド
と基板表面との間でスラリーによる化学的・機械的な研磨作用を起こさせて、基板表面を
平坦に研磨加工する。
り生じた加工屑や反応生成物が溜まってパッド表面が目詰まり状態になり、研磨レート(
単位時間当たりの研磨量)が徐々に低下してくる。このため、産業用の研磨装置では、基
板のCMP加工を行う基板研磨機構と隣接して研磨パッドの表面をドレッシングするドレ
ス機構が設けられており、CMP加工の合間に、研磨パッドの表層を平坦に削り落とすド
レッシングが行われる。ドレッシングは、研磨パッドが装着された研磨ヘッドとドレッサ
ーが装着されたドレス工具とを相対回転させて当接させ、研磨パッドとドレッサーとの当
接部に水(純水)を供給して加工屑や反応生成物を洗い流すように構成される(例えば、
特許文献1、特許文献2を参照)。
いられ、例えばシリカやアルミナ、セリア(酸化セリウムCeO2)などの砥粒を、界面活性
剤や酸化剤等を含む溶液中に均一分散して形成される。そのため、CMP加工を停止して
研磨パッドにスラリーが付着した状態のまま放置すると、研磨パッドの表面に付着したス
ラリーが時間の経過とともに乾燥・凝固し、CMP加工を再開したときに基板表面にスク
ラッチを生じさせるおそれがある。そこで、研磨装置は、基板研磨機構においてCMP加
工が行われないときに、研磨パッドの表面に水を噴射して研磨パッドの乾燥を防止するパ
ッド保湿機構(ウェット・アイドル機能)が備えられている。
CMP加工における初期の研磨レートが一般的に低めになるという現象が見られた。また
、一旦CMP加工を停止し、ウェット・アイドル後にCMP加工を再開すると、再開後し
ばらくの間基板全体の平均研磨レートが上がらず、研磨領域における研磨レートの均一性
、すなわち研磨プロフィールの平坦性(基板表面の平面度)も確保しにくいという現象が
生じていた。このため、ウェット・アイドル後の再立ち上げ時には、加工対象である基板
と同じ性状を有するダミー・ウェーハ(Dummy Wafer)を用い、製品加工と同じ研磨条件
(研磨レシピという)で研磨レートが安定するまでCMP加工を繰り返し行う必要があり
、時間的・コスト的に生産性を阻害する要因になるという課題があった。
ウェット・アイドル後のCMP加工における研磨レートの立ち上がりを改善して生産性を
向上できるような手段を提供することを目的とする。
パッドとドレッサーとの当接部にスラリーが供給され、基板研磨用のスラリー供給下にお
いてドレッシングが行われる。このため、ドレッシング中にスラリーが洗い流されてしま
うようなことがなく、ドレッシング直後から研磨レートの低下なく研磨加工を継続するこ
とができる。また、パッド保湿機構により水が噴射されたウェット・アイドル後に研磨加
工を開始する場合には、研磨加工に先立って基板研磨用のスラリー供給下でドレッシング
が行われるため、このドレッシングにより早期に基板研磨用のスラリーをパッド表面に定
着させることができ、これにより高額なダミー・ウェーハを多数消費する立ち上げ運転を
抑制することができる。
工における研磨レートの立ち上がりを改善して生産性を向上可能な研磨装置及び研磨パッ
ドのドレス方法を提供することができる。
適用した研磨装置(CMP装置)1の概略構成を図1に示し、基板研磨機構及びドレス機
構の概要構成図を図2に示す。研磨装置1は、基板Wの表面を研磨加工する基板研磨機構
2と、研磨パッド22の表面をドレッシングするドレス機構3、研磨装置1の作動状態に
応じてスラリーや純水等を基板研磨機構2及びドレス機構3に供給するスラリー供給機構
4を備えて構成される。
、研磨パッド22を装着して回転させる研磨ヘッド20、研磨ヘッド20を水平移動及び
上下に昇降させるヘッド移動機構50、研磨パッド22の中心部にスラリーを供給するス
ラリー供給機構4(スラリー供給ユニット40、ヘッド供給ライン41)などからなり、
基板チャック10と研磨ヘッド20とを相対回転させて当接させ、スラリー供給機構4に
より基板Wと研磨パッド22との当接部に基板研磨用のスラリーを供給しながら押接させ
て基板Wの表面を平坦に研磨加工するように構成される。
して回転させるドレス工具30、及びドレッサー32の中心部にスラリーを供給するスラ
リー供給機構4(スラリー供給ユニット40、ドレス供給ライン45)などからなり、研
磨ヘッド20とドレス工具30とを相対回転させて研磨パッド22とドレッサー32とを
当接させ、研磨パッド22の表面を平坦にドレスアップするように構成される。
成形された円盤状のチャックプレート11と、ポリウレタンや不織布等の弾性材料を用い
て薄肉円盤状に形成されチャックプレート11の上面に装着された吸着パッド12、チャ
ックプレート11の下面から鉛直下方に延びてチャックプレート11に回転駆動力を伝達
するスピンドル13などからなる。
で配設され、チャックプレート11に設けられた真空チャック構造により基板Wを着脱可
能に吸着保持する。基板チャック10は、図示省略するチャック駆動機構によりスピンド
ル13を軸として回転及び停止が可能に配設され、その作動が制御装置によって制御され
る。基板チャック10と隣接して、ヘッド移動機構50の研磨アーム52が水平揺動可能
に設けられ、その先端部に研磨ヘッド20が配設される。
成されたポリッシングプレート21と、このポリッシングプレート21の下面に接着され
た研磨パッド22、ポリッシングプレート21の上面から鉛直上方に延びポリッシングプ
レート21に回転駆動力を伝達するスピンドル23などからなり、研磨パッド22が下向
きの水平姿勢で研磨アーム52の先端部に配設される。研磨パッド22の直径は、基板W
の直径よりも幾分小さく設定される。研磨ヘッド20は、図示省略するパッド駆動機構に
よりスピンドル23を軸として回転及び停止が可能に配設される。
れてベースプレート31に固定されたドレッサー32、及びベースプレート31に回転駆
動力を伝達するスピンドル33などからなり、ドレッサー32が上向きの水平姿勢で回転
自在に配設される。ドレッサー32の直径は、研磨パッド22の半径方向幅よりも幾分大
きく設定される。ドレス工具30は、図示省略するドレス駆動機構によりスピンドル33
を軸として回転及び停止が可能に配設される。
から水平に延びる研磨アーム52を有し、研磨アーム52の先端から下方に突出するスピ
ンドルホルダ53に前述した研磨ヘッド20が設けられている。ヘッド移動機構50は、
基部51を通って上下に延びる揺動軸を中心として研磨アーム52が水平揺動可能に設け
られ、図示省略するアーム駆動機構により揺動駆動される。
動させたときに、研磨ヘッド20の揺動軌跡上に基板チャック10及びドレス工具30が
位置するように構成されており、研磨ヘッド20を基板チャック10と対向させた角度領
域と、研磨ヘッド20をドレス工具30と対向させた角度領域に水平移動される。そして
、研磨ヘッド20が基板チャック10と対向する角度領域において、研磨パッド22を基
板Wに当接させた研磨位置と、研磨パッド22を基板Wから離隔させた離隔位置とに上下
移動可能に構成される。また、研磨ヘッド20がドレス工具30と対向する角度領域にお
いて、研磨パッド22をドレッサー32に当接させたドレス位置と、研磨パッド22をド
レッサー32から離隔させた離隔位置とに上下移動可能に構成されている。さらに、研磨
ヘッド20には、いわゆるエアバッグ式の加圧機構が設けられており、研磨パッド22を
基板Wに当接させた状態、または研磨パッド22をドレッサー32に当接させた状態にお
いて、加圧室の圧力を制御することにより研磨圧力またはドレス圧力を制御可能になって
いる。
動状態に応じてスラリーや純水など(以下スラリー等という)を供給するスラリー供給機
構4が備えられている。
研磨機構2及びドレス機構3に供給するスラリー供給ユニット40、スラリー供給ユニッ
ト40から基板研磨機構2に吐出されたスラリー等を研磨ヘッド20に導くヘッド供給ラ
イン41、スラリー供給ユニット40からドレス機構3に吐出されたスラリー等をドレス
工具30に導くドレス供給ライン45などを備えて構成される。ヘッド供給ライン41は
、ヘッド移動機構50における研磨アーム52の内部を通って研磨ヘッド20に導かれ、
ポリッシングプレート21の中心を上下貫通して形成されたスラリー供給孔24に繋がっ
ている。一方、ドレス供給ライン45は、ドレス機構3のドレス工具30に導かれ、ベー
スプレート31の中心を上下貫通して形成されたスラリー供給孔34に繋がっている。
を貯留するスラリー貯留部、スラリー貯留部から導かれるスラリー等を圧送するポンプ、
ポンプから吐出されたスラリーの供給流路を切り替える流路切換え弁、スラリーの吐出流
量を制御する流量制御弁などが設けられている。スラリー貯留部には、例えば、メタル配
線で用いられる銅研磨用のコロイダルシリカをベース砥粒とするスラリーや、メタル配線
間のコンタクト・ビア部に用いられるタングステン研磨用のアルミナ微粒子をベース砥粒
とするスラリー、ダイレクトSTI用の酸化セリウムをベース砥粒とするセリア系のスラ
リーなどが貯留される。
ス機構3とともに制御装置によって制御される。制御装置は、研磨装置1に予め設定記憶
された制御プログラム、及び加工対象に応じて読み込まれた加工プログラムに基づいて、
スラリー供給機構4から基板研磨機構2またはドレス機構3にスラリー等を供給させて、
基板WのCMP加工、研磨パッド22のドレッシング等を行わせる。
により研磨アーム52を揺動させて研磨ヘッド20を基板チャック10の上方に対向して
位置させ、基盤チャック10及び研磨ヘッド20をともに回転させながら研磨ヘッド20
を研磨位置に下降させて研磨パッド22を基板Wに当接させ、研磨ヘッド20に設けられ
た加圧機構により研磨パッド22を所定の研磨圧力で基板Wに押圧させる。このとき、加
工対象に対応した基板研磨用のスラリー(例えば、コロイダルシリカのスラリー、以下同
じ)をスラリー供給ユニット40から所定圧力・流量でヘッド供給ライン41に圧送し、
図3に示すように、研磨ヘッド20の中心に開口形成されたスラリー供給孔24から基板
Wと研磨パッド22の当接部に供給してCMP加工を行わせる。
動機構50により研磨アーム52を揺動させて研磨ヘッド20をドレス工具30の上方に
対向して位置させ、研磨ヘッド20及びドレス工具30をともに回転させながら研磨ヘッ
ド20をドレス位置に下降させて研磨パッド22をドレッサー32に当接させ、加圧機構
により研磨パッド22を所定のドレス圧力でドレッサー32に押圧させる。
からリンス水(純水)を供給するのではなく、基板WのCMP加工に用いられる基板研磨
用のスラリーと同一のスラリー(コロイダルシリカのスラリー)をスラリー供給ユニット
40から所定圧力・流量でドレス供給ライン45に圧送し、図4に示すように、研磨パッ
ド22とドレッサー32との当接部に中心のスラリー供給孔34から供給する。
パッド表層の加工屑や反応生成物は、これらの押圧接触面の中心に供給される基板研磨用
のスラリーとともにドレッサー32の外周に押し流されドレッシング領域から効率的に排
出される。その一方、ドレッサーの中心部から供給される新鮮なスラリーが研磨パッドの
表層に新たに露出した空隙(ポーラス)に侵入し保持される。
ドレッシングが、リンス水供給下ではなくCMP加工において用いられる基板研磨用のス
ラリーと同一のスラリー供給下で実行される。このため、ドレッシング中に研磨パッド表
層のスラリーが洗い流されてしまうようなことがなく、かつ、研磨パッド表面の目詰まり
が修正されたうえで新鮮な基板研磨用のスラリーが研磨パッド表層の空隙に保持されるた
め、ドレッシング直後から高い研磨レートでCMP加工を行うことができる。
ド22の乾燥を防止するパッド保湿機構5が備えられている。パッド保湿機構5は、いわ
ゆるウェット・アイドルと称される機能を実現する機構手段であり、既述したヘッド移動
機構50と、ドレス機構3及びスラリー供給機構4に付帯して設けられた保湿供給ライン
48などにより構成される。
られたシャワーヘッド38とを結んで設けられる。シャワーヘッド38は、ヘッド移動機
構50により研磨アーム52を揺動させて研磨ヘッド20をドレス工具30の上方に位置
させたときに研磨パッド22と対向するように配置されており、スラリー供給ユニット4
0から保湿供給ライン48を介して供給される純水を上向きのシャワー状にして、研磨パ
ッド22の表面に供給可能になっている。
れた5〜20分程度の所定時間)CMP加工が行われないときに、パッド保湿機構5によ
り研磨パッド22の表面に純水を供給して研磨パッド22の保湿を行わせる。具体的には
、ヘッド移動機構50により研磨アーム52を揺動させて研磨ヘッド20をドレス工具3
0の上方に位置させて低速回転させ、スラリー供給ユニット40から保湿供給ライン48
に純水を送り出させて図5に示すように、シャワーヘッド38から研磨パッド22の表面
に純水のシャワーを浴びせる。制御装置は上記所定時間が経過するごとに、このウェット
・アイドルを実行し、研磨パッド22の乾燥(スラリーの乾燥固着)を防止する。
用のスラリーが洗い流され、ウェット・アイドル後の再立ち上げ時に、加工対象の基板W
と同じ性状のダミー・ウェーハを用い、製品加工と同じ研磨レシピでCMP加工を繰り返
して行う必要があり、生産性が低下する。
の研磨パッドを用い基板研磨機構2において基板WのCMP加工を再開する場合には、基
板WのCMP加工に先立って、スラリー供給機構4により基板研磨用のスラリーをドレス
機構3に供給し、基板研磨用のスラリー供給下で研磨パッド22のドレッシングを行うよ
うに構成される。すなわち、ドレス工具30の上方に位置して待機する研磨ヘッド20を
回転させながらドレス位置に下降させて研磨パッド22をドレッサー32に当接させ、加
圧機構により所定のドレス圧力で研磨パッド22をドレッサー32に押圧させる。このと
き、スラリー供給ユニット40から基板研磨用のスラリー(コロイダルシリカのスラリー
)をドレス供給ライン45に圧送し、ドレス工具中心のスラリー供給孔34から研磨パッ
ド22とドレッサー32との押圧接触面に供給して、基板研磨用スラリーの供給下でドレ
ッシングを行わせる。
ングにより削り落された研磨パッド22の加工屑が、順次供給されるスラリーによりドレ
ッサー32の外周に押し流されて効率的に排出される。そして、ドレッサー32の中心部
に供給される新鮮なスラリーが研磨パッド22の表層に新たに露出した空隙、及びウェッ
ト・アイドル時にシャワーヘッド38から噴射される純水によってスラリーが洗い流され
てしまった空隙に侵入して空隙内に保持され、研磨パッド表層への基板研磨用スラリーの
定着が促進される。
磨ヘッド20に装着され、ドレッサー32は研磨パッド22と当接するドレス面が上向き
姿勢でドレス工具30に装着される形態の研磨装置である。そのため、ウェット・アイド
ル時に研磨パッド22に純水が噴射されると、研磨パッド表層の空隙に保持されたスラリ
ーが流れ落ちやすいという特性がある。従って、本研磨装置1のように、研磨パッド22
の研磨面が下向き姿勢で配設される構成の研磨装置において、ウェット・アイドル後にス
ラリー供給下でドレッシングを行うことによるスラリー定着の効果がより大きなものとな
る。
隙(ポーラス)を多数分散形成した、いわゆる独立発泡タイプの研磨パッドを研磨面が下
向きとなる姿勢で配設した場合に、ウェット・アイドルに伴うスラリーの流出が顕著であ
る。従って、このような空隙構造を有する研磨パッドを用いた研磨装置において、ウェッ
ト・アイドル後にスラリー供給下でドレッシングを行うことによるスラリー定着の効果が
特に大きなものとなる。
ウェット・アイドル後の研磨レートの立ち上がり時間、及びダミー・ウェーハの消費枚数
を削減すべく、ドレス機構3における基板研磨用スラリー供給下でのドレッシング後、基
板研磨機構2において行う最初のCMP加工において、以下のスラリー定着CMP加工を
実行する。
るダミー・ウェーハを用い、図3に示した基板WのCMP加工と同様に行われる。すなわ
ち、制御装置は、ヘッド移動機構50により研磨アーム52を揺動させて研磨ヘッド20
を基板チャック10の上方に対向して位置させ、基盤チャック10及び研磨ヘッド20を
相対回転させながら研磨ヘッド20を下降させて研磨パッド22をダミー・ウェーハに当
接させ、加圧機構により研磨パッド22ダミー・ウェーハに押圧させる。このとき、スラ
リー供給ユニット40からヘッド供給ライン41を介して基板研磨用のスラリー(コロイ
ダルシリカのスラリー)を基板Wと研磨パッド22の当接部に供給してスラリー定着CM
P加工を行わせる。
研磨レシピ(研磨条件)を、基板WのCMP加工(基板CMP加工という)の研磨レシピ
と一部異なる条件で実行する。具体的には、研磨パッド22に対する負荷を同一としたう
えで、研磨圧力を基板CMP加工よりも高い研磨圧力、基板チャック10及び研磨ヘッド
20の回転速度(単位時間当たりの回転数)を基板CMP加工よりも低い回転速度、研磨
時間を基板CMP加工よりも長く設定する。例えば、研磨圧力を基板CMP加工の2倍、
基板チャック10及び研磨ヘッド20の回転速度をともに基板CMP加工の1/4、研磨
時間を基板CMP加工の2倍に設定する。
低線速度・長時間加工の実施により、研磨パッド22における基板研磨用のスラリーの定
着、とくにパッド表層の空隙(ポーラス)に対するスラリーの充填が促進される。これに
より、ウェット・アイドル後の研磨レートの立ち上がり時間を大幅に短縮するとともに、
高額なダミー・ウェーハの消費を半減することが可能となった。
22のドレス方法によれば、研磨レートの安定性、特にウェット・アイドル後のCMP加
工における研磨レートの立ち上がりを改善して生産性を向上させることができる。
1 研磨装置
2 基板研磨機構
3 ドレス機構
4 スラリー供給機構
5 パッド保湿機構
10 基板チャック
20 研磨ヘッド
22 研磨パッド
30 ドレス工具
32 ドレッサー
40 スラリー供給ユニット
41 ヘッド供給ライン
45 ドレス供給ライン
48 保湿供給ライン
50 ヘッド移動機構
Claims (4)
- 研磨対象物を保持する保持チャックと研磨パッドが装着された研磨ヘッドとを、前記研磨対象物と前記研磨パッドとを当接させた状態で相対移動させ、前記研磨対象物と前記研磨パッドとの当接部に研磨用のスラリーを供給しながら前記研磨対象物の表面を研磨加工する研磨機構と、
前記研磨パッドの表面をドレッシングするドレス面を有するドレッサーが装着されたドレス工具を備え、前記研磨パッドの表面と前記ドレッサーのドレス面とを当接させ、前記ドレス工具を回転駆動しながら前記研磨パッドに対して相対移動させて前記研磨パッドの表面をドレッシングするドレス機構と、
前記ドレス面における回転中心部に開口形成されて前記ドレス工具の内部に延びるスラリー供給孔と、
前記ドレス機構により前記研磨パッドの表面をドレッシングするときに、前記研磨用のスラリー供給下で前記研磨パッドのドレッシングが行われるようにすべく、前記スラリー供給孔を介して前記ドレス面における回転中心部から前記研磨パッドと前記ドレス面との当接部に前記研磨用のスラリーを供給するスラリー供給機構とを、備えることを特徴とする研磨装置。 - 前記研磨パッドは前記研磨対象物と当接する研磨面が下向き姿勢で前記研磨ヘッドに装着され、前記ドレッサーは前記ドレス面が上向き姿勢で前記ドレス工具に装着されることを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
- 研磨対象物を保持する保持チャックと研磨パッドが装着された研磨ヘッドとを、前記研磨対象物と前記研磨パッドとを当接させた状態で相対移動させ、前記研磨対象物と前記研磨パッドとの当接部に研磨用のスラリーを供給しながら前記研磨対象物の表面を研磨加工する研磨工程と、
前記研磨パッドの表面とドレス工具に備えられたドレッサーのドレス面とを当接させ、前記ドレス工具を回転駆動しながら前記研磨パッドに対して相対移動させて前記研磨パッドの表面をドレッシングするドレッシング工程とを有し、
前記研磨工程と前記ドレッシング工程とを順次繰り返して行うように構成された研磨パッドのドレス方法であって、
前記ドレッシング工程が、前記ドレス面における回転中心部に開口形成されて前記ドレス工具の内部に延びるスラリー供給孔を介して前記ドレス面における回転中心部から前記研磨パッドと前記ドレス面との当接部に前記研磨用のスラリーを供給しながら、前記ドレス工具により前記研磨パッドの表面をドレッシングするように構成されたことを特徴とするドレス方法。 - 前記研磨パッドは前記研磨対象物と当接する研磨面が下向き姿勢で前記研磨ヘッドに装着され、前記ドレッサーは前記ドレス面が上向き姿勢で前記ドレス工具に装着されることを特徴とする請求項3に記載のドレス方法。
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